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MITらが開発するロボットのボート「Roboat」、自動運転でアムステルダムの運河に橋をかけ歩行者の混雑緩和を狙う

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いざという時、広い池や運河、裏庭のプールに架かる橋が必要なことはないだろうか?MIT の研究者と Amsterdam Institute for Advanced Metropolitan Solutions(AMS Institute)が開発したロボットなら、そのニーズに応えられるかもしれない。ロボットのようなボート、略してロボートと呼ばれるこのボートは、様々な配置の組み合わせをすることで「変形…

Roboat
Image credit: Rob Matheson / MIT

いざという時、広い池や運河、裏庭のプールに架かる橋が必要なことはないだろうか?MIT の研究者と Amsterdam Institute for Advanced Metropolitan Solutions(AMS Institute)が開発したロボットなら、そのニーズに応えられるかもしれない。ロボットのようなボート、略してロボートと呼ばれるこのボートは、様々な配置の組み合わせをすることで「変形できる」よう設計されたプラットフォームだ。

MIT の Rob Matheson 氏がブログへの投稿で述べているように、センサー、スラスター、マイクロコントローラー、GPS モジュール、カメラその他のハードウェアが装備された長方形の物体であるこのロボートは、MIT と AMS Institute が共同で実施している Roboat プロジェクトの成果である。プロジェクトの長期的な目標は、アムステルダムに160以上ある運河で人やモノを運び、歩行者の混雑緩和に役立つ橋を自動で組み立てるようにすることだ。

最近の開発状況をみると、最新アルゴリズムがプランニングと追跡を処理して、ロボートの一団が障害物を避けながら水上を移動できるようになっており、3年にわたる共同作業の成果がここに表れている。MIT CSAIL ディレクターの Daniela Rus 氏によると、対象を定めて繫ぎ止めをするラッチ機構を使い、予め定められた進路を移動できる3D 印刷のプロトタイプを制作したという。Rus 氏は次のように述べている。

ロボートは別のロボートと結合と切断ができるようになりました。アムステルダムの路上での活動を水上に移せるようにしたいと考えています。

Roboat
Image credit: Rob Matheson / MIT

ロボートには、コーディネーターとワーカーという2つの基本要素がある。さらに4つのプロペラ、無線マイクロコントローラー、自動ラッチ機構、センサーシステムを備えている。接続されているすべてのワーカーを認識して通信するコーディネーターには、その他にナビゲーション用 GPS、ローカライゼーション、配置、速度を計算する機能を担う慣性計測装置を備えている。

つなげられているロボートは、元々の形状と新たに作る形状との違いを比較し、その場にとどまるか移動をするかを判別する。その後、分離して新たな配置を作る時間が割り当てられる。その際は、衝突しない場所を事前に計算し、最終目的地に向かう最短の進路を見分ける。多くの最適化技術を利用することにより、コーディネーターが最終的な場所へ各ロボートを動かすために配置と速度を計算し、安全な進路を特定するのに100ミリ秒もかからないと研究者たちは述べている。

MIT のプールを舞台に行われた実世界の実験では、論文の共著者がロボートを直線でつながれた状態から再構成させてみせた。ロボートは側面で互いにラッチされ、前後で接続されて直線や L 字型になった。プロトタイプは長さ1メートル、幅50センチだったが、将来はアルゴリズムをスケールしてロボートを長さ4メートル、幅2メートルにするほか、豪雨など厳しい気象条件に対処しつつ、運河の壁のような滑りやすい建造物につなげられるようシステムを頑強にする課題が残されている。

同チームでは年内に、RoundAround と呼ばれるプロジェクトの一環としてアムステルダム市中心部にある NEMO 科学技術博物館と開発中の地域を結ぶ60メートルの運河をまたぐダイナミックな橋を展開したいと考えている。計画通りに進捗すれば、ロボートは運河で巡回運航してドックや乗り場で乗客を乗降させたり、途中で障害物を見つけたら停まったりルート変更したりすることができるようになる。

