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タグ FACY(フェイシー)/STYLER(スタイラー)

ファッション提案アプリ「FACY(フェイシー)」運営、Tencent Cloud(騰訊雲)と提携——ファッション小売のOMO対応を強化へ

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ファッション提案 O2O サービス「FACY(フェイシー)」を運営・提供するスタイラーは31日、中国のテック大手 Tencent(騰訊)のクラウド部門である Tencent Cloud(騰訊雲)と提携したことを明らかにした。 スタイラーではこれまで FACY を O2O(online-to-offline)サービスとして、オンラインから実店舗への送客サービスという位置づけで運営してきたが、新型コロ…

Image credit: Tencent Cloud / Styler

ファッション提案 O2O サービス「FACY(フェイシー)」を運営・提供するスタイラーは31日、中国のテック大手 Tencent(騰訊)のクラウド部門である Tencent Cloud(騰訊雲)と提携したことを明らかにした。

スタイラーではこれまで FACY を O2O(online-to-offline)サービスとして、オンラインから実店舗への送客サービスという位置づけで運営してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大が、消費者の購買行動に大きな変化を与えると判断。事業全体をオンライン体験とオフライン体験をシームレスに統合した OMO(online merges with offline)支援へと進化させる。

新型コロナが加速させるファッション小売の OMO 化

ファッション EC は EC 全体の中でも大きな割合を占めるが(市場規模ベースでは全体の20%前後)、ファッションの実店舗販売に完全に取って代わることは現時点で難しい。その理由の一つは、新型コロナ後のカンファレンスやイベントがオンライン化された時の課題として、筆者が拙稿で何度か述べているセレンディピティの問題がある。

オンラインのカンファレンスやイベントで「偶然の出会い」を創出するのが難しいように、ファッション EC ではレコメンドエンジン(協調フィルタリングなど)を使ったオススメはできても、「知らなかったブランドだったが、店員が勧めてくれたので気に入って買った」というような買い物のセレンディピティを創出するのは難しいかもしれない。

Image credit: Alibaba

新型コロナウイルスが感染拡大下にあった中国では、小売店の店員が店頭にリングライトや三脚をセットアップし、ライブコマースで商品を紹介・販売する姿が各所で目立った。一般的なライブコマースアプリでは、ファッションブランドが持つ顧客向けの自社アプリなどとの連携や統合は難しいが、これを可能にするのが Tencent Cloud が提供するソリューションだ。

Tencent Cloud が提供する店舗と顧客とがスマートフォン越しに互いの顔を見ながらやりとりできる機能は、すでにサイバーエージェント子会社 Cyber Palのファンミーティングを開催できるプラットフォーム「テレライブ」や、イグニスの恋愛・婚活マッチングサービス「with」のビデオ通話サービスなどに採用されている。

スタイラーでは同社が相談を受けるファッションブランドなどに対し、OMO 実現策の一つとして Tencent Cloud が持つオンライン接客やライブコマースソリューションを紹介する。このソリューションでは、フロントエンドである顧客体験のオンライン・オフラインシームレス化のみならず、商品在庫のオンライン・オフライン販売の統合管理、複数リアル店舗間での在庫配置調整などバックエンド業務の支援も行える。

Image credit: Tencent Cloud

流行り廃りの激しいファッション業界においては、D2C ブランドの隆盛が追い討ちをかける形で、ショッピングモールではファッション店舗の出退店が激しくなっているが、Tencent Cloud のソリューションを使えば、モール内の店舗配置 CAD データを読み込むだけで、ショッピングモールの店舗案内マップ表示サイネージに反映させるような仕組みも提供可能だという。スタイラーでは協業関係にある東急不動産(東証:3289)などの協力も得て、ショッピングモールなどでの PoC を展開したい考えだ。

オンラインを主軸にした D2C ブランドが今後増えてくる。彼らの店舗は長期賃貸には馴染まない。そんな中で、店頭でのリテンションでどうやってお金を稼いでいくか、というのはショッピングモールなど施設運営側にとって大きな課題だ。

スタイラーは Tencent Cloud のソリューションなども活用しながら、主にコミュニケーションと在庫のデジタル化をやっていく。オンラインとオフラインを跨いで知見を持っているプレーヤーが日本にはいないため、この分野で圧倒的にリードしたい。(スタイラー 代表取締役 小関翼氏)

ファッション提案アプリ「FACY(フェイシー)」は、ライフスタイル版の OMO アプリへ

Image credit: Styler

スタイラーはファッションブランドに OMO ソリューションを提供するのと同時に、自社の旗艦アプリ FACY の OMO 対応を図る。2020年秋にアプリやサービスの全面リニューアルを図る予定だ。

配車アプリからスーパーアプリになった東南アジアの Grab、レストランガイドとグループ購入サイトから進化した Meituan(美団)、コロンビア発のオンデマンドデリバリ Rappi などをベンチマークしている。

これらのアプリがコモディティ層を狙っているのに対し、FACY はややミドルプライスのライフスタイルに特化した OMO を目指す。New Retail と Luxury という2つのキーワードで攻め、将来は化粧品、家具などにも領域を拡大する。(小関氏)

日本ではおそらく、LINE や楽天、決済アプリ各社などがスーパーアプリになろうとしていると思われるが、前出の Grab、Meituan、Rappi が提供可能なサービスのバリエーションには及ばない。OMO でユーザの心を捉え、提供可能なサービスのバリエーションを拡大できれば、FACY は OMO アプリからスーパーアプリに変貌できる可能性をも秘めている。

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ファッション提案O2Oの「FACY(フェイシー)」、上海の新商業施設「Theatre X(TX淮海劇匯)」と業務提携——中国市場進出を本格化

