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ニュースサイトの未来を創造できるかーースタートアップ・ニュースメディア「byus(バイアス)」がオープンα版をリリース

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5月に開催されたインキュベイトファンドのプログラム「インキュベイトキャンプ 5th」に参加していたスタートアップbyus&co.株式会社が、「byus(バイアス)」がオープンα版をローンチした。 byusは、各ニュースごとに、その記事に関して一部の人だけではなく、その出来事の当事者、専門家、学生、子どもまでも含めた様々な人の意見を集めることにより、一部からの偏った意見ではなく出来事の全体像を読者に…

byus top

5月に開催されたインキュベイトファンドのプログラム「インキュベイトキャンプ 5th」に参加していたスタートアップbyus&co.株式会社が、「byus(バイアス)」がオープンα版をローンチした。

byusは、各ニュースごとに、その記事に関して一部の人だけではなく、その出来事の当事者、専門家、学生、子どもまでも含めた様々な人の意見を集めることにより、一部からの偏った意見ではなく出来事の全体像を読者に提供することを目的としたニュースメディアだ。

同メディアでは、自然言語処理を利用した技術(Facts tag)を現在開発しているという。同スタートアップはこの技術を活用してニュースの蓄積を行い、過去や他地域の事例を参照できる仕組み作りも進めていく。

まだリリースしたばかりだが、ニュース自体は外部のニュースサイト等から引用されていることが多い。投稿者は、引用したい記事のURLを貼り、意見を投稿することでトピックが生成される。コメント投稿時には、職業など自らの立ち場を明示することが推奨されている。その際、意見を投稿するニュースに対する考え、社会への影響を「+」「-」で表現することになっている。一度投稿されたコメントは、他のユーザーからの評価も受けることになる。

byus article

投稿されたニュースはフォローすることが可能だ。ニュースをフォローすると、そのニュースの更新情報がフィードに表示され、メールで通知される。ニュース以外にも、ユーザーのフォローも可能となっており、そのユーザーの更新情報などがフィードに表示される。これは、「Quora」や「Qixil(キクシル)」のようなQ&Aサービスの仕組みに近い。ニュースサイトにとって、どのように読者に継続的に関心をもってもらい、サイトを訪れてもらうかは非常に重要なことだ。この仕組みはその課題を解決するための方法のひとつだろう。

トピックごとにいろんな意見が投稿されるという点では、時事性の高いQ&Aサイトのような捉え方もできるし、ハフィントン・ポスト等のコメントが数多く付くメディアにも少し近いかもしれない。これらの点に加えて、現在行なっている技術開発の結果が気になるところだ。Gunosy(グノシー)Vingow(ビンゴー)などの例を見ればわかるように、ニュースにおけるテクノロジーはもはや無視できないものとなっている。

「byus(バイアス)」が本来の目的を達成するためには、数多くのコメント数と、投稿者の多様性が必要になる。これらの条件を今後達成していくことができるのか、今後に注目したい。byus(バイアス)は年内にβ版のローンチを目指し、引き続き開発を行なっていく。

2013年前半に開催されたVC&インキュベーターイベント総括ーー主要招待制カンファレンスのキーワードは「NEXT」

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2013年も折り返しに近づく中、ネットビジネス系の招待制カンファレンスとしては国内最大規模の「インフィニティ・ベンチャーズ・サミット」が終わり、主要イベントが一巡した。 SD Japanではこれらのカンファレンスにメディアパートナーもしくは取材で参加し、英語/日本語合わせて約60本の記事をお届けしている。本稿ではこれらを総括し、そこから浮かび上がってくるトレンドをお伝えしたい。 国内主要シードアク…

2013年も折り返しに近づく中、ネットビジネス系の招待制カンファレンスとしては国内最大規模の「インフィニティ・ベンチャーズ・サミット」が終わり、主要イベントが一巡した。

SD Japanではこれらのカンファレンスにメディアパートナーもしくは取材で参加し、英語/日本語合わせて約60本の記事をお届けしている。本稿ではこれらを総括し、そこから浮かび上がってくるトレンドをお伝えしたい。

国内主要シードアクセラレーターのDemoDayーー量より質を目指す

まずはDemoDayだ。Y Combinator やTechStars、500Startupsなどの北米シードアクセラレーターと同様に、「シード期」スタートアップが次の事業ラウンド(投資や提携など)に進むための登竜門的な位置づけになっている。

ただ、春に開催された2013年YCom冬期クラスのDemoDay出場社が30社近くだったのに対して、Open Network Lab(以下ONL)は2社、MOVIDA JAPANは5社と数の開きは大きい。

関係者に話を聞いたところ、質の向上を目指したということと、応募については未だ勢いは止まっていないとも聞いているので、分かりやすい次世代スタートアップ登竜門としての役割はさらに強くなっていくのではないだろうか。

5社のスタートアップが自社サービスとビジネスモデルを投資家に向けてプレゼンした「MOVIDA Demo Day 3rd」
Meet the 5 newest startups from Movida Japan’s acceleration program

Open Network Lab 第6期生のお披露目とこれまでのチームも新サービスやリニューアルを発表した「DemoDay Spring 2013」 #on_lab
投稿数は3倍、売上は2倍ーー成長する語学添削ソーシャルネットワークLang-8が狙うのは「スマホ」と「世界」 #on_lab
Meet the startups from Open Network Lab’s latest Demo Day in Tokyo

オープンな起業家の学園祭「サムライ・ベンチャー・サミット」ーーややテーマがニッチに寄り過ぎか

ちょっと変わった趣向のカンファレンスがサムライインキュベートの開催する「サムライ・ベンチャー・サミット」だ。他の主要イベントが招待制なのに対して自由に参加が可能。参加する起業家も準備に参加するなど「スタートアップの学園祭」的な雰囲気がある。

間口が広いので、デモブースなどに参加するスタートアップも玉石混淆。気になるのはテーマがニッチ過ぎてスケールに苦労するのでは、という印象のものも多かった。

第7回サムライベンチャーサミットで出会った、9つの素晴らしいアイデア
9 great ideas from the 7th Samurai Venture Summit

