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タグ Onlab Growth Hackers Conference 2013

「議論よりテストを」「ユーザの課題にフォーカス」ーー日米のグロースハッカーによるグロース戦略において大切なこと #on_lab

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5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。 プロダクトを利用するユーザ動向データを解析し、プロダクトの改善・改良を迅速に行っていくシリコンバレーで今最も注目の役割で…

5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。

プロダクトを利用するユーザ動向データを解析し、プロダクトの改善・改良を迅速に行っていくシリコンバレーで今最も注目の役割である「Growth Hacker(グロースハッカー)」について語られたセッションの模様をレポートしていく。


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各スピーカーによるセッションが終了した後、ゲストスピーカーによるパネルトークが行われた。この記事では各ゲストが、グロースハックについてコメントしたことを紹介していく。

パネラーとして登壇したのは以下の方々(登壇順)。

まずはユーザの理解を深め、プロダクトの質を高めること

Sean氏:

日本のグロースチャレンジャーはアメリカと変わらないことがわかりました。SEOにおいても重要なのは。人々が求めているものを考えること。文化上の違いはあるにせよ、ユーザ志向でなくてはならないことは変わりません。テストすることによって真実が分かります。人によってレスポンスの違いがあるので、試さなくてはならない。テストし、解析し、理解を深めること。

古川氏:

グロースハックはテストするための手法が注目されることが多く、テクノロジーに寄った話が多くなっています。大切なことは人間が何を考えているのか。それを想像し、テストを行い、数字を見てユーザが何を求めているのかを知ることが大切ですね。

本当の意味で成功してきたプロダクトとは、合理的な、定量的なメトリクスだけではなく、どうやって人々が抱えている課題を解決するのかにフォーカスしています。グロース戦略を実現するには、プロダクトの価値に集中する必要がある。まず最初に、優れたプロダクトを作り、繰り返し利用してくれて、いいねと言ってもらえるようにするかが大事。

Ilya氏:

本日はいろいろなアプローチが紹介されましたが、どのサービスもユーザ中心の話をしていました。CVRではなく、ユーザの理解を深めること。これが大切ですね。

松本氏:

コミュニティファクトリーは、アプリ開発メインにピボットして2年しか経っていません。それでも、マーケットにマッチすると爆発的にユーザが獲得できることがアプリのおもしろさ。複数出しているアプリのひとつひとつが仮説検証であり、ヒットしないアプリからも学びがあります。大事なことはKPIというより、ユーザの課題にフォーカスすること。そこに数多くトライするテスト市場として、アプリマーケットはおもしろいですね。

デザインもしっかり集計するようにしています。どのスタンプが受けるかなど、カワイイマトリクスと呼んでいるカワイイデザインの方程式を作ってます。「幼い↔大人」、「甘い↔辛い」の軸でカワイイは、ブランド、アプリ、ハートの形に至るまでだいたい分類可能です。リリースしたアプリ、機能が思っていたほどユーザに刺さらなかったときは、このマトリクスにおいて位置を少しズラして再度考えるようにしています。

議論よりもテストを

古川氏:

グロースハックはサービスを後から伸ばすときに必要なもの。ユーザのエクスペリエンスが出発点です。グロースする際も、数字から施策を決定するだけだと、最適化ばかりになり、打ち手が小規模なものになってだんだんとつまらないものになってしまうので、注意が必要です。

あえて、数字が大幅に上がったり下がったりする可能性のある打ち手をすることもあります。数字が上がったとしても、下がったとしても、その2つの地点から調整していくことができます。

Sean氏:

議論に終止符を打つためにテストをしてみること。

古川氏:

仮説の評価をリーダーがしてはいけないと思っています。仮説が出てくること自体を素晴らしいことにすると、チームメンバーからも変な仮説、面白い仮設が色々出るので、それを全部試します。100個仮説を出して、全部試すほうが早いですから。

今日のカンファレンスの感想を3 wordsで

Sean氏:

I’m still learning.

Ilya氏:

Don’t be stubborn.

松本氏:

努力・勇気・勝利

古川氏:

Just do it.

