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人の目解像度のVRヘッドセット「Varjo」:色精度にアイトラッキング、テクニカルスペックについて(3/3)

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テクニカルスペック (前からのつづき)Varjoによると、フルフレームの「バイオニックディスプレイ」は人間の目と同等の解像度を備えているという。フォーカスエリアの解像度は片目あたり1,920×1,920ピクセルで、周辺エリアは2,880×2,720ピクセルだ。画像のリフレッシュレートは90tps、つまり90ヘルツの速度で更新され、視野角は115度だ。 同社はこの数年で進歩を遂げた。2019年初頭に…

VarjoのXR-3/VR-3の視野角は115度だ
Image Credit: Varjo

テクニカルスペック

(前からのつづき)Varjoによると、フルフレームの「バイオニックディスプレイ」は人間の目と同等の解像度を備えているという。フォーカスエリアの解像度は片目あたり1,920×1,920ピクセルで、周辺エリアは2,880×2,720ピクセルだ。画像のリフレッシュレートは90tps、つまり90ヘルツの速度で更新され、視野角は115度だ。

同社はこの数年で進歩を遂げた。2019年初頭に発売された第1世代の「XR-1」は価格が1万ドル、片目あたりの解像度は1,920×1,080ピクセル、視野角87度だった。比較すると、Facebookの400ドルの「Oculus Quest 2」は片目あたりの解像度が1,832×1,920ピクセル、視野角92度だ。第2世代のVarjoヘッドセットは2019年秋に発売された。

「XR-3」はインサイドアウト方式のトラッキングを備えている(ヘッドセットそのものにカメラがついており、環境を感知し、外部センサーを必要としない)。ヘッドセットは90ヘルツ以上の速さで動作可能だが、これは人間が快適と感じるほぼ極限に近いとKonttori氏は言う。Varjoによると、同社のヘッドセットは現在、フレーム全体が超高解像度であると同時に色の精度も現実世界を反映しているという。

さらに、このヘッドセットは最大200ヘルツの正確なアイトラッキング機能を備えており、レンダリングを通してユーザーに最適化されたリアルな視覚体験を提供する(能動的に見ていない周辺視野がぼやけることで、ディスプレイが高速に動作する)。

両デバイスはUltraleapハンドトラッキング(Leap Motionからライセンス供与)を統合していて、ユーザーの指の動きのトラッキングを含め自然なインタラクションを提供する。

また、新ヘッドセットは3点式の正確にフィットするヘッドバンド、40%軽量化、冷却機能、超広角設計により目の疲れや画面酔いを防ぐなど、快適性と実用性が向上している。

「顧客のユースケースでは、私たちのヘッドセットは一回あたり数時間ほど使用されることが多いようです」。(Konttori氏)

アプリ、パートナー、顧客

KiaはVarjoのヘッドセットを利用して車を設計している
Image Credit: Varjo

ソフトウェアは「Unity」、「Unreal Engine」、「OpenXR 1.0(2021年初頭)」で構築されたアプリや、「Autodesk VRED」、「Lockheed Martin Prepar3d」、「VBS BlueIG」、「FlightSafety Vital」などの数百種類の産業用3Dエンジンやアプリと互換性がある。SteamVR 2.0トラッキングシステムを使用している。

XR-3(AR機能ももっている)はライダーセンサーによる深度認識機能とステレオRGBビデオパススルーを備えているため、ユーザーはスイッチを押すだけで外部世界を正確に見ることができる。光学カウンターウェイトを除いたヘッドセット自体の重さは1.3ポンド(約590グラム)だ。

「XR-3」と「VR-3」はどちらも、varjo.comあるいは同社のリセラーを通じてすぐに注文可能だ。出荷開始は2021年初めを予定している。

既存パートナーおよび顧客には、Lockheed Martin、Laerdal、Kia Motors Europe、Epic Games、Unity、Bohemia Interactive Simulations、Autodesk、Boeing、Lenovo、Ultraleap、Cole Engineering Servicesがある。

「現時点で私たちの最大の市場は、トレーニング、シミュレーション、設計、エンジニアリング業界です。しかし最近、医療業界の画像処理や研究分野でも非常に良い市場を見つけました」。(Mäkinen氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

人の目解像度のVRヘッドセット「Varjo」:製品デザイナーなどの専門家がターゲット(2/3)

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(前からのつづき)「XR-3」および「VR-3」は写真のようにリアルなVRを必要とするプロ用アプリを対象としている。この種のヘッドセットを構築するには多くの労力と経費がかかる。同社は2016年に設立され、これまでに1億ドルを調達した。現在の従業員数は130名だ。Mäkinen氏によると、最大手の顧客は機器を数百台単位で購入する。また最初の顧客は億万長者で、これを娯楽目的で購入したと付け加えた。 M…

VarjoのVRヘッドセットは医療や企業向けのアプリで利用することができる
Image Credit: Varjo

(前からのつづき)「XR-3」および「VR-3」は写真のようにリアルなVRを必要とするプロ用アプリを対象としている。この種のヘッドセットを構築するには多くの労力と経費がかかる。同社は2016年に設立され、これまでに1億ドルを調達した。現在の従業員数は130名だ。Mäkinen氏によると、最大手の顧客は機器を数百台単位で購入する。また最初の顧客は億万長者で、これを娯楽目的で購入したと付け加えた。

