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浮き足立った「2.5億円シリーズA」と苦悩ーーMiddleField・中山翔太さん × フェムトパートナーズ・曽我悠平さん【Monthly Pitch ポッドキャスト】

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本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載 起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及…

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載

起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及ぶこともあります。事業における最愛のパートナーたちはどのようにして出会い、成長し、そしてその後の関係はどのようなものになるのでしょうか。

シード投資を長年に渡って手がけてきたサイバーエージェント・キャピタル(CAC)では、この「投資家と起業家」の関係に注目した連載を開始します。毎月開催される「Monthly Pitch」にこれまで参加してくれたキャピタリストと創業者のお二人をお招きし、出会いのきっかけや乗り越えたハードル、関係構築のポイントなど、ここだけでしか聞けない裏話を語っていただきます。

今回のゲストはカーパーツのEC「モタガレ」を展開するMiddleField代表取締役の中山翔太さんと、ごく初期から支援しているフェムトパートナーズのジェネラルパートナー、曽我悠平さんにお越しいただきました。モータースポーツという、テック・スタートアップからやや遠い業界から起業を選択した中山さん。創業期は文字通り「右も左も」分からない状態だったそうです。そんな中山さんは国内で厚みを増したスタートアップ・エコシステムの恩恵を受け、あるきっかけからインキュベーションプログラムに参加することになります。

そこで出される課題をクリアする内に、徐々にサービスのイメージや骨格が出来上がり、投資家たちのバトンはやがてフェムトパートナーズに渡ります。ミーティングしてすぐに掴んだシリーズAの切符、2.5億円という大型出資に浮き足立つ若きスタートアップチーム。その後の成長痛を乗り越えてのシリーズBへの挑戦。中山さんとベテランの曽我さんの二人三脚のお話は、これからスタートアップする「異業種」の起業家にとってとても参考になる内容になるかもしれません。(ポッドキャスト収録の一部をお送りします。太字の質問はMonthly Pitch編集部)

ーフェムトさんの付き合いは長いと思うんですけど、曽我さんと中山さんはどうやってお会いになられたんですか

曽我:2017年の夏くらいだと思いますが、もともと入ってらっしゃった既存のエンジェル投資家の方と我々が知り合いでして、ご紹介いただいてお会いしたのが最初だったと思いますね

ーサービススタートから一年ぐらいでシリーズA。シリーズAは超えるのが難しいと思うんですけれども、ポンと2.5億円と、かなり高い評価をされました

曽我:我々は2013年からやっているベンチャーキャピタルでして、シード・アーリーステージから継続して投資をしていくという投資スタイルをとっています。基本的に億円単位というようなある程度まとまったお金を「これはいけるだろう」という方々に投資させていただき、その後も継続してやっていくというコンセプトでやっていますので、金額的には大きいですが、我々としては大体そういう投資をしているかなというところですね。

ー初めてのシリーズAというタイミングでこの大型の出資を受けられた時、かなり手応えを感じたんじゃないですか

中山:手応えもうそうなんですけど、浮足立ちまして(笑)フェムトさんは本当に早くて。プレゼンをした後すぐに連絡をいただきました。そこから継続してコミュニケーションをとらせていただくんですけど。とにかくそこの判断が早くてですね。しかも、すぐに「可能性あるよ」っていう風に言ってくれたので非常に心強かったですね。

ー創業期の時のお話について聞かせてください。フェムトのチームと出会う2017年までのお話ですね。中山さんはもともとアフターパーツメーカーのお仕事をされていて創業される訳なんですけれど、スタートアップする時に、エンジェルだったり投資系の人たちだったり、どなたか相談する相手はいましたか

中山:相談する相手ができたのは起業してからですね。そもそもレーシングチームから起業する人が周りにいないですし、正直やり方も分からなかったので最初はグーグルで「起業 やり方」みたいに調べたりしていました(笑)

その後、個人で会社をやっている友達に行政書士を紹介してもらって登記して、よし、ITで車業界でやってくぞ、みたいな感じで始まったんですけど。全然分からなかったのでとにかくグーグルでいろいろと調べていったら、なんか「スタートアップ」っていうのがあるぞ?と。スタートアップという言葉すら知らなかったので、なんだろうと思って調べていくと、僕より若い人たちが資金調達して会社を大きくしていると。調べていくうちにReality Acceleratorの郡さんのブログに出会い、Facebook経由で連絡しました。個人でメンターをしているということだったので、そこに入れてもらうところから始めました。

ー「スタートアップ 起業」で検索するのは起業する方あるあるですね(笑)

ーーーポッドキャストではそのほかのエピソードも語っていただいています。シード期の起業家が投資家とどのようにコミュニケーションしたのか、ぜひお聞きください。

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起業家と「アートをシェアする」価値を信じた投資家たちーーANDART・松園詩織さん × 藤田ファンド・坡山里帆さん【Monthly Pitch公開取材】

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本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載 起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及…

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイト掲載された記事からの転載

起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及ぶこともあります。事業における最愛のパートナーたちはどのようにして出会い、成長し、そしてその後の関係はどのようなものになるのでしょうか。

シード投資を長年に渡って手がけてきたサイバーエージェント・キャピタル(CAC)では、この「投資家と起業家」の関係に注目した連載を開始します。毎月開催される「Monthly Pitch」にこれまで参加してくれたキャピタリストと創業者のお二人をお招きし、出会いのきっかけや乗り越えたハードル、関係構築のポイントなど、ここだけでしか聞けない裏話を語っていただきます。

今回のゲストはサイバーエージェントグループ出身の起業家、ANDARTの松園詩織さんにお越しいただきます。学生時代にインターンで参加したスタートアップ「アトコレ」での経験を元に、CyberZ時代にも新しい事業の立ち上げに果敢に挑戦した松園さんは自然と起業の道を歩むことになります。

しかし、彼女が選んだテーマは「アートのシェア」。説明コストが高すぎるスタートアップは投資家から嫌厭されますが、彼女の可能性を見出していた「藤田ファンド」は出身者枠から出資することを決定します。その後もGMOインターネットの熊谷正寿さんや幻冬社の見城徹さん、アトコレ創業者でそれぞれが起業家として成長した成田修造さんや中川綾太郎さん、石田健さんなど錚々たる面々を味方につけていきます。

そして今、NFTの登場で大きく潮目が変わりつつあるアート市場で次のステップに進もうとしている松園さんに、藤田ファンドの坡山里帆さんと共にお話を伺いました。(ポッドキャスト収録の一部をお送りします。太字の質問はMonthly Pitch編集部)

ー今日は本当にいい話が聞けると思うんですけれど、いわゆる投資家の方々が最も嫌う「分かりにくいサービス」ですよね

松園:そうなんです。まさに、「家で飾れないってどういうこと!?」っていうのがあるんですよね。この1〜2か月で、デジタルで資産を持つとか、たとえばスニーカーのサービスなど、ファッションをデジタル上で持つようなものが出てきて、やっとちょっと伝わり始めていますが、立ち上げ時はハテナの嵐でたいへんでした。

ー「月の土地を売ります」という話とそんなに変わらないですからね。これだけ分かりにくいサービスで、しかもアート領域でというのは説明するのがかなり大変だったと思います。ANDARTの資本政策として、どういう方々が投資家に入っているかという部分を教えてもらえますか

松園:まず、私自身がファウンダーとしてお金をかき集めるところから始めて、サイバーエージェントの同僚の高木と2人で立ち上げたところから始まっているんですが、藤田社長率いる藤田ファンドさんがまずイエスを下さったのを皮切りに、幻冬舎の見城社長、GMOインターネットの熊谷社長が最初の本当に何もないところから、「まあ、おまえがやるんだったらなんとかなるんじゃないの」という期待値のみで支援してくださったというのが正直なところだと思います。

