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サイバーエージェント・キャピタル、「Monthly Pitch」初海外版をジャカルタで開催——日本の投資家らを前に、アジアの有望スタートアップがピッチ

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サイバーエージェント・キャピタルは17日、同社が定期開催するピッチイベント「Monthly Pitch」初の海外版をインドネシア・ジャカルタ市内で開催した。イベントには、日本・韓国・シンガポール・インドネシアなどから投資家が約45名、日本・インドネシア・ベトナムなどからスタートアップ15社が登壇。また、東京証券取引所、AGS コンサルティング、住友不動産がスポンサーに加わった。 サイバーエージェン…

サイバーエージェント・キャピタルは17日、同社が定期開催するピッチイベント「Monthly Pitch」初の海外版をインドネシア・ジャカルタ市内で開催した。イベントには、日本・韓国・シンガポール・インドネシアなどから投資家が約45名、日本・インドネシア・ベトナムなどからスタートアップ15社が登壇。また、東京証券取引所、AGS コンサルティング、住友不動産がスポンサーに加わった。

サイバーエージェント・キャピタルは2016年(当時はサイバーエージェント・ベンチャーズ)、当時のフラッグシップイベントだった Rising Expo をジャカルタ市内で開催している。このときに登壇した Taralite が今年に入ってインドネシアのデジタルウォレット OVO に買収されたり、NIDA Rooms(現在は HOTEL NIDA)が Shanda(盛大)から出資を受けたりして成長の弾みとなった。日頃は日本市場に特化している日本の VC ら海外に足を運び、現地起業家と言葉を交わせる環境が生まれることは意義深い。

イベントの冒頭には、Google のインドネシア代表である Henky Prihatna 氏が基調講演。2018年の段階で、東南アジアに3.5億人いるモバイルファースト人口のうち、その4割強にあたる1.5億人程度がインドネシアのユーザであると説明。アメリカ生まれの「First Billion Market」向けのプロダクトだけでなく、東南アジアをはじめとする「Next Billion Market」の創出にも注力していると強調した。配車サービスやオンラインメディアなどのスタートアップがインドネシアで勢いを増す中、Google ではインターネット環境がまだ十分とは言えない当地で、より多くのユーザをオンラインにすべく Google Station といった WiFi 環境の整備に注力しているという。

続いて持たれたパネルディスカッションには、Opensource Ventures VP の Eng Seet 氏、シンガポールの政府系投資会社 Temasek Holdings の VC である Vertex Ventures の エグゼクティブディレクター Gary Khoeng 氏、テレコム大手 CVC である MDI Ventures の CIO(Chief Investment Officer)Joshua Agusta 氏、East Ventures のパートナーでインドネシア初の女性パートナーである Melissa Irene 氏らが登壇。Tokopedia や Go-jek といったユニコーン(またはデカコーン)への投資に至った経緯や、インドネシアにおける昨今のスタートアップ事情、投資事情などについて議論を交わした。

今回登壇したスタートアップ14社のピッチの様子を簡単に振り返る。

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Bobobox by Bobobox(インドネシア)

Bobobox は、ミレニアルのトラベラーやビジネスパーソンのための宿泊施設を提供。日本などで旧来からあるカプセルホテルのミニマルさに、生活空間や仕事空間をくっつけたような格好だ。日本などでも co-living をテーマにしたスタートアップが生まれる中で、Bobobox でもやはり場所にとらわれず、旅しながら生活したり仕事したりできる環境の提供にフォーカスしている。

設備の施錠・開錠、予約管理、決済などはすべてオンライン/アプリ上で完結するため、オーナーやユーザは共に煩わしさからも解放される。倉庫だった場所、ビジネスビルなど多用途の不動産を活用でき、創業メンバーの一人が不動産分野に造詣が深いため、現在は9〜10ほどのロケーションを自社運営する形で話を進めている模様。品質維持のため旗艦店を設ける一方、事業のフランチャイズ化を図る。

これまでにプレシリーズ A ラウンドで Sequoia Capital India、Alpha JWC Ventures、 ジェネシア・ベンチャーズから150万米ドルを調達している。

Chatbook by Chatbook(日本)

ChatBook は、ランディングページの設置だけでは、新規顧客の流入を期待できない企業向けに、ユーザへの情報提供やインタラクションを自動化できるチャットボットを自動作成できる機能を提供。企業はランディングページからチャットボットへの導線を確保することで、より高いマーケティング効果を実現できる。

丸亀製麺や加賀市の地域特化型の求人サイト「KAGAルート」など、大企業や地方自治体を含む多くの企業で導入されている。Chatbook を導入した企業は平均で、リード誘引コストを70%改善し、アポイントを獲得成長率が6倍に成長。そのための作業についても半分に圧縮することができたという。

2016年にコードリパブリックの初回バッチ、2017年には Facebook の開発者向け支援プログラム「FbStart」の Accelerate コース、求人情報大手ディップ(東証:2379)の AI アクセラレータの初回バッチに採択。Facebook による「プラットフォーム開発プロバイダー(Platform Development Providers)」に日本で初めて認定された。Salesforce などからシード資金を調達している。

Sellboard by Stylehunt(タイ)

タイでは、メッセンジャーを使って友人・知人などのリセラーを通じたソーシャルコマースによる物販が人気だ。あるブランドのリセラーは消費者からの問い合わせや注文が入ると、それをブランドオーナーに引き継ぎ、消費者に回答するということになる。このやり取り、在庫管理、商品の発送などを一括で代行依頼できる仕組みが Stylehunt の「Sellboard」だ。

ひところ前に日本で流行ったドロップシッピングに考え方は近い。Sellboard を使うことで、ドロップシッパーは消費者のリード以外の煩雑な作業から解放される上、商品を仕入れる必要が無いため在庫リスクを抱える必要もなくなる。決済手段や物流が必ずしも整備されておらず、伝統的に地元コミュニティのエージェントを通じて商品購入をする文化のある東南アジアでは、需要の見込めるサービスかもしれない。

これまでに、プレシリーズ A ラウンドで Singapore Angel Network、サイバーエージェント・キャピタル、500 Startups、Expara IDM Ventures、JFDA.Asia から52万米ドルを調達している。

Wahyoo(インドネシア)

Wahyoo は、ジャカルタ都市圏に数万はあるとされる道端の屋台「Warteg」の、デジタル化と業務効率化を図るプラットフォームだ。屋台の多くは個人経営であり、オーナーの多くは中高年であるため、デジタルツールに明るいとも言えない。一方、オーナーは準備や仕込みのために毎朝3時に起床を余儀なくされ、客単価15,000インドネシアルピア(約114円)、1店舗平均1日に100〜200人のお客が訪れるという。そのための準備・経理などは煩雑さを極める。

Wahyoo では、加盟屋台からのフードデリバリ、POS システム、保険、サプライヤー紹介、業務改善に向けた学習機会の提供、保険サービスなどを提供する。ブランドと組むことで、消費者を対象にしたマーケットリサーチや商品陳列、広告掲示などで屋台は副収入も得られるようになる。先ごろ、East Ventures もインドネシアでキオスクショップのデジタル化をテーマとしたスタートアップ Warung Pintar に出資している。

Google Developers Launchpad と、スタートアップエコシステムビルダー Kibar が共同運営するアクセラレータ Digitaraya に、今年始まった第2期で採択されている。

Trukita(インドネシア)

Trukita は、稼動率の低い配送トラック業者と、一方で必要な配送トラックを十分に調達できない荷主のために、双方のマッチングを行うプラットフォームだ。同様の仕組みは、日本でも Hacobu、TruckNow、PickGo、世界各国でも複数のサービスが存在するが、発展途上国ほど日本の水屋のようなしくみが皆無であるため、デジタル技術の介在によるインパクトは、先進国に勝るものがあるち言える。

2018年6月にサービスを開始し、これまでに6,400万台以上のトラックが Trukita に登録。マッチング後に配送実施に至った実績率は98%、また、渋滞で名高いジャカルタを舞台としながらも、予定時間内配達完了率96%という高い数値をはじき出している。Trukita はマッチング契約成立時に、配送料の10〜15%を手数料として受け取る。

シードラウンドで、GK Plug and Play Indonesia から5万米ドルを調達済。インドネシアでは Sequoia India らが出資した Kargo、East Ventures らが出資した TripLogic などが競合になるとみられる。

Homedy(ベトナム)

3年前に設立された Homedy は、住宅不動産の検索ポータルだ。主に分譲住宅を対象としており、ビッグデータによる顧客関心の学習とモバイルアプリによる UX 最適化により、住居購入に至るカスタマージャーニーの改善に取り組んでいる。住居をユーザ自ら設計できるプロジェクト「MyHomedy」もローンチ。ベトナム都市部の富裕層、中産階級層以上を対象にユーザを増やしている。

