BRIDGE

タグ 福岡市

コロナ禍、GovTechは市民に何ができるか?〜福岡「明星和楽2020」から【ゲスト寄稿】

本稿は、11月7日に福岡市内で開催されオンライン配信された「明星和楽2020」に関する記事の一部。明星和楽のイベントウェブサイトに掲載されたものを、主催者の了解のもと転載した。 11月7日、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、オンラインで配信された明星和楽2020。 明星和楽は福岡市を拠点としたテクノロジーとクリエイティブの祭典だ。年齢やポジションに関係なく「異種」な人々が「交」わる場として毎…

本稿は、11月7日に福岡市内で開催されオンライン配信された「明星和楽2020」に関する記事の一部。明星和楽のイベントウェブサイトに掲載されたものを、主催者の了解のもと転載した。


11月7日、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、オンラインで配信された明星和楽2020。

明星和楽は福岡市を拠点としたテクノロジーとクリエイティブの祭典だ。年齢やポジションに関係なく「異種」な人々が「交」わる場として毎年イベントを開催。

福岡から新しいモノ・コトが創り出されるきっかけを提供してきた。今回は、10年目の節目を迎え、民間と行政の関係性に注目した「共犯関係 -GovTechのゆくえ-」をテーマに2つのトークルームでイベントを配信。「GovTech セッション」では、官民から下記の豪華ゲストが登壇した。

【ゲスト】

  • 髙島宗一郎氏 福岡市長
  • 池田将氏 BRIDGE 共同創業者 兼 シニアエディタ
  • 江口晋太朗氏 TOKYObeta Ltd. 代表

【モデレーター】

  • 石丸修平氏 福岡地域戦略推進協議会 事務局長
左から:石丸修平氏、髙島宗一郎氏、池田将氏、江口晋太朗 氏

行政の役割の充実のために必要なテクノロジー

髙島市長は GovTech の推進には、行政と民間のコラボレーションが必要だと話した。街づくりにも民間のノウハウを取り入れ、「より効率的に、かつ面白く、ワクワクしよう」という時代の変化が背景にある。菅政権下でデジタル庁新設の話も進んでおり、GovTech を加速させるタイミングだと期待。

行政の主な役割は、定型的な情報のやり取りである「インフォメーション」と、高齢者や障がい者支援のような「人のぬくもりが必要なもの」の2つだ。「インフォメーション」は、効率的に人手をかけないこと、一方で「ぬくもりが必要なもの」は、「誰一人取り残さない」ために人が入っていくことが重要だ。その人的リソースを生み出すために、テクノロジーの力は欠かせない。

石丸氏は今年、新型コロナウイルス感染拡大と九州の災害は大きなインパクトを与えた。テクノロジーの浸透に向け、民間企業、クリエイティブ人材、行政が手を取り合っていく必要性があるとした。

欧米では、新型コロナウイルス感染拡大で事業内容を変更するスタートアップが急増

海外の GovTech 事例について池田氏は、欧州でのロックダウン下における失業者との雇用のマッチングや、医療従事者などエッセンシャルワーカーの移動の支援などを挙げた。

また、米国カリフォルニアの事例では、新型コロナウイルス感染軽傷者と宿泊者が急減したホテルのマッチングにスタートアップが介在する事例などを挙げた。欧米ともに新型コロナウイルス感染拡大を受けて、業績が低迷した旅行や宿泊業などのスタートアップがサービス内容を変更し、社会のニーズに合わせた新たなサービスを展開している事例が増えているという。

欧米に比べると新型コロナウイルス感染拡大での重傷者数、死亡者数の割合が低い日本も第3波の感染拡大に備えた対策に危機感をもって対応することが求められている。

行政のオープンデータ化により、民間企業のビジネス創出を促す

国内でのテクノロジー活用のポイントとして江口氏は、「データ収集」「データ提供」「データ基盤」の3つのポイントを説明。行政が保有している気象や汚染状況などさまざまなデータを整え基盤化させ、オープンデータとして公表し、ベンチャーやスタートアップに自由に利用を促すことにより、新しいビジネスの創出を促す動きについて挙げた。

国内のオープンデータの活用事例として、福井県の鯖江市の事例などを説明。 国内外も含め、街のマイナス的な要素をあえて公開し、発信することにより、市民参加型でその街の課題解決に向かう事例もあるとした。

個人情報の取扱いという難題を、テクノロジーで解決する

対談では、現場で感じるGovTechの厳しさについても語られた。個人情報と切り離したデータ活用について、エッジコンピューティングなどの最新事例も挙げられ、個人情報の取扱いの課題解決に向け可能性を感じる内容となった。

EU の GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)を踏まえ、情報取扱のルールを設けることで、市民のリテラシーを高め、結果として市民の不安を払拭するという解決方法も挙げられた。

また、海外で行政の中に CDO(チーフデジタルオフィサー)として外部人材を起用する流れが起きていることについても深い議論がなされた。福岡市の AI バスやオープンデータの公開、熊本地震の際に構築したクラウド上のプラットフォームなど、GovTech の実際の活用事例も共有され、社会課題の解決への可能性を感じさせられた。

