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40億人の「住所不定」を解決するスマートアドレスサービスのOkHi、ナイジェリアで開始

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ピックアップ:Nairobi-based startup OkHi launches in Nigeria ニュースサマリ:物理的な住所のない人々のためにケニアのナイロビを拠点にスマートアドレスサービスを展開するOkHiは12月、アフリカ最大の銀行プラットフォームであるInterswitchと提携してナイジェリアでサービスをローンチした。今年9月にはナイジェリアへの市場拡大などを目的として、Fou…

Image Credit : OhHi

ピックアップ:Nairobi-based startup OkHi launches in Nigeria

ニュースサマリ:物理的な住所のない人々のためにケニアのナイロビを拠点にスマートアドレスサービスを展開するOkHiは12月、アフリカ最大の銀行プラットフォームであるInterswitchと提携してナイジェリアでサービスをローンチした。今年9月にはナイジェリアへの市場拡大などを目的として、Founders Factory AfricaAsian VC Betaron、Interswitchが主導するシードラウンドで約150万ドルの資金調達を実施している。

詳細な情報:OkHiのスマートアドレスシステムを使用すると、個人の名前と電話番号に対してGPSによる家の位置情報、実際の家や家の前の写真、その他住居の特定に役立つ情報を紐付けることができる。通りの名前や番地などが割り当てられていない地域に住む人たちの元へ、郵便物やデリバリーサービスなどの配達員が迷ったり電話をかけて場所を確認しなくても、スムーズに目的の家にたどり着けるようになる。

  • ケニアではOkHiの利用によって配送コストの20%削減し配送時間40%短縮された。ナイジェリアでは同サービスの普及によって年間20億ドル程のコスト削減が見込まれている。また、Interswitchとの提携はナイジェリアの全国民1億9,500万人に物理的住所を提供するというOkHiの支援目的以外にも、eコマースセクターの成長を加速させ、金融包摂を推進するという目的が含まれている。
  • OkHiに限らずスマートアドレスサービス全般では、その情報を参考に郵便や荷物の配達が行われる度に、住所や住人の情報の有効性が確認される(もし情報通りの場所に目的の家や荷物の受け取り人が存在しない場合には、情報が誤っていることをシステムに報告できる)ため、利用者や利用頻度が増えるほどに情報の正確性が担保される。
  • 企業側がOkHiのスマートアドレスを住所証明として信頼に値すると判断すれば、配達関係のサービスに限らず、これまで住所の入力や登録が必須であったサービスへのアクセスが可能になったりKYCとして有効な手段にもなり得るため、同サービスは物理的な住所を持たずに暮らしている人々の生活が大きく向上する可能性を持っている

背景:OkHiは元GoogleのエンジニアでGoogle MapsやChromecastに携わっていたTimbo Drayson氏によって、2014年イギリスとケニアに拠点を置く企業として設立された。世界には推定数十億人(OkHiによれば40億人)にのぼる人が、物理的な住所を持たずに暮らしている。これらの人たちは郵便物などの受け取りに苦労するばかりか、銀行口座や運転免許証、投票権、社会保障、医療、災害支援など様々なサービスへのアクセスが制限されるため、現在GPS機能や衛星画像などを活用してこの問題の解決を試みる様々な取り組みが行われている。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代

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車のローンが通らない人向けサブスク「Planet42」、南アフリカで展開加速

ピックアップ:Car subscription startup raises $10-million in debt finance ニュースサマリ:2017年に設立された、エストニアを本拠地に南アフリカで自動車のサブスクリプションサービスを展開するPlanet42は、今年初めにシードラウンドでの240万ドルの資金調達を行い、今月(2020年12)月初めに金融機関であるLendableからデットフ…

ピックアップ:Car subscription startup raises $10-million in debt finance

ニュースサマリ:2017年に設立された、エストニアを本拠地に南アフリカで自動車のサブスクリプションサービスを展開するPlanet42は、今年初めにシードラウンドでの240万ドルの資金調達を行い、今月(2020年12)月初めに金融機関であるLendableからデットファイナンスによる1,000万ドル(820万ユーロ)の資金調達を実施した。この資金は、南アフリカ人の自動車購入とモビリティの民主化という目標と2024年までに10万台の自動車を購入するという目標に向けて使用される。

同社のサービスは、審査の厳しい南アフリカで自動車を購入したくてもローンが組めない人たちをターゲットにしており、利用期間に応じて買取額の下がる購入オプションによって、長期間サービスを利用した後には比較的安価な値段でその自動車を買い取ることも可能となる。

詳細:Planet42がサービスのターゲットとしているのは銀行口座を保有していない人と、銀行口座を保有していてもローンが組めず、これまで自動車を購入したくてもできなかった人たち。 南アフリカをはじめ新興国には銀行が非常に保守的な国があり、こういった国では安定した収入があってもローンが組めないということが珍しくない。

