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ONLabが第16期プログラムのデモデイを開催、医師向け症例共有プラットフォームの「Dr. Fellow」が最優秀賞を獲得

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は13日、Seed Accelerator Program 第16期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計84チーム(うち17チームが海外)のエントリがあったが、中から6チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。 なお、6チームのうち1チームについては公…

東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は13日、Seed Accelerator Program 第16期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計84チーム(うち17チームが海外)のエントリがあったが、中から6チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。

なお、6チームのうち1チームについては公開されず、5チームがデモデイでピッチした。デモデイの最後には、主要メンターやデモデイに参加した聴衆らによる審査投票でチームを表彰した。

デモデイでは、以下の審査員4名による審査をもとにチームが表彰された。

  • 林郁氏(デジタルガレージ 代表取締役社長兼グループCEO)
  • 畑彰之介氏(カカクコム 代表取締役社長)
  • 村上敦浩氏(カカクコム 取締役)
  • レイ・イナモト氏(Inamoto & Co. 共同設立者 クリエイティブディレクター)

【Best Team Award】Dr.Fellow by フェロー

Dr. Fellow は、医師向けの症例共有プラットフォームだ。医師が症例を共有する方法としては、論文を読むか学会に出席して情報を共有することが一般的。しかし、医師は忙しく、これらの従来からある情報共有方法は効率的ではない。Dr. Fellow では医師のみによる実名制のコミュニティを作ることで、医師間でのより広範な症例の情報共有を可能にする。

例えば、年間脳卒中は20万症例あるにもかかわらず、関連論文は2,000件しか発表されていないそうだ(つまり、症例の1%しか論文化されない)。従来からある医師のオンラインコミュニティは医師間の Q&A を中心とした情報共有が主だが、症例を画像やテキスト情報でそのまま共有できることが Dr. Fellow のアドバンテージだという。

企業や学会への公式アカウント発行により定額課金、医師向けのインフィード広告により従量課金でマネタイズを図る。

【Audience Award】ReShape by Navier

技術者3名からなる Navier は、AI 画像編集サービス「ReShape」を開発している。手ブレ補正、露出補正、トリミングなどは画像編集ツールを使って対応することが多いが、そのためには専門的なスキルが求められたり、大変な手間や高いコストが必要だったりする。

ReShape は、Generative Adversarial Network(敵対的生成ネットワーク、GAN)を使うことで、高度な画像編集技術を誰にでも簡単に使えるようにするものだ。画像の修正ではなく AI が GAN で新しい画像を生成しているため、結果的にプロが修正するよりも高品質の画像ができあがるという。個人向けには1枚20円からサービスを提供、アマチュア写真家や小規模制作会社には月額料金での提供を想定。

また、当初はウェブやアプリを通じてサービスを提供しつつ技術をブラッシュアップし、将来的には事業者向けにクラウド API を通じてサービスを提供していく。GAN を使った動画の高品質化も視野に入れているそうだ。

Hale by LINK

LINK が開発する Hale は、願いを叶える介護をコンシェルジュサービスだ。要介護者は十分な預貯金を持っているにも関わらず、島に行きたい、3つ星レストランで食事したい、好きな歌手のコンサートに行きたい、などの付きっ切りの介護が必要なサービスを受けることができない。

Hale では、スタッフが要望の聞き取り、持病の確認、身体状況の確認を行い、福祉車両の手配や訪問先の施設情報の事前調査を実施。レストラン、ホテル、旅行業者などと連携し、サービスを実施する。Hale 専属の介護士によるサービスが利用できる定額課金と、案件ごとのオプション課金の2つの料金体系で提供される。

pickupon(ピクポン) by pickupon

開発者が苦労してソフトウェアを開発しても、平均してソフトウェアの機能の64%は使われていないという。このギャップは、ユーザの声をダイレクトにエンジニアに届けられず、ユーザの声を定量的に扱えていないからと考えた pickupon は、ユーザの発話を自動的に書き起こし、分析し、感情を記録できる SaaS サービスを開発した。

pickupon は一次情報をそのまま記録でき、複数名でシェアできるので、抜け漏れがなく正確な情報共有が可能。複数の発話を横断的に分析することで、その傾向や対策を検討することもできる。6時間まで無料でデータを保持できるフリーミアム形式でサービスを提供する。これまでに10社から事前登録をもらっているとのこと。

ShareTable by ShareTable

ShareTable は、小学生の子供を持つ共働き世帯のためのシッター紹介サービスだ。約70組の世帯にヒアリングしたところ、ほとんどが民間学童保育か、習い事か、厚労省のファミサポ民間シッターを選んでいた。しかし、これらのサービスには、立地が限られている、現地まで子供を送迎するのが大変などの難点がある。

ShareTable はこれらのすべてを解決するため、食を中心とした暮らし体験アフタースクールを提供する。平日は自宅近くの先生(シッター)の自宅で、また、休日や長期休暇時は外出先でサービスを受けることを想定。ShareTable は子供を預けたい世帯と、暮らし体験クラスを提供する個人や法人をつなぎ、マッチング手数料として20%を徴収する。


Open Network Lab を運営する DG インキュベーション取締役の猿川雅之氏によれば、今回の第16期の修了を受け、Open Network Lab は通算で91組のスタートアップを輩出したことになる。また、前回第15期までの輩出スタートアップの資金調達成功率は57.5% に達しているとのことだ。