本セッションから、GovTechで「誰一人取り残さない」社会の実現のための、未来へのヒントを学んだ。明星和楽では、引き続きGovTechの動向を追っていく。

当日の動画はこちらの明星和楽2020 オンライン開催 ルーム「明星」〜テーマ「共犯関係」〜から。本セッションは1:12頃~2:13の配信。

福岡市、スタートアップ支援で会社登記の実質完全無料化を発表

SHARE:

福岡市は24日、スタートアップ支援の一環で「福岡市新規創業促進補助金」を創設したことを明らかにした。株式会社設立時に75,000円、または、合同・合名・合資会社設立時に30,000円必要となる登録免許税を補助することで、創業者の実質的負担額を無料にする。なお、会社設立に必要な定款作成や登記申請については、福岡市のスタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」内のスタートアップカフ…

福岡市のスタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」
Image credit: Masanori Hashimoto

福岡市は24日、スタートアップ支援の一環で「福岡市新規創業促進補助金」を創設したことを明らかにした。株式会社設立時に75,000円、または、合同・合名・合資会社設立時に30,000円必要となる登録免許税を補助することで、創業者の実質的負担額を無料にする。なお、会社設立に必要な定款作成や登記申請については、福岡市のスタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」内のスタートアップカフェで行政書士や司法書士が無料でアドバイスに応じる。

この支援制度は、創業者が創業に必要な4つの知識(経営、財務、販路拡大、人材育成)について約1ヶ月かけて学ぶことで、登録免許税の軽減などが受けられる特定創業支援等事業を活用したもの。特定創業支援等事業では創業者が前出の登録免許税の半額軽減を受けられるが、福岡市が残りの半額をさらに補助することで実質負担額の完全無料化を実現した。募集期間は今年9月25日から来年3月31日まで。

また、福岡市は同日、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫が提供する資本性劣後ローンに対し、実質的に貸付利率の引き下げとなる利子補給事業の開始も発表している。

福岡市によれば、コロナ禍で Fukuoka Growth Next のイベントやスタートアップカフェでの創業相談がオンライン化され、創業相談の数が以前よりも4割増えた。「コロナをきっかけに、これまで温めていた Web プラットフォームサービスを事業化したい」「コロナで大学に行けないのでアプリ作りにチャレンジしたい」など、時世を反映した相談が多数寄せられるようになったという。この難局を勝機に転じるべく、起業家を後押ししようというのが福岡市の狙いだ。

竹内啓人氏

九州大学大学院システム生命学府に在籍し、九州大学起業部のメンバーでもある竹内啓人氏は、今回の支援制度を活用して会社設立する起業家の一人だ。仲間ら3人で脳波計を使った注意や集中の改善トレーニング事業を計画しており、前出の特定創業支援等事業を修了したところだ。現在は被験者からフィードバックをもらいつつ実証実験を重ねているフェーズにあり、今回、支援制度を活用して会社設立する意味を次のように語ってくれた。

現在は検証フェーズなので、今すぐに大きなお金が必要というフェーズではない。ただ、いろんな方に協力してもらって事業を動かし始めているので、自分たちで明確に責任を取れるようにする、という意味でも会社は必要だった。覚悟を決めてスタートしたい、というところもある。(中略)

脳科学という分野に特化しているので、すごくスケールするビジネスになるかというと難しいかもしれない。しかし、ビジネスコンテストへの出場を通じて、B 向けサービスにするとよいのではないか、など意見をもらっており、企業と組んで事業を進める機会は増えると思う。このタイミングで会社設立する意義は大きい。

新型コロナウイルスの感染拡大後、福岡市では、Withコロナ、アフターコロナを見据えたスタートアップ周辺の動きが活発化している。7月には、新型コロナがもたらす社会課題の解決を目指す実証実験「Beyond Coronavirus」採択7プロジェクトを発表。先週には、シェアサイクル「Charichari」とシェア電動キックボード「mobby」が提携し、福岡市でモビリティ事業を共同で推進することが明らかにされた。

シェアサイクル「Charichari」とシェア電動キックボード「mobby」が提携、福岡市でモビリティ事業を共同で推進

SHARE:

<21日17時更新> マイクロモビリティ推進協議会に glafit は参加していないことが判明したため該当箇所削除。 シェアサイクルサービス「Charichari(チャリチャリ)」を提供する neuet と電動キックボードのシェアリングサービス「mobby(モビー)」を提供する mobby ride は18日福岡市内で記者会見を行い、福岡市を中心に共同でシェアリングモビリティ事業を推進するため提携…

左から:mobby ride 代表取締役の日向諒氏、neuet 代表取締役の家本賢太郎氏
Image credit: mobby ride / neuet

<21日17時更新> マイクロモビリティ推進協議会に glafit は参加していないことが判明したため該当箇所削除。

シェアサイクルサービス「Charichari(チャリチャリ)」を提供する neuet と電動キックボードのシェアリングサービス「mobby(モビー)」を提供する mobby ride は18日福岡市内で記者会見を行い、福岡市を中心に共同でシェアリングモビリティ事業を推進するため提携すると発表した。福岡スマートシェアサイクル事業者である Charichari と福岡市実証実験フルサポート事業の認定を受けた mobby が手を組むことで、営業展開を効率化し、消費者に対しモビリティの選択肢を増やす。長期的にはサービスの統合も目指す。

