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福岡発ポッドキャストのCOTEN、月額課金で支援する法人メニューを正式ローンチ——中川政七商店、住友生命など13社が参加

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福岡を拠点とする COTEN は、ポッドキャスト「歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」を運営している。昨年6月には、複数の企業やエンジェル投資家から約8,400万円を調達し、世界史データベース「coten(仮称)」の開発に着手することを明らかにしていた。このデータベースは今春にも、プロトタイプがクローズドで公開される予定。 同社では事業継続のために、広告掲載や資金調達に依存しな…

福岡を拠点とする COTEN は、ポッドキャスト「歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」を運営している。昨年6月には、複数の企業やエンジェル投資家から約8,400万円を調達し、世界史データベース「coten(仮称)」の開発に着手することを明らかにしていた。このデータベースは今春にも、プロトタイプがクローズドで公開される予定。

同社では事業継続のために、広告掲載や資金調達に依存しない収入源の確保を模索していたが、24日、COTEN の活動に賛同する法人から運営資金の一部を募る「法人 COTEN CREW」という会員制度を正式に開始することを明らかにした。会費は月額5万円(税別)。すでに13社が参加の意思を表明している。現時点で参加を明らかにしている企業は、中川政七商店、住友生命、flier など。

COTEN では、法人 COTEN CREW に先立ち、月額1,000円(税別)の個人サポート制度(COTEN CREW)の運用を開始している。個人サポーターはポッドキャスト番組のボーナスエピソードやアーリーアクセスといった特典が得られるが、サポーターの多くは特典よりもむしろ、「事業応援や番組存続」や「パーソナティが好き」など、見返りを期待していないことが調査で分かったという。

左から:樋口聖典氏、深井龍之介氏、楊睿之氏
Image credit: Coten

2018年11月にスタートしたコテンラジオは、福岡を拠点に、深井龍之介氏(COTEN 代表取締役)、楊睿之氏(COTEN 広報、日本史担当)、樋口聖典氏(BOOK 代表)らが繰り広げるポッドキャストだ。SpotifyApple PodcastGoogle PodcastVoicy など複数のプラットフォームで聞くことができる。これまでに307のエピソードが公開され、Apple Podcast 総合ランキング1位、Spotify 総合ランキング最高2位などを獲得している。

COTEN では、COTEN RADIO で1月13日から全4回となる「資本主義」シリーズを配信しているが、今日(24日)から配信が開始された3回目(エピソード #236)では、資本主義が利潤の追求が根底にあるため、どれだけ価値があっても、一見、儲かりそうにないものに資金が集まりにくい点に言及。法人 COTEN CREW の導入により、自らが試金石となって、ポスト資本主義のモデルを模索する意図があるようだ。

COTEN が昨年8月に発表した調査によると、COTEN RADIO のリスナーは、会社員が51.5%、自営業・個人事業主が10.5%、パート・アルバイトが6.8%、経営者・会社役員が6.1%を占めている。最新のユニークリスナー数は不明だが、昨年の値から20万人弱前後と推定される。会社の経営者など経済人も少なくなく、今回の「資本主義」シリーズには大きな反響が寄せられたという。

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福岡発、学校弁当モバイル注文の「PECOFREE」が6,100万円をシード調達——RKB毎日、テノ.HD、Sun*らから

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福岡を拠点に、スマホで選べるスクールランチの予約注文サービス「PECOFREE(ペコフリー)」を展開する PECOFREE は15日、シードラウンドで約6,100万円を調達したことを明らかにした。このラウンドには、RKB 毎日放送、テノ.ホールディングス(東証:7037)、Sun Asterisk(東証:4053)が参加した。金額には後述の NCB ベンチャーキャピタルからの調達を含む。 PECO…

「PECOFREE」
Image credit: Pecofree

福岡を拠点に、スマホで選べるスクールランチの予約注文サービス「PECOFREE(ペコフリー)」を展開する PECOFREE は15日、シードラウンドで約6,100万円を調達したことを明らかにした。このラウンドには、RKB 毎日放送、テノ.ホールディングス(東証:7037)、Sun Asterisk(東証:4053)が参加した。金額には後述の NCB ベンチャーキャピタルからの調達を含む。

PECOFREE は、福岡の弁当製造会社はたなかの取締役部長だった川浪達雄氏により2021年4月に創業。また昨年、事業を DX(デジタルトランスフォーメーション)支援にピボットした大分のイジゲン(イジゲンの組織改変により、イジゲングループが踏襲)との共同創業でもある。はたなかは最大1日約25,000食の給食弁当製造を手掛けているが、収益性向上やフードロス解消を念頭に、はたなかの資産を使った DX サービスとして PECOFREE が生まれた。

PECOFREE のお弁当
Image credit: Pecofree

PECOFREE は、学校で食べる食事をスマートフォンで予約注文できるサービスだ。学校単位の導入決定から開始でき、生徒が食べたいランチを前日までに LINE ミニアプリで予約注文すると、当日、学校に設置された受取・返却 BOX に弁当が配送される。価格は1食あたり450円(税込)で、保護者がチャージしたポイントから支払われる。

福岡の主要エリアにおいては、はたなかとの業務提携により弁当を製造・配送。また、茨城県では障がい者就労支援事業所施設「いいはたらくば トポス」の「弁当屋トポス」が弁当を製造・配送している。高校、中学校、小学校(学童施設)、大学、専門学校、幼稚園などが対象施設だが、これまでに導入済・検討中を合わせると100校ほどに導入が期待されるという。

PECOFREE をオーダーするための LINE ミニアプリ
Image credit: Pecofree

PECOFREE では今回調達した資金を使って、システム開発やサービス認知拡大のためのマーケティング強化、人材採用の拡充を図るとしている。PECOFREE は今年3月、西日本フィナンシャルホールディングス(東証:7189)のビジネスプランコンテスト「OPEN INNOVATION HUB 2020」で最優秀賞を受賞し、西日本シティ銀行の NCB ベンチャーキャピタルから非公開額を調達している。

世界には昼食や弁当を学校にデリバリするスタートアップが多くある。頭角を表しているものでは、バージニア州シャーロットの Yay Lunch、マサチューセッツ州ボストンの Smart Lunches、UAE(アラブ首長国連邦)・アブダビの Slices、ニュージーランドの Eat My Lunch、インド・バンガロールの MonkeyBox など。いずれも栄養バランスの取れた食事提供を謳ったものが多い。