2日間でアイデアから投資まで「スタートアップ製造」インキュベイトキャンプーー現実的ビジネスが目立つ

投資家というと「金持ちのあしながおじさん」という間違ったイメージを持っている人はさすがにもういないと思うが、それでも「資金だけ出して口だすな」という起業家はいるかもしれない。

ステージがミドルやレイターならそれもあるかもしれないが、シードやアーリーなら逆の方がいい。いや「口を出せない」投資家は勉強不足と一蹴すべきだ。

国内主要ベンチャーキャピタリストが勢揃いして、2日間でスタートアップのアイデアから初期投資までやってしまうブートアップ・イベントがこのインキュベイトキャンプだ。ここには起業の現場を知り尽くしたキャピタリストと一緒に事業プランを作って投資までを決定する。さすがに投資まで辿り着いているアイデアは地に足がついた印象だ。

激戦の決勝プレゼンーー13組の起業家・投資家ペアが事業アイデアを発表した「インキュベイトキャンプ 5th」2日目レポート
インキュベイトキャンプその他の記事はこちらから

国内2大招待制カンファレンスーー探る「ゲームの次」のトレンド

本稿のラウンドアップを締めくくるのは招待制の主要カンファレンス二つだ。

B Dash Camp 2013 in Fukuoka(日本語記事英語記事
インフィニティ・ベンチャーズ・サミット 2013 Spring(日本語記事英語記事

ゲームの次は何がくる?

両カンファレンスに共通していた雰囲気に、巨大テーマ「ソーシャルゲーム」の次のトレンドを探ろう、というものがあった。

4月に開催されたB Dash Camp 2013 in Fukuokaでは具体的に、ソーシャルゲームで名を馳せたプレーヤーが次に取り組む「教育」系サービスをフィーチャーしていたし、5月開催のでもインフィニティ・ベンチャーズ・サミット 2013 Springでもやはり「Not Game」のセッションが多く、次のトレンドを模索するフェーズに入っていることを示していたように思う。

もちろんゲームのターンはまだまだ終わらないが。

ソーシャルゲームのノウハウは使えるーー次に狙うは「教育アプリ」マーケット #bdash
#IVS 2013 Springラウンドアップ:国内ネット系トレンドで掴んでおきたい「4つのトピックス」と「ゲームの次」

ガラケービジネスよもう一度

実は両カンファレンスで共に語られていた話題のひとつにスマホ時代の「キャリアビジネス」があった。auスマートパスにドコモのスゴ得コンテンツは、共にフィーチャーフォン時代に黄金期を築いた「ガラケービジネス」の再来を予感させる。スマートフォンにこのビジネスインフラが整えば、「ゲームの次」に現実味が帯びてくるかもしれない。

月間のスマートフォンコンテンツ取扱高は180億円でiモードを逆転ーードコモのスマホ戦略と「二つの逆転」 #bdash

話題の中心になりつつあるメッセージング

ソーシャルゲーム全盛時、話題の中心は「DeNAとGREE」だった。今ももちろんこの傾向は変わらないが、ここに急成長を続けるLINE、メッセージングの話題が加わっている。彼らがどのようなプラットフォームになり、展開するのか。

ゲームプラットフォーム、通信キャリア主導のプラットフォーム、さらにLINEを中心とするメッセージングプラットフォーム。どこでビジネスをするのか、トレンドを掴むことが重要になる。

LINE株式会社の森川亮社長、猛烈かつ急進する世界展開について語る #bdash
世界共通で売れてるのはブラウンとコニーのいちゃついてるスタンプーーLINE舛田氏が語る「マネタイズ」と「オープン化」 #IVS
カカオ社CEO イ・ソクウ氏「モバイル・ソーシャル・プラットフォームを構築する」 #bdash

さいごに

以前、この主要カテゴリの記事にも書いたが、競合のいない事業というのは、市場が全くないか、大発見かのいずれかだ。

シードアクセラレーター、キャピタリストは常にトレンドの最先端を走っている。新たな事業を興そうというスタートアップ、新規事業のセクションを任された人は、この動向を注視すべきだし、このトレンドの中心から離れるかどうかでアイデアの質も変わってくるだろう。

本稿がその一助となれば幸いだ。

「もっとデザイナーもリスクを負うべき」ーー若きデザインフェローが考える、これからのデザイナーの在り方

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筆者は、先週末に開催されたインキュベーションプログラム「インキュベイトキャンプ 5th」にメディアスポンサーとして参加した。その際、インキュベイトファンドにデザインフェローとして携わっている藤原氏に話を伺う機会があった。 インキュベイトファンドは、今年の2月にスタートアップのデザイン面も支援していくことを発表し「Design Fellows Program」をスタートさせている。藤原氏はこのプログ…

筆者は、先週末に開催されたインキュベーションプログラム「インキュベイトキャンプ 5th」にメディアスポンサーとして参加した。その際、インキュベイトファンドにデザインフェローとして携わっている藤原氏に話を伺う機会があった。

インキュベイトファンドは、今年の2月にスタートアップのデザイン面も支援していくことを発表し「Design Fellows Program」をスタートさせている。藤原氏はこのプログラムにおいてデザインメンタリングなどをスタートアップに対して実施している。

先日、WIRED.jpで「デザイン会社の買収増加」に関する記事が掲載されていた。今や、スタートアップだけではなく、経営において、プロダクト開発において、そしてマーケティングにおいて、デザインは重要な役割を担い、注目されるようになってきている。

これから先、起業家やエンジニア、投資家などスタートアップに関わる人たちを中心に、テックビジネスに携わる人間は、デザインとどう向き合っていく必要があるのだろうか。藤原氏へのインタビューから、そのヒントを探ってみたい。

良いモノづくりと良い売り方

Some rights reserved by albyantoniazzi
Some rights reserved by albyantoniazzi

大学に入学時は、プロダクトデザインを専攻していました。当時、デザイナーになりたいと思って大学に入学する人は、携帯電話の端末のデザインをしたいと考える人がほとんどでした。

