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Noomがリクルートライフスタイルと業務提携、メタボ予備軍向けの独自プログラム開発に着手

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ヘルスケアアプリ「Noom コーチ」を提供するNoomの子会社であるNoom Japanが、2016年8月8日からリクルートライフスタイルと業務提携を行う。両社は、従業員の健康のサポートを目的とした行動変容プログラムの提供を開始する。 2014年、リクルートホールディングスはNoomに資本参加。2015年にはリクルートライフスタイルの従業員75人を対象に実証実験を行ったこともあり、協業へと至った。…

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ヘルスケアアプリ「Noom コーチ」を提供するNoomの子会社であるNoom Japanが、2016年8月8日からリクルートライフスタイルと業務提携を行う。両社は、従業員の健康のサポートを目的とした行動変容プログラムの提供を開始する。

2014年、リクルートホールディングスはNoomに資本参加。2015年にはリクルートライフスタイルの従業員75人を対象に実証実験を行ったこともあり、協業へと至った。実証実験は、従業員が利用しているiPhoneを用いて実施され、75人の参加者のうち70人が減量に成功、平均減量数2.8kg、最大減量数9.2kgという結果を出している。

両社は、「メタボ健診」とも呼ばれる「特定保健指導」の予備軍である40歳以下の人間をターゲットとし、全国の健康保険組合向けに独自プログラムを開発。「Noom」アプリ内での提供を行っていく。

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ヘルスケアアプリ「Noom」が人とテクノロジーを組み合わせた健康管理コーチングが受けられる新プログラムをリリース

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NY発のヘルスケアアプリ「Noom」が、本日新たなプログラムをリリースした。新たなプログラムは、アルゴリズムを用いた行動学習システムに加えて、正しい健康習慣を身につけるために構成された16週間のカリキュラム、さらにオンライン上のコーチングの3本セットとなっている。 「Noom」は、ダイエットアプリ「Noom コーチ」や予防医療領域でコーチングプラットフォーム「Noom Health」を提供してきた…

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NY発のヘルスケアアプリ「Noom」が、本日新たなプログラムをリリースした。新たなプログラムは、アルゴリズムを用いた行動学習システムに加えて、正しい健康習慣を身につけるために構成された16週間のカリキュラム、さらにオンライン上のコーチングの3本セットとなっている。

「Noom」は、ダイエットアプリ「Noom コーチ」や予防医療領域でコーチングプラットフォーム「Noom Health」を提供してきたスタートアップ。提供するアプリの累計ダウンロード数は、世界で4500万人を超えている。今回、新たにリリースするプログラムは、ダイエットと予防医療という2つの領域をつなげる。

新しくリリースされるプログラムには、3つの特徴がある。1つ目は行動変容を促す、16週間のカリキュラムだ。Noomが持つ最新の知識と情報が詰め込まれ、食事・運動・睡眠など減量に必要な知識をすべて学ぶことができるようになっている。元々は英語だったカリキュラムを、日本の管理栄養士が監修し、コピーライターが日本語に合わせてテキストをリライトしているため、日本人にも馴染みやすい。

2つ目が個人にパーソナライズされる点。食事や運動の記録をアプリが学習し、一人ひとりの食生活にあわせて最適化されていく。ユーザの1日の食事内容は、健康度に応じて緑、黄、赤に分けた3色グラフに分けられ、自分の食事の健康度を知ることもできる。

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3つ目が、人の手によるコーチングサポートと仲間とのコミュニケーションの場だ。こうしたヘルスケアアプリで課題となるのは、いかに継続させるか。コーチがユーザのやる気を引き出し、継続をサポートする。アプリ内では、Noom のトレーニングを受けた専門コーチと一対一のコミュニケーションを行い、コーチは生活の記録から「何をどう改善していけばいいか」をアドバイスする。

これまでにも備わっていたNoomのグループ機能をうまく用いて、同じ健康目標をもつ利用者同士のコミュニケーションを促し、コーチや仲間と一緒に減量ができるようにしている。認知行動療法など、心理学的なアプローチを組み込んだプログラムとなっている。

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コーチは、ユーザの生活状況を管理画面で見つつ、ユーザに合わせたアドバイスを行っていく。アルゴリズムによってパーソナライズされるだけではなく、コーチの手によってもユーザに合わせたアドバイスがチャットによって提供される。

コーチとなる人々は、栄養に関する知識はもちろん、オンラインでファシリテーションをするスキルも必要になる。まずはNoom内部でこうした人材を育成し、サービスを提供していくが、将来的にはリモートで働けるようなオペレーションに設計していきたいと考えているという。

同プログラムの利用には、月額5000円が必要。16週間でプログラムが終了するため、期間終了後はフォローアップの期間として異なる価値をサービスとして提供していくことを考えているそうだ。カリキュラム、パーソナライズ、コーチング。この3つを組み合わせることで、Noomは16週間のうちに、ユーザの意識を変え、行動を変え、習慣を変えていくことを目指す。

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新サービスの発表が続く話題のヘルスケア・スタートアップNoomのCEOジョン・セジュ氏にインタビュー

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かねてから我々が追いかけているヘルスケア・スタートアップ Noom から、先月末いくつかのニュースがもたらされた。一つは、アプリを通じて、コーチがユーザに食習慣の改善をアドバイスしてくれる「Noom Platinum」のローンチ(現時点で、英語と韓国語のみの提供)。もう一つは、世界的な保険会社 Allianz Group(XETRA: ALV)との提携である。 そんな中、Noom CEO のジョン…

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Noom CEO ジョン・セジュ氏

かねてから我々が追いかけているヘルスケア・スタートアップ Noom から、先月末いくつかのニュースがもたらされた。一つは、アプリを通じて、コーチがユーザに食習慣の改善をアドバイスしてくれる「Noom Platinum」のローンチ(現時点で、英語と韓国語のみの提供)。もう一つは、世界的な保険会社 Allianz Group(XETRA: ALV)との提携である。

そんな中、Noom CEO のジョン・セジュ(정세주)氏が今週、東京に滞在しているとの話を聞き、インタビューの時間を作ってもらった。ジョン氏と初めて会ったのは数年前、おそらく、ソウルかサンフランシスコのカンファレンスだった気がするが、今回のインタビュー場所は、今年3月に東京・六本木に開設された Noom Japan のオフィス。最初に会った頃のことを考えれば、今やソウル、ニューヨーク、ベルリン、東京の4拠点にオフィスを構えるまでに同社は成長を遂げ、他人事ながら喜びもひとしおである。

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人工知能だけでなく、人間的要素を加えたサービス「Noom Platinum」

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英語と韓国語でサービスが開始された「Noom Platinum」

Noom をヘルスケア・スタートアップとして認知せしめることになった「Noom コーチ」は、Google Play の「健康&フィットネス」分野で売上高1位の座を守り続ける、全世界で累計3,200万人が使うダイエットアプリだ。Apple の HealthKit にも対応し、アプリ上でユーザが自ら情報を入力できるほか、他のヘルスケアアプリとも連携して、燃焼カロリー、摂取カロリー、体重などが記録できる。