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eスポーツ大会運営のRATEL(ラーテル)に、元メルカリの高城良岳氏と福岡eスポーツ協会会長の中島賢一氏が参画

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e スポーツスタートアップ RATEL(ラーテル)は26日、元メルカリの高城良岳(たかぎ・よしたか)氏が取締役 CPO に、福岡 e スポーツ協会会長の中島賢一(なかしま・けんいち)氏が非常勤取締役に就任したと発表した。同社は今年4月にシード資金を追加調達し、e スポーツイベントの開催事業や e スポーツ選手同士のボイスチャットアプリ「VOLBOX(ボルボックス)」の開発を強化することを明らかにし…

左から:非常勤取締役 中島賢一氏、代表取締役 CEO 吉村信平氏、取締役 CPO 高城良岳氏、取締役 COO 吉本砂月氏
Image credit: Ratel

e スポーツスタートアップ RATEL(ラーテル)は26日、元メルカリの高城良岳(たかぎ・よしたか)氏が取締役 CPO に、福岡 e スポーツ協会会長の中島賢一(なかしま・けんいち)氏が非常勤取締役に就任したと発表した。同社は今年4月にシード資金を追加調達し、e スポーツイベントの開催事業や e スポーツ選手同士のボイスチャットアプリ「VOLBOX(ボルボックス)」の開発を強化することを明らかにしていた。新たな取締役の就任に伴い役割を明確化し、組織の基盤強化と意志決定のスピードアップを目指すとしている。

RATEL は2018年10月、福岡在住で現在 e スポーツ歴11年の吉村信平氏により設立された。当初は、eスポーツプレーヤー向けのマルチプラットフォーム「ePS(イーパス)」を開発していたが、現在では、「CoD モバイル」「CoDBOCW」「ApexLegends」「VALORANT」「荒野行動」といった有名タイトルの、e スポーツ正式大会や大規模大会のクリエイティブ制作や配信を、自前やレベニューシェアによる受託サービス「ノバシェア」で運営している。5月には、e スポーツ運営 FENNEL からの受託を発表した。

今回参画する取締役のうち、高城氏は福岡出身で西南学院大学在学中に福岡で起業。2016年にはサイバー・バズにジョインし新規事業の責任者、2018年よりメルカリでプロダクトマネージャーとして新規事業やグロース領域を担当した。今後は、RATEL でプロダクト部門の責任者として、VOLBOX の開発を担当する。

中島氏は、民間IT企業を経て福岡県に入庁。福岡県でコンテンツ産業振興を活発に行い、福岡県 Ruby コンテンツ産業振興センターを立ち上げた。2018年9月には、福岡 e スポーツ協会を立ち上げ、格闘ゲームの祭典「EVO JAPAN2019」を福岡に誘致した。2019年2月に NTT 西日本に移籍し、社会課題をエンターテインメントで解決するソーシャルプロデューサーとして活動している。

via PR TIMES

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B Dash Camp Fall 2021 in 福岡のPitch Arenaは、不動産管理周辺の軽作業ギグワークアプリ「COSOJI」が優勝 #bdashcamp

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本稿は、10月21〜22日に開催されている B Dash Camp 2021 Fall in Fukuoka の取材の一部。 福岡で開催中のスタートアップ・カンファレンス「B Dash Camp 2021 Fall in Fukuoka」のピッチコンペティション「Pitch Arena」には書類審査を通過した18社のスタートアップが予選に登壇、このうち6社がファイナリストに選ばれた。決勝では、不動…

本稿は、10月21〜22日に開催されている B Dash Camp 2021 Fall in Fukuoka の取材の一部。

福岡で開催中のスタートアップ・カンファレンス「B Dash Camp 2021 Fall in Fukuoka」のピッチコンペティション「Pitch Arena」には書類審査を通過した18社のスタートアップが予選に登壇、このうち6社がファイナリストに選ばれた。決勝では、不動産管理周辺の軽作業ギグワークアプリ「COSOJI」を運営する Rsmile が優勝した。

Pitch Arena ファイナルラウンドの審査員を務めたのは、

  • 守安功氏(無職 改め、タイミー取締役 COO)
  • 中村利江氏(日本M&Aセンター 専務執行役員)
  • 里見治紀氏(セガサミーホールディングス 代表取締役社長グループCEO)
  • 武田純人氏(野村證券 産業戦略開発部 エグゼクティブ・ディレクター)
  • 渡辺洋行氏(B Dash Ventures 代表取締役社長)

……の5人の皆さん。

スポンサー賞として、ファイナリスト全員に、ノベルティ一式(ラクスル「ノバセル」提供)、振込手数料1年分無料(GMO あおぞらネット銀行提供)Google Cloud ノートパッド(Google Cloud 提供)が贈られた。

本稿では、ファイナリストの顔ぶれとピッチの様子をランダウンしてみたい。

【優勝】COSOJI by Rsmile

<優勝副賞>

  • FGN コワーキングスペース利用権1年分(Fukuoka Growth Next 提供)
  • オリオンビール1年分(野村証券)
  • サッポロエビスビール半年分(AZS コンサルティング提供)
  • ヴィラージュ伊豆高原 5名2泊 or 10名1泊 宿泊権(住友不動産提供)
  • ギフト券5万円分(東京海上日動提供)
  • 「CS ブートキャンプ」無料利用権&CAKE.JP 10万円分クレジット(アディッシュ提供)
  • コロナ後の日本を元気にするイベント「日経イノベーティブサウナ」参加権1名分(電通提供)
  • オフィスキット5万円分(NTT ドコモ・ベンチャーズ提供)
  • 東京・品川「SPROUND(スプラウンド)」体験利用権1ヶ月分(DNX Ventures 提供)
  • 富士通ゼネラル 加湿除菌脱臭機「プラズィオン(DAS-303K)」(富士通提供)

不動産管理においては、掃き清掃、拭き掃除、草むしり、巡回といった軽作業が発生する。大型の集合住宅などでは管理人がやってくれるが、そうでない場合、不動産管理会社にとっては、こういった軽作業を仕事として発注するのは難しい。台風の後の現場確認、共有スペースの電球交換といった突発的作業も30分程度で終わるが、その短時間のために作業員を手配するのは困難だからだ。