第16期デモデイの開催とともに、第17期への応募受付が開始された。Open Network Lab は、3ヶ月間のバッチ参加中の活動資金として最大1,000万円を提供。Open Network Lab の日本内外3拠点(代官山・鎌倉・サンフランシスコ)の1年間の無料施設利用に加え、Open Network Lab の Seed Accelerators Program からこれまでに輩出されたスタートアップの経営者らによるメンタリングも提供する予定。第17期への申込締切は、5月21日の正午となっている。

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ONLabが第15期プログラムのデモデイを開催、妊活支援コンシェルジュの「ファミワン」が最優秀賞を獲得

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は5日、Seed Accelerator Program 第15期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計89チームのエントリがあったが、中から6チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。 なお、6チームのうち2チームについては公開されず、4チームがデモデ…

東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は5日、Seed Accelerator Program 第15期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計89チームのエントリがあったが、中から6チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。

なお、6チームのうち2チームについては公開されず、4チームがデモデイでピッチした。デモデイの最後には、主要メンターやデモデイに参加した聴衆らによる審査投票でチームを表彰した。

デモデイでは、以下の審査員5名による審査をもとにチームが表彰された。

  • 林郁氏(デジタルガレージ 代表取締役社長兼グループCEO)
  • 畑彰之介氏(カカクコム 代表取締役社長)
  • 村上敦浩氏(カカクコム 取締役)
  • Adam Lindemann 氏(Mind Fund CEO)
  • 土屋尚史氏(グッドパッチ 代表取締役)

【最優秀賞】ファミワン by ファミワン

ファミワンは、夫婦の妊活支援を提供するプラットフォーム。東京大学や聖路加大学の関係者支援のもと、学会でも評価が得られたアルゴリズムを使って生活習慣の分析を提供、また、夫婦間の性交渉のタイミング調整など、チャットベースで夫婦間のコミュニケーションの橋渡しを行う。

ファミワンはこれまでに、妊活支援に特化して、コミュニティサイトの「FLIPP」やオウンドメディア「famit」などを展開しており、これらのサービスまわりにすでに1,860名のユーザが存在する。夫婦への有償妊活プログラムの販売、創薬に向けたデータ販売、医療機関への送客などでマネタイズを図るとしている。

【オーディエンス賞】ロジクラ by ニューレボ

ロジクラは、54兆円に上る中小企業の過剰在庫の問題の解決を支援するプラットフォームだ。企業における発注担当者は、勘や経験で発注を行なっていることが多く、これが過剰在庫を生み出している。ロジクラでは、景気動向、天気、競合情報、破損率などをもとに需要予測を行い、データドリブンな発注環境を提供する。

国内には在庫管理から需要予測までを一気通貫で提供するサービスがまだ存在しておらず、ロジクラはこの点で優位性を誇っている。すでにβ版を11社が導入、当面は国内過剰在庫の30%削減を目標に、規模に応じて年間60万円からの料金で提供する。将来的には、ユーザ同士が過剰在庫/在庫不足を売買できるマーケットプレイス機能を提供したいとしている。

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HIDEOUT CLUB by ハイドアウトクラブ

HIDEOUT CLUB は、12,000人のウイスキー好きファンが加入するコミュニティアプリだ。楽天出身のウイスキーエキスパートの2人が約1年前にローンチした。新規集客したいバーと、新しいバーを開拓したいユーザの間のギャップを埋める。

ユーザは月額1,500円の定額を支払うことで、アプリに表示される渋谷・新宿・銀座のバー80店舗の中から1日につき最初の1杯を無料で提供してもらうことができる。バーは新規来店したユーザが顧客台帳に登録されることでリターゲティングが可能になり、お酒を選んで提供可能な商品を選択登録することで、ユーザの検索に自店舗が表示されるようになる。

バーに対する営業は、バーオーナーの紹介によるものが多く、営業成約率は50%と高い値を誇る。日本に650万人いると言われるウイスキーファンをターゲットに、今後、サービスエリアを日本全国、インバウンド客、高級リゾートへと広げ、2021年にユーザ100万人を目指す。

Better Engage by BtoA

Better Engage は、データドリブンのアプローチで社員の離職予防を支援するサービスだ。さまざまなクラウドサービスと API 連携することで、勤怠データ、勤続データ、パフォーマンスデータ、サーベイデータを取得。これらから、「上司との関係性」「同僚との関係性」「業務満足度」「職場満足度」「成長実感」という5つの指標で、社員毎のエンゲージメント評価を行う。

エンゲージメント指標5つのうち、「上司との関係性」「同僚との関係性」については、社員へのサーベイだけでなく、社内コミュニケーションツール上でのやりとりから取得する。サービス開始から3ヶ月で12社がテスト導入しており、25%が有償利用の意向を示している。1社員あたりの月額利用料は800円。

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Open Network Lab を運営する DG インキュベーション取締役の猿川雅之氏によれば、今回の第15期の修了を受け、Open Network Lab は通算で85組のスタートアップを輩出したことになる。また、前回第14期までの輩出スタートアップの資金調達成功率は56.7% に達しているとのことだ。

第15期デモデイの開催とともに、第16期への応募受付が開始された。Open Network Lab は、3ヶ月間のバッチ参加中の活動資金として最大1,000万円を提供。Open Network Lab の日本内外3拠点(代官山・鎌倉・サンフランシスコ)の1年間の無料施設利用に加え、Open Network Lab の Seed Accelerators Program からこれまでに輩出されたスタートアップの経営者らによるメンタリングも提供する予定。第16期への申込締切は、11月27日の正午となっている。

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ONLabが第14期プログラムのデモデイを開催、弁理士向け業務効率化クラウド「Toreru」と宿泊権利マーケットプレイスの「Cansell」が優勝

