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最新のiPhoneやiPadに直接挿せるUSBドライブ「iStick」がkickstarterで110万ドル集める

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<ピックアップ> Finally, a USB Thumb Drive for the Latest iPhones and iPads 最新のiPhoneやiPadに採用されているLightningコネクタ対応のUSBドライブ「iStick」をモスバーグおじさんが紹介しています。Lightningに対応したのがよっぽど嬉しかったのでしょうか、USBドライブでこんなに長いレビューを読ん…

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<ピックアップ> Finally, a USB Thumb Drive for the Latest iPhones and iPads

最新のiPhoneやiPadに採用されているLightningコネクタ対応のUSBドライブ「iStick」をモスバーグおじさんが紹介しています。Lightningに対応したのがよっぽど嬉しかったのでしょうか、USBドライブでこんなに長いレビューを読んだのも久しぶりです。kickstarterで現在、110万ドルのプレッジに成功しているドライブで、約7500人が出荷を待っているとのこと。

Gifアニメで一目瞭然ですがこんな感じで二つのコネクタを切り替えられ、デバイスに接続すると専用のアプリが立ち上がり、各種データの転送などができるようになっています。

クラウドストレージがどんどん安価になって普段の利用に障壁が少なくなってきているので、USBドライブを使う機会というのはめっきり減ってきました。しかし、セキュリティの問題や、ネット接続環境がない場所での利用、転送速度などの理由でまだまだ活躍する場面は残っております。

iOSデバイスに限らず、接続環境を選ばないという点でWifi接続のAirStashのような製品もありますが、やはり接続時に若干の手間がかかったりする場合も多く、シンプルにコネクタからの転送というのは便利と言えば便利です。8GBで80ドルから128GBで250ドルと少し高めの設定ですが、一択ですので必要な方には朗報かもしれません。

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「車に付ける健康デバイス」スマートドライブが8月から実証実験を開始へ

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2月にお伝えしたステルス・スタートアップがお披露目の日を迎えた。 車載デバイスとスマートフォンアプリで「車ログ」を管理できる「スマートドライブ」は7月15日、提供サービスの概要を公開すると共に、8月から実際の車に装着して1カ月間の実証実験を開始すると発表した。今回同社が実証実験の地に選んだ「柏の葉スマートシティ」は三井不動産が中心となって開発を進める次世代都市地区。 ニュースレターの購読 注目すべ…

SmartDrive

2月にお伝えしたステルス・スタートアップがお披露目の日を迎えた。

車載デバイスとスマートフォンアプリで「車ログ」を管理できる「スマートドライブ」は7月15日、提供サービスの概要を公開すると共に、8月から実際の車に装着して1カ月間の実証実験を開始すると発表した。今回同社が実証実験の地に選んだ「柏の葉スマートシティ」は三井不動産が中心となって開発を進める次世代都市地区。

実験は同地区に居住する約20名を対象にスマートドライブの端末を提供し、期間中の車両状態や運転ログの確認を実施する。取得したデータはテストに参加した対象者に提供される他、スマートドライブの今後の開発改善に使用される予定。

車のログを管理する「健康管理アクセサリ」

さて、本題に入ろう。スマートドライブとは一体なんなのか。

使うのは専用の端末とスマートフォンアプリの二つだ。まず、提供される端末を車についている整備用ポート(OBD-II、以下、OBD)に差し込み、bluetoothによって「車とアプリ」を接続させる。このODBポートからは車に残されるデータ(走行状態や燃費、エンジン状態など)を取得することができるので、アプリ側でこれらを解析して表示させる。人間でいえば、FitbitやNikeのFuelbandのようなものと思えば分かりやすいかもしれない。

smartdrive_01

このOBDポートを活用した端末やサービスは歴史も古く、元々車の整備士がメンテナンスをするために専用の端末を接続して使う、というところから始まっている。スマートフォンアプリやWifi、bluetoothなどの環境が整った背景からこれらが進化し、例えばY Combinator出身Automatic(2013年創業)や、サイバーエージェントが出資しているニューヨーク・スタートアップのDash Labs(2012年6月創業)などがやはり同様のスタートアップとして知られている。またkickstarterにもちらほら類似端末を見つけられる。