ー坡山さんはその頃、藤田ファンドとしてのお付き合いがあったんですか

坡山:松園さんは会社の大先輩ではあるんですけど、お会いしたのはピッチを聞き、藤田ファンドとして投資を検討させていただいたところからですね。松園さんと高木さんのお二人にお会いして、という感じです。

ー松園さんは、元CyberZですよね?その頃の経験をお話しいただけますか

松園:CyberZを選んだのは、先輩に、いちばん厳しい環境を教えてくださいと聞いて回って、多く声が上がったのがCyberZだったからでした。まずは営業をやらせていただいたんですが、社内のビジネスコンテストが定期的にあり、一年目の後半にはYouTuberのマネージメントおよびPRを行い、それをマーケティングとして活用させていただくという新規事業を提案したところ、「じゃあお前やれば」って言われて。外部からのアルバイトを2、3人雇わせてもらってゴリゴリ回していました。

ーーーポッドキャストではそのほかのエピソードも語っていただいています。シード期の起業家が投資家とどのようにコミュニケーションしたのか、ぜひお聞きください。

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食べチョク立ち上げを支えた投資家たちーービビッドガーデン・秋元 里奈さん× デライト・ベンチャーズ・永原 健太郎さん 【Monthly Pitch公開取材】

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本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載 起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及…

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイト掲載された記事からの転載

起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及ぶこともあります。事業における最愛のパートナーたちはどのようにして出会い、成長し、そしてその後の関係はどのようなものになるのでしょうか。

シード投資を長年に渡って手がけてきたサイバーエージェント・キャピタル(CAC)では、この「投資家と起業家」の関係に注目した連載を開始します。毎月開催される「Monthly Pitch」にこれまで参加してくれたキャピタリストと創業者のお二人をお招きし、出会いのきっかけや乗り越えたハードル、関係構築のポイントなど、ここだけでしか聞けない裏話を語っていただきます。

今回のゲストはオンライン直売所「食べチョク」を展開するビビッドガーデン代表取締役、秋元里奈さんとデライト・ベンチャーズのプリンシパル、永原健太郎さんに登場いただきます。秋元さんの出身であるディー・エヌ・エー(DeNA)は数多くの「元社員」起業家を輩出していることでも知られています。ミラティブの赤川隼一さんやスナックミーの服部慎太郎さん、フードデリバリー「Chompy」を展開するシンの大見周平さん、副業プラットフォームYOUTRUSTの岩崎由夏さんなど錚々たる面々が活躍されており、秋元さんもこの一人になります。

そして出身起業家とディー・エヌ・エーを繋ぐ存在、それがデライトベンチャーズです。しかし秋元さんの創業期にはディー・エヌ・エーの支援はまだ準備段階でした。最初のエンジェル投資家である家入一真さんとの意外な出会いのきっかけや、徐々に支援体制が整うデライト・ベンチャーズとの関係性などをお聞きしました。(ポッドキャスト収録の一部をお送りします。太字の質問はMonthly Pitch編集部)

ーーサービスを開始するまでの流れを振り返ってお話しいただけますか

秋元:サービス自体は2017年5月ベータ版、8月に正式版だったんですけれども、その間ずっと社員はいなくて、私ひとりでやってました。サービス立ち上げのノウハウはDeNAの時に理解はしてたんですけど、人集めなど分からないことだらけだったので、いろいろなアクセラレータープログラムに入っていました。平野さんとお会いした時は朝日新聞さんがアクセラレータープログラムだったんですけど、その前には東京都さんがやられているASACというプログラムに入って、8月の本リリースに向けていろいろと教えてもらいながらやっていました。

ーーその後、家入さんたちとお会いされる訳ですが、どんなきっかけだったんですか

秋元:家入さんは本当に偶然で、いきなりフェイスブックの友達申請が来たんです。えっ、あの家入さんだ!?、と思って、「何かの間違いかもしれないですけどこれを機によろしくお願いします」みたいなのを送ったら、事業に興味があるから一回話しましょうよっていう感じになり、お会いしに行ったら「出資を受けることに興味はないですか」という話をされて。そのタイミングで初めて外部からの資金調達を考え始めました。そこまではずっと融資でやっていて、株式での資金調達はよく分かっていなかったんですけど、じゃちょっと考えよう、みたいになって、そこからいろんな投資家さんにお会いしたりすることが本格的に始まったわけです。

ーーそこまでの間は融資で動かれてたんですね。政策金融公庫みたいなところですか?

秋元:はい。あとは東京都さんがやってる融資制度を使ってました。

ー本当にスモールスタートだったんですね。2018年2月、赤坂さんや塩田さんたちから4,000万円ほどシード資金を調達されました。このタイミングから個人投資家の方々とのお付き合いが始まる訳ですね。私も覚えてますが、彼らはすごく変わった写真をみんなで撮ったりとか・・・家入さんの後ろにモザイク掛かってるような。あの人本当なのかなとか思いながら(笑)

秋元:あの写真がメインで使われてましたね、確か(笑)

ーー彼らはどういう支援をしてくれましたか

秋元:いわゆるVCさんみたいに常に二人三脚で状況を把握して、という感じではなく、困ったタイミングで支援していただきました。たとえばマーケティングやインターン生の採用は赤坂さんにエウレカの時の話を聞いたり、広告を始める時には石森さんという広告会社の方に相談するといったように、困った事ベースで、得意領域に応じて相談させていただきました。

ーー非常に理想的な個人投資家の使い方をされましたね。その一年後ぐらい、DeNA(現デライト・ベンチャーズ)から出資を受けるわけですが、シリーズAに向かうまでの1年間はどうでしたか

秋元:最初にエンジェルからだけでいたのは、事業をどれくらいのスピードで拡大できるかにまだ確信がなかったんです。VCさんだとどうしてもファンドの期限があったりするので、そういう意味だと長く見てくださる方々と、事業としてしっかり成り立つかどうかをきちんと検証するというのがシードからシリーズAにかけての目標でした。ある程度は一定の方程式で、いくらかけたらいくらでお客さんが取れてどれくらい継続してくれて、みたいなのが数字としても出てきて。これだったら踏んでも大丈夫かなという状態になってからシリーズAの資金調達をスタートしました。

ーー永原さんはこのタイミングではまだお会いされてないですが、投資案件としては関わっていらっしゃったんですか

永原:ちょうど、検討の途中から僕が入社したという形です。

ーー当時の食べチョクへの評価は?

