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TVで芸能人が着ている服を即買いできる「imanee(アイマニ)」のニューワールドが、CAVから1,000万円を資金調達

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テレビで芸能人が着ているファッションアイテムをチェックし、購入することができるサービス「imanee(アイマニ)」を開発・運営するニューワールドは今日、サイバーエージェント・ベンチャーズの Seed Generator Fund から1,000万円を資金調達したことを明らかにした。 今回調達した資金を使い、同社は機能面におけるテスト、A/Bテスト、プロダクトを成長させるためのテストを行い、ユーザビ…

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テレビで芸能人が着ているファッションアイテムをチェックし、購入することができるサービス「imanee(アイマニ)」を開発・運営するニューワールドは今日、サイバーエージェント・ベンチャーズSeed Generator Fund から1,000万円を資金調達したことを明らかにした。

今回調達した資金を使い、同社は機能面におけるテスト、A/Bテスト、プロダクトを成長させるためのテストを行い、ユーザビリティの向上と人材拡充、ユーザ獲得に向けたマーケティング強化に努めるとしている。

ニューワールドは2013年11月に福岡市で創業。当初「Guider(ガイダー)」として提供していたサービスを昨年末に imanee としてリニューアルした。提携するアパレル企業が、テレビドラマや各種番組への衣装貸出情報をニューワールドと共有、この情報をもとに imanee では出演者が着用していたファッションアイテムを紹介し、その商品を販売しているオンライン小売サイトへ見込み客を送客している。

imanee では、ユーザが商品を見つけてから実際に購入にいたるまでに一定期間を置いているケースがあることから、今年2月には、これらのユーザをフォローアップするため会員機能とランキング機能を追加。モバイルファーストでスタートした imanee だが、3月にはPC版もローンチした。3月の時点では105のファッションブランドと提携している。

女子大生が共同創業した美容師のサロンモデルハントを簡単にする「Coupe」がCAVから資金調達

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2月19日に正式リリースされた美容師のサロンモデル探しを簡単にするウェブサービス「Coupe(クープ)」。登録するサロンモデルの数は130人におよび、ベータ期間からのサロンモデル依頼件数の累計は1,200件を超えています。また同社は、サイバーエージェント・ベンチャーズからの資金調達を発表しました。 Coupeを立ち上げたのは、今年4月に大学を卒業する竹村恵美さんと渡部愛子さん。インターンを含めて1…

Coupleの共同ファウンダー 竹村恵美さん(左)と渡部愛子さん(右)
Coupeの共同ファウンダー 竹村恵美さん(左)と渡部愛子さん(右)

2月19日に正式リリースされた美容師のサロンモデル探しを簡単にするウェブサービス「Coupe(クープ)」。登録するサロンモデルの数は130人におよび、ベータ期間からのサロンモデル依頼件数の累計は1,200件を超えています。また同社は、サイバーエージェント・ベンチャーズからの資金調達を発表しました。

Coupeを立ち上げたのは、今年4月に大学を卒業する竹村恵美さんと渡部愛子さん。インターンを含めて18歳から23歳から成る7人チームを率いるというお2人に、Coupeを開発する上でのこだわりや、学生起業して学んだこれまでの最大の教訓などについて聞いてきました。

大変そうな美容師の友人を見て着想した「Coupe」

Coupeに登録するサロンモデルたち
Coupeに登録するサロンモデルたち

竹村さんが、Coupeの構想を思いついたのは身近な人の存在がきっかけでした。中学生の頃から一番の仲良しが、表参道の有名な美容院に就職。ところが美容師という職業は休みが少なく、ただでさえハードワーク。それをさらに辛くするものに、サロンモデルハントがありました。暑い日も寒い日も、街頭に立ってサロンモデルを探さなくてはいけない。

現役女子大生として、大学生の間で読者モデルになることを上回るほどにサロンモデルを目指す子が増えていることを知っていた竹村さん。大変そうな友人の姿を見て、サロンモデルと美容師がもっと簡単に繋がれる方法があるはずだと考えてたどり着いたのがCoupeでした。

無料で髪を切ってもらうのはカットモデル。サロンモデルは、美容院や雑誌のヘアカタログなどのために撮影されるモデルのこと。そんな大役にふさわしいモデルを集めるために、Coupeは厳しい審査を設け、現在の登録倍率は10倍に及びます。メール(書類)審査やカメラテスト、礼儀作法や写真写りなどを合格したモデルを厳選して登録しています。

「最近はサロンモデルになりたいという子がすごく多いんです。周りを見ていても、読者モデルよりサロンモデルの方が人気なくらいです。スカウトなどでリクルートすることもあるんですが、集まる応募がすごく多くて、今の倍率は10倍です」(渡部)

マネタイズは手数料一律5000円の法人向けビジネス

美容師とサロンモデルをマッチングするCoupeですが、美容師の利用料は無料です。立ち上げ当初は美容師への課金モデルなども検討したものの、美容師や美容院へのヒヤリングを繰り返した結果、現実的ではないと判断。有料でウェブサービスを利用することはほぼ皆無で、そもそもウェブサービス自体あまり使わないことが判明したからです。

現在は、法人向け事業「Coupe for Business」をマネタイズの柱に据え、既にリクルートやDeNAが活用しています。例えば、アプリのイメージ画像のモデルだったり、メイクのモデルだったり。リクルートが運営する「Preno」(実装実験段階中)は、女の子のポーチの中身がわかるウェブサービスで、登場する女の子の9割がCoupeのモデルです。また、Uber Japanへの広告モデル派遣の実績もあります。

モデルに仕事を依頼するとなると、芸能事務所を通す必要があって決定までに時間がかかったり、価格も不透明だったりでなかなかハードルが高いもの。一方のCoupeは、法人への利用手数料を今のところ一律5000円に設定。また、モデルへの支払いも時給制で、交通費だけ出れば仕事を受けるという人から、時給5000円のモデルまでさまざまです。サロンモデルの時給を明示することで、法人が安心して依頼できるようにしています。

内定を辞退して決めた起業の道

Coupeの2人とCAVの皆さん
Coupeの2人とCyber Agent Venturesの皆さん

竹村さんには、指輪型デバイス「Ring」の開発会社でインターンをしていた経験が。社会のことや会社のことが何もわからない学生なのに起業なんて…と弱気になっていた当時、ログバーの社長である吉田卓郎さんの言葉が背中を押してくれました。「知らないことこそ一番の武器。会社に染まってしまうとできなくなってしまうことも多いよ」、と。