Charichari は、福岡市内を中心に自転車を使ったシェアサイクルサービスを行うスタートアップ。Charichari の前身は、メルカリ(東証:4385)が子会社ソウゾウ(2019年6月に解散)を通じて福岡市内で展開していた「メルチャリ」だが、事業撤退に伴いクララオンラインとメルカリが手を組み、メルカリから新設分割された neuet が経営を引き継いだ名古屋市内東京23区の東部でもサービスを開始し、今週には、福岡市内のセブンイレブン店舗にドック(ポート)を開設することも明らかにされた。

mobby ride は、シェア型の電動キックボードを使ったモビリティ事業を B2B(大学キャンパスや建設現場など)、B2B2C(テーマパークや公園)、B2C(公道で使うもの)で展開。一般的な電動キックボードは道交法上、原動機付け自転車と同じ扱いになるため、車道の走行やヘルメットの着用などが求められるが、10月中には警察庁の特例措置(認定事業者の車体のみ、自転車専用通行帯の走行が可能)により福岡市内で公道実証を実施する予定だ。

記者会見に臨む日向氏と家本氏
Image credit: Masaru Ikeda

福岡市で初めて、そして、おそらく日本でも初めてバイクシェアリングが登場したのは、3年前の Mobike(摩拜単車)が日本市場に参入したときのことだ。Mobike はその後、札幌市内でサービスを展開していたが、昨年、中国国外の海外事業をすべてシャットダウン。中国の O2O 大手 Meituan-Dianping(美団-点評)の買収により、中国国内でもサービス名は Meituan Bike(美団単車)に変更された(自転車のカラーは黄色)。福岡で赤い自転車と言えば、かつての Mobike から Charichari になりつつある。

Mobike の日本市場からの撤退は中国本社の財務基盤弱体化が主因だが、日本でサービス展開が難航した理由の一つは、放置自転車問題を防ぐ観点からドック開設を前提とする日本の環境要件が作用している。クララオンラインは neuet に関わる前の2017年から、バイクシェアリングに特化した調査研究事業「ShareBike Labo」や、自転車投資事業などを通じて布石を打ってきた。地元事業者との連携でドック設置箇所の確保を早期展開できたことが功を奏し、すでに累積利用回数275万回を突破した。

mobby は AnyPay のシェアモビリティ事業として昨年6月にローンチ。福岡市の実証実験フルサポート事業に採択されているのに加え、神戸市が主催するスタートアップ提案型実証実験事業「Urban Innovation KOBE+P」にも採択されている。日本国内では、mobby ride のほか、LUUP、mymerit、glafit、Lime らがマイクロモビリティ推進協議会に加わり、政府に対する規制緩和へ向けた働きかけやサンドボックスを活用して実証実験を各地で展開している。

Fukuoka Growth Next、新型コロナがもたらす社会課題の解決を目指す実証実験「Beyond Coronavirus」採択7プロジェクトを発表

SHARE:

<本稿画像はいずれも Fukuoka Growth Next 配信のライブストリーミングから> 福岡市の官民協働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next(FGN)」は1日、新型コロナウイルスがもたらす社会課題の解決を目指す実証実験「Beyond Coronavirus」の採択プロジェクトを発表した。 これは FGN が5月1日から募集していたもので、感染予防や健康管理、リモ…

左から:Fukuoka Growth Next 事務局長 内田雄一郎氏、福岡市長 高島宗一郎氏、福岡地域戦略推進協議会(FDC)事務局長 石丸修平氏

<本稿画像はいずれも Fukuoka Growth Next 配信のライブストリーミングから>

福岡市の官民協働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next(FGN)」は1日、新型コロナウイルスがもたらす社会課題の解決を目指す実証実験「Beyond Coronavirus」の採択プロジェクトを発表した。

これは FGN が5月1日から募集していたもので、感染予防や健康管理、リモートワークの推進、子どもの教育環境向上、外出自粛中の日常生活を豊かにする With コロナプロジェクトなどの分野で日本内外から35件の応募があり、審査会を通じ7件が採択された。

採択されたプロジェクト(=スタートアップなど)には、税込最大で助成金50万円が進呈されるほか、実証実験期間中は FGN のコワーキングスペースを無償提供される。1日に FGN で開催された採択式には7プロジェクトのオーナー(スタートアップなど7社の代表)がオンラインまたはオフラインで招かれ、アイデアをピッチ形式で披露した。

スマートオペレーションサービス「aiPass」を活用した宿泊施設の新しいオペレーション構築 by クイッキン

予約・チェックイン~チェックアウトまでを最小限の接客で運用可能とするサービス「aiPass」の実証実験。業務効率化のみならず、コロナ禍における非対面・非接触かつ三密回避の実現を目指す。今回は、事前チェックインやフロントチェックイン等の利用率等を検証する。クイッキンは Open Network Lab 第20期採択。今年2月、DG ベンチャーズ、インキュベイトファンドからシード資金を調達

迷惑電話・コロナ詐欺や誤情報の防止情報基盤構築/Whoscall実証実験 by Gogolook(走著瞧)

