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タグ Crowdworks(クラウドワークス)

【追記あり】クラウドワークス成田氏が取締役に就任

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クラウドワークスは9月2日、執行役員だった成田修造氏が8月末日付けで同社の取締役に就任したと本誌に教えてくれた。成田氏は慶應義塾大学に在学中からアスタミューゼ(研究機関向けのデータベース、人材事業)に参加、その後学生起業家としてアトコレを設立。2012年6月からクラウドワークスにてインターンを開始し、11月には執行役員として正式に参加をしていた。現在24歳。 【訂正追記】初出時、成田氏の年齢を24…

クラウドワークスは9月2日、執行役員だった成田修造氏が8月末日付けで同社の取締役に就任したと本誌に教えてくれた。成田氏は慶應義塾大学に在学中からアスタミューゼ(研究機関向けのデータベース、人材事業)に参加、その後学生起業家としてアトコレを設立。2012年6月からクラウドワークスにてインターンを開始し、11月には執行役員として正式に参加をしていた。現在24歳。

【訂正追記】初出時、成田氏の年齢を24歳としておりましたが先月の7月に25歳になっていたそうです。おめでとうございます。訂正させて頂きます。

学生起業の経験やクラウドワークス参加の経緯、現在携わっている仕事については現在連載中のEast Venturesフェロー、大柴貴紀氏(調べるおさん)の記事に詳しい。

<参考記事>「鬼のように実行する仕組みと風土を作る」ーー隠れたキーマンを調べるお・クラウドワークス成田氏インタビュー

クラウドソーシングという事業は調べれば調べるほど、まだまだ未開の部分が大きい。当然不安材料や解決すべき課題も多く、ややもすると私のようにあれやこれやと調べて考えてしまうと疑問ばかり大きくなって次の一歩に躊躇いを感じてしまう。これまでの取材でもそういう疑問をプレーヤーたちぶつけてきた。

<参考記事> リクルートとの提携は何を意味するーークラウドワークス吉田氏に聞く「新しい働き方と上場のこと」

でも、このビジネスに可能性を感じるのはひとえに「新しい働き方」という選択肢を与えてくれる可能性があるからだ。

今回の就任について成田氏にコメントを貰ったので掲載しておく。

2012年6月にクラウドワークスに参画してから2年余り、自分の全てをぶつけてきたこの会社で、改めて経営の中核として取締役に就任させていただくことになり、嬉しい想いと同時に大変身の引き締まる想い・緊張感が交錯しています。

5月のインタビューの際に「鬼のように実行する仕組みと風土を作る」と宣言しましたが、その考えはこれからも変わりません。現場力と底力を持った企業を作り、21世紀の歴史に残るベンチャー企業を創造したいと考えています。

クラウドワークスはスタートしてまだ2歳と半年、自分達の子供のような存在でもあります。この子供をチーム一丸となって大きく、逞しく育て上げ、会社のミッションである「21世紀の新しいワークスタイルの創造」を是非実現したいと思っています。

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リクルートとの提携は何を意味するーークラウドワークス吉田氏に聞く「新しい働き方と上場のこと」

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前回記事で、国内外のクラウドソーシング4事業者を公表されている数字で並べてみた。そこから簡単な考察としてこの事業が時間のかかりそうなこと、公共性の高いものになる可能性の高いことを書いた。今回はこの4事業者の内、国内2事業者の代表者にインタビューを交えてその課題の解決方法や考え方についてまとめてみる。初回はクラウドワークス代表取締役の吉田浩一郎氏だ。 吉田氏にはこれまでも何度かインタビューで事業の課…

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クラウドワークス代表取締役の吉田浩一郎氏(撮影は2013年12月)

前回記事で、国内外のクラウドソーシング4事業者を公表されている数字で並べてみた。そこから簡単な考察としてこの事業が時間のかかりそうなこと、公共性の高いものになる可能性の高いことを書いた。今回はこの4事業者の内、国内2事業者の代表者にインタビューを交えてその課題の解決方法や考え方についてまとめてみる。初回はクラウドワークス代表取締役の吉田浩一郎氏だ。

吉田氏にはこれまでも何度かインタビューで事業の課題や展開については話を聞いている。大きく私が持っていた疑問点と同氏の回答をまとめるとこのようなものになる。

  • 課題1:発注者側の理解ーー個人発注時の法務、業務、支払などのルール、認識の擦り合わせ
  • 課題2:受注者側の理解ーーお小遣い稼ぎではないプロの自覚、事業運営能力のばらつき
  • 課題3:事業体の成長ーー発注者、受注者と共に成長するため、事業体としては時間がかかる可能性が高い

もちろん、これら以外にもどうしてもデジタル系によりがちな仕事の偏りや、市場拡大のための海外展開など、考えられる課題は多岐に渡るが、根本的なものを中心に紐解いてみたい。同氏との会話で「文化をつくる」という言葉がよく出てくるのだが、ここでいう文化とはこれらの課題認識を各プレーヤーたちと擦り合わせ、解決していくこと、と言い換えることができるだろう。

課題1と2については以前も話を聞いており、一足飛びに何かをがらりと変えることは難しい。少し変化があったとするならば、元々クラウドワークスはあまり積極的に人員を投じてこの部分を解決しようとはしていなかった。

2013年4月に取材を実施した際の吉田氏との会話では、基本的にマッチングにプラットフォーム側は関与しすぎない、というスタンスを語っている。そこから約1年が経過し、恐らくここにはシステムだけに頼ることのできない、より一層の「攻め」が文化づくりには必要と判断したのだろう、2014年5月のインタビューでは流通総額の躍進要因としてこう分析している。

大企業向けに一社一社カスタマイズ対応してニーズに合わせた結果、継続的な発注がいただけるようになった、という側面はあります。中には数千万円単位で利用してくださるクライアントの方もいらっしゃいます(吉田氏/2014年5月23日インタビュー)。

今回、改めて吉田氏にも整理した数字を元にいくつか質問を投げかけてみた。(太字の質問は全て筆者。文中敬称略)

ーー国内主要事業者および同様の事業者を数字で比較したのがこの一覧です。やはり目立つのはElance-oDesk連合との差で、現時点で明らかになってる数字と比較すると開きは大分あります。一方で、これまでお話をお聞きしてこの数字が来年、大きく跳ね上がっていることは考えにくい状況もありますよね。

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吉田:実際の消費や労働といった概念における通貨の基軸というのでしょうか、考え方は変化しつつありますよね。例えば定額制。HuluやSpotify、kindleだって製造原価からの割り戻しではなく、マーケットサイドからのリクエストで価格が決まりつつある、というのは以前もお話しました。まず、自分たちがそういう大きな転換点に立っている、という認識を持つことが重要です。