昨年、ベトナム、インドネシア、韓国に特化して出資する VC である Access Ventures、日本のジェネシア・ベンチャーズとマイナビから資金調達している。ジェネシア・ベンチャーズはシード投資と合わせ、通算で2回にわたって資金を出資している。来年までに、フィリピンとインドネシアに進出する計画だ。

Yuna + Co.(インドネシア)

Yuna + Co. の提供する MATCHBOX は、女性向けファッション製品のサブスクリプションサービス。そのときの提携関係にある供給元(ブランド)の商品ラインアップをもとに、Yuna + Co. のスタイリストがユーザに合った製品を提案し、ユーザの確認が取れた商品を送ってくれる。月に2回のペースでこれを繰り返すことにより、ユーザの好みを MATCHBOX 側が学習し、自分に合ったファッション製品が送られてくる。

同様のサービスとしては、ファッションの STITCH BOX、ビューティー用品の Glossier、アイウエアの Warby Parker などが存在するが、Yuna + Co. ではこれらのサービスをベンチマークに、インドネシア現地に最適化されたサービスを構築するとしている。これまでに、インドネシアのアーリーステージ VC である EverHaüs から25万米ドルを調達している。

JAMJA(ベトナム)

旅行予約サイトやレストラン検索サイトに、タイムセールの考え方を持ち込んだのがベトナムの JAMJA だ。主に22歳から25歳前後の若い社会人(Z 世代)を対象としており、旅行やレストラン以外にも、映画チケット、ラブホテル、ネイルサロンなどの分野にも取扱業態を広げつつある。最近では、タピオカの入ったバブルティのチェーン店舗が JAMJA と提携、街では数年前にブームだったバブルティの人気が再来する事態となった。

これまでに5,000店舗が JAMJA と提携している。ユーザ数は明らかにされていない。Go-jek のフードデリバリ GoFoods のような、デリバリできる商品とは領域を差別化することで成長を図る。昨年8月、プレシリーズ A ラウンドで、韓国の国民銀行傘下の KB Financial Group、韓国の Nextrans と Bon Angels、日本のフランジアから86万米ドル、今年1月にシリーズ A ラウンドで、サイバーエージェント・キャピタルと Bon Angels から100万米ドルを調達している。

WeFit(ベトナム)

WeFit は、地元のフィットネス・美容スパなどに送客するライフスタイルテック・スタートアップだ。健康や美容に意識の高い消費者に対し、サブスクリプションモデルの「WeFit」、都度払サービスの「WeJoy」、コンテンツを活用したソーシャルプラットフォームの 「WeContent」を提供している。

2016年に設立された WeFit の主要な市場はベトナムのハノイとホーチミンシティで、これまでに1,000店舗で予約サービスを利用できる。毎月15万件以上の予約の取り扱いがあり、昨年には黒字化を達成(単月とみられる)。2019年中に、ユーザ100万人の達成を目指す。今年の1月には、プレシリーズ A ラウンドで、サイバーエージェント・キャピタルから100万米ドルを調達している。

Qoala(インドネシア)

Qoala はインドネシアのインシュアテックスタートアップで、取扱分野は旅行、P2P レンディング、E コマース、スマートフォンの画面損傷など。ビッグデータ、機械学習、IoT ブロックチェーンなどを活用し、ユーザが証明となる写真を送って自己申告するタイプの、新しいスタイルの保険を扱う。

Qoala は昨年設立され、これまでに SeedPlus、MassMutual Ventures SEA、Golden Gate Ventures、MDI Ventures、CCV、ジェネシア・ベンチャーズから出資を受けている。最近、インドネシア金融サービス庁(OJK)のレギュラトリーサンドボックス(規制を緩和した、より⾃由度の⾼い実験場)参加スタートアップに選ばれた。Panorama JTB、大手財閥 Sinar Mas 傘下の保険会社 Asuransi Simas、MNC Travel などと提携。Sequoia India のアクセラレータプログラム「Surge」に採択されている。

Ecomobi(ベトナム)

ホーチミンに拠点を置く Ecomobi は、ソーシャルネットワークを活用したオンラインマーケティングを提供するプラットフォーム。商品をプロモーションしたいブランドに対しインフルエンサーを紹介、CPA などの KPI を設定してマーケティングを依頼できる。人工知能とスマートレコメンデーションシステムにより、ブランドに最適なインフルエンサーを紹介できるのが特徴。

現在対象とする市場は、インドネシア、タイ、シンガポール、ベトナム、マレーシアなど6カ国で、Tokopedia、Lazada、Shopee、、Bukalapak といった100以上のブランドや事業者を顧客に擁する。昨年12月に、ベトナムの ESP Capital と韓国の NextTrans から出資を受けている

JobsGo(ベトナム)

JobsGo は2017年にローンチした、モバイルだけで利用することに特化したジョブマッチング・プラットフォームだ。求職者にはジョブマッチングを、求人中の企業には条件適合する可能性の高い人を、機械学習と人工知能を使って選び出し提示してくれる。求職者ユーザは50万人、求人企業は1万3,000社以上(うち、有料契約は500社)が登録しており、月間で2万件の新規案件が登録・公開される。

eDoctor(ベトナム)

eDoctor は、患者のカルテ情報をヘルスケア事業者に提供することで、よりよいヘルスケアの提供を目指すプラットフォーム。2015年にベトナムでローンチし、モバイルアプリで患者に医師とつながることができる環境を提供する。医師のみならず、多数の看護師をネットワークできていることも強みだ。

人口の65%が都市以外の場所に住む中、多くの人は病院への便利なアクセスを持っていないこと、病院の待ち時間が長いこと、医師の勤務状況がオーバーワークになっていること、薬の管理システムが統合的に実施されていないこと、など、ヘルスケア全般にわたる課題解決を目指す。2017年、Google Launchpad Accelerator に選ばれ、5万米ドルの資金を手に入れている。

Alamat(インドネシア)

インドネシアには1億5,000万人のインターネットユーザがいて(普及率56%)、このうち、79%が1日に一度以上アクセスを行なっている。平均すると、一人のユーザが何らかの形でインターネットを使っている時間は1日に8時間、1日にスマートフォンをチェックする頻度は150回に上る。これだけの普及を見ている一方で、中小企業はウェブサイト所有率が1.3%という数字に象徴されるように、インターネットの恩恵に十分に預かっているとは言い難い。

一方である調査によると、インドネシアの起業家の SME のうち、ビジネスを成長させる上でマーケティングが課題となっていると答えた人が46%に上るなど、マーケティングでの課題は大きい。Alamat はライフスタイル分野に特化して、中小企業のマーケティングを支援するサービスを提供している。先月ローンチしたばかりが、情報掲載店舗は33,650件、このうち3,535件がオンボーディング中で、228社がアクティブなマーチャントになっているという(ここでのオンボーディング、アクティブの正確な定義は不明)。

聴衆からは、レストラン検索サイト「Zomato」との差別化を指摘する声があった。

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サイバーエージェント・キャピタルの「Monthly Pitch」、開始から2年半で登壇企業が200社超に——半数が調達に成功、来月はジャカルタで開催

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VC やアクセラレータが主体となり、メンターと壁打ちができたり、起業家にスポットライトを当てたりする機会は増えている。サイバーエージェント・キャピタル(CAC、旧:サイバーエージェント・ベンチャーズ)もまた、Rising Expo という名で年に一度イベントを開催していたが、2016年には Monthly Pitch という月1回(毎月第2水曜日、渋谷の「hoops link tokyo」で開催)…

Monthly Pitch 第25回から
Image credit: CyberAgent Capital

VC やアクセラレータが主体となり、メンターと壁打ちができたり、起業家にスポットライトを当てたりする機会は増えている。サイバーエージェント・キャピタル(CAC、旧:サイバーエージェント・ベンチャーズ)もまた、Rising Expo という名で年に一度イベントを開催していたが、2016年には Monthly Pitch という月1回(毎月第2水曜日、渋谷の「hoops link tokyo」で開催)のイベントに移行した。

Rising Expo が Monthly Pitch になった背景について筆者は不案内だったが、IVS(Infinity Venture Summit)、B Dash Camp、ICC(Industrial Co-creation Conference)、TechCrunch Tokyo など、アーリーからミドル以降のスタートアップ輩出に主眼を置いた国内カンファレンスが充実する中で、依然としてシード(特に〝どシード〟)のスタートアップを支援する仕組みがエコシステムに足りない、との判断があったようだ。

シードスタートアップにとっては、年に一度や二度の露出機会では初の資金調達を迎えるまでの息が続かないため、月一で開催するようにしたのが Monthly Pitch のマンスリーたる所以である。2016年12月から始まった Monthly Pitch は毎月、スタートアップ8〜9社、平均で40社ほどの VC、CVC、大企業の投資担当者を集めるまでに成長した。

Image credit: CyberAgent Capital

今月開催された26回目の Monthly Pitch では、累積登壇スタートアップの数が200社を超えた。登壇スタートアップ中50.7%が資金調達に成功、直近に創業したばかりのスタートアップを除いた2017年までの登壇スタートアップに絞れば、73.2%が資金調達に成功している。

