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Monozukuri Hardware Cupでファイナリスト8チームがピッチ登壇——ハチたま、チャレナジー、スマートショッピングが、米本家参加権を獲得

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京都のハードウェア特化スタートアップアクセラレータ Makers Boot Camp、ニューヨークの FabFoundry、東京の TechShop Japan で構成されるモノづくり起業推進協議会は27日、大阪で開催された Hack Osaka 2018 内で Monozukuri Hardware Cup 2018 を開催した。 このイベントは「世界を舞台に活躍する日本のモノづくりスタートアッ…

京都のハードウェア特化スタートアップアクセラレータ Makers Boot Camp、ニューヨークの FabFoundry、東京の TechShop Japan で構成されるモノづくり起業推進協議会は27日、大阪で開催された Hack Osaka 2018 内で Monozukuri Hardware Cup 2018 を開催した。

このイベントは「世界を舞台に活躍する日本のモノづくりスタートアップ企業の登竜門」と位置付けられるもので、上位3位入賞チームには、4月18日にアメリカ・ピッツバーグで開催される「AlphaLab Gear Hardware Cup Final 2018」への出場権または出展権が与えられ、北アメリカ・南アメリカ・カナダ・インド・イスラエル・韓国などから選出されたチームと共に、優勝賞金5万ドルを賭けてピッチで激戦を交わすことになる。

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Monozukuri Hardware Cup 2018 には日本国内27チームから応募が寄せられ、8チームがファイナリストに選出された。選考条件は、アメリカの Hardware Cup Final と同じく 1.事業化への情熱、2. 国際的な市場性、3. 潜在的な顧客ニーズもしくは大きな市場規模、4. 競合優位性 の4つに設定されている。

Monozukuri Hardware Cup 2018 で審査員を務めたのは次の方々だ。

  • Allen Miner 氏(サンブリッジ グループ CEO)
  • 藤田修嗣氏(西部商工株式会社 代表取締役/EO大阪前期会長)
  • 松崎良太氏(きびだんご株式会社 代表取締役)
  • Paul Kim 氏(日本エア・リキード株式会社 Digital Transformation Project Manager)

【優勝(Hardware Cup Final 2018 日本代表権獲得)】ハチたま(東京)

ハチたまは、猫の泌尿器疾患を解決できる IoT トイレ「TOLETTA(トレッタ)」を開発している。自動でウンチを掃除し、画像認識で猫を見分け、体重・尿量・排尿・排便回数を測定し記録する。猫の健康異常が見つかれば、その情報をアプリに通知してくれるというものだ。デバイスやスマートフォンアプリ、認定オーガニックフードの定期購買、オンライン相談という3つの要素でマネタイズしている。

ハチたまは2015年の設立(設立当時の社名は、ペットボードヘルスケア)。2016年に「GREEN FUNDING」でクラウドファンディングキャンペーンを成功させ、ゼロワンブースターが運営支援する森永アクセラレータ2016、TOKYO アクセラレータ(第一勧業信用組合)に採択された。2017年2月には、森永製菓、かんしん未来ファンド(運営は第一勧業信用組合)、アクトコール、ゼロワンブースターからの出資と、日本政策金融公庫から資本性ローン(挑戦支援資本強化特例制度)で合計4,000万円を調達したことを明らかにしている。

【2位】チャレナジー(東京)

チャレナジーは、台風のような強風状態でも安定して発電ができる風力発電機を開発するスタートアップだ。自然エネルギーを利用したサステイナブルな発電方法として注目を集める風力発電だが、一方で一般的なプロペラ型風力発電機は、強風や乱流に弱く、バードストライク、低周波騒音などの問題があり、また日本における年間故障率は40%〜60%と問題も大きい。これが原因で、日本の風力発電による潜在的年間発電能力は 1,900GW に上る中、実際には 3GW しか発電されていないのが現状だ。