MIT の Carlo Ratti 教授は次のように述べている。

これは、世界で初めての自動ボートで作られた橋となります。船が行き来しているため、開閉式の可動橋やとても高い橋を作らなくてはならず、通常の橋を建造するのはきわめて高価になります。ところが、水上で漂いながらダイナミックで機敏に反応する建造物になる自動ボートを活用することで、運河の両岸をつなぐことができるのです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Nvidiaらの研究者がAIを使った写真のノイズ除去に成功、医療現場などでの活用に期待

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Nvidia、MIT、アールト大学の研究者たちは人工知能を用いて、写真のノイズの除去に取り組んでいる。チームはImageNetデータベース上の5万枚の画像を使って写真の再構成のためのAIシステムのトレーニングを実施し、ノイズなしの画像を見たことがなかったにも関わらず、システムは画像からノイズと取り除くことに成功した。 Noise2Noiseと名付けられたAIシステムは、深層学習を用いてつくられ、I…

Nvidia、MIT、アールト大学の研究者たちは人工知能を用いて、写真のノイズの除去に取り組んでいる。チームはImageNetデータベース上の5万枚の画像を使って写真の再構成のためのAIシステムのトレーニングを実施し、ノイズなしの画像を見たことがなかったにも関わらず、システムは画像からノイズと取り除くことに成功した。

Noise2Noiseと名付けられたAIシステムは、深層学習を用いてつくられ、ImageNetデータベースの5万枚の画像から知能を引き出す。画像はどれでもきれいで、高画質、ノイズのないものだったが、ランダムなノイズを追加された。コンピュータが生成した画像やMRIスキャンもNoise2Noiseのトレーニングに使われた。

ノイズ除去、ノイズ修正の手法は長年あったものの、深層学習を活用した手法が注目を集めるようになったのはここ最近のことだ。

ノイズは、光量が低い中で撮られた写真上では灰色の雪のように見えることがあり、医療画像、コンピュータ生成画像、宇宙の画像でも見られる。デジタルカメラの画像も、光量が足りなかったり、ズームを使って撮影されたものにはよくノイズが含まれている。

Noise2Noiseをノイズのみでトレーニングすることで、研究者たちは暗い中で撮影する天体写真やMRI、脳スキャンなどノイズ量の多いことで知られる画像でもこの手法が使えるようになることを期待している。

上:左から右へ:ノイズ画像、ノイズ除去結果、オリジナル画像

IXIデータセットの中の人体の50箇所の5000枚近い画像が、Noise2NoiseのMRIインテリジェンスのトレーニングに使用された。人工ノイズのないオリジナル画像よりもさらに少しぼけた状態に見えたものが使われたが、鮮明さを復活させることができたようだ。

Nvidiaの研究者 Jacob Munkberg氏は、VentureBeatからの電話取材で次のようにコメントしている。

「これは、私たちが公開されているMRIデータベースを使ってトレーニングしてきたコンセプトが実証されたということです。将来のどこかの段階で現場でも適用することができるかもしれません」

この研究結果は、今週スウェーデンのストックホルムで開催される International Conference on Machine Learningで発表される予定だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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自宅を火事から救う「スマート電源コンセント」、MITの研究チームが開発

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現代のコンセントは、見た目よりもかなり安全にできている。たとえば、アーク故障回路安全装置(AFCI)だ。壁の裏側にセンサーが埋め込まれており、回線に潜在的に危険な火花を検知した際にコンセントの回路を遮断するようになっている。だが問題は、アーク故障の検知があまりに繊細すぎることがあり、必要がないときや早すぎる段階でスイッチを切ってしまうことがある。 MITの機械エンジニア部門のチームは、この課題を人…

Image Credit: MIT News

現代のコンセントは、見た目よりもかなり安全にできている。たとえば、アーク故障回路安全装置(AFCI)だ。壁の裏側にセンサーが埋め込まれており、回線に潜在的に危険な火花を検知した際にコンセントの回路を遮断するようになっている。だが問題は、アーク故障の検知があまりに繊細すぎることがあり、必要がないときや早すぎる段階でスイッチを切ってしまうことがある。