  • このような顧客に対して、同社は独自のスコアリングアルゴリズムに基づいたリスク評価を行う。顧客はその後リスク評価に基づいて提示される使用可能な中古車リストの中から、自分が使用したい車を選択すると、Planet42がその車を提携ディーラーで購入し、顧客へサブスクリプションサービスとして提供する。リスク評価から車購入までのプロセスは人を介さず全てシステム上で行うことで人件費やコストを削減し、車の貸し出しにあたっては追跡装置と車両保険を付加してリスクヘッジをしている。
  • 利用者はいつでも好きなタイミングでその車を買い取れるオプションがあり、60カ月のレンタル利用後には5,000ランド(約350ドル)で車両を購入できるようになる。
  • 同社は既に南アフリカの300以上のディーラーと提携し2,000台以上の車を購入しており、これらの車の月額利用料からおおよその収益の予測が可能であるため、今回の1,000万ドルのデットファイナンスが実現した。
  • 新型コロナウィルスの流行によって多くの顧客の収入が減少したことを知ると、一部のユーザーに対しては料金の減額や支払い免除などの救済措置を行ったが、パンデミックにより公共交通機関が機能しなくなったことでサービスの利用を開始するユーザーもいた。その結果、新型コロナウィルス流行下でも同社は四半期ごとに収益を伸ばしており、今後は東南アジアやラテンアメリカの新興市場への事業拡大も検討、2021年にシリーズAラウンドでの資金調達を計画している。

背景:南アフリカに限らず、アフリカやアジア、ラテンアメリカには公共交通機関網が貧弱ながら、銀行ローンなどの審査が厳しく個人の交通手段を持つこともできない人が多い「輸送の貧困」という問題を抱える国があり、こういった国では交通手段の欠如が社会的・経済的な排除へとつながってしまう。同社では、モビリティを提供することでキャリアや教育の機会により多くの人々がアクセスできるようになり、物理的なモビリティを有効にすることがソーシャルモビリティのロックを解除する、と考えている。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代

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ベトナム版Amazonを目指す eコマースの旗手「Tiki」ーー創業から8年を経て見定める新たな挑戦

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本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載 サイバーエージェント・キャピタル(当時、サイバーエージェント・ベンチャーズ)が、後にベトナムを代表する e コマースプラットフォームへと成長する「Tiki」に出資したのは2012年のこと。Tiki が設立されて2年目のアーリーステージの頃だ。 オンライン書店から始まり一大 e コマースプラットフ…

Tiki CEO Tran Ngoc Thai Son 氏

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイト掲載された記事からの転載

サイバーエージェント・キャピタル(当時、サイバーエージェント・ベンチャーズ)が、後にベトナムを代表する e コマースプラットフォームへと成長する「Tiki」に出資したのは2012年のこと。Tiki が設立されて2年目のアーリーステージの頃だ。

オンライン書店から始まり一大 e コマースプラットフォームに成長した点、家のガレージから事業が始まった点などは、さながらシリコンバレーのスタートアップのサクセスストーリーを彷彿させる。ベトナムにおける e コマースの申し子とも言える Tiki CEO Tran Ngoc Thai Son 氏に、同社のこれまでの軌跡、目指す方向、投資家からの資金を事業にどのように活用してきたか、など話を聞いた。

Q1. 数ある社会課題の中で、なぜ e コマースを選んだのか

オーストラリアからベトナムへ帰った来た私が英語の本を読みたくても、町の本屋ではなかなか見つからない。この問題を端緒に事業を拡大していった(Thai Son 氏)。

Thai Son:Tiki が事業を開始したのは10年前のことだ。当初はオンラインのブックストア、それも英語の書籍だけを売る店だった。差別化を図るため、あえて超ニッチでユニークな市場を狙ったのだ。私はオーストラリアの大学を卒業してベトナムに帰ってきた後で、英語の本を読みたかった。でも、良い英語の本を見つけるには、町中の本屋を回って探さなければならない。それで Tiki を作った。

オンラインの本屋が e コマースプラットフォームに変化したきっかけは?

Thai Son:Tiki という名前には、ベトナム語(元の表現は Tìm kiếm と Tiết kiệm という2つの言葉)で2つの意味が込められている。一つは時間やお金を節約できるということ、そしてもう一つは、全てのものを探せる、ということだ。このような体験を実現するために、商品のラインアップ拡充や配達の仕組みなどを構築していった。現在では扱う商品カテゴリは34、商品数も600〜700万点程度にまで増え、オーダーから2時間で配達するサービス「TikiNOW」も提供している。

実家のガレージで事業を始め、当初扱っていたのは英語書籍100商品ほどだったが、次第にベトナム語の書籍も取扱を始め、創業から2年が経過した頃(2012年)には、プログラマやデザイナー数名程度の小さなチームに成長していた。サイバーエージェント・ベンチャーズ(当時)から出資を受けたのもこの頃だ。

その資金を元に我々は広さ100平米ほどのオフィスを借り、倉庫も得て、取り扱う商品カテゴリを拡大することとなった。ユーザの多くは、普段時間がなく買い物を素早く済ませたいオフィスワーカーで、男女比は55%:45%と均衡している。家族とより長く一緒に過ごすために時間を有効に使いたい、利便性やホンモノの商品を好むユーザが多く、他の e コマースプラットフォームと比べて、小売単価が高いのも特徴の一つだ。

Q2. e コマースに必要なインフラをどうやって作ったのか

物流や配送の仕組みは自ら作り上げていった。ベトナム政府が主導するキャッシュレス社会実現に向けた動きも、e コマースプラットフォーム事業者にとって好都合に働いた(Thai Son 氏)。

Thai Son:e コマースをやる上では物流や決済といったインフラが必須だ。配送については当初、国営の VNPost(ベトナム郵便会社)に頼むことにした。しかし、彼らは e コマースなど知らない。e コマースには、素早く届ける配送、安く届ける配送などが求められる。そこで、我々は彼らを教育・啓蒙し、e コマースに合ったサービスを提供してもらえるようにした。

でも、郵便だけでは2時間配送のネットワークは組めないだろう。どうやって?