Noom Platinum はこの Noom コーチに、人間がコーチしてくれる機能が加わったもので、1対1でプライベートチャットをするような感覚で生活習慣の改善を促してくれる。Noom コーチだけでも広く世の中に受け入れられているのに、なぜ Noom Platinum を立ち上げることになったのか。その背景をジョン氏は THE BRIDGE に語ってくれた。

我々は研究に研究を重ねて、データに基づいたアルゴリズムの開発に傾倒してきました。以前は AI(人工知能)と言っていたし、最近では深層学習(deep learning)と言いますね。しかし、大事なことに気づいたのです。それは人間的な要素が欠けていることでした。

アプリではなく、そこに人間的要素が無いことには、ユーザをモチベートしてエンゲージメントできない。そこで、アプリを介して、メッセージでユーザに運動や生活習慣の改善を促すコーチのパネル(集団)を作りました。ただ、コーチとユーザを1対1でつなぐメッセージ機能だけではスケーラブルなビジネスにならない。そこで、コーチにはユーザの反応に応じて、次のアクションを決定できるオンライン・ダッシュボードを提供し、一人のコーチが1日に100人のユーザに対応できるようにしました。

ユーザはスポーツでよく見られる、威圧的なコーチに指導してほしいと思っているわけではありません。しかも、スポーツのコーチを本業としている人たちには、自らの指導内容にプライドがある。Noom Platinum はあくまで、Noom コーチを使って、ユーザがエンゲージしやすくするためのサービスなので、我々のコーチのパネルには、心理学を専門とする人たちに就いてもらっています。

Noom Platinum は現在、Noom コーチ上のアプリ内課金により月額39.99ドルで利用可能だが、日本市場向けの日本語サービスはまだ提供されていない。日本でもいずれサービスするとのことだが、ユーザをうまくエンゲージし続けられるコーチのパネル(やる気を起こさせるのがうまい、人の心理を知り尽くしたプロフェッショナル集団、ということになる)を組成する必要があり、具体的な開始時期については明言できないとのことだった。

ユーザとサービス提供者が、1対1で応対しているだけではサービスはスケールしないが、かと言って、完全に人工知能でシステマティックに処理されたのでは、ユーザはモチベーションを維持できない。そのバランスが肝要ということになるが、ヘルスケアにおいては、特にユーザに持続的な努力と忍耐が求められるので、他の分野よりも熟考が進んでいるのかもしれない。

世界的保険会社 Alliantz との提携

世界のヘルスケア・スタートアップは、ウェルネスを中心とした B2C のビジネスから、疾病患者の予防医療や養生支援を目的とした B2B のビジネス(病院が窓口になるので B2B となる)へと、収入源の多角化を図りつつある。Noom もこの流れに遅れをとっておらず、4月には心臓発作や糖尿病など慢性病の患者向けの再入院予防プラットフォーム「Noom Health」を発表した。

Noom は先週、Alliantz の韓国法人である韓国アリアンツ生命に Noom Health の OEM 版アプリ「Allright Health」の供給を開始した。Allright は Alliantz が手がけるオンライン販売専用の保険商品ブランドで、保険加入者にに対して Allright Health のダウンロードを促す。

Allright Health はユーザに毎日良質のコンテンツやミッション、低カロリーの食事レシピを届け、ユーザは食事や運動内容を記録することができる。ユーザの反応に応じて「Health Mileage」のポイントが貯まり、より健康で活動的なライフスタイルが楽しめるしくみだ。

保険会社というのは、基本的にどの会社も提供するサービスの内容が似通っていて、他社と差別化しづらい。保険会社が Noom Health を加入者に提供するのは、航空会社がマイレージ・プログラムを提供するのと理由は似ていますね。そうして、サービスの差別化を狙っているのです。加入者は健康になりたいと思っているし、加入者が健康でいてくれれば保険料の支払が少なくて済みます。(ジョン氏)

端的に言えば、保険は、統計に基づいた計算式を元に保険料と掛け金の倍率が算定されるわけだが、Noom Health のようなアプリを使って、より動的で正確な統計データを取得できるようになれば、保険会社はリスク分析がやりやすくなり、世代やライフスタイルに適合した保険商品を開発しやすくなるだろう。

Alliantz 以外にも、Noom はアメリカで Emblem HealthAetna(NYSE: AET)といった有名保険会社と協業を始めている。ジョン氏は具体的な相手の名前はまだ言えないとしながらも、日本でも保険会社との間でビジネスの協議を始めていることを明かした。おそらく今回、普段ニューヨークにいる彼が遠路来日した主な目的は、そのあたりにあるのだろう。

生命保険で言えば、日本は世界で2番目に大きい市場です。高齢化の影響で生命保険市場が急成長しており、しかも、スマートフォンの普及率も高い。これは、Noom にとって大きな可能性があるということになります。

しかし、考えてみれば、医療というのは実に複雑なしくみになっています。なぜなら、身体は自分のモノなのに、変調を来たしたら病院に行き、医者に治してくれと頼む。しかも、その医者に費用を払うのは、政府だったり、保険会社だったり、自分だったりする。保険業界は反応がスローな業界ですが、そんな中で一つずつ事を着実に進めていきたいと思います。(ジョン氏)

スタートアップは既存のビジネスをディスラプトすべき存在だが、ディスラプトの仕方は多岐にわたる。保険業界や医療業界を巻き込みながら、Noom が我々の日常をどのように変化させていくのか楽しみにしたい。

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データで語るヘルスケアとHR:Microsoft Innovation Award 2015で語られたこれからイノベーションが起きる分野の最前線とは #BizSparkJP

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「ソフトウェアによるイノベーション」をキーワードに、革新的なアイデアをカタチにしたソフトウェア、サービスを表彰するマイクロソフトのアワードプログラム「Microsoft Innovation Award」。Microsoft Innovation Award 2015(MIA2015)の表彰式が、先日開催され、受賞者たちによるプレゼンテーションが行われ、最優秀賞、オーディエンス賞などが決定した。 …

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Licensed under CC BY-SA 2.0. Image by A Health Blog.

「ソフトウェアによるイノベーション」をキーワードに、革新的なアイデアをカタチにしたソフトウェア、サービスを表彰するマイクロソフトのアワードプログラム「Microsoft Innovation Award」。Microsoft Innovation Award 2015(MIA2015)の表彰式が、先日開催され、受賞者たちによるプレゼンテーションが行われ、最優秀賞、オーディエンス賞などが決定した。

ここでは、MIA2015の表彰イベントで、THE BRIDGE 企画でデータドリブン・スタートアップを集めたパネルディスカッションを2本行った。2本のパネルセッションには、THE BRIDGEの池田将がモデレートを行った。

パネル1:データの力で、ヘルスケア・アプリやプラットフォームはどう変わるか?