スマホアプリ「Whoscall」を活用し、迷惑電話やオレオレ詐欺やコロナに関連した詐欺の防止を可能とするサービスの実証実験。今回は、福岡市内において、アプリをモニターに利用してもらい、迷惑電話防止のサポートにおける効果等を測定・検証する。(関連記事

映像制作の業務効率化/ AI多言語文字起こし&自動翻訳 by ユニゾンシステムズ

ファイル共有、大容量の映像データの高速伝送等で映像制作を効率化できる「Join-View」の実証実験。リモートでの映像制作や、AI活用の多言語の自動翻訳で、編集作業や海外とのコミュニケーションの負荷を低減する。今回は、福岡市と連携している海外都市等との相互の情報発信等において、その有用性を検証する。

デジタル身分証プラットフォーム「TRUSTDOCK」 by TRUSTDOCK

「デジタル身分証」やオンラインでの本人確認サービスを行うための実証実験。今回は、行政手続きのデジタル化・効率化に向けた検討を行うとともに、窓口業務等の実行プロセスにおける完遂度と満足度を検証する。TRUSTDOCK は昨年5月に STRIVE などから資金を調達

自律分散オフィス「TiNK Desk / TiNK VPO」 by tsumug


マンション等を無人運用可能な小型オフィスに転換する「TiNK Desk / TiNK VPO」で、遠隔体温検知、自動問診、手洗い判定システムを実証実験。今回は、各デバイスの運用フローを確認するとともに、連動運用し、利用者の健康チェック率、手洗い率向上等を検証する。(関連記事

多目的AIカメラサービス事業 by 九州電力 + オプティム

混雑検知やマスク装着の有無などを、1台のカメラで提供可能な多目的AIカメラサービスの実証実験。フィジカルディスタンス確保やマスク装着の注意喚起ができるようにするもの。さらなる技術向上やサービス向上のため、利用した機能のUI、利用状況、満足度等を検証する。

「タイミーデリバリー」を活用したフードデリバリーの効率化 by タイミー

スマホアプリ「タイミーデリバリー」を利用したフードデリバリーにおいての実証実験を実施。飲食店や購入者への配送料や手数料の負担の軽減を図る。今回は事業化に向けフードデリバリーの「同時配送」の実証を行い、時間当たりの注文件数・配送件数・リピート率等を検証する。タイミーは昨年10月、20億円を調達している。(関連記事


採択プロジェクトの発表に先立ち、福岡市市長の高島宗一郎氏のほか、地元 VC やスタートアップの経営者らを集めたパネルディスカッションも開かれた。新型コロナウイルスの社会の影響は小さくないものの、ことスタートアップに関しては、ピボットや経営努力などで倒産や廃業を余儀なくされた企業は今のところ皆無だと言う。事業を柔軟に変化させやすいスタートアップの強みがうまく作用しているのかもしれない。

高島氏らは東日本大震災の際に社会影響は大きかったものの、そのビフォーとアフターでイノベーションが起きるほどの大きな経済変革が起きなかったことを例に挙げ、欧米に比べると、新型コロナウイルスの犠牲者が比較的抑えられている日本では、ニューノーマル(新常態)への対応を促す風潮も一過性のものに終始する可能性があるとし、今回の機会を活用して、より意識的にイノベーションを起こす必要があることを強調した。

パネルディスカッションに参加した、九大発のバイオテックスタートアップ KAICO 代表取締役の大和建太氏は、他都市に活動拠点を置きつつもテレワークかつ副業形式で研究開発の一部を担う社員を今年8月から採用する予定で、コロナ禍にありながらも、雇用の選択肢を拡大することで事業拡大の可能性を追求していきたいと語った。

Fukuoka Growth Next、新型コロナがもたらす社会課題の解決を目指す「Beyond Coronavirus」を発表——参加スタートアップを募集開始

SHARE:

【1日17時30分更新】福岡市は共催者であるため、該当箇所を削除。タイトルを差替。 福岡市の官民協働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next(FGN)」と福岡市は1日、新型コロナウイルスがもたらす社会課題の解決を目指す実証実験プロジェクト「Beyond Coronavirus」の募集を開始した。募集対象となるのは、感染予防や健康管理、リモートワークの推進、子どもの教育環境向…

Centers for Disease Control and Prevention’s Public Health Image Library (PHIL), with identification number #4814.

【1日17時30分更新】福岡市は共催者であるため、該当箇所を削除。タイトルを差替。

福岡市の官民協働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next(FGN)と福岡市は1日、新型コロナウイルスがもたらす社会課題の解決を目指す実証実験プロジェクト「Beyond Coronavirus」の募集を開始した。募集対象となるのは、感染予防や健康管理、リモートワークの推進、子どもの教育環境向上、外出自粛中の日常生活を豊かにする With コロナプロジェクトなど。

応募者は、プロジェクトがローンチ前かローンチ済かを問われない。今日から6月1日までの1ヶ月間にわたり募集され、6月中旬にオンラインで審査会を開き複数社が採択される予定。優れたプロジェクトには、税込最大で助成金50万円が進呈されるほか、実証実験期間中は FGN のコワーキングスペースを無償提供される。応募要領は「福岡市実証実験フルサポート事業募集要項」に沿う。

