この価値観の共有を宗教ではなく、プラットフォームビジネスにしようという発想は、ひょっとすると、高橋氏が出資していた KonMari Media からヒントを得たのかもしれない。近藤麻理恵氏を慕い「Joy Spark」を声高らかに唱えていた主婦たちは「こんまり信者」と呼ばれるが、彼女が成功したのは宗教家としてではなくビジネスパーソンとしてだ。Martha Stewart 氏も然り。
Nesto では、書き物、犬の散歩、楽器演奏、常備菜づくりなど、さまざまなリズムを今後増やしていく計画だ。ただ、ホストが一方的にレシピを作って料理方法を伝授するような体験ではなく、あくまで同じ日常的価値観を共有できる共同体の形を死守するという。分断された世の中で、人々は IT を駆使して心で繋がり続けられるか? これはアフターコロナ時代の新業態の幕開けかもしれない。
都市部は依然として緊急事態宣言下にあり、飲食業とその関連業種への経済的打撃は大きい。大手ブランドビールと違って中間流通が整備されていないクラフトビール業界に、ビール樽レンタルサービス「レン樽」で乗り込んだ Best Beer Japan(以下、BBJ)への影響も計り知れない。ブランドビールの売上には家飲み需要が貢献するが、クラフトビールの多くは飲食店で消費されるからだ。 クラフトビール専門店と醸造…
Best Beer Japan のオンライン飲み会に参加した醸造所の皆さん。左下が Best Beer Japan CEO の Peter Rothenberg 氏。 Image credit: Best Beer Japan
都市部は依然として緊急事態宣言下にあり、飲食業とその関連業種への経済的打撃は大きい。大手ブランドビールと違って中間流通が整備されていないクラフトビール業界に、ビール樽レンタルサービス「レン樽」で乗り込んだ Best Beer Japan(以下、BBJ)への影響も計り知れない。ブランドビールの売上には家飲み需要が貢献するが、クラフトビールの多くは飲食店で消費されるからだ。
クラフトビール専門店と醸造所の両方と間近で付き合ってきた BBJ 創業者兼 CEO Peter Rothenberg 氏は、コロナ禍のクラフトビール業界の状況を次のように語る。
彼らはそれぞれのバックグラウンドを強みに伴走すべきスタートアップを探し出し、若い世代から新たな起業家が生まれるエコシステムの原動力になっている。トラックレコードが少ない分、どんな投資家にとっても最初のファンドを組成するのは大変な苦労を伴うが、古巣であるインキュベイトファンドが Fund of Funds(FOF)形式で、呼び水的に出資するスタイルは定着してきた。
今回明らかになったのは、2017年からアソシエイトとしてインキュベイトファンドに参画していた日下部竜氏のファンドだ。おそらく、イーサリアムトークンの DRG とは直接的な関係は無さそうだが、自身のファーストネームに由来する dragon から DRG Fund と名付けられた新ファンドは組成から1年弱が経過し、スタートアップ3社への投資が実行済であることが明らかになった。
ここまで何度かプロフェッショナル系という言葉を使ってきたが、具体的にどのような事業モデルや起業家を指しているかは、DRG Fund の出資先を見るとわかりやすい。
野村証券や野村キャピタル・パートナーズで企業リサーチアナリストを務めた平賀洋輔氏が率いる AccuWealth は、企業向け競合・ベンチマーク企業リサーチサービス「アキュウェルス IQ」を開発。Propally は、共同創業者の2人がそれぞれ自ら投資用不動産を保有しながら、収支管理の煩雑さや不動産価格の不明瞭さといった課題を解決しようと、オーナー向け投資用不動産管理プラットフォーム「Propally for Owners」を開発している。3社の出資先のうち、残る1社はステルスで将来明らかになる見込みだ。
DRG Fund の組成規模は5億円で、1ショットのチケットサイズは1,500〜2,500万円。シードラウンドのスタートアップ約10社から15社に出資することを想定している。最大額×最大社数をしても5億円に届かないことから推測できるように、一度出資したスタートアップの事業成長性が確認できた際には、既投資先にフォローオン出資することも想定に入れているようだ。
DRG Fund のメンバーは今のところ日下部氏のみだが、採用・開発・マーケティング等で投資先スタートアップへの支援や、将来はファンド運営に関わることに興味のあるサポーターを募集する。若手ビジネスパーソンからのキャリア相談、オフィスアワー、事業構想→会社設立→チーム組成→投資実行までを1〜3ヶ月で完了するプログラム「Boot Camp Program」への参加も募集を開始した。
最大100億円規模となる2号ファンドでは、チケットサイズ1.5〜2億円程度で40〜50社への出資を目指す。この規模であれば、それなりのパフォーマンスが出ているスタートアップの7〜8億円程度のシリーズ A ラウンドでもリードを取れる可能性がある。共に事業経験を持つ西條氏と手嶋氏の強みを生かし、プレシリーズ A やシリーズ A ラウンドでの出資即決が可能なファンドになれる。
納品伝票のデータ蓄積から始めたクロスマートだったが、データの分析の結果、青果物は他の食材と比べて FAX による注文比率が高く頻度も多く、さまざまな規模の卸業者が青果物を取り扱っているため、受発注プロセスに課題を感じている卸業者が多いことが判明。飲食店が LINE で発注し、サプライヤーがデータの形で注文情報を受け取れるクロスオーダーをローンチした。
本セッションは、駐日エストニア大使館商務官の Ait Oliver 氏、行政の DX(デジタルトランスフォーメーション)支援を行う xID(クロスアイディ) CEO の日下光氏、NordicNinja のベンチャーキャピタリスト宗原智策氏をパネリストに迎え、xID や日本企業のエストニア進出支援を行う SetGo の斎藤アレックス剛太氏がモデレーターを務めた。
また、エストニア政府の一員でもある Ait 氏は、政府と民間の距離が近く、包括的なスタートアップエコシステムがつくられていると特徴を述べた。ICT 教育を強化し、小学校教育から、プログラミングを教えるなどの取り組みが行われていることからも、政府の熱量がうかがえる。それらの特徴に加え、資金調達やメンタリングシステム、ネットワーキングを行う環境は、比較的整備されていると話した。