ーー仕事や受け取る報酬、お金の使い方そのものに変化がある、と。

吉田:そこで考えるべきはやはり決済だと思うのです。これはもっとカジュアルな存在になっていくはずだと。貨幣と気持ちの距離が近くなると言いましょうか、何かを実施した際にありがとう、という気持ちと一緒に貨幣をお渡しする、という世界がやってくるようになる。

ここで言わんとしたいことは実は少し深い。個人がクラウドソーシングという新しい働き方を選択した場合、企業では当たり前でもある金銭の送受信ーーいわゆる請求書等のやり取りだがーーこれは自分で実施しなければならない。さらに言えば、そういうバックオフィス業務に信頼性がなければ企業は相手にすることはない。

こういった金銭授受や個人の身元保証、信頼を含めて対企業レベルの信頼感で決済ができるプラットフォームがあれば、発注者側はカジュアルに受注者に対して対価を支払うことができるようになる、という話だ。

しかしそれにはやはり時間がかかる。質問を続けよう。

ーー個人が企業レベルで信頼感を与えられるプラットフォームがこのクラウドソーシングの仕組みだとして、これまでも吉田さんは注文側の発注技術、受注者側のプロ意識など課題を挙げられていました。双方ともに教育レベルで地道な努力が必要な課題です。

吉田:社会の期待に応えるためには10年単位で時間はかかりますよ。

ーー大型の増資や今回リクルートと実施した事業提携もそれを睨んでの展開ですよね。

吉田:Amazonのような流れかもしれません。投資を受ける事業は「N字カーブ」のように上場前に一旦黒字化して、新たに資金を元にもう一度「掘って」再投資するタイプのものと、「J字カーブ」のように中長期で投資戦略を組むものもあります。私たちはどちらかというと後者ですが。

クラウドワークスはこれまでにも15億円近くの資金調達を実施している。一方、海外事業社で比較するElanceは合併までに約9500万ドル、oDeskも約4400万ドルを調達している。先行するElance創業から16年経過、2013年末に両社は合併したが、まだ未公開企業のままだ。海外も積極的に指向しなければならない同社にとって考えるべきスケールはまだまだ大きい。

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2014年08月08日付けのプレスリリース/リクルートホールディングス

またクラウドワークスは8月8日、新しい展開としてリクルートの投資子会社を引受先とする第三者割当増資の実施を発表している。この動きは一体何を意味するのだろうか?

ーーひとつ、妄想のような話を質問させてください。注文数を劇的に増やす方法として、考えられるのはやはり大口の注文だと思うのです。そこで社会的信頼のある企業を一定数安定した株主として迎え入れ、場合によっては早めに株式公開して公的なポジションを構築する、ということを考えたのですが、どうでしょう、赤字上場も含めて可能性は。

吉田:今日はえらく切り込みますね(笑。

(8月18日筆者訂正:上記の吉田氏の回答は大口注文を得る方法として大企業との連携を深める、ということについての回答であり、上場に関する質問については一切ノーコメントというスタンスです。訂正させていただきます)

ーーそういう視点で考えると、リクルートとの資本提携は数千万円規模と報じられていて、資金調達が目的という認識はあまりありません。一方で前述の通り、注文側(仕事量)を増やす上においては、資本力、社会的信用度の高い事業者と提携することはメリットのように思えます。リクルート社の役割はどのようなものなのですか?

吉田:まずはリクルート社自体に率先して利用してもらう、ということから始まります。

ーーリクルートは人材会社であり、リソースの提供も可能です。また営業力もあり、注文を取ってくることも考えられます。一部報道では共同でサービス開始の話もありましたが。

吉田:そうですね。リクルートの各部門と連携してあらゆる検討を開始しますが、具体的に何か一緒にサービスを開始する、という明確なものはまだありません。

リクルートは今回の業務提携のリリースで積極的なノウハウの取得を伝えていた。これを額面通り受け取れば、同社はクラウドワークスとの提携を通じてノウハウを取得し、その後、自社でサービスを立上げる、という見方をすることもできる。吉田氏にこの点を質問したが、本件についてはノーコメントだった。

少し雰囲気が厳しくなった。話を変えよう。

クラウドソーシングが事業体として成長する際、どうしても考えなければならないのがその手数料の存在だ。事業者としては手数料を上げることで利益率は確保できるが、利用者、つまりそこで働く人たちにとっては受取額が減ることになる。この仕組みがお小遣い稼ぎで終わるのなら、大した問題ではない。

しかし、本当に新しい働き方として人々の生活の一部になるのであれば、このアップダウンは生活に直結する人も出てくる課題になる。消費税や所得税の問題に近いかもしれない。

ーー吉田さんを20万人が登録する「街」の市長と考えて、手数料を税金として捉えた場合、その調整は大変難しい課題ですよね。

吉田:確かに仰る通りです。私たちは現在MITと共同で調査研究を実施しているのですが、そこでも実はあるコミュニティに対して税金をかけてそれを無料にした場合、どうなるか、という検証をしていたりするんです。

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ーーつまり手数料を無料にする実験ですね。

吉田:もちろん(発注/受注両方の)ユーザーにとってそれは喜ばしいことです。でもそれって例えばメルカリやBASEといったサービスでは実際に発生している出来事で、純粋なサービスとしての「善」を貫いている点で彼らのやり方は正しいと思っています。

ーー永遠に無料期間が続くわけではなく、どこかで手数料などの何らかのビジネスは発生するでしょうけどね。

吉田:一方で私たちのような事業との違いはあって、市場の啓蒙と共に伸びる、という性質を考えると、現在のようなモデルを回しながら進める必要がありますね。

ーー心配なのはやはり今後、株式公開などを通じて公器となったり、場合によってはどこか大資本の傘下に入った際、第三者からの圧力でそのコミュニティのバランスを崩されないかという懸念です。利益を早期に上げろという意見に従った結果、手数料が上がったのでは働く方々にとって不安材料に繋がります。

吉田:収益源はなにも手数料だけに留まりません。例えば現在、このプラットフォームに蓄積されている膨大なデータを元に新たな収益源が生み出せるかどうか、そういうことも考えています。ほら、街の運営でも税収を考える際、消費税や所得税、その他法人税などいくつかのポートフォリオを組む訳でしょう。それと同じことではないでしょうか。

ーーありがとうございました。私も新しい働き方については本当に自分ごととして取り組んでいるので引き続きウォッチ続けさせてください。

さて、いかがだっただろうか。次回は新しい事業戦略を発表したランサーズ代表取締役の秋好陽介氏に話を聞く。

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新商品キュレーションメディアの「Kolor(カラー)」がクラウドワークスとのサービス連携を開始