「グロースハック」と呼ばれている考え方、役割、手法についてカンファレンスの内容をお借りしてレポートを実施した。少しでも読者の方の理解の助けになることができれば幸いだ。


この記事は、5月25日に開催されたGrowth Hack(グロースハック)をテーマにしたカンファレンスのレポート。他のセッションについては「Onlab Growth Hackers Conference 2013」でまとめている。

今カンファレンスを主催したOpen Network Labはスタートアップを支援するSeed Accelerator Programの第7期を2013年5月31日(正午)まで受付を行なっている。

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スマホアプリとグロースハックーーウェブとは事情が異なるアプリマーケットでいかにダウンロード数を伸ばすか #on_lab

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5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。 プロダクトを利用するユーザ動向データを解析し、プロダクトの改善・改良を迅速に行っていくシリコンバレーで今最も注目の役割で…

5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。

プロダクトを利用するユーザ動向データを解析し、プロダクトの改善・改良を迅速に行っていくシリコンバレーで今最も注目の役割である「Growth Hacker(グロースハッカー)」について語られたセッションの模様をレポートしていく。


Onlab Growth Hackers Conference 2013」の最後に登壇したのは、以前Sd Japanでもその講義の様子をお伝えしたコミュニティファクトリーの松本龍祐氏

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コミュニティファクトリーは、開発したDECOPICはリリース後1年で1500万近くのダウンロードに達したアプリ。アジアを中心として世界各国の女性ユーザが多く、月間のアクティブユーザ数は300万人になるという。

コミュニティファクトリーは、そのほかにもアプリをリリースしており、「PETAPIC」はダウンロード数300万、写真簡単整理アプリ「piqUp」はダウンロード数100万、カレンダーアプリの「ペタットカレンダー」はダウンロード数100万、かんたん家計簿まねぶたや幸せココロアプリ、女子向けウィジェットアプリ「Widgely」など、多数のアプリをリリースしている。

8つリリースしているアプリのうち、5つのアプリがダウンロード数が100万を超えているコミュニティファクトリーが持つ、スマホアプリのグロースハックについて、話を聞いた。

スマホアプリとグロースハック

スマホアプリの開発を行うコミュニティファクトリーでは、ダウンロード数をKPIに設定している。アプリ開発では、ウェブサービスとは事情が異なる部分が多くある。

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上の画像のように、アプリを開発した後にアップデートを行い、その反応をみて改善を行い、再度アップデートを実施する。反応がわかり、改善したい部分があったとしても、それをすぐに反映させることはできない。

アップデートをかける回数は、多くて1ヵ月に1、2回くらいが限度。そのため、早いサイクルを回すことはできない、と松本氏は語る。アップデートにおいては、ユーザにとってメリットがありそうな機能改善も含まなければいけない。そのため、アップデートの際にはアピールできるユーザーリットをきちんと盛り込むことが必要になる。

アプリマーケットの事情

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アプリは、アプリストアからしかアクセスがない。ユーザをアプリに流入させるにはApp Store内のASO(アプリストア最適化)などあるが、一番大きい要因はランキングだという。

App storeでランキング1〜4位になると、一日に4〜5万ほどダウンロードされる。ランキングからの流入が大きく、ランキング上位に入ることが重要。ウェブではなかなかリリース直後にこれだけの数字を獲得することは難しい。この爆発力があることはアプリマーケットの魅力の一つ。

アプリに到達するには、いくつかの方法がある。ランキング、検索、ソーシャルメディア、メディア掲載、広告などだ。アプリマーケット内でのユーザの行動は計測できないため、チューニングはできないようになっているし、どのアプリも表示される際のフォーマットが同じになっているためチューニングが不可となっている。

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チューニングできるポイントはテキスト、アイコンなどのクリエイティブ面。アイコンのデザインやバナー、わずかなテキストで差別化することしかできない。

また、アプリは最初の完成度が低いとユーザは二回目は使ってくれなくなってしまう。最初から完成度を上げないと検証もしづらくなってしまうので、機能を絞り、機能の使い心地とインターフェースの扱いやすさを最大限に追求することが重要になる。

レビューの最大化でDL数を最大化する

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アイコンやテキストなどのクリエイティブ面では、CVRの測定が難しい。そのため、レビューを最大化することでダウンロード数を最大化するというアプローチをとる。

App Store内でのCVRのステップは測れないが、訴求ポイントはアイコン、タイトル、レイティング。松本氏のこれまでの経験上、レイティングを上げればダウンロード数も上がる。

松本氏によれば、3億人のユーザ数を誇る中国のメッセージアプリWechatの開発におけるKPIはレイティングだそうだ。このことからもアプリのダウンロード数を上昇させるためにレイティングが重要であることがわかる。では、どうやったらレイティングを上げることができるのだろうか。

レビュー、レイティング対策

松本氏による、アプリのレビュー、レイティング対策は以下の5つだ。

①エラーを起こさない

まずはエラーを起こさないこと。アプリのエラーが増えると☆1の評価が増え、レビューが急降下し、ランキングも下がってしまう。エラーを起こさないように注意を払おう。

②ユーザに依頼する

ユーザがアプリを使用していて、一番満足しているポイントでレビュー依頼を表示させる。素直に☆5をつけてとお願いしてみると、ユーザはわりと答えてくれるそうだ。ただこの際、端末によって表示の出し分けを行うこと。端末のスペック等もあり、端末によってはエラーが出やすいこともある。比較的満足しやすい端末に表示を出すことも重要だという。