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右から、Microsoft砂金信一郎氏、Skype映像にてHealint CEO Francois Cadiou氏、Noom Japan 宜保陽子氏、FiNC 代表取締役社長CEO 溝口勇児氏

ヘルスケア・スタートアップは、ビッグデータをどのように活用するのか?トークには、FiNC 代表取締役社長CEO 溝口勇児氏、Noom Japan 代表 宜保陽子氏、シンガポールからSkypeにてHealint CEO Francois Cadiou 氏が登壇した。

Healintは、片頭痛に悩む人々から記録データを集めるモバイルアプリ「頭痛ろぐ」を開発。片頭痛の症状を記録することで、医者に対して症状を細かく報告することができる。Healintはユーザから集積したデータをもとにビックデータ解析を行い、その情報を製薬会社や研究機関に販売・提供することで新薬開発や医療向上に役立ててもらう。日本でも人気のアプリで、「精神神経系はなかなか把握しづらいものだからこそ、日々の管理と記録をもとに、医者に行く前に適切な情報を集め、その情報をもとに最適な治療方法を見出すことべきだ」とCEOのCadiou氏は語る。

FiNCは、モバイルヘルスのテクノロジーベンチャーで、常勤で医師や薬剤師、インストラクターなどの予防領域に携わる人材を抱えている。最近では、ヘルスヘアのニュースアプリ「WellnessPost」をリリースするなど、適切な情報発信を心がけている。また、栄養士やトレーナーなどの予防医療のクラウドソーシングなど、専門家のリソースを活かすプラットフォームづくりを行っている。

NY発のテクノロジーベンチャーのNoomは、消費者やエンタープライズ向けに予防医療のソリューションを提供する会社で、2008年と創業は早い。最近では、スマートAIによるパーソナルコーチ「Noom Coach」の開発や​主治医やトレーナーが、アプリに蓄積される食事や運動の履歴をもとに患者の状況を的確に把握し、適切な指導を行う「Noom Health」によって、低コストで精度の高いカウンセリングを、遠隔で多数の患者へのケアを行っている。

ヘルスケアのデータ活用はこれからが本番

まずはじめに、なぜそのビジネスを始めたか、という議題から話は進んだ。HealintのCadiou氏は自身の臨床開発の経験から、紙からウェブやセンサーに移行することでさまざまな展開ができると見据えた。そこで、シンガポールを拠点に研究開発を進め、データサイエンティストとプログラマーをベースに取り組んだという。

現在、世界各地でヘルスケアベンチャーが誕生している。そうした動きについてFiNC溝口氏は、「ヘルスケアは世界共有の悩み。だからこそ、グローバルに展開しやすい市場」と語る。Noomは、NYでヘルスケアに特化したアクセラレータを通じて事業を成長させた経験がある。宜保氏は「ヘルスケアは業界全体として参入障壁が高く成長も難しい。だからこそ、大企業とデジタルヘルスケアを結びつけるアクセラレータの存在の意義は大きく、Noomもさまざまな医療機関と連携を図ることができた」と語り、エンタープライズ向けにサービスを提供し始めたことによって事業も大きく成長したという。ヘルスケアという分野自体も、いままさにイノベーションを生み出そうとする動きが起きているとし、世界的にみてもヘルスケア市場は注目の市場と言えるだろう。

三社とも、ユーザのヘルスケアに対するデータをもとにさまざまな分析を行い、サービス開発に活かしている。こうした集まったビックデータをどう有効活用するかが求められる。しかし、まだまだ集まっているデータはヘルスケアデータとしては少なく、保険会社や患者へのデータ提供も始まったばかりと宜保氏は指摘。データをもとに保険会社に対してフィードバックをするといった事業モデルもこれから開拓されていくものと言えるだろう。

溝口氏は「実証実験のオファーも多く、自治体と取り組みを始めた」など行政なども関心を寄せているという。「日本では始まったばかりでまだまだデータやエビデンスも少ない。ユーザが許諾してくれるなら、データ活用をオープンにして、利活用する仕組みづくりがほしい」とも語った。「生体情報や位置情報、行動履歴などと通信、パーソナルデータをもとに、一人ひとりに最適な医療サービスが提供できる時代がくるかもしれない。多くの人を幸せにするためのデータ活用をこれからも模索してきたい」

トークセッションに参加したMicrosoftの砂金氏は「これまでMicrosoftはゲームやエンターテインメントとのつながりが多かったが、Kinectが登場して医療分野などの人たちから要望が増えた。つまり、テクノロジーによる可能性にそうした人たちが気づいた、と言えるかもしれません。現在、力を入れているのはメディカルやセキュリティ。クラウドを通じてさまざまなデータを活用した新しいサービス開発づくり、Microsoftと組んでやってみたいと考えるスタートアップは常に募集している」と語った。

宜保氏も、ヘルスケアの市場自体はまだまだアーリーステージと指摘。Microsoftなどと企業とコラボしながら、エンタープライズ向けのチャネルを開拓することによって、新たな道が開かれるのでは、と語った。そうしたさまざまなデータ活用やエンタープライズ向けを提供した先に、「健康に関して、心配しない社会を目指す。自分で身体を理解し、最適なコントロールができる環境にしていくことがヘルスケアの目的」とCadiou氏はヘルスケアの未来についてコメントした。

パネル2:仕事を探す時代から自分を見つけてもらう時代へ、データドリブン・スタートアップが変える就職・転職活動の最前線

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右から、Microsoft砂金信一郎氏、grooves 代表取締役 池見幸浩氏、アトラエ 取締役兼エンジニア 岡利幸氏。

個人が持つスキルやキャリアをデータ化し、それを雇用主のニーズとマッチすることで、就職先や転職先を提案するデータドリブンなハイヤリング・プラットフォームについて、grooves 代表取締役 池見幸浩氏、アトラエ 取締役兼エンジニア 岡利幸氏が登壇した。

アトラエは、これまでに求人サイトのGreenなどを運営。最近では、ビッグデータ分析のブレインパッドと協働で人工知能とビッグデータ分析を活用した人材マイニングサービス「TalentBase」をローンチした。これは、これまでのビジネスプロフィールに基づくレジュメではなく、データ解析によって人間関係をもとにしたレファレンスデータを作成するものだ。人とのつながりや互いの評価などをもとに企業とのより良いマッチングを目指す。

groovesは、エンジニアのためのポートフォリオサイトforkwellや、3500社の大企業含めた求人企業のマッチングを行うCrowdAgentを運営している。16000以上もの紹介事業者をネットワーク化し、全国の求人情報のポータルを目指している。また、最近では人材採用領域における人工知能やビックデータ解析技術の活用の研究を行う「grooves HRTech 研究所」を設立。研究所のプリンシパルには、コンピテンシーや人材育成に関する国際標準化(ISO)に携わってきた、HR-XML 分野の第一人者である平田謙次氏が就任している。