「COSOJI」
Image credit: Rsmile

COSOJI(コソージ)」は、ギグワーカーがアプリを立ち上げるだけで、現在地周辺の軽作業仕事を簡単に見つけられるサービス。発注者である不動産管理会社や大家から直接オファーを受けるため、短時間とはいえ、働き手が得られる報酬は比較的高い(例えば、電球交換であれば1,500円程度)。主婦や学生などが、家事や買い物の間に生じたスキマ時間で簡単に稼げるのが最大の特徴だ。

<関連記事>

【Special Award】【野村賞】アセンド・ロジ by ascend

<Special Award 副賞>

  • サッポロエビスビール半年分(AZS コンサルティング提供)
  • ヴィラージュ伊豆高原 5名1泊宿泊権(住友不動産提供)
  • CAKE.JP 5万円分クレジット(アディッシュ提供)
  • コロナ後の日本を元気にするイベント「日経イノベーティブサウナ」参加権1名分(電通提供)

<野村賞副賞>

  • 野村 SRI イノベーション・センター訪問、ベイエリア巡りの旅(野村証券提供)

ascend は、運行管理業務のデジタル化を通じて、運送案件のデータ化を促し、経営改革に資するインサイトを提供する BI-SaaS 「アセンド・ロジ」 を開発。一般貨物運送会社の運行管理者にダッシュボードを提供することで、配車表や各種帳票の作成などでデータを二重入力する手間を排除する。

「アセンド・ロジ」
Image credit: ascend

ascend がターゲットとするのは、一般貨物の地場配送の運送会社だ。これらの事業者へのシステム導入はオンボーディングコストが高く、潜在的な競合事業者には参入障壁となる。行政・業界団体とも連携しつつ、ダイナミック・プライシングやマッチングプラットフォーム、SCM 連携機能等、実際に収益を改善するための開発を進める。

<関連記事>

【ノバセル賞】aiPass by CUICIN

<ノバセル賞副賞>

  • テレビ CM with HKT48 制作&放映サービス(ラクスル「ノバセル」提供)

宿泊施設ではオペレーションの効率化が課題だが、その足かせの一つとなっているのが利用されているシステムの多さだ。例えば、あるホテルではベンダー15社・14システムが利用されていたという。このシステムの多さが宿泊業界の非効率、コスト高、レガシーさを招いていると考えた CUICIN は、宿泊施設の一連のオペレーションを単一 SaaS「aiPass」で一気通貫に処理できる仕組みを目指す。

「aiPass」
Image credit: CUICIN

宿泊施設ではレセプションでのチェックインでは宿泊客が紙に記入することが多い。このため、従業員1人あたり5.6時間/日、宿泊客1組あたり15分がチェックインに費やされている。そこで、CUICIN ではスマートフォンで事前チェックイン→チェックアウトできる仕組みを開発した。aiPass の基礎機能とは別に、ホテル毎に求められる追加機能を他システムと連携する API としてカスタマイズ開発する。

<関連記事>

介護のコミミ by GiverLink

介護業界は、2040年には全国で100万事業所を突破する有望市場だが、職員の平均年齢が54.3歳ということからも推測できるように、IT に対するアレルギーは高い。福祉向けの ICT サービスは50種類以上あり、サーチエンジンを使った検索では比較検討に必要な情報が十分に得られない。GiverLink は、介護の事業所や職員向けに、介護 ICT ツールの検索比較+メディア「介護のコミミ」を提供。

「介護のコミミ」
Image credit: GiverLink

介護のコミミは、ICT ツールを探す介護職員と、ベンダーをマッチングする機会を提供する。業界最多の製品掲載数と、介護専門の検索機能により、最短1分で10社以上の資料請求が可能。電話でのサポートも提供する。現時点で、大手介護 IT ツールベンダの80%が契約しているそうだ。将来はベンダのための顧客リード提供だけでなく、職員やベンダからのフィードバック収集や、高齢者向けの介護サービスロボットのモールにも進出する計画だ。

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PartnerSuccess by PartnerSuccess

日本においてはパートナーセールス(代理店販売)は一定の市場シェアを担っている。メーカーや商社は営業活動を効率化するために代理店に対して情報提供を行なっているが、代理店はそれらを十分に活用できているとは限らない。一方、代理店は案件管理や契約管理、メーカーや商社へのレポーティングといった事務作業に就労時間の約半分を取られ、営業先開拓や商談といった売上を最大化するため以外のことに忙殺されていた。

Image credit: PartnerSuccess

PartnerSuccess」を使えば、メーカーや商社⇄代理店の管理業務が削減され、代理店の営業担当者は本来の営業活動に専念できるようになる。またメーカーや商社も創出できた時間で販売代理店の開拓やパートナーサポートに注力できるようになる。提供される商品やサービスが複雑かつ高度になっていることから、メーカーや商社と代理店はより密接にタッグを組んで営業活動に臨む局面が増えていて、パートナーサクセスではパートナーサポートの戦略立案なども支援していく。

<関連記事>

Pricing Sprint by Pricing Studio


長期的に見て、有名企業がサービスやプロダクトを値上げしても顧客がそれを受け入れられているのは、プライシング戦略が成功しているためだ。この背景には、1. 原価とか競合ではなくバリューベースの価格設定ができていること、2. 適切なアンケート調査ができていること、3. 適切なタイミングで価格変更ができていることなどがある。

「Pricing Sprint」
Image credit: Pricing Studio

しかし、プライシング戦略にはその専門性から人材が不足しており、有名企業の3分の2以上はプライシングの専門ファームに分析を依頼している。「Pricing Sprint」は、データ収集から価格分析までできる SaaS だ。顧客の支払意欲を特定可能な分析モデルを採用しており、価格変更で大幅な需要変動が起こるポイントを計算でき、価格変更のシミュレーションで PDCA を回すことも可能だ。

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B Dash Camp in 福岡が開幕——〝持たざる国〟日本のスタートアップは、世界でどう勝つか? #bdashcamp

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本稿は、10月21〜22日に開催されている B Dash Camp 2021 Fall in Fukuoka の取材の一部。 コロナ禍で約2年ぶりとなった B Dash Camp が福岡市内で開催されている。国内で約半年ぶりに緊急事態宣言が全面解除となったのを受けて、長らく人とリアルに会う機会を失っていたコミュニティの人々が、久しぶりに集結したという印象。公式発表値ではないが、今回の B Dash…

