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メルカリが「メルチャリ」でシェアサイクル事業に参入、2月中に福岡の企業および個人との共同運用型でスタート

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メルカリ子会社で地域コミュニティアプリ「メルカリアッテ」などを運営するソウゾウは2月13日、都内の同社オフィスにてメルカリ新サービス「メルチャリ」事業説明会を開き、シェアサイクル事業への参入を発表した。同サービスは2月27日より福岡市内で開始される。 同サービスは共同運用型のシェアサイクルサービス。メルチャリのアプリ上に記載されている専用ポート(駐輪場)で自転車を借り、目的地近くのポートへ自転車を…

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写真左よりメルカリ執行役員兼ソウゾウ代表取締役の松本龍祐氏、
ソウゾウのメルチャリプロダクト責任者の井上雅意氏

メルカリ子会社で地域コミュニティアプリ「メルカリアッテ」などを運営するソウゾウは2月13日、都内の同社オフィスにてメルカリ新サービス「メルチャリ」事業説明会を開き、シェアサイクル事業への参入を発表した。同サービスは2月27日より福岡市内で開始される。

同サービスは共同運用型のシェアサイクルサービス。メルチャリのアプリ上に記載されている専用ポート(駐輪場)で自転車を借り、目的地近くのポートへ自転車を返す。料金は4円/分で乗った分だけを支払う料金システム。使用時間はQRコードでスマートロックの鍵を開けた時点でタイマーが始動し、鍵を閉じるとライドが終了する。iOS版のみ先行提供で開始予定、プロダクト責任者はソウゾウの井上雅意氏が担当する。

「短い時間で使われることを想定しています。時間は15分程度で考えており、これを元に15分でも短い時間でたくさん使ってもらえる料金設定を導入しました」(伊藤氏)。

福岡市では博多・天神・ウォーターフロントエリアを中心に展開。サービス開始時点でのポート数は50箇所、自転車は400台以上の設置を予定している。「夏頃までには200箇所、2000台程度の自転車投入を予定している」ということだ。福岡でのサービス開始の理由について、ソウゾウ代表取締役の松本龍祐氏は下記のように語る。

「すでにカスタマーサポートの拠点として福岡がある点。そして福岡市自体が平らな土地柄で自転車の移動に適している地域だというところ。さらに中心街の間での回遊性の向上を望め、公共交通の間を埋められる可能性を持つ地域であると考えました」(松本)。

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QRコードで鍵の開け閉めが可能

「メルチャリ」で借りることができる自転車は20インチ、3段階ギア、日本製の非電動アシスト自転車。鍵はコネクティッド・ロックの開発などを事業とするtsumugのスマートロックを搭載、QRコードで解錠することができる。自転車にはGPSが内臓されており、アプリ上で自転車の駐輪場所をリアルタイムに把握することも可能だ。

共同運営型でポートのシェアや放置自転車への対策を実施

同サービスの特徴は地域の企業や個人との共同運営型という点。サービス開始時の自転車のポート提供に参画するパートナー企業はアパホテルやインベルターズクラウド、ファミリーマート、新生堂薬局など13社。さらに地域の民間企業に加えて、個人宅や店舗の軒先などの空いているスペースを公募する。

「家の空きスペースがポートになることによって、そのまま乗って自転車を乗り捨てするなど新しい利便性が生まれるのではないかと思っています。また、店舗ではお客様の来店機会促進のメリットになればと考えています」(伊藤)。

サービスのサポート体制はカスタマーサポートによる監視と故障やトラブルへの対応を365日実施する。西鉄運輸との連携により、サポートトラックを街中に走らせ、放置や違法駐輪のメルチャリ自転車や故障者を移動・回収する流れも用意している。

個人単位でも故障やトラブル防止に協力したユーザーに対しては、メルチャリのマイルを付与することで共同運用体制の仕組み作りを実施。ポート以外に放置された自転車を発見した場合はポートに戻す、故障を発見した場合は故障発見フォームから報告を出す、といった行動をすることでマイルが溜まる。

「自転車が足りない、過剰にあるというポート間の自転車再配置や放置自転車に対して対策をしていく必要があります。ただし、これらには1企業では限界もあるため、個人や企業の方々にサポーターとして協力してもらうことを考えています。そのためにインセンティブでのきっかけ作りやマイルの付与、放置自転車を見つける際のゲーム性、成果の可視化などにより充足感を感じてもらうように体制化していきます」(伊藤)。

メルカリなどのサービス連携も視野に

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現状、メルチャリで溜まったマイルでメルカリのポイントを使うことはできない。しかし今後はサービス連携も視野に入れていくということだった。現状マイルはポイントをそのまま使えるというよりは、一定マイルが溜まるとサービスやノベルティを付与してもらえるといった仕組みを予定されている。