では次に、スマートドライブはこの端末を販売するだけのシンプルなビジネスモデルを考えているのだろうか。もちろんその答えは否だ。

車ログというビッグデータを活用したビジネス

ヒントはビッグデータにある。まだはっきりとこのモデルが決まっているわけではないが、ひとつのアイデアとしてスマートドライブ代表取締役の北川烈氏が教えてくれたのがBtoBtoCの考え方だった。

例えば保険会社や車のディーラーといった直接車に乗っているユーザーを対象にした事業者にこのサービスを提供し、ユーザーのログを取りやすくすれば、車の故障状況を把握して保険を安くしたり、アフターフォローに使うことができる。

つまり、顧客をより細やかにトラッキングできる、という具合だ。このモデルは実は事例もあって、米の保険会社ProgressiveがやはりOBDを使った「SnapShot」という端末を配布することで実際に運用をしている。

さらに多くの車のログデータが集まれば、このような形で様々なビジネスモデルを検討することができるようになるだろう。対象となる車も自家用車だけでなく、タクシーやトラックなどの商用車も含めて考えればアイデアの範囲は広い。

smartdrive_02

話だけ聞けばなかなか興味深いサービスだと思うが、やはり壁は高い。例えば保険会社がこのモデルを踏襲して導入を進めるとして、まずはこの端末を幅広く導入してもらうためにも、安全性が担保されていなければならない。ハードウェア関連に詳しい(THE BRIDGEには記事も提供してもらっている)岡島康憲氏によれば、このポートを活用して車を止めてしまう操作も可能だという。

この点について北川氏はこのように説明してくれた。

「そもそもOBDのポートからは敢えて全ての情報(車を停止させるような操作系情報)を取らないように機能自体持たせていません。また、1000ぐらいのアラートが取れますが、それもアプリ側で10ぐらいに絞って表示させています。今後、サービスがアップデートされることで徐々に情報量を増やす予定です」

現在は製品化に向けて、耐久テストなどを重ねているというスマートドライブ。実際に稼働する時期にまた続報をお届けしたいと思う。

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今さら聞けないArduinoの基礎知識

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最近もの作り系のニュース記事などで3Dプリンタ同様、よく聞くキーワードである「Arduino」。平たく言えば電子工作に最適なコンピュータなのですが、イマイチどういったものかつかめていない方もいらっしゃると思います。今回はArduinoを特徴や応用例、ハードウェアビジネスとの関わりという観点で紹介します。

Arduinoとは

Arduinoは学習用途からメディアアート作品、プロトタイプまで幅広く使われているマイコンボードです。CPUやメモリなどが組み込まれたマイクロ・コントローラとそれらを動作させるための最小限の回路が組み込まれています。

そして、ハードウェアの上で動作するソフトウェアの開発用にC言語ベースのシンプルな言語が用意されていることや、開発環境が無料で提供されていることから、ハードウェアプロトタイピングの学習を始めやすいこともArduinoの特徴です。

Arduino UNO
Arduinoの開発環境

Arduinoには様々なセンサーやモーター、通信装置などを接続できる端子が用意されています。この写真では、Arduinoと距離センサーを組み合わせることで手とセンサーまでの距離がわかるしくみを作っています。

arduino04

また、バッテリー駆動や無線通信に対応するモデルもあるのでいわゆるIoTデバイスのプロトタイピングに便利なマイコンボードの一つでしょう。一方、スマートフォンなどと比較して大容量のメモリやストレージを持っているわけではないので、LinuxなどのOSをArduinoの上で動かしたり、高精細なディスプレイを接続してHD動画を再生する、といった用途には不向きです。

様々なモデルが用意されているArduino

Arduinoにはスタンダードな「Arduino UNO」以外にも、無線通信やモーター制御、省電力動作など様々な用途に特化したモデルがあります。これらは秋葉原にある「秋月電子通商」やネット通販「スイッチサイエンス」にて2〜3000円台の価格帯で購入できます。

また、オープンソースハードウェアとしてArduinoの設計図にあたる回路図は公開されており、部品を揃えれば誰でも自分のArduinoを組み立てることができます。

下段左から「Arduino Pro Mini」「Arduino Fio」「LilyPad Arduino」

シールドを使って手軽に機能拡張

Arduino用の拡張部品として、Arduinoにつなげることでイーサネット通信や画像表示用のディスプレイなどを手軽に利用できる「シールド」が多く販売されています。これらのシールドをArduinoに差しこむだけで、ハンダ付けや結線の必要なくより手軽にArduinoに機能を追加できます。シールドには以下の様なものがあります。

