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日本のモバイルアプリを世界へマーケティングする「CyberTiger」がサムライインキュベートから10万ドルを調達

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アニメ、ゲーム、キャラクタなど、日本には世界を魅了できるコンテンツが数多くある。最近では、人気の「妖怪ウォッチ」をはじめ、「くまモン」や「ふなっしー」などのゆるキャラまで海外の街角でよく見かけるようになった。モバイルアプリやゲームが成功するための黄金律は存在しないが、地球規模で客観的な視点を持つというのは、一つのポイントではないだろうか。日本のコンテキストを持つプロダクトを売るのが上手いのは、必ず…

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アニメ、ゲーム、キャラクタなど、日本には世界を魅了できるコンテンツが数多くある。最近では、人気の「妖怪ウォッチ」をはじめ、「くまモン」や「ふなっしー」などのゆるキャラまで海外の街角でよく見かけるようになった。モバイルアプリやゲームが成功するための黄金律は存在しないが、地球規模で客観的な視点を持つというのは、一つのポイントではないだろうか。日本のコンテキストを持つプロダクトを売るのが上手いのは、必ずしも日本人であるとは限らない。

今日、サムライインキュベートから資金調達を発表した CyberTiger は、テルアビブに本拠を置く、日本のモバイルアプリの海外マーケティング、および、海外のモバイルアプリの日本市場向けマーケティングに特化したスタートアップだ。先週の righTune に引き続き、同社は「Samurai Incubate Fund 5号投資事業有限責任組合」から10万ドルの出資を受けた。CyberTiger を創業・経営するのは、イスラエル人の Daniel Beck 氏で、いわゆる日本人よりも日本人っぽい外国人である。日本で3年間の在住経験があり、スタートアップ環境に身を置くのは、足掛け15年に上るのだそうだ。

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Daniel Beck 氏

スタートアップ、パフォーマンスに基づいたマーケティング、そして、日本。この3つのパッションに則って、CyberTiger を立ち上げた。広告主に対しては透明性をもって全ての情報を開示し、デベロッパや広告主に対しては、異なる市場を学習してもらうようにして差別化する。ローカリゼーションを支援することが我々の仕事だ。(Daniel Beck 氏)

コンサルティングに近い仕事であるため、今のところ、スタートアップの定義の一つであるスケーラビリティは確認しづらいが、昨年7月のローンチからから事業は順調に伸びているようで、Beck 氏は具体的な社名は明かせないとしながらも、日本の有名デベロッパが開発したアプリを東南アジアでマーケティングしている事例があることを示唆した。

CyberTiger を始める以前、Beck 氏は2010年に、他の共同創業者ら2名と共にパフォーマンス・マーケティング会社の abaGada を設立しており、同社は今年4月、Dentsu Aegis Network に推定6,000万ドル〜9,000万ドル売却されている。売却時には Beck 氏は AbaGada の経営チームを既に離れていたが、創業者利得があったと仮定するなら、イグジットに成功したシリアル・アントレプレナーの一人ということができるだろう。

CyberTiger のようなスタートアップにとっては、今回のように、アクセラレータに資本を入れてもらうことは非常に都合がいい。アプリ・デベロッパがターゲットである以上、当該のアクセラレータ傘下のスタートアップの多くをほぼ自動的にお客さんにできるからで、顧客獲得に大きな営業コストをかけなくて済むからだ。また、2週間ほど前には、同社は、日本でスマホアプリ向けのマーケティング支援を提供するアドイノベーション提携した。相互に顧客のニーズを融通しあい、モバイルアプリのマーケットリーチを世界規模で効率化しようというのが狙いだ。

マーケティング支援をしている企業名やサービス名は明かせないため、CyberTiger が自らスポットライトを浴びることは稀で黒子に徹することになるだろうが、今後、日本のモバイルアプリが世界で脚光を浴びたとき、ひょっとしたら、彼らの奮闘が寄与しているかもしれないと、名前を思い出してみることにしよう。