Mäkinen氏はこう冗談を言った。

「おそらく今回は、百億万長者を獲得できるでしょう。『Half-Life: Alyx(訳註:VRゲームタイトル)』はこのヘッドセットで見るととてもすばらしいですよ」。

新しいアプリ

Varjoはプロダクトデザイナーなどの専門家をターゲットとしてXR/VRヘッドセットを開発している
Image Credit: Varjo

Mäkinen氏によると、新しいヘッドセットはパイロットやフライトクルーに比類のないレベルのリアルなVRを提供し、厳格なトレーニングやシミュレーションに必要な正確な感覚を再現する。デザイナーやクリエイターは3Dビジュアライゼーションを作成する上で、従来のヘッドセットよりもはるかに鮮明にテクスチャ、反射、色、テキスト、曲率、形状の角度といったものを表現することができる。

ファーストレスポンダーや医療チームは没入型VRで一緒にトレーニングでき、あらゆる医療シナリオにおける作業方法やコミュニケーションおよび迅速に対応する方法を改善することができる。

「私たちは前世代で何百人もの顧客にVRと複合現実のヘッドセットを提供してきました。今回は第3世代の製品となります」。(Mäkinen氏)

(次へつづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

「人間の目と同等の解像度」のVRヘッドセット、Varjoが新バージョンを公表(1/3)

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Varjoは「人間の目と同等の解像度」を備え、企業、医療、設計、エンジニアリング用アプリ向けの非常に鮮明な画像を提供する次世代VRヘッドセットを発表した。新しい「XR/VR」ヘッドセットはそれぞれ「XR-3」「VR-3」と呼ばれる。「XR-3」は一つのヘッドセットに仮想現実と拡張現実を共存させ、「VR-3」は仮想現実のみに焦点を当てている。同社によると、この新世代ヘッドセットは前世代の2倍のパフォ…

Varjoの新ヘッドセット、「XR-3」と「VR-3」
Image Credit: Varjo

Varjoは「人間の目と同等の解像度」を備え、企業、医療、設計、エンジニアリング用アプリ向けの非常に鮮明な画像を提供する次世代VRヘッドセットを発表した。新しい「XR/VR」ヘッドセットはそれぞれ「XR-3」「VR-3」と呼ばれる。「XR-3」は一つのヘッドセットに仮想現実と拡張現実を共存させ、「VR-3」は仮想現実のみに焦点を当てている。同社によると、この新世代ヘッドセットは前世代の2倍のパフォーマンスを持つ。

フィンランドのヘルシンキに拠点を置くVarjoは、ゲームなどの消費者向けアプリケーションを避け、代わりに精度の高さを必須とする市場で、没入感や臨場感(あたかも別の場所にいるかのような感覚)をもたらすことに重点を置いている。ユースケースには医師が医療処置をマスターするためのトレーニングなどがある。

VarjoのCMO、Jussi Mäkinen氏はVentureBeatのインタビューでこう話している。

「次世代製品と言えるのは、パフォーマンスが以前の2倍だからです。価格は約半額です。つまり、あらゆる規模の企業向けにVarjoをスケールしているのです」(Mäkinen氏)。

このヘッドセットは安価ではなく、そこが消費者向けではない理由のひとつだ。Varjoの「XR-3」は企業向けに5,495ドルで販売され、付属するVarjo Subscriptionが年額1,495ドルからとなっている。「VR-3」の価格は3,195ドルで、サブスクリプションは年額795ドルからとなっている。

「大企業向けに、より大きくスケールすることを目的としています」(Mäkinen氏)。

当然ながら消費者にとっては高すぎる価格だ。だが多くの設計チームが対面で一緒に作業ができなくなってしまった今、これらのヘッドセットによって、多くの時間と費用を削減し、優れた投資収益率を提供できるとMäkinen氏は言う。

Varjoのチーフ・イノベーション・オフィサーであるUrho Konttori氏は、VentureBeatとのインタビューで、同社は現時点で可能なテクノロジーのすべてを詰め込んだと語った。Konttori氏によると、Varjoはコスト、テクノロジー、さまざまなアプリケーションのバランスをとる上で長年に渡り大きな進歩を遂げてきた。

「ディスプレイのどの部分も超高解像度を提供します。どちらの画面も90ヘルツで動作します。真に正確な色彩、それが私たちの顧客ベースにとって重要です。RGBカラー精度は99%です」(Konttori氏)。

Varjoはオンラインデモを行い、エンジニアやデザイナーがVRで設計したボルボ車のエクステリアやインテリアなど、詳細なシミュレーションを作る方法を紹介している。(次へつづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