渡辺洋行氏

本稿は、10月21〜22日に開催されている B Dash Camp 2021 Fall in Fukuoka の取材の一部。

コロナ禍で約2年ぶりとなった B Dash Camp が福岡市内で開催されている。国内で約半年ぶりに緊急事態宣言が全面解除となったのを受けて、長らく人とリアルに会う機会を失っていたコミュニティの人々が、久しぶりに集結したという印象。公式発表値ではないが、今回の B Dash Camp には700名程度の投資家や起業家が参加しているようだ。

今回のイベントの最初を飾ったパネルセッション「ネット企業の成長はどこに向かうのか」では、アメリカや中国のそれと差が拡大しつつある日本のスタートアップシーンについて、どうすれば世界で勝てるのか、その可能性や具体的な戦術について、論客でもある起業家4人を交え議論が繰り広げられた。

このセッションに登壇したのは、

  • 家入一真氏(CAMPFIRE 代表取締役社長)
  • 國光宏尚氏(gumi ファウンダー、Thirdverse 代表取締役 CEO ファウンダー、gumi cryptos capital マネージングパートナー)
  • 佐藤航陽氏(スペースデータ・レット 代表取締役社長、メタップス 創業者兼会長)
  • 辻庸介氏(マネーフォワード 代表取締役社長 CEO)

モデレータは、B Dash Camp の主催者である B Dash Ventures 代表取締役社長の渡辺洋行氏が務めた。

日本は、〝リソースを持たざる国〟

辻庸介氏

セッションの冒頭、渡辺氏は日本のスタートアップシーンが先進国の中でも圧倒的に遅れてきていることを指摘。VC のファンド運用規模で言えば、10年ほど前であれば日米で100倍くらいの差があったが、ここ数年は日本のファンドも大型化するなど、その差を縮滅つあったが、世界的な資金余りからアメリカのファンドがさらに大型化し、日本のファンドとの差を再び広げた。ユニコーンの数では、日本は米中と一桁異なる。果たして、日本のスタートアップやそれを取り巻くプレーヤーは、世界で勝てるのだろうか。

今夏315億円の公募調達を発表し時価総額4,000億円をつけたマネーフォワードの辻庸介氏は、戦いのルールが変わってきたのではないか、と応じた。今回の調達において、同社は半分以上は海外の機関投資家から資金を集めているが、彼らは「ARR(年間売上高)成長率で評価し、利益が出なくても成長に(資金を)突っ込んでほしい(辻氏)」という姿勢が強い。だが、このシリコンバレーの流儀に従っている限り日本は世界で勝てず、「どうすれば日本発の自分たちのルールが作れるか」をしばしば考えていると辻氏は語った。

佐藤航陽氏

佐藤氏は、衛星データと 3DCG を活用して仮想空間に世界を自動生成する AI を開発。衛星データからリアルを創造するこの事業は、ゲームで使われればメタバース、テロ対策に使われればデジタルツインなど、アプリケーションの幅は無数に広がる。佐藤氏は、ネットの2次元から3次元への進化、衛星や宇宙データの活用、環境など SDGs への期待は世界的に確かなものになっていると語った。

ここで挙げた3つの分野で、日本は圧倒的に遅れている。仮に国とかが後押ししたとしても、今から巻き返すのはかなり難しい。資金・プラットフォーム・人材の全てを持っている中国のような戦い方と、そういうものを持っていない(日本の)我々の戦い方は、変えるべきかな、と思っている。(佐藤氏)

gumi 創業者の國光宏尚氏今年6月に取締役会長を退任し、現在は、VR ゲーム開発の Thirdverse、仮想通貨事業に投資する Gumi Cryptos、ブロックチェーン関連事業フィナンシェの代表を務める。國光氏は VR 分野への投資を2015年から(Tokyo VR Startups など)、仮想通貨分野への投資を2017年から(gumi cryptos)始めている。

彼はこれまでに世界中のスタートアップに投資してきたが、既に VR からは12社、仮想通貨からは9社のユニコーンが生まれており、わずか数年で多くのイグジットが出ていることを強調。こうしたスタートアップを身近で見てきた経験から、日本からユニコーンが出づらいのは、「起業家やエンジニアのレベルは世界に負けていない。日本のマーケットが小さいだけ。」と環境要因が大きい可能性を指摘した。

家入一真氏

家入氏は、グローバルで戦おうとすると、技術をはじめとするリソースを総動員する必要があるが、それ以外の選択肢、例えば、事業がうまくいかなかった時の受け皿を民間でどう作っていくかについて、この数年間考えてきたという。公的な支援などで救われる部分もあるが、一方で個人個人が助け合うレイヤーが共存することで、世の中の仕組みからあふれた人々を包摂する必要性を強調した。

分散型、非中央集権型は、日本が世界で勝つカギになるかも

國光宏尚氏

コロナ禍でリモートワークが常態化したことで、分散型の働き方はもはや特別なものではなくなった。この分散型の働き方と、分散型概念の産物であるブロックチェーンを元にした仮想通貨(トークン)を積極的に取り入れることで、佐藤氏が言っていた「資金・プラットフォーム・人材」の3つのリソースのうち、資金や人材面の問題がかなり解決されるだろうと、國光氏は言う。

Thirdverse は東京に40人ほどのスタッフがいるが、ビジネス開発とマーケティングはサンフランシスコ、デザインはオースティン、開発はウクライナに分散していて、国や地域に関係なく人材を集めるとすごくラク。日本だけで採用しようとすると、こうは行かないだろう。

またブロックチェーンを使ってできるようになったのがインセンティブの革命だ。ビットコインやイーサリアムといったプロジェクトもオープンソースだが、従来のオープンソースがボランティアの尽力で作られてきたのと対照的に、トークンという形でインセンティブが得られ、超金持ちが現れるようになった。(國光氏)

応援したユーザにもトークンという形でインセンティブが配れる、まるでストックオプションのような仕組みが構築できれば、勤務場所の自由度と、報酬の自由度が担保される。アメリカの一部スタートアップでも採用されているようなエクイティとトークンによるハイブリッド報酬のような仕組みが確立されれば、日本のスタートアップは世界で勝てる可能性があるかもしれない、と渡辺氏は解説した。

佐藤氏も現在のプロジェクトに関わる人とはほぼリモートで作業を進めており、「会ったこともないし、普段はカメラをオフにしているので、声とアイコン以外はわからない」相手と仕事を共にしていても違和感は無いという。自身が創業したメタップスでは、優秀な人にコミットしてもらおうと採用活動に勤しんできたわけだが、現在のプロジェクトで関わる人たちとの関係性は、それと対照的だ。