Thai Son:ベトナムにはラストマイルデリバリのサービスを提供する起業家が多くいる。彼らを束ねて、Tiki の配送に利用させてもらうようにした。VNPost 以外にこういったラストマイルデリバリが利用できることで相互補完できる。Tiki はブランドやメーカーと消費者をつなぐ中間的存在で、このエンド・トゥ・エンドのサプライチェーンのために、ベトナム全土に倉庫を20ほど保有している。

Tiki がアメリカや日本の e コマース事業者と異なるのは、特定の物流事業者に依存せず、自ら物流や配送の仕組みを作り上げている点だ。将来は倉庫など、サービスプロバイダ各社との提携で調達する可能性もあるかもしれない。決済については事業開始当初100%現金のみだったが、人々を啓蒙し次第に決済手段を増やしてきた。Visaやベトナムの銀行などとも提携、最近では電子ウォレットにまで拡大している。ベトナム政府はキャッシュレス社会実現への支援も積極的で、これが現金以外の決済手段を増やす上で我々にとっても追い風になっている。

Tiki のユーザには街での買い物の時間を節約したいオフィスワーカーが多いが、彼らは給料を銀行口座で受け取るので、その銀行口座で決済できることは非常に便利だ(デビットカード的な使われ方)。Tiki の場合、現在は40%がオンライン決済で、60%は現金で支払われている。

Q3. ベトナムの e コマースでトップになるには?

お客が求めているものを即座に実現できることがローカルプレーヤーの強み(Thai Son 氏)。

Thai Son:ベトナムで e コマースを展開するメインプレーヤーは4社いる。そのうちの2社はベトナムローカルで(Tiki と Sendo)、残りの2社は東南アジア地域で営業展開するサービスだ(Lazada と Shopee)。Tiki は売上ベースではベトナム最大となっている。高品質商品を集め、サプライチェーンを構築しており、ロイアルカスタマーが高い支出を使ってくれているのが特徴的だと思う。

そうは言っても、ベトナムの e コマースもレッドオーシャン。勝ち残るための決め手は?

Thai Son:出店型のオンラインモールの場合、お客は注文したい商品を探して店を回り、店毎に注文し配送を受けなければならない。これはお客にとって不便で配送などのコストも高くついてしまう。Tiki では商品を一気通貫で注文でき、大多数の商品については、ハノイやホーチミンシティで2時間配送を実現し、お客の利便性を向上している。

ローカルならではの強みもある。Tiki は最近、食料品デリバリを始めたが、これは当初、今年の年末に立ち上げる計画だったものだ。新型コロナウイルスの影響で消費者は街に出られなくなってしまい、この状況に対応して、食料品デリバリのサービス公開を急遽前倒して4月にスタートした。ローカルだから消費者のニーズが手に取るようにわかるし、エンジニアやサービス開発チームが同じフロアにいるので、優先順位を組み替えて素早く展開することができた。(編注:インタビュー直後、Tiki と Sendo が合併交渉中にあると一部で報道された。この点についてコメントは得られていない。)

Q4. Tiki にとっての成功や目標とは何か? どんなイグジットを考えているか?

正直なところ、今はイグジットのプランはない。我々の目標は常に価値を創り出し、お客さまから最も信頼されるプラットフォームということ(Thai Son 氏)。

Thai Son:我々の目標は常に価値を創り出すということ。そして、お客さまから最も信頼されるプラットフォーム——マーケットプレイス、人による物流網、決済、越境での B2B ネットワークなど、メーカーやブランドと消費者をつなぐエンド・トゥ・エンドのコマースエコシステム——になるということだ。これらは非常に多くの要素で構成され、物理インフラとデジタルインフラの両方が必要だが、誰もがサービスを使えるように、(ベトナムの)都市部だけでなく地方にも展開していきたい。

あらゆるサービスを提供できる「スーパーアプリ」にならないの?

Thai Son:スーパーアプリになろうという計画はない。形のある商品から航空券をはじめとするデジタルな商品まで、カテゴリの拡充を図ってきたし、先に説明したように食料品デリバリを始めるなど、あらゆるものを現在のお客さまに届けること、それを高い水準でどうやって実現するかに注力している。スケールはゆっくり確実に進めていく。決して急ぐことはしない。

これまでに複数のラウンドを通じて資金を調達して来たが、正直なところ、今はイグジットのプランはない。もちろん、経済にとって意味を持つ存在になれば、いつかは売ることになるのかもしれない。今は、エコシステムづくりに必要なものを構築し、先ほどから言っているマーケットプレイス、物流、食料品、広告メディアなどのインフラを作り続けている。

もし我々がイグジットを現時点で考えているとするなら、それは、株主にとってのイグジットだ。アーリーの段階で投資してくれた投資家、そして、我々の従業員に利益を分配するためにセカンダリー取引を行うことを考えている。それに向けた準備は明確な計画を持って進めているが、その具体的な内容について情報を共有することはできない。

Q5. ベトナム国外に進出する計画は?

ベトナム国内だけでも得られる事業機会は十二分にある。ベトナムの e コマースの伸びしろは極めて大きい(Thai Son 氏)。

Thai Son:その質問には2つの答えがある。まず一つには、起業家なら誰しも事業のスケールを目指し続ける必要がある。他の国に展開する可能性があるかと尋ねられれば、それは将来いつかやると思うと答えることになるが、今ではないことは確かだ。

もう一つの答えは、ベトナムのデジタル経済市場が、我々にとって十二分に大きいということ。ベトナムの小売市場全体で、今後4〜5年の間に2,800億米ドル規模にまでに拡大すると言われており、インターネットの普及率を考えると、ベトナムの e コマースの伸びしろは極めて大きい。

ベトナム国内で他事業に進出する計画は?