しかし、良いデザインのモノが必ず売れるとは限らない。私はそこに世の中とのギャップを感じていました。売り方や、そのプロダクトの持つ価値をどうやって伝えるか。そもそも人がモノを買うときの判断基準や価値って何なのか。そういったことの重要性が増してきている、そう感じていたのです。

そのため、大学では様々なデザイン手法を学びながら、学外で仕事を通じてブランディングを学んでいました。大学4年の時にアパレルショップのマーケティングやブランド構築など実店舗に関わる仕事を経験し、私は「体験をデザインしたい」と強く思うようになり、楽天に就職しました。

楽天ではサービスの立ち上げやリニューアルを専門に実施するディレクターチームに配属され、グループ全体を俯瞰的に見て、様々な事業担当者と仕事させていただく日々を過ごしました。楽天でiPhoneアプリの初事例化を試みたり、UI関連の特許を発明したり、UXデザインなどの新しい手法の啓蒙や、ガイドラインの策定や仕組み化を図るなど、チャレンジしたテーマは数多くありました。

デザインディレクションと経営の関係

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現在、多くの企業ではデザインのディレクションを行う役割の人と、経営の意思決定を行う人とではポジションが違います。個人的には、そうした状況のために、サービスやプロダクトが売れなかった、受け入れられなかったときに、「自分たちは良いモノを作っているけれど、経営側がわかっていない」といった言い逃れのようなものがうまれやすくなってしまっていると考えています。

もっとデザイナーもリスクと責任を負うべきなのではないか、良いモノを作る自信があるのであれば、自分で事業を立ち上げるぐらい踏み込むべきなのでは、と私は思います。ならば、これから自分は、事業開発とデザインのノウハウを組み合わせて、新しい手法を生み出そう、そう考えました。

これからのデザインは見た目やプロダクトのクオリティだけでなく、作ったプロダクトの売り方や良いプロダクトを作るための体制づくりまで考えないと、本当に価値があるものは生み出せません。デザイナーだから、役割はここからここまで、という垣根はいらない、そう思います。

デザインメンタリングをするときに見るポイント

スタートアップにデザインに関してアドバイスを実施するときは、ナレッジを伝達すること、組織自体が成長することにコミットしています。デザイナーだからこそ予測できる未来を伝えて、事業スキームなどを一緒に考えるようにしています。

また、組織がデザイナーを雇えるフェーズになったら、どういった人材を雇うべきか、どう育成すべきかというサポートもしています。

ユーザ体験を考える上で一番大切なこと

最近、「UX」という言葉をあまり使わなくなりました。大切なことは、ビジネスゴールとユーザの状況などを含めた上で、企業の提供価値は何なのか、サービス提供者としての存在意義について考えぬくことが一番大切なことだと考えています。

誰の、どんな課題を、どうやって解決するのか。シンプルな問いに対して、洗練された解を導き出せるかがスタートアップにとってはとても大事なこと。突き詰めて考えていきたいです。

日本でも注目される「サービスデザイン」という言葉

昨今、固有名詞としてのサービスデザインという言葉がテックシーン、インターネットサービスの近辺でも話題を呼んでいる。このサービスデザインという言葉は、欧米では、数年前に話題になったデザイン思考という概念を具体的にビジネスに落とし込む、という文脈で用いられている。(「This is Service Design Thinking」という本が有名だろう。)こうした言葉に対して、藤原氏はどう捉えているのか伺った。

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これまでサービスデザインという言葉や概念は、オフラインの事を指すことがほとんどでした。しかし最近になって、体験を脳がどのように感じ取り、経験が蓄積されていくのかについての研究に関する知識や情報がオンラインのサービスにおいても注目されるようになってきました。

あと、これだけウェブが自然のものになってくると、オンライン/オフラインを切り分けなくてもよくなってきており、つながっているものとして考えることが必要になってきたのだと思います。

デザインに向き合う姿勢

デザインの審美眼を磨くこと。自分が良いと思うモノ、世の中で受けているものは、なぜ良いのか、なぜこの形なのか、どうしてヒットしているのかを因数分解して考え、仮説を立ててみること。そうすることで、2つのメリットがあります。

  • ・仮説を立てることで引き出しが増える
  • ・仮説を元に勉強すると専門知識が身につきやすい

こうした日々の観察眼、仮説思考の訓練の積み重ねがとても大切です。デザイナーの人も、起業家の人にとっても少しでも参考になれば幸いです。

藤原氏へのインタビューを行った「インキュベイトキャンプ 5th」の初日の様子と、2日目の様子、そして参加していたキャピタリストの方々からのコメントも掲載している。

激戦の決勝プレゼンーー13組の起業家・投資家ペアが事業アイデアを発表した「インキュベイトキャンプ 5th」2日目レポート

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5月17日、18日に「インキュベイトキャンプ 5th」が開催された。Sd Japanはメディアスポンサーとして参加し、二日間の全プログラムの取材を行った。初日には、プランのメンタリングと、起業家と投資家のチームを決定するドラフトが行われた。その様子はこちらの記事でお伝えしている。 投資家が起業家をドラフト指名ーー事業プランを磨き続ける2日間「インキュベイトキャンプ 5th」初日レポート 初日の夜か…

5月17日、18日に「インキュベイトキャンプ 5th」が開催された。Sd Japanはメディアスポンサーとして参加し、二日間の全プログラムの取材を行った。初日には、プランのメンタリングと、起業家と投資家のチームを決定するドラフトが行われた。その様子はこちらの記事でお伝えしている。

初日の夜から18日の午後までの時間を活用し、各チームは事業プランをブラッシュアップ。深夜までPCに向かって作業を続ける人も多く、2日目も時間ギリギリまでプランの見直し、プレゼンの練習をしている様子が見られた。短い時間ではあるが、集中してプランをブラッシュアップして各チームは決勝プレゼンにのぞんだ。

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決勝プレゼンには、豪華審査員が登場。最近、次のMixiの代表取締役に就任することが発表された朝倉氏や、DCM 伊佐山氏、B Dash Ventures 渡辺氏、西田氏、ニッセイ・キャピタルの永井氏が審査員として事業プランの審査を行った。