「街中でぱっと見るとメルチャリがあって、すぐに乗れるという世界観を考えてます」(伊藤氏)。

時期や場所など確定していることはないが、新たな地域への拡大も検討している。

メルカリが研究開発組織「mercari R4D」を設立、シャープなど6機関とIoT技術等をテーマに事業化を目指す技術研究を進める

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フリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリは12月22日、都内の同社オフィスにて記者会見を開き、社会実装を目的とした研究開発組織「mercari R4D(アールフォーディー、以下R4D)」の設立を発表した。R4Dの代表には同社の木村俊也氏が就任する。 R4Dは調査・開発・設計・実装4つの英語表記の頭文字「D」から構成されている。メルカリはこれまでもAIや機械機械学習などの技術を活用してきたが、同研…

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メルカリ代表取締役の山田進太郎氏

フリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリは12月22日、都内の同社オフィスにて記者会見を開き、社会実装を目的とした研究開発組織「mercari R4D(アールフォーディー、以下R4D)」の設立を発表した。R4Dの代表には同社の木村俊也氏が就任する。

R4Dは調査・開発・設計・実装4つの英語表記の頭文字「D」から構成されている。メルカリはこれまでもAIや機械機械学習などの技術を活用してきたが、同研究機関の発足により外部の企業・教育機関と共同で技術の社会実装・事業化を目指す。現在はシャープや大学研究室など6機関の連携による8つの研究テーマが決定している。

  • 「8Kを活用した多拠点コミュニケーション」シャープ 研究開発事業本部
  • 「無線給電によるコンセントレス・オフィス」東京大学 河原研究室
  • 「類似画像検索のためのDeep Hashing Network」筑波大学 落合研究室
  • 「出品された商品画像から物体の3D形状を推定」筑波大学 落合研究室
  • 「商品画像から背景を自動特定」筑波大学 落合研究室
  • 「ブロックチェーンを用いたトラストフレームワーク」慶應義塾大学
  • 「Internet of Things エコシステム」京都造形芸術大学 クロステック研究室
  • 「量子アニーリング技術のアート分野への応用」東北大学 大関研究室

同社代表の山田氏によれば「本研究への投資額はまだ明確には決まっていないが、来年は数億円規模になるのでは」ということだった。研究に関しては3〜5年の中長期のテーマかつIoTやブロックチェーン技術などを活用した世の中のインフラ化を見据えたものを選定。

現段階で決定しているテーマに関してはすでに着手が開始されており、今後も増えていく可能性もある。研究結果の実装による事業化がメルカリ発のプロダクトになることも今後考えられるということだ。

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「先日1億ダウンロード数を超えたメルカリですが、AI技術を活用した不正な出品の検知やUS版では商品の重量を自動推定などを実装してきました。研究開発による技術での差別化は目指しているところです」(山田氏)。

現在100人強の同社のエンジニア組織も数年後には1000人体制を目指す。また各機能のマイクロサービス化によりスケーリングする体制づくりも実施しはじめている。

「たとえば富士フィルムが化粧品を開発したりと将来的には別事業に携わる可能性も考えられる中で、技術を持ってどう人の役に立っていくかということを考えています」(木村氏)

またシニアプロデューサーにはアーティストのスプツニ子氏も参画しており、すぐに実装できない技術もデザインやアートでの再現をするといった多様な再現の方向性も見せていた。同社は外部研究機関との共同研究により、研究に止まらない技術の事業化や見える化を目指す。

 

「メルカリの安全性」は北米攻略の鍵になるーー北米フリマアプリ出品体験全録(後編)

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前編では大手中古取引サイトeBayと、同社に対抗する形で急成長を遂げているLetgoについて書きました。本稿でも引き続き筆者が体験したフリマアプリについての考察を続けたいと思います。 メルカリ : 手軽な出品プロセスから決済までもカバーする高い信頼性 日本のスタートアップの中で、海外で最も活躍しているのが「 メルカリ 」でしょう。 Letgoと同じく、企業価値1,000億円を超えるユニコーン入りを…

前編では大手中古取引サイトeBayと、同社に対抗する形で急成長を遂げているLetgoについて書きました。本稿でも引き続き筆者が体験したフリマアプリについての考察を続けたいと思います。

メルカリ : 手軽な出品プロセスから決済までもカバーする高い信頼性

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北米版のメルカリ

日本のスタートアップの中で、海外で最も活躍しているのが「 メルカリ 」でしょう。

Letgoと同じく、企業価値1,000億円を超えるユニコーン入りをしています。筆者は北米版メルカリも利用しました。出品数はLetgoと同じく約20を出品しました。