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ファッション提案 O2O サービス「FACY(フェイシー)」を運営するスタイラーは21日、今年上海にオープンする新商業施設「Theatre X(TX淮海劇匯、以下 TX と略す)」と業務提携したことを発表した。TX は、中国の小売大手である Bailian(百聯)と URF(盈展)が運営する商業施設。上海市中心部の黄浦区淮海路に面した上海第一百貨店や伊勢丹があった場所を再開発して建設、その第一期が…

Theatre X(TX淮海劇匯)完成予想図
Image credit: Bailian(百聯)と URF(盈展)

ファッション提案 O2O サービス「FACY(フェイシー)」を運営するスタイラーは21日、今年上海にオープンする新商業施設「Theatre X(TX淮海劇匯、以下 TX と略す)」と業務提携したことを発表した。TX は、中国の小売大手である Bailian(百聯)URF(盈展)が運営する商業施設。上海市中心部の黄浦区淮海路に面した上海第一百貨店や伊勢丹があった場所を再開発して建設、その第一期が今週にオープンする予定だ。

TX は、日本の代官山や中目黒などに見られる、東京のファッションや店揃えを意識しており、日本から出店するブランドやライフスタイルストアの一部は、スタイラーが誘致に協力している。スタイラーとしては、これらの店舗の上海出店を支援する一方、集客支援やマーケティング支援ツールとして FACY を導入してもらうことで、FACY の中国進出に弾みをつけたい考えだ。

Theatre X(TX淮海劇匯)完成予想図
Image credit: Bailian(百聯)と URF(盈展)

人口減少や高齢化などにより、日本のファッション需要は数の上では頭打ちを迎える一方、東南アジアのファッション需要は安定した成長を見せつつある。スタイラーでは東南アジア進出の皮切りとして、2017年に台湾への進出を果たしている。並行して中国進出も視野に入れる中、中国のインターネットやビジネス上の制約、事業的な難易度から他のアジア地域とは異なった事業戦略を進めてきた。

2015年6月にβローンチした FACY(当時のアプリ名は「スタイラー」)は今月、サービス開始から5年目に突入した。今月現在、FACY のマンスリーアクティブユーザは100万人で、日本のファッション店舗600軒以上、台湾のファッション店舗200軒以上が、集客および O2O ソリューションとして導入。これまでにサイバーエージェント・ベンチャーズ(当時)やトランスコスモス(東証:9715)から総額数億円以上を調達している。

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子供達の世代のファッションビジネスを変えてゆく「FACY(フェイシー)」【ゲスト寄稿】

本稿は、Disrupting Japan に投稿された内容を、Disrupting Japan と著者である Tim Romero 氏の許可を得て転載するものです。Tim Romero 氏は、東京を拠点とする起業家・ポッドキャスター・執筆者です。これまでに4つの企業を設立し、20年以上前に来日以降、他の企業の日本市場参入をリードしました。 彼はポッドキャスト「Disrupting Japan」を主…

本稿は、Disrupting Japan に投稿された内容を、Disrupting Japan と著者である Tim Romero 氏の許可を得て転載するものです。Tim Romero 氏は、東京を拠点とする起業家・ポッドキャスター・執筆者です。これまでに4つの企業を設立し、20年以上前に来日以降、他の企業の日本市場参入をリードしました。

彼はポッドキャスト「Disrupting Japan」を主宰し、日本のスタートアップ・コミュニティに投資家・起業家・メンターとして深く関与しています。


日本のファッションがユニークであるように、また日本のファッション業界もユニークだ。

FACY(フェイシー)の小関翼氏と彼のチームは、インスタントメッセンジャーと、ショップ〜顧客間に構築された関係性をもとにしたファッションマーケットプレイスを構築した。しかし、たいていのファッションマーケットプレイスと異なり、FACY はメジャーレーベルや世界ブランドではなく、ローカルや中堅ブランドで占められている。

FACY が持つ、興味深くミニマルな e コマースへのアプローチは注目に値する。

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FACY のチーム

Tim:

FACY はどのように機能するのでしょうか?

小関氏:

基本的な流れとしては、我々のユーザがファッションニーズについて質問をし、ショップやブランドが回答するというものです。そのやりとりはオープンなので、すべてのユーザが回答を閲覧できます。

Tim:

どのような質問をするのですか?

小関氏:

内容は非常に多岐にわたりますね。特徴的なのでは「オフィスに履いていけるスニーカーを探しています。」とか、あるいは一般的な「ファッションに不慣れですが、何から始めればいいですか? 最初に買えばいいのは何でしょう?」などです。

Tim:

ファッションに不慣れというユーザには、ショップはどういう回答をしたのですか?

小関氏:

これは大変人気のある質問で、多くのショップが回答しました。「Levi’s 501 から始めたら」というものもあれば、「良いスニーカーがベースになる」というものもありました。多くの意見が寄せられました。

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FACY での相談から購入まで

Tim:

興味を惹くのもわかります。ビジネスモデルは?

小関氏:

FACY を通じての販売の20%を手数料として受け取り、ショップは顧客に商品を直送します。

Tim:

お客さんについて教えてください。誰が FACY を使ってるのですか?

小関氏:

毎週20万人を超えるアクティブユーザがいます。大変アクティブですが、ほとんどのユーザは自ら質問をせず、他の人の質問を読んでいます。平均年齢は25〜35歳で、彼らは給料が増えつつありますが、自由な時間は減りつつあります。男女比は概ね半々です。

Tim:

ほとんどのファッションサイトは、主に女性か、または男性をターゲットにしますよね。FACY では、それが均等に分かれているのは興味深いです。年齢については納得できますが。大学を出ると、誰しも昔のファッションを捨てて、新しいスタイルを確立する必要が出てくるもの。メジャーブランドがターゲットにするのは、この層ですよね。

小関氏:

実のところ、我々の主なクライアントはメジャーブランドではありません。アメリカではアパレルブランドは主に、高級ブランドとファストファッションに分かれますが、日本は多くの中流価格のブランドがあり、それらが FACY で最も人気を得ています。

Tim:

なぜでしょう?