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は12日、Seed Accelerator Program 第14期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計76チームのエントリがあったが、中から5チーム(うち2チームは海外から)が選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。 今回のバッチからは、Open Netw…

東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は12日、Seed Accelerator Program 第14期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計76チームのエントリがあったが、中から5チーム(うち2チームは海外から)が選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。

今回のバッチからは、Open Network Lab の過去のバッチから輩出されたスタートアップによるメンタリングも提供された。デモデイでは、以下の審査員5名による審査をもとにチームが表彰された。

  • 林郁氏(デジタルガレージ 代表取締役社長兼グループCEO)
  • 畑彰之介氏(カカクコム 代表取締役社長)
  • 村上敦浩氏(カカクコム 取締役)
  • 佐々木智也氏(DG インキュベーション シニアマーケティングディレクター/Open Network Lab 代表取締役社長)
  • 猿川雅之氏(DG インキュベーション マネージング・ディレクター)

【Best Team Award】Toreru by Toreru

Toreru は、知的財産権を取り扱うクラウドサービスだ。創業者の宮崎超史(まさふみ)氏は弁理士で、これまでに1,000件を超える特許や商標登録を扱ってきた。弁理士のミッションは知的財産を守ることで、顧客の利益を最大化しリスクを最小化することだが、特許や商標登録の申請業務に要する時間のうち95%が、書類作成や顧客への報告作業といった、本来のミッションとは直接関連しないタスクに使われていることがわかったのだという。

特許や商標登録の申請業務は、権利範囲の検討→調査→申請書類の作成→顧客への報告という4つのタスクで構成されるが、このうち、Toreru では調査から顧客への報告までの一連の作動をクラウド上で処理できるようにした。調査はワンクリックで検索でき、申請書類は自動作成、顧客への報告はクラウド上で情報共有できるように、といった具合だ。これにより、1案件平均5時間かかっていた作業が、10分の1の0.5時間にまで短縮できたという。

弁理士は Toreru の利用で空いた時間を顧客へのよりきめ細かい対応、マーケティング活動などに利用できる。業務効率化+CRM+集客支援の3つの機能を備えたクローズドベータ版を2017年中にローンチする計画だ。将来的には、海外の弁理士と連携することで日本国内からの海外特許申請を容易にしたり、蓄積されたデータを活用することで、申請業務のうち調査の自動化や競合動向などもウォッチできるようにしたいとしている。

【Best Team Award および Audience Award】Cansell by Cansell

Cansell は、キャンセルできないホテルの宿泊予約権利をユーザ同士で売買できるマーケットプレイスだ。「ドリパス」(その後、ヤフーが買収)でプロダクトマネージャーを務めた山下恭平氏らが、ドリパスで共に仕事をした仲間を募り、2016年9月にサービスをプレビューローンチした。ちなみに、ドリパスは Open Network Lab の第4期の卒業生だ。

Dohop 2015 Hotel Report によれば、ホテルのオンライン予約のうち、実に19%は宿泊されずにキャンセルされている。オンライン旅行サイトでは、宿泊を安価に提供する代わりにキャンセルが不可に設定されているものも多くあり、これらを宿泊権利の名義変更により市場流通させるのが Cansell のしくみだ。

Cansell では、宿泊予約時の確認メールを Cansell に転送するだけで出品が可能。また、すべての出品は事前審査をすることで買取客に安心を提供しており、予約に際しての宿泊権利の名義変更などの手続は Cansell のスタッフが代行対応してくれる。2016年9月のローンチ以降、Cansell には130件の宿泊権利が出品され、予約価格10万円以上の権利の成約率が50%に達しているとのこと。

将来的には、宿泊以外にも、フライト、レストラン、結婚式、ツアーなどあらゆるキャンセルを扱えるようにし、お金でも売買のみならず、ポイントや仮想通貨での取引、権利と権利との取引(例えば、不要な宿泊権利と希望する宿泊権利との等価交換など)を実現したいとしている。

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ninomin by matsuri technologies

6月から施行される「民泊新法」により、1物件あたりの民泊営業は年間180日以下に規制されることになる。民泊物件を抱えるホストは、1年間の約半分の期間の事業機会を奪われ、中には撤退を余儀なくされる人いるだろう。

matsuri technologies が提供する ninomin は、民泊、社宅、短期貸出、貸し会議室、シェアハウスなど複数の不動産仲介サイトと連携し、民泊物件を複数の用途で貸し出しできるようにするサービスだ。周辺地域の価格をモニタリングし、投資の運用効率を考慮して、民泊ホストに貸出用途に応じた最適な価格を提案する。

今後、不動産の重要事項説明がオンラインでも許容されるように法律が改正されるので(IT 重説)、不動産においては新規参入企業が増えると予測。そのような新規参入組の企業や、一方で、民泊新法の施行で撤退する民泊ホストらの需要を取り込むことで事業を成長させたいとしている。

Café Wifi by Remote Work

カフェなどでリモートワークをする人の数は増加の一途をたどっており、アメリカだけでも5,000万人に上る。一方で、WiFi の環境が良いか、電源は提供されているか、雰囲気はいいか、などのリモートワーカーにとって重要な情報は、既存のポータルサイトでは提供されていない。

Café Wifi では、世界中のリモートワーカーから投稿される情報と、自動測定された WiFi 速度など統一された基準をもとにカフェをスコアリングし、希望するエリアでリモートワークに適当なカフェを一覧表示する。その店舗が深夜営業しているか、フードが提供されているかなどの詳細情報も入手可能だ。

