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ビジネス資料のGitHub化ーーNotion2.0が目指す「テンプレ図書館」の衝撃

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載 プログラミングをせずとも、ウェブもしくはモバイルアプリを直感的に構築できるノーコードサービス分野が成長してきました。「Bubble」や「AppGyver」のようなアプリ開発、日本の「STUDIO」や「Strikingly」に代表されるLP開発など、領域は様々です。ノーコードの本質は、時間やコストを圧…

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Almanacウェブサイト

※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載

プログラミングをせずとも、ウェブもしくはモバイルアプリを直感的に構築できるノーコードサービス分野が成長してきました。「Bubble」や「AppGyver」のようなアプリ開発、日本の「STUDIO」や「Strikingly」に代表されるLP開発など、領域は様々です。ノーコードの本質は、時間やコストを圧倒的に削減することにあります。そして今、ノーコードトレンドの考えが新たな体験として企業で広く使われるドキュメント作成分野にも広がりつつあります。

Almanac」は、ビジネスドキュメントテンプレートのクラウドライブラリを提供。マーケティング、人事、法務テンプレートなど、専門家によって公開された、磨き上げられた1万件の文書を提供しています。各資料をコピペすれば、ユーザーは手軽にプロのドキュメント内容をトレースできます。UIはノートツール「Notion」にとても似ています。

同社はサンフランシスコに拠点を置き、シードファンディングで900万ドルを調達。General Catalyst、Inspired、Abstract、Shrug、Worklife、Indicator、Wing、Liquid2とともにFloodgateがリードしたシードラウンドを経ています。現在のユーザー数は1万ほど。

ユーザーは、チェックリストや販売促進用の電子メールスクリプト、コースガイドなどのドキュメントをコピー可能なテンプレートから選べます。クラウドベースでありながら、バージョン管理が可能なソーシャル・コラボレーション機能も備えています。

同社の提供価値は大きく3つです。「バージョン管理」「ドキュメントのソーシャル性」「トレース」。順に説明していきます。まずは「バージョン管理」から。

たとえばローカル作成したファイルをチームメンバー複数人で管理していると、やがていろいろな箇所にちらばり、「最新版はどこにあるんだっけ」など、バージョン管理ができない問題が発生します。こうした非同期の問題に対して、NotionやEvernoteが解決してきたようなクラウドベースの手法を取り入れています。

次に「ドキュメントのソーシャル性」。

未だビジネスドキュメント作成においてソーシャル性を持たせたツールは確立されておらず、誰もが自由に改訂し、新たなデータとして公開できるような体験というものは浸透していません。他方、Githubはエンジニアのコードを、Figmaはデザインソースをオープンにさせ、コラボレーション・プラットフォームとして確立させることで大きな成功を収めています。そこでAlmanacも、ビジネスドキュメントに同様の価値を付けようとしています。

最後に「トレース」。

単にユーザー同士がコラボレーションできる場を提供するだけではNotionなどに勝てません。そこでAlmanacは各領域の専門家のドキュメントをオープンにすることで、誰もが資料デザインをトレースできる環境を整えました。ビジネスドキュメント領域にインフルエンサーを登場させ、誰もが欲しくなる資料をキュレートする場を作ったのです。

手軽に0-1で直感的に資料作成でき、その資料の出来栄えはプロ並み。ノーコードで重要視されるポイントを綺麗にビジネスドキュメント作成に応用したのがAlmanacと言えるでしょう。上記、3つの点を抑えることで大手競合サービスに並ぼうとしているのがAlmanacです。

コロナが大流行する中、Almanacは急速に成長しており、プラットフォーム上で作品の公開、サンプルを執筆するユーザーの数は、過去2カ月間で9倍に増加しているとのこと。

Almanacのようなドキュメントサービスは特定言語に依存しているため、日本でも類似サービスは十分に立ち上げ可能でしょう。日本市場にローカライズさせることで、一定規模の市場を開拓できるかもしれません。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

Notion、中国本土で一時アクセス制限を受ける——数週間前には、武漢の企業がNotionそっくりの「Hanzhou(寒舟)」を公開

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生産性向上ツール「Notion」は5月25日、中国国内からのアクセスできなくなっていると発表した。数週間前には、中国のスタートアップが Notion に似たアプリを開発・リリースしており、批判を集めていた。 重要視すべき理由:中国国内からアクセスできないサイトは通常、情報やコミュニケーション手段を提供するサービスである。Notion のような生産性向上ツールが制限されることは稀だ。 Notion …

Image credit: Notion

生産性向上ツール「Notion」は5月25日、中国国内からのアクセスできなくなっていると発表した。数週間前には、中国のスタートアップが Notion に似たアプリを開発・リリースしており、批判を集めていた。

重要視すべき理由:中国国内からアクセスできないサイトは通常、情報やコミュニケーション手段を提供するサービスである。Notion のような生産性向上ツールが制限されることは稀だ。

  • Notion は5月第4週、無料プランユーザ向けに主要なノート機能の制限を解除したことを発表した
  • Notion では、ユーザは自分のノートを公開してすることができ、実質的にはコンテンツ管理システム(CMS)となっている。中国での利用が制限されている理由の一つに、Notion のノート公開機能があるのではないかとの憶測がある

