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IBMとブロックチェーンの今: 企業が日常的に利用するように(5/5)

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企業のブロックチェーン利用 (前回からのつづき)これらのプロジェクトを通じてブロックチェーンの実行可能性を確立してきたIBMは、現在、企業ユーザーへの提案を加速させている。 IBMはそのグローバル・ビジネス・サービスを通じて、企業が独自のブロックチェーン・プラットフォームを立ち上げるために協力しており、これまでに100件以上のケースを開発してきたという。Rennie氏はこう言及する。 「ブロックチ…

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企業のブロックチェーン利用

(前回からのつづき)これらのプロジェクトを通じてブロックチェーンの実行可能性を確立してきたIBMは、現在、企業ユーザーへの提案を加速させている。

IBMはそのグローバル・ビジネス・サービスを通じて、企業が独自のブロックチェーン・プラットフォームを立ち上げるために協力しており、これまでに100件以上のケースを開発してきたという。Rennie氏はこう言及する。

「ブロックチェーンはビジネスの目標を追求するのに適した技術であるということをパートナーにお伝えしています。あらゆるパターンを十分に実証してきましたのでそのアプローチが初めて、というケースはほぼありません。人々が抱く不安を少しでも解消するために私たちは進歩を遂げていると思います」。

同氏によればブロックチェーンの利点はやはり柔軟性と透明性の向上にあるという。これは、より多くの企業がデジタルトランスフォーメーションを推進する中で重要になるポイントだ。Rennie氏は現在の状況をこう話す。

「この1年半の間にビジネスリーダーたちは、自分たちがやりたいと思っていたマルチパーティー統合(訳註:複数のプレーヤーによる情報統合)の一部が可能になり、非常に困難なビジネス統合やデータ共有の問題にブロックチェーンを適用する方法を理解しはじめたことで急速に加速しています」。

2年以上前にさかのぼると、これらのプロジェクトのほとんどは主にパイロット版ばかりだったそうだ。しかし、この1年間で、より多くのパートナーが日常的に使用するようになっている。その中には、中小企業の資金調達を促進するためにブロックチェーンを利用しているWe.tradeや、サプライヤーとの関係を管理するためにブロックチェーンを利用しているHome Depotなど、注目度の高いパートナーが含まれるようになった。

今後、IBMはブロックチェーンを拡大するハイブリッドクラウド戦略の重要なツールと捉えている。Rennie氏はブロックチェーンは、異なるクラウドサービスを利用する際に生じる複雑さを管理するためのもう一つの方法であると話す。

「ハイブリッドクラウドの機能について考えてみると、私たちが支援していることの大部分は、さまざまな方法でビジネスプロセスを自動化して統合することです。ブロックチェーンは統合自動化とマルチパーティの統合を可能にするため、非常に重要な役割を果たしています。ブロックチェーンは、未来の思考から現在の思考へと変化しているのです」。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

IBMとブロックチェーンの今:Marsekと進める海運業へのブロックチェーン導入(4/5)

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(前回からのつづき)またIBMは、Marsekと連携してTradeLensと呼ばれる海運業に対するブロックチェーンの導入を推進している。ポートのオーナー、コンテナ企業、物流会社、税関職員、荷主などを一つにまとめスマートコントラクトをベースとした取引プラットフォームとなっている。同業界は未だに電話やファックスが主なコミュニケーションツールなため、大きな一歩であると言える。 Renni氏は取り組みにつ…

Image Credit : IBM

(前回からのつづき)またIBMは、Marsekと連携してTradeLensと呼ばれる海運業に対するブロックチェーンの導入を推進している。ポートのオーナー、コンテナ企業、物流会社、税関職員、荷主などを一つにまとめスマートコントラクトをベースとした取引プラットフォームとなっている。同業界は未だに電話やファックスが主なコミュニケーションツールなため、大きな一歩であると言える。