垂直型農業システム開発のiFarm、シードラウンドで400万米ドルを調達——AIとドローンで都市農業の自動化を目指す

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iFarm は、AI とドローンを使って密閉された空間で果物や野菜を栽培する自動化システムを拡張するため、400万米ドルの資金調達を行った。Gagarin Capitalがこのラウンドをリードし、Matrix Capital、Impulse VC、IMI.VC、一部のビジネスエンジェルからの出資も含まれる。 このフィンランドのスタートアップは、呼ばれる垂直型農業システム「iFarm Growtun…

iFarm は、AI とドローンを使って密閉された空間で果物や野菜を栽培する自動化システムを拡張するため、400万米ドルの資金調達を行った。Gagarin Capitalがこのラウンドをリードし、Matrix Capital、Impulse VC、IMI.VC、一部のビジネスエンジェルからの出資も含まれる。

このフィンランドのスタートアップは、呼ばれる垂直型農業システム「iFarm Growtune」を開発している。iFarm は、消費者により近い場所で、条件を注意深くコントロールできる空間で食品を栽培することで、環境への影響を抑えながら、より新鮮な食品を生産することを約束している。

iFarm の共同設立者で CEO の Max Chizhov 氏は次のように述べている。

屋内農園の最大の利点は、どこにいても一年中栽培できることだ。(中略)

そして、ソフトウェアの使い方や栽培方法を知っている特別な技術者や農学者は必要ない。

自動化や AI やロボットと農業はますます融合しつつある。パリに拠点を置く Agricool は、都市部でイチゴを栽培するために、輸送用コンテナに自動化されたシステムを設置している。そのほか、自律型農業ロボットを構築する Naïo Technologiesポリカルチャーガーデニング(複数種作物栽培)のための AI システムを開発するバークレーの研究室、収穫時にブドウを運搬する自律型の乗り物を作る Burro、機械学習を利用して農家が農薬を使わずに作物を保護するのを支援する Enko Chem などがいる。

Image credit: iFarm

一方、iFarm は、企業や農家を中心としたクライアントと協力して、倉庫や工場、地下室などのスペースにシステムを設置している。

iFarm のシステムでは、最大5メートルの高さに積み上げられた長いラックに苗床を設置。センサーの配列が照明や湿度を監視し、調整する。ドローンにはコンピュータビジョンが搭載されており、作物の成長を追跡し、システムのアルゴリズムに必要なデータを提供する。

同社は、植物の成長に関する科学的なデータと、実際の農場から得られたデータをシステムに与えることで、このアルゴリズムを開発した。同社のプラットフォームは、植物の大きさや重さを測定することで、農家が生育条件を調整するのに役立つ。また、コンピュータビジョンを使用して潜在的な病気を検出することで、生産者が化学薬品の使用を回避できるようにしている。場合によっては、システムが自動的に微気候を調整するが、スタッフに推奨事項を提供することもできる。

iFarm は現在、3,000平方メートルから5,000平方メートルの規模の農場を顧客に提供している。同社はこれまでにフィンランド、スイス、イギリス、オランダ、アンドラ、ロシア、カザフスタンの11の農場の開発を支援してきた。Chizhov 氏によると、iFarm は今回の新たな資金調達を利用して iFarm Growtune の開発を継続し、ヨーロッパや中東の新たな国に進出する予定だという。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

フィンランドの連続起業家が仕掛けるのは、WebサイトUX分析・改善提案ボット——本田圭佑氏や元コネヒト島田達朗氏らから資金調達、本格始動

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フィンランドの首都ヘルシンキと言えば、Startup Genome が毎年発表する「Global Startup Ecosystem Report」で「世界で最も起業しやすい都市」として常々上位にランク入りを果たし、SLUSH に代表されるスタートアップイベントが開催されるなど、起業と結びつきの強い街である。日本でも、フィンランドのインキュベータ/アクセラレータ「Startup Sauna」が過去…

日本語化された Attractive.ai(準備中)
Image credit: Attractive.ai

フィンランドの首都ヘルシンキと言えば、Startup Genome が毎年発表する「Global Startup Ecosystem Report」で「世界で最も起業しやすい都市」として常々上位にランク入りを果たし、SLUSH に代表されるスタートアップイベントが開催されるなど、起業と結びつきの強い街である。日本でも、フィンランドのインキュベータ/アクセラレータ「Startup Sauna」が過去に何度かピッチイベントを東京で開催したことがある。

そんなフィンランドで、Kristoffer Lawson 氏は有名な連続起業家だ。2008年には仲間同士でプールした資金の管理サービス「Scred」をローンチ。N26 や Revolut が事業を始める数年以上前にチャレンジャーバンク「Holvi」を創業し、2016年にスペインの金融大手 BBVA(Banco Bilbao Vizcaya Argentaria)に売却・イグジットした。それ以外にも、友達と繋がれる小型コンピュータ「Solu」で注目を集めている

Lawson 氏は日本やフィンランドの投資家から資金を調達、新サービスを本格稼働する。彼が次に仕掛けるのは、Web サイトの UI/UX だ。Attractive.ai は URL を入力するだけで、人工知能がヒューリスティックモデルを活用、コンピュータビジョン(画像解析)や言語解析などにより、Web サイトの UI/UX を評価してくれるプラットフォームだ。4日、同社はシードラウンドで100万米ドルを資金調達したことを明らかにした。