  • リチウムイオンポリマー充電池を使うためのシールド
  • 有線でイーサネット接続をするためのシールド
  • 3G通信をするためのシールド
Arduinoにイーサネットケーブルを接続するための「イーサネットシールド」
Arduinoで心拍を計測するための「心拍センサーシールド」

ハードウェアビジネスとArduino

このように、安価で入手でき、センサやモータなどと連携するデバイスを作りやすいArduinoは、自分が考えるアイディアをスピーディに形にし検証するプロトタイピングには最適です。しかしこのArduinoは、市場に投入する最終製品に組み込み、量産販売する用途いは大概の場合適しません。

Arduinoの入手には一台数千円かかります。ハードウェアの頭脳にあたる部分を担当するとはいえ、最終製品の価格帯によっては非常に高価な部品となります。また、プロトタイピング用途に設計されたArduinoには最終製品には不要な入出力端子や部品も数多く載っています。これは基板そのものの大きさや、価格にムダを生み出す原因となります。

アイディアを最終製品に進化させるフェイズは大きく分けて、アイディア検証を行うための「プロトタイピング」のフェイズと、それを踏まえた上で最終製品を設計する「量産設計」のフェイズに分かれます。そして量産設計では、プロトタイピングを通じて判明した必要な機能を実現するための最低限の構成を1から設計し直します。

そこで使われる部材はArduinoのような「全部入りのマイコンボード」単位ではなく、マイコン単体、ストレージ単体、LED単体といった、細かい部材の積み上げとなります。こうした背景から、Arduinoが最終製品に組み込まれることはまずありません。

しかし、最近は量産向けのArduinoも登場しつつああります。Kickstarterで50万ドル以上集めている「MicroView」プロジェクトは有機EL液晶も備えた小型のArduinoで、このままリストバンドやネックレスに組み込むことでウェアラブルデバイスとして販売することも可能である点をアピールしています。

有機ELを備えたArduino互換基板「MicroView」

様々なバリエーションが登場するのもArduinoの特徴なので今後は量産品に組み込まれる事を前提に設計されたArduinoも次々と登場するかもしれません。

Arduinoを上手に使う

以上のように、Arduinoは手軽にハードウェア作りの学習ができるマイコンボードです。様々なアイディアを形にし、想定している課題を解決できるのか、世の人に受け入れてもらえるのかをスピーディに確認するためのプロトタイピングツールとして優秀です。

Webアプリなどのソフトウェアだけでは解決できない課題も、ブラウザやアプリの外、つまりハードウェアなら解決できるかもしれません。これを機会にあなたもハードウェア開発にチャレンジするのはいかがでしょうか。

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IoT(モノのインターネット)が「スマホシフト」の次のトレンドになることが分かる一枚のグラフ

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Image by Flickr

<ピックアップ> The ‘Internet Of Things’ Will Soon Be A Truly Huge Market, Dwarfing All Other Consumer Electronics Categories

数年前(2009年とかぐらいかな)、スマホシフトだiPhoneだAndroidだと追いかけていた時、あるスタートアップが「そうはいいますが周りを見てみてください、誰も使ってませんよスマホ。所詮、スマートフォンなんて最先端いってる人が楽しんでるだけで世の中はずっとガラケーですよガラケー」と豪語していた方がいたことを懐かしく思い出します。

その方がどうなったかはおいといて、いまや同じようなまた新しいシフトの流れがやってきつつあります。IoTです。そしてまた、同じく「へ?IoT?なにそれ、泣き顔の絵文字かなんかですか?誰も使いませんよそんなスマートウォッチとか」と話を聞く度に、ああ、時代はやはり繰り返すのだなとしみじみ感じます。

このBIが公開しているグラフは今後数年のデバイス予想で、正直これをそのまま鵜呑みにする必要はありませんが、確実にデバイス、ありとあらゆる「モノ」がネットに接続していく時代はすぐそこまでやってきています。次の波で大切なのは以前のようなPCやタブレット、スマートフォンといった「単一の何か」に大きく動くというものではない、という点です。