大学を卒業するまでに何とか資金調達をするために、昨年11月から資金調達に向けて動き出したという竹村さん。先日、無事に口座への入金が確認され、いよいよ事業に注力できるところまでたどり着きました。でも、その間、投資家とのミーティング後に悔しくて泣いて帰ったことも。学生の彼女にとっては、何もかもが新しいことだらけで、起業や投資の話も本の中の情報としてしか知りませんでした。

「自分で資金調達をしてみて、投資のシステムを理解できたことは本当に勉強になりました。特に資金調達に動いた昨年11月からの数ヶ月間は大学の4年間の学びを上回るものがあったと思います」

モデルの管理を任される渡部さんは、スタートアップをやりながら、メンタルも体調も自分で自分のことを律し、自己管理する大切さを実感していると言います。

「初めてのことだらけで色々失敗したり、上手くできなくてへこんだりしますけど、そんな中でも自分のいいところを探してそれを活かしたり伸ばしたりしようと思考できるようになってきました」

18歳から23歳で成るユーザーの気持ちがわかるメンバー

Coupeは、現在インターン3名と元美容師のメンバー、エンジニア1名の計7人のチーム。また、美容院やサロンモデルに興味がある、そこにある課題を解決することに共感するエンジニアを随時募集中だと言います。若い女性メンバーが多いため、サロンモデルというユーザーの立場で考えたサービス作りができています。

「Coupeは大人の男性には作れないサービスだと思っています。ユーザーと同世代だし、可愛くしてもらって撮影してもらって、写真データをもらう。サロンモデルになりたいっていう子の気持ちがすごくわかるんです。だからこそ、もっとモデルの子たちが輝ける形を一緒に考えていけます」(竹村)

Coupeがあることで、これまでは街中を歩いて声をかけられるのを待つしかなかった憧れのサロンモデルへの道が、いっきに身近になる。サロンモデルになりたいと願う子の夢を叶えてあげられるかもしれない。サロンモデルにとって最良のことを考えながら、そして彼女達を巻き込みながら一つの大きなチームとしてサービス作りに取り組んでいます。

「単なるサロンモデルの登録サイトではなくて、Coupeというプラットフォームがみんなの憧れのステータスのようになることが目標です。そのために、オンラインだけじゃなく、モデル同士が仲良くなるようなオフラインの交流会を開いたりしています」(渡部)

法人からのサロンモデル依頼を月間100名に

事務所に頼ることなく自分自身をマネージメントできるモデルを増やせば、法人がモデルをダイレクトにキャスティングできるようになるはず。今後はまず法人事業に力を入れ、月間で100名へのモデルの依頼件数の獲得を目指しています。

また、サロンモデルの登録数を毎月20名以上増やすこと。まだまだサロンモデルだけで食べていくのはなかなか難しいのが現状ですが、Coupeが主な収入源になるようなモデルを増やしていきたいと話します。現在は竹村さんの自宅がオフィス代わりですが、将来的には美容院が立ち並ぶ表参道周辺にオフィスを借りて、サロンモデルが自然と集まってコミュニケーションを楽しむような溜まり場を作る予定も。

「起業という選択肢があることを色んな人に伝えていきたいです。自分では自分のことを起業家とは思っていなくて、単純にベストな道を進んでみてたどり着いたのがここだったという感じです。もし自分が選んだ道で大失敗するようなことがあっても、そこから得られる経験や学びはすごく大きいはず。人によって何がベストかはそれぞれですが、自分で立ち上げるという道があるということを伝えていきたいなと思います」(竹村)

確かに、知らないからこそ飛び込めることがある。また、人には向き不向きもあればタイミングもある。でも、こうして起業という道を選んだ2人が、これから同じように新しいチャレンジに挑もうとする若い女性の背中を押してくれるのではないでしょうか。Coupeのまだ始まったばかりの挑戦を見守っていきたいと思います。

韓国版Sansan、名刺管理アプリの「Remember」がCAVなどから2億円超を資金調達

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韓国の名刺管理アプリ「Remember(리멤버)」を運営する Drama & Company(드라마앤컴퍼니)は17日、日本の CyberAgent Ventures、韓国の教育大手 Daekyo(대교)の投資部門 Daekyo Investment、Capstone Partners(캡스톤파트너스) から合計20億ウォン(約2億1,600万円)に上る資金調達に成功したと明らかにした。こ…

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韓国の名刺管理アプリ「Remember(리멤버)」を運営する Drama & Company(드라마앤컴퍼니)は17日、日本の CyberAgent Ventures、韓国の教育大手 Daekyo(대교)の投資部門 Daekyo Investment、Capstone Partners(캡스톤파트너스) から合計20億ウォン(約2億1,600万円)に上る資金調達に成功したと明らかにした。これは、今年5月の合計10億ウォン(当時のレートで約1億円)の資金調達に続くものだ。

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Remember は、これまでの OCR 方式とは異なり、人が入力代行するタイプの名刺管理サービスで、今年1月にベータサービスを開始。3月には韓国モバイルアプリアワード2014の月間ベストアプリ、4月には Naver Cast Magazine で「4月のアプリ賞」を受賞、12月には「2014 Naver N Store アプリベスト20」に選ばれるなど、今年一年の韓国ITスタートアップ業界で注目すべき動きを見せてきた。

Drama & Company は資金調達に至った背景として、次のような理由を挙げている。

  • 迅速な実行力をもとにした、韓国におけるサービスの定着。
  • 韓国の名刺管理分野で独自の地位を確立
  • 業界別プラットフォームとしての拡張の可能性

Remember は現在、名刺管理アプリ市場で最も高いダウンロード順位を維持しており、月平均35%以上のペースでユーザが増加、累計の名刺処理枚数は600万枚を突破するなど急成長を見せている。

Drama & Company で代表を務めるチェ・ジェホ(최재호)氏は、次のようにコメントしている。

今回の追加的な資金調達は、韓国と日本で評価の高いVCが共に参加しており、Remember のサービスの量的質的成長のために、信頼できるパートナーになってくれると思う。2014年は韓国でナンバー1の名刺管理アプリとして飛躍した Remember が、2015年には名刺管理サービスを超えて、韓国における業界別プラットフォームに進化していくだろう。