共同創業者兼 CEO Kristoffer Lawson 氏

Lawson 氏は合気道を習うなど日本文化にも造詣が深く、日本の投資家や起業家にも友人が多い。今回のラウンドはフィンランドのアーリーステージ VC である Superhero Capital がリードインベスターを務め、プロサッカー選手で複数のファンドを通じて日本内外のスタートアップに出資する本田圭佑氏、コネヒト(2016年に Supership、2019年に Supership の親会社 KDDI が買収)の共同創業者で元 CTO の島田達朗氏、デンマークのギャンプル業界情報サイト BetXpert(2017年に Raketech が買収)の創業者 Tue Lumbye 氏、フィンランド・トゥルク大学教授の Jaakko Salminen 氏 が参加した。

今回資金調達とあわせて、Attractive.ai はサービスをリニューアルし、まもなく英語以外の初の外国語として日本語のサポートを開始する予定。Lawson 氏(CEO)に加え、Attractive.ai の共同創業者には、自らも複数の起業支援活動に携わる Marc Salas Martínez 氏(COO)、毎冬極寒のバルト海の中でピッチする「Polar Bear Pitching(北極熊ピッチ)」で北極熊 MC を務める Jason Brower 氏(CTO)らが名を連ねる。

フリーミアムで提供される Web サイトの UI/UX 改善提案サービス

Web サイトの訪問数ランキングを見られる Amazon 傘下の Alexa Traffic Rank やイスラエルの SimilarWeb よろしく、Attractive.ai は URL を入力するだけで、当該の Web サイトについて UI/UX 観点からの評価スコアを得られるフリーミアムサービス。最低限の改善すべき点も提示され、希望すれば、さらに詳細な改善点が記された PDF のレポートも送られてくる。Web サイトのレスポンススピード、埋め込まれたコードの良し悪し、SEO 評価など見栄えや操作性など全てを網羅できるのが特徴だ。

ユーザが Web サイトを登録しておくと、Poe と名付けられた AI は定期的に巡回して UI/UX が劣化したときにその改善点を適宜指摘してくれる。モニタリング頻度や解析の度合い、モバイルサイトのレイアウトチェックやウォークスルーでの改善点コンサルティングなど、サポート内容に応じてサービスは有料で提供される

テスラの Web サイトを Attractive.ai が評価したレポート。
モバイル参照時、「ORDER NOW」のボタンのクリック可能領域が小さ過ぎるとコメント。
このレポートも日本語で提供されるようになる予定だ。

フィンテックやハードウェアスタートアップを手掛けた Lawson 氏が今回 Web サイトの UI/UX をテーマに選んだことについて、BRIDGE のインタビューに次のように語ってくれた。

私の家族のバックグラウンドに、アーティストが多いことも影響しているかもしれない。アート、デザイン、テクノロジーを(一つずつではなく)総合的に改善できるものを作りたかった。(Holvi など今までのプロダクトと同じく)このサービスも、自分が使いたいものを世界に届けたいと思い作った。

日本のデザインは歴史的に素晴らしいものが多い。でも、オンラインのデザインはそうでもない。ノルディックデザインの良い部分を Web サイトに適用し、日本のおもてなし文化を Web サイトに届けられたらよいと思っている。日本市場への進出にあたっては、さまざまなパートナーと協業する。

Attractive.AI で、UI/UX デザイナーの仕事はどう変わるのか?

Web サイトを運営していると「おたくの Web サイトを評価しました。スコアが××点だったので改善しませんか?」というメールが送られてくることが時々ある。送り主は概ね、どこかの Web インテグレーション会社だ。「あなたの家の前を通ったら、たまたま外壁が汚れていたので、これを機にリフォームしませんか?」と工務店に飛び込み営業されている感覚に近い。いずれも少し荒手な営業手法だと思うが、令和の時代でもこういうプッシュは一部で機能するようだが、それと対照的に Attractive.ai はオプトインなアプローチで受け入れやすい。

さて、オックスフォード大学教授の Michael Osborne 氏らが2013年に発表した論文「あと10年で消える職業・なくなる仕事(The Future of Employment: How Susceptible are Jobs to Computerisation?)」には、消える職業の中に UI/UX デザイナーは含まれていない。Attractive.AI が提供する機能も評価と改善点の指摘までで、その改善点の実装は人がやることになる。Attarctive.AI の登場で UI/UX デザイナーの仕事はどう変わるのだろう?