Thai Son:我々は、 e コマース(商品を発見する)はディスカバリープラットフォームになると考えている。従来ならブランドは自社商品の広告を打って認知を図る必要があったわけだが、Tiki のようにブランドと消費者をつなぐ存在がいることで、ブランドは別途広告を出さなくても消費者に商品に気付いてもらうことができる。Alibaba は中国最大の広告会社であり、Google や Facebook も広告ビジネスの会社であり、Amazon も多くの利益を広告から得ている。e コマースプラットフォームが広告に代わる立ち位置を取れるかもしれないわけで、我々は Tiki にも非常に大きな広告ビジネスの事業機会があると感じている。

このようなことを考えると、すでにベトナム国内だけでも得られる事業機会は十二分にある。国外進出は、優先順位に応じて考えていきたい。

Q6. 日本をはじめ、中国の JD(京東)、シンガポールや韓国の VC など、海外各国から調達している。その理由は?

多くの海外投資家から資金を調達したことで、多くの市場から e コマースの知見を得ることができた。日本の投資家には、ベトナムのスタートアップにもっと関心を持ってほしい(Thai Son 氏)。

Thai Son:これは、Tiki が投資家を多様化する努力をしてきたことの結果だ。世界最高の物流を持つ JD(京東)から我々は多くを学んだ。日本からも韓国からもそうだ。サイバーエージェント・ベンチャーズ(当時)が我々に投資してくれたときには、我々は日本を訪問する機会を得て、楽天を見学することができた。韓国では Coupang、11STREET、Ticket Monster などを訪問できた。それぞれの投資家から学ぶものを得ている。

多くの国の投資家から資金調達することは簡単ではないのでは?

Thai Son:どの国の投資家から資金を調達できるかは、その投資家がベトナムへの投資に興味を持っているかどうかによるだろう。例えば、ヨーロッパの投資家の投資先リストの中で、ベトナムは高順位には入ってこない。一方、韓国の投資家は近年、ベトナムに非常に高い関心を持っている。日本の投資家はかつてベトナムへの投資に関心を持っていたが、それは時期的に早過ぎたという印象だ。

日本の投資家が積極的にベトナムに投資していた8〜12年前は、ベトナムでは e コマースはまだ今ほどポピュラーではなかった。その頃、日本の投資家も数社 e コマースに投資をしていたが、おそらくまだ早過ぎた。今こそベストタイミングであり、日本の投資家にはベトナムにもっと関心を持ってほしい。e コマースがブームとなっている今、ベトナムへの投資を増やしているのは中国や韓国だ。

Q7. 日本の投資家や起業家にメッセージがあれば

一つ言えることは、日本の投資家がベトナムに投資を始めたのはすごく早い時期で、最近は、ベトナムのことを忘れているのではないか(笑)、そして、それは誤った選択になるかもしれない、ということだ。かつて日本はベトナムに非常に多くの投資を行い、工場・発電所・道路・鉄道を作っていった。投資だけでなく、自らやってきてインフラを作っていった。現在ではベトナムが経済成長したことで、そこから得られた利益も大きいだろう。

日本の伝統的な投資家は投資を続けたものの、それは伝統的なインフラ産業に対するものだった。しかし、現在のベトナムはデジタルインフラを構築しているところ。デジタルインフラとは何か、それは、フィンテック、オンライン広告、e コマースなどのプラットフォームだ。こういったデジタルインフラの分野では、残念ながら積極的に投資を続ける日本の投資家に出会うことは多くない。10年ほど前、私が30代の頃は、いくつかの日本企業がベトナムの e コマースに投資を始めていたが、それはまだ早過ぎたのだ。

ベトナム人は日本のブランドに愛着があり、日本の文化や品質に対して好印象を持っている。また、ベトナム人は起業家精神旺盛で、非常に野心的であり、これを見逃すことは投資家にとって不利益になるのではないかと思う。

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GoogleやFacebookも注目するアフリカテック投資

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ニュースサマリ:Google invests R2.2-billion into Western Cape 重要なポイント:2020年後半、アフリカのテック系スタートアップ(主にはフィンテック)に対してアメリカからの注目が高まってきている。アフリカのスタートアップ向けファンドやアフリカのスタートアップと投資家のマッチングサービスを始め、アメリカからアフリカへの投資に関する話題が立て続けに報じられて…

Image Credit : NG_Hub

ニュースサマリ:Google invests R2.2-billion into Western Cape

重要なポイント:2020年後半、アフリカのテック系スタートアップ(主にはフィンテック)に対してアメリカからの注目が高まってきている。アフリカのスタートアップ向けファンドやアフリカのスタートアップと投資家のマッチングサービスを始め、アメリカからアフリカへの投資に関する話題が立て続けに報じられている。

Rally Cap Ventures

  • 米国を拠点とするベンチャーファンドであるRally Cap Venturesはアフリカとラテンアメリカのプレシード及びシードステージのスタートアップへの投資を目的として9月に創設された。ファンドの資金は主に、Plaid、Stripe、Paypal、Facebookなどに所属しアフリカのTech領域に関心をもつシリコンバレーのエンジェル投資家から調達している(Stripeは10月にナイジェリアのフィンテック企業Paystackを買収した)。
  • Rally Capでは既にアフリカとラテンアメリカでの投資のために約100万ドルを調達。 2万5,000ドルから最大25万ドルをチケットサイズとして見込んでいる。彼らはすでにMono(ナイジェリア)とPngmeという2つのスタートアップへの出資を行った。
  • Rally Capの投資の焦点は、B2Bフィンテックのスタートアップと彼らをターゲットにしたファンドにある。これらが時間の経過とともにより多くの市場に進出する可能性が高いと考えているからだ。