決勝プレゼンには13チームが参加。起業家によるプレゼンが7分行われ、キャピタリストのフォローセッションが2分間行われた後、質疑応答の時間が10分。

・peraichi

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peraichiは店舗運営などローカルビジネスをやっている人たち向けに新たな広告手段を提供することを目指す。ローカルビジネスを実施する人々が最初に行うことはチラシを作成し、配布することだと橋田氏は語る。そうした人々のチラシ作成から配布のコストを大きく下げ、本業を圧迫することをなくすことを目標にしたサービスだ。

ユーザは、まず作りたいチラシジャンルを選択する。その後、URL、住所、電話番号などフォームに必要な情報を入力し、テンプレートを選択すると、チラシが生成される。チラシが生成されると、そのチラシ画像がソーシャルメディアに投稿され、チラシがディストリビュートされる。テンプレートは基本無料だが、有料テンプレートも用意し、マネタイズにもつなげていく方針だという。

あまりITリテラシーの高くないことが想定される地域でビジネスをしているような人々が使えるだけのサービスなのか、ローカルビジネスを行う人々が持つソーシャルネットワークが、どれくらい実際に店舗に足を運ぶ可能性がある層と被るのか、ネット上でチラシを見た人が店舗に足を運ぶようにするための動機付けはどのようなものにするのかなど、気になるところだ。

・One Map

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「One Map」は、世界最大の旅行情報プラットフォームの構築を目指すスタートアップ。で、今回発表されたサービスは、この目標達成のための最初のステップだという。まず提供するのは、旅行の計画を共有するサービス。様々なツールを使わなくてはならず、手間だった旅行準備のコストを減らすことを目指している。

ユーザはクリックして行きたいスポットを追加していく。そうすると回るコースなど、情報を整理して計画を立て、一緒に旅行に行く人に連絡するところまで同じサイト上で可能になる。ソーシャルメディアとSEOによって集客し、旅行計画市場でリードポジションを獲得して旅行リテラシーの低い人にとって魅力的なサービスとなることを目指していくとのことで、旅行計画・予算に対する「入札」機能を旅行代理店に提供することでのマネタイズを考えているという。

日本だけではなく、アジア地域、北米を見ても競合の多い旅行系サービスのなかで、どのように存在意義を示していくのかが課題になりそうだ。

・ototomo

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ototomoは音楽の楽しみ方を再定義することを目指すサービス。これまで音楽を楽しむことが多かったとし、より友人や同じ音楽が好きな人と一緒に音楽を楽しめるようにすることを目指す。音楽をきっかけに、気になる人がいるのに話すきっかけがない人に対してコミュニケーションのきっかけを提供する狙いだ。

ototomoは、YouTubeのコンテンツを使って、ユーザへのオススメの曲をレコメンドする。ユーザ自身が聞いたアーティストの曲や、友達が聞いた曲からオススメの曲をまとめて通知する。送られてきた音楽を気に入ったらGoodボタン、気に入らなかったらNextボタンを押す。Goodボタンを押すと、同じ曲をGoodしてる人同士でコミュニケーションをとれることが可能になる。直接つながっているフレンドと、フレンドのフレンドである「音トモ」という人々がototomoには登場する。

マネタイズとしては、オトトモへのメッセージ、一日一人まで無料とし、複数のオトトモへのメッセージの送信を有料にすることや、メッセージや聞いた音楽のログ保存が可能になる月額課金などを考えているという。

質疑応答の時間に話題となった音楽自体を楽しむことが目的なのか、音楽を媒介としてコミュニケーションをとることを目的とするのかによって、今後の方向性が変わる可能性が残っている。

・Knot

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「Knot」は、アーティストがライブを生放送するためのプラットフォーム。音楽ライブに行きたいけれど、手間がかかっていかないという人たちのために、ライブをもっと身近なものにし、オフラインライブのオンラインへのリプレイスすることを目指している。

北米に「STAGEIT」というアーティストが簡単に放送できる有料配信のライブ配信サービスがあり、ライブハウスや自宅などから気軽にライブの配信ができるサービスがある。これはリアルのライブ感をどうオンラインで再現するかを、テクノロジーからトライしているサービスで、音楽業界で注目を集めている。

Knotは、日本版のSTAGEITを目指しており、日本版の独自機能としてアコースティックライブの配信、新人発掘系チャネルなどを備える予定だという。このサービスの課題は、配信を支える技術的な部分をどう解決するのかというところ。USTREAMは150万人同時接続して固まらず、良いアーティストほど、安定しないチャネルにはのってこないという課題がある。また音楽業界からは、技術としてしか見られないため、薄利になりやすいという状況もある。どこでお金を稼ぐのかしっかりと考えてから、技術をしっかり担保していくことについて、審査員であるDCMの伊佐山氏からフィードバックがあった。

・MYSTOCK+

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ユーザに合った銘柄をスクリーニングしてウォッチするスマホアプリ。個人投資家向けに銘柄情報配信をおこなうGunosyのようなサービス。「個別銘柄特有の面白さを伝えたい、ファンを増やしたい」というビジョンの元、構想しているサービスだ。

ターゲットは、ウォッチしたい銘柄がある個人投資家や、株価に影響する話があればすぐに知りたい短期の個別投資家など。ユーザはウォッチしたい銘柄に関する情報を登録すると、それに関する情報が送られてくるようになる。ウォッチしたい銘柄を例えば、ガンホーにしたとすると、パズドラのアプリランキングや、Google Playなどプラットフォームの仕様が変更された、同種企業の動きなどの情報が送られてくる。

キラーコンテンツは、投資銀行で働いていたバックボーンからある知識やmリサーチャー・アナリストとのネットワークを活かした銘柄への関連付けだという。協力してくれるアナリストは無料で情報を提供してもらい、仕入れコストも少なくする予定。基本は無料のフリーミアムモデルを想定し、広告モデルなどと合わせてマネタイズを狙う。

ただ、北米には「Wikinvest」という同種のサービスが4年ほど前に登場しており、うまくいかなかったという歴史があるという指摘もあった。そのサービスは100人規模のアナリストがボランティアで情報を提供していたものだが、無料で手に入る情報と有料で手に入る情報の差は厳然と存在しており、その課題を解決する必要もありそうだ。