一方、今回のラウンドに参加したVCの一つ CyberAgent Ventures は、カカオトーク、オンデマンド・サービスの「配達の民族(배달의민족)」、カーナビアプリの KIMGISA(김기사)などに投資し、彼らのビジネス成長と日本進出をサポートしてきたVCであり、Capstone Partners は韓国の代表的なシード専門VCで、今年5月の初期ラウンドをリードしている。

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Remember の Android アプリは Google PlayNaver N Store で、iOS アプリは iTunes AppStore からダウンロードできる。

【原文】

【via BeSuccess】@beSUCCESSdotcom

キャピタリストはあくまで応援団。CAVのおかん的?ベンチャーキャピタリスト 佐藤真希子さんにインタビュー

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シードからシリーズA投資を主に行っているベンチャーキャピタル「サイバーエージェント・ベンチャーズ」(CAV)。同社は、つい先日、3億円のシード企業支援枠「Seed Generator Fund」を発表したばかり。そんなCAVで、ベンチャーキャピタリストとして8年のキャリアを持つのが、佐藤真希子さんです。 「さとまき」の愛称で知られる佐藤さんは、個人的にもIT業界でとってもパワフルだと思う女性の1人…

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CAVでベンチャーキャピタリストとして活躍する佐藤真希子さん

シードからシリーズA投資を主に行っているベンチャーキャピタル「サイバーエージェント・ベンチャーズ」(CAV)。同社は、つい先日、3億円のシード企業支援枠「Seed Generator Fund」を発表したばかり。そんなCAVで、ベンチャーキャピタリストとして8年のキャリアを持つのが、佐藤真希子さんです。

「さとまき」の愛称で知られる佐藤さんは、個人的にもIT業界でとってもパワフルだと思う女性の1人。ベンチャーキャピタリストとして、女性ならではの感性や視点が活きると話してくれました。3人目の妊娠で臨月のお腹をさすりながら、「ベンチャーって、癖になる」とサラッと言い退けちゃうところが何とも さとまきさんらしい。

これからも沢山のスタートアップを支援していきたいと話す彼女に、天職だと言う今の仕事のこと、イケてるスタートアップの見極め方、仕事と家庭の両立について伺いました。

サイバーに新卒1期で入社、こだわりは「ベンチャー」

三橋:だいぶお久しぶりです。今日はよろしくお願いします。改めて、佐藤さんのご経歴を聞かせていただけますか?

佐藤:2000年4月にサイバーエージェントの新卒1期生として入社しました。サイバーエージェントの創業が98年の3月で、内定をもらった99年5月には社員数は20名程。その頃既に、新卒採用で20人ほど内定を出していたことを考えると、信じられないくらいアグレッシブに採用していましたよね。ベンチャー支援している私からすると驚愕です。ちなみに、私達が会社を大きくするぞって意気込んでいたんですが、入社する1ヶ月前に上場しちゃったんですけど(笑)。

三橋:サイバーエージェントの中ではどんなお仕事をされていたんですか?

佐藤:入社してからは、5年半ほどインターネット広告代理店部門で営業やマネージメントを経験しました。会社が大きくなる事はとても楽しかったのですが、立ち上げをやりたいと思って、子会社に出向し、そこで事業立ち上げを経験後、CAVに異動したのは2006年10月でした。

三橋:いつも自ら希望されて、ベンチャーに近いところに移ってらっしゃるんですね。これまで、いくつも人生の岐路に立ったことがあると思うんですが、そういう時、どんな風にアクションを起こしてきましたか?

佐藤:そうですね。ベンチャーって癖になるんですよ。子会社に異動した後も、今までの経験を使って、もっとアグレッシブにベンチャーと関わるためにはどういう道に進むべきなのか悩んでいて、色々な方に相談しました。その時に、メンター的存在でいつも相談にのってもらっている元上司の株式会社サイバーバズ社長の高村彰典さんから、「ベンチャーキャピタリストなら、佐藤がやりたいことができるんじゃない?」とアドバイスをもらって。それで、CAVの前身であるシーエーキャピタルに異動しました。

私は学生時代にチアリーディングをしていたんですが、ベンチャーキャピタリストをしていて気付いたのは、チーム一丸となって目標を達成するのが好きなだけじゃなく、頑張っている人を応援するのが好きなんだって。なので、ベンチャーキャピタリストという職業は、自分にとって天職だと思っています。

三橋:具体的に、今のベンチャーキャピタリストとしての仕事内容を聞きたいです。

佐藤:ベンチャーキャピタリストにも色々なタイプの方がいらっしゃると思うんですけど、CAVはスタートアップのシード期への投資が多いので、事業アイディアを一緒に考えるところから、登記のアドバイスや資本政策に至るまで一緒にやることもあります。今は、スタートアップを10社ほど見ていますね。関わり方には強弱がありますし、中には役員に入っている会社もあります。

三橋:CAVのインキュベーションオフィスに初めてお邪魔した時に、当時入居されていた「Snapeee」を運営するマインドパレットのチームにご挨拶したことを覚えています。確か、佐藤さんのご担当ですよね?

佐藤:そうですね。私はマインドパレットの社外取締役で、営業担当役員でもあります。前回のファイナンス前には、ちょうど適切な人材がいなくて、営業部門を全て見ていた時期もありました。営業、広告のメニュー開発、採用、人事評価まで、寝ずにやりましたね、寝ていても夢に出てくるぐらい(笑)。私は営業部門出身なので、営業は誰にも負けないという自負があって。支援先のニーズにより、そんな風に濃く関わることもありますよ。

ユーザーであり、出資者でもある

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三橋:佐藤さんはご自身のミッションについてどう捉えていますか?

佐藤:IT業界をメインに担当している女性のベンチャーキャピタリストは、ここ、4、5年を見ても本当に増えてないんですよね。片手で数えられるくらい。でも、女性ならではの感性や視点、また、女性だから理解できるビジネスもあると思っています。だから、そこは誰にも負けない分野にしたいですし、出資せずとも、率先して支援していきたいなと思っています。もっと女性経営者やママ経営者が増えればいいなと思っています。

三橋:女性経営者の出資先にどんなところがあるのか伺ってもいいですか?