登壇スタートアップ数200社超えの節目となるこの時期、CAC は Monthly Pitch ASIA として、初となるジャカルタ版を来月開催する(本イベントの模様は THE BRIDGE でもカバーの予定)。ジャカルタは以前、Rising Expo の海外版が開催された都市でもあり、また、CAC が展開するアジア8カ国10拠点の中でも重点市場である。Monthly Pitch ASIA には日本から数社、インドネシア、ベトナム、タイ、シンガポールから12社の新進気鋭スタートアップが登壇、主に日本の投資家に向けて直接ピッチを行う予定だ。

毎月第2水曜日に東京・渋谷で開催される Monthly Pitch については、スタートアップは選抜制、VC・エンジェルは完全招待制で運営されている。27回目となる次回は5月8日に開催予定で、現在は28回目となる6月12日分のエントリが受け付けられている。

Monthly Pitch 第25回から
Image credit: CyberAgent Capital
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インフルエンサーやライバーマネージメント事業のCoupe(クープ)、「藤田ファンド」から出資を受けサイバーエージェントグループ入り

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Coupe は4日、サイバーエージェント(東証:4751)の藤田ファンド(若手経営者応援を目的とした活動の通称であり、正確にはファンドではない)から出資を受けたことを発表した。サイバーエージェントが Coupe の株式を取得したことにより事実上のグループ入りとなる。 藤田ファンドからの出資金額、サイバーエージェントによる Coupe の株式持分などについては明らかにされていないが、関係者によれば、…

左から:サイバーエージェント・キャピタル 代表取締役 近藤裕文氏、サイバーエージェント 代表取締役 藤田晋氏、Coupe 代表取締役 竹村恵美氏、サイバーエージェント・キャピタル インベストメントマネージャー 北尾崇氏
Image credit: CyberAgent

Coupe は4日、サイバーエージェント(東証:4751)の藤田ファンド(若手経営者応援を目的とした活動の通称であり、正確にはファンドではない)から出資を受けたことを発表した。サイバーエージェントが Coupe の株式を取得したことにより事実上のグループ入りとなる。

藤田ファンドからの出資金額、サイバーエージェントによる Coupe の株式持分などについては明らかにされていないが、関係者によれば、Coupe にはサイバーエージェントグループ以外の企業とも取引関係があることや、将来的なイグジットの可能性を考慮して、完全子会社にはしていない模様。Coupe の共同創業者兼代表であり、自らもエンジニアでモデルである竹村恵美氏が、今後も同社の経営指揮をとる。

Coupe は2012年5月、当時女子大生だった竹村氏らが、サロンモデル探しを簡単にするウェブサービス「Coupe(クープ)」させたのが始まりだ。この際、サイバーエージェント・ベンチャーズ(現在のサイバーエージェント・キャピタル)からシード資金を調達している。現在、登録サロンモデルは710名、利用する美容師は8,000名、累積マッチング数は15,000件を超えているという。

Coupe のサロンモデル探しのサービスは好調で、登録している人の中には、月に15万円〜20万円稼いでいる人現れている。ただし、サロンから支払われる報酬は Coupe がほぼ介入せずにモデルに支払われるため、Coupe にとっては売上には大きく貢献しない状況が続いていた。そこで着手することになったのが、インフルエンサーやライバーのマネージメント事業だ。

インフルエンサーやライバーマネージメント事業が売上の核に

COUPE MANAGEMENT 専属モデルの3人。左から:齋藤天晴氏、相馬理氏、新納侃氏
Image credit: Coupe

1年ほど前、Coupe はマネタイズ強化の観点からインフルエンサーやライバーマネージメントの事業「COUPE MANAGEMENT」を立ち上げ、17 Live、OPENREC.tv、SHOWROOM、Pococha Live、MixChannel、LINE LIVE といった6つのプラットフォームとオーガナイザー契約を締結した。

これを可能にしたのは、Coupe に多く在籍する Coupe モデルの存在だ。竹村氏によれば、毎月400〜700名の新しいモデルの流入があり、Coupe モデルとしては常に700名ほどが在籍。特に男性モデルが多く、人気上位のモデル12名とは専属契約を結んでいるそうだ。芸能事務所などに在籍するパフォーマーとは対照的に、ライバーは個人が持つ情報発信力が高く、クライアントと良好な関係を自ら維持できる人が多いという。

ライバー支援をするプロダクション、広義で言えば芸能事務所にも、今後新たな価値の提供が求められるようになるだろう。ライバーが個人で自分を売り出せるようになリつつある以上、インスタグラマーのキャスティングだけに特化しているようなサービスは、やがてコモデイティ化してしまうかもしれない。Coupe では、素養のある人気ライバーの卵を発掘し、SNS を使ったファン付けなど、一から育て上げるような努力も始めているという。

ターンアラウンドマネージャーとしての北尾氏の存在

アナウンサー志望だった竹村氏が、美容師の友人が抱えていた悩みに耳を傾け、Coupe を作ったのが今から4年前。当初は大学卒業後には内定先に就職するつもりだったが、Coupe がユーザに広く受け入れられていくのを目の当たりにし、次第に手放すのが寂しくなり、内定辞退を決めて Coupe を会社登記したという。その後もユーザは成長傾向にあったが、売上が伸び悩む中で Coupe にとって分岐点となったのが2017年10月頃、サイバーエージェント・ベンチャーズ(当時)の北尾崇氏の参画だ。

出資元である VC の一担当者という役回りを超えて、北尾氏は Coupe のために政策信用金庫の融資を取り付けてくるなど、さまざまな経営支援を行った。竹村氏と北尾氏のスキルセットが全く異なることから、相互補完の関係を作ることができたのは良かったという。こうして、竹村氏や北尾氏が力を注げば注ぐほど伸びるという状態が生まれ、ライバーマネージメントの事業が順調に成長していった。

資金を他の VC や事業会社から調達する選択肢もあったと思われるが、竹村氏がサイバーエージェントグループ入りを決めた背景には、北尾氏らをはじめとするサイバーエージェント・キャピタルのハンズオンの存在があるようだ。もちろん、ABEMA TV などとの連携も考えられるが、所属するライバーたちの活躍の場を広げるという点では、なるべく多岐にわたるプラットフォームと取引関係を保てることが望ましい。今回のグループ入りが、業界全体の醸成に貢献する可能性も期待したいところだ。

今回の出資、グループ入りを受けて、サイバーエージェント 代表取締役の藤田晋氏、サイバーエージェント・キャピタルの代表取締役 近藤裕文氏が Coupe の役員に就任することも明らかになっている。

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サイバーエージェント・キャピタル、ベトナムの金融商品比較サイト「TheBank.vn」に出資

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ベトナムを拠点とする SAMO Media & Tech JSC のフィンテックサービス「TheBank.vn」は、最初の調達ラウンドでサイバーエージェント・キャピタル(CAC)と韓国 VC の Ncore から資金調達したと発表した。調達額は開示されていない。 TheBank.vn は調達資金を使って、カスタマエクスペリエンスを改善する計画だ。各ローンサービスの登録フォームが開設し、カー…

TheBank.vn のチームメンバー
Image credit: CyberAgent Capital

ベトナムを拠点とする SAMO Media & Tech JSC のフィンテックサービス「TheBank.vn」は、最初の調達ラウンドでサイバーエージェント・キャピタル(CAC)と韓国 VC の Ncore から資金調達したと発表した。調達額は開示されていない。

TheBank.vn は調達資金を使って、カスタマエクスペリエンスを改善する計画だ。各ローンサービスの登録フォームが開設し、カード申込のプロセスが改善。これにより、人々が保険を契約したり、現在のニーズに最も合った金融プロダクトを選んだりしやすいようにする。同社ではまた、ビッグデータ、eKYC、チャットボット、クレジットスコアリングのフルスタックソリューションプロバイダとなるべく、システムの改善を模索するとしている。

TheBank.vn は2014年に発表された金融商品比較アプリで、トラフィック量、パートナー数、コンサルタントの数でベトナム最大と称している。顧客は TheBank.vn を使って、クレジットカード、無担保ローン、住宅ローン、預金利率、保険などのプロダクトを比較・評価することができる。

同社の技術を使う銀行や保険会社に対し、アドバイス、コネクション、金融プロダクトパッケージを提供する。サービス開始から4年を経過し、TheBank.vn は100万人を超える顧客にサービスを提供してきたという。顧客との対話を求めて、TheBank.vn 上には金融プロダクト1,300点、アクティブな金融専門家24,000人が登録されているという。

SAMO のジェネラルディレクター Nguyen Dat 氏は、次のように述べている。

我々は、サービスの有効性を達成するため、顧客の本質を理解するよう努めている。そのため、質の高いつながりが重要だ。

ベトナムの成人のうちバンキングサービスを使ったことが無い人ひとは41%、生命保険に入っている人は8%に過ぎない。TheBank.vn は、大都市だけでなく主要な省でも急進する中流階級にサービスを提供したいと考えている。