小関氏:

中堅ブランドは顧客にリーチする新しい方法を探していて、喜んで実験を試みてくれます。高級ブランドやファストファッションの小売業者は、予算が大きく、優れた E コマースサイトを持っているのですが、顧客の質問に一つ一つ応じられるだけの余力を持っていません。ファストファッションよりも品質のよい服が欲しい人は多くいますが、彼らは高級ブランドを買いたいわけではないのです。

<関連記事>

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FACY の台湾オフィス

Tim:

海外展開の計画はお持ちですか?

小関氏:

アジアは多くの可能性を見出しています。多くの国でファッションにお金をたくさん使う中間層人口が伸びていますし、アジア諸国の多くで24〜34歳人口が多いからです。

Tim:

FACY は対話に特化した Twitter に近いのでしょうか、あるいは、つながりに特化した Facebook に近いのでしょうか?

小関氏:

Facebook に近いと思います。ショップには顧客と長期的な関係を築いてほしいと思っていますし、顧客のファッションアドバイザーになってほしいと思っています。我々はショップが FACY のプラットフォーム上で、こういった関係を築き維持するためのツールを開発しているわけです。

Tim:

FACY はテキストのみですが、ファッションは目で見るものなのに、どうしてテキストのみなのですか?

小関氏:

ショップは、回答の中で写真を使うこともできます。ユーザ側には、顧客が写真をアップロードできる機能をβリリースしましたが、この機能を使う人は多くなかったので、少なくとも今ではテキストに特化しています。最終的には、コミュニケーションと信頼が写真よりも重要だと思っています。

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FACY CEO 小関翼氏

Tim:

FACY で、AI やチャットボットは使っているのですか?

小関氏:

ショップが使えるチャットボット作成の実験を始めています。将来、この種の AI 対話機能は大変重要になるでしょう。

Tim:

AI やチャットボットの登場で、力はメジャーブランドへと戻るでしょうか? 今の所は、スタッフやオーナーが顧客と一対一でやりとりしアドバイスできる、中堅ブランドに iFACY が理想的なわけです。しかし、大手ブランドが多額の予算を確保して、素晴らしいチャットボット開発に投資できるようになれば、それまで FACY が持っていたアドバンテージを、大手ブランドが持つように思えます。

小関氏:

それはよいポイントですね。それについても、ある程度、考えています。しかし、チャットボットはツールでしかありません。チャットボットが顧客との関係を築くことはできないでしょう。

Tim:

この種のパーソナル E コマースは、メジャーブランドに戦いを挑む存在になると思いますか?

小関氏:

大手ブランドが活躍する場は将来も常に存在するでしょうが、ファッションはよりパーソナルなものになりつつあります。人々は、以前のようにテレビや雑誌からファッションのヒントを得ているのではありません。現在では、ソーシャルメディア、SNS、スマートフォンにより時間を費やすようになりました。マスメディアの重要性は減りつつあり、したがって、マスファッションもそうなりつつあるのです。


FACY は、ファッションについての新しい考え方を示すだけでなく、小関氏がヒントをくれたように、メディアへの依存や利用するメディアの変化がもたらした、ごく当然の結果なのだ。

ファッションブランドの現代のコンセプトは、雑誌やテレビといったトップダウンのブロードキャストメディアに依存している。数少ないレーベルやデザイナーがファッショントレンドを定義し、メディアを介してブロードキャストし、消費者は単にそれに従う。

ソーシャルメディアがこれを変えつつある。ファッションはよりパーソナルかつ対話的なものになりつつある。テクノロジーが存在することで、初めて新たな関係構築を可能にしたからだ。未来のファッショブランドは、ファッションリーダーになることから、パーソナルアドバイザーになることへと、自ら姿を変える必要があるだろう。

この変化についていける今日のトップファッションブランドは、ごくわずかだろう。

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ファッション提案O2Oアプリ「FACY(フェイシー)」、台湾に進出——現地約70店舗が参画、VOGUE Taiwanなど大手メディアとも提携

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ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「FACY(フェイシー)」を提供するスタイラーは31日、台湾オフィスを開設し、FACY 台湾版をローンチしたことを明らかにした。iOS および Android 向けのモバイルアプリで利用できる。 THE BRIDGE では以前の記事でも、スタイラーが台北市内で人材募集を開始したり、繁体字版の Facebook ページの運…

FACY 台湾版
Image credit: STYLER

ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「FACY(フェイシー)」を提供するスタイラーは31日、台湾オフィスを開設し、FACY 台湾版をローンチしたことを明らかにした。iOS および Android 向けのモバイルアプリで利用できる。

THE BRIDGE では以前の記事でも、スタイラーが台北市内で人材募集を開始したり、繁体字版の Facebook ページの運用を始めたりするなど、台湾進出の準備を進める兆しが見受けられることをお伝えしていた。半年以上の月日をかけて準備を整えた初の海外進出が、ようやく日の目をみることになる。

2015年6月にオープンβ版としてローンチした FACY(当時の名前は STYLER)は、ユーザがファッション・コーディネイトに関する質問を投稿し、これに応じる形でアパレルショップの店員が商品の推薦をしてくれるサービスだ。アパレルショップにとっては、潜在顧客を実店舗に呼び込む O2O サービスとして機能する。

台北のコーワーキングスペース Impact Hub Taipei で業務に従事する、スタイラーの台湾チーム
Image credit: STYLER

2016年5月には、あるユーザが投稿したファッション・コーディネイトに関する質問について、他ユーザもコメントしたり、Like したりできるソーシャル機能を追加、昨年9月には FACY にリブランドし、コマース機能が追加搭載され、実店舗を持つファッション・アパレル店舗が容易にオンライン販売を開始できるようになった。日本国内における現在の月間アクティブユーザは約50万人、月間マッチング数は4,520件に達しているという。