永原:当時も今も変わらず、南場はずっと「秋元さんは何かしらする人だから」と話していました。その中で、事業についてはどうしても競合他社もいろいろと立ち上がって頑張られていたので、そことの差別化、差分とは何だろうみたいなのは結構話していた記憶があります。

ーーポッドキャストではそのほかのエピソードも語っていただいています。シード期の起業家が投資家とどのようにコミュニケーションしたのか、ぜひお聞きください。

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学生起業家と駆け出し投資家の二人三脚ーーPOL・加茂倫明さん × サイバーエージェント・キャピタル・北尾崇【Monthly Pitch ポッドキャスト】

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載 起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及…

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイト掲載された記事からの転載

起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及ぶこともあります。事業における最愛のパートナーたちはどのようにして出会い、成長し、そしてその後の関係はどのようなものになるのでしょうか。

シード投資を長年に渡って手がけてきたサイバーエージェント・キャピタル(CAC)では、この「投資家と起業家」の関係に注目した連載を開始します。毎月開催される「Monthly Pitch」にこれまで参加してくれたキャピタリストと創業者のお二人をお招きし、出会いのきっかけや乗り越えたハードル、関係構築のポイントなど、ここだけでしか聞けない裏話を語っていただきます。

前回に登場いただいた副業プラットフォーム「シューマツワーカー」代表取締役の松村幸弥 さんに続いて、今回は全国の理系大学生が登録する採用プラットフォーム「LabBase」を運営するPOL代表取締役の加茂倫明さんです。学生時代からテック系スタートアップでインターンを続け、起業への道を歩み出した加茂さんと、駆け出しの頃のサイバーエージェント・キャピタル、シニア・ヴァイス・プレジデント北尾崇とのエピソードをお届けします。

同じ関西出身ということもあって意気投合した二人は、「研究者たちの未来を加速する」という未来に向かって創業期を駆け抜けます。起業家と投資家という役割はありつつも、若い同世代の同志として泥臭くできることからなんでもやったそうです。二人が語る「テレアポ」エピソードは微笑ましく、同時に今の成長があるからこそ振り返れるものだと感じました。2019年には10億円の資金調達にも成功し、採用事業に次ぐ新たな事業へのトライも始まったPOL。学生起業家はどのようにして投資家と出会い、成長していったのか、二人のエピソードをぜひお聞きください。(ポッドキャスト収録の一部をお送りします。太字の質問はMonthly Pitch編集部)

ーーお二人は年齢も近いと思うんですが、関西の気のいいお兄ちゃんが急に「出資させてくれ」と来た時、どういう印象でしたか

加茂:まず、北尾さんの「初めて」をいただけて嬉しいなと思いましたね(笑)。ぜひPOLを大成功させて、いいストーリーにしたいなと思います。

LabBaseを思いついて開発しはじめる前に、PR TIMESにプレスリリースを打ちました。対投資家さん目的というよりは、対企業さん目的のニーズ検証のために最初にプレスリリースを打つということをすれば、問い合わせがどのくらいくるかでニーズが見えるし、お話を聞きながら作った方がいいものが作れると考えたからです。そのプレスリリースを見て北尾さんが声をかけてくれたという背景があります。

北尾さんとコミュニケーションする中で、出資してもらう投資家さんをどういう基準で選ぶかを考えました。POLの事業を伸ばすために必要な強み、力とは何か?ということについて要素を出していき、それを持っている投資家さんをリストアップして、お会いして、お願いしていくという動きをとりました。北尾さんは「なんでもやります」っていう気概がプンプン伝わってきて、実際に投資していただいた後もオフィスに来てもらって、めちゃめちゃテレアポをしてもらったりとか(笑)、本当に有言実行でした。北尾さんが営業も含めてがっつり助けてくれるという魅力を感じて、じゃあ僕らとしてもぜひ北尾さんに、サイバーエージェントさんにお願いします、という形になりました。

ーーいい話だな(笑)北尾さんテレアポしたの!

北尾:しましたね(笑)テレアポのコツを見つけたいなと思ってやってるうちに、一番刺さるのが「東京大学の加茂です」っていうトークから人事に切り込むのが一番アポ率がよくて。

加茂:「東京大学の加茂ですが、あのー、人事の方いらっしゃいますか?」みたいな感じで行くと、受付が、「お、エントリーしたい学生かな?」って勘違いして人事にパスしてくれるっていう受付突破のゲリラ的戦略があって(笑)。まぁ今はやってないですけど。立ち上げ期は結構やってましたね。

ーーいろいろな起業家の方々とお会いする中で、加茂さんが出す新しいサービスがすごく反響がありそうだというところから投資家と起業家という関係値に変わっていったわけですね

北尾:そうですね。なんとかPOLのリードを取れた!と。振り返ると本当にいろんな会社から手が上がっていたので。

初期の投資家の方々も、シードでBEENEXTさんにBeyond Next VenturesさんにDNX Venturesさん、エンジェル投資家もそうそうたる方々が参加されていて、すごい人気だったことはよく分かります。
2016年9月にあの有名な吉田さんと共同で創業されていますが、資本政策や投資家との向き合い方について吉田さんや他の方々からどんなアドバイスがありましたか

加茂:結構いただきました。一番大きかったポイントは、学生起業だとよくあるケースのように、すでに繋がっている投資家さんの中からいい投資家さんを選ぶという流れで出資元を決めるという風に僕も考えていました。ですがちょっと待てと。本来的には資金調達って、ミッション達成とか事業を成功させていくためにやるわけで、そのためにお金を出してもらうのが本丸ではあるんですが、加えていろんな支援もしてもらいたい。

どういった投資家さんとご一緒すべきか。そこを定義してから探し出して、まだ繋がっていなかったら会いに行くというプロセスを経た上で決める方がより戦略的だよね、というアドバイスを吉田さんからもらい、確かにと思ってそのように活動しました。シードの段階で入っていただいたベンチャーキャピタルの方はだいたいその流れです。SaaSの経験が強いのはBEENEXTさんやDNXさん、大学や研究者とのつながりが強いのはBeyond Next Venturesさん、グローバルではBEENEXTさんもDNXさんも強い、みたいな流れで投資家さんを選ばせてもらいました。北尾さんだけですね、なんか友情が強いからっていうのは(笑)。

ーーポッドキャストではそのほかのエピソードも語っていただいています。シード期の起業家が投資家とどのようにコミュニケーションしたのか、ぜひお聞きください。

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出資「3度NG」の先にあった未来ーーシューマツワーカー・松村幸弥 さん × サイバーエージェント・キャピタル・北尾崇【Monthly Pitch ポッドキャスト】

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起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及ぶこともあります。事業における最愛のパートナーたちはどのようにして出会い、成長し、そしてその後の関係はどのようなものになるのでしょうか。

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初回ゲスト、Zeals代表取締役CEOの清水正大さんに続いてお越しいただいたのは副業プラットフォーム「シューマツワーカー」代表取締役の松村幸弥 さんとサイバーエージェント・キャピタルから北尾崇が参加いたしました。創業期に起こったある「出来事」をきっかけに、いくつかのサービスをかけもちすることになった松村さん。初めに手を出した飲食関連のサービスに対して投資家たちから厳しい評価が続く中、同年代の北尾がゆるやかな関係値でその事業の立ち上がりを見守ります。

副業というかすかな予兆を見逃さず、攻めようとする起業家とそこにまだ未来を見出せない投資家。現在は50名近くの陣容となり、まさに今、大きく膨らもうとしている副業市場におけるポジションを獲得されています。そんなお二人に創業期を振り返りつつ、同年代の投資家・起業家のらしいエピソードを語っていただきました。(ポッドキャスト収録の一部をお送りします。太字の質問はMonthly Pitch編集部)

ー北尾さんは、このタイミングで松村さんとばったり出会ったんですか?それとも紹介してもらったんですか?