CAC のベトナムおよびタイオフィス代表 Dzung Nguyen 氏は、まだ手のついていない可能性について強調した。

近年、体験消費への技術や関心を元にした消費者行動が広まるにつれ、フィンテック企業のサービス可能性は絶大なものとなっている。今重要なのは、さらなる出資と正しい運用だ。

【via e27】 @E27co

【原文】

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ベトナムのフィットネス・美容スパ送客スタートアップWeFit、プレシリーズAでサイバーエージェント・キャピタルらから100万米ドルを調達

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ベトナムのライフスタイルテック・スタートアップ WeFit は、プレシリーズ A ラウンドでサイバーエージェント・キャピタルから100万米ドルを調達したと発表した。このラウンドには他にも複数の東南アジアの VC が参加しており、2019年1月早期に完了している。 WeFit の創業者兼 CEO である Khoi Nguyen 氏は、今回の投資によって、WeFit の製品開発の次フェーズが推進され、…

Image Credit: WeFit

ベトナムのライフスタイルテック・スタートアップ WeFit は、プレシリーズ A ラウンドでサイバーエージェント・キャピタルから100万米ドルを調達したと発表した。このラウンドには他にも複数の東南アジアの VC が参加しており、2019年1月早期に完了している。

WeFit の創業者兼 CEO である Khoi Nguyen 氏は、今回の投資によって、WeFit の製品開発の次フェーズが推進され、新市場に拡大することも可能になるだろうと語った。

海外の VC 企業と協力できたことをたいへん嬉しく思っている。この提携によって、新市場の模索に要するプロセスが短期化され、我々のサービスへのアクセシビリティを拡大できるだろう。

今回の調達に先だち、WeFit は2017年、ESP Capital と VIISA からシードラウンドで資金調達している。

2016年に設立された WeFit は、ベトナムのハノイとホーチミンシティでフィットネスや美容サービスを、モバイルを使った定額サービスで提供するパイオニアだと自称している。これまでに、1,000カ所の店舗で予約サービスが利用できるそうだ。ユーザの近隣にあるフィットネスや美容サービスの利用可能時間帯を検索・予約することができる。同社はフィットネスセンターや美容スパと提携し、彼らの運営コストを最適化し、WeFit からの送客で利益増大を支援する。

同社は、公式声明で次のように述べている。

WHO のデータによれば、すべての人に対するソリューションの利便性や多様性の欠如から、ベトナムは現在、世界中で最も運動をしない国のトップにランクされている。WeFit はこの問題の解決を狙っており、より多くの人にさらなる利点と手間のかからないサービスを、商業施設に付加価値を提供したい。

WeFit は現在、毎月15万件以上の予約を取り扱っているという。

サイバーエージェント・キャピタルのベトナム・タイ地域における投資責任者 Nguyen Manh Dung 氏は次のように述べた。

WeFit は近い将来、全く異なる美容やヘルスケアを形にできると思う。

WeFit は2019年にユーザ100万人達成を計画しており、2019年中にシリーズ A 調達に向けて前進する構えだ。

【via e27】 @E27co

【原文】

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近藤裕文氏が代表に就任しサイバーエージェント・キャピタルが誕生、「藤田ファンド」も活動を再開しワークシェアのタイミーに投資を実行

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サイバーエージェント(CA)は7日、同社の連結子会社で VC 事業を展開するサイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)を、サイバーエージェント・キャピタル(CAC)に改称したことを発表した。CAC の代表取締役には、CAV で取締役日本代表を務めていた近藤裕文氏が就任する。 2006年にサイバーエージェント・インベストメント(CAI)として設立された同社は 2010年に CAV に社名を改称。今…

CAC のチーム。前列中央が代表取締役に就任した近藤裕文氏、その右が「藤田ファンド」運営を担当する坡山里帆氏。二列目中央が新たにジョインした大村マウリシオ氏。
Image credit: CyberAgent

サイバーエージェント(CA)は7日、同社の連結子会社で VC 事業を展開するサイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)を、サイバーエージェント・キャピタル(CAC)に改称したことを発表した。CAC の代表取締役には、CAV で取締役日本代表を務めていた近藤裕文氏が就任する。

2006年にサイバーエージェント・インベストメント(CAI)として設立された同社は 2010年に CAV に社名を改称。今回で2度目の改称となる。運営会社やファンドの成長に合わせた CI の変更が背景にはあるようだ。また、「CAV マフィア」という言葉があるように、同社からは多くのベンチャーキャピタリストが輩出され、他の VC にジョインしたり、新たに独立 VC設立したりしてきた。

CAC の誕生を受けて、同社には新たなチームメンバーの役割整理やプレゼンス向上に狙いがあると見られる。CAI から CAV に改称された2010年には投資先スタートアップは約100社(うち海外20社)だったが、現在ではその数も8カ国約350社(累積社数のため、イグジット済のものを含む)に上っている。CAC がオフィスを設置しているのは、本社のある東京をはじめ、アジアを中心に8カ国10拠点。CAC の誕生とあわせて、日系ブラジル人3世の大村マウリシオ氏がチームにジョインすることも明らかになった。

Monthly Pitch でコメントするサイバーエージェント 代表取締役の藤田晋氏
Image credit: CyberAgent

なお今回、2013年に開始されつつも、最近では事実上休業状態にあった通称「藤田ファンド」についても投資活動が再開されたことが明らかとなった。藤田ファンドとは、CA 代表の藤田晋氏が若手経営者の応援を目的としたシード・アーリースタートアップ向けの投資イニシアティブだ。便宜上、ファンドという表現が用いられるが、LP はおらず CA 本体会計からの出資となる。

藤田ファンドからは、これまでにウォンテッドリー、クラウドワークス、BASE など、現在では IPO を果たしたスタートアップに投資された実績があるが、スタートアップバブルを理由として2014年秋以降、投資活動を凍結していた。再開第1号案件となるのは、昨年8月にローンチしたワークシェアアプリ「Taimee(タイミー)」を運営するタイミーだ。同社は昨年、ジェネシア・ベンチャーズ、CAV(当時)、ガイアックスから総額5,600万円を調達している。

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新生・藤田ファンドは CAC とも投資実行で連携する。藤田ファンドの運営は CA の社長室投資戦略本部が担当するが、同本部長を CAC 代表取締役の近藤氏が兼任、また、Abema TV プロデューサー出身の坡山里帆氏が専任で運営にあたる。藤田ファンドのチケットサイズは1億円から数億円程度で、インターネット関連の事業であればバーティカルは問われない。これまでにタイミーを含め4件への出資が決定しており(残る3件は未公表)、また、タイミーを含め2件については CAC の既存投資先となっている。

CA と CAC は今後、月例で開催している資金調達イベント「Monthly Pitch」の運営も積極化させたい考え。渋谷の再開発に伴い CA や CAC も新社屋への移転が予定されており、スタートアップや起業家を勇気付けるイベントは、昨年に増して開催することになるだろう。Monthly Pitch の登壇企業数は160社を超えており、(以前の Rising Expo のように)同イベントのグローバル展開も検討しているそうだ。

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CAV主催 #RisingExpo 2016で、日・米・韓・東南アジア選出のファイナリスト15社が東京に集結——資産運用ロボアドバイザーのウェルスナビがグランプリを獲得

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スタートアップ向けベンチャーキャピタルのサイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)は2日、都内で年次のショーケース・イベント Rising Expo 2016 を開催した。この日開かれた本戦に先立ち、ソウルでは5月3日に韓国スタートアップの地域予選、ジャカルタでは6月14日に東南アジアのスタートアップの地域予選が実施され、日本のスタートアップ10チームに、韓国・東南アジア・アメリカのスタートアッ…

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スタートアップ向けベンチャーキャピタルのサイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)は2日、都内で年次のショーケース・イベント Rising Expo 2016 を開催した。この日開かれた本戦に先立ち、ソウルでは5月3日に韓国スタートアップの地域予選、ジャカルタでは6月14日に東南アジアのスタートアップの地域予選が実施され、日本のスタートアップ10チームに、韓国・東南アジア・アメリカのスタートアップ5チームを加えた、総勢15チームがファイナリストとして登壇し、集まった投資家・潜在提携先・メディアに向けてサービスについてのピッチを行った。

昨年開かれた Rising Expo 2015 では、飲食店向けオンライン予約台帳サービスを提供するトレタがグランプリを獲得、これをきっかけとして、同社はセールスフォースベンチャーズから調達額非開示の資金調達を実施している。昨年登壇したファイナリスト15社のうち、非公表のディールを除き、1億円以上の資金調達か買収に成功したスタートアップは8社で、調達額または買収額の総額は約34億円に上る。

今年選ばれたファイナリストにも、多くのサクセスストーリーがもたらされることを期待したい。以下は、Rising Expo 2016 で登壇したファイナリストのランダウンである。

【グランプリ】Wealth Navi by ウェルスナビ(日本)