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新商品キュレーションメディアの「Kolor(カラー)」を運営するインタレストマーケティングは今日、クラウドワークスとのサービス連携を発表し、クラウドワークスから Kolor へのユーザ送客を開始した。これにより、クラウドワークス上で仕事をしているユーザが Kolor 上に投稿されたコンテンツに反応することで、収益を上げることが可能になる。 Kolor は Facebook アカウントから登録ユーザ…

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新商品キュレーションメディアの「Kolor(カラー)」を運営するインタレストマーケティングは今日、クラウドワークスとのサービス連携を発表し、クラウドワークスから Kolor へのユーザ送客を開始した。これにより、クラウドワークス上で仕事をしているユーザが Kolor 上に投稿されたコンテンツに反応することで、収益を上げることが可能になる。

Kolor は Facebook アカウントから登録ユーザの興味や影響力を分析、興味にあった新商品・サービス情報をゲーム形式の「ミッション」として、クイズ・動画・〝いいね〟・画像投稿のいずれかの形で提供する。提供された情報にユーザが反応すると、ユーザはポイントが貯められ、ポイントが貯まれば、現金・ギフトカード・商品などに交換できるしくみだ。

クラウドワークスには、この Kolor でユーザが反応する流れが掲出され、現金換算で一件あたり数円〜数十円のタスクとして扱われる。Kolor はユーザ数約30万人(2014年4月現在)、クラウドワークスは約20万人(2014年7月現在)。Kolor は、クラウドワークスからの Kolor へのユーザ流入を狙う。 [1]

Kolor とクラウドワークスが連携することで、両サービスにどのようなシナジーが生まれるのか。インタレストマーケティングの代表を務める坂井光氏に聞いてみた。

クラウドワークスのユーザには、SOHO形態での勤務している人が多く、Kolor を、仕事の合間のすき間時間を有効に使って頂けるのではないかと考えています。今回のサービス連携は(双方向ではなく)、クラウドワークス→Kolorのユーザ送客に留めていますが、今後、インタレスト属性を含めたキュレーションの提供も検討していきたいと考えています。

現在の Kolor は Facebook アカウントからユーザの興味や影響力を取得しているが、将来的には、ある業務カテゴリのクラウドソーシングをこなしているユーザに、特定の種類の新商品情報をキュレーションして届けるようなことができるかもしれない。興味や影響力の情報をプラットフォーム横断で受け渡すしくみの標準化が難しいが、ユーザを興味ベースでターゲティングできることによるビジネスの可能性が大きく広がるだろう。

クラウドワークスのユーザにとって、仕事に疲れたら、休憩がてら Kolor で遊んでみて、しかもポイントが稼げてしまう、というお得感は、受け入れられやすいかもしれない。

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  1. Kolor のユーザ数は、iOS 版 と Android 版のアプリのダウンロード数と、それらのアプリとウェブ版を含めた月間アクティブユーザ数(MAU)の総和とされている。ダウンロード数と MAU を加算している意図は不明だが、単純にクラウドワークスのユーザ数(サインアップ数)と比較することはできない。 
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「新しい働き方」を担う企業はどうあるべきかーー国内外の4事業者からみるクラウドソーシング事業考

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「クラウドソーシング」というサービス、ビジネスモデルは定義が難しい。 例えば世界の課題をオンラインで解決するINNOCENTIVEのようなものもアイデアのクラウドソーシングと言えるし、デザイン作業に特化した99designsももちろんこのカテゴリに入る。 日本国内で言えばリクルートが実施しているC-teamもそうだし、gengoやConyacのような翻訳、CrevoやViibarといった動画、KA…

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Image by Flickr

「クラウドソーシング」というサービス、ビジネスモデルは定義が難しい。

例えば世界の課題をオンラインで解決するINNOCENTIVEのようなものもアイデアのクラウドソーシングと言えるし、デザイン作業に特化した99designsももちろんこのカテゴリに入る。

日本国内で言えばリクルートが実施しているC-teamもそうだし、gengoConyacのような翻訳、CrevoViibarといった動画、KAIZEN Platformが提供するPlan BCDはサイトグロースの一部作業にクラウドソーシングを活用することで各方面から高い評価を得ている。

大規模なものだったらAmazonのMechanical Turkという軽作業プログラムも思いつく。

こういった中で敢えてひとつこのカテゴリの「王道」を決めるとするならやはりそれはオールジャンルのマッチングプラットフォーム、ということになるだろう。ーー国内で言えばランサーズクラウドワークスの2社、海外を見渡せば、シドニー拠点のfreelancerと昨年合併を果たしたElance-oDeskが主なプレーヤーだ。

ところでここ数カ月、国内2社は相次いでその事業の成長状態を公開している。私がクラウドワークス代表取締役の吉田浩一郎氏に札幌の地で独自取材したのは5月末のことだったが、その時点で吉田氏は年間の流通額(依頼総額、つまり受注が決まっていない依頼された総額ではなく、受注した案件の依頼総額)が年間20億円規模に到達すると明かしてくれた。

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クラウドワークス代表取締役の吉田浩一郎氏

<参考記事> クラウドワークスの年間流通額は20億円規模の見込み #IVS

また、もう一方のランサーズは先頃実施した事業説明会の壇上で2014年第1四半期(4月-6月)の結果として成約額が4億5000万円規模に到達したと公表している。

そこでこれらの情報を元に、海外大手のfreelancer(オーストラリア証券取引所に2013年11月に上場済み)および2013年12月に合併を果たしたElance-oDesk連合(サービスはそれぞれバラバラに継続運営中)の状況を並べてみたのがこの一覧だ。freelancer以外は非公開企業なので数値に幅があることはご了承頂きたい。

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まず目に入るのはElance-oDesk連合の流通額の大きさだろう。日本円で100円換算として930億円規模の受発注が彼らのプラットフォーム上で実施されている。比較的国内組と創業時期も近いfreelancerに関しては日本だけを対象とする国内2社に比較して対象としている市場は広いので、その差はそれほどでもないという見方もできるかもしれない。

また、この規模にいたるまでの時間にも注目したい。Elance-oDesk連合はこの規模になるまで16年(Elance創業時期を起点)かかっている。freelancerが既に上場しているのでそれを参考に考えても、このままのペースで国内2社がこの規模に達するまであとまだしばらく時間は必要だろう。さらにfreelancer社より流通規模で10倍近くあるElance-oDesk連合を視野に入れればさらに時間は必要になる。

国内2社についてはどのタイミングで市場範囲を拡大(海外展開含め)して成長率を上げるか、が注目点だ。

さらに過去、2社をインタビューして理解できたのは新しい働き方への理解を得る難しさだ。詳細は下記の記事をぜひご一読頂くとして、特に発注側の体制は人員を投入してフォロー体制を作るなど、完全にフリーハンドでマッチングが自動的に発生するとは言い難い状況になっている。これは2社とも同じ課題を抱えている。