MITの機械エンジニア部門のチームは、この課題を人工知能で解決した。

その「スマート電源コンセント」の詳細内容は、学術誌『Engineering Applications of Artificial Intelligence』の論文に記載されている。それによると、スマート電源コンセントは電化製品の消費電力を分析し、無害な電気アークと危険な電気アークの違いを見分けることができる。また、独特な電気パターンから、どの器具がコンセントに差し込まれているかを特定することもできる。

プロジェクトの研究者であるJoshua Siegel氏は、MIT Newsに次のように語った。

「現在のデータの特徴を作成し、それが良いものか悪いものか、またどのデバイスなのかを分類します。その中には良い特徴もあれば、自宅の火事につながるような特徴もあります。当面の仕事は、どの特徴が火事につながるものか、またそうではないものかを理解することです。長期的な目標は、どこに何が接続されているかを正確に理解することです」

研究者たちのスマート電源コンセントの中身は、基本的なアルゴリズムが書かれた低消費電力チップが含まれている従来のアーク故障検知器とは異なる。

スマート電源コンセントにはRasberry Piが入っており、そこで機械学習アルゴリズムが動作している。誘導電力クランプがコンセントのワイヤーについており、付随する磁場の電力をモニターし、USBサウンドカードが電力データを読みとるようになっている(サウンドカードは、高いデータレートの小さなシグナルを検知するように設計されており、こうした作業に最適であるとチームは書いている)。

研究者たちは、扇風機、iMac、コンロ、空気清浄機という4つの異なるデバイスから取得した電力データをニューラルネットワークに読み込ませた。十分なトレーニングを行なったのち、危険な電気アークを99.95パーセントの正確さで検知することができ、また4つのデバイスを95.61パーセントの正確さで違いを読み取ることができた。

Siegel氏いわく、将来のスマート電源コンセントは、ワイアレスにデータ交換ができるネットワーキング能力をもち、消費電力をレポートし、時間が経つにつれて使用電力のパターンを学ぶことができるものになるかもしれないとのことだ。

(本記事は抄訳になります。)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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「良いアイデアを持つことだけが成功の鍵ではない」——MITの起業家養成プログラム責任者Bill Aulet氏にインタビュー

本稿は、韓国のスタートアップ・ニュースメディア「Venture Square」に掲載されたインタビューを、同社の許諾に基づいて、日本語に翻訳し掲出するものである。 본고는 한국의 스타트 업 뉴스 미디어 “벤처스퀘어” 에 게재 된 인터뷰를 해당 사의 허락을 바탕으로 일본어로 번역 게시하는 것이다. ここ数年の間、韓国のスタートアップシーンは著しい進歩を遂げている…

本稿は、韓国のスタートアップ・ニュースメディア「Venture Square」に掲載されたインタビューを、同社の許諾に基づいて、日本語に翻訳し掲出するものである。

본고는 한국의 스타트 업 뉴스 미디어 “벤처스퀘어” 에 게재 된 인터뷰를 해당 사의 허락을 바탕으로 일본어로 번역 게시하는 것이다.


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MIT(マサチューセッツ工科大学)のアントレーナーシップ・プログラム責任者 Bill Aulet 氏

ここ数年の間、韓国のスタートアップシーンは著しい進歩を遂げている。世界的なベンチャーキャピタリストやアクセラレータ、そしてスタートアップが地元のスタートアップシーンに目を付けたためである。MIT(マサチューセッツ工科大学)もそうだ。

MIT で Martin Trust Center for MIT Entrepreneurship のマネージングディレクターを務め、『Disciplined Entrepreneurship(仮訳:起業の法則)』の著者である Bill Aulet 氏が、韓国のソウルで2016年3月20日から25日にかけて開催されるMIT初の国際スタートアップ集中講座「MIT Global Entrepreneurship Bootcamp」で、主席講演者および指導者を務める。

Venture Square は同氏への独占インタビューの機会を得た。以下は、韓国のスタートアップ、エコシステム、そして韓国の今後の見通しに関する同氏の見解である。

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MIT のアントレプレナープログラムは、どのようにして始まったのでしょうか?