<参考記事> 「自動運転車はこのセンサーがあればできちゃうんです」ーー日本のものづくり系スタートアップが語る「世界に勝つ方法」

身につけられるモノから何かその辺に転がってるモノ、全てが繋がる可能性がある、ということに気がついていなければ、恐らくその波に乗ることはできないでしょう。現在、私たちもいろいろな情報整理を進めていますが、正直言って情報量が多いので今から準備してる方とそうでない方の差は大きくなるでしょうね。

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スマートロック「Lockitron」が語る、ハードウェアの困難と経験

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<ピックアップ> Hardware Case Study: Why Lockitron Has Taken So Long To Ship IoTとハードウェアって同じではないのですが関係性は深く、今後、多くのスタートアップが関わることになるだろう、ということで関連知識は深めておいて損はありません。特に「Kickstarter-Crunch」と呼ばれる「お金集めて作るっていったのにでき…

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<ピックアップ> Hardware Case Study: Why Lockitron Has Taken So Long To Ship

IoTとハードウェアって同じではないのですが関係性は深く、今後、多くのスタートアップが関わることになるだろう、ということで関連知識は深めておいて損はありません。特に「Kickstarter-Crunch」と呼ばれる「お金集めて作るっていったのにできないじゃないか!詐欺だ!金返せ!」というトラブル案件、つまりどこに失敗が隠れているかという情報は、学ぶべきポイントを絞ってくれるので重要です。

<参考> Twine事件
2011年11月に出品されたインターネット通信インターフェース「Twine」は温度計やスイッチなどいくつかのセンサーを接続することで、インターネットへの通信を可能にし、センサーが受け取った情報をメールやTwitterに流す、というデバイス。出品当初、3万5000ドルで200個出荷の予定を立てましたが、予想以上の予約が集まり約6週間で55万ドル分、4000個の注文を受け付けてしまいます。結果として翌年3月に出荷予定だったのは9月頃にずれ込むことに。

TCのケーススタディはまさしくそのKickstarter-Crunchがなぜ発生したかを教えてくれています。Lockitronはスマートキーロック(ネット接続型のドアキー)で、kickstarterで2012年の終わりに230万ドルを集める(ちなみに彼らはkickstarterは使わず、自社のサイトで独自にクラウドファンディングという手法を取っています)ことに成功しました。

で、ここまではよくあるクラウドファンディングサクセスストーリーですが、やはりあるあるで、当初1000個の生産予定だったものに対して15000個も注文を受けてしまったのですね。結果、発送は大きく遅れることになります。現在、出荷されているのは3000個ほどだそうです。

寄稿記事をざっと斜め読みしてみると、当初計画してたよりも材料費がかさんで生産地を変更した経緯、各パーツの手配にかかった苦労、基盤設計の見直し、生産ラインの構築、βテストのクリア、バッテリ等の課題に対して既に出荷した客へのファームアップデートなどなど。少々専門的な文言で少し読みづらい箇所もありますが、各所ににじみ出る苦労の痕が窺い知れます。

ちなみに国内のIoT系を牽引するCerevoもやはり初期プロダクトリリース時には塗装や内部の設計でいろいろ苦労を経験して、それを蓄積したという話を聞いたことがあります。創業メンバーが実はハード作ったことなく、下請けに丸投げしてたんですが彼らの言葉が理解できてませんでしたとかそういうトラブルも聞きますが、それも含めてソフト以上にフィジカルな経験値がものをいうカテゴリなのかもしれません。

via TechCrunch 【G翻訳】

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今さら聞けないArduino

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最近もの作り系のニュース記事などで3Dプリンタ同様、よく聞くキーワードである「Arduino」。平たく言えば電子工作に最適なコンピュータなのですが、イマイチどういったものかつかめていない方もいらっしゃると思います。今回はArduinoを特徴や応用例、ハードウェアビジネスとの関わりという観点で紹介します。 Arduinoとは Arduinoは学習用途からメディアアート作品、プロトタイプまで幅広く使わ…

最近もの作り系のニュース記事などで3Dプリンタ同様、よく聞くキーワードである「Arduino」。平たく言えば電子工作に最適なコンピュータなのですが、イマイチどういったものかつかめていない方もいらっしゃると思います。今回はArduinoを特徴や応用例、ハードウェアビジネスとの関わりという観点で紹介します。