これより前、神戸市もまた、スタートアップ支援組織「Urban Innovation KOBE」を中心に新型コロナウイルスに伴う課題解決の実証実験を希望するスタートアップを4月下旬から募集している。神戸市と 500 Startups が共同運営するアクセラレータ「500 KOBE」もまた、今年は新型コロナウイルスに伴う課題解決をテーマとしてスタートアップを募集するようだ。

海外に目を転じると、世界経済フォーラムは今日、ビル&メリンダ・ゲイツ財団やマスターカードらの資金提供を受け、スタートアップらによる新型コロナウイルスに対応した新薬開発や臨床促進を支援する COVID-19 Therapeutics Accelerator を発表した。新薬の製造プロセスにおいては富士フイルムのバイオ医薬品関連会社 FUJIFILM Diosynth Biotechnologies が協力することが明らかになっている

福岡市の官民協働型スタートアップ支援施設「Fukuoka growth next」がリニューアルオープン、インキュベーションプログラムも複数始動

SHARE:

福岡市らが旧大名小学校跡地で展開する官民協働型スタートアップ支援施設「Fukuoka growth next(FGN)」のリニューアルが完了し、31日オープニングセレモニー「Re:Born」が開催された(以下のビデオ)。リニューアル後の FGN では施設の利便性向上に加え、複数のインキュベーションプログラムなども恒常的に提供される見込みだ。 FGN は福岡市、福岡地所、さくらインターネット、アパマ…

Image credit: Masanori Hashimoto

福岡市らが旧大名小学校跡地で展開する官民協働型スタートアップ支援施設「Fukuoka growth next(FGN)」のリニューアルが完了し、31日オープニングセレモニー「Re:Born」が開催された(以下のビデオ)。リニューアル後の FGN では施設の利便性向上に加え、複数のインキュベーションプログラムなども恒常的に提供される見込みだ。

FGN は福岡市、福岡地所、さくらインターネット、アパマンショップホールディングス(東証:8889)らにより、2017年4月12日にオープン。それからの2年間は期間限定のパイロット運用だったわけだが、世界のスタートアップハブとの MoU 締結や海外スタートアップの誘致活動に成果が見られたことから、市の予算として同施設の本格運用が認められたことになる。これに伴い、FGN では今年3月から3ヶ月間にわたりリニューアル工事を進めていた。

リニューアル後の共同運営者からはアパマンショップホールディングスが抜け、創業の地が福岡である GMO ペパポが新たな顔ぶれとして加わった。また、福岡発のユニコーン100社の創生を目標に掲げ、グローバルアクセラレータとの連携、10億円規模スタートアップファンドの組成、独自ハンズオンプログラムの提供、エンジニア支援育成プログラムの提供を予定している。

FGN を拠点とするインキュベーションプログラムとしては、6ヶ月間の「FGN 第2期 JUMPSTART PROGRAM」が展開されるほか、デジタルガレージ(東証:4819)傘下の Open Network Lab は同社のインキュベーションプログラムの地方版を北海道に引き続き、福岡でも始めることを明らかにした。

コミュニティ醸成ための環境づくりについても強化しており、FGN 内にあるスタンディングバー「awabar Fukuoka」はスペースを拡大したほか、デザイナー兼アーティストの東治輝(ひがしはるき)氏率いる「Howlt Coffee(ホルトコーヒー)」が新規に開設された。

未来Smart City Challenge、スマートシティづくりに向けたアイデアやビジネスプランの募集を開始——東京・豊洲や福岡・箱崎でPoCも視野に

SHARE:

III(Incubation & Innovation Initiative、略称:トリプルアイ)は、日本総合研究所や三井住友銀行などをコアメンバーに、官民組織などが加盟する異業種による事業開発コンソーシアムだ。III は2016年以来、社会にインパクトを与えるビジネスの創造を支援すべく、年に一度の頻度で、ビジネスプランコンテスト「未来」を開催している。 今年は特に「未来」の中からスマート…

未来 Smart City Challenge
Image credit: Incubation & Innovation Initiative

III(Incubation & Innovation Initiative、略称:トリプルアイ)は、日本総合研究所や三井住友銀行などをコアメンバーに、官民組織などが加盟する異業種による事業開発コンソーシアムだ。III は2016年以来、社会にインパクトを与えるビジネスの創造を支援すべく、年に一度の頻度で、ビジネスプランコンテスト「未来」を開催している。

今年は特に「未来」の中からスマートシティに関するビジネスプランコンテストが「未来 Smart City Challenge」としてスピンアウト、東京・豊洲地区(主体は清水建設)と福岡市・箱崎地区(FUKUOKA Smart EAST、主体は福岡市)を舞台に、スマートシティで実現したい先端的な技術や画期的なアイデアを募集している

豊洲ではデータ利活用型の医療、防災・減災・防犯、コミュニティなどの各種個別テーマ、FUKUOKA Smart EAST では福岡市と九州大学が策定した移動、健康、共有、生活などのサービス例が掲げられている。いずれの地域においても、報告会の結果を受けて優秀作品については実地での実証実験が展開され、ビジネスプランには机上で終わらず日の目を見る機会も提供される。