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ランサーズ代表取締役の秋好陽介氏

<参考記事> 1万人がクラウドソーシングで”食える”世界に立ちはだかる「見えない壁」ーーランサーズ秋好氏に聞く #IVS

率直に言ってこのビジネスが明日、1カ月後、半年後、1年後に倍々ゲームで拡大していくイメージはなかなか持てない。また手数料ビジネスの利益率の低さはどうしても目立ってしまう。

そういった困難があったとしても、この事業の社会的意義はとても大きい。本当に時間と場所に縛られない、さらに会社員でもなく派遣社員でもない第三、第四の働き方が成立すれば、大げさかもしれないが、人の生き方も変えることができるからだ。

つまりここに並べた数社が作っているのは数十人、数百人が働くクラウドソーシングのサービス提供会社ではなく、数百万人の生活(の一部)がかかっている「街」のようなものと想像してもいいかもしれない。私企業の一存で手数料は上げ下げできるが、生活がかかる税と考えれば、そう簡単に調整はできなくなる。株式市場の圧力に負けて税金が上がる街には誰も住みたくないはずだ。

国内2社はこの先、これらの課題をどうクリアして新しい働き方の文化と事業を作っていくのだろうか?

  • 新しい働き方を生み出す上で事業体をどのように成長させるのか?
  • 働き手とどのように対話し、コミュニティをつくっていくのか?

そこには会社を上場させて社会の公器とするステップも当然含まれる。後半では2社の代表にインタビューを実施し、彼らが作ろうとしている新しい働き方とそのコミュニティのあり方について考えを深めたいと思う。

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クラウドワークス、リクルート投資子会社に第三者割当増資を実施、登録者数は20万人を突破

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一部の報道機関が伝えている通り、クラウドワークスは8月8日、リクルートホールディングスの投資会社に対して実施した第三者割当増資の発表をする。(8日追記:発表されました)金額は非公開だが数千万円規模、日経の報道では増資後の出資比率は2%前後となるとし、両者は共同で新サービスの開発を手がけることになるという。 2014年5月に代表取締役の吉田浩一郎氏を取材した際、オンラインで働く方(受注側)の数は16…

クラウドワークス代表取締役の吉田浩一郎氏

一部の報道機関が伝えている通り、クラウドワークスは8月8日、リクルートホールディングスの投資会社に対して実施した第三者割当増資の発表をする。(8日追記:発表されました金額は非公開だが数千万円規模、日経の報道では増資後の出資比率は2%前後となるとし、両者は共同で新サービスの開発を手がけることになるという。

2014年5月に代表取締役の吉田浩一郎氏を取材した際、オンラインで働く方(受注側)の数は16万人だったが、同社に問い合わせたところ、現在この数字は20万人を突破しているということだった。

なお、当時の取材で企業の登録数(発注側)は3万社、年間の流通総額は20億円を突破する見通しと吉田氏は語っている。

<参考記事> クラウドワークスの年間流通額は20億円規模の見込み #IVS

成長が期待されるクラウドソーシングの市場だが、上記のインタビューでもある通り、この新しい働き方に対しての理解は完全に進んでいるとは言い難い。時間のかかる事業なだけに、上場はもちろん、その後の展開や課題についてなど後日インタビューを掲載する予定だ。

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起業家の失敗談から学べる「FailCon」が6月18日(水)に日本で初開催:nanapi、Digg、CrowdWorksなど国内外の創業者が明かす

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来たる6月18日(水)、日本初となる起業家の失敗談をテーマにしたカンファレンス「FailCon」が開催されます。メディアやイベントなどでサクセスストーリーや美談ばかりにフォーカスが当たる中、失敗談を通して参加者により多くの学びを提供し、成功に導くことを目的としたイベントです。 2009年にサンフランシスコで誕生し、その後、フランス、オーストラリア、ブラジルなど世界12都市で開催されるFailCon…

FailCon

来たる6月18日(水)、日本初となる起業家の失敗談をテーマにしたカンファレンス「FailCon」が開催されます。メディアやイベントなどでサクセスストーリーや美談ばかりにフォーカスが当たる中、失敗談を通して参加者により多くの学びを提供し、成功に導くことを目的としたイベントです。

2009年にサンフランシスコで誕生し、その後、フランス、オーストラリア、ブラジルなど世界12都市で開催されるFailCon。今回、Open Network  Labを通じて、日本でも初めて開催されます。

Failcon-pastシンガポールで開催されたFailConの模様(Photo via e27

イベントでは、自ら過去に失敗を経験し、そこから学ぶことで現在に至る国内外の起業家によるキーノート、またパネルディスカッションが予定されています。

例えば、ソーシャルニュースサイト「Digg」の共同創業者であるJay Adelson氏による「嵐を乗り切る方法はあるのか?2度の経済危機で2度の失敗から学ぶスタートアップの防衛術」。スタートアップ企業が、マクロ経済環境から来る衝撃をいかに乗り越えられるのかについて、 Equinix 社と Digg 社の実例を交えて議論していきます。

また、Cyta.jpを運営するコーチ・ユナイテッドの有安伸宏氏による「仮説検証の時間軸の失敗:2週間で検証できることに6ヶ月かける失敗」、CrowdWorksの吉田浩一郎氏は、「市場と仲間の選び方:1億の赤字と役員の離反で学んだこと」をテーマにセッションを行います。nanapi共同創業者の古川健介氏からは、「CGMサービスを作る上での失敗」が語られます。

当日は、2つのパネルディスカッションも予定されています。テーマは、「一般企業に就職してからの起業:会社員時代の失敗をどう起業に活かしてきたか」と「在学中・大学卒業直後に起業すべきか、一度就職すべきか」。既に起業している人だけでなく、起業への関心が高い学生の皆さんにも役立つ内容になりそうです。

失敗を恐れないマインドを持つ起業家による、かなり濃い1日になることが期待されるFailCon Japan。参加を希望する方は、Peatixでチケットの購入をどうぞ。

 

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ものづくりにもクラウドソーシングの流れーークラウドワークスが「メイカーズワークス」開始

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本誌取材に対して今年度の年間流通額が20億円規模に到達する見込みと話してくれたクラウドワークスだが、彼らが次に攻めるのは製造業だった。 クラウドワークスは6月2日、リアルなものづくり関連の企画、設計、検証、販売などに関する仕事と人材をマッチングさせるクラウドソーシング「メイカーズワークス」を公開した。対象となるのは発注側として製造業や建築業の事業者、受注側としてプロダクトデザイナーやCAD設計者な…

