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FOREVER 21、ユーザがRoblox上で仮想店舗を運営できる体験を公開へ

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Forever 21 は、4,940万人のアクティブユーザを抱えるメタバースプラットフォーム「Roblox」上で、プレイヤーが自分だけのカスタムバーチャルファッションストアを運営できるようにする予定だ。 グローバルブランドのメタバースへの参入を加速させるメタバース創造企業 Virtual Brand Group と、ファッションブランドの Forever 21(Authentic Brands G…

Forever 21 は、4,940万人のアクティブユーザを抱えるメタバースプラットフォーム「Roblox」上で、プレイヤーが自分だけのカスタムバーチャルファッションストアを運営できるようにする予定だ。

グローバルブランドのメタバースへの参入を加速させるメタバース創造企業 Virtual Brand Group と、ファッションブランドの Forever 21(Authentic Brands Group が所有)は、Roblox 上でファッション小売体験を構築する独占パートナーシップを締結したと発表した。

この体験「Forever 21 Shop City」は、Roblox ユーザ、ファッション・インフルエンサー、クリエイティブ・ワールド・ビルダーが、自分だけのショップを所有し管理できるように設計されている。

ユーザは、アクセサリや衣類などの Forever 21 商品の売買、従業員としてのノンプレイヤーキャラクター(NPC)の雇用、自分の店舗のあらゆる面をカスタマイズして自己表現し、体験のトップショップを目指すことができるようになる。「あなたの中にある店舗主としてのキャラクタ」を引き出してくれることだろう。

Forever 21 Shop City は、Roblox で最も「ファッションが素晴らしい」ユーザー生成コンテンツクリエイターや Roblox インフルエンサーの協力のもと、コミュニティファーストで立ち上げられたゲームだ。

Sam Jordan @Builder_Boy は、Forever 21 Shop City の限定アイテムを制作し、同プラットフォームで合計数百万個のアイテム販売を達成した @Beeism、@OceanOrbsRBX、@JazzyX3 とともに、Forever 21 Shop City 製品群をキュレーションしている。

さらに、Forever 21 Shop City では、KrystinPlays、Shaylo、Sopo Squad などのインフルエンサーが個人的にデザインした店舗を展開する予定だ。GamesBeat でも、Forever 21 の店舗をオープンしようと考えている。

Virtual Brand Group の CEO Justin Hochberg 氏は、次のように述べている。

メタバースは、インターネットが誕生して以来、最も変革的なイノベーションだ。Roblox は、私の息子や娘、そして彼らの友人たちと同じように、毎日何時間もソーシャルライフを送り、デジタルライフを送る5,000万人以上のデイリーアクティブユーザを抱える、ブランドにとって最大のビジネスチャンスを生み出すプラットフォームの一つなのだ。だから、私は Virtual Brand Group を作ったのだ。

Forever 21 とのコラボレーションは、今年最大のメタバース立ち上げの一つであるだけでなく、Forever 21 の IRL(現実世界)コンテンツをゲーム内で配信し、Roblox UGC(ユーザ生成コンテンツ)作品が IRL に存在する方法を見つけることによって、物理世界(リアル)と仮想世界(バーチャル)をユニークに結合するものだ

ユーザは、Roblox 上で Forever 21 の店舗をカスタマイズできる。
Image credit: Roblox

Forever 21 Shop City は、ゲームプレイのあらゆる面を自由に構築・管理することができ、カスタマイズ・オプションで店舗を構築しながら個性を表現することを推奨している。ショップを作る人は、場所を選び、在庫の補充、さまざまな仕事、顧客のサポート、レジ操作、従業員の雇用、店先のウィンドウの装飾など、現実の機能を使って店を運営することができる。

プレイヤーは、自分のスタイルに合った家具や什器、アート、照明、音楽など、店内の資産を購入、配置、組み合わせ、マッチングすることができる。また、リアル店舗とバーチャル店舗を行き来しながら、商品をキュレーションすることも可能だ。Forever 21 のリアル店舗と e コマースストアで新しいコレクションが発表されると同時に、Forever 21 Shop City では、同じ商品をそれぞれのストアに追加したり、Roblox アバター用に購入したりすることができる。

プレイヤーは、カスタマイズ可能な洗練されたガラス張りの店舗からスタートする。成功すると、店舗を拡張するためのポイントを獲得し、フロアやオプションを追加できるだけでなく、外観をライトでカスタマイズしたり、Cottage Core、FutureScape、Cyber Punk、Eco-Urban、Malibu Mansion などの建築テーマを追加したりすることが可能だ。

また、Forever 21 Shop City には、エンターテイメント、障害物コース、フードコート、イエローカーペットなど4つのテーマ地区があり、ユーザはロールプレイや友人との出会い、隠れたレアアイテムの発見、コミュニティの形成などを楽しむことができるようになっている。