Bezos Expeditions

  • アフリカの7カ国で国境を越えたP2P決済サービスを提供するChipper Cashは11月、アーリーステージのスタートアップに投資するアメリカ拠点のVC、Ribbit Capital主導のシリーズBラウンドで3,000万ドルを調達した。
  • このシリーズBラウンドにはAmazonの創設者Jeff Bezos氏の個人的なVCファンドBezos Expeditionsも参加した。Bezos ExpeditionsはこれまでBusiness InsiderやStack Overflow、Twitterなどに出資している。アフリカのテック企業への出資は今回が初。

Deal Room

  • NYを拠点にするAI Media Groupはアフリカで初となるAIに焦点を当てた無料の投資マッチングサービスDeal Roomを11月にローンチした。AIに関連した事業を行うアフリカのスタートアップとそこに関心を持つ投資家やVCを繋ぐことを目的としている。
  • Deal Roomローンチ時点ではCirrus AI、Cape AI Ventures、Knife Capital、E4E Africa、Britegaze & Intelligent Impactの6つの投資パートナーが参加。今後数カ月のうちに投資パートナーはさらに追加される予定だ。

Google

  • Googleは11月に、特定の企業ではなく南アフリカの首都ケープタウンと西ケープ州に対して22億ランド(1億5,000万ドル弱)の投資を行うことを発表した。資金は南アフリカ全土で高速インターネット接続を提供するための、西ケープ州の光ファイバー海底ケーブル網の構築にあてられる。同地域では雇用の創出やさまざまな地元産業の成長にも繋がるとして広く注目が集まっている。

背景:ナイジェリア最大の経済都市ラゴスには2020年1月にGoogleがGoogle Developers Spaceを開設。2018年に既にアフリカ初のフラッグシップコミュニティスペース「NG_Hub」をラゴスにオープンしているFacebookは、2021年後半の稼働開始を目標に同市にオフィスを作る計画を今年9月に発表した。

Googleは南アフリカだけではなく、アフリカ全土に手頃な価格で高速のインターネットアクセスを可能にするという目標を掲げたProject Taara の開始を先月に発表。Facebookも2Africa projectを始動し、4年以内にアフリカ16カ国でのインターネットサービス提供を目指して、海底インターネットケーブル敷設を現地通信会社と実施する予定。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代

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ナイジェリアのチャレンジャーバンクKuda、SBI Investmentら出資

ピックアップ:After raising $1.6m pre-seed last year, Nigerian digital bank, Kuda bags a $10m seed investment ニュースサマリ:モバイルベースのチャレンジャーバンクをナイジェリアで展開するKudaは、2019年9月にナイジェリアのスタートアップのプレシードラウンドでは最高額といわれた160万ドルの資金調達…

Image Credit : Kuda

ピックアップ:After raising $1.6m pre-seed last year, Nigerian digital bank, Kuda bags a $10m seed investment

ニュースサマリ:モバイルベースのチャレンジャーバンクをナイジェリアで展開するKudaは、2019年9月にナイジェリアのスタートアップのプレシードラウンドでは最高額といわれた160万ドルの資金調達に続き、先月11月にシードラウンドで1,000万ドルの資金調達を実施した。これはシードラウンドでの調達額としてアフリカ最大といわれている。

このラウンドはベルリンを拠点とするVCのTarget Globalが主導し、Entrée CapitalSBI Investmentが参加、AuxmoneyのRaffael Johnen、HolviのJohan Lorenzen、Stashの創設者であるBrandon KriegとEd Robinsonや、Nubank、Revolut、Chimeなど、ブラジル、英国、米国などのモバイルチャレンジャーバンクにも投資しているOliver Jung氏・Lish Jung氏といった著名なエンジェル投資家らも参加した。

詳細な情報:Kudaは現在、個人消費者と中小企業の両方で30万人を超える顧客がプラットフォームを使用しており、毎月5億ドル以上のトランザクションを処理している。Kudaのデジタルバンクの特徴は、モバイルファースト、ゼロに近い低額な手数料、顧客目線でのサービス(需要がありながらレガシーな銀行が行ってこなかった類のサービス)や充実したオプションサービスなどにある。

  • Kudaはフルスタックのデジタルオンラインバンクで、全ての取引がKudaのプラットフォーム上で完結できるが、同国内での事情などを考慮し、西アフリカの3つの銀行、Guaranty Trust Bank(GTB)、Access Bank、ZenithBankと戦略的パートナーシップを結び、ユーザーはデビットカードを使用しこれらの銀行を介して現金の引き出しもできる。
  • これまではナイジェリア国内のみでサービス展開をしてきたKudaだが、今後はアフリカ全土や世界中に住むアフリカ人がどこにいても利用できる銀行にしていきたいと考えている
  • 2016年にBabs Ogundeyi氏とMustapha Musty氏によって創立されたKudaはKudimoneyという融資プラットフォームを提供していたが2019年6月にナイジェリア中央銀行から銀行免許を取得し、デジタルバンクへと事業を移行した。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代

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混迷極めるベトナム配車サービス市場、オープンプラットフォーム戦略で攻めるBe Group

ピックアップ:Vietnamese ride-hailing startup Be Group’s alternative approach to success 重要なポイント:新興国を中心に盛り上がりを見せる配車サービス市場はGrabやGojekの成功を受け、同様のビジネスモデルを目指し復数のサービスが市場を奪い合う構図となっている。中でも特に市場のプレイヤーが多いベトナムで後発の…