③依頼表示をさせるタイミング

アプリリリース直後は表示を出さずに、エラー率や通常のレビュー、問い合わせが落ち着いてきたらポップアップ機能をアクティブにする。

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④ユーザサポートの場にする

ユーザからの要望をレビューで募る。アプリに要望をレビューに書いてくださいね、と書いている。Androidアプリにおいては「Google Play」に寄せられたユーザーレビューに対し、開発者が回答できる機能が追加され、レビューに対して返信できるようになった。

⑤ユーザからの要望を第一に開発する

コミュニティファクトリーは、アプリを開発する際、ユーザの毎日の生活動線をイメージするようにしている。こうした考え方は、同カンファレンスの別セッションで古川氏から語られた、ユーザの立ち場になってみて、ユーザがサイトに来る前の行動から考え対応することにも通じる。

こうした考えを持って、アプリの質を最大限高める。そして、アプリのダウンロード数を増やしていくために、今回の内容は参考になることも多いだろう。


この記事は、5月25日に開催されたGrowth Hack(グロースハック)をテーマにしたカンファレンスのレポート。他のセッションについては「Onlab Growth Hackers Conference 2013」でまとめている。

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500 StartupsメンターでもあるMixrank CEOが語るグロースハックにおけるチェックリスト #on_lab

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5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。 プロダクトを利用するユーザ動向データを解析し、プロダクトの改善・改良を迅速に行っていくシリコンバレーで今最も注目の役割で…

5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。

プロダクトを利用するユーザ動向データを解析し、プロダクトの改善・改良を迅速に行っていくシリコンバレーで今最も注目の役割である「Growth Hacker(グロースハッカー)」について語られたセッションの模様をレポートしていく。


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続いての登壇者はMixrankの創設者、Ilya Lichtenstein氏。Mixrankはウェブサイトにおいて最もコンバージョンの高いトラフィックソースを特定するため、何百万もの広告やキーワード、ランディングページの分析を行うマーケティングツール。

Mixrankは、Y Combinator、 500Startups、Mark Cubanからも出資を受けており、Ilya氏は500Startupsのメンターでもある。メンターとして主にサービスの普及とユーザ獲得を専門の分野としてアドバイスを行っているIlya氏から、ユーザ獲得について共有が行われた。

グロースに必要なマインドセット

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Ilya氏は、まずグロースを始める前に必要な心構え、マインドセットについて語った。まず、成長について実践する前に、以下のリストのような項目をチェックしてみよう。

Growth Mindset

  • ・Growth = Leverage グロースとはSEO、CVRの最適化だけではない、投資対効果を大きく拡大するもの
  • ・Seek multiplicative effect、ビジネス開発、セールスなども含まれる
  • ・Remember the 80/20 rule 成長の、ユーザーの、売上の8割は2割が源泉となっている
  • ・Minimize opportunity costs 機会損失の極小化を狙う、トラフィックは有償か無償か
  • ・Ask does it scale? スケールする可能性はあるか?
  • ・Anyone can be a growth hacker 人材はいるか?

成長に最適なタイミングとは?

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さきほど紹介したマインドセットを踏まえ、グロースに最適なタイミングをはかる。最適なタイミングはいつなのかを知るには、以下にリストアップした項目をもとに判断する。

When is the right time to grow?

  • ・When you have initial Product / Market fit PMFに達していること 
  • ・When you understand key metrics 基準となる指標を理解しているか
  • ・When the numbers make sense 数字が立っている
  • ・When organic demand matches your roadmap ロードマップと需要がマッチしたとき
  • ・When you see opportunities to scale スケールさせる機会に出会ったとき
  • ・You cannot create demand 需要を作り出せていないのであれば、ひくことも大事
  • ・Growth hacking accelerates existing processes グロースハックが既存プロセスを加速させる

これらのことが満たせていないのであれば、グロースを行うタイミングではないのかもしれない。自分たちのプロダクトやサービスのフェーズを見極めよう。

グロースプロセスにおいて検討する4つのポイント

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グロースのタイミングとなったら、いよいよグロースに向けたプロセスに入っていく。Ilya氏が語るグロースプロセスは、以下の4つに大きく分けられる。

The Growth Process

  • ・QUALIFY – your best users
  • ・IDENTIFY – where they go online
  • ・ACCESS – distribution channels
  • ・AUTOMATE – inefficient processes

これら4つのプロセスについて、順に見ていく。

Qualify(合わせる)