現在では出品プロセスがかなり簡略化され、さらに洗練・北米向けにローカライズされているようですが筆者が利用した際は日本版メルカリと同じプロセスでした。チャットの問い合わせ数はLetgoの30-40件と比べて多少劣りますが、合計20件ほど。

最も印象的だったのはティーン層からの問い合わせもあった点です。筆者の体験では、eBayは40-50代のジェネレーションX世代、Letgoは20-30代を中心としたミレニアルズ世代のユーザーを囲っている印象。メルカリもLetgoと同じくミレニアルズ世代を中心にリアクションがあると想定していましたが、10代を中心としたジェネレーションZ世代も多少なりとも囲い込めている点にユーザー層の厚みを感じました。

残念ながら50ドルを超える家電製品や生活品に対してのリアクションやリスト視聴数は低かったのですが、安価な品はよく売れる印象でした。実際30ドル程度で売ったマイケルジョーダンの靴は出品から30分も経たずに10代の男の子から問い合わせがあって購入してくれました。

北米版メルカリの最大の特徴は配送から受送金までを綺麗なシームレス体験として実現している点です。Letgoとは違い、マッチングだけでなく決済システムも備えているため安心感を持ちながら取引成立まで利用できます。

配送の際はプリンターで発送ラベルを印刷して適当な箱に商品を詰めて配達キャリアに持っていくだけ。その後は日本版と同じく購入者からの満足度レートの入力を待って、自動送金されるのを待つシンプルな仕組みです。これは直接ユーザーと会うLetgoにはないフローです。

メルカリのサービス安全性やユーザー層の厚み、決済インフラを持っている点は競合と比べても大きな優位性なると感じ、今後日本のUXから北米版にローカライズしたUXへとブラッシュアップさせれば十分に戦っていけると感じました。欲を言えば高級品も買ってくれるユーザーが集まれば市場では強固なポジションを築けるのではないでしょうか。

Facebookマーケットプレイス : 中級品市場が魅力的

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日本では後発ローンチでしたが、 北米ではFacebookが2016年からフリマサービス を立ち上げています。サービスの謳い文句はLetgoと同じく直接会って売買するものなので、決済まではカバーされていません。

同プラットフォームで出品をしたのは10件程度。100ドルを超えるスマホや家電が1週間以内に2件ほど売れたので、中級品がよく売れるイメージです。また、人種のるつぼであるサンフランシスコでサービスを利用していたこともあり、メキシコ系やアジア系の人からの問い合わせが多く、印象としては地元のレストランや工場で働いている低所得者層の移民ユーザーが多い印象でした。

バックグラウンドチェックに関して、Facebookプロフィールがあるのでユーザーの顔や投稿状況を自分で確認できるのが良い点です。また、問い合わせから実際に会うまでのコンバージョン率はFacebookが他社サービスと比べて最も高く、韓国人留学生からメキシコ人、中国系の人までは幅広い層の3人のユーザーと近所で会いました。

正直、直接会う際に恐い人が待っているのではないのかと緊張したので、この点はLetgoを利用する際と同じように不安を持ちます。ですが、3人中2人が購入をしてくれて、サービス別の合計売買額で比較するとFacebookが一番高く収益を稼げたので、筆者にとって利用価値が一番高かったサービスとなりました。

Facebookのやり口として、市場が十分に成長してから後追いする形でサービスを立ち上げる点にスタートアップ精神を感じませんが、コンバージョン率の高さで言えば最も評価できるサービスでしょう。今後配送から決済プロセスまでをカバーすればメルカリの大きな脅威となりそうです。

OfferUp/5miles : 「ユニコーン」とは呼べないほど閑古鳥が鳴いている

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「OfferUp(オファーアップ)」はLetgoやメルカリ同様にユニコーンの仲間入りを果たしています。しかし実際に使ってみるとユーザーからの問い合わせ・リアクションがほとんどありません。ユニコーン企業としてのユーザー数の多さやリアクションの即効性はあまり感じませんでした。

また、ローカル特化のアプリ「5miles(ファイブマイルズ)」はユーザーの囲い込みに失敗しているのか、一切の問い合わせがありませんでした。

「詐欺」と「時間ロス」対策に新たな商機あり

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Image by  Matthias Ripp

どのサービスも安心して売買できるコミュニティーを作ろうとしていると思います。

しかし今回紹介したサービスの中で、eBayとメルカリを除いた全てのサービスが直接会って売買する形式です。「マッチングをするだけでその後はユーザー自身の責任になります」と標語し、詐欺のリスクや強盗に会う責任を一切背負わないビジネスモデルには、ユーザー視点で見ると特に北米では危険性があると感じます。一方、直接ユーザー同士で会って売買するモデルは企業側からすると運用コストが低いため、これから市場縮小することは考え難いでしょう。