12月のローンチから登録ユーザは10倍に増え、現在の WAU(Weekly Active Users)は1,000人ほど。これまでに、サンフランシスコや東京をはじめ、世界98カ国以上の3,100箇所の情報が登録されている。将来は、アプリ上で事前決済するこで席が予約できる機能も追加する予定。現時点で iOS アプリのみ利用可能だが、Android アプリもまもなく公開予定。

PSYGIG by PSYGIG

自動運転車、自動運転ドローン、ロボティクスなどの高まりにより、モビリティ IoT の需要が増加傾向にある。一方、モビリティには多くのセンサーが取り付けられており、モビリティ製品を開発するデベロッパにとっては、さまざまな困難を伴う。適切なセンサーが欠如していたり、エンジニアリングコストが高かったり、データが多く処理複雑になったりなどだ。

PSYGIG はクラウドベースのモビリティ IoT 診断ツールだ。デベロッパは SDK により簡単に導入でき、リアルタイムモニタリングにより異常検知時にはエラーを通知、性能評価や比較も可能だ。SaaS およびオンプレミス型の2つのタイプで提供される。

将来的には、あらゆるタイプのモビリティ IoT に対応し、DMP(データマネージメントプラットフォーム)、交通管制アシスタント、Mobile IoT 同士の P2P シェアリングなどの機能も提供したいとしている。


Open Network Lab のマネージングディレクター松田崇義氏によれば、今回の第14期の修了を受け、Open Network Lab は通算で80組のスタートアップを輩出したことになる。また、前回第13期までの輩出スタートアップの資金調達成功率は 49.2% に達しているとのことだ。

第14期デモデイの開催とともに、第15期バッチへの応募受付が開始された。Open Network Lab は、3ヶ月間のバッチ参加中の活動資金として最大1,000万円を提供。Open Network Lab の日本内外3拠点(代官山・鎌倉・サンフランシスコ)の1年間の無料施設利用に加え、Open Network Lab の Seed Accelerators Program からこれまでに輩出されたスタートアップの経営者らによるメンタリングも提供する予定。第15期バッチへの申込締切は、5月22日の正午となっている。

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トヨタが脱・自前主義で創業以来の変革期に挑む、オープンイノベーション・プログラム「TOYOTA NEXT」の本気度

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トヨタ自動車(東証:7203、以下トヨタと略す)は20日、東京都内で同社が新たに開始するオープンイノベーション・プログラム「TOYOTA NEXT(トヨタネクスト)」の説明会を開催し、このプログラムへの参加を検討する大企業、中小企業、研究機関、スタートアップ、起業家など数百名が参加した。このプログラムはトヨタが持つアセットと、プログラム参加者が持つアイデアや技術を組み合わせることで、新たなモビリテ…

トヨタ自動車(東証:7203、以下トヨタと略す)は20日、東京都内で同社が新たに開始するオープンイノベーション・プログラム「TOYOTA NEXT(トヨタネクスト)」の説明会を開催し、このプログラムへの参加を検討する大企業、中小企業、研究機関、スタートアップ、起業家など数百名が参加した。このプログラムはトヨタが持つアセットと、プログラム参加者が持つアイデアや技術を組み合わせることで、新たなモビリティ社会を創造しようという取り組み。トヨタの社内カンパニーであるコネクティッドカンパニーが運営主体となっていて、日本国内からエントリを中心に募集する。参加企業の選考やプログラムの運営にあたっては、スタートアップ・アクセラレータの Open Network Lab が支援する。

カンバン方式という言葉に代表されるように、とかく完成されたサプライチェーンが評価される自動車業界だが、これが〝新しい血液〟を取り込むことを阻害し、イノベーションが起きる環境づくりを阻害しているという負の側面も否めない。トヨタのデジタルマーケティング部部付担当主査担当部長の垣迫和行氏は席上、「トヨタが80年間続けてきたビジネスモデルだけでは通用しない」と話し、創業以来の変革期を迎えていることを自認した上で、同社がオープンイノベーションに賭ける意気込みを語った。その上で脱・自前主義を標榜し、大手企業・中小企業・ベンチャー企業など、今までにトヨタが関係を持っていなかった幅広い方面からのソリューションを募集すると、プログラムの意義を強調した。

プログラム参加の応募者から募集するテーマは(同社資料からの引用)

  • 全ての人の移動の不安を払拭する安全・安心サービス
  • もっと快適で楽しい移動を提供するクルマの利用促進サービス
  • オーナーのロイヤルティを高める愛車化サービス
  • トヨタの保有するデータを活用した ONE to ONE サービス
  • 全国のトヨタ販売店を通じて提供するディーラーサービス

…の5つ。

「TOYOTA NEXT」を説明する、トヨタ デジタルマーケティング部部付担当主査担当部長 垣迫和行氏

また、トヨタからは、同社の自動車ユーザの位置情報などのビッグデータ、全国約5,200店舗のディーラーネットワークやレンタカーサービスを提供する約1,200店舗・月間1,000万UUのオウンドメディア・会員数15万人・友達数2,500万人の LINE 公式アカウントなどのタッチポイント、トヨタのクルマに備わっているスマートキーボックス・TransLog・T-Connect・TC スマホナビアプリなどの製品/サービスが利用可能なアセットとして提供される。中長期的には、トヨタとの資本提携や業務提携についても、参加者が前向きに検討してくれることを応募条件の一つに加えている。

ただ、組む内容や条件については柔軟なようだ。説明会では、会場に集まったプログラムへの参加を検討する人々との質疑応答にかなりの時間が割かれたが、アイデアがあって技術が無ければ、トヨタの各アセット担当者が技術を提供したり、開発資金が足りなければ、それをトヨタが援助したり、というような枠組みも検討可能とのこと。トヨタ、(スタートアップなどの)プログラム参加者、クルマのユーザの三方よし、「関係者全員がトリプル Win になることを目指したい(垣迫氏)」としている。