本プログラムは、当初、MIT学長の Rafael Reif 氏のプロジェクトとして始まりました。同氏は、世界に広まった我々のMOOCs(Entrepreneurship 101と102)の、入学者数と受講出席率の水準に大いに感銘をうけ、オンライン講座から最良のものを募り、「オンライン講座」の概念を探求そして考査することを望んだのです。オンライン講座は圧倒的な反響を受けたものの、アントレプレナーシップに関する教育はやがて、同輩からチーム構築と学習を通じて行われる必要が出てきたのです。

なぜ、韓国を開催国に選んだのですか?

私が2015年10月に韓国を訪問した直後、我々は韓国を次期開催国にすることに決めました。梨花女子大学で講演した際、生徒たちが示したアントレプレナーシップに対する熱意と興味の水準に心を奪われました。それに、主に財閥や、大手のコングロマリットの力によって、その目覚ましい経済発展を遂げている韓国という国に、アントレプレナーシップの概念を紹介したかったからです。

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前回の訪問で、韓国のスタートアップシーンについてどのような印象を持ちましたか?

私は、自分が韓国のスタートアップシーンに関する専門家だとは思っていませんので、私の見解を打ち明けますが、私の考えが正しいとは限らないことをご理解ください。私が昨年10月に訪問した際、明確に感じたことは、2011年にソウル大学のキャンパスで開催されたスタートアップのイベントの時よりも、スタートアップシーンにおける力強さと活気の度合いがより高まったと感じたことです。短期間の間に、これほど劇的な変化が起きたという意味では、大変興味深くそして感激的なことでした。

どんな韓国のスタートアップや起業家をご存知ですか?

私の生徒であるHyungsoo Kim(김형수)氏は、Eone Timepieces のCEO で 腕時計の Bradley を発明した人物で、私のお気に入りの一人です。もう一人は、私の生徒で MIT Sloan 出身の Young Joon Cha(차준영)氏です。同氏は、韓国の番組、ドラマ、そしてニュースにユーザがアクセスできるウェブサイト「OnDemandKorea」を創業しました。

アントレナーシップは、教えられて身につけることができると思いますか?

もちろんです。最初は、そうだと思っていませんでしたが、今は、誰でもアントレプレナーシップを学ぶことができると確信しています。私は MIT で、毎日、毎週、毎年のように、最初にドアを通り抜けたときにはアントレプレナーシップについて全く知らなかった数多くの生徒たちが、後に起業家になるところを目にしています。

起業家が成功するために、最も重要な資質は何ですか?

図で示されているとおり、チームを構成することが最も重要なことです。スタートアップを維持させるのはチームプレーです。成功した起業家という観点でいうと、起業家には、自身の先見の明と価値観を他者と共有し、チームに不可欠な部分において互いに技術の不足を補う能力を持つ人材を生かすことのできる手腕が必要です。下記の図表は、成功するスタートアップにとって不可欠な要素を重要性ごとに、まずチーム構成、次に履行、市場そして着想の順で示しています。

MIT

著書(Disciplined Entrepreneurship)に書かれた全24のステップをスタートアップが行う上で、最も難しいステップはどれですか?

皮肉なことに、最も難しかったステップは顧客獲得費用の査定でした。起業家たちは、特定の市場で新規顧客基盤を構築するための費用を算出するのが苦手で、たいていの場合、概算を引き下げるという間違いをしてしまいます。

創業者が失敗するのはどんな理由ですか? そして、その問題に対応するためには何をすべきなのでしょうか?