Arduinoとは

Arduinoは学習用途からメディアアート作品、プロトタイプまで幅広く使われているマイコンボードです。CPUやメモリなどが組み込まれたマイクロ・コントローラとそれらを動作させるための最小限の回路が組み込まれています。

そして、ハードウェアの上で動作するソフトウェアの開発用にC言語ベースのシンプルな言語が用意されていることや、開発環境が無料で提供されていることから、ハードウェアプロトタイピングの学習を始めやすいこともArduinoの特徴です。

Arduino UNO
Arduinoの開発環境

Arduinoには様々なセンサーやモーター、通信装置などを接続できる端子が用意されています。この写真では、Arduinoと距離センサーを組み合わせることで手とセンサーまでの距離がわかるしくみを作っています。

arduino04

また、バッテリー駆動や無線通信に対応するモデルもあるのでいわゆるIoTデバイスのプロトタイピングに便利なマイコンボードの一つでしょう。一方、スマートフォンなどと比較して大容量のメモリやストレージを持っているわけではないので、LinuxなどのOSをArduinoの上で動かしたり、高精細なディスプレイを接続してHD動画を再生する、といった用途には不向きです。

様々なモデルが用意されているArduino

Arduinoにはスタンダードな「Arduino UNO」以外にも、無線通信やモーター制御、省電力動作など様々な用途に特化したモデルがあります。これらは秋葉原にある「秋月電子通商」やネット通販「スイッチサイエンス」にて2〜3000円台の価格帯で購入できます。

また、オープンソースハードウェアとしてArduinoの設計図にあたる回路図は公開されており、部品を揃えれば誰でも自分のArduinoを組み立てることができます。

下段左から「Arduino Pro Mini」「Arduino Fio」「LilyPad Arduino」

シールドを使って手軽に機能拡張

Arduino用の拡張部品として、Arduinoにつなげることでイーサネット通信や画像表示用のディスプレイなどを手軽に利用できる「シールド」が多く販売されています。これらのシールドをArduinoに差しこむだけで、ハンダ付けや結線の必要なくより手軽にArduinoに機能を追加できます。シールドには以下の様なものがあります。

  • リチウムイオンポリマー充電池を使うためのシールド
  • 有線でイーサネット接続をするためのシールド
  • 3G通信をするためのシールド
Arduinoにイーサネットケーブルを接続するための「イーサネットシールド」
Arduinoで心拍を計測するための「心拍センサーシールド」

ハードウェアビジネスとArduino

このように、安価で入手でき、センサやモータなどと連携するデバイスを作りやすいArduinoは、自分が考えるアイディアをスピーディに形にし検証するプロトタイピングには最適です。しかしこのArduinoは、市場に投入する最終製品に組み込み、量産販売する用途いは大概の場合適しません。

Arduinoの入手には一台数千円かかります。ハードウェアの頭脳にあたる部分を担当するとはいえ、最終製品の価格帯によっては非常に高価な部品となります。また、プロトタイピング用途に設計されたArduinoには最終製品には不要な入出力端子や部品も数多く載っています。これは基板そのものの大きさや、価格にムダを生み出す原因となります。

アイディアを最終製品に進化させるフェイズは大きく分けて、アイディア検証を行うための「プロトタイピング」のフェイズと、それを踏まえた上で最終製品を設計する「量産設計」のフェイズに分かれます。そして量産設計では、プロトタイピングを通じて判明した必要な機能を実現するための最低限の構成を1から設計し直します。

そこで使われる部材はArduinoのような「全部入りのマイコンボード」単位ではなく、マイコン単体、ストレージ単体、LED単体といった、細かい部材の積み上げとなります。こうした背景から、Arduinoが最終製品に組み込まれることはまずありません。

しかし、最近は量産向けのArduinoも登場しつつああります。Kickstarterで50万ドル以上集めている「MicroView」プロジェクトは有機EL液晶も備えた小型のArduinoで、このままリストバンドやネックレスに組み込むことでウェアラブルデバイスとして販売することも可能である点をアピールしています。