この点、メルカリのサービス形態は北米主要フリマアプリの中でも抜きん出ていると考えます。メルカリの安全に売買できる姿勢はとても評価できるでしょうし、7500万もダウンロード数を持つLetgoですらユーザーのロイヤリティー・信頼度は薄いと感じるわけですから、メルカリが強いコミュニティーを囲っていければ大きな競合優位性になるでしょう。

このようなサービスインフラをしっかりと備えたサービスが生き残っていくとフリマアプリを体験しながら強く感じました。

加えて、LetgoやFacebookのように直接会う作業は非常に無駄で、心理的な障壁も高いことにも気付かされます。筆者の場合、Facebookマーケットプレイスで約束を取り交わして1時間待って連絡が来て、最終的にはアポイントをすっぽかされたりしました。

誰かが代理者として購入者候補に会って、交渉から決済までをこなしてくれる代行サービスが登場してきてもおかしくないと思います。

筆者の感覚であれば、もし代行交渉サービスがあれば8ドル程度は支払えたかなと思います。購入者に気に入ってもらうために商品を綺麗に見せるための手入れをして、約束をすっぽかされるかもしれないリスクを抱えながら片道30分ほどかけて交渉場所に行くような、多大な時間と労力を失うリスクを回避できるのならば十分10ドル前後は支払えます。

例えばLetgoでは2億品がリスティングされており、仮に実際にアポを取って会う確率が0.5%だとしても1,000万件の取引が発生します。1取引あたり3ドルの代行手数料をもらうモデルで展開すれば3000万ドルの収益を得られる計算になります。

類似サービスである配送代行スタートアップ「 Shyp(シップ) 」はeBayと連携して、販売者が箱詰めする必要なく、そのまま配達員に商品を渡すだけで発送できるサービスを提供しています。小さな商品発送でも約10ドルは費用がかかるので、よほど忙しくない限り費用対効果が薄く、筆者は使いませんでした。しかし、配送代行市場が大きく成長した事実もあることから代行交渉サービスにも成長の余地があると感じますし、スタートアップが登場してきても理にかなっていると考えます。

日本で言えば「 アッテ 」のようなサービスの登場を皮切りに、直接会うタイプのサービスモデルが浸透してきているので、日本での代行交渉サービスの市場ポテンシャルもあるのではないでしょうか。

直接会うことに対しての不安を払拭するための解決策としては実店舗も考えられるでしょう。

例えば女性服を扱う 「threadUP(スレッドアップ)」実店舗展開を行っており 、もしリアル店舗を利用して商品の受け渡しができれば非常にユーザーとしては嬉しいです。もしLetgoのような直接会うモデルが実店舗を持ち始めたら強いユニークポイントとなるかもしれません。

このように、オンライン上で売買を完結させるeBayやメルカリのモデルと、Letgoに代表される直接会うマッチングモデルの2種類にビジネスモデルは分かれますが、筆者の体験上メルカリのモデルの方が秀でていると感じました。逆に、直接会うフリマモデル拡大に伴い、代行交渉サービスの登場が期待されるでしょう。

フリマアプリ体験中、詐欺に遭って約20万円相当の愛機を2台盗られ帰国した筆者ですが、この記事を通して北米のフリマ市場を知っていただき、今後の新たなビジネス機会模索の参考になれば幸いです。

7500万ダウンロードのフリマアプリLetgo、必要なのは「信頼できるコミュニティ」ーー北米フリマアプリ出品体験全録(前編)

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北米の 中古品流通市場規模は3,000億ドル以上に至る とも言われています。非常に大きな市場規模に発展しているのは言うまでもありません。 現地で古くから使われている中古品売買サービスは 「Craigslist(クレイグスリスト)」 や 「eBay(イーベイ)」 です。 Craigslistの30日以内にサイト訪問者数は2017年春の時点で5,000万ユーザー を超え、 eBayのアクティブユーザー…

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北米の 中古品流通市場規模は3,000億ドル以上に至る とも言われています。非常に大きな市場規模に発展しているのは言うまでもありません。

現地で古くから使われている中古品売買サービスは 「Craigslist(クレイグスリスト)」「eBay(イーベイ)」 です。 Craigslistの30日以内にサイト訪問者数は2017年春の時点で5,000万ユーザー を超え、 eBayのアクティブユーザー数は2017年の第3四半期で1.6億ユーザーに至っています 。しかし両サービスともモバイル対応が完全に出来ておらず、古めかしいサイトデザイン・UXを持ち続けたまま使われ続けている印象です。