もちろん、影響を受ける UI/UX デザイナーや Web インテグレータもいるだろう。でも、彼らも Attractive.AI のユーザになるかもしれない。我々のサービスを活用することで、顧客により良い提案を効率よく届けられれば、顧客はさらに満足してくれる。

また Attractive.AI の主要なターゲットは Web サイトを持つスタートアップや中小企業だ。従来なら、良質な UI/UX を維持するためには、安くない給料を払って社内に UI/UX デザイナーを抱える必要があった。 Attractive.AI を使えば、そんなにコストをかけられない企業でも、良質の UI/UX を顧客に届けられるようになる。(Lawson 氏)

以前の Holvi の時もそうであったように、Lawson 氏が手がけるビジネスは、その業界を変えるべく誰よりも先んじて世に出されることが多い。これがビジネス的に吉とで出るか凶と出るかは神のみぞ知るわけだが、働き方改革が叫ばれる日本市場においても健闘を祈りたいところだ。

テック大手やスタートアップ各社からは、スケッチやハンドライティングした図から Web サイト用にコーディングしてくれる AI ツールも複数提供されている。Attractive.AI やこれらのツールが、UI/UX のデザイナーの仕事の進め方をどのように変えていくのか興味深い。

<参考文献>

ヨーロッパで最もデジタル化が進んでいる国はフィンランド〜EU発表「デジタル社会に関する年次報告書」から

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EU が発表したデジタル社会に関する年次報告書によると、フィンランドが EU 加盟国の中でトップとなった。モバイルブロードバンド接続率、デジタル技能、e ガバメントの取り組みが高得点だった。 6月11日に発表された EU の「デジタル経済社会指数(DESI)」をみると、概ね北欧諸国が上位を占めている。スウェーデン、オランダ、デンマーク、イギリスがフィンランドに続いている。 この指数では、ブロードバ…

Image credit: Henner Damke / 123RF

EU が発表したデジタル社会に関する年次報告書によると、フィンランドが EU 加盟国の中でトップとなった。モバイルブロードバンド接続率、デジタル技能、e ガバメントの取り組みが高得点だった。

6月11日に発表された EU の「デジタル経済社会指数(DESI)」をみると、概ね北欧諸国が上位を占めている。スウェーデン、オランダ、デンマーク、イギリスがフィンランドに続いている。

この指数では、ブロードバンド接続、人的資源、インターネット利用、公的サービスのデジタル化、リサーチなどの要因を測定して順位付けしている。報告書によると、ヨーロッパ大陸では概ね、デジタル変革の目標達成に向けて順調に進捗していることが示された。

だが報告書の執筆者は、野心的な目標があるにも関わらず、「EU の経済大国がデジタルの先駆者ではない」と話している。

実際、GDP の規模ではドイツ、フランス、イタリアがそれぞれ第1位、3位、4位であるが、DESI のランキングでドイツとフランスは中位にある。フランスは28か国中15位。ドイツは11位だった。イタリアに至っては、下から5か国目だった。

デジタル経済・社会担当ヨーロッパ委員の Mariya Gabriel 氏は声明で次のように述べた。

今年のデジタル経済社会指数をみると、EU が世界規模で競争力を維持するにはデジタル変革を加速させなくてはならないことが分かります。成功を収めるには、デジタル経済の取込みに向け引き続き協力していくほか、本当の意味で繁栄し、よりデジタルなヨーロッパを構築するために、全ての EU 市民がデジタル技能にスムーズにアクセスできるようにしなくてはなりません。

全ランキング
昨年との比較

粋なジャズ風にまとめた動画もある:

では、フィンランドは実際、何をしているのか。報告書によると、フィンランドは固定ブロードバンドの利用は低位だが、モバイルブロードバンドの利用が EU 平均のほぼ倍であるなど、際立って高かった。

また、人的資本で見ても、人口の76%が基本的もしくはそれ以上のデジタル技能を有しており、EU 平均の57%を大きく上回っている。

また、オープンデータやデジタルヘルスケアサービスの利用が進んでいるため、公共サービスのデジタル化でも加盟国中第1位だった。

その他、テック系スタートアップエコシステムが堅固であることもあって、フィンランドはこの種のランキングで初めてトップとなった。数年前の Nokia 崩壊から回復してきたことを思えば、今回のランキングは印象に残る偉業だといえる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

極寒のバルト海に身を投じピッチするイベント「Polar Bear Pitching」の第6回が開催——古本マーケットプレイス制作のBookisが優勝

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年に一度、フィンランドのオウルで開催される「Polar Bear Pitching(北極熊ピッチ)」は世界で最もクールなスタートアップコンテストかどうかは分からないが、最も寒い場所でのコンテストであるのは間違いない。毎年、凍てつくバルト海の一角に主催者が穴を開ける。そして12人の起業家たちが、ほぼ氷水状態の海に入って競い合う。 ルールはいたってシンプル。起業家は水中に入っている間、ピッチできるとい…

ゲーム会社 Rat Crew Studio をピッチに挑む、同社 CEO Akseli Jylhä-Ollila 氏
Image Credit: Polar Bear Pitching

年に一度、フィンランドのオウルで開催される「Polar Bear Pitching(北極熊ピッチ)」は世界で最もクールなスタートアップコンテストかどうかは分からないが、最も寒い場所でのコンテストであるのは間違いない。毎年、凍てつくバルト海の一角に主催者が穴を開ける。そして12人の起業家たちが、ほぼ氷水状態の海に入って競い合う。