有機ELを備えたArduino互換基板「MicroView」

様々なバリエーションが登場するのもArduinoの特徴なので今後は量産品に組み込まれる事を前提に設計されたArduinoも次々と登場するかもしれません。

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以上のように、Arduinoは手軽にハードウェア作りの学習ができるマイコンボードです。様々なアイディアを形にし、想定している課題を解決できるのか、世の人に受け入れてもらえるのかをスピーディに確認するためのプロトタイピングツールとして優秀です。

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数年前(2009年とかぐらいかな)、スマホシフトだiPhoneだAndroidだと追いかけていた時、あるスタートアップが「そうはいいますが周りを見てみてください、誰も使ってませんよスマホ。所詮、スマートフォンなんて最先端いってる人が楽しんでるだけで世の中はずっとガラケーですよガラケー」と豪語していた方がいたことを懐かしく思い出します。

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Internet of Things向けのプラットフォーム提供を目指すSpark Labsが490万ドル調達

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<ピックアップ> Spark Labs Raises $4.9 Million For An Internet Of Things OS

ネット接続系のハードウェアを開発するキットを提供しているSpark LabsがLion Wells Capitalをリードに490万ドルの資金調達を実施しました。

Spark Labsが販売するのはIOTデバイス開発に必要なSpark CoreというArduino互換デバイスと、それに繋がるSparkCloudというクラウドプラットフォーム。さらにこの資金調達と一緒にSpark OSを発表、こちらはぱっとみた感じだとiOSとAndroidにIOTデバイスプロジェクトを繋ぎ込むオープンソースのOSのようです。

全体として例えばNestのようなネット接続型のハードウェアを開発するために必要なマイコンからクラウド、OS全てをご用意しました、というプラットフォームを指向しているようですね。既に同社ではSpark Coreを2万5000台出荷しているそうです。同社の創業は2011年11月。

via TechCrunch 【G翻訳】

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GEがIoT分野のスタートアップを支援するベンチャーキャピタルを設立

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Some rights reserved by Chuck Miller
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米国時間6月25日、米GE(ゼネラル・エレクトリック)は米ベンチャーキャピタル フロスト・データ・キャピタルと組んで新たなVCを設立、IoT分野のスタートアップを支援すると発表した

新設されるベンチャーキャピタルではGEが注力するIoT分野に支援先を限定している。支援先に選ばれたスタートアップは資金提供のみではなく、GEに所属する約5000人の研究者や約8000人のソフトウエア技術者のネットワークを活用できるという。

GEは製品にセンサーを取り付けて稼働データを収集し、運用・保守に生かす、産業機器とビッグデータが融合した「インダストリアル・インターネット」を推進している。

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HackOsaka 2014: 大阪をスタートアップ・ハブにするには?——IoTの雄3人が語る「スタートアップ・コミュニティの作り方」

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これは19日大阪で開催された、スタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2014」の取材の一部だ。関西地域のスタートアップ・コミュニティを活性化すべく、昨年には 500Startups の Dave McClure を招いて第一回が開催され、今回はその二回目となる。 イベントの目玉として、アメリカ・シリコンバレーから Pebble CEO の Eric Migicovsky、イギリス・ロ…

hackosaka-2014-iot-broaderview

これは19日大阪で開催された、スタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2014」の取材の一部だ。関西地域のスタートアップ・コミュニティを活性化すべく、昨年には 500Startups の Dave McClure を招いて第一回が開催され、今回はその二回目となる。

イベントの目玉として、アメリカ・シリコンバレーから Pebble CEO の Eric Migicovsky、イギリス・ロンドンから BERG の CEO Matt Webb が特別ゲストとして招かれた。Pebble は Y-Combinator 出身のスマートウォッチを制作するスタートアップで、 クラウドファンディング・サイト Kickstarter で出資受付開始から2時間で目標の10万ドルを達成、後に1,000万ドルを資金調達した。BERG はロンドンのスタートアップ・コミュニティ TechCity に本拠を置き、サードパーティ・デベロッパ向けに IoT 向けのクラウド環境を提供するほか、Little Printer という Google Calendar と連動して To-Do リストや新聞のヘッドラインが印刷される、小さなプリンタを開発している。

今回のイベントの最初のセッションでは、Pebble の Eric、BERG の Matt に加え、東京で 3D プリントのマーケットプレイス Rinkak を運営するカブクの稲田雅彦氏を招いて、パネル・ディスカッションが行われた。モデレータは、日本の著名なジャーナリストの一人である湯川鶴章氏が務めた。