HR市場自体が、いままさに大きな変化を求められている

求職者と求人のマッチングは、企業においては永遠のテーマと言えるが、そこにデータを用いてAIを活用したマッチングという分野が盛り上がってきた。それぞれのサービス開発の理由について話を伺った。

岡氏は、それまでの人材紹介はアナログで、そこから成功報酬型求人メディアが誕生しオンラインへと移行したが、それでも多くの人材ビジネスにおいて肝といえる求人データがオープンになっていなかったことが問題だと指摘。「人材のタレントデータを隠し、そのデータを価値として商品にしながら求人につなげるビジネスが隆盛だったが、現在は実名をベースにしたSNSも一般的に使われており、名前を検索すればすぐに出てくるようになっている。人を仲介するのに、隠す意味がなくなってきている。だからこそ、オープンなビジネスマンのマッチングが必要では」と考えたという。

池見氏は、人材ビジネス市場自体が国内で7兆円、世界で見ると44兆円という大きな市場にもかかわらず、戦前からのビジネス構造が変わっていないことを指摘。テクノロジー企業として、日本発でHR分野を拓くサービスを作りたいと考え起業したという。そのなかでも、企業と人とのマッチングの多くが「たまたま」だと指摘。結婚や恋愛のような人との出会いと同じく、セレンディピティによるマッチングが多いのではと仮説した。「ビックデータのなかから最適なマッチングも良いが、物語のあるセレンディピティのあるマッチングを提案したい」

また、池見氏はHR-XMLに日本が導入しなかったことが、求職市場に大きな影響を与えたと指摘。アメリカでは、求人媒体よりもクローラー型の求人サービスが注目されており、その理由が求人情報の共通化を図るHR-XMLの普及が進んでいるからだという。HR-XMLによって求人媒体や企業サイトの求人情報で扱われる求人票項目(=Job Description)が統一化されているため、オートメーション化やデータを通じたマッチング、パーソナライズ化した求人情報がレコメンドされる、などがあるという。しかし、日本はどの共通化を採択せず、独自の路線を走ったことから現在のような人的リソースを活用した求人マッチングが広がったのだ。こうしたことから、海外の優秀な人材を日本に集めることも、逆に日本にいる優秀な人材が世界に出て行く機会を損なっているのだという。「日本において新しいJob Descriotionを実現していきたい」とコメントした。

では、これまで人間が行ってきたことが機械にリプレイスされるのか、というと、岡氏は人工知能でキャリアコンサルタントができるとは思っていない、と語る。岡氏は、TalentBaseを通じて人と企業とのマッチングよりも、その企業の内部にいる人と人とがつながる場を作りたいとし、人と人との関係性を再構築することで、これまでの年収や地位のようなステータス以外で職場を選ぶ選択肢ができるのでは、と考えているという。そこには、データだけではない人と人との関係という、ある種の非合理性が社会においてあるからこそ、という考えが岡氏にはある。

砂金氏も、Microsoftに在職している中で、「求人をしても、同じベンダーからは同じ属性の人しか集まらない。企業自体が変革を求めるなか、それまでリーチしてきて人たちとは違った層にリーチするための人材とマッチングできる場をどう作るか、まさに現代に企業が抱える課題」とコメント。ヘルスケアと同じく、世界の企業が抱える課題だからこそ、グローバル企業のうまくいくことで、グローバルの事例を生み、サービス自体を世界に展開できる可能性を秘めていると語った。

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ヘルスケア・スタートアップのNoom、慢性病患者が入院せずに毎日を過ごすための支援プログラムを始動

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モバイル・ヘルスケア・ソリューションを提供するスタートアップ Noom は今日、慢性病患者が入院せずに毎日を過ごすことの支援を目的として、その第一弾として心臓発作を起こしたことのある患者向けの再入院予防プログラムの提供開始を発表した。心臓発作の患者は、心不全のリスクから完全に解放されることは難しく、一生向き合っていかなければならない病気の一つだ。このプログラムでは、コーチングプラットフォーム「No…

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モバイル・ヘルスケア・ソリューションを提供するスタートアップ Noom は今日、慢性病患者が入院せずに毎日を過ごすことの支援を目的として、その第一弾として心臓発作を起こしたことのある患者向けの再入院予防プログラムの提供開始を発表した。心臓発作の患者は、心不全のリスクから完全に解放されることは難しく、一生向き合っていかなければならない病気の一つだ。このプログラムでは、コーチングプラットフォーム「Noom Health」( iOSAndroid)を通じて生活習慣記録、臨床医との診療予約、服薬管理機能などを提供することで、患者に対して積極的に行動変容(生活習慣改善)を促し病気の予防を図る。

先ごろ Noom は 1,615万ドルを調達し、Noom Health の開発に着手することを発表していた。今回発表されたプログラムは Noom Health 活用事例の第一弾であり、日本でも近日中のプログラム開始を念頭に臨床実験に参加するパートナーを募集中だ。Noom では心臓病以外にも、糖尿病などの慢性疾患予備軍の患者向けのプログラムを開発中で、元来のウェイトコントロールから予防医療分野へと事業領域の拡大を推し進める。

ヘルスケア・スタートアップのマネタイズ・ポイントは誰しもが模索しているところだが、最近では、ウエイトコントロールのような「あった方がいい」サービスから、Noom Health に代表される「無ければ、間接的には命にさえかかわる」サービスへとフォーカスがシフトしつつあるようだ。今後、データ・アナリティクスなどを活用し、さまざまなヘルスケア・スタートアップが自社の得意とする疾病向けの予防医療プログラムを発表するだろう。このようなスタートアップのビジネスは、医療行政のコスト負担を減らす効果があるため、Noom が参加する New York Digital Health Accelerator のような取り組みが、日本でも生まれてくることに期待したい。

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NY発のヘルスケア・スタートアップNoomが1,615万ドルを調達、予防医療領域で「Noom Health」に着手

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「Noom ダイエットコーチ」で知られる、ニューヨーク拠点の韓国発ヘルスケア・スタートアップの Noom は2日、LB Investment(LB인베스트먼트)、韓国ハンミ薬品(한미약품)の子会社であるハンミIT(한미IT)、ニューヨークの RRE Ventures とシリコンバレーの Translink Capital 、Qualcomm Ventures からシリーズBラウンドで1,615万ド…

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Noom ダイエットコーチ」で知られる、ニューヨーク拠点の韓国発ヘルスケア・スタートアップの Noom は2日、LB Investment(LB인베스트먼트)、韓国ハンミ薬品(한미약품)の子会社であるハンミIT(한미IT)、ニューヨークの RRE Ventures とシリコンバレーの Translink CapitalQualcomm Ventures からシリーズBラウンドで1,615万ドルを調達したと発表した。THE BRIDGE では今年1月、韓国のパートナーメディア beSUCCESS の報道として、Noom が1,500万ドル以上を調達済との情報をお伝えしたが、今回の発表はそれを公式に認めたものだ。1月の段階では、同社は資金調達に関する詳細を明らかにしていなかった。