佐藤:最近出資したスタートアップだと、端羽英子さんのスポットコンサルティングサービス「Visasq(ビザスク)」があります。また、出資先ではありませんが、甲田恵子さんの子育てシェアサービス「AsMama」や、尾崎えりこさんが立ち上げた「新閃力」は立ち上げ当時からアドバイスさせていただいています。また、「iemo」の村田マリさんは、サイバーエージェントの同期でもあり、ママ友でもあり、尊敬している戦友でもあります。

IT業界にいると女性経営者というだけで目立つ部分がありますが、女性だからという特別視は特にありません。ただ、母親であり起業家であることは、夫や家族の理解だけでなく、本人の覚悟と背負っているものが全然違うなと思っていて。色んなものを守りながら同時に攻めてもいるというか。また、従業員100人の会社にしたいとか、上場会社にしたいとかというモチベーションではなくても、自分の子ども、次の世代のための未来を作って行きたいという思いが根幹にあるんです。母親でありながら起業ってすごく大変ですけど、それをやりたい、やっている人はできる限りサポートしたいと思っています。

三橋:先ほど、女性ならではの視点というお話がありましたけど、例えば、どんな時にそれを感じますか?

佐藤:例えば、CAVの田島さんによく言われるのは、サービスのUIやUXに対する感度ですね。世の中のサービスの多くは女性をターゲットにしていて、だから、ユーザー目線で見ることができるんだと思います。お惣菜の定期仕送りサービスの「おかん」もCAVの支援先なんですが、自分の子どもが食べてみた時にこんな感じだったとかフィードバックもできますし、男性では気が付きにくいちょっとした不便を見つけやすかったり、カスタマーサポートを含めた細かい改善点にも気がつける。そういうのを見つけたら、投資先であるかは関係なく、即効で連絡して伝えますね(笑)。あとは、社内の雰囲気とか人間関係によく気がついたり。まさにちょっと口うるさい「おかん的」な感じかもしれない。

三橋:佐藤さんのバイタリティとかパワーを見ていると、ご自身で何か事業をスタートしそうな感じもするんですが、どうですか?

佐藤:人生をかけてやりたい課題が見つかれば、チャレンジしてみたいなという気持ちはありますね。海外のベンチャーキャピタリストなどを見ていると、事業家だった方も多いですし。経営者として自分で実際に経験したからこそ、より有益なアドバイスができる。私もサイバーエージェントでの経験や、キャピタリストとして経営者のそばで仕事をしてきた経験が活きていますけど、自分が経営者だからこそ学べることもあると思うので、そういうキャリアがあってもいいのかなと思います。ただ、起業は生半可な気持ちではできないと思うので、その際は覚悟を決めないといけないとは思いますね。

大切なのは「見ている目線の高さ」

三橋:ベンチャーキャピタリストという職業の醍醐味はなんでしょう?

佐藤:まず、ビジネスを立ち上げている人たちの志ですよね。強烈な思いとか、前向きな意志のそばで仕事ができる。一緒にいると元気になれるし、力をもらえるし、とにかく楽しいんです。そのプロセスを何かしらの形でサポートして、チアして、彼らが輝いていく姿や事業が大きくなっていったり、様々なバックグラウンドを持った優秀な人達と出会えるし。「さとまきさんって厳しいけれど、いてくれて良かった」と言われるとやっぱり嬉しいじゃないですか。色んな方面から、世の中が良くなって行くお手伝いができるので、今の仕事はまさに天職ですね。

三橋:今の仕事に感じている難しさとか、それを克服するためにしていることはありますか?

佐藤:そうですね。キャピタリストって、あくまでも応援団なんです。会社経営やプロダクト作りってケースバイケースだから、誰も答えは持っていない。でも、経験上、こっちの方がいいんじゃない?と思う時に、上手く導いたり、経営者が気付いていない部分に気づいたり、また経営者にそこに気づかせるというスキルも時に必要だと思っています。あとは、常に客観的な立場で俯瞰して事業や経営を見ること。コミットしすぎると見えなくなりがちなので、厳しいけど客観的に判断しないといけないこともあると思っています。

三橋:そういう時、どんなやり方が有効だと思いますか?経営者が素直になれるというか、気づけるようにしてあげるには。

佐藤:私が直接言うより、経営者同士のアドバイスが一番参考になると思っています。やはり経営者にしかわからないことは沢山あるので。よく私は、経営者同士で学び合う機会をセットしたりしています。例えば、女性に特化したキャリア支援サービスの「LiB」も出資していますが、代表の松本さんが「スペースマーケット」の重松代表に経営戦略のアドバイスをしたり、逆もしかり。お互い別の経営者が客観的に見ることでもたらされる気づきは色々あると思っています。

三橋:佐藤さんが考える、イケてるスタートアップの条件みたいなものがあれば教えてください。

佐藤:8年間で何千人という経営者に会ってきて思うのは、立ち上げ当初から見ている世界、叶えたい野望や夢が大きいだけでなく、それを公言している人の方が、紆余曲折あっても最後には成功している気がします。見ている目線の高さですかね。

三橋:うまくいくチーム、強いチームに関してはどうですか。

佐藤:チームは、経営者とはまったく違う素質を持った人の集合体であるべきだと思っています。同じような人たちが固まってしまいがちですけど、そこはダイバーシティが大切で。意識して、色んな人たちを採用していかないと強くなれない。クラウドワークスを見ると特に思いますね。シリアルアントレプレナーの吉田さんが代表で、学生起業家だった若手の成田さんがいて、上場会社子会社でCFOとして活躍されていた佐々木さん、フリーランスで活躍されていたエンジニアの野村さんがいて。女性の執行役員の田中さんもいらっしゃいます。やはり、多様性を意識したチーム作りは、グローバル展開していく上でも大事ですね。

家庭と仕事の両立のコツは「こだわらないこと」

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三橋:佐藤さんの人生のターニングポイントっていつでしょう?