ルールはいたってシンプル。起業家は水中に入っている間、ピッチできるというものだ。

オウルを本拠とするRat Crew Studios の創業者兼 CEO Akseli Jylhä-Ollila 氏は次のように話している。

私たちは参加資格がありますが、なんとも寒いです。

マイナス10度という極寒の中、寒冷地用のコートを身にまとった数百人の観衆を前に凍てつく海水に胸まで浸かって同氏は立っていた。

そこには何か考えがあると思われるだろうが、重要なのはその点だ。このピッチのアイデアを思いついたのは、6年前にオウル大学のスタートアップハブ Business Kitchen で働いていた Mia Kemppaala 氏である。オウル最大の雇用主であった Nokia は携帯電話事業を Microsoft に売却した後、大がかりなリストラを進めていた。そのあおりを受けて、フィンランド北方にあるこの都市の経済環境は悪化していた。

スカンジナビア北部の首都と宣伝しているこの都市の人口は約25万人である。当時、オウルの経済が逆風に耐えられるとは誰も思っていなかった。

実に悲観的な状況でした。

でもフィンランドでは、厳しい時こそ皆が団結するのです。(Kemppaala 氏)

<関連記事>

フィンランドには、困難に直面している時の忍耐を表す「シス」という言葉がある。Kemppaala 氏によると、ホッキョクグマ・ピッチが生まれた背景にはシスがある。面白おかしいユーモアで地元の人々の関心を引き、オウルのスタートアップの力になれることで、この地域にある別のテックの資産を宣伝できる方法はないかと考えていたという。

オウルの起業家たちは優れたアイデアを持っていたようだが、それを表現するのが得意ではなかったとKemppaala 氏は話している。寒中水泳という地元の風習を織り交ぜる考えが浮かんだ時、ピッチコンテストのイメージができていった。プレゼンに集中しながら、氷点下に近い海水につかる苦行に耐えられる姿を見せること以上にアピールできる方法はないだろう。

これがオウルの素晴らしいところです。これほどクレイジーな考えでも、皆が受け入れてくれるのです。

私が参加したのは、第6回イベントだった。この地域のスタートアップとテックのコミュニティを取材するメディアツアーの旅費を支払ってくれた地元団体「Business Oulu」のゲストメンバーとして、私は先週オウルにいた。

イベントが始まる前、私たちは市中心部から離れたバルト海の一角に開けられた氷の穴へと向かった。

水中には、プレゼンターが足をつく高台が置かれている。そのため、強い海流に身をすくわれてスウェーデンに流されてしまうことにならない。イベント開催中は、緊急時に備えて訓練を受けたダイバーが待機している。プレゼンターはスタートアップをピッチしようと氷のような海水の中で立っているのだから、その組み合わせが少し面白かった。

夕方戻る頃には太陽が沈みつつあり気温も低下、風が吹き始めていた。

多くの地元民がこのイベントに集まり、コンテストを一目見ようといくつかのコーナーでは人だかりができていた。

ピッチしたのは次の12社である。

  1. Bookis………古本のマーケットプレイスを制作
  2. Mealbox………健康食のデリバリー
  3. Doerz………都市や旅行代理店向けのクラウドベースのプラットフォーム、地元の案内人とともに体験を提供
  4. Kidday………子どもの写真と記念をより良く管理するアプリ
  5. Delektre………個人用の健康モニタリングデバイス
  6. Funky Jump
  7. Rat Crew Studios………オウルを本拠とするビデオゲーム企業
  8. Zenniz………テニススキル向上を目指す追跡システム
  9. Simlab IT………仮想現実の訓練
  10. AISpotter………スポーツ向けビデオアナリティクス
  11. VideoCV………ビデオベースの求職
  12. New Cable Corporation………新しい形の電子ケーブル
力士のコスチュームでピッチに臨む、日本の Funky Jump CEO 青木雄太氏

拷問のようなピッチを数分間こなした後は、その場をすぐに離れてメインステージに設けられている温かいバスタブに身を沈めた。

審査員による判定の結果、Bookis が優勝した。ピッチは下にある動画のような形で行われた。何というか、見せ場もあるので最後まで見る価値はある。

イベントが終了したのは午後9時頃で、寒さに耐えるのは皆もう十分だった。私も分厚いブーツを履き、寒冷地用のジャンプスーツを着ていたものの、手足の感覚がなくなりかけていた。スタートアップのピッチが進んでいくにつれ、この状況を克服するのは難しくなるだろう。今度は、温かい部屋でゆったり座って、起業家の人たちに次々とピッチしてもらうことにしよう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

ゲーム特化インフルエンサーマーケティングの「Matchmade」——解析YouTubeチャンネル数200万超、所属インフルエンサーのリーチは2億人

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Matchmade がインフルエンサー・マーケティングの領域に参戦した。同社はゲーム業界におけるブランドとインフルエンサーのマッチングに焦点を当てプラットフォームによって交渉やキャンペーンを自動化することでこの領域で一歩リードできると確信している。 ヘルシンキを拠点とする同社は YouTube 上にある2億以上の動画をリスト化して解析し、ゲームに関する200万以上のチャンネルを追跡している。データ…

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ゲームインフルエンサー・マーケティング・プラットフォームに参戦した Matchmade
Image Credit: Matchmade