副賞:現金 100万円

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日本では終身雇用制度が崩れ、大企業の退職金は年々下がり続ける中、ゆとりのある老後を送るには資産運用が必須になりつつある。しかし、日本人の多くは、資産の多くを預貯金や債券の形で保有しており、株式などを活用した積極的な資産運用が行えていない。どう投資していいかわからないからだ。

ウェルスナビは、資産運用を一任できるロボアドバイザー「Wealth Navi」を提供。アメリカの ETF(上場投資信託)すべての中から、最適と考えられる6〜7銘柄を客観的基準で選び、ユーザはその ETF 銘柄に投資することで、間接的に合計50カ国1.1万銘柄以上の株式への投資が可能になる。ポートフォリオのリバランス機能のほか、市場価格に応じた自動積立やアルゴリズムによる節税機能など便利な機能が備わっている。今年7月に正式ローンチした Wealth Navi だが、2017年には金融機関にサービスの OEM 提供を開始する予定だ。

ウェルスナビ全社員26名のうち16名(約4分の3)がエンジニアかデザイナーとテクノロジー人材が多い点では、金融関連サービス企業としてユニークな存在。AWS(Amazon Web Services)上に日本で初めて、FISC 基準をクリアした証券取引システムを構築したことでも注目されている。

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【CAV 賞】Nida Rooms by Global Rooms(マレーシア)

副賞:銀座久兵衛 招待券

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ホテルは概してすべての部屋が予約で埋まることはなく、占有率は高いところでも65%〜75%程度だ。NIDA Rooms はホテルから余った空室在庫を確保し、それを NIDA Rooms のブランドで販売することで、1泊あたり30ドル程度の安価で宿泊体験を提供する。現在、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピンの4カ国で展開しており、150人の営業担当者を配置することで提携ホテルを確保し、部屋の快適性(エアコンが使えるか、Wi-Fi が使えるか、シャワーのお湯が出るかなど)を現地確認で保証する。

昨年9月にローンチし、10ヶ月間で4,500軒以上のホテルが NIDA Rooms のネットワークに参加した。実際のユーザの宿泊費用の統計を取ってみると、NIDA Rooms を使った場合の1泊当たりの宿泊費は平均18ドル程度。典型的なオンライン旅行予約サイトや、Airbnb などのバケーションレンタルを使うよりも安い。この分野には、ZenroomsRedDoorzAiryRoomsOyo などの競合サービスが存在する。東南アジアで市場を集中したのち、2年後には南米に進出予定。

これまでに East Pacific Capital、True Capital、サイバーエージェント・ベンチャーズ、Convergence Ventures から資金調達しており、現在3回目のラウンドに向けて資金調達中。

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【住友不動産賞】Oneteam by Oneteam(日本)

副賞:住友不動産オフィス 1年間 特別料金で提供

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Oneteam 共同創業者で CEO の佐々木陽氏は以前、リクルートで「じゃらん」や「SUUMO」の事業開発を経て、のちに Kaizen Platform の事業企画をリードした人物だ。これまでに、東南アジア7カ国の担当者をまとめるプロジェクト管理を経験、異なるロケーションにいる関係者間で課題を共有し、精緻にコミュニケーションをとることが難しいことを痛感した。一方、日本の労働生産性は過去10年間でほぼ改善されておらず、アメリカのそれに対して63%。業務時間の53%は、会議やメールの書類に費やされているのが現状だ。

Oneteam は、企業向けのナレッジ・チャット・メールを一つにしたコミュニケーション・プラットフォームを提供しており、現在ユーザは13カ国の4,600社、実に85%は日本国外で使われている。議事録、To-Do、資料など、オンラインでの会議に必要な情報がすべて同じ一つのシートの中に、分散しない形で整理できるのが特徴だ。Oneteam の開発には、サンフランシスコをはじめとする世界6カ国出身のエンジニアやデザイナーが携わっている。

近日中には、会議の議事録などレポート作成を自動化する機能のリリースを予定している。

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【AWS 賞】Wealth Navi by ウェルスナビ(日本)

副賞:Amazon Fire Tablet

上記で紹介しているため、省略。

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【EY 賞】Gatebox by ウィンクル

副賞:Eラーニング 6ヶ月間無料受講券

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Gatebox は、ウィンクルが開発したコミュニケーション・ホログラム・ロボット。ホログラムで映し出されるキャラクターに話しかけることで、出迎えやランプの点灯、目覚ましなど様々なアクションを提供してくれる。1月18日に始めたメール会員の登録者は既に8,000人を越え、日本国内からは23%の申し込みがあるが、アメリカ32%など多くは海外からのユーザだ。5月31日から始めた事前予約では、3ヶ月間で1,000台の予約枠を完売した。

来週にはセガの協力を得て初音ミクのコラボイベントを開催する予定だが、募集開始から6時間で受付枠をオーバーしてしまったとのこと。近く、2016年限定モデルの予約販売を開始予定だ。

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【SMBC 日興証券賞】Paseri by TCSI(日本)

副賞:モバイル型ロボット電話「ロボホン」

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インターネットの発達やモバイルデバイスの普及により、情報漏洩や情報盗難はもはや避けられない事象となっている。TCSI は、情報が漏洩したり、盗難にあったりしても、その情報が無意味ものにするように、データの秘密分散ソリューション「Paseri」を開発している。

Paseri では AONT(All-or-Nothing Transform)方式の秘密分散法でデータを16個に分割し、オンプレミス、パブリッククラウド、プライベートクラウド、スマートデバイスなどに分散保存が可能。データの暗号化は、CPU の高度化により時間をかければ解けるようになっているのに対し、秘密分散することで情報の秘匿性が失われる可能性が無い。

プロダクト出荷から約1年を経て、LIXIL の営業社員1万人に iPhone + Fat-PC の組み合わせで導入されたり、富士通の営業社員1.5万人に Windows 10 IoT シンクライアント + USB メモリの組み合わせで導入されたりしている実績がある。これまでに、東京大学エッジキャピタル(U-TEC)、テクノスジャパン、TNPオンザロードから資金調達している。

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【AGS コンサルティング賞】THEO by お金のデザイン(日本)

副賞:エビスビール 1年分

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お金のデザインは、資産運用ロボアドバイザー「THEO(テオ)」を開発。スマートフォンからポートフォリオ診断を無料で依頼でき、投資は最低10万円から開始できる。料金は、投資の運用一任費用として投資額の1%。THEO はアルゴリズムを用いて、ユーザ一人一人に最適な投資スキームを、ETF(上場投資信託)を使った231通りのポートフォリオの組み合わせから提案する。

2月16日のサービス開始からの半年で約12万人が無料のポートフォリオ診断を利用し、そのうち、900 9,000人が実際に THEO の利用を申し込んでいるとのこと。ユーザの87%が20〜40代で、その約半数はこれまでに投資経験が無かった人たちで、THEO は潜在投資家の掘り起こしに一役買っている。

金融・証券向けインフラ企業のだいこう証券ビジネスと提携し、地方の金融機関が、自社システムにほぼ手を入れない形で、対面営業で THEO のロボアドバイザー機能を OEM 提供できるサービスを開始予定。また、2017年の個人型確定拠出年金(DC)の対象範囲拡大に伴う需要に対応すべく、企業向け福利厚生サービス大手のベネフィットワン提携している。

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【インテリジェンス賞】Wealth Navi by ウェルスナビ

副賞:「DODA Recruiters」の無償提供

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上記で紹介しているため、省略。


以下は入賞に至らなかったものの、雄姿を披露したファイナリストたちだ。

ビザスク by ビザスク(日本)

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ビザスクは、1時間のスポットコンサル・サービスを提供。誰もが専門家になれる1時間を合言葉に、ユーザが聞きたい質問について、その分野のプロフェッショナルに相談や質問ができる機会を有料で提供する。ウェブ上でアドバイザーの募集やマッチングを行い、双方が事前に無料でメッセージ交換できるようにすることで、ユーザの満足度を高めている。

大企業で新規事業開発をはじめ、鳥取県の「とっとり起業女子応援プロジェクト」、近畿経済産業局の女性起業応援プロジェクト「LED 関西」など地方自治体や政府機関主導の起業支援プロジェクトで、メンタリングにも活用されている。

ビザスクにおいても、日本から海外、海外から日本への市場展開を図る企業からの利用が増えているとのこと。スポットコンサル業界のグローバル大手の売上は300億円を超えているが、ビザスク自らも世界展開すべく、2016年中にシンガポールか香港に拠点を開設する計画だ。同社は、2014年3月にベンチャーユナイテッドと CAV から7,000万円、2015年7月に DCMベンチャーズ、DBJキャピタル、みずほキャピタル、ベンチャーユナイテッド、CAV から約2.6億円を調達している。

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VizTV by TVision Insights(日本)