北尾:ばったりですね。最近よくNewsPicksに出ていらっしゃる石山アンジュさんがまだクラウドワークスの広報をされてた頃、うちの投資先だったことから恵比寿のガーデンプレイスでランチ会食をしていたんです。石山さんが松村さんと知り合いで、その時たまたまそこを歩いていた松村さんと星さん(現COO)をご紹介いただきました。

松村:道でばったりアンジュさんに会って、「ご紹介します、こちらサイバーエージェント・ベンチャーズの北尾さんです」と紹介していただいて。「ちょうど僕、起業しようと思ってまして」みたいな感じで一回お話させてくださいとお願いしたのがきっかけでしたね。

ーそこから持ち込みですか

松村:そうですね。すぐに企画書を送らせていただいて、速攻で断られましたね(笑)

北尾:人聞きが悪い!第一印象でいうと、「松村さんって社食コレクションとかやるんだ?」っていう。ちょっと意外性はあったんですが、ただ、うちはそれ以前に「おかん」に投資していたので・・・投資先のコンフリがあったので。当時は社名もそっちにしてるくらいなので社食コレクションが濃厚だったという記憶で、これがまず1回目に丁重にお断りさせていただいた理由です。

ー確かにそうですよね。社名が社食コレクションでバッティングしてるんだったらそりゃ断りますよね

松村:丁重にお断りされましたね。会ってもくれませんでした(笑)

ーその後、北尾さんとのコミュニケーションが続いたのはどういう経緯だったんですか

松村:他のベンチャーキャピタルさんにもご相談させていただいたんですが、「ソーシャルゲームのディレクターやってた人がなんで飲食店向けのサービスやるんだ」みたいな話になりまして。「飲食店が好きなんですよ」「飲食店でバイトしてました」と話しても「そんなんみんなやってたわ」って言われまして。確かに、そこに対する納得感のようなものがまだ作れてなかったんですね。僕としてはやるぞって気持ちはあったんですけど。でも今考えるとやってなかったんで、そこは皆さん良い判断だったかもしれないです。

独立するタイミングでは、実はシューマツワーカーの方が先にリリースしていたんです。受託開発やりながら社食コレクションの開発をしつつシューマツワーカーを運営している状態だったんですけど、初動でシューマツワーカーが割と良かったんですよ。社食コレクションとシューマツワーカーが7:3くらいだったんですが、シューマツワーカーの比率の方がどんどん大きくなってきまして。自分自身もどうしようかなと思っていたので、そのタイミングでまた北尾さんにご相談させていただきました。

ー二回目の持ち込みはどうでしたか

北尾:はっきり覚えています。道玄坂の「天空の月」っていう個室でランチして。僕、その時、恥ずかしながら「副業」というニーズが自分の中でピンと来てなくて。2017年の2、3月あたりでしたかね。でもその時に言ったことは明確に覚えています。「こういう人材がシューマツワーカーにはいる、だからシューマツワーカーがいい」という状況をどうやって作りましょうかというディスカッションをしました。

まだその状況ではなかったんですが、ただ、あの会社はサイバーのアイコンが当時からあり、メルカリの社員がいて、サイバーの社員がいるというように、優秀そうな人材を押さえてはいたので、どうやってそこの再現性を持たせましょうか?と。僕には副業のモメンタムが分かっていなかったこともあり、いったん、やんわりとお断りしたと記憶しています。

ー二回目、数字も来ているにも関わらず断られるわけですが、その後もシューマツワーカーを続けられました。どうやってアプローチしたんですか

松村:あと二回ぐらいアプローチしてます。何度か打ち合わせさせていただいたりとか。でも出資してくれっていうのは相談と言いますか、壁打ちでした。

ー他のVCさんもいるわけじゃないですか。北尾さんのことが好きだったんですか

松村:いや・・・どうなんですかね(笑)僕にはVCの知り合いがあまりいなくて。北尾さん、サイバーエージェント・キャピタルさんと同じタイミングで出資していただいたKVPの萩谷さんにも当時から定期的にご相談させていただいてましたね。

ーーーポッドキャストではそのほかのエピソードも語っていただいています。シード期の起業家が投資家とどのようにコミュニケーションしたのか、ぜひお聞きください。

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志だけで起業した学生はどう成長したーーZeals・清水正大さん × 藤田ファンド・坡山里帆【Monthly Pitch ポッドキャスト】

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本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載 起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及…

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイト掲載された記事からの転載

起業家と投資家の関係はこの10年で随分と変化しました。スマートフォンシフトといったトレンドの変化、Y Combinatorなどの登場でシード投資のハードルが一気に下がり、投資サイド・起業家サイド共に大きく数が増えたことが大きな要因です。特にシード期から志を共にするような場合、その関係は十数年に及ぶこともあります。事業における最愛のパートナーたちはどのようにして出会い、成長し、そしてその後の関係はどのようなものになるのでしょうか。

シード投資を長年に渡って手がけてきたサイバーエージェント・キャピタル(CAC)では、この「投資家と起業家」の関係に注目した連載を開始します。毎月開催される「Monthly Pitch」にこれまで参加してくれたキャピタリストと創業者のお二人をお招きし、出会いのきっかけや乗り越えたハードル、関係構築のポイントなど、ここだけでしか聞けない裏話を語っていただきます。

初回のゲストはチャットボット「ジールス」を展開するZeals代表取締役CEOの清水正大さんと、サイバーエージェントの本体投資部門である通称「藤田ファンド」から坡山里帆さんにお越しいただきました。坡山さんが主催するミートアップ企画「はやまりナイト」をきっかけに藤田ファンドからの出資、そして藤田社長とのコミュニケーションが始まった清水さん。

工業高校を卒業後に一度は工場勤務を選択するも物足りなさを感じ、東日本大震災をきっかけに起業を決意。日本をぶち上げるという志を掲げて「何もなし」の状態から2014年にZealsを創業。それから約7年、200名を抱えるまでにスタートアップを成長させました。(ポッドキャスト収録の一部をお送りします。太字の質問はMonthly Pitch編集部)

ーーー清水さんってMonthly Pitchに出られたことあるんですか?

清水:ありますよ。ただその当時は藤田ファンド云々ではなく、僕が(当時開発していた)ロボットを担いでサイバーエージェントまでほぼ飛び込みに近い感じで『投資してくれ!』って言いに行っていた頃ですね。その時はちょっと難しかったですがその後、チャットボットの事業に切り替わってからですね。Monthly Pitchに出させていただく機会がありました。

なるほど、最初はロボット持ち込んだんですか

清水:しかも衝撃的なのが朝7時からとかなんですよ。朝の7時なんて学生ベンチャー無理ですよ。でも僕らも気合い入れてロボット担いで行きましたね。まだ薄暗い朝に。『このロボットが社会を変えるんです!日本をぶち上げるんです!』って。ちゃんとお話は聞いて貰っていたっていう記憶だけあります。

いい感じに頭おかしいですね

坡山:今もZealsのエントランスにそのロボットいますよね。

清水:はい、未だに飾ってますね。もう一回動かすってなるとなかなかの難易度だと思うんですが・・・。

何がどうなってロボットから始まって、それがチャットボットになったのか、少し流れをお話いただいてもよろしいでしょうか

清水:(Zealsという会社が)立ち上がった当時は事業っていう事業を持っていなかったんですよ。学生時代だったので、立ち上がりの時はやっぱりこう、色々手を出してもビジョンに近づいていってる感覚がなくて。何かこう、日本をぶち上げるって言ってるようなスケール感に繋がっていくような、そういう芯のある事業をやりたいとずっと探しし求めてて。

そういう中でロボットを作るという、すごい単純なんですが人口が減っていく少子高齢化の中で、ロボットを作ることができれば社会を変えられると思ったんですね。それで何にもバックグラウンドなかったんですけど、(ロボット開発を)始めたっていうのが創業から2年目ですね。

投資とかもほぼなかったので本当に苦しいというか、何に繋がるのか全くわからない。本当にこう、なんかビジョンだけがあるみたいな感じだったんですけど、そこからロボットの中でも体を動かす部分より人のように喋る部分、つまりコミュニケーションエンジンにものすごい可能性を感じ始めたんです。

そこに少しずつ傾倒していった時、Facebookのマーク・ザッカーバーグさんが『F8』というカンファレンスで、世界13億人が利用しているFacebookメッセンジャーの上に機械による応答システムみたいなものを作れるよと発表したんです。