創業者らは様々な理由で失敗するため、その原因を厳密に判断するのは難しいでしょう。彼らがビジネスの最初の段階で失敗すると、次の段階への道を絶たれてしまいます。

ほとんどの創業者は、ある種のアイデアを思いついた時点で、そのアイデアがビジネスとして始めるのに十分だと考えているため、自分たちのビジネスは既に上手くいっていると思いこんでしまうのです。これが最大の課題です。他の問題点として、たいてい、創業者らは理性的に考えることができません。そうなってしまう理由は、彼らが、自分たちの製品やサービスが他者のものより優れていると考えてしまいがちになり、批評に耳を傾けようとしないからです。

自分たちの考えが、最終的には上手くいくと信じることは重要なことです。ですが、現実的になることも同様に必要なことなのです。

インタビュアー:チュ・スンホ(주승호)

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大学のインキュベーション化 — MIT輩出スタートアップから見る起業支援モデル

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スタートアップが生まれる仕組みや環境は、シリコンバレー以外の、例えば大学でもしっかりと育まれています。その好例がマサチューセッツ工科大学 (以下MIT)出身のTop Flight Technologies(以下Top Flight)のモデルでしょう。 Top Flightは、エンタープライズ向けドローンを開発しているMIT出身のスタートアップです。従来型ドローンが持っている耐久時間と有効積載量が足…

Image by Flickr (Added Symbols)
Image by Flickr (Added Symbols)

スタートアップが生まれる仕組みや環境は、シリコンバレー以外の、例えば大学でもしっかりと育まれています。その好例がマサチューセッツ工科大学 (以下MIT)出身のTop Flight Technologies(以下Top Flight)のモデルでしょう。

Top Flightは、エンタープライズ向けドローンを開発しているMIT出身のスタートアップです。従来型ドローンが持っている耐久時間と有効積載量が足りないという2つの課題を解決することで、ドローンが幅広く実用的に使われることを目指しています。

公式サイトによれば、Google XやAmazonが開発しているドローンは約30分の滞空時間を実現している一方、Top Flightは2時間を超える滞空を達成しています。(グラフ1参照)

また、積載量を支えるバッテリーに関して言えば、従来型の7倍を超えるパフォーマンスを誇るものを採用。こちらの記事によれば、現在普及しているドローンは平均して教科書程度の重さしか運べないが、Top Flightは9kgほどの重さにも耐えるとのことです。(グラフ2参照)

グラフ1

公式サイトより
公式サイトより

グラフ2

AngelListより
AngelListより

「内部リソース」と「外部リソース」の存在

さて、Top Flightが持つ開発力の根源はどこにあり、またMITはどのようにしてTop Flightのようなスタートアップを後押ししているのでしょうか。その答えはTop FlightがMITの「内部リソース」と「外部リソース」を活用している点にあります。

topflight6

内部リソースは大きく2つ挙げられます。1つはMIT Lincoln Lab。ドローンの技術は元々、軍事目的に開発されていました。ですが、Lincoln Labはアメリカ国防省の出資によって設立された、軍事技術を民間移転する研究機関で、Top Flightは同機関からも支援を受けています

2つ目はアドバイザー陣を見るとわかります。Top Flightの開発には多くのMIT研究陣がアドバイザーとして参加しています。リストを見るだけでも、7人中4人が博士号を持った関係者です。

一方、外部リソースを具体的に挙げると資金面。例えばサンフランシスコに拠点を持つScrum Venturesからの投資を受けることで、VCからの資金調達に成功しています。こうした、ラボとメンター陣が代表するような「内部リソース」と、VCからの資金調達が代表している「外部リソース」を上手く活用しているのがTop Flightです。

ちなみに2013年にはMIT Media LabがE14というファンドを設立していることから、70社以上の企業スポンサーやMIT外部の投資家を巻き込んで学生スタートアップ支援をしたいという動きがMIT側からも垣間見れます。この点、MITは学内外の両リソースを提供することでスタートアップ輩出の手助けをしていることもが改めて伺えます。