今回の調達に先立ち、同社は昨年2月、シリーズAラウンドで日本の Scrum Ventures やリクルート、RRE Ventures、Translink Capital、Qualcomm Ventures、Harbor Pacific Capital などから700万ドルを調達している。

これまで Noom はコンシューマー向けのアプリを開発してきたが、今回調達した資金を使って、予防医療領域で行動変容(生活習慣改善)を実現するための、新たなコーチングプラットフォーム「Noom Health」の開発に着手する。同社は現在、糖尿病や心臓病などの慢性疾患予備軍の患者を対象としたプログラムを開発中だ。

ニューヨーク大手の保険会社 Emblem Health に Noom Health のβ版を提供したことを皮切りに、Noom はニューヨーク市のヘルスケア・スタートアップと大手企業や医療機関をマッチングするプログラム「NY Digital Health Accelerator」に採択されたほか、アメリカの大手保険会社 Aetna(NYSE: AET) や複数の医療機関で​パイロットプログラムの提供を開始している。

「Noom Health」は、​主治医やトレーナーが、アプリに蓄積される食事や運動の履歴をもとに患者の状況を的確に把握し、適切な指導を行うことができる。低コストで精度の高いカウンセリングを、遠隔で多数の患者に行うことが可能になり、必要に応じて、1対1のコーチングをオンライン上で実施できるようになる。日本でも「Noom Health」の提供開始に向け準備を進めており、近日のリリースが予定されている。

医療機関、製薬会社と連携してビジネスを展開するヘルスケア・アプリという観点では、「頭痛ろぐ」を開発するシンガポールの Healint が先週 GREE Ventures などから100万ドルを調達し、日本市場への本格参入を表明したのが記憶に新しい。

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NY発の健康支援系韓国スタートアップのNoomが、1,500万ドル以上を資金調達

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「Noom ダイエットコーチ」で知られる、健康支援系スタートアップの Noom(눔)が1,500万ドルを資金調達したと、今日 CrunchBase をはじめとする海外メディアが報じた。 今回のラウンドには、昨年初め Noom へ出資しているニューヨークの  RRE Ventures とシリコンバレーの Translink Capital が参加している。去る2月には、Noom は RRE Vent…

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Noom ダイエットコーチ」で知られる、健康支援系スタートアップの Noom(눔)が1,500万ドルを資金調達したと、今日 CrunchBase をはじめとする海外メディアが報じた。

今回のラウンドには、昨年初め Noom へ出資しているニューヨークの  RRE Ventures とシリコンバレーの Translink Capital が参加している。去る2月には、Noom は RRE Ventures のリードにより、シリーズAラウンドで700万ドルの資金調達に成功している。

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Noom Korea によれば、現在 CrunchBase や他メディアを通じて報じられている金額は、資金調達した総額の一部に過ぎず、正確な調達額を開示するかどうかについては、Noom 社内で検討中とのことだ。

昨年12月29日、M&A 業界では韓国の VC である InterVest(인터베스트)と LB Investment(LB인베스트먼트)が最近、Noom の償還転換優先株(RCPS=redeemable convertible preference shares)の14%を獲得したとの報道が流れた。Noom に確認した結果、同社は

基本的に、韓国で InterVest と LB Investment が今回のラウンドをリードし、既存投資家が参加したことは確かだが、現時点で正確な資金調達規模や事実関係を明らかにするのは難しい。

…とコメントしている。

今回の資金調達は、Noom が持つ技術力と成長可能性に対する高い評価が理由となっており、調達した資金は研究開発や人材採用に利用される予定だ。

Noom は、ジョン・セジュ(정세주)氏と Google でシニアエンジニアの経歴を持つ Artem Petakov 氏が設立したヘルスケア・スタートアップだ。2013年5月に Noom Korea を設立し、韓国を拠点にマーケティングを始めた。

Noom は先ごろ、ウエアラブル活動量計の Misfit とデータ連携を始めるなど、グローバル企業ともコラボレーションを開始し、昨年7月には、ニューヨーク市が主催する New York Digital Health Accelerator に参加するなど、市場拡大に拍車をかけている。

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【原文】

【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom

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世界累計1,200 万人が使うダイエットアプリ「Noom コーチ」が大幅リニューアル、Appleの新ヘルスケアアプリケーションと連携

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       アップデートされた「Noom コーチ」の画面 「Noom コーチ」iOS版が大幅リニューアル 2014年2月に、シリーズAラウンドでリクルートなど日米複数のVCから700万ドルを調達したNY拠点のスタートアップ「Noom」。健康的なダイエットを支援する主要アプリ「Noom コーチ」は、Google Playの健康&フィットネスカテゴリで10ヶ月連続 売上げ1位を獲得しています。(20…

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アップデートされた「Noom コーチ」の画面

「Noom コーチ」iOS版が大幅リニューアル

2014年2月に、シリーズAラウンドでリクルートなど日米複数のVCから700万ドルを調達したNY拠点のスタートアップ「Noom」。健康的なダイエットを支援する主要アプリ「Noom コーチ」は、Google Playの健康&フィットネスカテゴリで10ヶ月連続 売上げ1位を獲得しています。(2014年9月11日時点)同社は本日、iOS8のヘルスケアアプリケーションとの連携を含むiOS版の大幅リニューアルを発表しました。

これからリリース予定のAppleのデベロッパ向けツール「HealthKit」に対応し、同じく対応する各種ウェアラブルやヘルスケアアプリと同期したり、連携することが可能になると言います。Noom コーチがAppleのヘルスケアアプリケーションと連携できる情報は、「燃焼カロリー」、「摂取カロリー」、「体重」の3つです。

「モチベーションの継続」を意識した追加機能

また、今回のiOS版大幅リニューアルにより、iOSとAndroidの両方で同水準のコーチングサポートが実現。Noom 共同ファウンダーのアーテム・ペタコフさんは、「より健康的な生活を送るためには、目標を達成するための集中的なガイダンス指導と、続けるためのモチベーションが必要」と話します。そのため、今回追加された機能はどれもモチベーションの維持と向上を目的に導入されています。

例えば、毎日のコーチング機能では、アプリの「コーチ画面」に摂取カロリーやおすすめの食品、活動レベルなどユーザーにパーソナライズされたタスクが毎朝届きます。また、体重の推移がわかるだけではなく、ユーザーの減量具合から、いつ目標を達成するのかをビジュアル化。最後に、グループ機能では類似プロフィールを持つユーザー同士をNoomが小さなグループに分けることで、お互いをサポートし合うことができるそう。