FACY 台湾版には台北・台中の約70店舗が参加し、FACY 上に掲載される記事は GQ TAIWAN、VOGUE Taiwan、LINE Taiwan(台湾連線)、niusnews(妞新聞)に配信される予定。Facebook 上に開設された男性向け女性向けの FACY 台湾版ファンページの Like 数は、合計すると FACY の本家日本語版ファンページの約半分に迫る勢いだ。STYLER ではかねてからベトナムを拠点にアジア展開に向けたサービス開発を行っており、台湾進出以降もアジア各国・地域へのさらなる事業展開が期待される。

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ファッション提案O2O運営のスタイラー、サービス名を「FACY(フェイシー)」に改称し購買決済機能を追加——年内の台湾市場進出も視野に

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ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは20日、サービス名を「FACY(フェイシー)」に改めることを明らかにした。あわせて、FACY のアプリには、オンラインで購買・決済が完了するコマース機能を搭載する。 スタイラーの創業者で CEO の小関翼氏によると、リブランドの理由は、旧サービス名では新規ユーザから「ス…

ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは20日、サービス名を「FACY(フェイシー)」に改めることを明らかにした。あわせて、FACY のアプリには、オンラインで購買・決済が完了するコマース機能を搭載する。

スタイラーの創業者で CEO の小関翼氏によると、リブランドの理由は、旧サービス名では新規ユーザから「スタイリングのサービス」と誤認されることが多かったからだという。新しいサービス名は、オンラインでもリアルでの対面接客に近い購買体験を提供したいとの意図から、「face to face」をもじって FACY と名付けられた。なお、社名はスタイラーのままで変更しない。

あわせて今回、FACY にはコマース機能が追加搭載され、実店舗を持つファッション・アパレル店舗が、容易にオンライン販売を開始できるようになる。このしくみでは、FACY 上の店舗ページへの送客、オンライン顧客に販売した商品の店頭集荷、決済に至るまでの作業をスタイラーが代行。店舗の視点で見てみると、飲食店における UBER EATS の感覚に似ている。スタイラーは店舗に対して一連の機能を提供し、その対価として売れた商品価格の20%を販売手数料として店舗から取得する(当面はキャンペーンとして10%で提供)。

FACY のアプリで商品を購入する際の画面フロー(抜粋)
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ファッションで欲しいものを買いに行くとき、消費者はリアル店舗に行っている。しかし、リアル店舗でのユーザ体験は必ずしも高くない。一方、オンラインではファッションの抽象的なニーズに対して、検索エンジンなどで商品を探すのは不向き。店舗はそういう客のニーズに商品を提案することに慣れている。FACY では、オンラインとオフラインのいいところをつなぎ、購買もそこで完結できるようにしていきたい。(小関氏)

ファッションに関する話題を扱うメディアで集客を図る FACY のウェブサイトには月間1,500万UU 程度の訪問があり、このうち、モバイルアプリを使って、店舗とのやりとりを行ったり、店舗と他ユーザとのやりとりを閲覧しているユーザは MAU 50万人程度。同社ではさまざまな施策を通じて、これを年内には MAU 100万人程度にまで引き上げたいと意気込む。

FACY を使ってもらっているのは現在250店舗程度。業界での当社のプレゼンスが上がってきたので、大手の企業から「組みませんか」という商談が来ることも増えてきた。(小関氏)

業界での評判を買う理由の一つが、FACY が持つ O2O アプリとしてのコンバージョンの高さだろう。公開可能な情報として教えてもらったところでは、FACY の顧客である JOURNAL STANDARD が「1万円分購入したら、1,000円割り引きます」というキャンペーンを張ったところ、店舗で商品を購入した全消費者のうち22%が、FACY からの送客であることが明らかになったという。割引キャンペーンというリワードをつけたことは別としても、一般的な SNS からの O2O 送客に比べると10倍以上のパフォーマンスが出たことになる。

店舗から見たワークフロー
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スタイラーでは今後の展望として、メディアのオペレーションにスケーラビリティを確保すべく、店舗が発信しているファッションの情報やユーザの投稿内容をもとに、人工知能を使った記事のライティング自動化なども視野に入れている。BPO を得意とするトランスコスモス(東証:9715)から出資を受けていることから、コールセンターの機能を活用した店舗のチャットボット代行運用なども可能だろう。また、海外展開という側面では、スタイラーはかねてからベトナムを拠点にアジア展開に向けたサービス開発を行っており、台北市内で人材募集を開始したり、繁体字版の Facebook ページの運用を始めたりしていることから考えても、そう遠くない日に台湾でのサービスローンチをお伝えできそうだ。

<参考文献>

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ファッション提案O2Oの「STYLER(スタイラー)」がトランスコスモスから資金調達、チャットコマース全盛に備えBPOなどで業務提携

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ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは3日、情報サービス大手のトランスコスモス(東証:9715)からシリーズAラウンドで資金調達したと発表した。スタイラーにとっては、2015年6月に実施したシードラウンドでサイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)から調達に続くもの。なお、今回のラウンドでの調達金額や出資…

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ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは3日、情報サービス大手のトランスコスモス(東証:9715)からシリーズAラウンドで資金調達したと発表した。スタイラーにとっては、2015年6月に実施したシードラウンドでサイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)から調達に続くもの。なお、今回のラウンドでの調達金額や出資比率については明らかにされていないが、関係者からの情報によると、規模は数億円程度に上ると見られる。

スタイラーは、ユーザがアパレル店舗のファッション提案を受けられるアプリ「STYLER」を昨年6月にオープンβ版としてローンチ。渋谷・原宿・表参道などを拠点とするファッションブランドのショップ150店舗で導入されている。これらのお店では、店員が営業時間中の接客していない時間帯を活用して、STYLER 上に投稿されたユーザからのファッションに関する質問に回答、コーディネイトを提案することで、自店舗へのレピュテーション向上と来店購買を促すことができる。

