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中小機構が「Japan Venture Awards 2019」を開催、入賞起業家8名とベンチャーキャピタリスト2名を表彰

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中小企業基盤整備機構(以下、中小機構と略す)は5日、都内で20回目となる起業家と起業家支援者を表彰するイベント「Japan Venture Awards(JVA)」の2019年の表彰式を開催した。 創業概ね15年以内の企業を対象とするこの賞には今回184件の応募があり、起業家8名が JVA2019 のノミネート者として選ばれた。革新性、成長性、経営者の資質、社会性を基準として審査が行われた。 審査…

中小企業基盤整備機構(以下、中小機構と略す)は5日、都内で20回目となる起業家と起業家支援者を表彰するイベント「Japan Venture Awards(JVA)」の2019年の表彰式を開催した。

創業概ね15年以内の企業を対象とするこの賞には今回184件の応募があり、起業家8名が JVA2019 のノミネート者として選ばれた。革新性、成長性、経営者の資質、社会性を基準として審査が行われた。

審査員を務めたのは、次の方々。

  • 長谷川博和氏……早稲田大学 大学院研究管理研究科 教授、日本ベンチャー学会 副会長(審査委員長)
  • 江口弘一氏………新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)イノベーション推進部長
  • 小野由理氏………三菱総合研究所 オープンイノベーションセンター長
  • 仮屋薗聡一氏……日本ベンチャーキャピタル協会 会長
  • 平尾孝憲氏………科学技術振興機構 産業共同開発部長
  • 二瀬克規氏………悠心 代表取締役社長
  • 森田博行氏………中小機構 経営支援部長

【経済産業大臣賞】FLOSFIA 人羅俊実氏

FLOSFIA は、京都大学からスピンオフして生まれたスタートアップ。同大学の藤田静雄研究室で生まれたコランダム構造の酸化ガリウム(Ga2O3 or GaO)を素材に採用し、〝パワー半導体〟を研究開発している。この半導体を使うことで、AC アダプタの小型化や発熱抑制、電気自動車のモーターを動かす回路の小型化や発熱抑制などが可能になる。将来は、それら以外の他分野への応用も期待される。

【中小企業庁長官賞】KM ユナイテッド 竹延幸雄氏

塗装会社の経営者三代目である竹延氏は、建設資材や建設業向けの人材育成の必要性を感じ、2013年に KM ユナイテッドを設立。職人が後進に技能伝承できるアプリ「技ログ」を開発し、建設資材の開発、塗料の B2C 販売など多角的に経営している。ノウハウを〝キーデバイス〟とすることで、熟練工でなくても未経験者・女性・外国人らが従来の職人業務に就くことを可能にした。

【中小企業庁長官賞】Global Mobility Service 中島徳至氏

フィナンシャルインクルージョン(金融包摂)を提供する Global Mobility Service は、日本に本社を置き、フィリピン、カンボジア、インドネシア、韓国で事業を展開。自動車ローンを活用できないため、全世界に20億人いると言われる自動車が欲しくても買えない人のために、現地の金融機関と共同でローンサービスを提供している。ローンの支払を滞納した場合に自動車を遠隔でロックする IoT 技術により、ローンのデフォルト率を20%から0.9%に下げることに成功。

【中小機構理事長賞】サイフューズ 秋枝静香氏

サイフューズは、九州大学病院での研究活動を事業化したスタートアップだ。 3D プリント技術により作り出した人工細胞組織を球状体にし、それを串刺しにすることで組織を実用可能な大きさにまで成長させる。従来難しいとされた大型の臓器製作が可能。血管再生、神経再生、骨軟骨再生、創薬に応用する。現在、日本やアメリカの30以上の組織と共同研究しており、世界中の医療機関や診療科に必要な臓器を届けることを目指している。

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【中小機構理事長賞】トリプル・ダブリュー・ジャパン 中西敦士氏

トリプル・ダブリュー・ジャパンは、排泄予知ウエアラブルデバイス「DFree(ディーフリー)」を開発。世界5億人が悩みを抱えるされる排泄の課題に取り組むべく、日本のみならず、アメリカやフランスでもサービスを展開。これまで介護施設など法人向けに排泄予測サービス、自立支援サービスを提供してきた同社だが、昨年からは個人向けサービス「DFree Personal」の提供を開始している。高齢化に伴う介護の課題先進国である日本の状況を生かし、排泄ケアやリアビリの世界標準を確立したいとしている。

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【中小機構理事長賞】Life is Tech! 水野雄介氏

Life is Tech! は、中高生向けプログラミングキャンプを行う教育スタートアップだ。創業者の水野氏は以前、高校で物理の非常勤講師を務めたが、IT 教育を受ける機会が無いことを痛感。スタンフォード大学でキャンプ方式のプログラミング教育を視察したのを契機に同社を創業した。一般的なオンライン教育では継続率が低く、水野氏によれば5%程度なのだそうだ。同社では楽しく学習を続けられるように、ディズニーと共同でプログラミング教材「テクノロジア魔法学校」を開発し販売している。

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【JVA 審査委員会特別賞(SDGs 推進特別賞)】WASSHA 秋田智司氏

WASSHA は、東アフリカのタンザニアで無電化地域向けに電力を届けるスタートアップだ。タンザニア国内1,000店舗のキオスクを通じて、充電されたバッテリやランプを低額で貸し出し、150万人のエンドユーザに利用されている。夜間などに新たな経済活動の可能時間帯を作り出せることから、推定で1万人以上の雇用を創出しているという。2019年からはタンザニア以外のアフリカの国々へも展開、また、エンドユーザにリーチできるタッチポイントを利用し、電力以外のサービスにも進出したいとしている。

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【JVA 審査委員会特別賞(E コマース推進特別賞)】スタークス 上ノ山慎哉氏

スタークスは、クラウド型物流プラットフォーム「クラウドロジ」、LINE@ 特化カスタマーサポートツール「CScloud」を提供。労働人口が減少していく日本市場において、物流やコールセンターなど人海戦術を余儀無くされる業態の業務を効率化させるサービスの開発に注力している。クラウドロジでは AI により需要予測に基づいて倉庫を複数拠点に分散させることで、E コマース事業者の荷物発送最適化、配送コスト最適化、運送ドライバーの負荷削減などを支援する。


なお、スタートアップに対して支援を行なっていて、今後も継続して活動するベンチャーキャピタリストに対し、ベンチャーキャピタリスト奨励賞が贈られた。これまでの起業家に対する支援活動内容や実績、イノベーションや社会への貢献度に基づいて審査がなされた。

ベンチャーキャピタリスト奨励賞の審査員を務めたのは、次の方々。

  • 長谷川博和氏……早稲田大学 大学院研究管理研究科 教授、日本ベンチャー学会 副会長(審査委員長)
  • 赤浦徹氏…………日本ベンチャーキャピタル協会 副会長
  • 市川隆治氏………ベンチャーエンタープライズセンター 理事長
  • 高乗正行氏………チップワンストップ 代表取締役社長
  • 森田博行氏………中小機構 経営支援部長

審査の結果、ベンチャーキャピタリスト奨励賞には、XTech Ventures の共同創業者 兼 ジェネラルパートナーの手嶋浩己氏と、オプトベンチャーズ代表取締役の野内敦氏が選ばれた。手嶋氏は前職のユナイテッド在籍の頃、また、野内氏は現職において、両者共にメルカリ(投資時の社名はコウゾウ)、ラクスルといった十分な成長を遂げた日本を代表するスタートアップに対し、それぞれのアーリーステージにおいて出資、また継続的にハンズオン支援を実施したことが高く評価された。

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