Image Credit : Be Group

ピックアップ:Vietnamese ride-hailing startup Be Group’s alternative approach to success

重要なポイント:新興国を中心に盛り上がりを見せる配車サービス市場はGrabやGojekの成功を受け、同様のビジネスモデルを目指し復数のサービスが市場を奪い合う構図となっている。中でも特に市場のプレイヤーが多いベトナムで後発の参入となるBe Groupは、多くのサービスのようなSuper App化戦略は取らず、オープンプラットフォーム型のサービスでMaaSプロバイダーに特化することで差別化を図ろうとしている。

詳細な情報:ベトナムの都市部の人口は増加している一方、交通渋滞や公共交通機関の欠如といった問題があるためバイクの配車サービスの需要は高い。その一方でここ数年で参入するプレイヤーも多く、GrabやGojekなど既に他の国で成功を収めているサービスも参入しているため、状況は非常に混沌としている。

  • 2018年にサービスを開始したベトナムのBe Groupは同国のライドハイリングサービス業界の中では後発だが、アプリのダウンロード数はすでに900万を超え、2019年上半期にはベトナムの市場シェアの16%を占めるGrabに次いで国内第2位の配車サービス会社となった。
  • Be Groupは同社のサービスを「オープンプラットフォーム」と位置付け、MaaSプロバイダーを目指す。特に競争の激しいフードデリバリー事業への参入は避ける、Super Appは目指さないなど、他社とは異なるアプローチで市場での差別化を図る。
  • Be Groupのアプリ上では配車サービスのBeBikeとBeCar、BeTaxi、配送サービスのBeDeliveryを提供している。Be Group自体が独自のサービスを提供するのではなく、アプリを介してパートナーシップを結んでいる復数の企業のサービスが利用出来る。
  • 例えばBeTaxiを利用する場合、パートナーシップを結ぶシンガポールの運送会社、ComfortDelGroのベトナム部門であるVinataxiの予約であったり、提携している現地タクシー会社向けの配車管理プラットフォームを通じてベトナムタクシーアライアンスに加盟しているタクシーを手配できる。
  • サービスの品質を担保するため、Be Groupではドライバーのための強力なサポートシステムを構築しトレーニングプログラムを提供する。ドライバー同士の競争も激しい中、ドライバー側も収入面でプラスに繋がるメリットを感じられるトレーニングを実施することで、サポート面でも一定の評価を得ている
  • 新型コロナウィルスの流行が広まり始めた際には、食料品配達(料理の配達ではなく、生鮮食品など食材の配達)の需要の増加を察知し、迅速にBeShoppingというサービスを開始した。同社によればこちらも好評で現在毎月200%から300%の成長を続けているという。

背景:ベトナムのライドハイリング市場は2014年にGrabがサービスを開始し2015年頃から普及し始めた。その後は2018年から2019年にかけてGo-JekGoViet)、AberFastGoVATO,、MyGoなどが続々とサービスを開始した。現在Grabが利用者数トップで市場シェアの約70%を占める。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代

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クラウドファンディングで金融包摂を目指すナイジェリアの「Owoafara」

重要なポイント:ナイジェリアで中小企業の持続的な成長と拡大を支援するフィンテックスタートアップOwoafaraは、これまで資金調達のために中小企業と金融機関をマッチングさせるサービスを展開していたが、中小企業の多くは金融サービスへのアクセスそのものが制限されているという問題点に着目し、既存のクレジットスコアリングを活用した資金調達のためのクラウドファンディングサービスを新たに開始。約半年で50億ナ…

重要なポイント:ナイジェリアで中小企業の持続的な成長と拡大を支援するフィンテックスタートアップOwoafaraは、これまで資金調達のために中小企業と金融機関をマッチングさせるサービスを展開していたが、中小企業の多くは金融サービスへのアクセスそのものが制限されているという問題点に着目し、既存のクレジットスコアリングを活用した資金調達のためのクラウドファンディングサービスを新たに開始。約半年で50億ナイラ(約1,300万ドル)を上回る取引が行われている。

詳細な情報:Owoafaraの設立は2019年1月。サービスの行き届いていない5,000万を超える中小企業の金融サービスへのアクセスをサポートすることを目的として立ち上げられた。中小企業と金融サービスを結び付けることで、中小企業の持続的な成長と拡大を支援することをミッションとしている。

  • Owoafaraは当初、中小企業にクレジットスコアを付与し、それを元に金融機関や信用機関の金融サービスを提案するクレジットスコアリングとファンドマッチングのプラットフォームを提供していた。15を超える金融機関の登録と10万ドルを超える取引が発生したが、ナイジェリアではほとんどの中小企業が、既存の金融機関のサービスを受ける基準を満たしていないため、この事業では同社のミッションである中小企業の持続的な成長と拡大の支援にはならないということが判明した。
  • ナイジェリアでは、中小企業は金融機関や信用機関から非常にリスクが高いと認識されているため、融資には非常に消極的でそもそも中小企業やスタートアップ向けの金融商品を持っていない金融機関も多い。一方ナイジェリアの中小企業の約79%は事業成長の主な制約として、資金不足と資金調達へのアクセスを挙げている(ナイジェリアでは雇用者が200人以下の企業を中小企業と定義する)。
  • 今年5月、Owoafaraは新たにRouzoというサービスをローンチ。これは、Owoafaraのクレジットスコアリングアルゴリズムを使用して中小企業の信用情報を検証し、個人や企業がプラットフォーム上に投資した資金から融資を受ける、中小企業の資金調達を目的とするクラウドファンディングプラットフォームだ。また、併せてSuppotrという資金調達の前段階にある企業を支援するサービスも展開している。
  • 同社HPによるとRouzoプラットフォーム上では既に24カ国15万回以上の取引によって、50億ナイラ(約1,300万ドル)を上回る資金が取引されている。
  • 同社はナイジェリアのラゴスでサービスを展開しているが、今後12カ月以内にナイジェリア内の5つの主要都市にサービス提供範囲を拡大する予定で、その後はアフリカ他国への展開も視野に入れている。また、創業者の性別によって資金調達の額や難易度に大きな差があるという問題は東南アジア同様ナイジェリアを含む西アフリカにもあり、Rouzoでは女性起業家の資金調達の支援も積極的にサポートしている。