Image credit: 福岡市

本家のビジネスプランコンテスト「未来」と同様に、「未来 Smart City Challenge」はアクセラレータプログラムとしての性質も兼ね備えていて、募集から審査会や報告会の間には、専門家によるメンタリング、企業や VC とのマッチング、事業開発や実証実験のための資金補助なども提供される見込み。

東京では先ごろ、「未来 Smart City Challenge」の説明会が開催されたが、同様に福岡でも来週説明会が開催される予定(本稿執筆時点で詳細情報は未掲出だが、Fukuoka Growth Next にて9月4日17時半開場・18時開演予定)。FUKUOKA Smart EAST や東京・豊洲のスマートシティづくりについての講演も実施される。

ビジネスプランの募集は9月30日に締め切られ、11月から12月に開かれる審査会や報告会を経て、優秀作品には III から最大200万円が賞金(助成金)として提供される。

<関連記事>

福岡市、ロシア・サンクトペテルブルク市とスタートアップの相互支援に関する覚書を締結

SHARE:

福岡市は29日、ロシア・サンクトペテルブルク市とスタートアップの相互支援に関する覚書を締結したことを明らかにした。これは、今月25日と26日、サンクトペテルブルク市で開催された国際経済フォーラム「SPIEF(St. Petersburg International Economic Forum)」に際し、福岡市長の高島宗一郎氏が現地を訪れて実現したもの。 福岡市はこれまでに、エストニア政府、ヘルシ…

左から:サンクトペテルブルク市テクノパークのジェネラルディレクターであるソコロフ・アンドレイ・アレクサンドロビッチ氏(Соколов Андрей Александрович)と福岡市長の高島宗一郎氏
Image credit: 福岡市

福岡市は29日、ロシア・サンクトペテルブルク市とスタートアップの相互支援に関する覚書を締結したことを明らかにした。これは、今月25日と26日、サンクトペテルブルク市で開催された国際経済フォーラム「SPIEF(St. Petersburg International Economic Forum)」に際し、福岡市長の高島宗一郎氏が現地を訪れて実現したもの。

福岡市はこれまでに、エストニア政府、ヘルシンキ市、台北市、台湾スタートアップハブ、サンフランシスコ D-HAUS(btrax による運営)、フランス・ボルドー都市圏ニュージーランド・オークランド市シンガポール ACE と同様の覚書を締結しており、今回の ACE を含めると9例目となる(エストニア政府とは、傘下の3つの機関と覚書を締結)。25日にサンクトペテルブルク市運営のスタートアップインキュベータ「テクノパーク(Технопарк)」で実施された覚書締結式にあわせ、地元スタートアップ数社によるピッチが実施された。

本覚書の締結により、福岡市の Fukuoka Global Startup Center を通じて依頼すると、スタートアップはサンクトペテルブルクでテクノパークが運営するインキュベーション施設「イングリア(Инглия)」への入居に便宜が図られるほか、テクノパークが提供する現地の金融機関・業界団体・大学等の紹介,ビジネスマッチングなどのサービスが受けられる。

Image credit: St. Petersburg Technopark

エストニア最大のテックカンファレンス「Latitude 59」がスタート——福岡市はのべ40人以上からなるスタートアップ代表団を派遣

SHARE:

本稿は、「Latitude 59 2018」の取材の一部である。 今週後半は、ヨーロッパ各地で大型スタートアップ・カンファレンスが開催されている。パリでは VIVA TECH、ウィーンでは Pioneers、アムステルダム The Next Web、そして、エストニアのタリンでは Latitude 59 と、見事にカンファレンスの日取りが重なったのだ。 11月にリスボンで開催されるようになった W…

Latitude 59 会場に用意される2つのステージ「BlueStage」と「YellowStage」の MC 4人。彼らは現役の起業家や投資家たち
Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、「Latitude 59 2018」の取材の一部である。

今週後半は、ヨーロッパ各地で大型スタートアップ・カンファレンスが開催されている。パリでは VIVA TECH、ウィーンでは Pioneers、アムステルダム The Next Web、そして、エストニアのタリンでは Latitude 59 と、見事にカンファレンスの日取りが重なったのだ。

11月にリスボンで開催されるようになった WebSummit の日取りを避けてスケジュールしたところ、各国イベントともこの時期に開催されるようになった結果であるとか、理由については諸説あるが、全く同じ日に開催されるため、飛行機や鉄道など移動手段をどんなに駆使しても、都合よく複数のカンファレンスに参加するのは不可能で、どれか一つを選ばざるを得ない。

筆者は、VIVA TECH、Pioneers、The Next Web はここ数年の間に参加していることや、特にブロックチェーンという文脈で面白いものが見れそうだという期待、それに、エストニアの有望スタートアップである Funderbeam の CEO からの誘いもあって、Latitude 59 に参加することを決めた。

<関連記事>

明日から GDPR が施行

開会の辞に続いて行われたセッション。データがもたらす民主主義、公平性、倫理観などについて。
Image credit: Masaru Ikeda

Latitude 59 の2日目となった25日は、GDPR(欧州統一個人情報保護法、EU General Data Protection Regulation)の施行開始日だ。この法律は、会社の所在地にかかわらず、EU 域内からの個人情報の取得にあたり必要な対策を怠った場合は、その会社の売上の4%か、2,000万ユーロかの高い方を上限額とする制裁金が課されるというものだ。