チャレナジーはマグナス効果を活用した特殊形状の風力発電機を独自に開発。この発電機では、強風や乱流、風向きがどの方向に変化したとしても安定的に電力を発生させることができる。発電機としての安全性が担保されるため、人が住む街中に設置することが可能だ。同社は昨年、JR 東日本が実施した「JR EAST STARTUP PROGRAM」第1期デモデイで最優秀賞を受賞している。同社は2018年1月、初の外部資金調達ラウンドで、リアルテックファンド、三井住友海上キャピタル、THK から総額2.8億円を調達している。

【3位】スマートショッピング(東京)

スマートショッピングは、個人向けに日用品の価格比較サイト「スマートショッピング」、法人向けに IoT デバイスを用いた在庫管理・自動発注サービスを提供している。特に法人向けには、独自開発の IoT デバイス「スマートマット」を商品の下に敷くことで残量を自動計測、データに基づいて適切なタイミングで自動発注するしくみを作った。ついつい忘れがちな必要なアイテムを、常に確保しておく作業を自動化する。

スマートショピングは2018年2月、アドベンチャー、Makers Boot Camp の MBC 試作ファンド、NOS Ventures、丹下大氏を含むエンジェル投資家複数から約2億円を調達している。


惜しくも3位以内に入賞しなかったものの、ファイナリストとして選ばれたスタートアップは、次の通り。

  • 16Lab (神奈川)
    世界最小の IoT / Wearable 用モジュールによるプラットフォーム事業 <関連記事
  • 歯っぴ〜(熊本)
    人生100年時代に必要な歯磨きサービスの提供
  • iBot(東京)
    椅子を自動で運ぶロボットの開発
  • みまもーら(東京)
    世界最小サイズの LoRa + GPS 搭載デバイスを採用した見守りサービス
  • OTON GLASS(東京)
    知覚を拡張するIoTスマートグラス <関連記事

今年6回目を迎えるHackOsaka、ピッチコンテスト「Hack Award 2018」に社会貢献や健康テーマのチーム10社が世界中から集結

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大阪市は27日、年次のスタートアップ・カンファレンスである「HackOsaka 2018」を開催し、日本内外から投資家・起業家・メディアなど総勢約数百名が参加した。2013年からスタートしたこのイベントも今回で6回目を数え、世界中のスタートアップ・エコシステムの動向を関西の起業家に紹介する姿勢には、なお一段と磨きがかかっているようだ。 イベントの終盤では、日本内外から集まったスタートアップ10チー…

大阪市は27日、年次のスタートアップ・カンファレンスである「HackOsaka 2018」を開催し、日本内外から投資家・起業家・メディアなど総勢約数百名が参加した。2013年からスタートしたこのイベントも今回で6回目を数え、世界中のスタートアップ・エコシステムの動向を関西の起業家に紹介する姿勢には、なお一段と磨きがかかっているようだ。

イベントの終盤では、日本内外から集まったスタートアップ10チームがピッチを行なった。審査員を務めたのは、以下の6名の方々だ。

  • 西村淳子氏(シルバーエッグ・テクノロジー共同創業者)
  • Oko Davaasuren 氏(Techstars アジア太平洋地域ディレクター)
  • Oscar Kneppers 氏(オランダ Rockstart 創業者)
  • Gidi Schmerling 氏(イスラエル テルアビブヤッファ メディア担当部長)
  • Shan Lu 氏(LeaguerX=力合鋭思 創設パートナー兼最高執行責任者)
  • Allen Miner 氏(サンブリッジ 代表取締役会長兼 CEO / HackOsaka スーパーバイザー)

MC は、元 Tech in Asia 日本編集長で Best Beer 創業者の Peter Rothenberg 氏が務めた。

Gold Prize: dot(韓国)

dot は点字が表現できるスマートウォッチを開発。視覚障害者がスマートウォッチのように使え、メッセージのやりとりやソーシャルネットワーク上の投稿を読める。通常の点字キーボードは5,000ドル程度するが、dot は290ドルで提供できるため、視覚障害者へのギフトとしても最適。30の特許により、dot 上の点字表示部の小型化に成功している。昨年、SLUSH TOKYO のピッチコンテストで優勝