本誌取材に対して今年度の年間流通額が20億円規模に到達する見込みと話してくれたクラウドワークスだが、彼らが次に攻めるのは製造業だった。

クラウドソーシングでモノづくり「メイカーズワークス」【クラウドワークス】

クラウドワークスは6月2日、リアルなものづくり関連の企画、設計、検証、販売などに関する仕事と人材をマッチングさせるクラウドソーシング「メイカーズワークス」を公開した。対象となるのは発注側として製造業や建築業の事業者、受注側としてプロダクトデザイナーやCAD設計者などの技術者で、公開時点で試作品製造や金型試作などの製造に関する受発注は準備中となっている。

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今後は、3Dプリントサービス事業者やEMS(Electronics Manufacturing Service)などの施設事業者と連携し、メイカーズワークスで試作・量産段階になった製品を製造プロセスに移行させるような、ものづくり全体を支援するサービス環境の整備を進めるとしている。なお、クラウドワークスはこれにより月間数億円規模の流通額増加を見込む。

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本誌でもDMMおよびnomadと協力して新しい時代のものづくり関連のニュースを配信しているが、この分野は分類も難しく、携わる事業者、人、工程も大変複雑だということが分かってきた。

クラウドソーシングで適切にマッチングさせるにはひとつひとつの仕事の最適化(標準化、仕事内容を分かりやすく属人的にしない)が大切なのだが、対してこのものづくりの世界は極めて職人的な知識や経験が必要とされる場面が多い。このような点についてはある程度運営が進んだ段階で、課題や見通しについてまた取材したいと思う。

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クラウドワークス、Sansan、nanapi、クックパッド、スタートアップにおけるエンジニアの採用と評価とは

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ベンチャーヒューマンキャピタル事業を展開するスローガン株式会社がプロデュースし、アマゾン データサービス ジャパン株式会社との共催で「2020年のエンジニア像 ~ エンジニアがこの先生きのこるには? ~」が先週開催された。 スタートアップ向けにエンジニアの採用、育成、評価に関する事例共有やエンジニアの働き方に関するパネルディスカッションなどが行われた。 ゲストとして参加したのは、 株式会社クラウド…

ベンチャーヒューマンキャピタル事業を展開するスローガン株式会社がプロデュースし、アマゾン データサービス ジャパン株式会社との共催で「2020年のエンジニア像 ~ エンジニアがこの先生きのこるには? ~」が先週開催された。

スタートアップ向けにエンジニアの採用、育成、評価に関する事例共有やエンジニアの働き方に関するパネルディスカッションなどが行われた。

2020年のエンジニア像 ~ エンジニアがこの先生きのこるには? ~

ゲストとして参加したのは、

というメンバー。スタートアップ各社におけるエンジニアの採用についてや、評価制度についてのトークについて紹介する。

スタートアップにおけるエンジニアの採用と評価制度

クラウドワークス – フェーズごとの採用ポイント

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クラウドワークスの開発体制は、立ち上げ期、創業期、成長期と3つのフェーズに分けられる、と野村氏は説明する。

野村氏「立ち上げ期はほぼ自分一人。一番気をつけていたことは体調管理で、フリーランスの方の力を借りつつ開発していました。創業期ではエンジニアが2人入りました。ベテランで、かつ最近話題のフルスタックエンジニアという人達。創業期におけるCTOの役割で大切なことは採用圧力に負けないこと。

サービスインまでは順調に進みますが、一度リリースすると、ユーザサポートなどもあり、スピードは落ちます。そうすると人を増やそう採用へのプレッシャーがかかる。ですが、そこで採用することを優先して人材に妥協するのではなく、あくまで価値ある人材を採用することに重きを置いていました。」

創業期にエンジニアを採用する際に気をつけていたポイントを、「重要なのは事業にコミットできるかどうか」だと野村氏は語る。

野村氏「創業期においては、技術力が最優先の項目ではないんです。事業にコミットメントする力があるかどうか。それは、持続的に成長している会社の出身かどうか、スタートアップを経験しているか、自分のプロダクトを持っているか、など事業を伸ばすことがどういうことかを理解しているかどうかで判断します。」

成長期においては採用における考え方は変化する。

野村氏「成長期では技術力を重視します。CTOよりも優秀な人を採用する事。採用によってチームの力、技術力を向上させるつもりで採用を行います。これまでは速度重視で進めてきた開発のおかげで、パフォーマンス上の問題など負債が積み上がっている状態。これを解決できるチームにしていくことが求められます。」

人の採用には「お金」や「安定」、「人的リソース」など、様々なものが必要になる。だが、スタートアップは大手企業と比較し、この面が弱い。

野村氏「スタートアップには「夢」しかない。露出して夢を語っていく。そして賛同してくれる人を集める。これまではマスメディア、プレスリリース、イベント登壇や協賛、社内や業界での勉強会などを実施することで露出して、採用につなげてきました。現在では結果的にはうまくいっています。」

Sansan – 良いエンジニアを見極めるには

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Sansanの藤倉氏は、法人向けサービスの開発責任者。自分の部署の採用に責任をもっている。

藤倉氏「Sansanは、エンジニアの教育や評価といった部分にはあまり力をいれていないのが現状です。というのも、エンジニアの採用には絶対に妥協していないからです。採用をしっかりやっていれば、教育や評価に割くリソースを抑えることができます。

しっかりと任せられる人、背中を預けられるエンジニアを採用します。これはうちはまだまだ安泰というような規模の会社ではなく、さらに名刺関連のサービスということもあって個人情報を扱っています。何か障害が起きたり、事故が起こることは避けなくてはなりません。一緒に命をかけてサービスを開発できる人かどうか、そういったことを見ています。」

また、採用において技術力より実務能力を重視していると、と藤倉氏は語る。

藤倉氏「個人的には技術が評価されるのは、それがサービスなり事業なりを作り上げ、残すことができたときだと考えています。技術単体で見るだけでは評価はできず、なんのための技術なのか、それが重要です。そういった意味では、適切な技術を選択していくことが重要であり、実務能力が重要になると考えています。」

採用を加速させるために必要なことについては、

藤倉氏「まず、応募を加速させるためんはメディアに出て露出を増やすことが重要です。仕事でもやることは山ほどあるのですが、露出の機会があればそれを最優先しています。次にはダイレクトリクルーティング。勉強会に出て、様々なコミュニティに出ていると、出会ったタイミングでは転職の意思がなくても、転職したくなったときに思い出してもらってコンタクトをもらうこともあります。

あとは社員からの紹介。これを盲目的に信じるわけではありませんが、良い人に巡り合う可能性は高い。そして、大事なことがエンジニアの採用はエンジニアにしかできないということ。私は広報や人事だけで完結するエンジニア採用はありえないと考えています。とはいえ、人事や広報の協力は不可欠なので、うまく協力しながら活動していくこと。

nanapi – 変化し続けること

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nanapiは現在、ライフレシピ共有サイトの「nanapi」、モバイルQ&Aアプリ「アンサー」、海外向けメディア「IGNITION」の3つを運営している。エンジニアは11名。