シリコンバレー、ロンドン、東京の IoTトレンド

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パネルの冒頭、湯川氏は3人のパネリストに、それぞれが拠点とする地域の IoT のトレンドについて尋ねた。

カナダの Waterloo 大学で Pebble のプロトタイプを作っていた Eric が、シリコンバレーに引っ越してきて本格的にビジネスを始めたのは3年前のころだ。

生産ラインを持たないスタートアップがハードウェアを作ることはできるようになっていました。しかし、IoT スタートアップが投資家から資金を獲得することはできず、Kickstarter を使ってそれが可能になりました

もう一つ重要なのは、スマートフォンの普及です。皆がスマートフォンを持つようになったので、デバイスをインターネットにつなごうとするとき、接続のしくみを持たなくてよくなったのです。BLE(BlueTooth Low Energy)で、スマートフォンにつないでしまえば、そこからインターネットにつがるようになったので。

資金が調達できるようになったことと、皆がスマートフォンを持つようになったこと。この2つによって、Pebble のようなハードウェア・スタートアップが生まれているんだ。

hackosaka-2014-iot-matt

もともとデザインスタジオだった BERG が、IoT のしくみを手がけるようになったのは2012年からのことだ。彼はロンドンのスタートアップ・シーンについて現状を教えてくれた。

ここ数年で、ロンドンのスタートアップの数は、数千にまで劇的に増えました(関連記事)。ハードウェアにフォーカスしているスタートアップが多いわけではありませんが、ロンドンには優秀なデザイナーが数多く居るのです。今のところはまだ実験段階のようなものですが、それでも皆がハードウェア・スタートアップに着手し始めています。

一方、Rinkak の稲田氏は、東京のスタートアップが抱える課題について、いくつかの理由を挙げた。

東京では、ハードウェア・スタートアップの割合は、全スタートアップの5%くらいでしょう。数が少ない理由は3つに集約されます。

  • クラウドファンディングの市場が小さいこと。
  • 依然として、資金調達が難しいこと。
  • ハードウェア・スタートアップの成功事例が無いため、ソフトウェア・エンジニアがソフトウェア開発のみを続けていること。

特に、ソフトウェア・エンジニアは、ハードウェアのことを理解してくれません。我々は API を公開しているのですが、彼らには、その使い方がよくわからないようです。

資金調達や市場規模という点からは、東京はシリコンバレーの数年前の姿という見方もできる。ロンドンはそれ以上に、人材を初めとするコミュニティの要素が IoT 発展に大きく関係しているようだ。

これからの注目分野

続いて、湯川氏は3人に、IoT で今後最も注目している分野は何かと尋ねた。

Eric は、センサーが露出するようになってきていることが面白いと答えた。

BLE (Bluetooth Low Energy)の台頭です。これによって、スキーしているときだって、泳いでいるときだって、いつでもデータが取得できるようになりました。

いわゆるウエアラブル・コンピューティングだ。これに対し、Matt は少し違った分野に興味があると答えた。

ウエアラブル、それに、交通状況をフィードバックするスマートシティ、ヘルスケアなども興味深い。しかし、より興味あるのは家電の世界です。日常生活をより快適にしてくれるようなもの。パン焼き機がレシピをダウンロードしたり、冷蔵庫の牛乳が少なくなっていたらユーザがスーパーの前を通ったときにモバイルで告知してくれたりするようなものです。

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これに対し、稲田氏は独特の表現で、新しいデバイスと従来からあるデバイスの使われ方が変化していくだろうと語った。

デバイスがインターネットにつながることで、すべてのデバイスはユーザにより近づいてくる存在になります。その反面、これまで使っていたデバイスが、もう使わなくなって、壁の方へ遠ざかるようになるものもあるでしょう。

デバイスがユーザに近い存在になることによって、そのデバイスはファッション性を増すことになる。その結果、Pebble のスクリーンをユーザがボランタリーに作成し共有できる、Watch Face Generator のようなサイトが生まれたりもしている。このような展開はもともと Pebble が意図したものではないが、Pebble が hackble (内部構造にアクセスできる)なプラットフォームであるため、デベロッパのコミュニティを形成するようになったわけだ。では従来からあるメーカーは、hackable なプラットフォームには成り得ないのだろうか。Matt はこんな事例を紹介した。

Microsoft Kinnect にはジェスチャーセンサーが備わっていますね。本来はゲームでジェスチャーを読み取るためのものですが、これをハッキングして身体を3Dスキャンし、フィギュアを作ってしまった人たちが居るのです。Microsoft の意図がどうであれ、ユーザはハッキングを始めてしまいます。従来メーカーの生き残りは、コミュニティとうまくやっていけるかどうかにかかっているかもしれません。

大阪は、スタートアップ・ハブになれるか?