彼はそれをチャットボットと呼んでいました。これを世界同時にデベロッパーのみなさん作ってくださいとオープン化したんですね。そのニュースを聞いて雷に打たれたみたいになって。まさにロボットで可能性を一番感じていたコミュニケーション技術の部分をみなさんの持っているスマホの上に届けられると思って。その時、完全にピボットを決めてロボットで作ってきた技術をチャットボットにも適用できるように推し進めたんです。

これが3年目のことで、そこからはずっとチャットボットの事業一本で、途中はいろいろ紆余曲折あったんですが、今、5年目に入ろうとしているタイミングですね。

ーーーポッドキャストではそのほかのエピソードも語っていただいています。シード期の起業家が投資家とどのようにコミュニケーションしたのか、ぜひお聞きください。

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サイバーエージェント・キャピタル、「Monthly Pitch」今年の締めイベントを開催——通算43回、登壇社数は330社に

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(文中写真はいずれも「Monthly Pitch」のライブストリーミングから) サイバーエージェント・キャピタル(CAC)は毎月第2水曜日、シード・アーリー期の起業家と投資家が集まるピッチイベント「Monthly Pitch」を開催している。9日には、2020年の締めとなる「Monthly Pitch 感謝祭2020」をオンラインで開催した。イベントでは、2部屋に分けて投資家らによる合計6つのパネ…

左から:近藤 裕文氏(サイバーエージェント・キャピタル 代表取締役社長)、北尾崇氏(同 ヴァイス・プレジデント)

(文中写真はいずれも「Monthly Pitch」のライブストリーミングから)

サイバーエージェント・キャピタル(CAC)は毎月第2水曜日、シード・アーリー期の起業家と投資家が集まるピッチイベント「Monthly Pitch」を開催している。9日には、2020年の締めとなる「Monthly Pitch 感謝祭2020」をオンラインで開催した。イベントでは、2部屋に分けて投資家らによる合計6つのパネルセッションが開かれ、VC や CVC など数十社が参加した起業家の1対1のクローズドミーティングも数多く持たれた。

CAC は当初(当時はサイバーエージェント・ベンチャーズ)、Rising Expo という名で年に一度イベントを開催していたが、2016年12月から Monthly Pitch という月1回のイベントに移行した。シードスタートアップにとっては、「年に一度や二度の露出機会では初の資金調達を迎えるまでの息が続かない」ため、月一で開催するようにしたのが Monthly Pitch のマンスリーたる所以である。

CAC のヴァイス・プレジデントを務める北尾崇氏によると、これまでに43回の Monthly Pitch に合計330社のスタートアップが登壇。このうち59.5%(196社)が資金調達に成功したことが確認できたという。Monthly Pitch での露出が直接的に資金調達に結びついたかどうかは不明だが、露出から調達が成功するまでに一定の時間を要することを踏まえて振り返ると、2017年に登壇した88社のうち85.2%(75社)が資金調達に成功したことが確認できたという。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けスタートアップイベントの中止や延期が増える中、ディールソースを確保したい投資家も、資金調達の活路を見出したい起業家も、オンラインイベントへの参加に積極的な姿勢を取っている。Monthly Pitch には投資家やスタートアップへの投資を検討する事業会社が平均40社ほど参加していたが、コロナ禍においては、この数が70社程度にまで増えているそうだ。CAC では Monthly Pitch を当面オンライン形式で続ける予定で、次回は2021年1月13日19時から開催する(エントリ締切は12月15日)。

「Monthly Pitch 感謝祭2020」に参加した皆さん(一部)

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サイバーエージェント・キャピタル、新型コロナ対応で「Monthly Pitch」を初のオンライン開催—8社が登壇、国内外から投資家120名超が集まる

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サイバーエージェント・キャピタル(CAC)は毎月第2水曜日、シード・アーリー期の起業家と投資家が集まるピッチイベント「Monthly Pitch」を開催している。これまで渋谷の「hoops link tokyo」で開催されてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大による影響から、13日に開催された第37回は完全オンラインで開催された。 ピッチセッションには、十年以上事業継続している会社から、最近設立さ…

サイバーエージェント・キャピタル(CAC)は毎月第2水曜日、シード・アーリー期の起業家と投資家が集まるピッチイベント「Monthly Pitch」を開催している。これまで渋谷の「hoops link tokyo」で開催されてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大による影響から、13日に開催された第37回は完全オンラインで開催された。

ピッチセッションには、十年以上事業継続している会社から、最近設立されたスタートアップまで多様な顔ぶれ8社が登壇。従来のオフライン開催時に勝る盛況ぶりで、観覧する投資家は日本内外から120人超(筆者カウント)が参加した。オンラインイベントではネットワーキングの難しさボトルネックになるが、Zoom の Breakout Rooms 機能とスタッフらのコーディネイトにより、起業家と投資家の具体的な出資相談にも花が咲いたようだ。

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今回ピッチ登壇した8社のサービスは以下の通り。

dDrive by DigitalBlast

DigitalBlast の「dDrive」は、運送ドライバの労務環境改善を狙うサービスだ。運送業界では、長時間労働が問題として顕在化しているが、実のところ、トラックを運転している時間よりも、荷待ち・荷役の時間が長いことに起因することが多い。ただ、ドライバが荷主に対して、荷待ち・荷役の時間を是正するよう改善を求めることは立場上難しい。

dDrive ではアプリを通じてドライバの労務を記録、これを解析し日報・労務データ・分析データを自動作成することで、運送会社が実態を把握することを支援する。状況が見える化されることで、運送会社は荷主に対して荷待ち・荷役の改善を求めやすくなる。運送ドライバには中高年者も多いため、操作はワンクリックだけ、ポイントなどインセンティブで持続使用しやすい仕掛けを取り入れた。

PRENO by PRENO

C CHANNEL で海外事業責任者を務めていた肥沼芳明氏が昨年立ち上げた PRENO は、コスメに特化した自動販売機を展開するスタートアップだ。これまでは専門店や百貨店での対面販売か、通信販売などに限定されていた化粧品の販売チャネルを新規開拓する。日本未上陸の海外ブランドや、未発売の商品ラインを扱うことで既存流通と差別化された UX を提供する。

自動販売機は現金を扱わず、QR コード決済とクレジットカード決済のみに対応。デジタルサイネージが搭載されており、商品購入時に QR コードを表示して、ユーザにサンプリングアンケートに答えてもらったり、メイクアップ効果を AR で再現したりする運用も可能だという。初号機はラフォーレ原宿に設置される予定で、年内に空港や百貨店などに60台程度の設置を目指している。

みーつけあ by みーつけあ

みーつけあ」は、介護サービスを希望する利用者と提供者をマッチングするプラットフォームだ。通常、介護保険サービスを利用する場合、依頼をしてから実際にサービスが開始されるまでに2ヶ月程度を要する。利用者家族が何に困っているかを把握し、行政を通じて、それに対応可能なサービスを提供できる事業所(デイケア)がヘルパーの空き状況を確認する必要があるからだ。

みーつけあでは、有資格者が毎日受電し、利用者家族が困っている内容を把握。それに応じて、事業所に利用者を紹介することで最短で即日のマッチングを可能にする。事業所のデータベースを保有し、事業所毎に利用者による口コミを参照することが可能。最終的には、事業所のみならず、ヘルパーにまでリーチできるサービスを目指す。新型コロナに伴い、利用者家族とヘルパーのウェブ面談機能を開発中。

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ベチャクチャ / ドリアン by わたしは

わたしはは、AI をエンターテイメントに活用した「大喜利 AI」という分野を開拓するスタートアップだ。ある人物が話す意識、音声、文章特徴、話者特徴などを取り出し(これらを「パーツ」と呼んでいる)、それらを自由に組み合わせて、新しいエンターテイメントを創出する。外部化されたパーツをユーザが再構成することで、ユーザの創造力に基づいた二次創作体験を支援する。