Matchmade がインフルエンサー・マーケティングの領域に参戦した。同社はゲーム業界におけるブランドとインフルエンサーのマッチングに焦点を当てプラットフォームによって交渉やキャンペーンを自動化することでこの領域で一歩リードできると確信している。

ヘルシンキを拠点とする同社は YouTube 上にある2億以上の動画をリスト化して解析し、ゲームに関する200万以上のチャンネルを追跡している。データベースは2万タイトルのゲームを追跡しており、保持するインフルエンサーのネットワークのリーチは2億人だ。

ベテランゲーム開発者の Jiri Kupiainen 氏と Leo Lännenmäki 氏(Disney に買収されたRocket Pack の出身)が同社を設立した。CMO としてはかつて Supercell で PR やイベントを主導し、直近では Super Evil Megacorp の主力タイトル「Vainglory」の e スポーツタイトルを開発した Heini Vesander 氏、そして CFO には Digital Chocolate や Wooga で財務担当経験のある Eeva Hattara 氏が起用されている。

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Matchmade CEO Jiri Kupiainen 氏
Image Credit: Matchmade

Matchmade の CEO、Jiri Kupiainen 氏は2014年にゲームを作るために同社を設立した。最初のタイトルはマルチプラットフォーム対応のゲームだったが、成功はしなかった。そこで同社はゲームの発見、つまり山のようにあるタイトルの中からゲームを見つけてもらうことの難しさを学び、その後ゲーム発見プラットフォーム Play Field を開発するも、うまくはいかなかった。

その過程で、数多くのインフルエンサーの存在と、ゲーム開発者がタイトルを発売する上で彼らがどのように貢献しているかについて知ることとなった。

Kupiainen 氏は次のように語る。

ゲーム開発者やブランドが何を必要としているか、私たちはよく理解しています。ただ小さい努力を重ねていても事業拡大はできません。現実的なアプローチをこれまでの仕組みに適用し、プロセスを拡大、自動化できると思ったのです。

同社は2017年春に行われた Game Developers Conference でオープンベータ版をローンチした。プラットフォームの改良を続け、今では数多くの国々で利用されている。

Vesander 氏はこう語る。

ゲームのマーケティング、とりわけモバイルゲームについてはここ数年間で劇的な変化が起きています。競争がますます激しくなり、プレイヤーもどんどん選り好みするようになっていく中で、LTV を計算して UA に尽力しているだけではもう不十分です。マーケターはイベントや e スポーツ、インフルエンサーなどほかの要素にも着目しなければいけません。Matchmade 以前には、素晴らしいインフルエンサー・マーケティングのソリューションというものを見たことがありませんでした。チームに参加して、ゲーム会社がインフルエンサーたちとどう協力していくかを自動的にスケールアウトできるよう手助けし、同時にコンテンツ制作者のビジネス拡大の手助けをするのをとても楽しみにしています。

Matchmade プラットフォームの一画面.
Image Credit: Matchmade

同社はシリアルアントレプレナーで投資家でもある Henric Suuronen 氏も重役に加えた。同氏は King の傘下に入った Nonstop Games の共同設立者で、Digital Chocolate や Wooga でも様々なプロジェクトを指揮した経験がある。

Suuronen 氏は声明で以下のように述べた。

Matchmade はインフルエンサー・マーケティングの Google AdWords です。Matchmade のビジョンや、同社がもつ素晴らしいチーム、プラットフォームの技術やアプローチを見れば、投資とチームへの参加を決める上で悩むことなどひとつもありませんでした。Matchmade は絶大な可能性を持っています。

Matchmade には16名の社員がおり、これまで173万米ドルを調達している。ライバルも数多く存在する。InfluentialMavrckGameinfluencersSoulmates、Cheetah Mobile、Brandnew IOTapfluence などだ。

Kupiainen 氏はこう語った。

私たちの解析はすべてゲームを念頭に設計されており、ゲームとエンドユーザ向けのキャンペーンのために作られています。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

極寒のバルト海に身を投じピッチするイベント「Polar Bear Pitching」の第5回が開催——植物育成用LED開発、NYのArtiSunが優勝

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フィンランドの首都ヘルシンキから飛行機で北に上ること1時間、オウルという街がある。残念ながら(何が残念かはさておき)、北極圏に入るまでにはここからまだ100キロほど北へ進む必要があるが、この街は毎年エア・ギターの世界大会が開かれていることで世界的に有名で、日本からも大地洋輔氏、金剛地武志氏、宮城マリオ氏といった、歌手や芸人が参加している。 オウルでもう一つ有名なのは、5年前から開催されている「Po…

優勝した ArtiSun Technology のチーム
Image credit: Polar Bear Pitching

フィンランドの首都ヘルシンキから飛行機で北に上ること1時間、オウルという街がある。残念ながら(何が残念かはさておき)、北極圏に入るまでにはここからまだ100キロほど北へ進む必要があるが、この街は毎年エア・ギターの世界大会が開かれていることで世界的に有名で、日本からも大地洋輔氏、金剛地武志氏、宮城マリオ氏といった、歌手や芸人が参加している。