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実際に、STYLER を導入している渋谷区神南のある店舗では、来店客全体の15%が STYLER 経由で来店し、そのうちの72%が商品の購入に至るケースがあったという。同社は以前、STYLER 導入店舗において、全来店客に占める STYLER 経由来店客の割合が平均15%であることを明らかにしており、コンバージョンレートについても、店舗によって大きな開きは無いだろう。

今回のトランスコスモスからの資金調達には、スタイラーが STYLER 上でユーザ〜店舗間のインタラクションを増やしたい思惑が背景にあるようだ。今年5月のメジャーアップデートで、STYLER アプリには ROM(Read-only Member)でも他ユーザ〜店舗のコーディネイト提案を覗き見できるソーシャル機能が追加された。ユーザやインタラクションをさらに増やすこと——すなわち、サービスのスケールを目指す上で、接客の合間に STYLER に参加してくれるショップ店員の労力だけでは、いずれ限界が来ることになる。

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トランスコスモスはその前身である丸栄計算センターの時代から BPO 業務(ビジネスプロセスアウトソーシング)の草分け的存在であり、日本の国内外に40カ所近いコールセンターや BPO 業務の拠点を持つ。スタイラーでは今後、チャットボット機能を STYLER に実装するなど対話型コマースを活性化させていく計画で、今回のトランスコスモスとの提携を通じ、定型的な質問については、トランスコスモスの BPO 要員が対応できるようにするなどしていく考え。店舗が繁忙期や休業時間帯でも、BPO によりコーディネイト提案をスピーディーに回答できるようにすることで、ユーザ満足度の向上を狙う。

トランスコスモスはまた、タイの電子書籍事業サービス「Ookbee」への出資をはじめ世界でスタートアップに出資や買収をしており、Eコマースプロバイダ向けには LINE ビジネスコネクトの運用支援サービスをはじめオムニチャネルサポートを提供している。これらの要素を背景に、スタイラーはトランスコスモスとの協業で自社提供サービスの信頼度を高めることができ、STYLER に参加するファッションブランドやショップの増加につながることを期待していると考えられる。

スタイラーでは今後海外展開を図り、2018年末までに日本の内外をあわせてユーザを500万人規模にまで成長させたいとしている。

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ファッション提案O2Oの「STYLER(スタイラー)」がモバイルアプリをメジャーアップデート、ユーザ〜店舗間のやりとりにソーシャル機能を追加

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ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは31日、STYLER の iOS アプリを Ver.2.0 にアップデートし、ユーザ〜店舗間、ユーザ〜ユーザ間のインタラクションを活性化するソーシャル機能を追加したと発表した。 新たに追加された機能は、 店舗のスタッフ別アカウント作成機能 Reply に対するコメント欄…

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ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは31日、STYLER の iOS アプリを Ver.2.0 にアップデートし、ユーザ〜店舗間、ユーザ〜ユーザ間のインタラクションを活性化するソーシャル機能を追加したと発表した。

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他ユーザの投稿にコメントできる機能

新たに追加された機能は、

  • 店舗のスタッフ別アカウント作成機能
  • Reply に対するコメント欄、Like ボタン など。

STYLER はユーザがファッション・コーディネイトに関する質問を投稿し、これに応じる形でアパレルショップの店員が商品の推薦をしてくれるサービスだ。アパレルショップにとっては、潜在顧客を実店舗に呼び込む O2O サービスとして機能する。2015年6月のオープンβローンチ、7月からの本格ローンチ以降、これまでに同アプリを通じた店舗とユーザのマッチング成立(ユーザから投稿された質問に対して、店舗から回答が投稿されたもの)は16,000件を超えた。

スタイラーの創業者で CEO の小関翼氏によると、STYLER を使うアパレルショップで効果を測定してみると、STYLER を通じた顧客の来店率が平均して15%程度だったという。

来店率の数字は悪くない。しかし、アプリ上でのコミュニケーションのハードルがまだ高いと考えている。全ユーザに占める投稿者の割合は0.82%で、投稿した内容を読んでいるだけの ROM(Read-only Member)ユーザがまだ圧倒的に多い。(小関氏)

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担当スタッフへ直接質問できる機能

今回のアップデートで、あるユーザが投稿したファッション・コーディネイトに関する質問について、他ユーザもコメントしたり、Like したりできるようにすることで、ユーザ間のインタラクションを高めたい、というわけだ。これらの機能追加により、スタイラーは投稿者の割合を、全ユーザの1%〜3%程度にまで引き上げたいとしている。

また、これまでの STYLER では、店舗側は1店舗につき1アカウントで運用されており、店長がアカウントを管理しているケースがほとんどだった。この場合、ユーザからの質問に応対する店舗側の担当者が、事実上店長に限定されてしまい、他の複数の店員が STYLER に参加するモチベーションにつながりにくかった。

店頭での応対と同じく、お客さんはやはり店員さんにつく。そこで、店舗側のしくみをマスターアカウントにぶらさがる形で、店員さん毎にアカウントを作れるようにした。これにより、店員さんが自分のアカウントで STYLER に参加できるので、お客さんとのやりとりを楽しむモチベーションにつながることを期待している。(小関氏)

Mezi や Operator など、ファッション・コマース分野ではチャットボットの導入が相次いでいる中、STYLER では、ユーザに「今まで知らなかったものを提案する」価値を店舗の人の力によって提供しながら、サービスのスケールにしたがって、各店舗のカスタマーサポートの機能のボット化についても検討していきたいとしている。

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ファッション提案O2Oの「STYLER(スタイラー)」がiOSアプリをローンチ、気になるユーザのコーディネイトをフォローできる「Watch機能」を追加