Renni氏は取り組みについて以下のように述べる

「海上の運送は非常に競争の激しい領域です。特に、サプライヤーから始まり、税関の油種管理や船上での作業など全てを管理しようとすると複雑かつ相当量の事務処理が発生します。出荷するサイドが、オンデマンドに荷物の位置を完全に把握することは非常に困難で、仮に実現できれば貴重なのは明らかでしょう」。

昨年春のパンデミック発生の初期段階で、IBMはサプライヤーと購入者を繋ぐブロックチェーンプラットフォーム「Rapid Supplier Connect」を導入している。これは、マスク・防護服などを製造するメーカーや消毒剤を製造するメーカーなどが大規模なサプライチェーンの変更を余儀なくされたことで、新しいプレーヤーが繋がる方法を必要としていたことが起因するという。

プロジェクトのゴールには、そうした商品を今まで購入した経験のないバイヤーが商品の検証を可能とすることに置かれている。Renni氏によれば、両者がエコシステムに参加することでより透明性の高いトランザクションを進めることができるという。

例えばこの場合、エコシステム参加者は信頼に相当するデータをブロックチェーン上で共有していることを確認することができる。これにより、購入や価格など新規参入のプレーヤーがバイアスなく情報検証することが容易となる。Renniは次のように述べている。

「彼らはそれぞれが独自に病院や生産する工場に紐づいたサプライチェーンシステムを運用していました。つまり、彼らを無理やり新しいサプライチェーンに移行させることや、共通のサプライチェーンを使ってもらうことなどは不可能だったのです」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

IBMとブロックチェーンの今:Walmartらと取り組む「Food Trust Network」(3/5)

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Food TrustNetwork (前回からのつづき)確かにHyperledgerはプラットフォームとして見られることも多いが、IBMはツールをただ作るだけでは十分でないと判断した。IBMでは、ブロックチェーンで何をすることができるのかまで表現し実証することで技術に対する信頼を獲得できるのではと考えている。そのため、IBMでは多くの業界で活用できるブロックチェーンのプロジェクトを中心に扱っている…

Food TrustNetwork

(前回からのつづき)確かにHyperledgerはプラットフォームとして見られることも多いが、IBMはツールをただ作るだけでは十分でないと判断した。IBMでは、ブロックチェーンで何をすることができるのかまで表現し実証することで技術に対する信頼を獲得できるのではと考えている。そのため、IBMでは多くの業界で活用できるブロックチェーンのプロジェクトを中心に扱っているのだ。

おそらく、IBMのプロジェクトとして最も注目を集めいるのはIBM Food Trust Networkだろう。Rennie氏は「IBM Food Trust Networkは食糧サプライチェーンの透明性を高めることを目的に設計されています。これは、農場から消費者までに関わる加工業者や小売、輸送業者など全ての関係者と協力し制作したもの」と述べている。

Rennie氏は今まで、上述したような異なるセクターの事業者が独自のITシステムを利用しており、一つのシステム上に統合するのは大きな弊害があったと述べる。また仮に統合できたとしても情報の完全共有は難しく、信頼関係を築く難易度も高い。

これにより、WalmartやCarrefourなどの大手小売業者が参加し、棚に届いた商品をモニターできるようになった。実際、商品の生産から売り場に至るまでの流れは非常に煩雑で、完全に把握することは困難と思われていた。例えばレタスのような食品が店頭に並ぶまで店側はそれがどこから届いたものなのか、ほとんど見当がつかないことが普通であった。

この問題点としてはレタスに大腸菌など何かしらリスクが起きた際に、どの出荷先が汚染されている可能性があるのか判断することができないため、膨大な量のレタスを廃棄することが避けられなかったという点が挙げられる。

IBMの役割としては、Food Trust Networkに参加した場合、そのパートナーがどの様な機密情報を共有し、それに応じてどのような利益が生じるのかを分かりやすく説明する必要があった。

「私たちはビジネスの観点でいかに分散型の信頼関係が築かれるのかを実際に示す必要がありました。また、それに応じてサプライチェーンの動きの中で実例を示す必要もあったのです」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