大喜利 AI をユーザが体験できるよう、わたしはでは現在2つのアプリを公開している。妄想トーク作成アプリ「ペチャクチャ」は、誰かと誰かのおしゃべりを AI と共に作れるアプリ。例えば、織田信長とチェ・ゲバラを対話させたりできる(上の画像)。MAD 動画作成アプリ「ドリアン」は、短編動画や画像をアップロードすると AI が自動合成された動画クリップを作成する。

OOParts by Black

ブラックが開発・提供する「OOparts」は、コンソールゲームを Web ブラウザ上でプレイできるクラウドゲーミングプラットフォームだ。ハードウェアや OS などに依存しないため、ユーザはあるゲームをプレイするために余分な出費をしいられず、デベロッパにとっては機種毎の移植をしなくてもユーザを拡大できるメリットがある。

先頃、Google が Stadia を公開したことに代表されるように、GAFAMBAT(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft、Baidu=百度、Alibaba=阿里巴巴、Tencent=騰訊)は多額の投資をしてハイエンドのゲームを提供としているのと対照的に、OOparts では懐かしのローエンドゲーム、特に往年のファンを多く抱えるアドベンチャー系ゲームに特化するようだ。

NobodySurf by reblue

世界には3,500万人のサーファーがいるが、サーファーのコミュニティの一つ一つは小規模かつ点在・分散している。このため互いにつながることができず、例えば、サーファーショップやサーフィン関連メーカーが新商品を開発しても世界の見込顧客にはリーチできないし、サーファーは世界中から最良のコンテンツを見つけ楽しむことができない。

reblue の「NobodySurf」は、世界100カ国以上370万人へのリーチを誇るプラットフォームだ。世界2,000名のクリエイターが作った1万本のサーフィン動画作品が楽しめるほか、SNS 機能などを提供する。今年2月からはサブスクリプションモデルと広告によるマネタイズをスタート。近日中には EC もスタートさせ、将来はサーフィンに関連した C2C や旅行にまで業態を広げる計画だ。

Discoveriez by G-NEXT

企業のお客様相談室は、商品について消費者からのあらゆる苦情に対応する必要があり、さらに、異物混入の申告があった場合には、それを回収し、調査し、継続的にフォローアップするなど一貫した対応を求められる。既存の CRM や SFA ツールでは対応が難しかった。「Discoveriez」は、お客様相談室向けに特化した SaaS で企業を支援する。

ノウハウの詰まった豊富なテンプレートを備え、リスクマネジメントに特化した包括的な機能を提供。関連対応する部署やロールに合わせて、顧客情報を見せる見せない、品質情報を見せる見せない、などの細かい条件設定が可能だ。これまで大企業への提供にフォーカスしてきたが、今後は、SaaS で中規模企業の需要開拓にも注力する。

SaaSke by Interpark

2000年に創業したインターパークは、これまで業務用統合クラウドの「サスケ」や業務用050アプリ「SUBLINE(サブライン)」などを開発してきた。サスケのプロダクトラインの一つとして、必要なアプリをクラウド上で簡単に作れるサービス「サスケ Works」をリリースする。1,500社以上いるサスケシリーズの既存ユーザに加え、新規ユーザを獲得したい考え。

サスケ Works で実現できる機能は一部 SaaS 型 RPA にも似ているが、RPA が既存のツールやアプリの操作を自動化するのに対し、サスケ Works ではアプリそのものをスクラッチで作成できる点で新しい。また、サンプルアプリが100種類用意され、自分が作ったクラウド上のアプリを他ユーザに販売できるマーケットプレイスも開設。一定期間でフリーミアムで提供される見込みだ。


今回の8社の登壇を受けて、Morning Pitch でピッチしたスタートアップは累積286社。また CAC では、今年1月までに登壇したスタートアップの資金調達成功率が58.3%に達したことを明らかにしている。

Morning Pitch 第37回の終了を受けて、CAC ではすでに第38回へのエントリを開始している。募集の締切は5月19日23時59分まで、開催は6月10日にオンラインで予定されている。

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サイバーエージェント・キャピタル、「Monthly Pitch」初海外版をジャカルタで開催——日本の投資家らを前に、アジアの有望スタートアップがピッチ

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サイバーエージェント・キャピタルは17日、同社が定期開催するピッチイベント「Monthly Pitch」初の海外版をインドネシア・ジャカルタ市内で開催した。イベントには、日本・韓国・シンガポール・インドネシアなどから投資家が約45名、日本・インドネシア・ベトナムなどからスタートアップ15社が登壇。また、東京証券取引所、AGS コンサルティング、住友不動産がスポンサーに加わった。 サイバーエージェン…

サイバーエージェント・キャピタルは17日、同社が定期開催するピッチイベント「Monthly Pitch」初の海外版をインドネシア・ジャカルタ市内で開催した。イベントには、日本・韓国・シンガポール・インドネシアなどから投資家が約45名、日本・インドネシア・ベトナムなどからスタートアップ15社が登壇。また、東京証券取引所、AGS コンサルティング、住友不動産がスポンサーに加わった。

サイバーエージェント・キャピタルは2016年(当時はサイバーエージェント・ベンチャーズ)、当時のフラッグシップイベントだった Rising Expo をジャカルタ市内で開催している。このときに登壇した Taralite が今年に入ってインドネシアのデジタルウォレット OVO に買収されたり、NIDA Rooms(現在は HOTEL NIDA)が Shanda(盛大)から出資を受けたりして成長の弾みとなった。日頃は日本市場に特化している日本の VC ら海外に足を運び、現地起業家と言葉を交わせる環境が生まれることは意義深い。

イベントの冒頭には、Google のインドネシア代表である Henky Prihatna 氏が基調講演。2018年の段階で、東南アジアに3.5億人いるモバイルファースト人口のうち、その4割強にあたる1.5億人程度がインドネシアのユーザであると説明。アメリカ生まれの「First Billion Market」向けのプロダクトだけでなく、東南アジアをはじめとする「Next Billion Market」の創出にも注力していると強調した。配車サービスやオンラインメディアなどのスタートアップがインドネシアで勢いを増す中、Google ではインターネット環境がまだ十分とは言えない当地で、より多くのユーザをオンラインにすべく Google Station といった WiFi 環境の整備に注力しているという。

続いて持たれたパネルディスカッションには、Opensource Ventures VP の Eng Seet 氏、シンガポールの政府系投資会社 Temasek Holdings の VC である Vertex Ventures の エグゼクティブディレクター Gary Khoeng 氏、テレコム大手 CVC である MDI Ventures の CIO(Chief Investment Officer)Joshua Agusta 氏、East Ventures のパートナーでインドネシア初の女性パートナーである Melissa Irene 氏らが登壇。Tokopedia や Go-jek といったユニコーン(またはデカコーン)への投資に至った経緯や、インドネシアにおける昨今のスタートアップ事情、投資事情などについて議論を交わした。

今回登壇したスタートアップ14社のピッチの様子を簡単に振り返る。

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Bobobox by Bobobox(インドネシア)

Bobobox は、ミレニアルのトラベラーやビジネスパーソンのための宿泊施設を提供。日本などで旧来からあるカプセルホテルのミニマルさに、生活空間や仕事空間をくっつけたような格好だ。日本などでも co-living をテーマにしたスタートアップが生まれる中で、Bobobox でもやはり場所にとらわれず、旅しながら生活したり仕事したりできる環境の提供にフォーカスしている。