  • ・more than engagement どういったユーザが収益源になるのかまで考える
  • ・Revenue potential 無償でサインアップ、そのユーザが自分たちにとって収入源となりうるポテンシャルを計測
  • ・First-party data analytics
  • ・Third-party data append
  • ・Track cross-channel activity
  • ・Cohort analysis 共通点のある人を分類しようとしている
  • ・Metrics with predictive power

Identify(ユーザを特定)

  • ・Psychographics > demographics ユーザを特定するために、ロールプレイなどもする
  • ・The easiest method ; talk to them! サインアップすると個人のメールアドレスで挨拶メールが送られるなど
  • ・Find adjacert market 適切なマーケットを見つける
  • ・What are they talking about? 何を話している人たちか
  • ・Where do they come from? どこから来るのか
  • ・When do they come? いつアクセスするのか

Access(流通)

  • ・Not just viral
  • ・Fail fast
  • ・It’s all about traffic quality トラフィックの質も意識する
  • ・Optimize for share of voice
  • ・Arbitage low > high quality

Automate(自動化)

  • ・What will help key metrics the most? 鍵となる指標に最も貢献するのは何か
  • ・DO NOT track everything! すべてをトラックしようとしない
  • ・Remenber opportunity costs 機会損失を忘れずに
  • ・Not all solutions are technology solutions すべての解決策がテクノロジーによるものではない
  • ・Involve everyone on the team チームの全員を巻き込む
  • ・Foster a growth mindset グロースマインドを育てる
  • ・Control Growth rate 成長率をコントロールする

いかがだろうか。グロースにおける各ステップのチェックリストを公開した。このリストを参考にしてもらいながら、自分たちの現状と照らしあわせてどう成長させていけばよいのか、考えてもらいたい。


この記事は、5月25日に開催されたGrowth Hack(グロースハック)をテーマにしたカンファレンスのレポート。他のセッションについては「Onlab Growth Hackers Conference 2013」でまとめている。

今カンファレンスを主催したOpen Network Labはスタートアップを支援するSeed Accelerator Programの第7期を2013年5月31日(正午)まで受付を行なっている。

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ユーザ指向とデータドリブンーーユーザのためになることを徹底的に実践する「nanapi」のグロースハック #on_lab

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5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。 プロダクトを利用するユーザ動向データを解析し、プロダクトの改善・改良を迅速に行っていくシリコンバレーで今最も注目の役割で…

5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。

プロダクトを利用するユーザ動向データを解析し、プロダクトの改善・改良を迅速に行っていくシリコンバレーで今最も注目の役割である「Growth Hacker(グロースハッカー)」について語られたセッションの模様をレポートしていく。


続いてのセッションはnanapi代表の古川健介氏が登壇。古川氏は大学在学中から、中高生コミュニティ「ミルクカフェ」代表や2ちゃんねる型レンタル掲示板「したらば」を運営していた株式会社メディアクリップ代表取締役社長などを務めていた人物だ。現在、月2000万UUまで成長したというハウツーサイト「nanapi」のグロースハックについての話を伺った。

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古川氏が考えるグロースハックとは、A/Bテストを実践することだったり、単にユーザ数を増やすことではない。グロースハックとはユーザの気持ちになって考え、仮説を立てて試行錯誤していくこと。そのため、nanapiはユーザが何を求めているのかを徹底的に考え続けることを基本としている。

自分たちのサイトに人に来てもらうことを考えるとき、ユーザのサイトの中だけの行動を考えていてはいけないと古川氏は語る。普通、ユーザは圧倒的にサイトにアクセスしていない時間のほうが多い。サイトに来ていない時間は何をを考え、何をしているのか、サイトに来るときにはどういった気持ちでサイトに来るのかを考えるのが大事。

ユーザは一体、サイトに来るまでのプロセスをどうしているのか。これを考える準備ができたら、次のステップに移る。

グロースハックする上で大事なのはKPI設定

グロースハックする上で大事なのはKPI設定だと語る古川氏。nanapiでは、「PV = KPI」だという。PVをKPIに設定し、「ユニークユーザー」「月の訪問数」「一回あたりの閲覧PV」3つの数字の組み合わせてPVがでるので、3つの数字をそれぞれ伸ばしていく必要がある。それぞれの指標に対して、とるべき改善策は以下のとおりだ。

      ユニークユーザー = SEO / 記事増加
      月の訪問数 = リピート施策
      一回あたりの閲覧PV = 回遊施策

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今回のセッションでは、とくにSEOを中心に共有が行われた。

SEO

SEOの要点は、以下の2つに分けられる。

      ・検索順位を上げる
      ・CTRを上げる

・検索順位を上げる

まずは検索順位を上げるためにとった施策から。nanapiで実施したSEO施策はテーマページの新設だ。元々、7つのカテゴリに分かれていたものを、5000のテーマに分解することでサイトを構造化した。構造化されることで、ユーザはハウツー記事を探しやすくなった。