・スマホを通じて10秒で出品できるサービス

スマホを使って10秒で出品ができるマーケットプレイス。詳細はまだオフレコとのことなので、発表されるのを楽しみにしてほしい。

・サムライト

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サムライトは、SEOの新しい時代におけるコンテンツ制作のクラウドソーシング。既存のクラウドソーシングは、量が重視されており、コンテンツのクオリティがあまり高くないという課題がある。コンテンツの質を高めるための専門ライター・著名ブロガーに特化してリスト化し、アウトソースするという仕組み。

従来のウェブメディアの広告予算からではなく、企業のオウンドメディアにおけるSEO用の予算などがリプレイスすることなどを想定しており、そちらからお金を獲得することを考えているので、ライターにとって、既存のメディアに記事を執筆するよいも条件はよくなるだろうと考えているそうだ。最終的な目標は、ライターの人が稼げる場にしたいという。現在の有料メルマガのリプレイス、BtoCの新しいマーケットを作っていくところまでを見据えている。

オウンドメディアの運営を事業にしている既存のプレイヤーとの差別化や、ライターの人が本当に稼げるようになっていくのかは、これから検証していくということになりそうだ。

・リンカーン

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リンカーンは、不動産流通事情の既成概念を打ち破るサービス。現在の不動産サービスに対する人々の不満は、礼金が高い、仲介手数料が高い、不動産の良し悪しがわからないといった課題が挙げられ、同サービスはこうした問題の解決を目指す。

吉田氏は、不動産の両手取引の問題(不動産会社が、不動産を売りたいと思っている売り主と不動産を買いたいと思っている買い主の両方から手数料をもらうこと)を指摘する。この問題を解決するために、従来のように入居者を募るのに、仲介会社を介するのではなく、マンションの入居者たち自らが、ソーシャルメディアを活用して、自分が暮らしている物件を薦めて、入居者を募る。

      ①管理会社がキャンペーンを作成
      ②現在の入居者への募集依頼、拡散依頼
      ③管理会社にはアナリティクスデータを提供
      ④入居が決まった場合にご紹介ボーナス

プレゼンでも発表されていたが、市場が大きく、既存の競合は中間業者を抜けないので参入できず、お金が落ちるポイントがあるモデルなのでマネタイズのイメージはしやすい。自分の住んでいる場所について、ソーシャルメディア上に投稿していくことになるので、ユーザのリスク、抵抗がどれくらいあるかが懸念事項だろうか。

・Secondspace

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Secondspaceは、300文字以上のテキストを投稿するプラットフォーム。ブログを書きたいけれど継続できない自分の状態からこうしたサービスがあれば、と思い開発しているサービスだ。ブログでは、長文は書けるけれど継続できない、facebookではあまりマジメなことを長文で書くことに抵抗がある、Twitterには文字数制限があるので長文投稿はできないといったほかのサービスでは満たされないニーズを満たそうというサービス。

既存サービスでは、Pyra Labs(ブログ作成サービスのBlogger)や、TwitterのCEOを務めたEvan Williams氏が現在クローズドで運営しているMedium.comというサービスに近い。Secondspaceではフォロー、フォロワー関係があり、ブログよりもコメントをしやすい、フィードバックを得やすいサイトと

思考が整理され、発展するストック型プラットフォームだというこのサービスは6月25日にリリースを予定している。本当にこうした投稿をしたいというニーズがユーザにあるのかの検証も兼ねて、早めに試してみる方針。

・EXPERIES

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EXPERIES は、専門家からパーソナライズされた回答を手軽に得られる場を提供するウェブコンシェルジュ。ウェブ上で情報を探していて、情報が古かったり、一般論のような情報にしか当たらず、自分が求めている情報に辿りつけないという経験をしたことがある人はいるのではないだろうか。EXPERIESを作りたい小澤氏は、こうしたことがないように、人々が正しい情報にアクセスできるようにし、情報格差を埋め、ユーザの判断の質を向上させることを目指している。

EXPERIESのやりたいことに近いリアルタイムコンシェルジュ的なサービスは海外では生まれ、主流になってきている。得意分野を持った専門家がラインナップされ、ユーザから投稿される課題に答えていく。

数あるユーザが抱える悩みのなかでも、とくにユーザの悩みが大きく、小澤氏のバックグラウンドを活かせる分野、保険の分野を狙う。まずEXPERIESではユーザが保険について相談したいことを投稿すると、保険の専門家であるファイナンシャルプランナーの人が答えるという仕組みになっている。保険の相談にのり、保険会社に送客することでマネタイズをはかり、ユーザに報告してもらってキャッシュバックするという仕組みをとる予定。

保険の分野からスタートし、他分野にも順次参入予定だという。

・Code Camp

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Code Campは、大学生向けに無料でオンラインプログラミングスクールサービスを提供する。プログラミングができる学生をとりたい企業とのマッチングを行う。新卒のエンジニア採用をしたい企業にこうしたニーズがあると考えているという。

Code Campは「オンライン教育と人材紹介」の知見を有するチーム。代表の池田氏はビジネスブレークスルー大学で、オンラインスクール事業の立ち上げに参画。その経験を活かし、マネタイズは紹介手数料を通じて行なっていく。Code Campでプログラミングを学ぶ生徒は、ビデオ講義を受け、グループ機能で生徒同士でコミュニケーションをとり、課題提出などをオンラインで受けられる。

日本のウェブサービス産業がさらに発展するためには、ウェブエンジニアが大量に必要になると同スタートアップは考えている。Code Campは来るそうしたニーズに備え、ウェブエンジニアの共有所を目指していく。

プログラミングを学べるサービスはCodeAcademyや、Treehouse、ドットインストール、Spath Schoolなど複数挙げられる。Ed Techサービスとしても、プログラミングを学ぶ人を増やす装置として今後どう活動していくのかが気になるところだ。

・レコメン

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レコメンは、恋人募集のプロジェクトを立ち上げることで、クローズドな環境で、自分の友人の恋人募集ができるサイトで、結婚してほしい友人がいる人をターゲットにしている。