和田氏「nanapiの教育制度は、「変化し続けるものが強い」という考え方に基いていいます。企業風土としては、業界も事業も変わりうる。会社自体、人材も変化し続けないといけない。新しい技術をキャッチアップ、学び続けることができる人を重視しています。

nanapiは事業が先にあってそこに人をアサインしていくのではなく、チームを作りそのチームでどんなサービスを生み出すのか、という順番でサービスを作っています。普段使っている技術だけでサービスを作っているとどうしても視野が狭くなってしまいます。そのため社としては幅を広げていくことを促しています。」

変化に強いチームにするために、nanapiがやっていることはどのようなことなのだろうか。

和田氏「具体的には1日1時間、業務内に時間を確保して、そこで新しいテクノロジーや今やっていないことをキャッチアップする時間を設けています。クオーターごとにチームで何か学ぶことを設定し、クオーターが終わるころには何か新しいことができるようになっている、そんな状態が生まれるようにしています。

社全体のレベルを上げたいと考えていて、最終的には社内からコードが書けない人間がいなくなるところを目指しています。これにはけっこう私がコミットしていまして、週に一回非エンジニア向けの人に講座を開いてプログラミングを教える、といったこともしています。」

こうした考え方、企業風土を持っているnanapiでは採用に対してこのように考えているという。

和田氏「採用は事業計画と密接に関係するもの。ですが、事業も採用も計画通りにはいかないものです。私たちは採用は結局「縁」と「運」だと考えています。そのため、採用活動は継続的に実施しなくてはいけないと考えていますし、良い人がいれば採用する、というスタンスです。

採用の基準に関しては、志望動機は重視していません。先ほどお話したようにうちはサービスが先にあるのではなくチームが先にあります。志望動機を重視すると現状のサービスへの想いが中心になる人が多い。これは私たちが既存サービスから新サービスへの転換をすることになった場合、よくありません。ですので、志望動機よりも変化に強いこと、ウェブやテクノロジーへの関心が高いことを見るようにしています。」

とはいえ、スタートアップには中々人は入ってきてくれない。

和田氏「なかなか良い条件が出せないスタートアップにとって大事なことは、如何にして口説くかということ。最初のメールのやりとりから採用活動は始まっているので、最近までそのメールのやりとりから自分でやっていました。応募してきてくれた人にとってもCTOからメールが来ると「おっ」と思ってもらえる。そのあたりは肩書を有効活用します。

あとは社員の紹介というのはやはり合う可能性が高いですし、あとは直接の応募も会社に合う人が多い。求人媒体なども使うのですが、コストもかかりますし、リソースも割くことになるので最初のうちは大変です。慣れないうちは人材要件がうまく伝えられないということもありますし。」

和田氏は最後に、nanapiの評価制度についてコメント。

和田氏「基本的にうちの会社ではサービスごとにチームを組んでいます。基本的にはプロジェクトに対してどれだけ貢献できたかが一番多くの割合を占めています。プロジェクトリーダーが査定を行い、役員がチェックして決議、という流れです。

オーソドックスですが、クオーター単位で目標設定をし、末にその確認をします。目標設定に関しては、役員やリーダーから「もっとこのあたりまで目標に入れようよ」などフィードバックをしながら目標を決めていきます。おそらくあまり人数が多くないから可能なやり方かな、と思っています。また、新しい技術へのキャッチアップも考慮には入れています。」

技術的なチャレンジが評価されるべきということもあるし、プロジェクトへの貢献性が評価されるべき、という考え方もある。和田氏は「いまだ最適解は見つかっていないが、今度試行錯誤しながらよりよいやり方を見つけていければ」とコメントしていた。

クックパッド

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現在、クックパッドの社員は150人ほど。エンジニアは60数名。今回、クックパッド CTOの舘野氏はクックパッドでのエンジニア評価制度について紹介した。

舘野氏「クックパッドのエンジニアの7、8割は事業部に所属して仕事をしています。すると、エンジニアを評価するための視点は2つになります。

  • 部室評価 – 部の目標にどれだけ貢献したか
  • 横断評価 – エンジニアとしての技術力評価

今回は、特に横断評価、エンジニアとしての技術力評価についてお話していきます。」

エンジニアを評価するために、クックパッドでは以下のような点を見ているという。

  • 「ユーザの問題発見、解決を主体的にできているか」
  • 「誰にも負けない分野で仕事ができているか」
  • 「シンプルな設計にできているか」
  • 「社内外の開発者全体に貢献できているか」

舘野氏「ユーザの抱ええいる課題を発見し、どうしたらそれを解決していくことができるのかを考えることが非常に重要です。これは直接サービスやプロダクトに関わっていないエンジニアにとっても重要なこと。

誰にも負けない分野で仕事ができているかというのは、自分の強みを持ち、業務へ適用できているかです。自分だからこそ実現できたであろう成果を、出せているか。これをひとつの指標として置いています。

シンプルな設計にできているか。これは技術への深い理解があるからスピードをもった開発が可能になり、知識がないと無駄が増え複雑になってしまいます。シンプルとは何かを考え、それを開発に活かすことができている人を評価するようにしています。

社内外のエンジニア全体に貢献できているか。事業部単位だけではなく、社全体や社会への貢献をどれくらい意識しコミットできているかを評価するようにしています。」

このような指標をおき、チームやチーム外のエンジニアからの評価の次にリーダーからの評価、その次にはCTOや技術の統括責任者が評価を行った後、各部室長に給与提案込みでフィードバックしているという。

舘野氏「評価制度は一度設定したら終わりというものではなく、見直しが必要です。さらに、評価制度を考える上では、会社自体がどういう組織であり続けたいかということが重要です。クックパッドの場合は、ユーザにとって価値があるサービスを提供し続けることが価値だと考えています。

なので、エンジニアにかぎらず、ユーザファーストを最優先としています。ユーザの課題解決のために、どれだけ技術をうまく活用することができるか。この部分を大事にしています。今クックパッドは「ユーザのために技術を役立てる会社」。そのため、今では採用時に「技術の会社ではない」と伝え、そこには齟齬がでないようにしています。」

スタートアップにとって、会社の規模もサービスの規模も変化の速度が早く、採用や評価についての制度を整えることに課題を抱えているのではないかと思う。今回伝えた内容が、少しでも参考になれば幸いだ。

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クラウドワークスの年間流通額は20億円規模の見込み #IVS

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本稿は招待制のイベント「Infinity Ventures Summit 2014 Spring」の取材の一部である。 クラウドソーシングというビジネスが「新しい働き方」となって、生きる糧を得るための第三、第四の手段として定着して欲しい、私はそう考えてこのビジネスモデルをみている。THE BRIDGE自体、メンバーはみんなクラウド上だ。 だから、この話題を聞けたのは嬉しかった。クラウドワークスの年…