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ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは10日、iOS 向けのモバイルアプリを公開した。iTunes AppStore から無料でダウンロードできる。Android 版については今後開発に着手する予定。 STYLER はユーザがファッション・コーディネイトに関する質問を投稿し、これに応じる形でアパレルショップ…

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ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは10日、iOS 向けのモバイルアプリを公開した。iTunes AppStore から無料でダウンロードできる。Android 版については今後開発に着手する予定。

STYLER はユーザがファッション・コーディネイトに関する質問を投稿し、これに応じる形でアパレルショップの店員が商品の推薦をしてくれるサービス。アパレルショップにとっては、潜在顧客を実店舗に呼び込む O2O サービスとして機能する。STYLER は今年6月のオープンβローンチ、7月からの本格ローンチ以降、利用ユーザは累計2万人を超えた。STYLER に参加しているセレクトショップは、ベイクルーズ(ジャーナルスタンダード、フロムボナム、セーブカーキユナイテッド)、サザビーリーグ、アーバンリサーチなど全国で約90店舗に上る。

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STYLER はファッション業界やファッションテック全般の話題を扱うオウンドメディアとして「STYLER MAG」を展開しており、ここで発出されたコンテンツを Fashionsnap.com、アパレルウェブ、スマートニュース、カメリオ、Men’s Beauty など外部メディアやニュースキュレーション・アプリ(以下、提携メディア)に配信することでマーケティングしている。スタイラー CEO の小関翼氏によれば、ファッションメディアは紙出版の歴史であるため、ウェブ化されたコンテンツにも連絡先に電話番号しか書かれていないことも多く、インターネット時代に最適化されたファッションを語るコンテンツは、画期的で重宝される存在なのだそうだ。

今回、モバイルのネイティブアプリがローンチしたことにより、オウンドメディア上には今後、コンテンツ中に関連商品へのユニバーサルリンクが埋め込まれ、潜在顧客を記事からワンクリックで STYLER のアプリ上に取り込めるようにしてくのだそうだ。提携メディア、オウンドメディア、ネイティブアプリという、一貫した顧客導線が整理されることになる。

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これまでのウェブ版にはなく、ネイティブアプリ版で追加された機能に「ウォッチ機能」がある。ユーザジェネレイティッド・メディアでは、記事を投稿するユーザに比べ、記事を読むだけのユーザ(ROMユーザ)が圧倒的に多いため、それらの人が見て読んで楽しいと思えるコンテンツを用意しておくことが、オンライン・コミュニティの醸成においては必要不可欠。「ウォッチ機能」を使って、他ユーザのファッションに関する質問をフォローすることで、アパレルショップ店員とのコーディネートに関する一連のやりとりを、隣から垣間見る楽しみをもたらしてくれる。

小関氏によれば、将来的には、ネイティブアプリに決済機能を追加することも構想に入れているとのことで、モバイルウォレットの「O:der(オーダー)」が提供しているような、手ぶらでアパレルショップに出向き、店頭では会計を省略して商品をピックアップするようなユーザエクスペリエンスが提供できるようになるだろう。購買情報を集められれば、ビッグデータ解析によって将来のファッショントレンドを予測することも可能になり、スタイラーにはさらなるビジネスの可能性が生まれることになる。

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日本と世界のファッションテックのマクロトレンドについて、解説します【ウェビナー】

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THE BRIDGEウェビナーはニュースや新しいトレンドを詳しく解説するウェブセミナーです。 THE BRIDGE で「ファッション」のカテゴリで検索してみると、さまざまなスタートアップの名前が表示されますが、その多くはこれまで、Eコマースや O2O の一部として語られることが多かったように思います。人工知能やウエアラブルデバイスなど高度な技術のコンシューマライゼーションにより、これらをファッショ…

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Quai de Valmy, Paris January 2013 (Source: Wikimedia Commons)

THE BRIDGEウェビナーはニュースや新しいトレンドを詳しく解説するウェブセミナーです。

THE BRIDGE で「ファッション」のカテゴリで検索してみると、さまざまなスタートアップの名前が表示されますが、その多くはこれまで、Eコマースや O2O の一部として語られることが多かったように思います。人工知能やウエアラブルデバイスなど高度な技術のコンシューマライゼーションにより、これらをファッションビジネスに適用したファッションテックがにぎやかになりつつあります。

THE BRIDGE でも以前紹介したスタイラーの小関翼さんが先ごろ、ファッションテック分野のスタートアップを網羅したカオスマップを発表されました。このマップをもとに、今回は小関さんに、日本や世界のファッションテックのマクロトレンドについて解説いただきます。