目指すは「起業家マインド」と「インフラ」の両立

では、日本の大学はこのMITのスタートアップ支援モデルからどのようなことが学べるのでしょうか。

それは座学教育中心の「従来型」だけでなく、教授、研究機関、そして投資家など、大学内外のスタートアップ関係者全てを巻き込んだ「次世代型」のモデル、言わばインキュベータとして機能している点でしょう。

topflight10

そもそも日本の大学では起業家輩出のインキュベーション体制が中々整っていません。

平成25年度の大学起業家教育調査書によると、調査依頼を引き受けてくれた全国352校の内、51.7%で起業家教育(コースや専攻、単独科目や講義など)が行われているとのこと。平成20年度の調査書では、全国247校の内、46.1%だったので、多少数値が上昇し、およそ半数の大学が起業家教育を提供していると言えます。

ところがインキュベーション(創業支援)施設を持っている大学は25年度で5.1%であり、20年度でも6.1%だったので、全国の大学の5%程度しか提供しきりれていないことがわかります。インキュベーションのレベルまで昇華できていないのが日本の大学の現状と言えます。

対してTop FlightがMITの内外にあるリソースをうまく活用している点から、MITが「教育」という側面からエントレプレナーシップを育てるばかりでなく、資金面や、開発環境など「インフラ」の提供に重きを置き、総合的にスタートアップを支援しているインキュベータとしての役割を果たしていることに納得がいきます。

恐らくここで疑問に思われているのはどうやってインフラ体制を整えるのかということでしょう。

この点、MITにいる教授が自らラボを案内して企業スポンサーにアプローチしたりして資金集めを積極的に行う点がロールモデルになります。また、MIT Media Lab学長であるJoi Ito氏が個人投資家として活躍したりしてスタートアップ界にネットワークを持っているのも参考になるでしょう。つまり、教授陣自らが学生の起業支援のために積極的に資金集め、もしくはコネクション作りに学外へ赴く必要があるのです。

また開発環境の提供は、十分な環境が学内にないとしても、企業と組むという手があります。例えば日本のUIスタートアップであるgoodpatchが多摩美術大学と組んだのがいい例でしょう。このように積極的に学内外とが繋がり合い、スタートアップ支援という目的の下に集まった時、非常に力強いエコシステムが生まれる可能性があります。

今後は座学としての起業家教育を提供する以上に、大学自身がインキュベーター的な役割を持ち、学生と外部スタートアップ関係者をつなげる「ハブ」として機能する必要性が叫ばれるかもしれません。

※情報開示:筆者はScrum Venturesでインターンとして働いています。

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MIT発の「LiquidGlide」で、ケチャップもマヨネーズもきれいさっぱり容器の中身を使い切れる?

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<Pick Up> Incredible new invention has solved a universally annoying problem 歯磨き粉、マヨネーズ、ケチャップ、乳液、ボンド。一見、なんの関連性もなさそうな商品ですが、共通点があります。それは、中身を最後の最後まできれいに使い切ることが難しいということ。 2009年に実地されたある消費者レポートによると、ボトル…

image via. Flickr
image via. Flickr

<Pick Up> Incredible new invention has solved a universally annoying problem

歯磨き粉、マヨネーズ、ケチャップ、乳液、ボンド。一見、なんの関連性もなさそうな商品ですが、共通点があります。それは、中身を最後の最後まできれいに使い切ることが難しいということ。

2009年に実地されたある消費者レポートによると、ボトルローションの場合、最大で中身の4分の1が入った状態で捨ててしまったり、洗剤は16%などムダが多いことが指摘されています。そんな無駄を排除して、あらゆる液状のものを最後まで使い切れるようにしてくれるのが「LiquidGlide」です。

2006年にMITで誕生したLiquidGlideは、容器と液状の中身とのあいだに薄いレイヤーを作ることで機能します。液体の成分によってLiquidGuideを構成する成分は異なるものの、原材料は食用植物などだそう。

現在では会社化され、消費者向け製品を開発するメーカーによる導入が進められています。これでもう、使い残しの気持ち悪いさに永遠にお別れできるかも。ケチャップならこんな感じ。

via. Business Insider

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クラウドワークス初の海外アドバイザー:MIT メディアラボ所長の伊藤穰一氏と「クラウドソーシングの名付け親」 ジェフ・ハウ氏が就任