Latitude 59 に限らず、ヨーロッパのスタートアップカンファレンスでは場所を問わず、GDPR が議論のトピックの一つになったはずだ。特にブロックチェーンを使った一つの適用サービスである KYC(Know Your Customer)のプロセスにおいては、GDPR に準拠した状態で正しい KYC が実施できるか、というのが大きな課題となる。Latitude 59 にも、このような課題の解決を得意とするスタートアップが数多く出展していた。

福岡市は、のべ40人以上からなるスタートアップ代表団を派遣

エストニア首相を表敬訪問した、福岡市のスタートアップ代表団一行
Image credit: Masaru Ikeda

既に海外の10都市程度の自治体などとスタートアップの相互支援に関する協力関係を締結している福岡市は、この活動の最初の締結相手がエストニア政府だったということもあり、今回、のべ40人以上の起業家などからなるスタートアップ代表団を結成し派遣した。

タリン市内のスタートアップインキュベータ Tehnopol を訪問した福岡市のスタートアップ代表団一行
Image credit: Masaru Ikeda

Latitude 59 前日となる23日、一行はエストニア首相官邸である「Stenbocki maja」に、同国首相の Jüri Ratas 氏を表敬訪問。また、タリン市内にあるスタートアップ育成施設 Tehnopol と訪れピッチイベントを行うなどして現地起業家との親睦を図った。

<関連記事>

日本人起業家によるエストニアスタートアップ「Blockhive」が Latitude 59 周辺を席巻

Latitude 59 会場に開設された、茶室を模した Blockhive のブースエリア
Image credit: Masaru Ikeda

決して巨大ではないエストニアのコミュニティにおいて、Latitude 59 を中心に非常に多くの日本人が訪問しているようだ。ブロックチェーンを活用したアプリ開発などを行う Blockhive は、日本人起業家らをコアメンバーとするエストニアのスタートアップだが、Latitude 59 の会場内で畳を敷いた茶室風のブースで注目を集め、イベント中は独自トークン ESTY のリワードキャンペーンを展開するほか、同社が夜に開催したサイドイベント(ミートアップ)にも多数の参加者を集め盛況だったようだ。

Latitude 59 に開設された、福岡市スタートアップ代表団のブースエリア。BlueStage や YellowStage に続く階段に近いこともあり盛況だった。
Image credit: Masaru Ikeda

THE BRIDGE(あるいは、以前の Startup Dating の呼称の頃から)を始めて以来、日本の内外を問わず、実に多くの起業家に会ってきた。中にはピボットしたり、新境地をブロックチェーンに求めたりして、エストニアにやってきて新たにスタートアップを始めた起業家も少なくない。本日以降いくつか会う約束をもらっているので、彼らの近況についても追って紹介したいと思う。

8回目を迎えた「明星和楽」のテーマは融合——国や地域、世代、業界を超えた参加者が福岡に集まる

SHARE:

2011年にスタートした明星和楽は、早くも8回目を迎えた。SXSW(サウスバイサウスウエスト)にヒントを得て、街を舞台にイノベーションを盛り上げようと始まったこのイベントは、福岡を飛び出して台北・ロンドン・高雄などでも開催。国際色豊かなスタートアップシティとしての福岡を作り上げるのにも、一役買っているようだ。 奇しくも、福岡の一大スタートアップ拠点となった Fukuoka Growth Next …

2011年にスタートした明星和楽は、早くも8回目を迎えた。SXSW(サウスバイサウスウエスト)にヒントを得て、街を舞台にイノベーションを盛り上げようと始まったこのイベントは、福岡を飛び出して台北・ロンドン・高雄などでも開催。国際色豊かなスタートアップシティとしての福岡を作り上げるのにも、一役買っているようだ。

Fukuoka Growth Next 玄関
Image credit: Masaru Ikeda

奇しくも、福岡の一大スタートアップ拠点となった Fukuoka Growth Next は創設から1周年を迎え、これまでに170社超のスタートアップや団体が入居し、そのうち19社が合計37億円を調達するまでに成長した。先月発表されたヤマップのシリーズ B ラウンド調達は、この合計金額をさらに押し上げることになるだろう。

入口では「明星和楽ソーダ」が販売
Image credit: Masaru Ikeda

福岡は他の地方都市にもインスピレーションを与えている。札幌では、NoMapsOpen Network Lab の活動が開始され、MakuakeMobike といった象徴的なテクノロジー企業の街へのインストールが始まった。神戸では先週開催された 078Kobe市が支援するスタートアップアクセラレータが開始され、沖縄ではスタートアップカフェコザなどを中心に、地域の起業家コミュニティが醸成される機運が高まりつつある。

下関名物の瓦そば。明星和楽で火がついて、全国展開なるか。
Image credit: Masaru Ikeda

「大人の文化祭」をうたう明星和楽には、イベント期間中、参加者の空腹を満たしてくれるキッチンカーや出店(でみせ)の存在は欠かすことはできない。今回は、チュロスやソーダといった明星和楽特製アイテムに加え、山口・下関名物の瓦そばが関門海峡を超えてやってきていた。抹茶の練り込まれた蕎麦に、レモンやもみじおろしが聞いたこの郷土料理は、「逃げるは恥だが役に立つ」で紹介されたのを機に各地でブレイクしている模様だ。