良いポジションやキャリアの方々に、それを捨てて、先がどうなるかわからないプロジェクトに入ってきてもらうのは、なかなか難しい。ものすごいコストをかけて、覚悟をしてもらって、入ってきてもらってきたわけだが。しかし、今は(副業として)本業のために勉強したいからと言って来てくれる人もいるし、今後は給料もトークンでいいという人も出てくるかもしれない。(佐藤氏)

佐藤氏はまた、人それぞれの個性によって、適性のあるビジネスも違ってくるだろうと話した。例えば、パネリストの家入氏や國光氏は、大企業の空気には馴染めないかもしれないが、新しい技術が生まれた時にその個性が発揮される。対して、勤め人を一定期間やれた人は、これからの10年間、DX(デジタルトランスフォーメーション)分野などに身を振った方がいいと思う、と締めくくった。

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出資した地元VC2人に聞いた、カード型チャットツール「postalk」の可能性【ゲスト寄稿】

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本稿は、postalk のオウンドメディア「postalk park」に掲載予定のコンテンツを、BRIDGE が独自に編集したものです。写真はいずれも、越智達也氏による撮影。記事構成の都合上、編集部で一部トリミングしました。 外部の方をお招きして、お話を伺う postalk park のインタビューシリーズ、今回は、ドーガン・ベータ取締役パートナー渡辺麗斗さんと、FGN ABBALab 室井信人さ…

本稿は、postalk のオウンドメディア「postalk park」に掲載予定のコンテンツを、BRIDGE が独自に編集したものです。写真はいずれも、越智達也氏による撮影。記事構成の都合上、編集部で一部トリミングしました。

工事中の「Fukuoka Growth Next(旧大名小学校)」前で。
左から:FGN ABBALab ファンド担当の室井信人氏、postalk 代表取締役 川野洋平氏、ドーガン・ベータ取締役パートナー渡辺麗斗氏

外部の方をお招きして、お話を伺う postalk park のインタビューシリーズ、今回は、ドーガン・ベータ取締役パートナー渡辺麗斗さんと、FGN ABBALab 室井信人さんです。

postalk は先ごろ、ドーガン・ベータ、FGN ABBALab から合計2,250万円のご出資をいただきました。この数カ月、postalk のリニューアルや新たな機能開発に取り組んできた弊社ですが、投資家視点で postalk はどのように見えているのでしょうか。

渡辺さんと室井さんは、年齢が近いということもあり、普段から親しい間柄です。いろいろなアドバイスをいただくのですが、親しい分、なかなか本音で語り合うという機会はありませんでした。

今回は、自然と本音でお互いのことについて話せた貴重な鼎談になりました。一緒に頑張っていく仲間として心強いです。ぜひ、よかったら読んでみてください。


postalk への投資に踏み切ろうと思った理由

川野:

後々いろんな方向に話を広げていきたいのですが、まずは、なぜ postalk に出資を決めてくれたのかというところからお聞きしましょう。

室井

postalk のアナログ版というか原形というか、模造紙に付箋を貼ってアイデアを昇華させていく手法って、ずっと昔からありますよね。postalk はそれをクラウド上でやるわけだから、当然今の時代の流れとは一致しているわけで、こういった知的生産の取り組みが消えることはないだろうと思いました。

つまり、postalk にはプロダクトとしての可能性があると思った。

あとは、川野くんが「THE 起業家」という感じで、イズムと安心感があったかな。建築やアート、テックまで幅広く研究していて、広い範囲の特定のものに対しての探究心がある人だなと思っていて、「この人は絶対ものづくりができる人だな」という確信めいたものもありました。

美学を持った起業家には安心して投資ができると思うんですよ。

川野

そんな風に見てもらっていたなんてとてもうれしい。

渡辺

うちの社内は、議論になりましたよ。「postalk、本当に大丈夫なの?」って(笑)。

僕自身は、川野さんから社会に対してどういう活動や貢献をしていきたいのかっていう展望についてずっと聞いていたし、その点は問題ないかなとは思っていました。ただやっぱり投資をするとなると良い会社に成長できそうかという点はシビアに見ていて。

ちゃんと利益を出して、自走できる会社になるか、売り上げを立てていけるのかと。

室井さんが言う経営者のマインドも魅力の1つだったけど、やっぱりプロダクトの魅力が大きいのが決め手でした。実際、社内でも postalk を使っていたのでサービスの良さは重々わかっていたんですよね。

だったらこれからの成長は自分たちも株主として関わりながら手伝っていけばいいじゃんと。

FGN ABBALab ファンド担当の室井信人氏

資金調達が必要だと感じたきっかけ

渡辺

逆に、これまで postalk は長年出資を受けない方向で来たような印象があるけど、どうして今回は資金調達に踏み切ったんですか?

川野

僕は以前に会社を1度売却した経験があって、それはそれで良い判断だったとは思っているけど、社会に与える影響についてずっと考えてきたんですよ。売却から5年経って、「本当に正しい経営って何だろう」「ユーザにとって何か良い功績を残せたのか」「社会に影響を与えられたのか」みたいなことを悶々と。

それで、以前は投資を受ける必要なんてないと思っていたけど、postalk のリニューアルをしたあたりから少しずつ変わってきたんだと思う。postalk で勝負すべきだって腹が決まったというか。

あるあるかもしれないけど、受託の仕事である程度まわっていれば、資金調達をしてまで大きな挑戦をする必要はないんですよね。日々の生活には困らず、サービスを運用できるなと。

だけど、アングラからメジャーに行きたいっていう感覚になってきたんだと思う。

渡辺

なるほど、アングラからメジャーに。

正直、以前は少し焦りがあるなと感じてました。良いツールなのは間違いないけど、ややもすると「好きな人が好きなだけ」という製品になる可能性もあったわけで。僕も最初の頃は投資対象としては見ていなかったし、実際、ドネーションウェアとしてやっていく選択肢もありましたよね。もちろん、そういうツールとなることが悪いわけではないし、良いプロダクトでもあまり多くの人に使われていないツールもありますから。

だけど、最近の postalk には、多くの人に使われるものだという思想が出てきたなと感じていた。

室井

なんでそんな風に心構えが変わったんだろうね。

川野

資金調達の話をしていく数カ月前ぐらいから「考えていることとやりたいことが違うのかも」みたいな自分の本心に気づきはじめたのかもしれない。

ユーザのフィードバックをもらって少しずつ意識が変わってきたり、何より平間さんが父親になったっていうのも大きかったかな。保険証の発行手続きとかしているうちに、事業も子どもも育てていかなくちゃみたいな自覚が芽生えて。

丸くなったのかな(笑)。より自分たちの仕事にきちんと責任を持ちたいって思えたんだと思う。

渡辺

それめちゃくちゃ良い話じゃん。

ドーガン・ベータ取締役パートナー渡辺麗斗氏

投資家は起業家のストーリーを見ている

川野

2人が投資家として、投資を決めるポイントって、どんなところ?