ユーザは結婚してほしい友人がいる人。ユーザは結婚してほしい友人のレコメンド文を書き、そのユーザのフレンドのなかでレコメンドしている友人に会ってみたいという人はオファーを出し、そのなかからユーザは結婚してほしい友人に合いそうな人を1人、2人を友人に紹介する。

レコメンドされる人は、クローズドなネットワークから、友人の紹介で出会うことになり、コンペ形式をとるので良い人だけと会うことになる。原則無料だが、ネットワーク外の人とも会ってみたいという人は、月額1980円を支払えば、クローズドなつながり以外の人とも出会うことができるという。

・byus

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海外メディア事情には、ハフィントン・ポストでは月間1000万のコメントが付き、waviiという最近Googleに買収された情報同士の関連付ける技術会社などがあり、メディアの状況が変化している。国内に視点を移してもメディア事情、Gunosy、SmartNewsなど、配信技術は進歩し、情報への接し方は変化しつつある。

このような状況のなか、ニュースをよくわかるようにしたい、人々の知りたい欲求に答えたい、という思いを持ったデータアナリストの仕事をしている堤氏は、知りたいことが聞けるニュースメディアとしてbyusを作りたいと考えている。

これまでは散らばった情報を自分でつなげて理解していたものを、byusによって「分かるために」繋げられた情報を見ることが可能になる。そうするとより多くの人々がニュースを読み、理解することができるようになっていくとbyusのチームは考えている。

知りたいことが聞けるニュースメディアとなるために、まず「Ask」機能をニュースに付けて、聞きたいこと疑問に思ったことをすぐ質問できるようにする。次のフェーズとして議論が行える場を整え、さらにその先のフェーズでwaviiで使われていた技術を応用して、情報の関連性を強めていく方針だ。

「人類の知を継承していく」という掲げているビジョンは、13組のスタートアップのなかでは最もスケールの大きいものだった。メディアは今まさに激変の時代なので、ここにおける可能性はあることは間違いないが、乗り越えていかなくてはならない技術的・仕組み的な課題が多くありそうだ。

出資が決まったチーム

以上、13組がブラッシュアップをした事業プランをプレゼン。審査員とキャピタリストたちによって審査が行われた。上位3組をご紹介する。

第3位 10秒で出品できるスマホサービス。

第2位「Code Camp」 – 池田氏、西條氏のペア。初日と2日目で最も点数が増したペアでもある。

第1位「サムライト」 – 柴田氏、赤浦氏のペア。

以上3組がインキュベイトファンドより出資が行われる。また、サムライインキュベイトから、宇野氏「Knot」、西尾氏「MYSTOCK+」、橋田氏「peraichi」に出資が決まった。

最後、審査員やゲストキャピタリストからのコメントにおいて伊佐山氏からは参加者に対して情報不足な印象を受けた、という指摘があった。海外サービスであっても、すでにメディアに取り上げられているようなサービスを知らないというのは勉強不足。別の場所にロールモデルがあるのであれば、それを参考にしてローカライズするにはどうしたらいいのかを考えたほうがいい、という同士の指摘は確かに最もだ。

今後、2ヶ月ほどインキュベイトファンドではフォローセッションを行い、さらに事業を磨いていく。2日間でかなりブラッシュアップされた事業が、今後2ヶ月でどのように進化していくのか、今回紹介したサービスの続報をお伝えできることを楽しみに待ちたい。

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「一緒に事業を作っていきたい」ーーキャピタリストたちに聞いた投資の判断ポイントや起業家との関わり方

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5月18日、19日に開催されたベンチャーキャピタル、インキュベイトファンドが開催するインキュベーションプログラム「インキュベイトキャンプ 5th」。起業家と投資家がチームを組んで二日間かけて事業プランを練り、プレゼンによって順位を決める合宿型のプログラム。 前回、4thのレポートを Sd Japanに掲載したときにも書いたことだが、投資家と起業家が同じ目線でビジネスを作り上げるという形式は日本では…

5月18日、19日に開催されたベンチャーキャピタル、インキュベイトファンドが開催するインキュベーションプログラム「インキュベイトキャンプ 5th」。起業家と投資家がチームを組んで二日間かけて事業プランを練り、プレゼンによって順位を決める合宿型のプログラム。

前回、4thのレポートを Sd Japanに掲載したときにも書いたことだが、投資家と起業家が同じ目線でビジネスを作り上げるという形式は日本ではあまり耳にしない。

投資家の役割はただ資金を提供することではない。起業家と同じ目線に立ち、ともに事業を作っていく存在だと考えている。インキュベイトキャンプに参加しているキャピタリストの方々は、そうしたマインドの持ち主であるように筆者には感じられた。

彼らのようなキャピタリストは、どのように投資判断を行い、投資後どのように起業家と関わっているのだろうか。今回、「インキュベイトキャンプ 5th」に参加したキャピタリストの方々の何名かに、少し時間をいただきお話を伺った。

インキュベイトファンド 赤浦氏

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・投資時に見るポイント

起業家の人柄です。その人が一緒にやりたいなと思える人かどうか。サービスを見るときは、そのサービスがシンプルかどうかを見ています。最初の段階で事業を評価することは難しいので、事業をスタートさせる段階では、信頼する覚悟をその人に対してできるかどうかが投資するかどうかのポイントですね。

・スタンス

理想は出来る限り、長く時間を一緒に過ごすこと。起業家が自信を持てるように、褒めて、おだてて、応援するようにしています。大切なことは、ポジティブな気持ちが連鎖していくこと。ポジティブな人は強いですから。ダメな気持ちが連鎖してはダメになっていくだけ。あとは起業家が違う方向に行きそうになったときに、原点の確認をする、ブレないようにすることですね。

・起業家へのメッセージ

一回しかない人生なので、勝負かけて楽しくやりましょう。チャレンジしよう。挑戦する生き方をしたほうがいい。挑戦する人生を一緒に楽しみましょう。

サイバーエージェント・ベンチャーズ 田島氏

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・投資時に見るポイント

Google、Facebookのような企業を生み出したいと考えているので、ゴールとしているマーケットが大きいかどうかを見ます。あとは、経営チーム。自分たちでもアイデアを持っていて、それに近いことをやろうとしているようなチームを探していることもあります。おもしろいテーマ、人を探しているというのが近いですね。