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TVision Insights は、テレビの視聴率調査をより精緻に出す技術を開発しているスタートアップ。従来の視聴率(GRP)が測定していたのは、いわば視聴の量であり、ユーザがどのように視聴しているか、という視聴の質を図ることはできない。TVision Insights では、テレビの上にカメラ付きのセンサーをつけることにより、視聴者のターゲット層(viewability)・エンゲージメントの度合い(engagement)を特定する技術を開発した。撮影した画像はデジタル解析され、その画像が録画されたり、個人を特定する情報が記録されたりすることはない。

同社は開発したセンサーデバイスを、アメリカではボストンとシカゴの600世帯、日本では関東の600世帯のテレビ受像機に設置して得られたデータを分析し、テレビコマーシャルやテレビ番組のコンテンツ最適化のためのBIツール「VizTV」を通じて、広告主、放送局、テレビ番組制作会社に販売している。日本の広告主トップ10社のうち、5社がクライアントとして採用しているとのこと。また、現在は日本とアメリカでのみサービスを提供しているが、イギリスやパキスタンなど世界各国からジョイントベンチャーなどのオファーが来ていることを明らかにした。

同社は、昨年開催された「Microsoft Innovation Award 2015」で最優勝を受賞、これまでにアーキタイプや KLab Ventures など日米の VC から総額350万ドルを調達している。

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Studio XID(韓国)

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Studio XID が開発した Protopie(旧称:SNAP)は、IoT デバイスおよびユーザデバイスのセンサーからの信号を利用したアプリを試作できるプロトタイピング・ツール。既存のプロトタイピングは対象がスマートフォン・アプリに限られ、センサーなどの動的な要素を取り込んだプロトタイピングが難しいのに対し、Protopie はセンサー入力を認識し、その反応に応じたアクションを設計することができる。

スマートフォン単体だけではなく、「スマートフォンとスマートウォッチ」「スマートウォッチとIoTデバイス」のように、複数のデバイス間の作用を伴うアプリを、ドラッグ・アンド・ドロップで設計することが可能。世界の UX デザインの市場は1,800億円規模で、UX デザイナー人口で見てみると、アメリカには340万人、ヨーロッパに360万人、中国に140万人。彼らへのサービスの浸透を図るため、デザインスクールには無料でサービスを提供している。

beGLOBAL SEOUL 2015 でファイナリストTechCrunch 北京でトップ5のチームに選ばれ、Gobi Partners から100万人民元(約1,600万円)を調達している。今後はより多くのスタートアップに使ってもらうため、各地のインキュベータやベンチャーキャピタルと提携していきたい、としている。

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MOVO by Hacobu

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日本の運送会社のトラックのうち、約50% は荷物積載を空のままで走っている。一方で、日本の輸送量は伸び続け、トラックを運転するドライバーは不足している。帰り荷の無いトラックに荷主・荷物を紹介することで、荷主と運送会社の間の需給バランスの溝を埋める業種を水屋業と呼ぶが、Hacobu が開発した MOVO はこの水屋に代わる機能を、ウェブ上でシステマティックに提供する。

運送会社は運行管理義務を負っているため、トラックの運行状態を把握するためにデジタコ(デジタルタコグラム)を車内に設置することが一般的だが、デジタコは1台あたり15〜20万円と高価だ。Hacobu では、トラックに接続できるデバイス「MOVO Hub」とモバイルアプリを開発し、運行情報をリアルタイムに把握できるしくみを提供。運行管理に加え、運行状態に応じた帰り荷の荷主〜運送会社間のマッチングを実現する。

MOVO Hub、MOVO Sense、モバイルアプリの3つのプロダクトを2ヶ月前にリリースし、これまでに1万台の引き合いがあるとのこと。2020年までに2,000万台への導入、荷主〜運送会社間のマッチング100万トランザクションを目指す。将来的には、物流需要の高まるアジア市場への進出も視野に入れている。

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SkyLogger / SkyAnalyzer by スカイディスク

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ある予測によれば、2020年の世界の IoT 市場規模は、アメリカが710兆円なのに対し、日本はわずか16兆円。IoT 化が進まない理由として、スカイディスクでは、センサーデバイス側にはセンターの選定が難しく価格が高いこと、データ分析側にはデータの可視化のみが機能として提供され、データ分析が属人化していることがあると考えた。

スカイディスクは、脱着式センサー「SkyLogger」とデータ分析基盤「SkyAnalyzer」の2つのソリューションで、この問題を解決しようとしている。SkyLogger にはボディコアがあり、そこにつなぐセンサーを14書類の中から3つ選ぶことができる。通信には、3G/LTE、LTE、次世代通信が利用可能。SkyAnalyzer は AWS に構築しており人工知能の機能も兼ね備えている。

現在、生鮮物流4社や設備保全7社と共同の取り組みを行っている。ボディコアの存在により、さまざまな業務分野に適用できることが特徴。2020年には60億円の売上を目指している。

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Mobagel by Mobagel(アメリカ)

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2020年には、世界中で 500 億以上の IoT デバイスが生まれ、そこから 44ZB(ゼタバイトは、ギガバイトの1兆倍)のデータが作り出されると言われる。

Slush Asia のピッチコンテストにも選ばれた Mobagel (Slush Asia では台湾のスタートアップとしての出場)は、今回アメリカ地域選出のスタートアップとして参加。Mobagel は、IoT 家電の利用状況などのデータを収集し、ダッシュボードを使ってビジネスインテリジェンスを提供する。家電メーカーなどが、自社製品の利用のされ方、カスタマービヘイビアなどを理解するのを助ける。対象となるのは、インターネットにつながる家電全般。メーカーは、どのようなユーザが、どのような頻度でプロダクトを利用しているのかを把握できるようになり、例えば、プロダクトのバッテリーを何日程度もつものにすればよいかなど、商品開発の改善プロセスで役立つ情報を提供する。

同社は、フィリップス、マイクロソフト、パナソニック、ソフトバンク(Innovation Program)、Scarlet Tech などグローバル企業を顧客に獲得。これまでに、投資家やアクセラレータから総額200万ドルの支援を受けている。現在、日本においても、ハードウェア・アクセラレータ、販売チャネルパートナー、ビジネスマシン製造会社などとの提携を進めている。

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VELDT by ヴェルト

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ヴェルトは、リストウォッチタイプの IoT デバイス「VELDT」を開発。今年3月にスイス・バーゼルで開催された腕時計見本市「Baselworld 2016」では、京都デニムとコラボした新作をはじめ、新モデルを発表。日本のクラウドファンディングサイト「Makuake」では、目標額の8倍以上の資金調達に成功した。

腕は多くのバイタルデータがとれる場所である一方、デバイスを身につけ続けてもらわないことには、それらのデータをもとにしたサービスを提供できない。ヴェルトでは、ユーザが VELDT を身につけ続けるモチベーションが働くように、プロダクトをデザインすることに注力しているという。

今後は、生活リズムを作り出すウエアラブルデバイス、つまり、体内時計のリズムを刻む基準となる光量を計測し、その光量を受けると1日の消費電力が発電され、充電しなくても動き続けるような、球状太陽電池を備えたウエアラブルデバイスを開発する計画だ。このサービスの研究・開発には、睡眠・生活リズム領域の研究者である国立精神神経医療センターの三島和夫氏が協力しており、また、次世代回路の開発には電子部品メーカーの SMK が協力している。

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Woman’s Talk by Cracle Factory(韓国)

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動画を使ったマーケテイング手法は、そのエンゲージメント率の高さから注目を集める一方、コンテンツ制作にコストがかかるのが難点だ。一定の市場シェアを持つ企業であれば、コストをかけて動画コンテンツを制作できるが、ロングテールな商品を扱う企業は、モデルを起用してスタジオ収録するようなマーケティング予算を捻出するできない。仮に予算を捻出できたとしても、そのマーケティング費用は商品の価格に転嫁されるので、消費者は結果的に高い価格での商品購入を余儀なくされる。他方、動画を作り出すコンテンツクリエイターにとっては、アメリカや中国などと異なり、韓国のような限定された市場では、動画制作でお金を稼ぎだすことは難しい。

Cracle Factory(크라클팩토리) が提供する Woman’s Talk(우먼스톡)は、このようなマーケティング予算を捻出できないロングテール商品のベンダーやメーカーと、動画コンテンツクリエイター(ネットセレブリティを含む)をつなぐインフルエンサーマーケティングのしくみと、Eコマースのプラットフォームが一体化したサービスだ。クリエイター/インフルエンサーが30秒から1分程度のコンテンツを作成し、それを商品のサプライヤーに無料で提供。サプライヤーは Woman’s Talk 上での売上の一部を、利用した動画のクリエイター/インフルエンサーとの間でレベニューシェアする。

Woman’s Talk 上での活躍するクリエイターやインフルエンサーの中には、韓国の地上波テレビ番組に出演するほどまでに成長した人もいるそうだ。取扱アイテムは韓国の化粧品やファッション(いわゆる、K-Beauty)に特化しており、現地パートナーとタイアップする形で東南アジアや中国にも進出している。今後は、子供向け製品にも取扱分野を拡大し、日本市場でのサービスにもトライしてみたいとのこと。同社は昨年12月にシリーズAラウンドで20億ウォン(約2.1億円)、今年8月には韓国 VC の Intervest(인터베스트)および Capstone Partners(캡스톤파트너스)から23億ウォン(約2.1億円)を調達している。