日本市場展開のパートナーにニフティ

また、日本市場での展開において、Noomはニフティと連携。ニフティの「@nifty スポーツクラブ」が持つスポーツクラブやフィットネスジムとの店舗ネットワーク、各種サービスで培ってきたノウハウや顧客基盤などの資産を活用していくと言います。

具体的な連携の第一弾として、ジム入会時のお得なキャンペーンやイベント開催を予定しているそう。入会キャンペーンについてはこちらからどうぞ。

ユーザー平均マイナス5キロ減量に成功しているというNoom コーチ。今回のリニューアルで、ダイエット成功の可否をわける一番の要因である「継続」の課題にどこまで応えられるのか。また近い将来に進捗を聞いてみたいと思います。

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健康支援系スタートアップのNoomが、シリーズAラウンドでスクラムベンチャーズ、リクルート等から700万ドルを調達

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健康支援系アプリの開発会社である Noom(눔)は4日、日米の複数のVCからシリーズAラウンドで700万ドルの資金調達に成功したと明らかにした。今回の資金調達は、日本のスクラムベンチャーズ(訳注:J-Magic を創業し、ミクシィ役員を務めた宮田拓弥氏によるファンド)やリクルート、アメリカの RRE Ventures、Translink Capital、Qualcomm Ventures、Harb…

Saeju-Jeong-Noom

健康支援系アプリの開発会社である Noom(눔)は4日、日米の複数のVCからシリーズAラウンドで700万ドルの資金調達に成功したと明らかにした。今回の資金調達は、日本のスクラムベンチャーズ(訳注:J-Magic を創業し、ミクシィ役員を務めた宮田拓弥氏によるファンド)やリクルート、アメリカの RRE VenturesTranslink CapitalQualcomm VenturesHarbor Pacific Capital からによるもので、前回の 2012年12月の プリシリーズAラウンドから13ヶ月ぶりである。

このところ、コービット(코빗)5Rocks(파이브락스)など、韓国国内のスタートアップが海外からの資金調達に成功するニュースを見聞きするようになったが、700万ドルという大規模な資金調達は非常に異例なことだ。Noom のジョン・セジュ(정세주)代表に会い、今回の資金調達の経緯と今後の戦略について聞いた。彼は興奮した様子で「多くのことを学び、楽しかった」としきりに言葉を付け加えた。

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金融の論理と投資家の心理を理解できたのが、700万ドル誘致の秘訣

投資家が投資を慎重に検討するのには、十分な理由があることを学びました。彼らはお金を稼ぐための論理を理解していて、我々はそれを尊重したから、資金を調達することができたのだと思います。

700万ドル規模の資金調達を通じて、ジョン氏は、金融界の論理を身につけることができた。多くの大企業やアメリカの LP は、VC に資金運用を任せる際、投資対象のビジネスモデルを指定することが多い。VC は LP が決めた方針に合わせて投資先を探すことになるが、カテゴリを細分化してみると、投資に値する企業が少ないのが現実だ。VC の立場からすれば、失敗するわけには行かないので、いわゆる「可能性のある会社」を探すことになるが、そのような会社は既に外部から資金調達済で、その結果、VC にとっては、資金はあるが投資先が無いということになる。

ジョン氏は、資金調達をする側の立場から脱して、投資側の視点で Noom を見て、不足している点を補完した。投資家のプールに入るには、彼らの計算で考えたときに、十分な投資価値を証明する必要があるからだ。「2ヶ月間で、42回のピッチと80回の会議」という、足を棒にするような努力も決して怠らなかった。スマートな情熱、これが前例の無い700万ドルの資金調達という、Noom のサクセスストーリーを可能にした秘訣である。

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パッションは当たり前、さらなる跳躍のために投資家が望むストラクチャーと形を整える

シードの段階では、プロダクト・チーム・パッションだけ見せてればよかったんです。しかし、シリーズAラウンド以降では、投資に必要な基本的なストラクチャーを備えないと、もう一段階飛躍することができません。

資金調達の規模が大きくなれば大きくなるほど、証明しなければならないものも多くなった。Noom は徹底的に投資家の視点にあわせてピッチを準備し、社内の基盤を固める作業を始めた。

MBA人材の雇用

投資前に、ジョン氏がまずしたのは、壮絶な面接を重ねた後、二人のMBAの人材を迎え入れたことだった。 取締役もいない会社に投資家が投資しようとはしないとの判断からだった。 二人ともスタートアップを育ててエグジットの経験もあり、事業の全体的な構造とプロセスを知っている専門家だった。韓国法人の Noom Korea のゼネラルマネージャーを務めるイ・ヘミン(이혜민)氏も合流し、アジア市場の基盤を固めるために大きな力となった。このように、会社の規模を成長させるための人材を獲得した後、ジョン氏は本格的に投資家詣を始めた。

説得力のあるビジネスモデルと、目に見える指標

投資家が望むものは、お金が儲かることが明らかなビジネスモデル、そして、それを裏付ける指標だ。Noom の場合は、韓国法人 Noom Korea が海外の投資家を説得する指標となった。顧客対応が難しい韓国市場で成功できれば、世界の投資家も認めてくれるからだ。Noom Korea は、実際の確実な投資価値を判断したい投資家の思いを理解し、万全に準備をした。

投資する側とされる側の関係は、2つの家族が関係を結ぶのと似ている

投資で重要なのは、100%人だということです。

ジョンの言葉を借りるなら、ビジネスはあっという間につぶれるものなので、毎日失敗と戦って勝たなければならないスタートアップにとっては、人間関係に頭を悩ます時間が無い。そのためにも、投資を受けるときには、好きな人、尊敬できる人に出会うことが重要だ。特にシリーズAラウンドに入れば、外部の取締役が入り、大きな影響力を持つようになるので、相性のよいVCに会うことが重要、というのがジョン氏の信念だ。

RRE Ventures との必然の出会い

アメリカの頭部を代表するVCである RRE Ventures との出会いは、テック・ミートアップでのことだった。「24時間、会社のセールスモード」を自負するジョン氏が3分間のピッチを終えた後、RRE Ventures のアナリストが関心を見せた。最終的に、生死を賭けた数回のピッチとミーティングをした後、投資の決定を獲得することができた。

資金調達の過程で知り得た事実は、RRE Ventures は既に2年前から健康支援、特にダイエット分野のファンドを準備していて、市場を注意深く見守っていた点である。したがって、市場に対する理解度が高かった。良いチームとプロダクト、ファンドの性格、これらすべてのパズルがピッタリと一致した。ほとんどの資金調達をコンバーチブル・ノートで行ってきたこともあり、会社の期待価値が高まりすぎ、バリュエーションの把握が難しいということもあった。しかし、RRE Ventures との交渉の過程では、成熟した対話を通じ、合理的に調整することができた。

日本の投資家との文化的調和感

日本の投資家とは何か通じるものがある。

今回の投資は RRE Ventures がリードインベスターを務めたが、リクルートやスクラムベンチャーズなど日本のファンドも参加している。日本市場は昨年12月、有料アプリの売上でアメリカを破り世界1位を記録するなど、相変わらずIT強国である。日本の投資家とは精神的に通じる部分が多く身近な存在であるため、ジョン氏は日本のVCを好む傾向にある。