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クラウドワークスに初の海外アドバイザーが就任 クラウドワークスが本日、新たにクラウドソーシング事業のアドバイザーとして、MIT メディアラボ所長の伊藤穰一(いとう・じょういち)氏、ならびに米国 WIRED 誌のコントリビューティング・エディターであるジェフ・ハウ氏を迎え入れました。海外からのアドバイザー就任は、同社では今回が初となります。 伊藤穰一氏は、IT産業の創成期から、デジタルガレージをはじ…

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ジェフ・ハウ氏(左)と伊藤穰一氏(右)

クラウドワークスに初の海外アドバイザーが就任

クラウドワークスが本日、新たにクラウドソーシング事業のアドバイザーとして、MIT メディアラボ所長の伊藤穰一(いとう・じょういち)氏、ならびに米国 WIRED 誌のコントリビューティング・エディターであるジェフ・ハウ氏を迎え入れました。海外からのアドバイザー就任は、同社では今回が初となります。

伊藤穰一氏は、IT産業の創成期から、デジタルガレージをはじめとする多くのIT企業の設立・運営に携わっており、2008年には米国 Business Week 誌が「ネット上で最も影響力がある世界の25人」に選出。日経ビジネス誌では2011年から2年にわたって「次代を創る 100人」に選ばれています。

ジェフ・ハウ氏は「クラウドソーシング」という言葉の命名者として知られ、ジャーナリストキャリアの中でクラウドソーシングビジネスを10年近く追い続けている人物。2006年時点で、すでに米国 WIRED 誌に“The Rise of Crowdsourcing” と題された記事を投稿しています。

米国の主要クラウドソーシングサービスの「oDesk」や「elance」が期間労働モデルをクラウドソーシングに置き換えただけなのに対し、クラウドワークスは、「クラウドソーシングをオープンイノベーションにも活用している」点に魅力を感じると話します。

国内外の「労働のオープンソース化」に向けてまた一歩

今回の人事は、クラウドワークスがMITの研究者とスタートした共同開発「クラウドワークスリサーチ」の取り組みが、伊藤氏の目に留まったことがきっかけだったと言います。クラウドワークスは現時点では国内重視で事業を進めているものの、設立以来、海外進出を事業テーマの一つに掲げており、その実現に向けてさらに一歩を踏み出したと言えます。

クラウドワークスのアドバイザー就任のビデオメッセージで、「クラウドソーシングとは、労働の「オープンソース化」である」と説明する伊藤氏。クラウドワークスへの期待をこのように表しています。

「これからの社会にイノベーションをもたらすためには、ダイバーシティ(多様性)が重要になります。クラウドワークスは、日本がトップダウン式の工業型の社会から、よりクリエイティブな社会へと変革していくのに貢献するプラットフォームになると信じています」

今後、国内外で労働のオープンソース化にどう取り組んでいくのか。アドバイザーへの就任ビデオメッセージをご覧ください。

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MITとハーバード大、自動で立体化し動き回る「折り紙ロボット」を公開

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マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学の研究チームは、自動で組み上がり歩き回る「折り紙ロボット」を発表した。平面状のシートは1分ほどで組み上がって秒速5センチ程度のスピードで動き回る。 折り紙ロボットはレーザーカッターでカットし折り線のパターンをエッジングした形状記憶ポリマーにバッテリーと電動モーター、電子回路で構成されている。バッテリーを取り付けると10秒後には、電子回路が発した熱に…


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マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学の研究チームは、自動で組み上がり歩き回る「折り紙ロボット」を発表した。平面状のシートは1分ほどで組み上がって秒速5センチ程度のスピードで動き回る。

折り紙ロボットはレーザーカッターでカットし折り線のパターンをエッジングした形状記憶ポリマーにバッテリーと電動モーター、電子回路で構成されている。バッテリーを取り付けると10秒後には、電子回路が発した熱に反応して形状記憶ポリマーが縮みロボットに組み上がる。「収縮しようとするときに紙を引っ張り、折りたたむことになる」とのこと。