Forever 21 がこのプロジェクトに取り組んだ理由を聞いてみたところ、Authentic Brands Group の社長 Nick Woodhouse氏は、GamesBeat への電子メールで次のように答えた。

我々は、消費者のショッピング体験を向上させるために、消費者をよりよく理解し、コミュニケーションし、対話することを常に追求している。今年、我々はお客様と共に進化することに専念し、常に変化するニーズに合った、新鮮で利用しやすく、適切な製品群を提供する。我々は Forever 21 の体験を再構築し、ショッピングのための革新的で先進的なモデルの提供を常に模索している。

我々の目標は、毎年、次の世代とともに再出発し、ファッションとカルチャーのつながりを育む、頼りになるブランドであり続けることだ。

楽しさと表現力は我々の DNA に刻まれているが、常に耳を傾け、ブランドを継続的に発展させ、成長と包括性へのコミットメントに忠実であるために、常に反応し続けることが同様に重要であることを我々は知っているのだ。基本的に、最先端とコミュニティの融合=Roblox だ。メタバースは今であり、Forever 21 はその中に入りたいのだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Forever 21、再建の道はAI × 不動産?ーーSaaSによるファストファッション大再編の兆し

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ピックアップ: Forever 21 might file for bankruptcy. What does that actually mean? ニュースサマリー: 8月末、世界中に約800店舗を展開するファストファッション・ブランド「Forever 21」が破産申請の準備をしていると報じられた。同社は推定年間売上高が30億ドルを超えている。加えて、日本法人は10月末をもって撤退することが決…

ピックアップ: Forever 21 might file for bankruptcy. What does that actually mean?

ニュースサマリー: 8月末、世界中に約800店舗を展開するファストファッション・ブランド「Forever 21」が破産申請の準備をしていると報じられた。同社は推定年間売上高が30億ドルを超えている。加えて、日本法人は10月末をもって撤退することが決まっている。

2017年以降、米国大手小売店舗の代名詞であった「Sears」や「Toys R Us」を筆頭に破産が伝えられているが、Forever 21も実店舗を軸に成長を遂げてきた企業としてここに名を連ねることになってしまった。AmazonなどのEC事業者に市場シェアを徐々に奪われたことも大きな要因のひとつだろう。

『Vox』の記事によるとこうした小売企業は買収を通じて事業拡大をする傾向にあり、買収資金のための一時的な借入金や金利返済の割合が高まった結果、利益率の低迷を引き起こすことに繋がった。ここに追い討ちをかけるように小売市場再編に伴う実店舗での収益の落ち込みが発生、経営が立ち行かなくなるケースが増えている、というのが大きな流れのようだ。

9月末の現時点ではForever 21の破産が決定したわけではない。しかし、日本市場から撤退方針がすでに決まっていることから、事業縮小の運びになることは間違いない。債務整理を行ったのちに改めてブランドが0からスタートを切る可能性についても記事では述べられている。

話題のポイント: 2、3年ほど前から、実店舗企業が衰退していくニュースを度々目にしてきました。事実、『CNBC』の記事によると、2019年の店舗開店数は5,994に上る一方、閉店数は2,641に達すると予測されています。Forever 21もこの負の連鎖に巻き込まれてしまった形といえます。

さて、Forever 21に代表される大手アパレル企業がドミノ倒しに破産申請していく可能性も否めない昨今、ファッションブランドが生き残る術はSaaS化を図ることに尽きると感じています。3例ほど企業を挙げます。

1社目はパリ拠点のアパレル市場向けAI企業「Heuritech」。2013年に創業し、9月3日に440万ドルの資金調達を発表しています。同社はインターネット上に落ちている画像や文字データをコンピュータビションで分析し、リアルタイムの消費者トレンドを読み取るサービスを展開。

2017年に独自データ分析プラットフォームを本格的に立ち上げ、Louis VuittonやDior、Adidasを顧客に抱えます。300万以上のデータを日々分析し、約2,000ほどの画像パターンを弾き出すとのこと。このパターンがトレンド商品のもととなる色・形状・製品カテゴリーに当てはまります。

ビックデータ解析によるトレンド商品開発の高速化を図るのが最近の市場トレンド。パリコレクションやロンドンコレクションなどの世界的なファッションショーを見てから毎年の推し商材を決めて生産するペースでは追いつけないスピード感になっています。そこで登場したのがHeuritechというわけです。

一方、トレンドデータを持つだけでは消費者に商品を届けることができません。そこで登場するのが2社目の「The/Studio」。2013年に創業し、2018年にシリーズAにて1,100万ドルの資金調達を行なっています。