室井

最初の頃は、事業計画を見て決めようとしていたけど、途中から変わってきたかな。今は、会って話してみて言語化できないような人柄に触れて投資したいと思えるかどうか、感覚を大事にしているかも。数字の積み重ねで動くこともあるにはあるんだけど、シード投資の場面では、数値計画はあまり意味がないと思える例もあるから。

投資家って、コンサルみたいに話を聞いてあげることもあるし、同行営業もするし、「会計士さんを誰に任せる?」みたいな相談をされて紹介をすることもあるし、事務所の引っ越しを手伝ったりとか、いろんなことをするんだよね。

いわばパートナーになるのと同義。だから、数字だけでなく、経営者の考え方やストーリーに共感できるかどうかって大事だと思う。

渡辺

僕がこの世界に入った頃は、グループ会社の一部だったこともあって再生投資もベンチャー投資も同じテーブルで議論をしていたんですよね。

良い会社を見つけたと思って社内でプレゼンしても、満場一致じゃないとダメで、「投資先の社長が逃げたら、代わりに社長になる覚悟はあるのか」と問われたりとか。僕らは起業家を信じているから逃げるなんて想定していないけど、「やります」と答えたりしてました。

実際にそうなったケースはないんだけど、「自分がもし社長をするとしても投資できるか?」という思考実験はすごく大事だったなと振り返って感じてます。

最近、ナラティブなんて言葉もよく聞くようになったけど、起業家自身がどんな景色が見たいのか、今こういう課題を抱えている市場が今後こうなったら良いよねみたいな市場への眼差しがある起業家を応援したいなと思うかな。

そして、そういう経営者ってなかなか出会えないから、投資の実行は年に数件ぐらいになっちゃいますね。2021年上半期の新規投資は postalk を含めて3件だけど、全部旧知の人でした。やっぱり人となりを知って、その人がどう歩んできたか、目標がぶれていないかとかがわかるまでには時間がかかるなと。それと、個人的な思いとして、この人たちがいずれ福岡や九州のために投資してくれるようになるだろうかという視点でも見ていたり。

10年を振り返ると、常に社外と仲良くなって、社内で戦うという感じでしたね。

室井

社内の調整に時間がかかるのもすごくわかります。

与信や現時点のマーケットとかのファクトを見て判断する銀行と比べて、ベンチャーキャピタルは、そもそもマーケットがなかったり、同じようなことをやっている企業も見当たらないようなところにも投資をするから、ファクトの分析よりも先を見通す想像力が大切だったりしますよね。

簡単ではないけど、これから誕生する、あるいは伸びていくマーケットで一番手を取りに行けるポテンシャルがある会社に投資できるのがベンチャーキャピタル、特にシード投資の醍醐味だとは思う。

初期にリスクをとって投資することが許されるなら、3年後ぐらいに動き始めるようなところに投資をしてもいい。postalk も4〜5年後にはマーケットが追いついて来ているんじゃないかなという気がしています。

川野

ドーガン・ベータの考える金融の地産地消と、FGN の創業支援は近い考えなのかもしれないね。

室井

今の課題点でいうと、そこにあと少し足りていないのがエンジェル投資家の数かもしれないけど、FGN が地産地消の拠点になれたら良いですね。理想としては、起業経験と EXIT 経験の両方があって、EXIT で資金を得た人がまた若手に投資をするような創業支援の輪をつくっていきたいんですよね。

渡辺

新しい産業が生まれたり、生まれた富からまた新しい産業を生み出せるのが理想ですよね。

今はまだ思いがある人達によってスタートアップの世界がまわっている状況で、お金であったり人材であったりが自然と次の世代に循環していかないと自律的なエコシステムとしては厳しい。

室井

自然にまわっていくようなガソリンがないと本当キツいですよね。

特に地方では、まだスタートアップ投資が一定のリターンを見込めるアセットクラスとして認知されておらず、CSR(Corporate Social Responsibility)の一環とか、地域貢献という目的でスタートアップへの投資を始める企業が多い印象ですね。こういった「思いのあるお金」でまわっているのはありがたい話ではあるけど、「これをやれば回収できる」っていうトラックレコード(過去の実績)を僕らがつくっていかないと、今の感覚じゃリスクマネーがまわっていくのは難しいはず。

投資家視点で期待するこれからの postalk

渡辺

ずいぶん話が広がってしまったけど、postalk の今後には期待をしています。

まずはツールとしての可能性を突き詰めていってほしい。最近は、プライシングについてボードをバラ売りするプランを打ち出したよね。

川野

そうそう、あれは渡辺くんと話している時にアドバイスをもらって実践した(笑)。

渡辺

まさか、本当にやると思っていなかったから結構びっくりした(笑)。

いきなり売上が伸びるプロダクトにならない可能性もあるけど、それも postalk らしさかなって気も。急激には広がらないかもしれないけど、熱量が高まるような仕組みをつくっていきたいよね。愛されるツールになっていかないと。

川野

渡辺くんに言われて、1カ月ぐらい考えた。どのくらい売らないといけないなとか、ユーザはこれぐらい必要だなとか。

でも最後は、おもしろそうということで決めました。postalk は文房具のメタファーを度々用いるのですが、まさにモノに値段が付いている感じがしますから、コンセプトにもあっている。そして、プライシングとサービスの向上って影響し合うから、挑戦する価値ありだなと。

室井

今後、SaaS は定額サブスクから従量課金へって流れもあるから、2〜3年後に世の中がついてくるんじゃないかと思う。

渡辺

こういう意見、貴重だよね。SaaS の次のビジネスモデルなんかも、投資家の方がくわしかったりするからうまく助言をもらいながら良いビジネスモデルに育てていきたいね。

川野

定額にしちゃった方が月の売り上げが見通せるとか組織体系によってはメリットはあるけど、大学なんかだと1度に100人ぐらいの人が使ってくれていたりするから、使いづらそうだったんだよね。

室井

月額1,000円を学生100人に払わせるの?って話になるもんね。

川野

そうそう、本当に広がるプロダクトって、入り口が入りやすくないとみんなが豊かにならないと思う。もちろん、安売りしているつもりはなくて、ちゃんとペイするように考えているし、組織やシチューエーションに合わせた提案をしていけば良いなと考えています。

なかなか投資家の皆さんにここまで深くお話を聞ける機会もないから、とっても貴重な時間でした。お2人ともありがとう! これからもよろしくお願いします!