佐藤:学生時代かな。当時、まだ東大生だったOisixの高島宏平さんに出会っているんですよ。97年頃に彼が立ち上げた学生ベンチャーに出入りをするようになって、インターネットビジネスを考えたり、企業に提案に行ったり。学生でも世の中を変えたり、会社を作ったりできるんだって知ったんです。でも、その頃チアリーディングがすごく忙しくて、「関わりたいけど、忙しいから無理だよ」って言ったら、宏平さんに「さとまき、時間は作るものだから、やりたいと思うならやればいいじゃん」って言われて。その一言を聞いてからは、やりたい事に対して言い訳できなくなった(笑)。あと、そこで経験したベンチャーでのアグレッシブな感じが、ベンチャーで熱い人と仕事がしていたいと思うようになった始まりですね。

三橋:さて、ご家庭のことを少し聞かせてください。佐藤さんはベンチャーキャピタリストで、旦那さんの重松さんは「スペースマーケット」というスタートアップを運営されていて、とてもパワフルなカップルですよね。

佐藤:そんなことないですよ(笑)。でも、会社を立ち上げてからも、家庭における旦那の役割は変わっていないです。朝、子供たちを起こして、着替えて、朝食を食べさせて、保育園に連れていくのは旦那の仕事。私は保育園の準備や朝食をセットしたら、あとは旦那さんにお任せしちゃってます。そこは唯一、子供たちとの時間なので、子供たちも楽しみにしていますし、譲れません(笑)。私は家事全般と、お迎えと夜の子ども達の面倒を見ています。それに、私の母親や重松の両親もかなり手伝ってくれています。また、第2子が産まれた後の1年間は、家事をアウトソースしていましたし。今みたいにリーズナブルな家事代行サービスもなかったから、Craigslistにベビーシッター募集を出してフィリピン人の家政婦さんと直接面接して来てもらっていました。仲介業者はいないので、自己責任で家の鍵も預けていたし、今考えるとかなりアグレッシブだったかも(笑)。

三橋:仕事と家庭を両立するコツみたいなものはありますか?

佐藤:こだわらないことかな。基本的には、あきらめる(笑)。そうじゃないとやっていけないですよ。夜ご飯も毎度作ろうとしないで、外食する時はするし。完璧にしようとか、自分で全部しようとしないことですかね。旦那さんも、何も言わないですし。言ったらブーメラン的で跳ね返って来るから言わないだけかもしれないけど(笑)。

三橋:お子さんが生まれて、仕事観や人生観って変わりましたか?

佐藤:かなり変わりましたね。教育分野への関心が強まったし、子どもに対して、仕事をしている母親として見せたい背中、みたいな視点が生まれました。家族もベンチャー企業みたいなものだと思うんですよ、「チーム重松」。子どもの名前をつける時も、どういう子に育ってほしいかを考えてつけることで2人の思いがすり合わせられていったり。将来的にどんな家族になりたいのか、どういう夫婦でいたいか、それには短期・長期でどうしていくのか等も話し合います。重松家には重松家のビジョンがあるから、大変だとわかっていても、子供も3人欲しかったですし。今は私が支える側で、重松が起業してチャレンジする側で。今後、それが反対になることもあるかもしれません。

三橋:ずっと仕事をしていきたい、頑張りたいという女性へのメッセージやアドバイスがあればお願いします。

佐藤:業界に女性が少ないからか、普段から、20代後半の女子からキャリアについて相談もらうことが多いんです。結婚している人もいれば、していない人もいるし色々ですけど。でも、独身の間に、どれだけのことにチャレンジして成果を残してきたかはやっぱり重要だと思います。スポットコンサルティングサービスの「Visasq(ビザスク)」にも、自分のスキルをタグで登録する仕組みがありますけど、そのタグのバリエーションをどれだけ持っているかは強みの1つになるのではないでしょうか。プロノバ代表の岡島さんの講演は参考になるので、ぜひ読んでみたらいいと思います。

三橋:今日はどうもありがとうございました。

サイバーエージェント・ベンチャーズ、3億円のシード企業支援枠「Seed Generator Fund」を開始

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サイバーエージェント・ベンチャーズ(以下、CAV)は12月1日、シード期のスタートアップ向け支援策として「Seed Generator Fund」を開始したと発表した。また、これに伴い、1号案件として士業向けクラウドサービス「BEC」への出資も公表している。 Seed Generator Fundは新設されるファンドではなく、現在CAVで運用中のファンド「CA Startups Internet …

Seed Generator Fund

サイバーエージェント・ベンチャーズ(以下、CAV)は12月1日、シード期のスタートアップ向け支援策として「Seed Generator Fund」を開始したと発表した。また、これに伴い、1号案件として士業向けクラウドサービス「BEC」への出資も公表している。

Seed Generator Fundは新設されるファンドではなく、現在CAVで運用中のファンド「CA Startups Internet Fund 2号投資事業有限責任組合」の投資枠として設定される。金額は約3億円で、CAVのヴァイス・プレジデント、竹川祐也氏が統括責任者としてこの運用にあたる。

創業前から創業して1年未満のチーム・企業が応募の対象となり、チームには技術者が1名以上いることと、設立時の自己資金があることが条件となる。

エントリーはオンラインで実施し、毎週水曜日と金曜日に実施されている朝食勉強会もしくは個別の面談などを経て2、3週間で投資可否の判断が実施される。竹川氏によれば、投資金額はおよそ数百万円から1000万円程度の額で約30社程度の支援を予定、CAVは支援企業の評価額に対して10%未満の普通株式を取得する予定とのことだった。また、対象領域も、ヘルスケアからものづくり系、広告、ゲーム、教育、金融など約19項目に渡り、幅広く募集されている。

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写真:竹川 祐也氏、三田 浩騎氏

今回、責任者として投資枠の運用にあたる竹川氏は、今回の支援策についてこのように話していた。

「現在、CAVはアーリーからミドルぐらいのステージ企業を支援しているというイメージがあると思います。ただ、思い返せばクラウドワークスもシード期に支援していて、決して初期企業の支援をしていないわけではないのです。そこでそれを明確にするために看板をしっかりと掲げることにしました」(竹川氏)。

シード期の支援といえばサムライ・インキュベートに始まり、Open Network LabやMOVIDA JAPAN、インキュベイト・ファンド、最近ではInfinity Venture PartnersもTechTemple Tokyoとしてプログラムを開始するなど、またにわかにこのシード期の支援策が賑やかになりつつある。ただ、各社ともオープンに集める方向性ではなく、どちらかというと絞り込んでこれという起業家の育成に集中している傾向がある。