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2014年、この成長を続けるために注力すること

チャンスが訪れてうれしい反面、恐ろしいと感じる瞬間もあります。

フルタイム従業員52名、ユーザ数1千万人以上。Noom は相当な規模の会社に成長した。抱えているものが大きい分、よりうまくやらなければというプレッシャーも大きい。今回の調達で獲得した資金の多くは、プロダクト開発や従業員の人件費に使われる予定だ。

RRE Ventures とリクルートは、既に Noom への追加出資を計画している。したがって、シリーズBラウンド、シリーズCラウンドと、今後も継続的に出資してもらうことが Noom にとっての望みであり課題だ。

資金調達で会社の規模は大きくなったが、ジョン氏は重要な基本姿勢を崩さなかった。

プロダクトの品質向上に最善を尽くして集中します。Noom で最重要な内部指標は、今も「当社のプロダクトを使って、人々がどれだけ痩せられたか」です。ユーザの口から「Noom、本当によくやった」という声を聞けるようになりたいです。

今回の Noom を初めとして、より多くの韓国スタートアップの海外からの資金調達のニュースに期待したい。

【原文】

【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom

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世界で1,800万DLされるフィットネスアプリ「Noom」のCEOが語る、チーム作り、コアバリュー、そして3年後

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Noomの共同ファウンダーでCEOであるSaeju Jeong氏 韓国発NY創業スタートアップ「Noom」については、The Bridgeでも過去何回かにわたって伝えてきた。Noomは、全世界で1,800万人以上がダウンロードする今注目のダイエット・フィットネスアプリだ。この度、今年8月末に日本でもリリースされたAndroidアプリ「Noomダイエットコーチ」に新たな機能が加わった。 ユーザー同士…

Noom-Saeju JeongNoomの共同ファウンダーでCEOであるSaeju Jeong氏

韓国発NY創業スタートアップ「Noom」については、The Bridgeでも過去何回かにわたって伝えてきた。Noomは、全世界で1,800万人以上がダウンロードする今注目のダイエット・フィットネスアプリだ。この度、今年8月末に日本でもリリースされたAndroidアプリ「Noomダイエットコーチ」に新たな機能が加わった。

ユーザー同士が助けあう「グループ機能」は、ユーザーが入力した目標体重、年齢、性別、居住地をもとに、Noomのシステムが自動的にグルーピング。プロフィールが類似したユーザーとグルーピングされることで、切磋琢磨し、励まし合うコミュニティが生まれるという。米国では今年5月に先行リリースされており、有料のPro版ユーザーなら誰でも利用できる。

今回の新機能追加に際して、Noomの共同ファウンダーでCEOであるSaeju Jeong氏に、起業、チーム作り、日本市場への展開、ヘルスケア領域の未来などについて聞いてみた。

起業までの道のりと、抱いた大志

韓国では、海外の大学や大学院に留学して1〜2年の就業経験を積み、母国に戻る若者が多いと言う。そんな中、大学を中退し、現地でのコネクションゼロで渡米したJeong氏。Noomの現在の拠点でもあるニューヨークで就いた最初の仕事は、ブロードウェイミュージカルのプロデューサーだった。

Q.バックグラウンドと韓国から渡米した経緯は?

A .Saeju Jeong氏と申します。1980年生まれの韓国育ちです。韓国の農村部で育ち、その後、弘益大学校で電気工学を学ぶためソウルに行きました。19歳のとき、最初のメディアビジネスを始めました。そのレコード会社は、ロックからジャズ、ニューエイジのジャンルを扱っており、すぐに国内の音楽マーケットで優位に立つことができました。その後、もっと大きなことを成し遂げたいと思い、大学を中退して、2005年にニューヨークへと渡りました。

私は田舎育ちなので、大都市への憧れを常に抱いていたのですが、ニューヨークはまさに世界でもっとも大きな都市のひとつ。経歴も人脈もなにも無い状態でニューヨークに行き、ゼロから人脈を築いてブロードウェイのミュージカル『Bye Bye Birdie』のエグゼクティブ・プロデューサーになったんです。そして、ブロードウェイの一流の人材を雇うことができました。2006年には共同創業者となるArtem Petakovに出会い、翌年からウェルネス分野における強いテクノロジー企業を少しずつ築いていきました。

Q.韓国で起業するという選択肢は考えなかった?

A. 考えませんでした。起業を始めた時から、韓国を拠点にして本当に力のあるグローバル企業をつくることを目指すのであれば、一流の人材を揃えることはできないだろうと考えていました。グローバル企業を築くのには、上海やソウルといった場所で一流の人材を集めるのは困難でしょう。ニューヨークは、最高の人材を雇い、企業を迅速に成長させるのには最適の場所です。どんな人材がニューヨークという世界最大の経済・ビジネスの拠点に集まるか。それを考えれば、簡単に分かることです。何の人脈も持たずにニューヨークに来ましたが、一度来てみれば何かを得られるだろうと考えていました。リスクを取って実行に移してみるまでは、何が起こるか分からない。私はリスクをチャンスと考えています。だから、ニューヨークに来たのです。

Q.起業家に望ましいクオリティーは?

A. 新しいことに常に好奇心を持っていて、問題解決が好きな人でしょう。ある課題を解決できると信じて、その後に直面する困難や障害を乗り越えるのは多大なエネルギーを使います。問題解決にマニュアルは存在しないのです。その人自身が解決策を見出さなければなりません。知恵を絞って、行動に移す必要があります。

超優秀で、まるで家族のようなチーム

世界中の優れた人材を集めるという意味でも、迷わずニューヨークを拠点に選んだJeong氏。人材探しを、まるでデートのようだと話す。

Q.Noomのチームを一言で表すなら?

A.Noomのチームは、賢くてオープンマインド、まるで家族のようなチームです。

Q.チームとメンバーに求めることは?

A. 今は、世界全体でフルタイムのスタッフが55名います。エンジニアが20名、デザイナーは5名。3つありますが、まず職務内容に必要とされる基本的なスキルを満たしていること。これは、エンジニア、マーケティング、ビジネスなど、どの職務においても共通します。次に、コミュニケーション能力。チームワークはコミュニケーション無しには成し遂げられません。最後に、誠実さを求めます。

Q.人材はどう見つける?

A. 最高の人材を手に入れるためには、あらゆる情報チャネルを使います。デートと一緒です。ある人とデートをしたかったら、その人を惹き付けるためにあらゆることをするでしょう。私たちは最高の人材を得るためにあらゆるチャンスを活用します。面接工程はとても長く、大変です。採用されるのは簡単ではありません。素晴らしい製品、カルチャー、企業、そして主力メンバーが良い人材を集めるチャンスをもたらすのです。

Noom-team

2年後の継続率40%、「コーチング」というコアバリュー

フィットネスやダイエットに求められるのは、日常的なコーチングと、挫折しそうな時の励ましやモチベーションだと言う。数ある選択肢がある中で、ユーザーはなぜNoomを選ぶべきなのか。

Q.Noom利用者とその継続率、ユースケースは?