独自に作成したハウツーに特化した構造化がされているのが特徴だ。たとえば、7つのカテゴリで分かれていたことには「恋愛」のカテゴリがあった。だが実際に女性が異性にモテる方法を探したいと思ったとき、モテるための方法自体もいくつかあり、さらに「男心を理解する」といったようなものはモテる方法の1つだったりする。構造化を追求していった結果、パンくずは「恋愛 > 片思い > 脈ありの見極め方 > 女性のサイン」というようにかなり細分化された。

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5000もの数に分けた、テーマ分けの基準は一体どのようなものだったのか。古川氏曰く、検索キーワードと本の目次を調査して作成したそうだ。テーマ分けを行おうと考えた際、分け方は分類学に寄るか、編集観点で分けるか、検索流入の観点かに分かれてくる。nanapiのテーマ分けではそれをどれかに一元化するのではなく、すべての要素を合わせて考えたという。最も重要なのは、ユーザがどんな考えをもって、そのキーワードを探そうとしたのかを考えることだ、と古川氏は語る。

テーマ分けをすることで、テーマページが検索エンジンの上位へ。「結婚」はGoogleの検索結果で4位、「Facebook」は検索結果で5位になったという。たとえば、「Facebook 退会方法」など、人々の悩みが顕在化していることは少ない。各トピックの順位ではなく、テーマ全体のページのランキングをあげることで、人々のニーズに応えようとしている。

nanapiは現在、19000個以上のテーマに分かれている。テーマページも、単なる検索結果一覧にはしていない。検索結果を並べるだけのページではなく、ユーザが理解しやすい形に編集しているそうだ。

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効率化を意識してシステムで片付けてしまいたいところを、ユーザの見つけやすさ、クリックしたくなるようにすることを意識して、これだけ大量のデータにも人の手で編集を行なっていることは驚きだ。

・CTRを上げる

検索順位が上がったら続いては、CTRの改善だ。CTRの改善にはWebマスターツールのトラフィック部分を主に活用したという。検索クエリからわかることは多く、トラフィック・検索クエリは宝の山だと語る古川氏。

検索クエリを調べ、シートを作成してキーワードの管理を実施したそうだ。そうやって本当にユーザにとってわかりやすいHTMLタイトルになっているかをしっかりと検証する必要があるという。

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「ホワイトデー お返し 義理」で検索した際に、ユーザがなかなか求めている情報にアクセスできなかったとする。そうした際には、キーワードを管理シートに追加し、記事から内部リンクをヒットさせたいページに多く貼りつけ、同じキーワードを検索した際にヒットするページを変更する。Googleではリンクが多く集まっているページを重要だと認識し、これはサイト内部でも同じことが言えるため、自分たちでヒットさせたいページへのリンクを集めるようにしたという。

また、サイト内、パンくず、ソーシャルサイト、検索エンジンなどHTMLタイトルは様々な場所で表示される。これらはすべて分けるべきだと古川氏は語る。ユーザが自分のサイトに来る前にどういった気持ち、考えなのかを考え、タイトルが表示される箇所によって、ユーザの気持ち、考えは違うはずなので、それに合わせてタイトルを最適化するために変更する必要がある。冒頭でも語られたように、ユーザがサイトに来てからのことだけを考えていてもダメなのだ。

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ディスクリプションも、テンプレにしてしまわないで、すべてオリジナルで執筆しているという。ユーザがわかりやすいように、ちゃんとそのページの説明を丁寧に入れようにしているとのこと。テーマ分けや、テーマページの編集作業と同様に、ここも人的作業となっている。タイトル、パンくず、ディスクリプション、そのすべてがわかりやすく説明されているようにする。CTR改善のためには細かく対応していくことが重要だと古川氏は語る。

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スマートフォン用にも対応しており、ディスクリプションが最初の50文字程度で一度文末になるように調整している。これは検索結果で表示される文章が省略されない文字数に設定している。

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月の訪問回数を増やすには?

SEOが中心に語られたセッションだったが、訪問回数を増やすために行った施策についても触れられた。nanapiで月の訪問数を増やそうと考えたときに、「そもそもnanapiを知らないで見ているのではないか?」という仮説が立てられたという。

インターネットで調べたいことがあったときに検索して到達したサイト名前は知らないこともある。ハウツーの内容を検索する回数は、一般的に一人あたり月に1.5回〜2回と言われているという。つまり、ほとんどのユーザーはたまたまnanapiに来ているだけ。では見ているハウツーサイトが「nanapi」であることを訪問者に意識させると、訪問回数の数字が改善されるのでは?と考えたそうだ。

nanapiを意識させるために実施したことは、「nanapiとは?」のaboutページを見せること。aboutページを見たユーザは見ていないユーザに比べて、平均で2倍の回数訪問する傾向にあることがデータ解析でわかり、初回ユーザはなるべくガイドを踏ませるようになったという。どういう状態になったらユーザはリピートするのかを分析しなければならず、そのために色々な試行錯誤を行ったそうだ。