The/Studioはオンデマンド・アパレル商品生産プラットフォームを提供するスタートアップ。顧客企業はプラットフォームを通じてアパレル商品の設計から生産までを手軽に発注できます。世界約5,000の工場をネットワークに持ち、NikeやAdidasなどを含む10万超の顧客が登録済み。累計3,200万品を超える製品の設計および生産をおこなっています。

Airbnbのようなマーケットプレイス概念を世界中に点在するアパレル商品の生産工場に適用。一括管理することで各アパレル企業が小プロセスで大量生産体制に至るまでをサポートしています。まさに生産工場市場のSaaS化を果たしたのがThe/Studioといえるでしょう。

ファストファッション企業にとって最も脅威となるのが、トレンドデータを持つHeuritechが製造網を持つThe/Studioを活用して商品販売にまで至る戦略を描いてくるシナリオでしょう。いまではShopifyを通じていつでもEC店舗を立ち上げられることから、店舗の立ち上げ自体も非常に容易。データさえ持っていれば自社ECファストファッション・ブランドを立ち上げることが可能です。

AIによるトレンド分析を軸に、高速で商品生産をおこなえば、売れ筋商品だけを展開できるため非常に高確率で全ロットを売り切ることに繋がります。実際、昨年お伝えした「Choosy」はまさに同じモデルを展開しています。

Choosyは人気インフルエンサーのスタイリングを識別するAI画像認識アルゴリズムを導入。分析結果からどのようなスタイルがインフルエンサーに人気で、トレンドになっているのかというデータを抽出。同データを参考にしつつ、デザイナー達が人力で10パターン以上のコーディネートを選択。中国拠点の工場で高速生産をおこないます。

このようにAIスタートアップがアパレル市場をディスラプト(破壊)・再編する兆しが見え始めているのが現状です。では、Forever 21は市場再編のなかでどのような生き残り戦略を考えられるのでしょうか。1つのアイデアとしてはAIを活用した不動産事業に終始する業態を目指すことです。

Forever 21の最大の競合優位性は立地の良い場所に店舗を構えている点と、Instagramに1,600万以上のフォロワーを持つ分厚いファン層でしょう。熱量の高いコミュニティ群を各国に持っているのがForever 21。先述したスタートアップ3社では持ち得ない「顧客とのダイレクトチャネル」を持っています。

ここで仮にForever 21がトレンド商品の立案・提携工場での生産を外部に任せ、AIを基にした商品展開と店舗運営のみに特化した仕組み作りをした場合、他のファストファッションとは一線を画せる可能性が見えてきます。

具体的には下記のような業態になるのではないでしょうか。

  • (1) Heuritechらから仕入れたビックデータに基づいたトレンド商品アイデアを世界中のデザイナーたちに開放
  • (2) 世界中のデザイナーたちはアイデアを基に商品デザインをアップデート。商品化できる形にまで仕上げる
  • (3) 一定金額の出店費用を支払ってもらう代わりに、売上をシェアする契約をデザイナーと結ぶ(月額3,000ドルからForever 21の該当店舗に商品を置ける契約など)
  • (4) 契約締結と同時に、The/Studioらの外部プラットフォームに高速生産を外注
  • (5) Forever 21ブランド表記で商品を販売し、1,600万フォロワー基盤に対して展開
  • (6) ブランド価値を損ねない一方、各商品のアイデアは世界中の著名デザイナーとの共作であり、単なるトレンド商品以上の価値提供が可能
  • (7) 出店費用を肩代わりしてもらっているため損失計上は最大限免れる計算。データに基づいた商品設計がされているため、売上を両者とも高確率で担保できる

「トレンドデータの収集」「効率的な製造および物流網」を外部に委託する形で、圧倒的な顧客体験とサプライチェーンの仕組み化をしてしまうことで各生産工程の効率化を図る構想です。収益は売り場の貸し出し金から発生するため、事実上の不動産事業化する考えです。EC事業者向けに商品ブースを貸し出す「b8ta」や「Bulletin」のモデルを踏襲しています。

10代〜20代前半を指す最新消費者層「ジェネレーションZ世代」の75%が実店舗でのショッピング体験を重視すると答えているといいます。店舗体験は未だ完全に廃れているわけではないため、顧客との対話の場所として価値は眠っています。この点、リソースを店舗運営にのみ特化させることでForever 21の経営再建に繋がる可能性があると感じています。

いずれにせよ、AIスタートアップがアパレル市場に切り込んで来てからすでに2、3年の月日が経ちます。いつデータサイエンスを事業基盤に置いた次世代ファストファッションが登場してもおかしくないと思います。

そこでForever 21はAIトレンドを味方につけた新たな小売業態の採用が必要となるでしょう。上記に挙げたのは私が考えた粗いアイデアに過ぎませんが、自社で商品企画から生産体制までを回すサプライチェーンを持ち続けるコスト感は維持できないと感じています。

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