ところで、オープンイノベーションに関わるときに、スタートアップが懸念する内容の一つが、知財が確実に守られるのかという点だろう。大手企業との連携を試みて NDA を交わしたものの、スタートアップにはアイデアの提出が求められる一方で、オープンイノベーションに慣れていない大企業側からはアセットである技術や情報がなかなか開示されない、という事例を耳にするのは稀では無い。枠組みはあっても、長年にわたり知財を守る本能が身体に染み付いて来た R&D や特許管理部門の人々が簡単に技術を開示してくれないのは、感情的には理解できなくもない。

この点について、垣迫氏は「こうやって Open Network Lab と組んでいるのは、トヨタが本気やるんだという意気込みの現れで、アセットの拠出も含め、経営トップがコミットしていることは大きい」と語った。トップダウンで事が進んでいる以上、このプログラムに関して、現場で情報の出し惜しみのような状況は生まれないと信じてよいだろう。

第一回の TOYOTA NEXT の募集は2月20日が締切りで、一次選考・二次選考を経て、最終選考は7月中旬を予定。トヨタの現場のアセット担当者とプログラム参加者が十分に事前討議できる時間を確保するため、一般的なアクセラレータ・プログラムより選考期間が長めに設定されているのも特徴的である。7月下旬に選定プロジェクトが採択され、8月以降に可能なものから両者で開発に着手・リリースする。現時点で選定対象となる参加者の数は未定だが、協業の結果生み出される IP(知的財産権)については、原則的にトヨタとプログラム参加者の両方に帰属させるとのこと。また、採択に至らなかったアイデアについては、応募者の秘密や IP が守られる。

本プログラムにおけるデジタルガレージの役割を説明する、Open Network Lab シニア・インベストメント・マネージャー の松田崇義氏

選考委員は、トヨタの役員から友山茂樹氏、佐藤康彦氏、村上秀一氏の3名、また、クリエイティブディレクターのレイ イナモト氏、Open Network Lab の親会社であるデジタルガレージ(東証:4819)執行役員 SVP の佐々木智也氏、トヨタ担当社員と Open Network Lab メンバーで構成される TOYOTA NEXT 事務局が務める予定。

トヨタがこれまでに行ってきたオープンイノベーションは、パーソナルモビリティ「TOYOTA i-ROAD」の実用化に向けて取り組む「OPEN ROAD PROJECT」において、カブクと組み 3Dプリンターを利用して i-ROAD のボディパーツやインテリアの一部をカスタマイズできるサービスを提供している事例、「TCスマホナビ」と予約駐車場サービス akippa との連携など限定的だった。また、トヨタは三井住友銀行や資産運用会社のスパークス・グループ(東証:8739)とともに、135億円規模の未来創生ファンドを運用している。今回の TOYOTA NEXT を通じて、同社は「できる限りのアセットを使って」(垣迫氏)スタートアップとのコラボレーションを強力に推進していきたいとしている。

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Open Network Labが第13期プログラムのデモデイを開催、塾と保護者間のコミュニケーション支援クラウド「Comiru」が優勝

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は13日、Seed Accelerator Program 第13期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計88チームのエントリ(うち、海外から22チーム)があったが、中から5チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。なお、5チームのうち、1チームはデモデ…

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は13日、Seed Accelerator Program 第13期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計88チームのエントリ(うち、海外から22チーム)があったが、中から5チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。なお、5チームのうち、1チームはデモデイを待たずに解散、もう1チームは Open Network Lab が内部で規定する条件に達しなかったため公開されず、結果、3チームがデモデイでピッチした。

これまでの Open Network Lab でのデモデイは、主要メンターやでデモデイに参加した聴衆らによる審査投票の形式がとられることが多かったが、今回は以下の審査員5名による審査をもとにチームが表彰された。

  • 林郁氏(デジタルガレージ 代表取締役社長兼グループCEO)
  • 佐々木智也氏(DG インキュベーション シニアマーケティングディレクター/Open Network Lab 代表取締役社長)
  • 猿川雅之氏(DG インキュベーション マネージング・ディレクター)
  • 畑彰之介氏(カカクコム 代表取締役社長)
  • 村上敦浩氏(カカクコム 取締役)

Best Team Award 獲得: Comiru by POPER

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Comiru は、学習塾と保護者のコミュニケーションを支援するアプリだ。創業者の栗原慎吾氏は、住友スリーエムを経て、オプトでウェブマーケッターとして活躍し、2012年に埼玉で学習塾の講師になった異色な経歴の持ち主だ。4年間に及ぶ塾講師の経験を経て、学習塾では情報がアナログで管理されており、指導報告書など保護者に提出する情報をはじめ、あらゆる書類が紙かつ手書きで管理されていることに作業効率の悪さを痛感。学習塾の講師も保護者も、すでにデジタル世代であることに目をつけ、塾における業務プロセスや保護者とのコミュニケーションを徹底的にデジタル化するしくみを考案した。平均的な塾講師は、保護者連絡、成績管理、授業準備などに就業時間全体の7割の時間を費やしているが、Comiru によって、これらの授業以外の業務にかかる時間を10分の1にまで圧縮可能だとしている。

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デモでは、塾講師であるユーザが、テンプレートを活用して保護者に簡単にメールを送信する機能が披露され、塾講師が授業以外の業務であり重要な作業でもある、塾生徒が学校でもらった通知書を預かって内容を把握する、という手順を5分で完了する例が紹介された。保護者にとってもスマホでのやりとりで回答が可能になるため、Comiru の導入により、必要データの回収率は40%から90%に大幅に改善したとのことだ。