ユーザ観点で数字を改善し続ける

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最初の段階では、SEOやソーシャルメディアへの施策をうち、どうやってサイトに来てもらうかを考えました。今は次の段階に入っていて、月の訪問回数を改善しています。ひたすらユーザ視点に立ち、どうやったらもう1回サイト来てくれるのかをひたすら考えながら改善を重ねています。これがなかなか数字に出にくい部分なので、色々考えながら試行錯誤しています。

たとえば、nanapiに来たときに「Facebook 退会」の記事を読んで満足した人はどういった人なのか、データからではわからないと古川氏は語る。すぐに離脱した人なのか、ずっと読んでた人なのか。マウスカーソルを多く動かした人で、記事を3分の2以上スクロールした人なのか。こういった仮設を立て、実験しているという。

サイト内で何らかのアクションをした人は訪問回数が上がっているそうで、「1回デートした子は次から口説きやすい」のと同じように、どうユーザの心理的なハードルが下げ、仲良くなれるかが次の課題だと古川氏は語っていた。

この他にも、SEO施策でテーマの細分化を行い、階層を深くしたことにより、階層を深くすればするほど、構造化の観点とUI観点が一致しないことがあるというデメリットもあるという。こういった課題にも、nanapiは今後改善を重ねながら対応していくのだろう。

ユーザの立ち場になってみて、サイトに来る前の行動から考えて対応していき、データ・ドリブンに改善を重ねていく。こうしたnanapiの姿勢から学べることは多いのではないだろうか。


この記事は、5月25日に開催されたGrowth Hack(グロースハック)をテーマにしたカンファレンスのレポート。他のセッションについては「Onlab Growth Hackers Conference 2013」でまとめている。

今カンファレンスを主催したOpen Network Labはスタートアップを支援するSeed Accelerator Programの第7期を2013年5月31日(正午)まで受付を行なっている。

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まずは100人のユーザーに愛されることーーAirbnbのグロース担当が語るプロダクトの開発と成長 #on_lab

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5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。

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Gustaf Alstromer -Airbnb社 Product Manager, Growth-
Gustaf Alstromer氏-Airbnb社 Product Manager, Growth-

Airbnbのグロース部門におけるプロダクトマネージャーのGustaf Alstromer氏。

Airbnb以前は、2007年よりY Combinatorのプログラムへも参加しているモバイルのウェブコミュニティ及び100万人以上のユーザーを持つインスタントメッセージサービスを行うHeysanを共同創設者し、CEOとして製品開発を専門としていた。

その後、eBuddyというインスタントメッセージングサービスにてプロダクトマネージャー、Voxerというトランシーバーアプリケーションにおいて、グロースチームの統括を行った人物だ。

重要なのは成長率

Weekly Growth Rate

1%、3%、10%。この数字だけ見るとあまり変化はないように見えるが、毎週、これだけの数字で成長したら伸びたら、どうなるだろうか。どうなるかサービスの成長を成長率で捉え、成長率を少し上げることができれば、10週という期間で見ると、かなりのインパクトをもたらすことになる。

なぜ成長率に着目することが重要なのだろうか?Gustaf氏は、それぞれのプロダクトには目的があり、まずは目標を明らかにするのが重要だと語る。掲げた目標を達成できているのかを確認するのに、成長率という指標は良い。それも、その時点だけの数字ではなく、持続可能性が重視すること。

成長率とは以下の式で考えることができるとGustaf氏は語る。

Improve Growth Rate
= Number of experience * Improvemeant / experiment

Gustaf氏はグロースチームで数多くの実験を行い、うまくいくのはアプローチはどれかを見つけようとしている。できるだけ多くの実験を次々と行なっていくことが大事とのことだ。

Growthのためのアクション

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Growthのためのアクションは「Moment」「Message」「Channel」の3つのことに分けられる。特定のユーザアクションのMoment(瞬間)に、特定のアクションを促すMessage(Airbnbの場合「あなたもホストになりませんか?」というもの)を、適切なChannelで届ける。

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Airbnbのトップページで、右上の部分をクリックするとホストになることができる。上の写真で右上に表示されている赤い丸で囲まれている部分だ。

既にユーザとなっている人々にターゲットを絞り、彼らにホストになってもらえるようにしたという。その人達が、どうしたらこの黄色いボタンをクリックしてくれるのか。タイミングと、メッセージと、表示させる場所を検証するために試行錯誤を繰り返したそうだ。

Product VS. Growth?