折り畳みの機構には、折紙の幾何学とアルゴリズムの研究をしている東京大学の舘知宏助教授が開発した「Origamizer」というソフトウェアが利用された。

プロトタイプロボットの構成はシンプルで、簡単に入手できる材料で作られていて、製造コストも100ドル(約1万円)。折り紙ロボットは平面上で大量出荷可能で現場で自動的に組み上がるため、宇宙や戦場、捜索、救出、運搬など、幅広く活用できる可能性がある。

このプロダクトの研究者は、

「何体ものロボット衛星を平面状に重ねた状態で宇宙に送り、到着した時点で遠隔操作によって組み立てることができる。画像やデータ収集を始めとする機能が期待できる」

と話している。

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ライティングを自在にコントロールできる撮影用照明ドローンシステムをMITの研究者が開発

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写真撮影時のライティングは非常に重要で、完璧なライティングのためにフォトグラファーは試行錯誤しなくてはならないが、このライティングをドローンが担って自由にコントロールできるようになるとしたらどうだろうか。 MITおよびコーネル大学の研究者らは、空飛ぶ撮影用照明ドローンシステムを開発した。露出計、カメラフラッシュ、連続照明を備え、フォトグラファーはどんな角度からでも完璧なライティングで完璧なショット…


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写真撮影時のライティングは非常に重要で、完璧なライティングのためにフォトグラファーは試行錯誤しなくてはならないが、このライティングをドローンが担って自由にコントロールできるようになるとしたらどうだろうか。

MITおよびコーネル大学の研究者らは、空飛ぶ撮影用照明ドローンシステムを開発した。露出計、カメラフラッシュ、連続照明を備え、フォトグラファーはどんな角度からでも完璧なライティングで完璧なショットが撮影できるようになる。

ドローンはホバリングしながら、被写体の姿勢や位置の変化、カメラマンと被写体の相対位置の変化を考慮し、被写体を完璧なライティングで照らすことができるという。

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このシステムは、カメラのライブビューから被写体のライティングを読み取り、そこからドローンが計算された完璧なライティングをしてくれるという仕組みだ。

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例えば、このように被写体の輪郭を浮かび上がせるようなライティングは難しいもので、被写体のポーズや角度が変わると照明を当てる位置も変わってしまう。この撮影用照明ドローンでは、「rim width[リム幅]― 照らされた被写体の輪郭の理想的な幅」という考えで、動きのあるショットでも繊細なリムライティングを可能にする。

フォトグラファーは、完璧な照明を簡単に手に入れることで、より撮影に専念できるようになりそうだ。

(Photo:MIT News Office

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印刷された文字を読み上げてくれる指輪型インターフェイス「FingerReader」

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MITメディアラボで指につけておくと搭載されているカメラで印刷された文字を認識して、合成音声で読み上げてくれる技術「FingerReader」の研究が行われている。 同技術はRoy Shilkrot氏やJochen Huber氏らが研究している。この技術は、オープンソースのソフトウェアを改良することで、同機能を実現しているという。 http://vimeo.com/86912300 上の映像を見て…


FINGERREADER

MITメディアラボで指につけておくと搭載されているカメラで印刷された文字を認識して、合成音声で読み上げてくれる技術「FingerReader」の研究が行われている。

同技術はRoy Shilkrot氏やJochen Huber氏らが研究している。この技術は、オープンソースのソフトウェアを改良することで、同機能を実現しているという。

http://vimeo.com/86912300

上の映像を見ていただければわかるように、指でなぞった部分を合成音声で読み上げる。音声はそれほど聞き取りやすいものにはなっていないが、単語を聞き取ることは可能。

同技術はまだ市場に出せるだけの段階にはなっておらず、プロトタイプ段階だ。この技術は視覚障害者向けだけに開発しているわけではなく、言語の翻訳機能などを付与する予定だという。

Photo : Fluid Interfaces

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