Craigslist・eBayが寡占していた中古品流通・販売市場をディスラプトしようと狙うスタートアップは5年ほど前から登場し始め、今ではFacebookも参入しています。

筆者は長年在住していた北米から日本へ帰国・転居する際、ちょうど多数の売り出し品が出てきたので幾つかの中古品販売アプリを利用しました。そこで今回は体験後日談として考察を交え、主に各フリマサービスの特徴と、利用する際に気づいた点や注意点、市場ポテンシャルについての考えを共有したいと思います。

eBay : 10年前のUX。使い勝手は最悪

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冒頭で説明した大手中古品流通プラットフォームとしてすぐに思い浮かぶのがCraigslistかeBayでしょう。Craigslistではモバイルでの出品ができないこともあり、今回はeBayでの出品をまず決めました。

販売したのはスタートアップガジェット、ラップトップケース、鞄、靴、古くなったiPhoneとMacbook Proの6点。最終的に売れたのはガジェット、iPhoneの2点でした。

最初にモバイル出品をする際に意外と使いやすいと思いましたが、取引相手とのコミュニケーションや細かい設定で出品者を困らせる・戸惑わせるポイントが幾つもあり、使い勝手の悪さを感じました。

例えば送料負担の設定。モバイルでは配送タイプ(配送スピード)、発送する商品の重さなどの最低限の設定は簡単にできます。一方で、送料を出品者負担にするか購入者負担にするかの設定が非常に難しいです。

デフォルトでは出品者負担になっており、もし購入者負担にする場合、「ハンドリングコスト」の項目に発送料を入力する必要があります(もし発送料が$15程度ならば、$15以上のハンドリングコストを入力しておく必要があります)。

普通であればワンクリックでどちらの負担にするか選択できそうな所をワザワザわかりにくい表現で設定の難易度を上げているのです。

私の場合、$40程度で売れたガジェットに$15の配送料を自己負担しなければいけないことに後で気付き、購入者の方に謝罪をした上で合計$55ほどを送金してもらい事なきを得ました。

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支払い手段にも問題を感じました。大手決済プラットフォーム 「PayPal(ペイパル)」 と連携をしていますが、オークション形式で出品をした際、受送金の面は自動化されていないため、購入者はマニュアルでPaypal経由での送金をしなければなりません。もし送金の確認が期日までに出来なかった場合、送金の催促をするのは出品者側です。

他にもUXに課題点があります。オークション形式で出品する際には、eBay側からオススメのオークション開始価格が提示されます。オークション市場の平均売買価格が$40-50ほどのガジェットを出品した際は約$5ほどだったので、提案された$5で開始しました。

しかし最終的に落札されたのは$10前後。さすがに低すぎるので、オークションが決まった後でも出品者側からキャンセル権もあることから、謝罪メールと共に販売を丁重にお断りしました。もちろんそのあとは低評価をもらって出品者レートが下がる苦い経験もしましたが、この時にオークション利用の難しさや、提案機能が出品者にとってのデメリットになっていることに気付きました。

このようにeBayは中古品市場では大手ではありながらも、モバイル出品設定のプロセスに難があったり、前述しませんでしたが過去の売買情報の確認するのが難しかったりと、大きくUX面で課題を持っています。

逆に言えば上記で述べた課題点を解決しているのが、これから説明するスタートアップ達と言えるでしょう。

Letgo : 打倒Craigslist/eBay

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「Letgo(レットゴー)」 は後述するメルカリ同様にフリマアプリを展開しています。商品はオンライン上では売買できず、ユーザー同士で直接会って取引を行ってもらうサービス形態を採用しています。

9月に入って Letgoが1億ドルの資金調達を行ったというニュース が流れました。企業価値は10億ドルとの試算が出ているので、晴れてユニコーンクラブの仲間入りとなった形です。アプリダウンロード数は7500万を超え、数千万アクティブユーザーがおり、合計リスティング数は2億を超えていると報じられています。

筆者はガジェットやMacbook、生活品を含めて約20の出品を行いました。最も特徴的なのは写真撮影だけで一発出品ができるとても便利な点です。写真をアップロードをして投稿して、後から商品詳細や価格の調整ができるので、「とりあえず出品してみる」という手軽なサービス利用体験を得られます。

商品タイトルの自動提案も非常に便利です。投稿をした後、画像データを基に最適な商品タイトルを提案してくれるので、説明情報のインプットプロセスの簡略化が可能です。

冒頭で説明した通り、Letgoは当事者同士で直接会って現金手渡しでのやり取りを推奨しているので、出品をするためだけのプラットフォームという位置付けです。そのため「売買」ではなく「出品」を行うことにフォーカスしているからこそ生み出されたUXと言えるでしょう。