大阪は商人の街だ。日本を代表する企業の多くは東京に本拠を置いているが、依然、経営者の多くは関西出身者によって占められている。湯川氏は、海外からのゲスト2人に、大阪に商人が多い理由について、江戸時代から明治維新にかけての日本の歴史を説明しながらこう質問した。

私の父も商人だった。私が子供のころ、クラスメイトの両親は一人を除いて皆が商人だった。大阪には強い起業家精神が根ざしている。しかし、スタートアップ・ハブになれていない。みんな東京へ行ってしまう。どうすべきだろうか。

この状況は、少し前のロンドンにも似ていたと、Matt は語った。

ロンドンの会社も皆、アメリカに行ってしまう。それはロンドンに、資本が無く、大企業とつながる道が無く、コミュニティがなかったからだ。

企業の一つ一つが大きな組織ではないスタートアップではコミュニティの力が重要で、Eric はシリコンバレーでコミュニティの恩恵に預かっていることを強調する。

MVP(最小実現プロダクト)を作る上で、コミュニティからは、好意的な評価とそうではない評価が得られる。その中でもバランスを取りつつ、建設的だが批判的(constructive but overcritical)な考え方を持って仕事を続けることが重要だと思う。

経営者は孤独である。半ば独りよがりのような思い込みも、ディスラプティブなプロダクトを生み出すパッションにつながるし、一方で、人々からのフィードバックに耳を貸し、より世間に受け入れられるプロダクトを作る必要もある。従来企業なら、複数の役員が意見を戦わせることで、この相反する役割を担っていたように思えるが、スタートアップでは創業者一人が両方をこなさなければならない。それをサポートするコミュニティの力は、資金や市場機会と同様に重要だ。

IoT分野の雄が語る「コミュニティの作り方」

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左から:湯川鶴章氏、Pebble Eric Migicovsky、BERG Matt Webb、カブク稲田雅彦氏

コミュニティの無い地域でスタートアップしている起業家の目には、シリコンバレーの風景はまばゆく映る。Matt は昨年末にシリコンバレーを訪問したときのエピソードを紹介しれくれた。

UBER でタクシーに乗ってね、タクシードライバーと、ずーっと長話をしていたんだ。彼はシリコンバレーのスタートアップや彼らの動向に詳しくて、ずっとそんな話をしていた。しかし、彼はどこに駅があるか全然知らなかったんだ。こんなことは、ロンドンではあり得ない。(会場笑)

Matt はコミュニティを作る上で、名前をつけることが大事だ。ロンドン東部の Old Street 駅周辺は俗称 Silicon Roundabout と呼ばれたが、イギリス政府が積極的にスタートアップを誘致するにあたって TechCity と名付け、そこから人々の認知度が上がった(関連記事)。人々はこの名前を聞いて、起業家精神について考え始め、共に集まり、コミュニティを形成し始めた。

イベントをやることも大事だ。ロンドンでは、ハードウェア・スタートアップのイベントは、毎月2つくらいは開かれている。職探しのイベント、ネットワーキングのイベントは、ほぼ毎週。(Matt)

 

大阪の人たちは、既に重要なことを始めているよ。このイベントにもピッチ・コンテストがあるように。これは、コミュニティを形成する上で極めて重要。(Eric)

最後にモデレータの湯川氏は「大阪をどのようなスタートアップ・ハブにしたいか、考えてほしい。」と聴衆に質問を投げかけて、このセッションを終えた。

ロンドンの TechCity は、明らかにシリコンバレーとは違った道を歩き始めている。二番煎じに将来は無いからだ。東京や福岡とも違う、新たなスタートアップ文化が大阪から生まれることを切に願う。

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