詳細情報:Notion は Twitter 上で、「中国のファイヤウォールでブロックされ、状況を監視している」とツイートした

  • ウェブサイトパフォーマンスツール「Chinaz(駅長之家)」によれば、中国全土のどの地域からも Notion へアクセスできないとしている。
  • Notion が制限を受けたことは中国の SNS「Weibo(微博)」で話題となり、多くのユーザが「Notion に保存されているノートへのアクセスが一晩のうちに禁止された」と不満の声を寄せている
「Hanzhou(寒舟)」のユーザインターフェイスのスクリーンショット
Image credit: TechNode(動点科技)

背景:Notion が中国でブロックされる数週間前には、ある中国企業が「Hanzhou(寒舟)」という Notion クローンをリリースした。

  • 中国のオンライン開発者フォーラム「V2ex」の匿名ユーザは、23日に公開した記事の中で Hanzhou が Notion のユーザインターフェイスや機能、さらにはコードまで盗用していると非難した。
  • 中国工業情報技術部(日本の経済産業省に相当)が管理するデータベース上のウェブサイトの登録情報によると、Hanzhou は湖北省中央部の武漢に拠点を置くスタートアップによって4月に立ち上げられた。同社からコメントを得ることはできなかった。
  • 2013年に設立された Notiion は、Index Ventures などの投資家から5,000万米ドルを調達後、4月には評価額が20億米ドルに達した

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

Evernoteからの乗り換えなるか?エンジェルラウンドで8億ドル評価「Notion」が提供する“情報の一元管理体験”

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ピックアップ:Notion’s New Round And The Optimism Of Hot SaaS Valuations  ニュースサマリー:コラボレーションツール「Notion」は19日、エンジェルラウンドにて1000万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家には元Y Combinatorにてパートナーを務めたDaniel Gross氏が同ラウンドを率いている。同社はプレマネー…

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ピックアップNotion’s New Round And The Optimism Of Hot SaaS Valuations 

ニュースサマリー:コラボレーションツール「Notion」は19日、エンジェルラウンドにて1000万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家には元Y Combinatorにてパートナーを務めたDaniel Gross氏が同ラウンドを率いている。同社はプレマネーバリュエーションで8億ドルの評価額を受けている。

2016年に創業したNotionは、プロジェクトやタスク管理、ToDoリストやメモ帳としての機能などをオールインワンで提供するコラボレーションツール。多人数で共同管理・編集が出来るチームプランも提供している。

話題のポイント:コラボレーションツールはEvernoteを始めとして、Trello、Asana、Jiraなど数多く誕生するものの、万人が満足するものを生み出すのは非常に難しいエリアです。このテーマで最新の話題を提供してくれたのがNotionになります。

まず、Notionがとてもアメリカらしい企業だなと思った点に、上記で挙げたようなツールたちから同社プラットフォームへの移行を大々的にアピールしている点があります。中でも特に狙われているのがEvernoteです。サイトのメニュー部には「Switch from Evernote」欄まで設け、スイッチした場合には5ドル(記事公開時点)のクーポンまで発行しています。

Evernoteの公式サイトによれば、全世界にEvernoteユーザーは2億2500万人いるそうです。多かれ少なかれ(特に長年のユーザーにとっては)不満点があるでしょうから、その一部の問題を解消することで獲得のストーリーを積み上げるのは悪くないかもしれません。

では、実際にNotionの特徴をみてみましょう。

まずは基本的なノート機能に関して。これはGoogle DocsやEvernoteのリプレイスです。
以下はノート用ページの1例で、どちらかといえばMediumに近い設計の印象です。テンプレートから簡単に文章やレイアウトのスタイリングができるようになっています。

また、GitHubWikiやConfluenceなどが提供する、知識やインプットしたい事柄のドキュメントを作成できる機能もあります。親ページを作成し、それらにリンク先を作成しておくことで簡単にリスト化も可能。これはチームプランでの利用時に本領を発揮しそうですね。会社での方針や決定事項、全員が知るべき情報をこの場所に一まとめにすることが可能です。

次がTrello、Asana、Jiraなどが提供する、タスク管理ツールのリプレイス。看板ボード、リスト型など基本的な機能をデザイン性良く組み込んでいる印象です。そこまで、何か革新性が見受けられるわけではありませんが、オールインワンの機能の一部と考えれば使いやすいかもしれません。さらにGoogle SheetsやAirtableなどのようなテーブルも組むことができます。

これも豊富なテンプレートから自由自在に利用が可能です。もちろん特化しているわけではないので機能面で劣っている部分もありそうですがタスクツール同様、一箇所に集約することをメリットとして提案しています。

最近ではEメールの代わりにSlackを利用する企業が増えてきました。その過程を思い出すと、もちろん「便利さ」もありましたが根底には「必要な情報は全てそこにある」という情報集約の体験が大きく寄与していたように思います。

これから「チーム」という概念が分散型になるトレンドは続いていきます。世界のどこにいても、個人がプロダクティブになれる場所や体験はさらに重要度を増していくのではないでしょうか。