ユーザーから見れば出品の簡易性は魅力的です。スマホを片手にソファで横になりながらでも出品できる利便性がLetgoのスケールを支えていると思われます。

一方で単なるマッチングプラットフォームになっていることから、詐欺の温床になっているのも事実です。

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私の場合は、古くなったMacbook Pro2台を出品した際、すぐに購入希望者から連絡が来ました。2台とも別々の方から連絡が来ましたが語り口調は同じで「今週、子供の誕生パーティーがあってプレゼント用にMacbookを贈りたいと思っている。すぐに携帯番号を教えて!そこでチャットをしながら話そう」と語ります(上記画像写真、左側を参照)。

筆者がすぐに疑うべきでしたが、出品して1時間もしないうちに最も高価な出品物に対してリアクションが来たので飛びついてしまったのが運の尽きでした。詐欺師が携帯のSMSでコミュニケーションをしようとするのはLetgoのチャットでは怪しいやり取りは強制的に閉じられてしまうからです(上記画像写真、右側がチャットのやり取りを閉じられたもの)。筆者の場合は運悪くLetgoがチャットを閉じる前に携帯でのやり取りに移行してしまったので、コミュニケーションが終わらず、最終的に詐欺に引っかかってしまいました。

コミュニケーションのやり口は振り込め詐欺と一緒で、現在の梱包プロセスや郵便局でしっかりと速達タイプで配送したのか領収書の画像を随時送信するようにせがんできます。

さておき、チャットを通じた商品に関する問い合わせは出品から1週間以内で30-40件ほどはもらったのでマッチングの成功数では他社アプリより一歩抜きに出ていると言えるでしょう。しかしユーザーを信頼できるか判断できず不透明さはかなり高い印象です。

実際、売れたものは無料で出品した大量の洋服以外になくLetgoでの収益はゼロ。ユーザー数がたとえ多くても無料の品を求めている気のいい地元の人と会える機会を得られる「無料の出品物プラットフォーム」という印象が拭えません。

「マッチング速度は非常に早いがユーザーを信頼ができない」、「高級品は即リアクションが来るが詐欺師の温床」と感じたサービス上の汚点を、テクノロジーで今後どのように改善できるかがLetgoの課題点と言えるでしょう。

ちなみに詐欺事件が起こった後、カスタマーサポートセンターに問い合わせを行いましたが、無料アプリということもあり一切の責任を持てないと言われてしまいました。しかし、今後取引手数料として数%を課金して収益化を図るモデルへ移行することは想像ができるので、例えばバックグラウンドチェックにAIを積極的に用いてユーザー・コミュニティーの価値を上げたり、Airbnbのように補償金制度を敷いたりする対応をしてもらいたいと感じました。

(後半『「メルカリの安全性」は北米攻略の鍵ーー北米フリマアプリ出品体験全録(後編)』へつづく)

 

メルカリ100%子会社のメルペイ代表取締役に青柳直樹氏が就任、金融関連の新規事業を推進

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フリマアプリを運営するメルカリは11月28日、同社の100%子会社であるメルペイの代表取締役に青柳直樹氏が就任したことを発表した。メルペイは金融関連の新規事業を推進するが、現段階で事業詳細は非公開。メルペイには青柳氏をはじめ、元WebPayのCTOでありLINE Pay事業を経験した曾川景介氏などが参画する。 元グリーの取締役常務である青柳氏。CFOとして株式上場を主導するとともに、事業開発責任者…

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写真左よりメルカリ取締役社長兼COOの小泉文明氏、 メルペイ代表取締役の青柳直樹氏

フリマアプリを運営するメルカリは11月28日、同社の100%子会社であるメルペイの代表取締役に青柳直樹氏が就任したことを発表した。メルペイは金融関連の新規事業を推進するが、現段階で事業詳細は非公開。メルペイには青柳氏をはじめ、元WebPayのCTOでありLINE Pay事業を経験した曾川景介氏などが参画する。

元グリーの取締役常務である青柳氏。CFOとして株式上場を主導するとともに、事業開発責任者としてゲームプラットフォームの立ち上げに従事した経験を持つ。メルペイでは事業戦略策定・遂行・採用強化など、組織体制の構築を担う。

メルカリが即時買取「メルカリNOW」開始、毎日1000万円までのアイテムを即時に買取

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フリマアプリ「メルカリ」は11月27日、アプリ内で即時に買取を実施するサービス「メルカリNOW」を開始すると発表した。スマホカメラでアイテムを撮影して査定すると、提示された買取金額で即時買取してくれる。同サービスの運営、買取はメルカリ子会社で古物商許可を取得しているソウゾウが担当する。 査定金額の上限は2万円で1日の買取金額は上限が1000万円まで。朝10時に情報はリセットされる。ユーザーは商品の…