正式リリースから半年で、21社の塾と契約し、塾生徒の取扱ID数ベースでは2,000ユーザ以上(1生徒あたりの価格は月200円)に達している。チェーン展開ではなく、個人経営など小規模ながらも、保護者や生徒に人気の高い〝強い塾〟をターゲットにしているそうだ。今後は、塾〜保護者間のコミュニケーション支援、塾講師の業務支援にとどまらず、ユーザの増加にあわせ蓄積されてきたデータに基づいて、進路に関する情報を保護者や教師に広告として提供するサービスも提供、売上増を図りたい考えだ。

すでに有料ユーザがいることからユーザバリデーションをとれていることや、塾業界にしかいた人ではわからない、栗原氏のアウトサイダーの視点があったからこそ生まれたこのサービスの発想に、審査員の評価は総じて高かったようだ。デモブースでは、Felica を使って、生徒の入退室管理をダッシュボードで管理できるしくみも紹介されていた。生徒の塾への入退室のタイミングで、保護者のスマホに入退室を知らせるノーティフィケーションが飛ぶため、保護者にとっては子供の安否確認にも役立てることができそうだ。

Foxsy by Xpresso

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出会い系アプリの花形とも言える Tinder だが、Tinder のお膝元であるアメリカでさえ、Tinder を使った後に実際に会ってみるユーザのペアは0.1%に満たないのだそうだ。Xpresso の田中仁氏によれば、このコンバージョン率の低さは、女性が男性に求める期待値(情報の量)に比べ、男性の行動レベル(発信する情報の量)が圧倒的に低いことによるのだという。女性は一般的に、相手の男性のプロフィール、性格内面に関する情報、写真など50項目にわたる情報を求めるが、対する男性は、女性からどんな情報を求められているかわからず、または、プロフィールの入力作業そのものが煩わしく入力していないことも多い。

Foxsy は、Facebook Messenger、Kik、LINE といったメッセージアプリに連携可能な、男女の出会いを支援するデーティングボットだ。ユーザはボットからの質問に沿って情報を入力、その情報をもとにボットが男性ユーザに対して女性ユーザを紹介し、共通の話題についてボットが問いかけをすることで、男女のユーザ間のコミュニケーションを活性化させる。このしくみにより、Foxsy で会話を始めてから、実際に会うまでにいたるユーザのペア確率が40%にも上っているのだという。

Tinder を1,500回以上使ってきたという田中氏が、Tinder から Foxsy へユーザを運んできたと明言するほど、ゲリラ的なユーザ獲得手法をとっているのは面白い。ローンチからの数ヶ月でユーザ数は500人、マッチング成立は305回に至っているそうだ。出会いの支援だけでなく、イベント、ビジネス、トラベルなど、さまざまな日常機会で、人と人とが出会うための情報やプロセスを補完するサービスに仕上げていきたいと抱負を語った。

SENSO by Appledore

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フードデリバリサービス Instacart のソフトウェアエンジニアだった Tiffany Pang 氏と、P2P カーシェアリングサービス Getaround のソフトウェアエンジニアだった John Cadengo 氏が設立した Appledore。彼らは、映像認識技術や GIS(地理情報システム)などを駆使し、ホームレス支援のため、ソーシャルワーカー・警察・公的支援機関・市役所などで情報を円滑に共有できる Outreach Grid を開発していたが、ピボットを図ったか、もしくは追加の別サービスとして、デモデイでは SENSO という別サービスをピッチした。

SENSO は広告効果測定ツールとして感情分析ができるサービスだ。Pang 氏と Cadengo 氏の専門分野である感情認識や画像認識を駆使することにより、広告やコンテンツが視聴者に感動を与えられたか、感情の度合いと起伏を測定することで、マーケッターはパフォーマンスを分析し、さらによい結果の創出につなげることができる。実のところ、広告キャンペーンは、期待に応えられるパフォーマンスを上げることができず、当初予定した期間の終了を待たずに中断されているケースがほとんどなのだとか。実際の運用では、SENSO のプラットフォームにテスト用広告をアップロードし、その広告を見たテスターの感情を計測、マーケッターは感情の起伏が最も大きかった広告の選択肢を採用することができる。

少し似たサービスでは、例えば、TVision Insights などはテレビの視聴率だけでなく、やはり映像分析により、視聴者をどれだけエンゲージメントできているかを計測できるしくみを開発している。コンバージョンが計測できない種類の広告にも、例えば、CPV(インプレッション基準)や CPC(クリック基準)の間の、エンゲージメントがどの程度行えたかを定量的に分析し、パフォーマンスベースで課金するような広告が生まれてくるかもしれない。

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Open Network Lab のプログラムディレクター松田崇義氏によれば、今回の第13期の修了を受け、Open Network Lab は通算で75組のスタートアップを輩出したことになる。デジタルガレージが7月に、カカクコムやクレディセゾンと始めたオープンイノベーションのための研究組織「DG Lab」が稼働を始め、今回のデモデイもベンチャーキャピタル40社や事業会社30社が見守るところなった。フォローオンの投資や協業連携にも有効に働くだろう。

第13期デモデイの開催とともに、第14期バッチへの応募受付が開始された。Open Network Lab は、3ヶ月間のバッチ参加中の活動資金として最大1,000万円を提供。Open Network Lab の日本内外3拠点(代官山・鎌倉・サンフランシスコ)の1年間の無料施設利用に加え、Open Network Lab の Seed Accelerators Program からこれまでに輩出されたスタートアップの経営者らによるメンタリングも提供する予定。第14期バッチへの申込締切は、11月28日の正午となっている。