設備の施錠・開錠、予約管理、決済などはすべてオンライン/アプリ上で完結するため、オーナーやユーザは共に煩わしさからも解放される。倉庫だった場所、ビジネスビルなど多用途の不動産を活用でき、創業メンバーの一人が不動産分野に造詣が深いため、現在は9〜10ほどのロケーションを自社運営する形で話を進めている模様。品質維持のため旗艦店を設ける一方、事業のフランチャイズ化を図る。

これまでにプレシリーズ A ラウンドで Sequoia Capital India、Alpha JWC Ventures、 ジェネシア・ベンチャーズから150万米ドルを調達している。

Chatbook by Chatbook(日本)

ChatBook は、ランディングページの設置だけでは、新規顧客の流入を期待できない企業向けに、ユーザへの情報提供やインタラクションを自動化できるチャットボットを自動作成できる機能を提供。企業はランディングページからチャットボットへの導線を確保することで、より高いマーケティング効果を実現できる。

丸亀製麺や加賀市の地域特化型の求人サイト「KAGAルート」など、大企業や地方自治体を含む多くの企業で導入されている。Chatbook を導入した企業は平均で、リード誘引コストを70%改善し、アポイントを獲得成長率が6倍に成長。そのための作業についても半分に圧縮することができたという。

2016年にコードリパブリックの初回バッチ、2017年には Facebook の開発者向け支援プログラム「FbStart」の Accelerate コース、求人情報大手ディップ(東証:2379)の AI アクセラレータの初回バッチに採択。Facebook による「プラットフォーム開発プロバイダー(Platform Development Providers)」に日本で初めて認定された。Salesforce などからシード資金を調達している。

Sellboard by Stylehunt(タイ)

タイでは、メッセンジャーを使って友人・知人などのリセラーを通じたソーシャルコマースによる物販が人気だ。あるブランドのリセラーは消費者からの問い合わせや注文が入ると、それをブランドオーナーに引き継ぎ、消費者に回答するということになる。このやり取り、在庫管理、商品の発送などを一括で代行依頼できる仕組みが Stylehunt の「Sellboard」だ。

ひところ前に日本で流行ったドロップシッピングに考え方は近い。Sellboard を使うことで、ドロップシッパーは消費者のリード以外の煩雑な作業から解放される上、商品を仕入れる必要が無いため在庫リスクを抱える必要もなくなる。決済手段や物流が必ずしも整備されておらず、伝統的に地元コミュニティのエージェントを通じて商品購入をする文化のある東南アジアでは、需要の見込めるサービスかもしれない。

これまでに、プレシリーズ A ラウンドで Singapore Angel Network、サイバーエージェント・キャピタル、500 Startups、Expara IDM Ventures、JFDA.Asia から52万米ドルを調達している。

Wahyoo(インドネシア)

Wahyoo は、ジャカルタ都市圏に数万はあるとされる道端の屋台「Warteg」の、デジタル化と業務効率化を図るプラットフォームだ。屋台の多くは個人経営であり、オーナーの多くは中高年であるため、デジタルツールに明るいとも言えない。一方、オーナーは準備や仕込みのために毎朝3時に起床を余儀なくされ、客単価15,000インドネシアルピア(約114円)、1店舗平均1日に100〜200人のお客が訪れるという。そのための準備・経理などは煩雑さを極める。

Wahyoo では、加盟屋台からのフードデリバリ、POS システム、保険、サプライヤー紹介、業務改善に向けた学習機会の提供、保険サービスなどを提供する。ブランドと組むことで、消費者を対象にしたマーケットリサーチや商品陳列、広告掲示などで屋台は副収入も得られるようになる。先ごろ、East Ventures もインドネシアでキオスクショップのデジタル化をテーマとしたスタートアップ Warung Pintar に出資している。

Google Developers Launchpad と、スタートアップエコシステムビルダー Kibar が共同運営するアクセラレータ Digitaraya に、今年始まった第2期で採択されている。

Trukita(インドネシア)

Trukita は、稼動率の低い配送トラック業者と、一方で必要な配送トラックを十分に調達できない荷主のために、双方のマッチングを行うプラットフォームだ。同様の仕組みは、日本でも Hacobu、TruckNow、PickGo、世界各国でも複数のサービスが存在するが、発展途上国ほど日本の水屋のようなしくみが皆無であるため、デジタル技術の介在によるインパクトは、先進国に勝るものがあるち言える。

2018年6月にサービスを開始し、これまでに6,400万台以上のトラックが Trukita に登録。マッチング後に配送実施に至った実績率は98%、また、渋滞で名高いジャカルタを舞台としながらも、予定時間内配達完了率96%という高い数値をはじき出している。Trukita はマッチング契約成立時に、配送料の10〜15%を手数料として受け取る。

シードラウンドで、GK Plug and Play Indonesia から5万米ドルを調達済。インドネシアでは Sequoia India らが出資した Kargo、East Ventures らが出資した TripLogic などが競合になるとみられる。

Homedy(ベトナム)

3年前に設立された Homedy は、住宅不動産の検索ポータルだ。主に分譲住宅を対象としており、ビッグデータによる顧客関心の学習とモバイルアプリによる UX 最適化により、住居購入に至るカスタマージャーニーの改善に取り組んでいる。住居をユーザ自ら設計できるプロジェクト「MyHomedy」もローンチ。ベトナム都市部の富裕層、中産階級層以上を対象にユーザを増やしている。

昨年、ベトナム、インドネシア、韓国に特化して出資する VC である Access Ventures、日本のジェネシア・ベンチャーズとマイナビから資金調達している。ジェネシア・ベンチャーズはシード投資と合わせ、通算で2回にわたって資金を出資している。来年までに、フィリピンとインドネシアに進出する計画だ。

Yuna + Co.(インドネシア)

Yuna + Co. の提供する MATCHBOX は、女性向けファッション製品のサブスクリプションサービス。そのときの提携関係にある供給元(ブランド)の商品ラインアップをもとに、Yuna + Co. のスタイリストがユーザに合った製品を提案し、ユーザの確認が取れた商品を送ってくれる。月に2回のペースでこれを繰り返すことにより、ユーザの好みを MATCHBOX 側が学習し、自分に合ったファッション製品が送られてくる。

同様のサービスとしては、ファッションの STITCH BOX、ビューティー用品の Glossier、アイウエアの Warby Parker などが存在するが、Yuna + Co. ではこれらのサービスをベンチマークに、インドネシア現地に最適化されたサービスを構築するとしている。これまでに、インドネシアのアーリーステージ VC である EverHaüs から25万米ドルを調達している。

JAMJA(ベトナム)

旅行予約サイトやレストラン検索サイトに、タイムセールの考え方を持ち込んだのがベトナムの JAMJA だ。主に22歳から25歳前後の若い社会人(Z 世代)を対象としており、旅行やレストラン以外にも、映画チケット、ラブホテル、ネイルサロンなどの分野にも取扱業態を広げつつある。最近では、タピオカの入ったバブルティのチェーン店舗が JAMJA と提携、街では数年前にブームだったバブルティの人気が再来する事態となった。

これまでに5,000店舗が JAMJA と提携している。ユーザ数は明らかにされていない。Go-jek のフードデリバリ GoFoods のような、デリバリできる商品とは領域を差別化することで成長を図る。昨年8月、プレシリーズ A ラウンドで、韓国の国民銀行傘下の KB Financial Group、韓国の Nextrans と Bon Angels、日本のフランジアから86万米ドル、今年1月にシリーズ A ラウンドで、サイバーエージェント・キャピタルと Bon Angels から100万米ドルを調達している。

WeFit(ベトナム)

WeFit は、地元のフィットネス・美容スパなどに送客するライフスタイルテック・スタートアップだ。健康や美容に意識の高い消費者に対し、サブスクリプションモデルの「WeFit」、都度払サービスの「WeJoy」、コンテンツを活用したソーシャルプラットフォームの 「WeContent」を提供している。