背景:ナイジェリアの中小企業の金融サービスへのアクセスに関する問題点は、Owoafara共同創業者の一人Sally Ann氏自身が、運営していた消費者向けファッションブランドの生産と流通を拡大するための融資が受けられずに事業を失ったことがきっかけ。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代・増渕大志

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インシュアテック隆盛のシンガポールから東南アジア保険市場の変革に挑む「Igloo」

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ピックアップ:Why insurtech startup Igloo is eyeing Vietnam for expansion ニュースサマリー:フルスタック保険会社IglooはシリーズA追加ラウンドにて、1,600万ドルの資金調達を実施したと発表している。同社は東南アジアで成長中のインシュアテック(保険関連テクノロジー)市場のハブとなるシンガポールを拠点とするスタートアップ。フィリピン、ア…

Image Credit : igloo

ピックアップ:Why insurtech startup Igloo is eyeing Vietnam for expansion

ニュースサマリー:フルスタック保険会社IglooはシリーズA追加ラウンドにて、1,600万ドルの資金調達を実施したと発表している。同社は東南アジアで成長中のインシュアテック(保険関連テクノロジー)市場のハブとなるシンガポールを拠点とするスタートアップ。フィリピン、アジア、ベトナムなど海外展開を強化、各国市場の状況や需要に即した保険を提供する。

詳細な情報:シンガポールのフィンテック協会のデータによれば現在80社以上のインシュアテック・スタートアップがシンガポールに集まっている。シンガポールから誕生した最初のフルスタック保険会社ともいわれるIglooは、以前はAxinanという社名でサービスを展開していた。

  • Iglooは、AIやビッグデータ、リアルタイムなリスク評価やエンドツーエンドの自動請求管理などを活用し、カスタマイズされた保険ソリューションに消費者がアクセスできるサービスを提供。扱う保険は病気や事故から電子機器などの身の回り品を対象としたものまで多岐に渡る。
  • 今後はフィリピンとタイにおける保険市場でのプレゼンス強化へ動き出すとともに、ベトナム市場への進出も計画している。Iglooは現段階で既に、インドネシア、マレーシア、オーストラリアでも保険商品を販売、同社によれば創業以来1,500万人以上の顧客にサービスを提供している。各国の市場環境は以下の通りだ。

フィリピン

  • 2020年8月にフィリピンのUnionBankとパートナーシップを締結、低所得者層向け事故保険の提供を予定。手頃な価格とUnionBankのAPIマーケットプレイスを通してサービスを提供することで全ての低所得者層の保険加入を目標に掲げる。
  • 世界で最も保険格差のある国の一つであるフィリピンの2018年度保険普及率は1%未満であり、保険ギャップ(保障ギャップ)の相対コストはGDPの1.3%(42億ドル)に相当する。
  • 現在このギャップを埋めるべくマイクロ保険商品市場が急成長している。 フィリピンでのマイクロ保険の普及率は世界で最も高く昨年は人口の25%を占め、2022年までに48%に達すると予想されている。

タイ

  • 2020年9月にFoodpanda Thailandとのパートナーシップを締結、配達ライダーにPandaCareと呼ばれる包括的な保険補償プランの提供を開始する。Pandacareの保険には MSIG Insurance (Thailand)の自動車保険、Cigna Insuranceの個人傷害保険、TuneInsurance の入院時の収入保障が含まれ、デリバリーを行なうライダーに特化した内容となっている。
  • Kasikorn Research Centerによれば新型コロナウィルスの影響によりフードデリバリー需要は前年比で最高84%増加するとの予測が示されており、この需要を受け増加の見込まれるライダーが安全に仕事に取り組み必要な保険やサポートが受けられるようIglooが支援をしていく。
  • 同国の保険普及率は1.7%で、保険ギャップ(保障ギャップ)の相対コストはGDPの0.3%(15億米ドル)に相当、ギャップ額が最も大きい国の上位25か国に含まれる。

ベトナム

  • ベトナムでの具体的な動きはまだ伝えられていないが、現在若年層の人口の多いベトナムはデジタル普及率も高く、中産階級が急成長しているため、デジタル保険サービスの需要があり今後さらなる増加が見込める。

背景:アジア太平洋地域(APAC)の保険市場は2029年までに世界の保険料の42%を占め、2030年半ばまでには世界最大の市場になると大手保険グループSwiss Reは予測している。また、accentureのレポートによると、2019年1月から9月の間に、シンガポールのインシュアテックの資金調達は2018年の同時期の3,500万ドルから1億2,800万ドルにほぼ4倍となり、シンガポールのフィンテック企業の資金調達額総額の中で保険会社の占める割合は前年度8%から17%に増加した。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代・増渕大志

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農業のデジタル化でケニア女性の自立を模索する「Farmers Pride」の取り組み