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本稿は招待制のイベント「Infinity Ventures Summit 2014 Spring」の取材の一部である。

クラウドソーシングというビジネスが「新しい働き方」となって、生きる糧を得るための第三、第四の手段として定着して欲しい、私はそう考えてこのビジネスモデルをみている。THE BRIDGE自体、メンバーはみんなクラウド上だ。

だから、この話題を聞けたのは嬉しかった。クラウドワークスの年間流通総額が(累計の依頼総額ではなく)20億円規模に到達するというのだ。2012年3月のサービス開始後、約2年での数字だ。

流通総額ベースで億単位の金額に乗りつつあることを近い関係者に聞いていたので、クラウドワークス代表取締役の吉田浩一郎氏にIVSの会場で聞いたところ、それを認めた上で「このままの伸びを保てば今年の年間流通総額は20億円規模になる」と教えてくれた。

クラウドソーシングを取り巻く環境については、前回のIVSでランサーズ代表取締役の秋好陽介氏にもその課題を聞いている。

<参考記事> 1万人がクラウドソーシングで”食える”世界に立ちはだかる「見えない壁」ーーランサーズ秋好氏に聞く #IVS

そこで今回は吉田氏に引き続き近況と、取り巻く課題について聞いた。(質問はすべて筆者)

多分、吉田さんやクラウドソーシング全体が目指す市場規模から考えたら本当に登山の一合目ぐらいだと思うのですが、それでも順調に伸びているというのはいい情報ですね。要因は?

吉田:大企業向けに一社一社カスタマイズ対応してニーズに合わせた結果、継続的な発注がいただけるようになった、という側面はあります。中には数千万円単位で利用してくださるクライアントの方もいらっしゃいます。

注文する企業数やクラウドソーシングに参加する方の数はどのような状況でしょうか?

吉田:企業数は3万社を超えたところです。働く方の数は16万人を超えました。仕事の依頼総額という点では2年で96億円に到達してそろそろ100億円がみえてきました。

クラウドソーシングという市場はどこまで伸びるのでしょうか。働き方そのものですから、なかなか掴みづらいですよね。

吉田:約15年前、電子商取引って本当に使われてなくほぼゼロの状態でした。でも今は15.9兆円規模に成長しているんです。日本の消費すべてを合わせると283兆円という数字がありますので、約6%ぐらいに相当します。

なるほど。

吉田:これを同じく労働市場に重ねて考えると、給与予想に192兆円という数字があるのですが、その6%、約11兆円という数字がみえてくるんです。これを私は労働のオンライン化と考えています。給与と消費に差があるのは年金などの分だと予想はしています。

つまり、商取引が電子化したのと同じように労働もオンライン化できる、という仮説ですね。

吉田:ただ、国内だけでは足りないので海外展開も考えていて、今、英語の勉強してます(笑。年内には目処つけますよ。

さすがです。吉田さんならなんでもできそうな気になるのが不思議ですよね(笑。でもやっぱりクラウドソーシングというか新しい働き方の浸透には壁があると思うんです。今、吉田さんが考える一番の苦しいポイントってなんですか

吉田:企業が個人に発注するのはやはりいろいろ特別な考え方が働くようです。法的な部分や各種調整をすることである一定の責任を負担すると使って頂けるというのが状況です。

また、個人の働き手の方にはプロの自覚というものがやはり必要で、それも壁になっている可能性はあります。だから、研修などに力を入れているんですがね。

私なんかは新しい働き方を実践する仲間をみているので、この方法をもっと自由に選択できればと思っているんですけどね。この壁を超えるポイントってどこにあると思います?

吉田:過去の働き方のシフトって「派遣」というのがあったと思うんです。実はこれ、25年前のことなんです。派遣っていう新しい働き方が定着するまでにそれぐらいの時間がかかる。私はこの事業は20年かけて取り組むべきものなんだと思っていますよ。

でも、一方でAirbnbやUberのように空いたリソースをマッチングさせるビジネスは急成長していますよね。クラウドソーシングも空いた時間とのマッチングです。一気に雪崩が起こる可能性はまだまだあります。

テクノロジーで解決できる壁というのはあるのでしょうか?私はクラウドソーシングがダンピングだという人は単にマッチングがうまくいってないだけだと思っているんですよね。

吉田:クラウドソーシングって、人によって見方が分かれるところがあって、ダンピングだっていう人と、新しい人に出会えたとか、面白いとかいう人とに分かれるんです。これって20世紀型の労働と21世紀型の労働の分岐点なのかなと。

というと

吉田:今、HuluもSpotifyも、Kindleだってそう。10ドルとかそういう金額でコンテンツが手に入る。けど、それって製造原価から考えるとどんどん安くなっていってるんですね。つまりマーケットサイドからのリクエストで価格が決まってる。

人件費がいくらだからそこから割り戻していくらです、という価格設定が難しくなっちゃってる。そういう時代だということはまず認識すべき事実だと思います。

まあ、それがダンピングだという話に繋がりがちなんですよね。予算これだからそれでやって、という。

吉田:その認識の上で最低価格のラインを決めることは大切です。ただ、そのために別の評価軸が必要だとも考えているんです。

今、クラウドワークスにはありがとうボタンというのを付けていて、受発注の関係性の中で単なる価格ではなく、お互いのお仕事を通じた共感が可視化できるようになってきました。例えばこのありがとう、という共感を多く得ている方の範囲で最低価格を決める、などを考えています。

新しい働き方の方法談議はどこまでも続けられそうですよね。でもそろそろお時間みたいなので、今日はこのあたりで。ありがとうございました。

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「鬼のように実行する仕組みと風土を作る」ーー隠れたキーマンを調べるお・クラウドワークス成田氏インタビュー

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編集部注:「隠れたキーマンを調べるお」は、国内スタートアップ界隈を影で支える「知る人ぞ知る」人物をインタビューする不定期連載。毎回おひとりずつ、East Venturesフェローの大柴貴紀氏がみつけた「影の立役者」の素顔に迫ります。 昨今注目を浴びるクラウドソーシング。国内でも様々な企業がクラウドソーシングに参入しています。その中でもひときわ注目を浴びているのがクラウドワークス。代表の吉田浩一郎氏…

編集部注:「隠れたキーマンを調べるお」は、国内スタートアップ界隈を影で支える「知る人ぞ知る」人物をインタビューする不定期連載。毎回おひとりずつ、East Venturesフェローの大柴貴紀氏がみつけた「影の立役者」の素顔に迫ります。

日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」

昨今注目を浴びるクラウドソーシング。国内でも様々な企業がクラウドソーシングに参入しています。その中でもひときわ注目を浴びているのがクラウドワークス。代表の吉田浩一郎氏はドリコムの執行役員として上場を経験し、その後「インターネットを活用した時間と場所にこだわらない働き方」に着目しクラウドワークスを設立しました。

大型資金調達をおこなうなど急成長中の企業。そのクラウドワークスの中でキーマンとして活躍するのが執行役員の成田修造氏。今回はそんな成田氏にインタビューをしてきました。

起業挫折を経験し、インターンからの再出発

大柴:成田さんとは去年1月、サムライインキュベートのイベントでご挨拶して以来ですが、ソーシャル上などでご活躍は拝見しております。前回の記事をアップした後に「次誰にしようかな」と悩んでたのですが、何人かから「クラウドワークスの成田さんとかどう?」って言われて「確かに!」と。

成田:誰が言ってたんですか(笑) いや、ありがたいです。

大柴:成田さん、今おいくつなのですか?