大きなマーケットを狙っているという意味でも、アジアへの視点を持っているかも重要です。アジアは今後経済成長の大きな地域。そして、これまでの経験、サービスの発展の形式が使える国で、産業のメインストリームが空いている地域でもあります。

インキュベイトファンドと同じくらいのステージでの出資が多いので、金額はシードの段階では3,000万以上出すこともあります。Frogapps、クラウドワークス、インサイドプラスのような、事業経験、経営経験のある起業家に出資しています。

・スタンス

大きいビジョンを持った人にしっかりはって、数ではなく、一社一社深く関わっていきます。起業家と一緒に勝てるプランを考えて、そこに投資して、一緒に事業を作っていくスタンスのVC。その事業がどうやったららうまくいくのか、自分が起業家の立場で意見を持てているかどうかを大事にしています。

出資先の企業は「STARTUP Base Camp」の中に入っていることが多いので、ほぼ毎日顔をあわせています。サービスコンセプト、アプリのデザインなど、細部まで一緒に考えるようにしています。そこをしっかりやっていないとうまくいかない。

サイバーエージェントグループの成功経験、失敗談を活かすことができていて、メンバーも起業マインドをもって、起業家と同じ目線で話せるキャピタリストがいることも特徴です。CVCと思われがちだけど独立系に近く、投資先の意思決定に本体は関わっていないため、サイバーエージェントとのシナジーがなくても投資をしています。

・ビジョン

これからはネットだけではなく、リアルとネットの融合という部分でもハブになっていきたいですね。大手の企業でも、新規事業を作ってはいきたいけれど、中に人材がいないという課題があり、そうした企業の議論相手になったりして、産業構造を変えていきたいと思っています。今後、MAも増えるはずなので、先頭にたって推進していきたい。

今後もアジアとネットに特化していき、北米からアジアに進出したいところのエントリになるなど、アジアのベンチャーエコシステムを作っていきたいですね。

インキュベイトファンド 和田氏

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・投資時に見るポイント

目指しているゴールが魅力的か、トライしているチームが魅力的かを見ています。プロダクトの完成度、プランの完成度は一緒に考えていって良い成長をしていければいいと思っていますね。魅力的なゴールとは、人に共感されやすいもの。それによって、ユーザだったり、従業員にも応援されやすいことにつながります。そのゴールが実現されることによって、経済活動がより活性化されるというイメージが描けるもの。

魅力的なチームとは、ハングリー精神がある人達。努力量、学習意欲、やりきる実行能力、応援したくなる人柄、一緒に働きたくなるキャラクターなどを備えたチームには魅力を感じますね。

・スタンス

出資先とは毎週経営会議をしています。達成した目標は一緒に喜び、見逃している部分があればしっかりと指摘することも役目だと思っています。迷うことも多いと思うので、目標をシンプルにする手伝いをして、決断する材料を提供できるといいなと思っています。

・メッセージ

あまり他人の意見に惑わされないように。自分が信じているものと、応援してくれる人を大切にして突き進んでくれればいい、そう思います。シードありの起業家、ビジネスを評価するのはすごく難しいこと。結果によって証明していくしかないですから。

今回のキャンプも、サポートしてくれる投資家誰かと出会えればいいと思って実施しています。事業がどうなっていくかわからない中で、プランを信じて一緒に磨いてくれる投資家、サポーターに出会えることが起業家にとっての価値だし、インキュベイトファンドが提供したいもの。メンタリングのプログラムやドラフトにもマインドが現れています。

ユナイテッド 丸山氏

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・投資時に見るポイント

一番大事にしているのはグルーヴ感。その他に見ているポイントがいくつかあります。大前提として、ユーザに愛されているサービスかどうか。これは愛されているサービスは成長の原動力となるためです。ビジネストレンドから事業として成長できる可能性があるか。そして、事業戦略に対して納得感を抱けるかどうか。最後に、戦略をやりきれる経営チームかどうか。このあたりを投資する際の判断基準にしています。

・スタンス

出資した直後は週一でミーティングをしています。シードを抜けたばかりの会社が多いので、経営者のメンタリングをしっかりするようにしています。事業面の話やKPIの設定などきめ細やかに。ミーティングの時間以外でも、気づいたら課題について指摘するなど柔軟に対応しています。経営者と一緒に、僕らとしてこのサービスをどうしたいのか、ぼくらとしてサービス・経営の課題をどう解決していくか、その視点で一緒に取り組むようにしています。

投資をする前、半年から1年ほど前から接点を持っていることが多いですね。それによって判断基準である人柄を知ることができ、ユーザに愛されているかどうか、事業の納得感もわかります。継続的にサービスがどういう方向で作られていくべきかディスカッションしていきます。双方が納得できる事業モデル、資本政策が出てきたら投資する。必要なお金を必要なときに出すことがベンチャーの成長には一番大事ですから。

・メッセージ

起業する覚悟をしたのであればやりぬいてほしいし、一緒に戦う仲間として声をかけてほしい。

インキュベイトファンド 村田氏

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・投資時に見るポイント

自分がその企業に関わることでそのビジネスに貢献できるか、スケールさせられるかを見ています。事業を作るのが好きで、ただお金をだすだけだとつまらない。自分の知見のどういったところでその企業をエンパワメントでき、起業家の資質・会社を成長させられるかを大切にしています。事業は変わっていくもの。チームと起業家に魅力を感じ、そこに加わって、自分がワクワクしながらプランを考えて、磨いていき楽しめるかどうかを見るようにしています。

・スタンス

組織づくりを一緒にやっていくのが好きなんです。ここ数年は、ソーシャルゲームの会社に出資していて、1年、2年で大きく成長する会社ばかり。その中で、どうやってチームを作っていくかを考えてきました。1人から2人に、2人から5人に、5人から10人に、10人から50人にと、企業の各ステップで組織を作っていくのかが好きですね。会社がパブリックになっていく前提の組織づくりをしないといけないので、パブリックカンパニーたりうる姿を一緒に起業家と考えていくことをやっていきたいと思います。意思決定の仕組み、どう人を抜擢するかなど。