グロースをやらないといけないと考えている企業は、プロダクトが十分でないことが多いと、 Gustaf氏は言う。グロースの前に、まずはプロダクトを充実させることが大事。プロダクトを改良していけば、グロースもついてくる。

では、どのタイミングでグロースに注力し始めるのが良いのだろうか?ユーザの数が増えたらプロダクトはよくなるのか?これはプロダクトによって異なる。Evernoteのようなサービスは、プロダクトの魅力が重要。AirbnbやVoxerは、エンゲージメントをつくるためにユーザ数が必要。

自分たちのサービスはどういったものなのかを把握し、今必要なのはプロダクト改善か、グロースかを考えることが重要になる。ユーザが成長していくときは、以下のようなサイクルが回るとGustaf氏は語る。

User Growthのライフサイクル:

      ①Activation(利用してもらう)
      ②Engagement(つながりをもつ)
      ③Retention(つながりの維持)
      ④Resurection(つながりの復活)

Gustaf氏は、Gmailを作ったPaul Buchheit氏の言葉を引用して、100人のユーザーに愛されない、リテンションが十分でないプロダクトにはGrowth Hackを実行しても仕方がないと語った。

“100 happy users” – Paul Buchheit, Creator of Gmal.

まずはいいプロダクトを作り、プロダクトを使っている人で幸せだと感じている人を追っていくことでなぜプロダクトを使っていて幸せなのか、どうして使ってくれているのかを分析すること。

Growthにふさわしいチームとは?

Gustaf氏は、Airbnbに移った理由を、プロダクトのグロースに集中できるところにいきたかったからだと語った。すでにプロダクトがマーケットのなかで機能しているところで、100万人単位で使っているプロダクトを、億単位にするにはどうしたらいいのか、それに取り組みたかったという。

Airbnbのグロースチームの構成は、Facebook、Twitterを参考にしている。11人ほどの少人数のチームで構成されており、メンバーの採用においていえることは、誰もがユーザとデータに好奇心をもっていること。さらに、人間心理への理解があることが適性として挙げられた。

Airbnbでは1日に何回も修正を加えているという。すべてのデザイナーとエンジニアが、常にメトリクスを見て行動するようにしているそうだ。

Growth tools:

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以上の画像は、Voxerにおいて実施した検証の様子だ。モバイル上におけるユーザの行動もトラッキングできるようになってきていることを活用し、すべてのステップを測定することが重要だ。

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グロースを手がけるのであれば、グロースに関わる部分全てでトラッキングすること。数値から仮設を導き、絶えず実験を行なって検証していかなくてはならない。

と、Gustaf氏は語った。同氏が語ったことで、最も覚えておかなくてはならないのは、グロースの準備ができていないプロダクトであるにもかかわらず、グロースを狙うのはよくないということだろう。ユーザがまだプロダクトを愛していない状態なのであれば、集中すべきはグロースではなく、プロダクトの改善だ。


この記事は、5月25日に開催されたGrowth Hack(グロースハック)をテーマにしたカンファレンスのレポート。他のセッションについては「Onlab Growth Hackers Conference 2013」でまとめている。

今カンファレンスを主催したOpen Network Labはスタートアップを支援するSeed Accelerator Programの第7期を2013年5月31日(正午)まで受付を行なっている。

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「Growth Hacker(グロースハッカー)」の名付け親が語る、プロダクトの急成長を実現するピラミッド構造 #on_lab

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5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。 プロダクトを利用するユーザ動向データを解析し、プロダクトの改善・改良を迅速に行っていくシリコンバレーで今最も注目の役割で…

5月25日にOpen Network Labの主催で「Onlab Growth Hackers Conference 2013」が開催された。DropboxやAirbnbなど、世界規模でのグロースハックを手がけたスペシャリスト達が、それぞれのユーザー獲得の経験・事例を共有した。

プロダクトを利用するユーザ動向データを解析し、プロダクトの改善・改良を迅速に行っていくシリコンバレーで今最も注目の役割である「Growth Hacker(グロースハッカー)」について語られたセッションの模様をレポートしていく。


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「Growth Hacker(グロースハッカー)」の名付け親

最初のスピーカーはQualaroo社CEOのSean Ellis氏。Qualarooは、ウェブサイトへの訪問者の動向を分析し、彼らの行動に影響を与えることで顧客との繋がりを強化するマーケティングツール。

Sean氏は、Qualaroo以前にも、LogMelnとUproarでローンチからナスダックへのIPOまでを行い、Dropbox、Lookout、Xobniを市場へ送り出した。さらに、Eventbrite、Socialcast、Webs、 World Golf Tour、Wordpress.com、Songkickといったサービスの成長を加速させた人物。