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Taralite by Bara Sejahtera(インドネシア)

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Taralite は、インドネシアの P2P レンディング・プラットフォームだ。東南アジアは銀行口座を持っている人が少なく、したがって、銀行は消費者への融資を積極的に行っていないため、個人に対する信用度審査などのノウハウも持たない。Taralite は、この銀行口座を持たない人々に焦点を定め、P2P レンディングを提供する。

貸し倒れを予防するために信用度審査の必要が生じるが、例えば、Uber ドライバーが融資を依頼する場合、Taralite は Uber と連携することで、Uber のドライバーがどれだけ稼いでいるかのデータをリアルタイムで取り込み、それをビッグデータ分析することで、適切な融資上限額を設定する。Uber の他にも、Tokopedia を含むパートナー各社との連携により、ユーザ獲得コストも圧縮する。

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Rising Expo 2016東南アジア予選がジャカルタで開催、6ヶ国11チームが東京行きを賭けて熱烈ピッチ

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Rising Expo は、サイバーエージェント・ベンチャーズが年に一度、東京で開催するスタートアップ・コンペティションだ。韓国と東南アジアのスタートアップの予選が行われ、東京で9月2日に開催される本選には、日本から出場するスタートアップと肩を並べて、各国選出のスタートアップが優勝の座を狙い争う。 <Rising Expo に関する、これまでの記事> その前哨戦ともいうべき Rising Expo…

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Rising Expo は、サイバーエージェント・ベンチャーズが年に一度、東京で開催するスタートアップ・コンペティションだ。韓国と東南アジアのスタートアップの予選が行われ、東京で9月2日に開催される本選には、日本から出場するスタートアップと肩を並べて、各国選出のスタートアップが優勝の座を狙い争う。

Rising Expo に関する、これまでの記事

その前哨戦ともいうべき Rising Expo 2016 東南アジア予選が14日、ジャカルタ市内で開催され、150人ほどの投資家や起業家が一堂に介した。主催者説明によれば、参加者の約半数は日本からの参加、残りの半数はインドネシアを始めとする東南アジア各国からの参加とのこと。審査は、聴衆である参加者全員が優勝と準優勝を指名投票し、その投票数が多かったチームを選ぶ形で決定された。

東南アジア予選では、11社のスタートアップが登壇した。優勝・準優勝チームとともに、彼らの顔ぶれを以下に紹介したい。

【優勝】NIDA Rooms(マレーシア)

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ホテルは概してすべての部屋が予約で埋まることはなく、占有率は高いところでも65%〜75%程度だ。NIDA Rooms はホテルから余った空室在庫を確保し、それを NIDA Rooms のブランドで販売することで、1泊あたり30ドル程度の安価で宿泊体験を提供する。現在、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピンの4カ国で展開しており、150人の営業担当者を配置することで提携ホテルを確保し、部屋の快適性(エアコンが使えるか、Wi-Fi が使えるか、シャワーのお湯が出るかなど)を現地確認で保証する。

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昨年9月にローンチし、3,500軒以上のホテルが NIDA Rooms のネットワークに参加、今年7月までに5,000軒の達成を目指す。実際のユーザの宿泊費用の統計を取ってみると、NIDA Rooms を使った場合の1泊当たりの宿泊費は平均18ドル程度。典型的なオンライン旅行予約サイトや、Airbnb などのバケーションレンタルを使うよりも安い。この分野には、ZenroomsRedDoorzAiryRoomsOyo などの競合サービスが存在する。東南アジアで市場を集中したのち、2年後には南米に進出予定。

これまでに East Pacific Capital、True Capital、サイバーエージェント・ベンチャーズ、Convergence Ventures から資金調達しており、現在3回目のラウンドに向けて資金調達中。

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【準優勝】Taralite(インドネシア)

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Taralite は、インドネシアの P2P レンディング・プラットフォームだ。東南アジアは銀行口座を持っている人が少なく、したがって、銀行は消費者への融資を積極的に行っていないため、個人に対する信用度審査などのノウハウも持たない。Taralite は、この銀行口座を持たない人々に焦点を定め、P2P レンディングを提供する。

貸し倒れを予防するために信用度審査の必要が生じるが、例えば、Uber ドライバーが融資を依頼する場合、Taralite は Uber と連携することで、Uber のドライバーがどれだけ稼いでいるかのデータをリアルタイムで取り込み、それをビッグデータ分析することで、適切な融資上限額を設定する。パートナー各社との連携により、ユーザ獲得コストも圧縮する。


以上、優勝した NIDA Rooms と Taralite については、9月2日の Rising Expo 2016 in Japan に登壇のため来日予定。以下の9社については、入賞には至らなかったものの、東南アジア予選で雄姿を披露したスタートアップ9社だ。

Kalibrr(フィリピン)

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フィリピンやインドネシアでは、大学を卒業してから就職できるまでに1年以上かかることがしばしば。ジョブボードで仕事を探しても、自分が求める職種が検索結果の上位に出て来ない。Kalibrr は、就職希望者にプログラミングスキル、セールススキル、カスタマーサービススキルなど11の条件を入力してもらうことで、企業と就職希望者を自動的にマッチングする。

企業は、面接したいと思った人を見つけたときだけ、Kalibrr 手数料が請求されるしくみだ。現在、インドネシア国内で30社以上が Kalibrr を利用している。

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GetLinks(タイ)

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GetLinks は、東南アジアのスタートアップ向けの技術人材ハイヤリング・プラットフォーム。東南アジアでは、国によって技術者が不足していたり、給料の金額レンジが異なっていたりする。一方で、APEC 経済自由化に伴い、ASEAN 加盟国内での人の流動は以前に比べ自由になりつつある。

GetLinks は特にオフラインでの顧客獲得、就職希望者獲得に力を入れており、東南アジア各国のスタートアップ・カンファレンスで企業側/技術者側双方のイベント協賛することでタッチポイントを確保し、国境を越えた効率的なハイヤリング機会を提供。人材紹介大手 Robert Walters の就職成功率が 5% であるのに対し、GetLinks では 40% のコンバージョンレートを達成しているとのこと。

GetLinks は今年3月、500 Startups とサイバーエージェント・ベンチャーズから5,000万ドルを調達している。

KYNA(ベトナム)

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発展途上国においては、大学を卒業した人でも、社会での労働力としては実務スキルが不足していることがしばしば。また、企業にとっては、スキルが不足している人材が多いと、労働生産性が下がり、離職率が高くなるため、売上やコストに直結する問題となる。

KYNA は、トップの職業訓練学校の専門家に、ビジネスプロフェッショナルの養成課程をプラットフォームにアップロードしてもらい、個人に対し、スキルトレーニングの機会をオンラインで提供する。受講費用は、1講座あたり15ドル。オンライン決済ができないユーザのために、プラットフォームのアクティベーション・コードをキャッシュ・オン・デリバリで届けるサービスも提供。

ベトナムで2016年に開始し、今後、タイやインドネシアに拡大予定。シードラウンドでサイバーエージェント・ベンチャーズから、プレシリーズAラウンドでベトナムの VC である 24giờ から資金を調達している。

Oneteam(日本)

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Oneteam は、企業向けのコミュニケーションプラットフォームを提供。一つのプラットフォームで、コミュニケーション共有とタスク管理の両立が可能で、離れた場所にいるチームメンバーのスムーズな協働作業を支援する。これまでに3113カ国で3,500社で利用されている。本イベントが開催された6月14日、Oneteam はこのコミュニケーション・プラットフォームの製品版を公開した。

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SkillLane(タイ)

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SkillLane は、個人が新しい職業スキルを身につけるための、生徒と講師を結ぶマーケットプレイスだ。タイにおいても、多くの人が新しい職業スキルを身に付けたいと考えているが、この種のサービスを提供するオンライン・プラットフォームの多くは、英語で提供されているため、一般的なタイ人にはハードルが高い。

また、一方で、タイ人のマインドセットとして、仕事よりも家族や友人と過ごす時間を優先する傾向にあるため、社会人が仕事の合間を縫って学習に時間を割くのは一苦労だ。SkillLane オンラインで学習機会を提供することにより、タイの人々が時間を有効活用して新しい職業スキルを身につけられるようにする。来年にはインドネシアに進出する計画だ。

JupViec.vn(ベトナム)

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ベトナムには1,800万世帯があるが、女性の社会進出に伴い、主婦らは自宅を掃除する時間を確保しづらくなっている。JupViec は自宅の掃除代行サービス(ハウスキーピング)を提供、3年前にオフラインでサービスをはじめ、その後オンラインサービスを立ち上げたため、すでに1.5万人の顧客がおり、提供した掃除代行サービスはのべ40万時間に上る。月に5万ドルを売上、6,000件の取扱がある。