なお今回、開始されるSeed Generator Fundはあくまで投資枠であり、Y Combinatorスタイルのような短期育成プログラムを提供するというわけではない。

「ファンドの規模は各社どんどん大きくなっている割に、起業家の数はまだまだ少ないんです。現在実施している朝の勉強会は創業間も無い起業家や学生などが集まっています。私自身の経験も含め、立ち上げにあたってのアドバイスを提供する場所にしています」(竹川氏)。

竹川氏は金融系のキャリアを歩みながら、自身もノッキングオンでCFO、CEOを務めた経験があり、そういった「生っぽい」体験が現在の起業家たちへのアドバイスに役立っていると話していた。

(情報開示:THE BRIDGEもサポーターとして支援先スタートアップの取材などにあたる予定だ)

韓国の化粧品レビューアプリを運営するBirdview、CAVとBon Angelsから約6,360万円を調達

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化粧品情報提供アプリ「HwaHae(화해)」を提供するスタートアップ Birdview(버드뷰)が、CyberAgent Ventures と Bon Angels Venture Partners(본엔젤스벤처파트너스)から合計6億ウォン(約6,360万円)を調達したと明らかにした。 高校の同級生である、CEO イ・ウン(이웅)氏、CPO キム・ヨンジン(김용진)氏、CMO ジャン・オヒョン(장…

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化粧品情報提供アプリ「HwaHae(화해)」を提供するスタートアップ Birdview(버드뷰)が、CyberAgent VenturesBon Angels Venture Partners(본엔젤스벤처파트너스)から合計6億ウォン(約6,360万円)を調達したと明らかにした。

高校の同級生である、CEO イ・ウン(이웅)氏、CPO キム・ヨンジン(김용진)氏、CMO ジャン・オヒョン(장우현)氏ら3人が大学在学中に意気投合して設立した Birdview は、市販されている化粧品ブランドの情報はもとより、各製品の成分詳細に分析し、ユーザにレビューを提供する HwaHae をサービス中である。

現在、HwaHae は、Google Play のみで80万ダウンロードを記録し、韓国のストアの化粧品カテゴリで1年間1位の座を守っている。 Birdview では年内にも iOS 版をローンチし、来年には、アジアをはじめとするグローバル市場い進出する計画だ。

Birdview の CEO イ・ウン氏は、次のようにコメントしている。

人材獲得やサービスの価値の拡大を当面の目標とし、韓国1位の化粧品情報提供のプラットフォームとして確固たる地位を築くきたい。来年には、国内20〜30代の女性250万人以上が利用するサービスに成長するように最善を尽くしたい。

Bon Angels のガン・ソクフン(강석흔)氏は、次のようにコメントしている。

化粧品のテーマを扱うにあたって、成分情報や顧客の獲得戦略が優れていただけでなく、実行力も素晴らしかった。CyberAgent Ventures との共同出資により、HwaHae のアジア展開を支援するように、今後も必要に応じて、他のVCと共同出資を積極的に推進し支援したい。

Bon Angels は昨年9月、Pace Maker Fund(페이스메이커펀드)を設立し、20件以上に及び単独投資に加え、Altos Ventures KoreaIDG Ventures KoreaFast Track Asia,、Coolidge Corner InvestmentBig Basin CapitalThe VenturesFuturePlay など、韓国内外のシード専門VCと10社以上のスタートアップに共同出資している。

【原文】

【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom

サイバーエージェント・ベンチャーズ、インドネシアのニュースアプリKurioに出資

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インドネシアのスマートフォンニュースリーダーアプリ「Kurio」は本日(※元記事の初出は9月29日)、シリーズAラウンドとなる資金調達を実施したと発表した。日本のベンチャーキャピタルであるサイバーエージェント・ベンチャーズおよびエンジェル投資グループからの出資で、投資額は非公開。関係者がDailySocialに話した内容によると、70万ドルに近い金額となるという。 Kurioはサイバーエージェント…

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インドネシアのスマートフォンニュースリーダーアプリ「Kurio」は本日(※元記事の初出は9月29日)、シリーズAラウンドとなる資金調達を実施したと発表した。日本のベンチャーキャピタルであるサイバーエージェント・ベンチャーズおよびエンジェル投資グループからの出資で、投資額は非公開。関係者がDailySocialに話した内容によると、70万ドルに近い金額となるという。

Kurioはサイバーエージェントがインドネシアで投資する5件目の案件となる。過去の投資先はコマースのTokopedia,やBilnaVIP Plaza、ゲーム開発のTouchtenだ。

2013年の後半に立上がったKurioは5万ダウンロードを達成している。このアプリはユーザーの経歴に合わせて好みのニュースを配信してくれるもので、ユーザーはスタートメニューからトピックスを選択し、興味のある記事を発見することができる。

Kurioの創業者、David Wayne IkaはDailySocialの取材に対して「サイバーエージェントはプロトタイプ段階からアプローチを続けていた唯一の投資機関であり、個人的にここからの出資を望んでいました。(中略)彼らは私たちの長期的ビジョンを理解してくれています」と回答している。

新たに調達した資金はKurioの開発と人材獲得に使われる。Ika氏は既に新たに20人を採用したと話しており、さらなるエンジニア獲得を目指す。

10月1日アップデート:David Wayne Ika氏は米Yahooに買収されたKoprolの創業者であるSatya Witoelar氏をプロダクトVPに招聘すると話してくれた。Kurioは地元のスマートフォンPolytronと提携し、今年の後半に出荷されるモデルにプリインストールすることも伝えている。

【原文】

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

フィールドワーク効率化を図るCRM「Orkney Upward」提供のオークニー、CAVほかから1.9億円の資金調達

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フィールドワーク(外出先の営業)支援CRM「Orkney Upward(以下Upward)」を展開するオークニーは9月16日、第三者割当増資および資本性ローンによる資金調達を発表した。 調達金額は1億9000万円で、サイバーエージェント・ベンチャーズ(以下、CAV)およびSMBCベンチャーキャピタル(以下、SMBC-V)の2社が引き受けた第三者割当増資分として9000万円(CAVが6000万円でS…