聞き手の池田
こんにちは。まずは自己紹介からお願いいたします。
スタイラーの小関さん
スタイラーの小関です。ファッションの提案ができる O2O アプリ「STYLER」を運営しています。以前は Amazon に勤務しており、ライフスタイル領域で日本発のイノベーションを起こすことを目指して、今年3月にスタイラーを設立しました。
聞き手の池田
まずは、現在のファッションテックのトレンドを教えてください。去年から今年にかけて、特に勢いづいているアプリやサービスの分野、廃れていっているビジネスモデルはあるでしょうか。
スタイラーの小関さん
パーソナライズ(Personalize)がキーになっています。今回の Fashion Tech Map のB2BでもB2Cでも、データをいかに活用して一人一人のお客様に合った服を作るか、売るかといったものが多いですよね。ただ、これはファッションだからと言って特別視する必要はなく、他の産業でも同じです。もともと僕がいた金融だって一人一人に合った資産運用を提案すべきだし、衣食住の「食」と「住」もそう。特定の業界を特別視するのは逆に物事の本質を見落とすと思います。
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スタイラーの小関さん
僕自身は第三の波が来ていると思っていて、第一世代は洋服をインターネットで販売していた。でも、ファッションは売り手と買い手で情報の格差が大きいので、第二世代はその格差をコーディネートやビジュアルで補っていました。MapだとVirtual Stylistのところですね。第三世代はコミュニケーションが積極的に介在します。既に現実は先行していて、タオバオ(淘宝)など中国のECはチャットの組み込みが普通になっています。そこで値切ったりもするそうです(笑)。
聞き手の池田
なるほど。サードウェーブはコーヒーだけじゃなく、ファッション界にもやってきているわけですね。チャットを使ったEコマースは以前、THE BRIDGE でもタイのEコマースを取り上げたときにも触れました。他にも、いくつか教えてもらえますか?
スタイラーの小関さん
面白いと思うのは普通の服にデザインが近づいていることです。Apple Watch がエルメス(HERMES)とコラボしたのはみなさんご存知ですが、Pebble Time Round や Sony の Wena Wrist も普通に物欲が刺激されますよね(笑)。ウエアラブルデバイスが「ウエアラブルデバイス」と認識されているうちはダメで、単なる「服」と認識されるくらいで生活に溶け込むと思います。その点、Googleもリーバイス(Levi’s)と組んでいて動向が気になります。
聞き手の池田
日本でも、コンデナスト(Condé Nast)がファッションテックのアクセラレータ「デコーデッド・ファッション(Decoded Fashion)」をやるような動きが出てきています。
スタイラーの小関さん
コンデナスト以外もハースト婦人画報社が講談社や集英社、小学館と一緒にハッカソンを開催したりとテクノロジーに接近する動きが見られます。ただし、これはオールド・メディアの生き残り戦略の1つかなとも思います。当たり前ですけど、スタートアップのアクセラレータは非常に特殊で難しい分野なので試行錯誤が続くのではないでしょうか。
聞き手の池田
なるほど。生き残り策ですか。話は変わりますが、例えば、フィンテックならロンドン、ハードウェアなら台湾のように、ファッションテックをやるならここ、のようなスタートアップ・ハブは世界に生まれてきているのでしょうか?
スタイラーの小関さん
スタートアップ・ハブについては、東京や大阪などの日本の都市にもチャンスがあると思います。ただ、デコーデッド・ファッションの創始者リズ・バセラー(Liz Bacelar)が東京に来た時も言っていましたが、東京でデコーデッド・ファッションを開いた理由は、コンデナスト・ジャパンに呼ばれただけで、中国に呼ばれていたら中国で開いていました。そして、デコーデッド・ファッションはニューヨークやロンドンの方が先行して誘致に成功しています。
聞き手の池田
日本のファッションテックの潜在的な可能性は高いと?
スタイラーの小関さん
日本は一国内で生産から消費まで分厚いファッション・ビジネスが存在するので有利なんですよね。下の図は経済産業省が2014年に発表した、各地域のファッション産業の価格別ピラミッドです。下からファストファッション、ミドル、ラグジュアリーです。基本的に所得に応じていて、日本はミドル価格帯のブランドを多く楽しんでいます。
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出典:経済産業省「日本ファッション産業の海外展開戦略に関する調査」2014
聞き手の池田
来年、東京でファッションテックのイベントを開催されるとか。
スタイラーの小関さん
はい。ファッションテックの事業者が主体となったイベント、Fashion Tech Summitを2016年1月に開催して、東京をファッションテックのハブ化することに貢献したいと思います。
聞き手の池田
ファッション・テックにおける、オープン・イノベーションの事例(ファッションメーカー × スタートアップ)などの事例があれば、教えてください。
スタイラーの小関さん
例えば、国内だとラグジュアリー・ブランドのハナエ・モリ・マニュスクリ(Hanae Mori manuscrit)は、デザイナーの天津憂さんのアイディアで、ユーザーがスマホアプリからデザインを変更できる「DIGITAL COUTURE HANAE MORI × DIGITAL FASHION LTD.」をリリースしました。アプリケーションの開発は、デジタルファッションという会社が手がけています。STYLERが行っている「Fashion Tech対談」というFashion Techのニュースでも経緯を掲載しているので、ご興味の有る方はそちらでどうぞ。
聞き手の池田
海外ではどうでしょうか?
スタイラーの小関さん
これは有名な話ですが、バーバリー(Burberry)が2008年に「Runway to Reality」という、コレクションをインターネットを介して生中継し、かつ直後に注文も受け付けました。成功を収めた当時のCEOアンジェラ・アーレンツ(Angela Ahrendts)は、今はアップル(Apple)の副社長です。これらの老舗ブランドでもウェブの知見を活用していることを考えると、ファッション・メーカー × スタートアップが今後拡大してもおかしくないと思います。
聞き手の池田
最近のファッションテックで言えば、Polyvore の Yahoo による買収が大きな動きの一つだと思っています。買収額は2億ドル以上と言われています。このケース、または、他のケースでもいいのですが、小関さんの見解をお聞かせください。
スタイラーの小関さん
正確な買収額については存じ上げないので金額の多寡は触れませんが、ファッション市場の規模やPolyvoreが抱えていると言われている月間2000万人のユーザーを考えると、良いディールだったのではないでしょうか。また、今後もファッションに知見のある企業を取り込むケースが増えるかもしれません。というのも、アパレル企業がウェブの知見を取り込むのが難しいように、ウェブ企業がファッションの知見を得るのも難しいんですよね。
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今年東京で開催された新経済サミット2015で登壇する、Polyvore の創業者でCEOのJess Lee氏(右)。左は、メイクアップ・アーティストで世界的 YouTuber の Michelle Phan 氏。
聞き手の池田
そうすると、M&A というのは双方にとって良い選択肢であると。
スタイラーの小関さん
ええ。以前、人工知能の研究者として著名な東京大学の松尾豊さんとDeep Learning(深層学習)について対談したのですが、FacebookやInstagramといった大手SNSでも、ファッションを画像解析するのは難しいんですよね。アップされる画像はユーザーがお洒落をしている時の服装だから、普段の格好を読み取ることが難しい。むしろファッションサービスやインストアでのユーザー行動が購買にとっては重要かもしれないですね。
聞き手の池田
なるほど、ありがとうございました。知見に富んだ小関さんならではの分析、ファッション業界に疎い私にも、世界のファッションテックの状況が垣間見られたように思います。これからもまた、いろいろ教えてください。2016年1月の Fashion Tech Summit も楽しみにしています。
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ファッションを提案するO2Oアプリ「STYLER(スタイラー)」がオープンβローンチ、CAVからシード資金を調達