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フリマアプリ「メルカリ」は11月27日、アプリ内で即時に買取を実施するサービス「メルカリNOW」を開始すると発表した。スマホカメラでアイテムを撮影して査定すると、提示された買取金額で即時買取してくれる。同サービスの運営、買取はメルカリ子会社で古物商許可を取得しているソウゾウが担当する。

査定金額の上限は2万円で1日の買取金額は上限が1000万円まで。朝10時に情報はリセットされる。ユーザーは商品のブランドやカテゴリ、状態を選択してアイテムの写真を撮影して査定金額を確認。買取を依頼するとアカウントに売上金が支払われる。商品は2週間以内に無料で集荷され、それらの商品はメルカリ上でソウゾウが販売することになる。査定価格はメルカリの取引データを参照する。アカウントに支払われた売上金はそのままメルカリ内での買い物に利用したり、口座に現金として引き出すこともできる。

サービス開始当初はレディース・メンズの服食品にカテゴリを限定し、今後、利用者の状況をみて拡大する予定。

偽ブランドや盗品等の現金化防止策については、カメラロールに保存された写真の利用をできないようにする他、本人確認書類のアップロードを求めるとしている。集荷に必要な住所については確認書類に記載のある住所のみとし、振込についても本人名義の銀行口座が必要となる。なお、未成年の利用は不可とした。万が一違反が発覚した場合はアカウントの利用制限や、警察への適宜通報等を実施するとしている。

Source:PRTIMES

メルカリファンドが出資実績公表、買取比較「ヒカカク!」やソーシャル基金「Gojo(ゴジョ)」が新たに追加

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フリマアプリのメルカリは11月2日、今日付で公開となった新たな出資先を含む独自の出資プロジェクト「メルカリファンド」の過去3カ月間の出資実績を公表した。新たに追加されたのは「スマホのマーケット」や買取比較「ヒカカク!」を運営するジラフと、ソーシャル基金サービス「Gojo(ゴジョ)」を開発するBrainCatの2社。 メルカリがファンドプロジェクトを公開したのが今年7月で、ここ3カ月の実績とし…

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フリマアプリのメルカリは11月2日、今日付で公開となった新たな出資先を含む独自の出資プロジェクト「メルカリファンド」の過去3カ月間の出資実績を公表した。新たに追加されたのは「スマホのマーケット」や買取比較「ヒカカク!」を運営するジラフと、ソーシャル基金サービス「Gojo(ゴジョ)」を開発するBrainCatの2社。

メルカリがファンドプロジェクトを公開したのが今年7月で、ここ3カ月の実績としては先日公開となったキッチハイクがあるほか、BASEなどそれ以前の実績についても特設のサイトで公表している。

メルカリファンドについてはこの記事に書いた通り、投資事業組合(ファンド)や投資子会社などを設置するものではなく、あくまで「株式会社メルカリ」としての本体出資プロジェクトとなる。主な支援内容としては成長資金の提供のほか、メルカリのノウハウ提供、採用支援、メルカリやメルカリアッテなどとのサービス連携がある。

料理を作る人と食べる人のマッチングサイト「キッチハイク」が総額2億円の資金調達、メルカリやMistletoeとの連携も予定

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みんなでご飯を食べる地域コミュニティサイト「KitchHike(キッチハイク)」は10月31日、総額2億円の資金調達を実施したことを発表した。引受先はMistletoe、メルカリ、フリーバンクと東京TYファイナンシャルグループの共同創業支援投資ファンド、ベンチャーユナイテッド。株式比率および払込日は非公開。 同サービスは料理を作る人と食べる人のマッチングサイト。累計1万食のユーザーマッチングが実施…

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みんなでご飯を食べる地域コミュニティサイト「KitchHike(キッチハイク)」は10月31日、総額2億円の資金調達を実施したことを発表した。引受先はMistletoe、メルカリ、フリーバンクと東京TYファイナンシャルグループの共同創業支援投資ファンド、ベンチャーユナイテッド。株式比率および払込日は非公開。

同サービスは料理を作る人と食べる人のマッチングサイト。累計1万食のユーザーマッチングが実施されており、サービス内でのタグラインには月間1000食以上のマッチングが実施されている。2013年5月に料理をつくる人と食べる人のマッチングサイトとして公開された同サービス。2016年4月には事業内容を日常向けにシフトして現在「みんなでごはんを食べる地域コミュニティサービス」のコンセプトを掲げている。