ピックアップ:Kenyan agri-tech startup Farmers Pride raises $220k funding from Gray Matters Capital’s coLABS 重要なポイント:11月初めに22万ドルの資金調達を行ったケニアのアグリテック・スタートアップFarmers Prideは国内の小規模農家や農業製品・農産物販売を行う女性に焦点をあて、ワンストップの…

ピックアップ:Kenyan agri-tech startup Farmers Pride raises $220k funding from Gray Matters Capital’s coLABS

重要なポイント:11月初めに22万ドルの資金調達を行ったケニアのアグリテック・スタートアップFarmers Prideは国内の小規模農家や農業製品・農産物販売を行う女性に焦点をあて、ワンストップのECプラットフォームを展開して女性の収入向上を支援している。

詳細な情報:出資したcoLABSは世界中の女性と少女が直面する重大な問題に取り組んでいる革新的でスケーラブルな企業に投資するために、2017年初めにGray Matters Capitalによって立ち上げられたグローバル投資ポートフォリオ。

  • Farmers Prideはテクノロジーとフランチャイズを活用し、農家の生産性や農産物販売の売り上げ向上など、農家が成功するのに必要なすべてのものをつなぐラストワンマイルのオンラインとオフラインをつなぐECプラットフォームを提供している。中でも小規模な女性農家や女性の農産物販売者のエンパワーメントに積極的に取り組んでいる。
  • 同社は既に1万人を超える農家と約300の農業製品や農産物を販売する小売業者のユーザーを獲得している。
  • 今回調達した資金は、主には女性農家を対象とする農村部約50万人の農家を対象に、同社のワンストップECプラットフォームを介した保険サービスや金融サービスへのアクセス、市場との連携、農業の機械化などによる収入向上を支援することに使われる。資金の一部はその他、テクノロジーを活用した農業関連製品及び農産物販売所の立ち上げや、2022年までに3万人の農家を支援することを目的とした教育プログラムの作成にも使われる。
  • オンラインベースの小規模農家のサプライチェーンを構築し、それぞれ独立していた小規模でインフォーマルな各農村の農業製品や農産物の販売所をマイクロフランチャイズに変えることで価格の透明性や公平性が高くなる。また、製品のトレースが可能になることで種子や農薬などの製品の期限切れや質の悪い偽造製品が流通することを防げる。

背景:ケニアは、2006年には性的犯罪法、2015年に家庭内暴力防止法、2019年はFGM撲滅政策とジェンダー開発に関する政策と女性の平等を高めるための措置を講じているため、依然としてジェンダーギャップはあるものの徐々に改善傾向にある。(2020年のグローバルジェンダーインデックスは0.671で153カ国中109位)

また、ケニア国立統計局は国連やユニセフ等と協力し、ケニアにおける女性と女児のエンパワーメントのための初の包括的かつ体系的な指標となるWEI(Woman Enpowement Index)を作成し今年8月に最初の調査を行った。結果として都市部と農村部、教育水準、貧困の度合いなど国内の中でも置かれている環境により、女性に与えられた権利や権限の差が数倍にのぼるケースもあり国内での女性の立場による格差が明らかとなった。同調査によれば都市部に住む女性の40%には権限が与えられており、これは農村部の割合の約2倍となる。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代・増渕大志

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クレカを持たない市場を狙え、メキシコのデジタルバンク「Klar」

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ピックアップ: Leading a $15 million round, Prosus Ventures makes the challenger bank Klar its first bet in Mexico ニュースサマリー:オンラインバンクの「Klar」はシリーズAにて1500万ドルの資金調達を発表している。リード投資家にはProsus Venturesが務め、International…

Image Credit : Klar

ピックアップ: Leading a $15 million round, Prosus Ventures makes the challenger bank Klar its first bet in Mexico

ニュースサマリー:オンラインバンクの「Klar」はシリーズAにて1500万ドルの資金調達を発表している。リード投資家にはProsus Venturesが務め、International Finance Corporation、Quona Capital、Mouro Capital、またaCrewも同ラウンドに参加している。

話題のポイント:今回調達を発表したKlarは、メキシコ市場に特化したオンラインバンクを提供しています。南米市場では、フィンテックスタートアップの成長が目まぐるしい状況です。Finovista(フィノビスタ)が公開した資料「Fintech Radar Mexico 2018」によれば、2017年におけるメキシコのフィンテックスタートアップは238社存在し、年次で約50%の成長を記録しています。また、さらに2018年最新のデータでは334社まで増加し、南米ではブラジルに次いでフィンテック大国に進化しています。

その反面、メキシコを含む南米では銀行口座そのものやクレジットカードを持っていない人口割合も非常に多い傾向にあります。Klar創業者のStefan Moller氏によれば、メキシコにおける成人のクレジットカード保有率は10%程で、2018年における日本でのクレジットカード保有率84%と比較すると歴然の差があることが分かります。

メキシコにおけるクレジットカード普及率の低さの一つの要因には、Eコマースがそこまで浸透していないという背景にあると考えます。Import Export Solutionsの公開したデータによれば、2017年におけるメキシコのEコマースが占めた小売店の売り上げはわずか2%と極度に低いことを表しています。ただ、Statistaのデータによれば、Eコマース売り上げ・ユーザー数は右肩上がりにあり、需要とインフラが整備されていることが読み取れます。

このように、Eコマースやその他オンラインでの決済需要が増えれば相対的にKlarのようなデジタルバンクへの需要も高まることは間違いないでしょう。また、最近ではスマホの利用状況から融資する金融手法が発展途上国で普及して始めていることから、北米や欧州とは違うアプローチで金融サービスが普及する可能性を秘めています。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆

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