コンテンツのディストリビューションやソーシャルメディアとモバイルを使った新しいコンテンツ流通モデルについても知見が溜まったので、これらの知見を次に活かしていきたいと考えています。自分でやりたいと思っている事業の持ちネタがあったりもするので、それと近いことをやろうとしている人と出会うと盛り上がってその場でやろうと思いますね。

・メッセージ

早く始めたもの勝ち。スタートアップは増えている中で、とても若い起業家が中心に増えています。それを揶揄する人も増えていますが、批判するひまがあったらやってみたら?と個人的には思います。

起業することはとてつもない苦労を伴いますが、自分のポテンシャルを引き出すこともでき、しんどい中でとんでもない成長カーブに入ることができます。かなり高い濃度の超神水を飲むようなもの。

自分で0から1へモノを作る達成感・実感はほかにはありません。次のチャレンジの道がどんどん広がっていきます。景気がよくなってくると、頭の良い人が起業シーンに入ってきます。今回のキャンプでも外資系金融やリクルート、楽天などの出身の人が起業しようと参加しています。起業しようという人の質が上がってきているのを感じます。

そういった人たちが覚悟を決めて一歩を踏み出して、成長していくのを見るのはとても楽しいこと。そういった人たちの背中を押していきたいと思います。

参加したキャピタリストの方々全員のお話を伺うことはできなかったが、どの方も起業家と密にコミュニケーションをとって真剣にプランを磨いていた。

起業家と同じ目線で事業を考えるキャピタリストの方たちと、起業家がペアを組んで磨いたビジネスプランが発表される「インキュベイトキャンプ 5th」の決勝プレゼンがこの後行われる。

初日のプランにどのような変化が起きているのか、楽しみに待ちたい。

投資家が起業家をドラフト指名ーー事業プランを磨き続ける2日間「インキュベイトキャンプ 5th」初日レポート

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この週末、5月18日、19日の二日間に渡ってベンチャーキャピタルのインキュベイトファンドが運営するインキュベーションプログラム「インキュベイトキャンプ」の第5回が開催される。Sd Japanもメディアスポンサーとして参加し、初日の様子をレポートする。 前回のインキュベイトキャンプ4thの様子は以下より。 投資家と起業家が同じ目線でビジネスを創りあげる「インキュベイトキャンプ」 インキュベイトキャン…

この週末、5月18日、19日の二日間に渡ってベンチャーキャピタルのインキュベイトファンドが運営するインキュベーションプログラム「インキュベイトキャンプ」の第5回が開催される。Sd Japanもメディアスポンサーとして参加し、初日の様子をレポートする。

前回のインキュベイトキャンプ4thの様子は以下より。

インキュベイトキャンプ 5thには、インキュベイトファンドのパートナー4名に加え、経験豊富なキャピタリストがゲストキャピタリスト5名がとして参加。彼らによる起業家にへのメンタリングが行われる。

【追記】 メンタリングを担当されるキャピタリストの方々のコメントはコチラ。

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初日は20分間のメンタリングを複数回実施。各キャピタリストに順番に話を聞きながら、起業家は自身の事業アイデアのブラッシュアップを行った。メンタリングが数セット行われた後、予選ピッチが行われた。

起業家の予選ピッチ

予選ピッチは持ち時間一人5分。13名の起業家たちが自分のアイデアをピッチした。リクルートや楽天、外資金融など、大手企業の経験を経て自分の事業をスタートさせようとしている参加者も散見されたことも印象に残った。明日の決勝プレゼンに向けてこの後プランはブラッシュアップされていくため、ここではサービスは簡単に紹介しておく。

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      ・One Map – 複数のサイト、ソースを使わなければできなかったグループ旅行の計画をたった1つのプロセスに統合する旅行計画・共有サービス
      ・SongShip – 身近な人との話題になりそうな曲を知ることができる
      ・Knot – 音楽ライブ配信サービス
      ・My Stock+ – 長期で成長株式に投資したい個人投資家
      ・instamall – スマホをつかって10秒で出品できるマーケットプレイス
      ・サムライト – ライターのデータベースを持ち、プロのライターや著名ブロガーに記事作成をアウトソースするコンテンツマーケティング
      ・お部屋探し応援団 – 不動産の口コミサイト
      ・Secondspace – 300文字以上の整理された文章のみを投稿できるTwitter風サービスで、他人に公開するまとまった文章を書きたい人向け
      ・MY FP – 金融リテラシーの低い、低所得者層向けのモバイルFP(ファイナンシャル・プランニング)サービス
      ・Code Camp – ウェブサービスのプログラミングをオンライン個別指導するサービス
      ・peraichi – 30秒でサイトを作って公開できるようにするサービス
      ・レコメン – 結婚してほしい友人のレコメンドをするサービス
      ・byus – ニュースを見る人が記事の内容以上の考えを得られないという問題を解決するためのメディア

参加した起業家13名のピッチを見て、キャピタリスト9名がそれぞれ採点を行い、その集計結果で順位を決定。予選の点数と翌日の決勝プレゼンの点数の合算によって順位を決定する。平均得点の高い上位3社が、インキュベイトファンドから投資を受けることになる。

この後、明日の決勝プレゼンまでの時間を使って、キャピタリストとアイデアをブラッシュアップしていく。予選ピッチで発表された事業アイデアは簡単な紹介にとどめたが、明日の決勝プレゼンの様子を見て、もう少し詳細な事業・サービスについてお伝えしたいと思う。

ドラフト指名

インキュベイトキャンプのユニークな点のひとつに、ドラフト指名制がある。これはプロ野球の指名制のようなもので、予選ピッチを踏まえて、キャピタリスト側から起業家に対してドラフト指名を行ってチームを組むというものだ。キャピタリストの指名が被ってしまった場合、起業家の意思でチームを組むキャピタリストが決定される。

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初日のプランはほぼ起業家だけで作成したものだが、今夜から明日にかけて起業家と投資家とで事業プランを練っていく。明日にかけて各プランがどのようにブラッシュアップされていくのかが非常に楽しみだ。