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フィールドワーク(外出先の営業)支援CRM「Orkney Upward(以下Upward)」を展開するオークニーは9月16日、第三者割当増資および資本性ローンによる資金調達を発表した

調達金額は1億9000万円で、サイバーエージェント・ベンチャーズ(以下、CAV)およびSMBCベンチャーキャピタル(以下、SMBC-V)の2社が引き受けた第三者割当増資分として9000万円(CAVが6000万円でSMBC-Vが3000万円)、これに先だって6月に日本政策金融公庫より資本性ローンで調達を完了していた1億円の合計となる。第三者割当増資の払込日は8月29日。

調達した資金により、オークニーではサービスの機能強化および営業体制の充実を図るとしている。

Upwardは外出先の営業マンが顧客情報をスマートデバイスで確認し、効率的な顧客管理を実現するCRMサービス。特にオークニー社が創業期から取り組んでいる地図情報を活用し、外出先での移動ロスを少なくするインターフェースを特徴としている。

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また、同社は昨年にセールスフォースとの資本提携を結んでおり、このUpwardもセールスフォースのForce.com」上で動くクラウドサービスとなっている。サービスの概要はこちらの動画に詳しい。

https://youtu.be/948zN9vOG4k

さて、オークニー社は創業2002年と最近のスタートアップとしては少し古株だ。それもそのはず、このUpward(以前の名称はOrkney GeoGraph)が出る2011年頃までは地図関連の受託開発会社だったのだそうだ。地図大手のアルプス(2008年にヤフーが吸収合併)出身というオークニー代表取締役の森亮氏は、まだGoogleマップもなかった時代、このGISという分野をよりビジネスに活用したかったと創業当時を振り返る。

「地図はとにかく値段が高いし技術的にも難しい。その障壁を取り払うためにオークニーを創業しました。2002年のことです。当初はオープンソースの分野でやりたいと考えていました」

彼らの転機になったのが2008年のiPhone登場だ。アカデミックな学術研究の分野での依頼が多かった当時、この新たな端末の登場にチャンスを見いだした森氏らは、民間で地図を活用できるサービスを検討し始める。それがこのUpwardの前身となるサービスだった、ということだそうだ。

私の疑問はもちろん、この手の分野は沢山競合サービスがあるしなぜ同様のサービスがないのか、ということなのだが、森氏曰く、長年の地図分野での技術の蓄積で、ブラウザおよびアプリの両方で使いやすくするためのコツを掴んでいるから、という回答だった。

コンシューマーやスモールビジネス向け、というよりは完全に企業体、エンタープライズ商品のため、セールスフォースアカウントがなければ使えないなど、(訂正追記:プラットフォームにはForce.comを使っているが、必ずしもセールスフォースのアカウントがなくても利用は可能なのだそうです。修正して追記させて頂きます)ソーシャルアカウントでログインしてすぐ使える、という使い勝手のものではないが、この部分は企業のワークフローに組込むタイプと考えると仕方のないことかもしれない。

現在既に100社以上導入が進んでいる、ということなので、売上の回り始めてるアーリー/ミドルの企業であるが、長年、技術を蓄積してきた企業が新しい分野でスタートアップし、花開く例という意味で興味深いと感じた。

なお、今回の調達ラウンドをリードしているのがサイバーエージェント・ベンチャーズだったので、少し気になってエンタープライズ方面への興味が強くなっているのかと問い合わせたが、やはり今回のオークニーのように、スマートデバイスによって変化するビジネスシーンにチャンスがあると感じているようだった。以下、今回の投資担当である林口哲也氏にコメントを貰っているので合わせて記載しておく。

「スマートフォンやタブレット等のスマートデバイス普及は、ビジネスシーンにおいても加速しており、これまでPCベースで構築されてきたプロダクトでは対応し切れない面があると思います。

そこで、大手企業等で事業責任経験のある人の起業志向も、徐々に高まりつつあるのでは、という仮定と、特にUSと比較して、日本でのエンタープライズ等B2B領域のイノベーション余地はまだまだあるはず、という考えからCAVではエンタープライズ含めたB2B分野のスタートアップ企業に出資を進めたいと考えています」

【#StartupAsia Tokyo 2014予告】サイバーエージェント・ベンチャーズの、アジアへの挑戦から学べること

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THE BRIDGE のメディア・パートナーである Tech in Asia では、2014年9月3日〜4日、東京で初開催となるスタートアップ・カンファレンス「Startup Asia Tokyo 2014」を開催する。 この予告シリーズでは、開催日当日に向け、登壇者やイベント内アトラクションの紹介を中心に、イベントの全容をお伝えする。これまでシンガポールおよびジャカルタで、通算5回にわたって開催…

startupasia_tkyTHE BRIDGE のメディア・パートナーである Tech in Asia では、2014年9月3日〜4日、東京で初開催となるスタートアップ・カンファレンス「Startup Asia Tokyo 2014」を開催する。

この予告シリーズでは、開催日当日に向け、登壇者やイベント内アトラクションの紹介を中心に、イベントの全容をお伝えする。これまでシンガポールおよびジャカルタで、通算5回にわたって開催された Startup Asia については、ここから関連記事を閲覧できる。


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2006年の設立以来、サイバーエージェント・ベンチャーズは、アジアの有力VCとしての名を築いた。本社は東京にあるが、同社のチームは世界中のスタッフで構成され、アジア各地のスタートアップのアーリーステージの資金を供給している。

最近になって、同社は2,400万ドルに上った以前のファンドを収束するやいなや、新たに5,000万ドルのファンドを立ち上げ、アジアのスタートアップ・エコシステムに賭けることにした。

サイバーエージェント・ベンチャーズでシニア・ヴァイス・プレジデントを務める林口哲也氏は2011年からチームに参加しており、Mana.boMatch AlarmRetty などへ投資をはじめ、その専門知識をアジアへの投資に傾けてきた。彼の秘訣を聞いてみたいか? あなたはラッキーだ。林口氏は、9月3〜4日、Tech in Asia の Startup Asia Tokyo 2014 で、基調講演をしてくれる。

Startup Asia Tokyo 2014 の入場チケットはここから購入可能。
THE BRIDGE 読者向けの割引コード「readthebridge」の入力で入場料が25%割引になります。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