オウルでもう一つ有名なのは、5年前から開催されている「Polar Bear Pitching(北極熊ピッチ)」。オウルの海岸沖に広がる凍ったバルト海に穴を開け、起業家が海水に身をつけ凍えながら投資家にピッチするイベントだ。参加する投資家にもまた、ブリザードの中、ピッチを真剣に見守り冷静に評価する精神力が求められる。ピッチ終了後には身体を温めるサウナやバスタブが用意されているものの、ある種、滝行にも似たこのイベントには例年、注目を集めたい起業家が世界中から集結する。

フィンランドの外国貿易・発展大臣 Kai Mykkänen 氏のピッチで幕を開けた今年のイベントには、世界中から12チームが参加。ニューヨークのスタートアップで、制御された植物育成を実現できる LED を開発する ArtiSun Technology が優勝した。優勝した ArtiSun には、1万ユーロの賞金と、アジアのシリコンバレーと称される中国・南京への往復旅行券が進呈される。

旅行者が空港で没収された自分のアイテムを回収するしくみを提供する Cotio(フィンランド)が2位、骨折治療時に従来の石膏を使った完全固定ではなく、3D プリンタを使って作成した可動域を確保した固定装置を開発する CastPrint(ラトビア)が3位を獲得した。Cotio の CEO Kimmo Collander 氏は海中に身をつけた状態で4分間以上にわたるピッチを行い、聴衆は大きな拍手と歓声で彼の偉業を讃えた。

アングリーバード開発元のRovio、IPOで3,600万米ドルの増資計画を発表

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フィンランド企業 Rovio が劇的な転換期を迎えようとしている。同社はモバイルゲーム事業の拡大と買収強化に向けて新規株式公開(IPO)の申請を行ったことを本日(原文掲載日:9月5日)発表した。 3,600万米ドル相当の新株が発行される見込み。また、数名の既存株主には、投資資金を一部回収するために公募期間中に株式の売出しを行うことが認められるようだ。 Rovio が本日公開した財務開示資料によると…

フィンランド企業 Rovio が劇的な転換期を迎えようとしている。同社はモバイルゲーム事業の拡大と買収強化に向けて新規株式公開(IPO)の申請を行ったことを本日(原文掲載日:9月5日)発表した

3,600万米ドル相当の新株が発行される見込み。また、数名の既存株主には、投資資金を一部回収するために公募期間中に株式の売出しを行うことが認められるようだ。

Rovio が本日公開した財務開示資料によると、2017年上半期の収益は2016年上半期の約2倍に増加している。2016年の収益は2015年比で30%以上跳ね上がっている。

アングリーバードが世界的なセンセーションを巻き起こしたおかげで、Rovioは 地球上で最もホットなゲーム企業の一つとなった。しかし、2014年にはそのヒットを生み出す能力も壁にぶつかってしまう。同年12月、同社は状況悪化を防ぐために従業員110人を解雇し、ゲーム開発スタジオの一つを閉鎖した。

アングリーバードをもとにした独自のアニメーション映画を創るチャンスを得て、この試みが成功を収めた。ブランドライセンスからの収益のおかげで、2017年上半期の収益は約3倍の4,100万米ドルに増加した。とはいえ、同期間におけるゲームからの収益についても2倍の1億3,900万米ドルに増加している。Battle Bay と Angry Birds Evolution の2タイトルが収益を押し上げたようだ。Rovio はまだまだ新タイトルをローンチできるゲーム会社であるということを、同社はしきりに強調している。

Rovio で CEO を務める Kati Levoranta 氏は声明の中でこのように語っている。

ゲーム主軸戦略を通じて、ゲームのラインナップを強化することで、主要業績評価指標を改善することができました。

以前にローンチされたRovioゲームに比べて、Angry Birds Evolution、Battle Bay、Angry Birds Match などの最近ローンチしたタイトルは、主要業績評価指標において優れたパフォーマンスを示しており、このことは、さらなる成長の可能性を示唆しています。

だが、IPO から最も利益を得るのは Kaj Hed 氏だろう。同氏は Rovio の元会長で、自身の投資会社 Trema International Holdings を通じてRovio 株の69%を保有しているとも言われている。「特定の株主たち」と共に Trema は保有株式(株数は非公開)を売却する予定であると Rovio は本日の申請の際に述べている。Rovio は公開価格を決めていなかったため、同社のバリュエーションも不明。

しかし、Kaj Hed 氏の存在はRovioのクリエーションにとって不可欠だった。同社は Niklas Hed 氏、そのいとこのMikael Hed 氏、Kim Diker 氏、Jarno Väkeväinen 氏によって設立された。2005年に最初のラウンドで Mikael Hed 氏の父親である Kaj Hed 氏から資金調達を行い、その時に Rovio という社名が決まったのだ。

Mikael Hed 氏は2009年に CEO に就任し、同年後半にアングリーバードの最初のバージョンをリリースした。 2011年には Accel Partners と Atomico が Rovio に対して4,200万米ドルの投資を行っており、現在両社は Rovio 株の20%を保有していると言われている。Atomico と Accel が株式を売却する予定があるかどうかについて、 Rovio は明らかにしていない。

IPOの日程についてもまだ決まっていないようだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】