Google の協力を得て点字表示ができるタブレット「Dot Pad」(950ドル)に加え、Dot Pad の簡易版(教育用、200ドル)である「Dot Mini」を開発。1,000万人の視覚障害者がいるインドで数百万台を投入予定。次なるプロジェクトとして、ドバイのスマートシティプロジェクト向けに点字キオスクを開発に着手、平昌オリンピックでも試験展開した。現在アメリカと中国で事業展開しており、日本市場にはまもなく上陸予定だ。

Silver Prize: Eye Control(イスラエル)

ALS(筋萎縮性側索硬化症)で身体が動かせない患者は世界中に160万人いるとされ、その人口は増加傾向にある。彼らがコミュニケーションに使う装置が高価であること気づいた Eye Control のチームは、ウエアラブルで、値段が安く、使いやすいデバイスを開発することにした。

Eye Control はカメラを使って患者の瞳孔の動きを細くし、それを小型コンピュータに送信して伝えたい内容を解析、BLE 経由でスマートフォンを通じ伝えたい内容が発声されたり制御されたりするしくみ。大きな表示スクリーンを使う煩わしさが無いのが最大の特徴だ。2011年の Starupboocamp から輩出、昨年にはイスラエルのテックメディア Geektime の Next Future Technology 賞を受賞した。

Bronze Prize: Carbyne(イスラエル)

110番や119番などの緊急電話サービスは、近年いくつかの問題を抱えている。通話が長くなること、ニセ電話が増えていること、通報場所が正確でないこと、複数の連絡が寄せられたときに優先順位づけができないこと、現場把握のための映像が無いことなどだ。

Carbyne では110番や119番にかかってきた通話を Carbyne のシステムに転送し、緊急電話を受信するセンターで現場の位置情報・画像情報など、より整理された詳細な情報を把握することが可能になり、より的確で迅速な救助や事後対応につなげることができる。メキシコの通信会社 América Móvil、ホンジュラスやフィリピンの国家プロジェクトなどで既に導入が始まっている。

Bronze Prize: Nature Remo(日本)

Nature は、エアコンをスマート化する IoT プロダクト「Nature Remo」を開発している。2016年に発表された Nature Remo は、Kickstarter、Indiegogo、Makuake の3サイトでのクラウドファンディングを通じ、総額2,200万円以上を調達。昨年には神戸市と500 Startups が開催した、アクセラレーションプログラム「500 Kobe Accelerator」に採択され、先ごろ大和企業投資から1億円を調達した。

開発・製造体制が安定したこともあり、ビックカメラ・コジマ・Amazon での販売が開始。アーリーアダプターでなくても、市中の家電量販店で手軽に買えるようになったのは、最近の大きな動きだ。関西電力との協業では、インターネットとセンサー技術を活用し、分散型電源を普及させ、ピーク時に活用できる電力供給源の代替としてエネルギーを自給自足出来るバーチャルパワープラントの実証事業に参画している。

Bloodhero(フィリピン)

事故や手術で必要となる献血は全人口の1%相当分程度が必要とされるが、実際には提供血液が不足している。結果として、血液を必要とする患者の家族が、ソーシャルメディアで「○型の血液の提供をお願いします」などと助けを求める投稿が後を絶たない。Bloodhero は、血液が必要な人に血液を届けるソーシャルプラットフォームだ。

献血をするごとにポイントが貯まり、貯まったポイントに応じてステイタスが付与される。献血者はステイタスレベルに応じて、スパの無料優待などの特典が得られる。Bloodhero を導入した病院では、献血者のリテンションレートが23%増加する効果がみられているという。2018年10月から12月期で、5万件の献血実績到達を目指す。

Ouireward(フランス)