成田:24歳ですね。クラウドワークスに関わってもうすぐ丸2年になります。

大柴:クラウドワークスのサービスがリリースされてから3月で丸2年なので、本当に初期から参画されているんですね。現在何名くらいいらっしゃるのですか?

成田:インターン含めて40名程です。

大柴:結構増えましたね!成田さんも最初はインターンだったのですか?

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成田:そうですね。2012年6月にインターンとしてクラウドワークスに参加し、その後8月くらいから本格的に働くようになって、11月に正式に社員になるとともに執行役員に就任しました。同じタイミングで佐々木(佐々木翔平氏)も取締役に正式に就任しました。

大柴:2012年11月はクラウドワークスの組織的な礎が固まった重要な時期だったんですね。ところで、どういうきっかけでクラウドワークスのインターンを始めることになったのですか?

成田:代表の吉田に声を掛けてもらったんです。2012年5月に食事に誘われて「インターンでもしてみない?」って誘われて。それで翌月から働くことに。

大柴:その前って起業されてましたよね?

成田:そうです。大学2年の時にアスタミューゼという会社で正社員として働いていて、営業やマーケティングなどを学びました。そしてアスタミューゼを辞めた後に友人とアトコレという会社を立ち上げたんです。ただ、アトコレでは代表としてVCからの出資も受けたりしたのですが、自分に足りない部分が多く離れることになりました。これは自分にとって大きな挫折でした。

大柴:なるほど。

成田:アトコレを離れて間もなく吉田から連絡もらいまして。吉田は元々演劇をやっていたりと芸術に興味がある人で、アトコレのこともずっと応援してくれていたんです。で、アトコレを離れたと知って連絡をくれたんです。吉田自身も20歳の頃に演劇の公演で失敗して挫折感を味わった経験があり、その時の自分にシンパシーを感じて連絡をくれたそうです。

大柴:なるほど。そういういきさつがあり、クラウドワークスにジョインすることになったのですね。でも再度起業しようと思わなかったのですか?

成田:そういう選択肢もあったし、誘いもあったのですが、当時上手くいける感覚がなくて。自分に足りてないものが多く、再度失敗するイメージしかなかった。それで起業ではなく、クラウドワークスに入り成長しようと思って選択しました。この約2年間どんな仕事も猛烈にやりました。他人に負けないくらい寝食忘れて働きましたし、数々の経験も積みました。でもまだまだです。もっと成長し、成功していかないといけないんです。

鬼のように実行する仕組みと風土を作る

大柴:急成長する組織の中で、現在自分自身で感じる課題は何ですか?

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成田:クラウドワークスを時価総額1,000億円超えの企業にしようと考えてるし、絶対にするとコミットしてるのですが、その時に自分がどのような仕事をしているべきなのかがまだ見えないんです。イメージできないというか。どういう風にチームをビルドアップしていけばいいのかのロジックがまだシャープになっていないんです。メガベンチャーと並ぶには何が必要か?それをいつも考えています。絶対にロジックはあるはずだけど、今はそれがわからない。そこが課題です。

大柴:目線が高いですよね。そして熱い!

成田:目線の高さは起業して社長業を経験したことが大きいと感じています。経営者の目線と現場の目線を併せ持っているのが強みかもしれません。

大柴:吉田さんはどんな人ですか?

成田:自分より15歳くらい上の年齢だけど、チャレンジを続けているのが凄いなぁと思ってます。自分たちの世代にもフラットに接してくれるし、やりやすい環境を作ってくれます。

大柴:吉田さんは、去年は特に各地で講演などで忙しかったように見受けられました。その間、サービスや社内のコミュニケーションなどを担っていたのが成田さん?

成田:そうですね。最近では採用も見るようになっています。

大柴:サービス、マーケティング、経営企画、採用など幅広いですね。そんな中、仕事において一番大切にしてることは何ですか?

成田:実行することですね。

大柴:実行?

成田:はい。吉田をはじめとしたメンバーの考えていることに優先順位をつけて片っ端から実行する。鬼のように実行する仕組みや風土を作る。そのためにまずは自分が鬼のように実行しないと周りがついてこない。率先垂範です。今のメンバーはもっともっとやれるはずだと思っていますし、やりきる風土を作っていかないといけないです。

大柴:率先垂範の考え方は僕も同じです。でもそんだけ広い領域を見ていたらキャパがいっぱいになりますよ(笑)

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成田:そうです。なので、どんどん引継いでいこうと思います。そのためのチーム作りをしています。元々吉田もチームプレイを重視し、周りにどんどん振っていく方なので、そういうのを見習っていきたいです。でも最近は広報や経営企画、CTOの大場(大場光一郎氏)など凄腕のメンバーも増えてきたので、それぞれにタスクが振り分けられるので助かっています。それまでは吉田の依頼の一次受けみたいな感じだったので。

大柴:凄腕のベテラン組と成田さんを筆頭にした若い世代が上手い具合に融合している良いチームですね。

成田:でも正直まだまだです。20代の強いメンバーを増やしていかないといけません。圧倒的に考えながら、圧倒的に量をこなしていくようなメンバーを自分以外にも作っていくのが使命ですね。

大柴:常々吉田さんは「組織を作ることを重要視してきた」と仰ってました。最近は「現場は全て任せている」とも仰ってます。成田さんのお話を伺っていると、確かに組織もできてきてるし、任せられる人材も育ってるなと感じます。

成田:ありがとうございます。もっともっと実行できるチームを作ります。今いるメンバーもこれから入ってくるメンバーも成長できるような組織にしたいですね。

大柴:採用で重視している点はどこですか?

成田:ウチに合っているか?ですね。ビジョン重視です。やっぱり、スキルだけではなくて、ミッションやスローガンに共感して120%コミットできる方に来ていただきたいと思っていますし、そういう組織文化を創っていきたいと思っています。

大柴:なるほど。一緒に突っ走るにはビジョンは重要ですもんね。今日はありがとうございました。成田さんの熱さが伝わってきました!

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