Sean氏は、 “Growth Hacker(グロースハッカー)”という言葉を生み出した人物でもある。従来どおりのマーケティングを担当する副社長といったポジショニングでは、成長を牽引する自分達の仕事をうまく表現できなかったので、この新しい言葉を作り出したという。

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Product / Market Fit を土台とするグロースハックピラミッド

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Growth Hack(グロースハック)は、いつ行なってもうまくいくわけではない。Growth Hack(グロースハック)は、上の画像のようなピラミッドで考えられるとSean氏は語る。

Growth Hack(グロースハック)を行う上でまず一番重要なのは、自分たちのプロダクトが、Product / Market Fit(PMF)の状態であること。つまり、製品と市場がフィットしているということ、自分たちは良い市場を狙っており、そしてその市場を満足させることができる製品を持っている、という状態であることが重要。

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では、どうすれば自分たちがPMFの状態であるかを見極めることができるのだろうか。Sean氏は、ユーザに尋ねたときに、「明日からそのプロダクトが使えなくなったらひどくがっかりする」と答える人が40%以上いることだと述べた。

Growth Hack(グロースハック)に向けての準備

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PMFの状態となったら、次はGrowth Hack(グロースハック)に向けての準備をする。このフェーズでは、起きていることの把握と、その理由の分析をする。それを解決していくことで成長フェーズへの準備をしていく。Growthを始める前にキーとなる活動内容は、以下の通り。

      ・効果測定を実装する
      ・必要不可欠なベネフィットを特定する
      ・付加価値を効果的なフックと紐づける
      ・ビジネスモデルの最適化
      ・コンバージョンの最適化
      ・Growthチームを雇う

プロダクトに感心がない人とコミュニケーションを取ろうとするより、特に「プロダクトがなくなると落胆する」と答えた人にフォーカスし、彼らがどういったベネフィットをプロダクトから得ているか調査し、その後絞り込んで最も重要な付加価値を特定する。プロダクトの利用まで至っていないユーザがいるとすれば、どこでドロップしているのか分析ツールを用いて彼らのパターンを分析するのだ。

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Sean氏によれば、コンバージョンは以下の、CVRを上げるためには、プロダクトへの欲求を上げ、利用の際に生じる摩擦を下げるという方程式で考えられるという。

Conversion = Desire(欲求) – Friction(摩擦)

そして、成長に注力する人材を雇うことでGrowth Hack(グロースハック)のための準備が整う。

Growth Hack(グロースハック)する

・会社をグロース文化にする

まず会社にグロースカルチャーを作る。そのためには、データ中心に物事を評価すること習慣をつけること。これがグロース文化の形成を促すことになる。そして様々な試行錯誤を実施していけば、フィードバック・ループが形成されていく。

スタートアップは企業文化を変えやすい。グロース文化を形成することも大きな企業よりも実践しやすい。

・適切なスキルと才能

Growthを実現するために必要なチームのスキルは、デザイナー、コピーライター、データ分析、そしてできればエンジニアがいるといい。ただ、データ分析については、KISS MetricsやMixPanelのような優れたツールがあるので必須ではない。また、これらのスキルは兼任することも多い。

・インスピレーション、粘り強さ、そして運

ユーザ層を理解し、彼らにリーチするためのクリエイティブなアイデアを生み出すために、他の事例を参考にすること。YouTubeの映像を貼り付ける仕組みや、Airbnbが一時期備えていた機能、Craigslistにも投稿できる機能などが事例として紹介された。

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他の企業がどのように成功しているのかを知り、理解すること。そして、ユーザとの対話を行い、ユーザのことを理解すること、自分たちのプロダクトとどう出会っているのかを知ることを思考することが重要。

北米では人々は一日に3000もの数の広告に触れているという。そんな中に、新たに広告をうったとしても、自分たちのプロダクトを認知してもらえることはまずない。だが、ユーザとの対話を実践すればプロダクトのブランドを認知してもらえる可能性はある。ユーザのことを知るためにも、ブランドを認知してもらうためにもユーザと対話し、ユーザのことを理解することは重要なのだ。

今回紹介したピラミッドは、TwitterやFacebookなど、PMFがあるかどうかを理解するために多くのユーザ数が必要になるサービスには適用できない。プロダクトがネットワーク型のものでない人は、ぜひこのフレームを参考にしてほしい。

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この記事は、5月25日に開催されたGrowth Hack(グロースハック)をテーマにしたカンファレンスのレポート。他のセッションについては「Onlab Growth Hackers Conference 2013」でまとめている。

今カンファレンスを主催したOpen Network Labはスタートアップを支援するSeed Accelerator Programの第7期を2013年5月31日(正午)まで受付を行なっている。

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