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イギリスやシンガポール拠点のスタートアップビルダーEntrepreneur First、1,240万米ドルを調達——Reid Hoffman氏が取締役に就任へ

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ロンドンに本拠を置くスタートアップビルダーの Entrepreneur First(EF)は、Greylock Partners がリードした1,240万米ドルの資金調達が完了したと発表した。今回の提携の一環として、LinkedIn の共同設立者であり Greylock のパートナーでもある Reid Hoffman 氏が EF の取締役会に加わる予定だ。 この案件は特にシンガポールで重要な意義を…

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ロンドンに本拠を置くスタートアップビルダーの Entrepreneur First(EF)は、Greylock Partners がリードした1,240万米ドルの資金調達が完了したと発表した。今回の提携の一環として、LinkedIn の共同設立者であり Greylock のパートナーでもある Reid Hoffman 氏が EF の取締役会に加わる予定だ。

この案件は特にシンガポールで重要な意義を持つ。2016年に EF が第1期のプログラムを開始し、最初のスタートアップが3月に卒業したためだ。同社はシンガポールのスタートアップシーンではかなり大きな存在感を見せている。

このラウンドに参加した他の投資家は、Mosaic Ventures、Founders Fund、Lakestar Capital。人工知能の企業である Deep Mind を設立した Demis Hassabis 氏と Mustafa Suleyman 氏も参加した。

さらに、同社が輩出した成功者の Rob Bishop 氏と Zehan Wang 氏も同社に投資している。彼らは機械学習を活用した画像処理会社 Magic Pony を設立したが、2016年に Twitter に買収されたことから EF 初の大型イグジット案件と目されるようになった。

同社は今回の資金を「事業の拡大と深化、そして引き続きベンチャーファンドの募集と管理を通じてポートフォリオ企業に投資する」ために使いたいとしている。

EF が企業を構築する手法はユニークだ。このプログラムでは、科学者、エンジニア、博士号課程の学生、その他高度な専門スキルを持った理系の人々のうち会社を経営していない人を対象にしている(起業アイデアを持っていても良いが、会社を立ち上げていると対象外)。こうした人々を対象に、起業に必要なビジネス面を育成する。

才能ある人々を結びつけることで、最先端のテクノロジーを構築することが期待される。そのような技術は、将来同社にとって極めて重要な資産となるからだ。

Hoffman 氏は声明で次のように述べている。

EF の起業構築アプローチはユニークかつ効果的です。私たちは価値ある技術を持った企業を育成するため、キャリアの中でいかなる段階にあったとしても最先端の技術者を募集することに重点を置いています。EF は強力な事業者と起業家らからなる幅広いネットワークを構築しており、プログラムを通じて有望で革新的な企業が生み出されてきました。

シンガポールではスタートアップエコノミーが技術重視の傾向を見せているため同社のモデルは魅力的だ。シンガポールではアイデアを実現できるエンジニアを見つけることが難しく、これがしばしば問題になることがある。育成プロセスを改革することで、問題の解決につながるかもしれない。

才能ある人材を集めれば、起業への道は自然と見えてくるという考え方だ。

シンガポールにおけるプログラムの概要

Entrepreneur First 第一回デモデイで聴衆に語りかける同社共同設立者 Matt Clifford 氏と Alice Bentinck 氏
Photo credit: Entrepreneur First

EF は発足からわずか1年余りであり、過大な期待は禁物だ。だが、すでに同社のリストには光衛星通信会社や革新的な水処理ソリューションの企業が名を連ねる。マーケットプレイス、広告会社、インフルエンサーマーケティングばかりのこの都市で、こうした珍しい企業を目にするのはとても新鮮だ。

第1コホートはおよそ60人からなる12社。最近第2コホートの募集も開始した。

第1コホート企業についてはこちらの記事が詳しいが、以下に各社の活動の概要を大まかに紹介しよう。

注:個々の企業が現存するかについては確認していないが、リスト全体を見ることで優れたアイデアの全体像を把握することができるだろう。

  • Lemmis Technologies:仮想現実の最大の課題であり、普及を阻んでいる要因であるモーションシックの解決に努めている。
  • SensorFlow:大規模な建物内のエネルギーフローをセンサーで管理し、消費量を最適化している。
  • UI-Licious:ウェブサイトを自動的にテストするための、手頃で簡単なソリューションを構築している。
  • HydroLeap:従来の化学薬品による水処理プロセスに代わって、電気的なプロセスを開発している。何十億米ドルもの節約を都市にもたらすと考えられる。
  • Immerzen Labs:最先端のゲームオーディオの開発に取り組むスタートアップ。
  • KroniKare:糖尿病と肥満の人々のためのモバイルソリューションで、腕や足の切断をも招きかねない慢性創傷の予防を支援している。
  • VRcollab:技術知識のない建築家でも3D レンダリングのプロジェクトを効率的に作成できるようにするプログラム。
  • MicroSec:IoTセンサーネットワークのセキュリティソリューション。
  • Ackcio:建築現場を監視する配線ソリューション。物理インフラの変化を検知し、プロジェクトへの潜在的な危険を予防する。
  • MovelAI:「人間の動きをロボットが認識できる」ようにする会社。既存の2次元マッピング手法ではなく、3次元空間を利用している。
  • Souschef:1か所で様々な種類のドリンクを作れるワンストップショッピングを提供している。
  • Transcelestial Technologies:レーザーを使った通信ネットワークを構築し、衛星との通信の効率化を図っている。

【via e27】 @E27sg

【原文】

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