今年の1月には、シードラウンドでサイバーエージェント・ベンチャーズから金額非開示の資金調達を実施している。

Seekmi(インドネシア)

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カナダ出身の創業者2人は、インドネシアのローカルサービス市場が非常に大きいことに着目。消費者が、安価で最もよいサービスプロバイダを容易に選び出すことができるマーケットプレイス「Seekmi」を開設した。掃除の代行、エアコンの修理など、依頼したい内容を提示することで、複数のサービスプロバイダから見積を得ることができる。ユーザは、他のユーザのレビューなども見た後にサービスプロバイダを選択し、ユーザ〜プロバイダ間で詳細な金額をオフラインで交渉する。

Google Launchpad Accelerator に参加。昨年8月にサービスをローンチし、プロバイダ向け・消費者向けのそれぞれにモバイルアプリを先月ローンチしている。

YesBoss(インドネシア)

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YesBoss は、アメリカの Magic にも似たチャットベースの Eコマース・プラットフォームだ。顧客からのチャットでの質問に対して YesBoss のスタッフや人工知能が回答することにより、60を超える提携先へ顧客を誘導する。人工知能が用いる自然言語解析エンジンは現時点でインドネシア語と英語に対応しており、典型的なスタッフ対応型のプラットフォームより、平均で6倍速くレスポンスを返すことができる。

ビジネスモデルとしては、顧客を誘導して提携先から一注文あたり2〜20%の手数料を徴収する B2C モデル、企業の福利厚生として、一社員あたり月4ドルを徴収する B2B モデル、他のEコマース事業者向けに月4,000〜1.5万ドルでサービスを OEM 提供するモデルの3つ。インドネシアの通信企業 Telekom Indonesia の投資部門 MDI Ventures、500 Startups、Convergence Ventures、IMJ Investment Partners から出資を受けている。

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FemaleDaily(インドネシア)

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FemaleDaily は、いわば @Cosme(アット・コスメ)のインドネシア版。昨年9月にローンチし、インドネシアの女性向けに美容品、美容サロン、スパなどのレビューサイトを提供している。オンラインのみならず、ヨガスタジオや美容院などを通じてオフラインでも顧客にリーチしているのが特徴。

すでに30万人の登録ユーザがおり、月あたりの訪問ユニークユーザは230万人。ユーザの多くは、20〜40歳の女性たちだ。口コミから商品販売に送客するソーシャル・コマースを標榜しており、すでに化粧品メーカーなど200社以上を顧客に抱えている。

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なお、サイバーエージェント・ベンチャーズは今日、9月2日に東京で開催される「Rising Expo 2016 in Japan」に、日本国内から参加するスタートアップについて事前選考の募集を開始した。本店所在地が日本にあるかどうかは問われない。応募条件は、

  1. IT・インターネット関連ベンチャー企業であること
  2. 原則、サービスローンチをしており、一定のユーザー数もしくは一定の売上を獲得できていること
  3. 1億円以上の資金調達を検討していること

…の3つだ。我こそはというスタートアップ創業者や起業家は、締切となる6月29日正午までに、このページからエントリするとよいだろう。例年同様、イベント当日の模様は THE BRIDGE でもお届けする予定なので、乞うご期待。

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インドネシアのニュースアプリ「Kurio」が、日本のグノシーから500万米ドルを資金調達

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インドネシアのニュースリーダーアプリである Kurio は3月15日、シリーズBラウンドで日本の提携先であるグノシーから500万米ドルを獲得したと発表した。同社の評価額は1,200万米ドルとなる。 グノシーは昨年東京市場で株式公開し、スタートアップ数社に投資してきた。東南アジア規模での活動を目標とする Kurio にとって、最適なパートナーである。 この提携により、Kurio は同社サービスから利…

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インドネシアのニュースリーダーアプリである Kurio は3月15日、シリーズBラウンドで日本の提携先であるグノシーから500万米ドルを獲得したと発表した。同社の評価額は1,200万米ドルとなる。

グノシーは昨年東京市場で株式公開し、スタートアップ数社に投資してきた。東南アジア規模での活動を目標とする Kurio にとって、最適なパートナーである。

この提携により、Kurio は同社サービスから利益をあげることも可能となる。

TechCrunch の報道によると、Kurio は東南アジア市場参入の手始めとしてローマ字言語を使用しているシンガポールとマレーシアの提携先候補にコンタクトを取り始めていた。非ローマ字言語の国では追加のリソースが必要となるためである。

Kurio の CEO で共同設立者の David Wayne Ika 氏は、投資は買収を前提としたものではなく、同社はグノシーと同じく株式公開を目指していると明言した。

また、2016年末までに提携先数社とアプリ内、記事内広告機能のテストも計画している。

さらに同社は、提携先メディアが「数百万のユーザにわたる膨大なデータ」と「興味選好グラフ」を使って記事や広告のプランを立てられるダッシュボード機能の開発に取り組んでいる。

ジャカルタを拠点とする Kurio は、サイバーエージェント・ベンチャーズ率いる2014年9月のシリーズAラウンドで非公開資金を獲得した。現在30人以下のチームメンバーで運営する同社は、Google Launchpad Accelerator の第1期メンバーであった。

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ニュースリーダーアプリはしばしばメディアのホームサイトから読者を遠ざけていると批判される。しかし、批判をものともせず Kurio はインドネシアで200以上のメディアパートナーを獲得し、60万ダウンロード(90%が Android デバイスによる)を記録した。

出版社が抱える最大の問題は、60~65%の読者がモバイルから閲覧しているにもかかわらず、現在のモバイル収益は15~20%に過ぎないことです。(Ika 氏)

「弊社はユーザ体験を損ねることなくいかに適切な広告とマーケティングを実行できるか細かく研究しています」と彼は続け、情報発信におけるニュースリーダーアプリの捉え方が変わってきていると述べた。

【via e27】 @E27co

【原文】

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CAVがインテリジェンスと連携し、支援先スタートアップの人事課題の解決を支援する組織を設立

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サイバーエージェント・ベンチャーズが、同社の支援先企業の採用・組織課題を支援する組織「HR Support Team」を設置した。同組織は、インテリジェンスと共同で設立したもので、インテリジェンスの佐古 雅亮氏がサイバーエージェント・ベンチャーズのHR アクセラレーターに就任している。 スタートアップは採用から人材の育成、急成長する中での組織のマネジメント等、人事に関連する様々な課題が発生する。プ…

サイバーエージェント・ベンチャーズが、同社の支援先企業の採用・組織課題を支援する組織「HR Support Team」を設置した。同組織は、インテリジェンスと共同で設立したもので、インテリジェンスの佐古 雅亮氏がサイバーエージェント・ベンチャーズのHR アクセラレーターに就任している。

スタートアップは採用から人材の育成、急成長する中での組織のマネジメント等、人事に関連する様々な課題が発生する。プロダクトがうまく成長していくかどうかは、チームが機能しているかどうかによる部分も大きい。サイバーエージェント・ベンチャーズ ヴァイス・プレジデントの白川 智樹氏は、「ずっと実施したかった支援がついにできるようになった」とコメント。

白川氏「CAV全体での支援社数は200社、国内だけでも100社以上となっています。支援先からは組織や採用に関する悩みが多い。なんらかの形でサポートできないかと考えていました。海外では、VCに独自の採用部門があったり、事業提携部門があったりと、投資以外のサポートをするアセットを増やす動きがあります。今後は、CAVも採用や人事に関して、支援していきたいと思います」

支援内容は、採用コンサルティングや人事コンサルティング、オペレーション代行サービスの提供、求職者と起業家をマッチングさせるためのネットワーキングイベントや支援先企業限定の組織・人事に関する勉強会の開催など。インテリジェンスで経験を積んだ佐古氏がスタートアップの支援を行う。

佐古氏「クローズドの勉強会では、経営者がなかなか外で話ができないことも話せる場所にしたいと考えています。イベントでは、転職希望者に対して会社の魅力を伝えるリクルーティングピッチも実施します」

インテリジェンスが提供する転職サービス「DODA」に登録している約300万人の転職希望者の中から、スタートアップで働くことに関心がある人をフィルタリングし、イベントに招待するなどのサポートも行われるという。

採用が決まった求職者の想定年収の30%ほどが手数料としてかかる人材紹介のビジネスモデルは、出費を抑えたいスタートアップとは相性が悪い。そこで「HR Support Team」では、スタートアップが人材紹介会社を活用する際に課題となる採用手数料に対し、スタートアップのステージに応じて採用手数料や支払期日が変動する特別プランの提供する。

インテリジェンスは、「DODA」の運営組織内に「スタートアップ支援室」を設立。本日、CAVとGMO VenturePartnersとの業務提携を発表している。CAVとは「HR Support Team」を共同で設立し、GMO VenturePartnersとは今後こうした支援を実施していくかを決めていく予定だ。

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