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ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは10日、シードラウンドでサイバーエージェント・ベンチャーズから資金を調達したと発表した。なお、調達金額や出資比率については開示されていない。 スタイラーを立ち上げた小関翼氏は、Amazon で事業開発を担当後、日英のメガバンクに勤務。今年初めまでは、THE BRIDGE…

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(左から)スタイラー CEO 小関翼氏、クリエイティブ・ディレクター兼編集長の岩崎佑哉氏

ファッション・アパレル店舗向けのO2O(オフライン・トゥ・オンライン)サービス「STYLER(スタイラー)」を提供するスタイラーは10日、シードラウンドでサイバーエージェント・ベンチャーズから資金を調達したと発表した。なお、調達金額や出資比率については開示されていない。

スタイラーを立ち上げた小関翼氏は、Amazon で事業開発を担当後、日英のメガバンクに勤務。今年初めまでは、THE BRIDGE でも紹介した新興国向けソーシャルレンディング・プラットフォームのクラウドクレジットに勤務していたが、同社が次のフェーズに進むのを機に、自らのスタートアップを興そうと一念発起。以前から好きだったファッションをビジネスにする形で、今回の起業に至った。

ファッション業界は18兆円市場と規模は大きいが、依然としてリアルショップにおける売上が大きく、オンラインの売上比率は2013年でも7.8%。まわりに聞いてみても、洋服は実際に手にとって見てみないとわからない、という理由が多かった。

洋服のコーディネートサービスやレンタルサービスが増える一方で、ライフスタイルからファッションを提案しているようなものがあまり見つからなかった。ファッション・リテラシーが高い人に向けたサービスを作りたかった。(小関氏)

小関氏によれば、ファッションやアパレルのオンライン・サービスは、扱う洋服の価格帯を基準にラグジュアリー、ミドルレンジ、ファスト・ファンションに大別できるのだそうだ。現在、世界的にもファスト・ファッションにフォーカスしたしたアプリやサービスが多い中で、一旦ユーザが洋服を好きになると、そのようなサービスから離脱していってしまう傾向にあるのだと言う。

ラグジュアリーやミドルレンジを求める客層は、店舗での接客のされ方やコミュニケーションを重視している。STYLER はミドルレンジの想定顧客を対象とすることにしました。(小関氏)

styler-screenshotSTYLER では、ユーザがファッションに対する質問や要望をアプリから投稿。その投稿に答える形でアパレルショップの店員が洋服を提案してくれる。提案が気に入れば、ユーザは店舗に出向いて洋服を試着、気に入れば購入するというしくみだ。

ユーザとアパレルショップの間の最初の質問/回答は他のユーザからも参照でき、どのような洋服が提案されているかを覗き見することも可能だ。

アパレルショップの店員さんは、意外と接客していない時間帯、アイドリングタイムが多いので、STYLER を使って想定顧客とやりとりしてもらうのに、ちょうど都合がいいのです。店員さんは普段から LINE とかを使っているので、インターネット・リテラシーも問題ない。別のユーザからもやりとりが閲覧されるので、店にとっては第三者への PR 効果もあります。

また、クローズドテストに参加したユーザからは、自分の質問投稿に対して提案がされるだけでも嬉しい、との声が寄せられています。ユーザが STYLER を使う大きなモチベーションになっています。(小関氏)

想像には難くないのだが、前出したアイドリングタイムが多いとアパレルショップの店員にとっては精神的苦痛となり、それが店員の定着率の低下にもつながっているのだそうだ。空いている時間帯を STYLER を通じて、想定顧客とのコミュニケーションの時間に費やしてもらうことで、店員にはモチベーションの向上、ショップにとっては売上の向上につながる。

STYLER の立ち上げにあたり、小関氏はファッションを理解し、情報発信力を持った人物として、ファッションブロガーの岩崎佑哉氏をチームに招聘、岩崎氏が STYLER のオウンドメディアの執筆や運営を担当している。岩崎氏はブランド横断でライフスタイルに基づいたファッション提案をすることで評価が高く、大手グローバルファストファッション企業のトップなどからもスカウトされた経験のある人物だ。

スタートアップのサービスには、ビジネス機会をリプレイスするものが少なくありませんが、STYLER はこれまでに無かった商機を提供するので、追加的な売上につながると捉えられ、ファッションブランドからも好意的に受け止められています。(小関氏)

2013年、オンラインファッション大手の ZOZOTOWN がショールーミング・アプリ「WEAR」を公開したときには、購買がオンラインに流れることを恐れたブランドやアパレルショップの理解が得られず、主要な機能の停止に至った。これとは対照的に、STYLER にはオープンβテストの段階で約20のブランドが参加、近い将来、この数は30〜50程度に増える見込みだという。

STYLER は O2O サービスであるため、まずは東京周辺のアパレルショップを対象として今夏に正式ローンチ。その後、大阪・名古屋・仙台・札幌・福岡やアジア主要都市にカバーエリアを拡大し、CRM 機能などの追加開発も計画中だ。

同社は現在、オープンβテストに参加するモニターユーザを募集しており、モニターユーザは実際に STYLER に参加しているアパレルショップとのやりとりや洋服の購入が体験できるほか、スタイラーからのアンケートに答えることで1,000円分の Amazon ギフト券が10名に当たるキャンペーンも展開している。

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