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Open Network Labが第12期プログラムのデモデイを開催、360°ストリーミング配信基盤の「HUG」が優勝

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は6日、Seed Accelerator Program 第12期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計93チームのエントリ(うち、海外から19チーム)があったが、中から6チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。 なお、6チームのうち1チームについては…

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は6日、Seed Accelerator Program 第12期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計93チームのエントリ(うち、海外から19チーム)があったが、中から6チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。

なお、6チームのうち1チームについては公開されず、5チームがデモデイでピッチした。デモデイの最後には、主要メンターやデモデイに参加した聴衆らによる審査投票でチームを表彰した。

Best Team Award 獲得: HUG by Ducklings

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HUG は360°対応カメラで撮影した動画をライブストリーミングできる配信プラットフォームだ。PC やスマートフォンで閲覧できるだけでなく、バーチャルリアリティ・デバイスにも対応可能な360°動画を、動画またはアーカイブ形式で配信し、特定 URL で視聴者に共有。視聴者からはリアルタイムでコメントを受け付けることもできる。

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Ducklings の高木氏によれば、今年に入って、サムスン・LG・ニコンなどのメーカーから安価な360°対応カメラが続々と発売されるのに対し、それに対応できる簡便な配信プラットフォームが世界のどこにも存在していないため開発に着手したとのこと。これまでに100カ国のユーザによって1,800回にわたり、360°ライブストリーミングが行なわれている。これでまでに、香港のナイキ新作イベント、Coursera のキーノートスピーチ配信、ウェザーニューズのお花見配信などにも利用されている。

Special Award および Audience Award 獲得: 小児科オンライン by KidsPublic

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小児科オンラインは、スマートフォンで家庭と小児科をつなぐプラットフォーム。LINE、電話、Skype、Facebook Messenger を使い、小児の症状について気軽に小児科医に相談することができる。小児科医でもある KidsPublic の橋本氏によれば、救急外来に来る小児の約8割の症状は軽症であることが多いとのことだ。保護者は、インターネットで調べてもよくわからず、自治体が提供する問い合わせ用のホットラインに聞いてもよくわからず、結局、救急外来にやってくるのだという。

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小児科オンラインでは、小児科医監修による問診、症状をスマホ撮影による写真やりとり、電子カルテによる過去に診療内容の管理により、小児の症状について、病院で受診すべきかどうか小児科医が回答してくれる。現在10名の小児科医が相談員として利用しており、個人による利用のほか、企業の福利厚生・保育園との連携・自治体の社会サービスなどの需要を取り込みマネタイズを図る。症例データを蓄積・評価し、将来的には医師を介さなくても受診要否を判断できるシステムを構築することが目標。

Kakaku.com Award 獲得: BabyMap by Trim

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BabyMap は、出先でおむつ交換台と授乳室を検索することに特化したアプリだ。検索エンジンなどを使っても容易にこれらの情報を探し出すことは難しいため開発した。 1日に100件以上投稿されるユーザからの情報集積により成立しており、17,000MAU を誇る。子供が生まれてから、おむつが外れるまでの平均2.5年間は使ってもらえ、ユーザのリテンション率が高い。

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Trim の長谷川氏は、ユーザ情報(属性・行動・嗜好)と施設情報(施設詳細・商品・口コミ)のデータが集積できることから、マーケティングに活用できる点を強調。例えば、都市計画の事前調査に必要になるプロセスを BabyMap で一部代用できることから、デベロッパや商業施設などに利用してもらいマネタイズできる可能性を示唆した。

以下は入賞はしなかったが、興味深いピッチを見せてくれたスタートアップの各チームだ。

Túpac Bio Designer by Túpac Bio

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Túpac Bio Designer は、創薬のための DNA デザインソフトウェア。東京大学のバイオメディカル研究者らによって設立された。大手の製薬会社は多くのコストを創薬研究に費やしているが、依然として失敗に終わることも少なくない。このプラットフォームでは、創薬の成功率を高めることを狙いとしている。

手動の実験に頼っていたプロセスをデジタル化し、合成 DNA を使用したカスタム薬剤ライブラリを活用することで、これまで数週間から数ヶ月かかっていた一回あたりの実験プロセスを数日レベルにまで短縮する。ゲノムコンパイラー、DNA シーケンス、コラボレーション機能、外部データベースとの連携、処理能力の高さなどで、類似プラットフォームとの差別化を図る。

withfluence by HIP Stores

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withfluence は、アジアのトップインフルエンサーにプロモーションを依頼できるマーケティング・プラットフォーム。今年の2月に台湾、タイ、香港でβ版をローンチした。Instagrammer の中から、用途や条件にあった人物にプロモーションを依頼することができる。

プロモーションの依頼者は、withfluence に用意されたインフルエンサー一覧の中から、各人の過去の投稿例を見て選択し、プロモーション案件を打診する。依頼者は withfluence のダッシュボードを通じて、プロモーション依頼後の当該インフルエンサーのフォロワー数の増減、Like 数やエンゲージメント率の推移などパフォーマンスを確認できるのが特徴。東南アジアの広告代理店、タイのモバイルキャリアからサービス利用の打診があるほか、日本のコーセー化粧品は、「雪肌精」の東南アジア向けプロモーションに withfluence の利用を決定しているとのことだ。

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Open Network Lab のプログラムディレクター松田崇義氏によれば、今回の第12期の修了を受け、Open Network Lab は通算で64組のスタートアップを輩出したことになり、第11期までの輩出スタートアップの合計時価総額は438億円と、投資時点から14.52倍のパフォーマンスを稼ぎ出している。