開会宣言する実行委員長の松口健司氏
Image credit: Masaru Ikeda

明星和楽の実行委員長は昨年以降、前任の橋本正徳氏(ヌーラボ創業者兼代表取締役)から現任の松口健司氏(サイノウ)に引き継がれた。松口氏は現役の大学生だったが、この春で無事に卒業。長崎の実家を離れ、大学生活のために福岡を拠点に活動していたが、卒業後も福岡でスタートアップ支援を続ける意志を固めたようだ。明星和楽に関わるボランティアメンバーの顔ぶれもまたそうだが、初回開始から8年目を迎え世代交代の波が訪れつつある。

基調講演を行った、エメラダの古川直樹氏(右)。モデレータを務めたのは、明星和楽の前実行委員長でヌーラボ代表取締役の橋本正徳氏(左)。
Image credit: Masaru Ikeda

オープニングの基調講演のスピーカーを務めたのは、エメラダの古川直樹氏だ。古川氏は、アメリカ、中国、イギリス、日本における、エクイティによる資金調達と株式型クラウドファンディングの比較、中小企業の融資残高とオンラインレンディング残高の比較を示し、インターネットを通じた企業向けの資金供給事業に大きな市場機会が潜在していると述べた。

BEENEXT の前田ヒロ氏
Image credit: Masaru Ikeda
iSGS インベストメントワークスの佐藤真希子氏(左)と、ABBALab の小笠原治氏(右)。
Image credit: Masaru Ikeda

投資家セッションには、BEENEXT の前田ヒロ氏、ABBALab の小笠原治氏、iSGS インベストメントワークスの佐藤真希子氏が登壇。潜在起業家と思われる聴衆からは、事業を始めたときや資金需要が出てきたときなど、どのタイミングで投資家に連絡を取ったらよいかとの質問が寄せられ、3人の投資家からは、具体的な資金需要が出てくる時期を待たずに、ななるべく早い段階から投資家らとのコミュニケーションをとったほうがいいだろう、との提案があった。

学生ハッカソンのプレゼンテーション
Image credit: Masaru Ikeda

明星和楽の最終日の一週間前からは九州の大学生が即席チームを編成し、企業がもつ課題解決に主眼を置いたハッカソンが開かれた。昨年あたりから、この種の企業提案による課題解決型ハッカソンや PBL(問題解決学習 )を教育現場などに取り入れる傾向が全国各地で散見されるようになった。

学生と市長との対話会
Image credit: Masaru Ikeda

ハッカソンに加え、起業意識を持つ学生(高校生や大学生)らが福岡市長の高島宗一郎氏と対面し、自身の夢や福岡に対する思いを披露する機会も持たれた。福岡市はかねてから、学生起業家向けの奨学金制度を運用するなど、学生からの起業家育成にも積極的だ。九大起業部F Ventures のスタートアップ投資部などからも多数が参加していたようだ。

左から:ginco の森川夢佑斗氏、近畿大学教授の山﨑重一郎氏、nayuta の森山瞳氏ミスターエクスチェンジの波止紗英氏
Image credit: Masaru Ikeda

ginco の森川夢佑斗氏、近畿大学教授の山﨑重一郎氏、nayuta の森山瞳氏を交えてのブロックチェーンに関するセッション。モデレータは、ミスターエクスチェンジの波止紗英氏が務めた。ブロックチェーンが将来実現できることの可能性、Proof of Work などに対する解釈が、各者各様で興味深い内容となった。

Taiwan Startup Meet-up
Image credit: Masaru Ikeda

福岡市はかねてから台湾スタートアップの招致活動に積極的だが、今回の明星和楽は SLUSH Tokyo の直後に開催されたこともあり、SLUSH Tokyo に参加した台湾スタートアップが台湾への帰路で福岡に立ち寄り、明星和楽に参加した。台湾スタートアップ総勢10社が Taiwan Startup Meet-up に参加。

PhotoMusic
Image credit: Masaru Ikeda

レゲエミュージシャンの DOZAN11(ex. 三木道三)氏が先ごろ開発した面白いソフトウェアを紹介してくれた。その名前はシンプルに「PhotoMusic」。写真を読み込ませると音楽が演奏される。透明の部分と白色の部分には何も存在しないとみなし、それ以外の部分を色に応じて音楽を奏でてくれる。

左から:GMO ペパポ 代表取締役の佐藤健太郎氏、福岡市長の高島宗一郎氏、菅本裕子氏、明星和楽実行委員長の松口健司氏
Image credit: Masaru Ikeda

トリを飾ったのは、イベントへの協賛をはじめ明星和楽を初回から応援しつづけている GMO ペパボ代表取締役の佐藤健太郎氏、HKT48 卒業後 Instagram でフォロワー数35万人を抱えるインフルエンサーに転身した「ゆうこす」こと菅本裕子氏を交えてのスタートアップセッション。

高島氏は7年前に始まった明星和楽が、現在の福岡におけるスタートアップコミュニティの発展のきかっけになったと強調。また、今年9月には9回目となる明星和楽が開催されることも発表された。