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福岡生まれのカード型チャットツール「postalk」、ドーガン・ベータとFGN ABBALabからプレシード調達

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福岡を拠点にカード型チャットツール「postalk」を開発・運営する postalk は18日、プレシードラウンドで2,250万円を調達していたことが明らかになった。このラウンドに参加したのは、ドーガン・ベータと FGN ABBALab。 postalk は2018年5月の創業。postalk を立ち上げたのは、以前サーバのバックエンド処理を自動化する API「Milkcocoa」を運営していた …

postalk 代表取締役の川野洋平氏
Photogarphy by 越智達也

福岡を拠点にカード型チャットツール「postalk」を開発・運営する postalk は18日、プレシードラウンドで2,250万円を調達していたことが明らかになった。このラウンドに参加したのは、ドーガン・ベータと FGN ABBALab。

postalk は2018年5月の創業。postalk を立ち上げたのは、以前サーバのバックエンド処理を自動化する API「Milkcocoa」を運営していた Technical Rockstars 共同創業者である川野洋平氏と、同社で開発に従事していた平間清彦(へいま・きよひこ)氏だ。なお、Technical Rockstars は2016年にクラウド関連のウフルに事業譲渡され、Milkcocoa はサービスを終了している。

postalk は、Technical Rockstars 時代の川野氏らの経験から生まれたサービスだ。当時、チームは福岡と東京に分かれていて、Google Hangout や Google Docs など Web アプリケーションは存在していたが、リモートワークを進める上での環境づくりに悩んだという。ホワイトボードに付箋を貼り付ける感覚で、課題や To Do を共有できる postalk のアイデアが生まれた。

リモートワークが常態化する中でさまざまな SaaS が生まれているが、自身もテックギークである川野氏は、ウフルでのキーマンクローズを過ぎて福岡のスタートアップコミュニティ「FGN(Fukuoka Growth Next)」でスタッフを務める機会を得て、この時、スタートアップコミュニティが必ずしもテックギークな人々だけで構成されていないことを痛感することになる。

「postalk」の画面
Image credit: postalk

渋谷とかにいると、Zoom や Slack は使えて、ひょっとしたら GitHub さえも使えて当たり前みたいな風潮がある。でも、福岡に戻ってきて、だいぶ違うことがわかった。ギークなものが好きな人だけで盛り上がっているのは良くないし、既存のツールだけだと、ギークではない人と一緒に仕事するのは大変。道具の方がもっと開かれていないといけないと痛感した。(川野氏)

川野氏によれば、世の中にはテックギークを前提にした SaaS が多く、例えば、ドローイングツールやカンバン形式のタスク管理ツールなどは、IT に縁が職種の人にとってはまだまだわかりにくいという。postalk ではカードを貼って並べるだけでよく、URL があれば OGP も表示されるため、大学などでイベント中の意見集めや企画出しのコミュニケーションなどで多用されているという。

postalk は、共有するホワイトボードのサイズで料金が決まるという興味深い従量課金モデルを再現している。企業などで積極的に導入してもらうためには、まだいくつかの課題が考えられるとのことで、今後は、スマホからも容易に操作できるようにモバイルアプリの開発、Zoom や Slack との連携、会議やテレカンの内容を音声入力できるような機能の追加を検討している。

川野氏に加え、このラウンドに参加したドーガン・ベータのパートナー渡辺麗斗氏、FGN ABBALab でファンド運営を担当する室井信人氏を交えた鼎談記事を寄稿いただいたので、ここに掲載した。また、川野氏は19日(火)深夜/20日(水)未明放映の「オケハザマってなんですか?~弐ノ陣・版図拡大~(RKB 毎日放送)」に出演予定(以下に録画あり)。福岡で今週開催される B Dash Camp にも参加する。

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初期コストゼロの店舗向け顧客エンゲージメント支援アプリ「toypo(トイポ)」、5,700万円を調達——福岡から事業拡大へ

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福岡を拠点に、店舗向け顧客エンゲージメント支援アプリ 「toypo(トイポ)」を運営するトイポは、アーリーステージで資金調達を完了したことを明らかにした。前回ラウンド(エンジェルラウンド相当と推定される)には TLM(現在の mint)と田中邦裕氏(さくらインターネット代表取締役社長)、今回ラウンド(シードラウンド相当と推定される)には FGN ABBA Lab ファンド、F Ventures、E…

Image credit: Toypo

福岡を拠点に、店舗向け顧客エンゲージメント支援アプリ 「toypo(トイポ)」を運営するトイポは、アーリーステージで資金調達を完了したことを明らかにした。前回ラウンド(エンジェルラウンド相当と推定される)には TLM(現在の mint)と田中邦裕氏(さくらインターネット代表取締役社長)、今回ラウンド(シードラウンド相当と推定される)には FGN ABBA Lab ファンド、F Ventures、East Ventures が参加し、両ラウンドを合計した累計調達額は5,700万円に達した。

toypo は、2020年1月にβローンチした飲食店やアミューズメント施設向けのエンゲージメント支援アプリだ。店舗単独のアプリではなく、WeChat(微信)のミニアプリ(小程序)のような「アプリの中の(店毎の)アプリ」の形をとる。会員証、スタンプカード、テイクアウト、事前注文、モバイルオーダーなどの機能を店舗は月額利用料だけで利用でき、顧客接点をデジタル化することで、効果的な販売促進や顧客満足度の向上を見込める。アプリのユーザは、お気に入りの店をまとめて管理し、お得な情報やサービスをアプリ1つで受けられる。