サイバーエージェント・ベンチャーズがRising Expo 2014を開催、新進気鋭のスタートアップ15社がピッチ

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8月8日、サイバーエージェント・ベンチャーズは、都内で年次のショーケース・イベント Rising Expo 2014 を開催した。 例年と異なり、今年からサイバーエージェント・ベンチャーズのソウル、北京、ジャカルタにある海外拠点で、それぞれ地域の予選を実施、海外スタートアップ5社を含む全15社が、集まった人々に向けてアイデアのピッチを行った。 昨年のピッチ・コンペティションでは、TwitCasti…

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グランプリ(1位)〜3位、スポンサー賞受賞スタートアップの代表者ら

8月8日、サイバーエージェント・ベンチャーズは、都内で年次のショーケース・イベント Rising Expo 2014 を開催した。

例年と異なり、今年からサイバーエージェント・ベンチャーズのソウル、北京、ジャカルタにある海外拠点で、それぞれ地域の予選を実施、海外スタートアップ5社を含む全15社が、集まった人々に向けてアイデアのピッチを行った。

昨年のピッチ・コンペティションでは、TwitCasting(ツイキャス)開発元のモイが優勝、今年6月には500万ドルの資金調達を実現した。今年選ばれたファイナリストにも、多くのサクセスストーリーがもたらされることを期待したい。

【グランプリ(1位)】 スペースマーケット(リクルートキャリア賞、住友不動産賞も受賞)

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会議室は勿論こと、野球場、映画館、お寺、水族館、結婚式場等のユニークな貸しスペースを1時間単位でネットで簡単に貸し借り出来るマーケットプレイス。

【2位】 八面六臂(AGSコンサルティング賞も受賞)

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鮮魚をはじめとした食品に関する日々の需要と供給の情報を最新のITで処理し、最適な物流網で料理人に届ける食品流通を構築。

【3位】 VIP Plaza(インドネシア)

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以前、楽天インドネシアのディレクターを務めていた、Tesong Kim 氏と、BNP Paribas 出身の Yoga S. Sugiharto 氏によるプロジェクト。インドネシア内外のファッションブランドの商品を、毎朝10時に30%~80%オフの価格で新しい商品を出品し、7日間で販売を終了する。今後、男性ファッション、美容、ホーム用品へカテゴリを拡大、インドネシア以外のアジア諸国にも進出する計画だ。

【トーマツ賞】 うたごえ

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スマートフォン用のプライベート日記アプリサービス「瞬間日記」を提供。世界211カ国で3,000万ダウンロード、約500万人のユニークユーザ。アジアの女性を中心に利用者が増加中。人の生活に関するあらゆるサービスとの親和性が高く、今後、ウェアラブルデバイス等とも連動予定。今年1月、同社は KLab と KLab Ventures から資金調達している

【SMBC 日興證券賞】 iCARE

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労働者の生産性を高めるためのヘルスケアクラウドプラットフォーム「Catchball」を産業医・心療内科のノウハウと人事経験を組み合わせて提供。

【インテリジェンス賞】 グライダーアソシエイツ

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キュレーションマガジン「Antenna」を提供。230以上のメディアから、多彩なジャンルのニュース・コンテンツが毎日600以上配信。4大メディアの広告予算を取り込み、企業にネイティブ広告を出稿してもらうことで売り上げを伸ばす。今後、英語版をローンチし、海外へのサービス展開を予定。


以下は惜しくも入賞ならなかったが、ファイナリストとして興味深いピッチをしてくれた、スタートアップの顔ぶれだ。

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公開2週間で100件の依頼を受けた、日本最大級の動画制作のクラウドソーシングサービス「Crevo(クレボ)」を提供。

愛料理/iCook.tw(台湾)

icook.tw

台湾最大のレシピ共有サービス「iCook(愛料理)」を提供。iCook は2012年10月にサイバーエージェント・ベンチャーズからの資金調達し、2013年1月に楽天と提携した

必趣旅行/Bequ.com(中国)

bequ.com

旅行についての情報を共有し、つながるためのソーシャルサービス。ユーザは公式の観光団体のガイドと、ユーザ間で旅行のグループをみつけることができる。また、旅行計画を立てたり、旅行の記録ができたりする等のツールも提供している。

Pocket Supernova

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スマホを使った、ビデオのプリクラアプリ「Unda」を提供。ユーザは自分が作った20秒間のビデオメッセージをプライベートでも、オープンにも公開することができる。500 Startup 出身。

オリフラム

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世界で大ヒット作となったDeNA内製ゲーム「Blood Brothers」の制作メンバーが集まり、現在人気のキャラクターソーシャルゲームと城作り&リアルストラテジーバトル型のハイブリッド型のゲームで再び世界市場でのヒットを狙う。

トイロ

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ライフシミュレーションをもとにした生命保険・医療保険などの総合保険比較サイト「INSNEXT(インズネクスト)」を提供。

カブク

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3Dプリンターを用いたマーケットプレイス「rinkak」を提供、ユーザーが3Dデータをアップロードするだけで高性能な製造設備で、プロダクトを製造・販売できる。6月に、サイバーエージェント・ベンチャーズとフジスタートアップ、ニッセイ・キャピタルから約2億円を資金調達している。

現在、カルピスがrinkak のプラットフォームを使い、顔写真をアップロードするだけで、自分の銅像フィギュアを3Dプリンティングで作成・プレゼントするキャンペーンを展開中とのこと。

Tunedra(韓国)

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音楽知識がなくても、作曲ができる iOSアプリを開発。アカペラや鼻歌でメロディを歌うと、自動的にビートや伴奏が付与され、楽曲を作成し他ユーザと共有できる。

Matchmove Global(インドネシア)

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ブランド向けのエンターテイメント・プラットフォームを運営。東南アジアはクレジットカードが普及していない。そこで、クレジットカード・ブランドが承認した、プリペイドカードを販売し、それをユーザにコンビニエンス・ストア、小売店舗などでユーザに購入してもらう。

プリペイドカードには、クレジットカードと同じくカード番号が印字されており、ユーザはこの番号を入力することで、ユーザはクレジットカードでしか商品を購入できないEコマースやゲームなどで、オンライン決済が可能になる。


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Rising Expo 2014 ファイナリスト