飛行機の欠航や遅延を経験する人々は、年間に世界で100万人に上るという。一方、ヨーロッパでは欠航はもとより、3時間以上の遅延が発生した場合、航空会社が搭乗客に補償することが EU261 法で求められている。距離にもよるが一般的に最高700ドルのキャッシュバックを受け取ることができるが、搭乗客が権利主張をするには、航空会社との交渉が必要になる。この交渉プロセスには、多くの書類提出が必要だったり、数ヶ月必要が待つ必要があったり、挙句の果てには拒否されたりして、非常に厄介で面倒だ。

Ouireward では、3分間で記入可能なオンラインフォームをユーザが登録することで、この交渉プロセスを代行してくれる。成功報酬ベースで Ouireward がキャッシュバック金額の25%を手数料徴収する。6ヶ月前にローンチし、37カ国の顧客のリクエストを受け、79の航空会社と交渉し、総額16万ドルのキャッシュバックを徴収代行した。航空会社との提携も視野に入れており、現在200万ドルの資金調達、日本の航空会社や保険会社との提携を求めている。

Yiyuan/宜遠(中国)

Yiyuan(宜遠)は、モバイルアプリを使って写真を撮影することにより、人工知能が皮膚の状態を評価し障害を診断するサービスを提供している。アプリを通じてアドバイスを行い、人の顔の部位にランドマーキングを行うことで、治療の前と後の状態をディープラーニングで自動診断し、快方に向かっているか追加治療が必要か、などを患者に伝える。

将来的には、化粧品店舗向けの API や SDK の提供、電話応対サービスなどを拡充しマネタイズするようだ。
これまでに QF Capital(啓賦資本)と清華大学が支援するアクセラレータ LeaguerX(力合鋭思)からエンジェル投資を受けている。

Travelio(インドネシア)

インドネシア版 Airbnb とも称される Travelio は、通常のバケーションレンタル以上に高品位なサービスの提供を狙っているようだ。不動産会社が保有する物件などの管理も代行し、掃除やリネン交換などホテル基準のサービスを長距離滞在、レジャー、出張ニーズの顧客に提供する。

現在インドネシア国内25都市でサービスを提供しており、取扱物件数は3,000件。国内ユーザと海外ユーザの比率は、65%:35%。ユーザは1回あたり平均4.95泊しているということで、コストパフォーマンスが追求されやすい長距離滞在に人気があるようだ。ジャカルタ市内では多くの物件が建設される一方、売れていない物件も相当あるようで、不動産デベロッパに対して、それらの物件のマネタイズに貢献するという側面もあるようだ。

BackTech(日本)

BackTech2016年にリリースした「ポケットセラピスト」は、京都大学大学院医学研究科の研究成果である腰痛タイプ判定アルゴリズムを用いて、ユーザーに最適なエクササイズの提案や腰痛タイプに合わせた優良治療院を紹介する。サイバーエージェントから資金調達を受けている。

腰痛は多くの労働者が抱える問題だが、労働者にとっては健康問題であると同時に、雇用する企業にとっては生産性を下げる一因となる。ポケットセラピストはアプリを通じて、セラピストからアドバイスを受けられる環境を提供、費用は雇用者である企業や保険会社などが負担する。

Protectiq(ロシア)

Protectiq は、シェアリングエコノミーを応用した P2P 保険サービスだ。発展途上国などで保険の未整備により、腫瘍疾病やガンが原因で死亡する人が少なからずいることに着目。保険料収入、保険料支払のプロセスにはブロックチェーンが利用されており、一連のお金の流れが透明化されることにより安価な料金体系を実現している。

具体的には、ユーザは年間一律の20ドルの保険料を支払う。保険料は第三者の献金者や、社会奉仕を宣言する企業に支払ってもらうこともできる。Protectiq はユーザからの申告に基づき、最大で35万ドルまでの保険金を支払う。特に、18歳〜40歳の若年層の、あまり裕福では無い人々をターゲットにしている。