メインユーザーは30代女性で同じ人が料理を作ったり別の機会では食べたり、といったケースも増えてきている。「ユーザーの共通点は食べるのが好きなこととコミュニケーションを楽しんでいること」と同社代表取締役の山本雅也氏は教えてくれた。定期開催される地域のごはん会「みんなの食卓」も都内5カ所で実施されており、首都圏を中心に2年後に500カ所での開催を予定している。

またマッチングしてリアルイベントに参加するまでには少なくともハードルはあると思う。これに対して質問してみたところ山本氏は下記のように答えてくれた。

「初対面や見知らぬ人と同じ食卓を囲むことは、一見すると新しく見えますが実はとても古くから実施されている普遍的な行為です。そういった文化をサービス内で熟成することを考えています。またインターネットによって昔の人類には当たり前だった『つながるための食』を再び仕組み化したいと思っています」(山本氏)

今回調達した資金はエンジニアや事業開発、カスタマーサポートといった人材の採用に充当する。また運営体制面ではiOS・Androidのアプリ機能充実と地域のごはん会「みんなの食卓」の規模拡大、グロース・マーケティング施策を推進していく。2年後には月間10万食のマッチングを目指している。

引受先であるMistletoeのFood & Farming 部門やメルカリが運営する「メルカリ」「メルカリアッテ」とも連携を予定しており、共にユーザー体験のクオリティ向上とマッチング数の増加を目指す。

メルカリ子会社がブランド特化のフリマアプリ「メルカリ メゾンズ」を公開、撮影した写真でブランド品を自動査定

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フリマアプリ「メルカリ」子会社のソウゾウは8月22日、ブランド品に特化したフリマアプリ「メルカリ メゾンズ」を公開した。iOS版およびAndroid版が公開されており、iOS10.0以降およびAndroid5.0以上に対応している。 メルカリ メゾンズはカテゴリを選択して「正面を撮影してください」「中身を開いて撮影してください」といった撮影ガイドに沿って写真を撮ることによってブランド品を自動査定、…

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フリマアプリ「メルカリ」子会社のソウゾウは8月22日、ブランド品に特化したフリマアプリ「メルカリ メゾンズ」を公開した。iOS版およびAndroid版が公開されており、iOS10.0以降およびAndroid5.0以上に対応している。

メルカリ メゾンズはカテゴリを選択して「正面を撮影してください」「中身を開いて撮影してください」といった撮影ガイドに沿って写真を撮ることによってブランド品を自動査定、出品できるサービス。メルカリのアカウントと連携しており、出品した商品はメルカリ上でも販売される。一度査定した商品はマイページに保存され、価格変動があった際には通知も届く。

メルカリと同様に取引成立時に10%の手数料がかかる。なおメルカリで売れた商品の約半数が24時間以内に売れているそうだ。

また偽ブランドの品への撲滅を掲げているのが特徴で、偽ブランド品と疑われる取引に関しては商品代金の全額保証を実施するほか、ブランド権利者と協力した出品パトロールなど5つの取り組みを公開している

同社は個人間の買います・売りますをサポートする「メルカリ・アッテ」をはじめ、5月には本やDVDに特化したフリマアプリ「カウル」をリリースしている。カウルを公開した時点で同社は本誌に対してカテゴリ特化のサービスを「今年中にもう1つ出す予定」と話していた

Source:PRTIMES

 

 

 

介護休業時の給料を100%保証、メルカリが人事支援制度「mercibox」に介護休業の支援制度を追加

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フリマアプリのメルカリは8月9日、人事制度のmerci box(メルシーボックス)に介護休業に関する支援制度を追加したことを発表した。同制度の開始は8月1日からで、これにより同社社員は最大3カ月の間、介護休業時の給料を100%保証してもらえる。 この100%保証は国から賃金の67%を受けられる介護休業給付金に残りの33%を同社が負担することにより実現している。同社の社員は介護休業に関しては1年あた…

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フリマアプリのメルカリは8月9日、人事制度のmerci box(メルシーボックス)に介護休業に関する支援制度を追加したことを発表した。同制度の開始は8月1日からで、これにより同社社員は最大3カ月の間、介護休業時の給料を100%保証してもらえる。

この100%保証は国から賃金の67%を受けられる介護休業給付金に残りの33%を同社が負担することにより実現している。同社の社員は介護休業に関しては1年あたり5日間を特別有給休暇として利用できる他、賃金の保証も受けられる形となった。

本制度の導入検討に際して同社が実施したアンケートによると、「現在介護が必要な家族がいる」と回答した社員は16.9%にとどまったが、「10年以内に介護が必要な家族がいる」と回答した社員は66.9%にのぼった。

merci boxでは産休・育休中の100%給与保証をはじめ、妊活や病児保育費の支援などの制度を整えている。今後もメルカリの設定するバリューにもとづいた環境づくりを目指していく。

Source:PRTIMES