IBMとブロックチェーンの今:ブロックチェーン導入の課題(2/5)

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HyperledgerとIBM (前回からのつづき)ブロックチェーンは分散システムを活用し、システム内におけるトランザクションの透明性を高めることが可能だ。加えて、個々の商品の識別をすることも可能なため、商品の偽造などの不正行為などを把握することができる。IBMのブロックチェーンに対する取り組みはHyperledgerがが挙げられるだろう。これは、Linux Foundationのオープンソースで…

Image Credit :Hyperledger

HyperledgerとIBM

(前回からのつづき)ブロックチェーンは分散システムを活用し、システム内におけるトランザクションの透明性を高めることが可能だ。加えて、個々の商品の識別をすることも可能なため、商品の偽造などの不正行為などを把握することができる。IBMのブロックチェーンに対する取り組みはHyperledgerがが挙げられるだろう。これは、Linux Foundationのオープンソースであり、エンタープライズ向けブロックチェーンの代表格として挙げられる。2016年に設立された同財団は、30の設立メンバーで構成され、IBMも含まれている。

Rennie氏は「私たちは早い段階から企業ニーズに応じたブロックチェーンにフォーカスし、Hyperledgerに貢献することに力を注いできました」と述べる。

同社によれば、ブロックチェーン導入の課題の一つはブロックチェーンと暗号資産が同義語のように扱われていたことにあるという。Hyperledgerでは、ブロックチェーンを利用してP2Pのプラットフォームを作成したうえで、金融や製造、IoTや保険などの多種多様な業界へ利用できることが導入のメリットだ。同氏は業界横断的な標準を定めたことが、ブロックチェーンという新しい方法でデータの共有を促進することに役立ったと述べる。

12月上旬に発表された最新のHyperledger年次報告書によれば、同技術を利用した企業・組織のプロジェクトは67社に上っているとする。また、IBMは3,631件のコミット量で最大の貢献者となり、2位とは3倍近い差をつけている。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

IBMとブロックチェーンの今:ブロックチェーンはDXを加速させる重要なツール(1/5)

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ブロックチェーンは暗号化やコンセンサスなどの難解な用語が多く、ITのマネージャーであっても混乱することが多い。しかし2020年、IBMがブロックチェーンをエンタープライズ向けにフォーカスさせメリットを伝えることで、多くの企業が導入に向け大きく前進している。同社が提唱する利点には、信頼性と透明性に基づく大規模かつ安全なネットワークデータ共有環境が特に強調されている。デジタルトランスフォーメーションに…

ブロックチェーンは暗号化やコンセンサスなどの難解な用語が多く、ITのマネージャーであっても混乱することが多い。しかし2020年、IBMがブロックチェーンをエンタープライズ向けにフォーカスさせメリットを伝えることで、多くの企業が導入に向け大きく前進している。同社が提唱する利点には、信頼性と透明性に基づく大規模かつ安全なネットワークデータ共有環境が特に強調されている。デジタルトランスフォーメーションに力を入れるエンタープライズにとっては、ブロックチェーンはDXを加速させる重要なツールとなりつつある。

IBMにてブロックチェーンジェネラルマネージャーを務めるAlistar Rennie氏は以下のように述べる。

「企業変革を推進しているほとんどすべてのCIOは、アジャイル、高速かつオープンな方法でプロジェクトを進めることに重点を置いています。私たちが成功を収めているのは、ブロックチェーンをそのような企業に対して本当に必要なビジネスツールとして提唱できるようになったことに起因します。もし、セキュリティーとプライバシーを良質させたマルチパーティーを統合し、かつ迅速に既存ビジネスに効果を与える必要あるのであればブロックチェーンは最適なテクノロジーであると言えるでしょう」。

ブロックチェーンは企業が取り扱うデータを最大限に活用するためのユースケースも見出され始めており、IBMは3つの戦略に従ってブロックチェーンの浸透を目指そうとしてる。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】