A. 現状、Noomの利用者の大半が女性で、20〜30代です。40代の女性もいます。利用開始から2年経過後も、40パーセント以上のユーザーが利用を継続しています。減量したい、見た目の自信をつけたいといったきっかけがあるようですが、中には出産後、体重が増加したため減量したいといった特定のニーズを持っているユーザーもいます。

Q.ユーザーがNoomを選ぶべき理由は?

A. Noomは、他のヘルスケア製品とは異なります。Noomは高い情報処理能力による栄養・運動面でのコーチングに加えて、ユーザーのやる気の部分もサポートします。一日中ポケットに入れてもかさばらないサイズです。長期的に継続可能な製品なのです。

また、私たちは記録をつけることが大切だと考えています。一方で、記録をつけ続けることは大変です。そのため、Noomはユーザーのデータを解析し、積極的にコーチングを提供します。私たちが提供するものは実現がとても難しいものです。人工知能をつくることを目指しているのですが、それは簡単ではありません。私たちはユーザーの行動から日々学習し、製品に改良を加えています。

Q.プロダクトへの譲れないこだわりは?

A. 「結果」です。ユーザーに良い結果をもたらす製品であること。より良い習慣とライフスタイルを提供します。結果を重視することが、サービスやUIを改善する原動力となっているのです。

スピード重視、ローカル市場に100%耳を傾けること

適切なローカライズで、世界中のユーザーが使われるNoom。言語のローカライズは大前提。ヘルスケアという分野だからこそ、国別のライフスタイルへの注意が鍵となる。今後、日本の企業やサービスとの連携も十分ありえそうだ。

Q.機能やデザインのローカライズは?

A. 機能やデザインはどの国でも同じです。私たちの強みはテクノロジーとデザインにあるからです。私たちは今のところ、素晴らしい才能をもったエンジニアとデザイナーの仕事に心から満足しています。一方で、タスクの内容や食事のデータベースといった面は、日本のユーザーに合わせてローカライズしています。

Q.他国市場への展開で気をつけるべき点は?

A. 私たちはスタートアップですので、早く行動します。決断を早く下し、マーケットに参入する時には根気強さが求められます。適切なスケジュールを立てることがとても重要です。

また、ローカルの声に100パーセント耳を傾けることも重要です。あるマーケットのユーザーに向けて発するメッセージの言語は、完全にローカルな言語でなければなりません。私は日本人のライフスタイルを大切に思っています。私たちは適切なテクノロジーをもたらすことを得意としていますが、だからといって「米国製テクノロジー企業」という存在でいたくはありません。韓国には「消費者は王様」という言葉がありますが、同様のことが日本人ユーザーにも当てはまります。私たちはニューヨークを拠点にしていますが、サービスに不満を抱いているユーザーがいれば耳を傾けます。これは製品を開発する上で大事にしてきた考え方で、製品を改良する際にも重視していることです。

Q.Noomのプロモーション方法は?

A. 常に意識しているのは、ダイエットサービスを提供している多くの企業とは異なり、マーケティングをし過ぎないということです。 米国では、ユーザー獲得のためのコストは全くかかっていません。逆に、サービスのクオリティーとユーザーとの対話を重視しているのです。私たちのメンバーは皆、ユーザーが何をさらに必要としているかに注意を払います。しかし、世界最大のフィットネスクラブチェーンであるCurvesや、韓国で有名なコスメブランドのAmore Pacific、アメリカ国立衛生研究所、国連といったグローバルなパートナーもいます。こうしたパートナーとの連携は、確実にブランドの信頼性を高める効果を果たしていますので、引き続き、食生活と運動によって人々の生活を改善するという目的を共有しながら、連携をしていきたいと思っています。

Q.日本企業やサービスとのタグはありえる?

A.  日本国内の組織とタグを組むやり方としては、さまざまな方法が考えられます。既に私たちのテクノロジーが使われている医療機関と連携するというのも、そのひとつです。より幅広い視点で見れば、食生活の改善や運動を通じて、より健康的な生活の実現を支援するサービスに注力を入れている組織であれば、提携の可能性が考えられます。健康、食生活、運動、生活習慣、ライフイベントといった幅広い分野での提携が可能でしょう。どの分野から着手すべきか、検討している段階です。

Noom、そしてモバイルウェルネス市場の未来

ハードウェア業界に大きな変化をもたらし始めたウェアラブルデバイス市場。Fitbitのようなウェアラブルを作る企業だけでも、その数は既に100社を超えている。これからどんなエコシステムが形成されていくのか。

Q.同じ領域で注目するサービスは?

A.  同じ領域で注目しているのは、フードスキャナーです。これは2年後には販売されるでしょう。飲食物をスキャンしてカロリーを示すものです。ウェアラブルデバイスのGalaxy Gear。これは業界を変化させるものになるでしょう。

Q.今後モバイルウェルネスやフィットネスはどうなる?

着用可能なウェアラブルデバイスは、ハードウェア業界に大きな変化をもたらすと思います。ラップトップがハードウェアを大きく改良したように(CPUの速度が上がるなど)。スマートフォンも半年毎に改良されています。ハードウェア業界では常に熾烈な競争が繰り広げられており、ソフトウェア企業がそれに追随するといった状況が見られます。例えば、プレイステーション4が最近リリースされましたが、対応しているソフトウェアはまだ十分ではありません。

ここ最近、ウェアラブルデバイスを目にするようになり始めましたが、安く、耐久性が高く、軽く、速いといった特徴をもつこうした新しいデバイスは大きな変化をもたらします。ソフトウェアメーカーとして、これらの変化をチャンスだと捉えています。ソフトウェアメーカーはより楽しく、面白いサービスをつくり、エコシステムをつくるようになるでしょう。Fitbitのようなウェアラブルデバイスを作る企業は、既に100以上あるのです。私たちは、より軽く、安く、速いソフトウェアエクスペリエンスを提供します。似たような製品がより一般的になっていくでしょう。マーケット全体がかつてない速さで成長していくはずです。

Q. Noomが思い描く3年後の未来は?

A.  Noomはヘルスケア分野のエコシステムにおいて、どんどん多くのことを成し遂げていきます。食生活の改善と運動だけで、健康を改善していくというのはすごいこと。この2つだけで、健康をあらゆる側面で劇的に改善していけます。糖尿病や心臓疾患の予防、全体的なエネルギーレベルの向上、健康的であることでもたらされる精神面の気分の良さなど。Noomのもたらすメリットは計り知れないほど大きく、素晴らしいものです。

 

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