店舗用のダッシュボード
Image credit: Toypo

自社アプリを簡単に開発できるノーコードツールも出揃ってきたが、それでも店舗によっては、開発予算を十分にかけられなかったり、作った後の運用コストを捻出できなかったり、運用の中心となるべきマーケティング部門が無かったりする。このような店舗にとっては自社アプリを開発しても十分な効果を出せないし、予算が不十分だとアプリの品質も下がってしまう。一方で、店舗側にはアプリを出す出さないに関わらず効果的なマーケティングの実施ニーズがあり、toypo は彼らをターゲットとすることに成功した。

トイポの創業者で代表取締役の村岡拓也氏は、高校時代から「もっとお店を便利に使えたらいいのに」と、このアプリのアイデアを温めていたという。2019年4月に22歳で起業後は、福岡市内で飲食店を間借りし、自前で黒カレーランチの店を経営することを通じて飲食店のニーズを模索した。toypo では、店は基本無料で利用開始でき、客が2回目以降(すなわちリピーター)アプリを開いたときから店に利用料がカウントされる。この導入ハードルを下げたモデルが功を奏し、数十店舗で合計1万人ほどの客が利用しているという。

toypo のフォーカスは、店舗にとって費用対効果を高める一方、企画や運用のための負荷を下げることにある。飲食店はもとより、最近ではサウナーにとっての聖地の一つである「ウェルビー福岡」も toypo の導入を決めた。toypo のインターフェイスとサービスモデルの受け入れやすさは、同サービスが有料化された昨年10月以降、利用をやめた店舗が存在していない状況からも窺い知ることができる。同社では調達した資金を使って、toypo の開発強化に加え、福岡以外への事業展開を積極化するとしている。

<参考文献>

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登山者コミュニティ「YAMAP」、情報投稿者に貢献を還元するコミュニティポイント「DOMO(ドーモ)」を導入

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福岡を拠点に、登山者向けのコミュニティ・プラットフォーム「YAMAP(ヤマップ)」を運営するヤマップは14日、YAMAP の利用と山の環境整備を恒常的に繋ぐ仕組みとして、YANAP に循環型コミュニティポイント「DOMO(ドーモ)」を導入したことを明らかにした。 これまで YAMAP への情報投稿は、ユーザのモチベーションに委ねられてきたが、DOMO を導入することで他者への貢献を価値化・可視化す…

Image credit: Yamap

福岡を拠点に、登山者向けのコミュニティ・プラットフォーム「YAMAP(ヤマップ)」を運営するヤマップは14日、YAMAP の利用と山の環境整備を恒常的に繋ぐ仕組みとして、YANAP に循環型コミュニティポイント「DOMO(ドーモ)」を導入したことを明らかにした。

これまで YAMAP への情報投稿は、ユーザのモチベーションに委ねられてきたが、DOMO を導入することで他者への貢献を価値化・可視化することにより、他ユーザやコミュニティに貢献した人にポイント還元する。ユーザ同士の投稿内容に対するリアクションとしてのコミュニケーション手段「いいね」も DOMO に統合する。

貯まったポイントはを使って、ユーザは山の環境整備を支援することができる。開始時点では、「どんぐりの苗を植林し、山の再生に繋げるプロジェクト(熊野古道/和歌山県田辺市)」と「大雪山(北海道)の登山道整備プロジェクト」が利用可能で、今後、植林活動は水俣、英彦山、栃木、群馬などに順次拡大し、プロジェクトも「登山道整備」「バイオトイレの設置」などに拡大する計画だ。

投稿内容が他ユーザにもたらすメリットに応じてポイントを付与することで、投稿者にインセンティブを与えるしくみとしては、アメリカの Reddit がブロックチェーンを使ったポイントシステムを採用した例がある。また、日本ではグルメアプリ「SynchroLife(シンクロライフ)」が、ユーザの投稿内容や実際の来店に応じて、Ethreum 連動のトークンを付与する機能をアプリ上に搭載している。

ヤマップは登山愛好家の春山慶彦氏(現・代表取締役)が2013年に設立(設立当初の社名は SEFURI)。携帯電話の電波が届かない山においても、ユーザは位置衛星からの GPS 電波だけで現在地を知ることができる登山者向けの地図アプリ「YAMAP」を開発した。これまでに複数のサービスを立ち上げたほか、カメラやスマートフォン、スマートウォッチメーカーとの提携などにより、売上の多角化を図ってきた。

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福岡発ポッドキャスト「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」運営、8,400万円を調達——世界史DBの開発に着手

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ポッドキャスト「歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」を運営する COTEN は30日、直近のラウンドで約8,400万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、REAPRA、ドーガン・ベータ、都築国際育英財団、ウラノス、ゼロトゥワンと、石塚亮氏(メルカリ共同創業者)、富島寛氏(メルカリ共同創業者)および名前非開示の投資家2名。同社では、2021年中にβ版のリリースを目指…

左から:樋口聖典氏、深井龍之介氏、楊睿之氏
Image credit: Coten

ポッドキャスト「歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」を運営する COTEN は30日、直近のラウンドで約8,400万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、REAPRA、ドーガン・ベータ、都築国際育英財団、ウラノス、ゼロトゥワンと、石塚亮氏(メルカリ共同創業者)、富島寛氏(メルカリ共同創業者)および名前非開示の投資家2名。同社では、2021年中にβ版のリリースを目指す世界史データベース「coten(仮称)」の開発資金に充当する予定だ。

2018年11月にスタートしたコテンラジオは、福岡を拠点に、深井龍之介氏(COTEN 代表取締役)、楊睿之氏(COTEN 広報、日本史担当)、樋口聖典氏(BOOK 代表)らが繰り広げるポッドキャストだ。SpotifyApple PodcastGoogle PodcastVoicy など複数のプラットフォームで聞くことができる。これまでに240のエピソードが公開され、2021年6月30日現在のユニークリスナー数は約11.8万人。Apple Podcast 総合ランキング1位、Spotify 総合ランキング最高2位などを獲得している。

同社では、今回の調達について、coten(仮称)の基本構想が完了しβ版の開発に着手するにあたり、投資家から COTEN の理念や描く社会に共感が得られたという。同社では2021年中にβ版のリリースを目指し、β版では特定の歴史領域を web 上で動的に閲覧できるようにする。完成後のマネタイズモデルはβ版の開発を通じて確立させたい考え。世界史の歴史情報を体系的に整理し、世界史データベースを活用した教育・事業・人材開発など幅広い分野でのサービスの展開を予定している。

via PR TIMES

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