2016年に設立された WeFit の主要な市場はベトナムのハノイとホーチミンシティで、これまでに1,000店舗で予約サービスを利用できる。毎月15万件以上の予約の取り扱いがあり、昨年には黒字化を達成(単月とみられる)。2019年中に、ユーザ100万人の達成を目指す。今年の1月には、プレシリーズ A ラウンドで、サイバーエージェント・キャピタルから100万米ドルを調達している。

Qoala(インドネシア)

Qoala はインドネシアのインシュアテックスタートアップで、取扱分野は旅行、P2P レンディング、E コマース、スマートフォンの画面損傷など。ビッグデータ、機械学習、IoT ブロックチェーンなどを活用し、ユーザが証明となる写真を送って自己申告するタイプの、新しいスタイルの保険を扱う。

Qoala は昨年設立され、これまでに SeedPlus、MassMutual Ventures SEA、Golden Gate Ventures、MDI Ventures、CCV、ジェネシア・ベンチャーズから出資を受けている。最近、インドネシア金融サービス庁(OJK)のレギュラトリーサンドボックス(規制を緩和した、より⾃由度の⾼い実験場)参加スタートアップに選ばれた。Panorama JTB、大手財閥 Sinar Mas 傘下の保険会社 Asuransi Simas、MNC Travel などと提携。Sequoia India のアクセラレータプログラム「Surge」に採択されている。

Ecomobi(ベトナム)

ホーチミンに拠点を置く Ecomobi は、ソーシャルネットワークを活用したオンラインマーケティングを提供するプラットフォーム。商品をプロモーションしたいブランドに対しインフルエンサーを紹介、CPA などの KPI を設定してマーケティングを依頼できる。人工知能とスマートレコメンデーションシステムにより、ブランドに最適なインフルエンサーを紹介できるのが特徴。

現在対象とする市場は、インドネシア、タイ、シンガポール、ベトナム、マレーシアなど6カ国で、Tokopedia、Lazada、Shopee、Bukalapak といった100以上のブランドや事業者を顧客に擁する。昨年12月に、ベトナムの ESP Capital と韓国の NextTrans から出資を受けている

JobsGo(ベトナム)

JobsGo は2017年にローンチした、モバイルだけで利用することに特化したジョブマッチング・プラットフォームだ。求職者にはジョブマッチングを、求人中の企業には条件適合する可能性の高い人を、機械学習と人工知能を使って選び出し提示してくれる。求職者ユーザは50万人、求人企業は1万3,000社以上(うち、有料契約は500社)が登録しており、月間で2万件の新規案件が登録・公開される。

eDoctor(ベトナム)

eDoctor は、患者のカルテ情報をヘルスケア事業者に提供することで、よりよいヘルスケアの提供を目指すプラットフォーム。2015年にベトナムでローンチし、モバイルアプリで患者に医師とつながることができる環境を提供する。医師のみならず、多数の看護師をネットワークできていることも強みだ。

人口の65%が都市以外の場所に住む中、多くの人は病院への便利なアクセスを持っていないこと、病院の待ち時間が長いこと、医師の勤務状況がオーバーワークになっていること、薬の管理システムが統合的に実施されていないこと、など、ヘルスケア全般にわたる課題解決を目指す。2017年、Google Launchpad Accelerator に選ばれ、5万米ドルの資金を手に入れている。

Alamat(インドネシア)

インドネシアには1億5,000万人のインターネットユーザがいて(普及率56%)、このうち、79%が1日に一度以上アクセスを行なっている。平均すると、一人のユーザが何らかの形でインターネットを使っている時間は1日に8時間、1日にスマートフォンをチェックする頻度は150回に上る。これだけの普及を見ている一方で、中小企業はウェブサイト所有率が1.3%という数字に象徴されるように、インターネットの恩恵に十分に預かっているとは言い難い。

一方である調査によると、インドネシアの起業家の SME のうち、ビジネスを成長させる上でマーケティングが課題となっていると答えた人が46%に上るなど、マーケティングでの課題は大きい。Alamat はライフスタイル分野に特化して、中小企業のマーケティングを支援するサービスを提供している。先月ローンチしたばかりが、情報掲載店舗は33,650件、このうち3,535件がオンボーディング中で、228社がアクティブなマーチャントになっているという(ここでのオンボーディング、アクティブの正確な定義は不明)。

聴衆からは、レストラン検索サイト「Zomato」との差別化を指摘する声があった。

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サイバーエージェント・キャピタルの「Monthly Pitch」、開始から2年半で登壇企業が200社超に——半数が調達に成功、来月はジャカルタで開催

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VC やアクセラレータが主体となり、メンターと壁打ちができたり、起業家にスポットライトを当てたりする機会は増えている。サイバーエージェント・キャピタル(CAC、旧:サイバーエージェント・ベンチャーズ)もまた、Rising Expo という名で年に一度イベントを開催していたが、2016年には Monthly Pitch という月1回(毎月第2水曜日、渋谷の「hoops link tokyo」で開催)…

Monthly Pitch 第25回から
Image credit: CyberAgent Capital

VC やアクセラレータが主体となり、メンターと壁打ちができたり、起業家にスポットライトを当てたりする機会は増えている。サイバーエージェント・キャピタル(CAC、旧:サイバーエージェント・ベンチャーズ)もまた、Rising Expo という名で年に一度イベントを開催していたが、2016年には Monthly Pitch という月1回(毎月第2水曜日、渋谷の「hoops link tokyo」で開催)のイベントに移行した。

Rising Expo が Monthly Pitch になった背景について筆者は不案内だったが、IVS(Infinity Venture Summit)、B Dash Camp、ICC(Industrial Co-creation Conference)、TechCrunch Tokyo など、アーリーからミドル以降のスタートアップ輩出に主眼を置いた国内カンファレンスが充実する中で、依然としてシード(特に〝どシード〟)のスタートアップを支援する仕組みがエコシステムに足りない、との判断があったようだ。

シードスタートアップにとっては、年に一度や二度の露出機会では初の資金調達を迎えるまでの息が続かないため、月一で開催するようにしたのが Monthly Pitch のマンスリーたる所以である。2016年12月から始まった Monthly Pitch は毎月、スタートアップ8〜9社、平均で40社ほどの VC、CVC、大企業の投資担当者を集めるまでに成長した。

Image credit: CyberAgent Capital

今月開催された26回目の Monthly Pitch では、累積登壇スタートアップの数が200社を超えた。登壇スタートアップ中50.7%が資金調達に成功、直近に創業したばかりのスタートアップを除いた2017年までの登壇スタートアップに絞れば、73.2%が資金調達に成功している。

登壇スタートアップ数200社超えの節目となるこの時期、CAC は Monthly Pitch ASIA として、初となるジャカルタ版を来月開催する(本イベントの模様は THE BRIDGE でもカバーの予定)。ジャカルタは以前、Rising Expo の海外版が開催された都市でもあり、また、CAC が展開するアジア8カ国10拠点の中でも重点市場である。Monthly Pitch ASIA には日本から数社、インドネシア、ベトナム、タイ、シンガポールから12社の新進気鋭スタートアップが登壇、主に日本の投資家に向けて直接ピッチを行う予定だ。

毎月第2水曜日に東京・渋谷で開催される Monthly Pitch については、スタートアップは選抜制、VC・エンジェルは完全招待制で運営されている。27回目となる次回は5月8日に開催予定で、現在は28回目となる6月12日分のエントリが受け付けられている。

Monthly Pitch 第25回から
Image credit: CyberAgent Capital

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