第12期デモデイの開催とともに、第13期バッチへの応募受付が開始された。Open Network Lab は、3ヶ月間のバッチ参加中の活動資金として最大1,000万円を提供。また、これまでに比べ、より海外で活躍できるスタートアップの支援を強化する。Open Network Lab の日本内外3拠点(代官山・鎌倉・サンフランシスコ)の1年間の無料施設利用に加え、Open Network Lab の Seed Accelerators Program からこれまでに輩出された70社のスタートアップらによるメンタリングも提供する予定。第13期バッチへの申込締切は、5月27日の正午となっている。

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Open Network Labが、MVP作成までをハンズオンする短期集中起業支援プログラム「BOOTSTRAP」を始動

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デジタルガレージ(東証:4819)などが推進するスタートアップ・アクセラレータ Open Network Lab は5日、新しい起業支援プログラムとして「Open Network Lab BOOTSTRAP(以下、BOOTSTRAP と略す)」を開始することを明らかにした。同アクセラレータが展開してきた Seed Accelerator Program とは異なり、BOOTSTRAP は4回のワー…

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デジタルガレージ(東証:4819)などが推進するスタートアップ・アクセラレータ Open Network Lab は5日、新しい起業支援プログラムとして「Open Network Lab BOOTSTRAP(以下、BOOTSTRAP と略す)」を開始することを明らかにした。同アクセラレータが展開してきた Seed Accelerator Program とは異なり、BOOTSTRAP は4回のワークショップ形式からなる短期集中プログラム。プロダクト開発や資金調達よりも手前のフェーズにあるスタートアップ予備軍の掘り起こしを狙う。

Open Network Lab では、これまでのバッチ12回におよぶ Seed Accelerator Program を通じて64組のスタートアップを輩出し、そのうちの約4割が次期の資金調達ラウンドにこぎつけている。一方で、Seed Accelerator Program への応募総数に対し、実際にプログラムへの参加権を手にするスタートアップの通過率は8.4%と依然狭き門だ。通過できなかったスタートアップに共通して見られる傾向として、解決すべき問題が具体的になっていないことが多い、と Open Network Lab のプログラムディレクターで、DG インキュベーションのシニアインベストメントマネージャーの松田崇義氏(写真上・左から2人目)は語る。

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そのような問題を解決すべく、BOOTSTRAP では4回のセッションを通じて、

  1. アイデア検証
  2. ユーザーヒアリングの重要性
  3. サービス(MVP=Minimal Viable Product)を作る上で考えるべき3つのこと
  4. プロダクトの上手な見せ方(プレゼンテーションのコツ)

…のテーマに沿ったワークショップが繰り広げられる。講師には松田氏のほか、Open Network Lab の Seed Accelerator Program の卒業生を迎える。初回となる5月27日(金)、28日(土)の東京の回(各日に2セッション実施し、合計4セッションとなる)の定員は40名で本日から募集を開始し、応募の状況次第では東京以外の都市でも開催を検討するとのこと。松田氏によれば、半年に一度3ヶ月の期間で運用されるシードアクセラレータプログラムではタイミングの合わないスタートアップを掘り起こし、東京以外での Open Network Lab の認知度を高める意図もあるそうだ。

日本国内では CVC やオープンイノベーションの隆盛により、インキュベータやアクセラレータの新規参入が相次いでおり、日本のスタートアップ黎明期からあるインキュベータやアクセラレータは、戦略の明確な差別化と練り直しの必要に迫られている。迎える起業家群の裾野を広げつつも、より結果の出せるインキュベータやアクセラレータが求められる中で、Open Network Lab の動きに追随する同業他社は今後増えるかもしれない。

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ONLabが第11期デモデイを開催、ソーシャルメディア分析で世界の事件を即時に伝える「Spectee」が優勝

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(本稿における写真は、すべて Open Network Lab による提供。) 東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は2日、インキュベーション・プログラム第11期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。7チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受け、この日のデモデイに臨んだ。デモデイの最後には、主要メンターらが審査投票によりチームを表彰した。…

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(本稿における写真は、すべて Open Network Lab による提供。)

東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は2日、インキュベーション・プログラム第11期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。7チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受け、この日のデモデイに臨んだ。デモデイの最後には、主要メンターらが審査投票によりチームを表彰した。

Best Team Award 獲得: Spectee

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Spectee は、世界中で「今」起きている、あらゆる出来事をリアルタイムに映像で配信する情報配信プラットフォーム。世界中でソーシャルメディア上に投稿された動画や写真を独自開発した人工知能エンジンで瞬時に収集・解析・編集し、最新情報を伝える。

最近では、Spectee を展開するユークリッドラボはソニーと協業、海外カンファレンスなどで Spotpedia など Spectee をエンハンスしたプロダクトも発表している。詳しくは、今年の Mobile World Congress をカバーした拙稿を参照してほしい。

<関連記事>

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特別賞 獲得: Sparkle Box

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Sparkle Box は、Eコマースに精通した女性3人が設立したスタートアップ。月額2,500円で総額25,000円相当のアクセサリー3点を何度でも借りられるオンライン月額制レンタルサービス。

「欲しい物リスト」から好みの商品を2点選ぶ。加えて、サイト上にユーザが登録した好きな色などファッションスタイルに基づいて、Sparkle Box のスタイリストがもう1点アクセサリーを追加でつけてくれる。

現在、18ブランド500以上のアイテムが登録されており、気に入ったアイテムはそのまま20%オフで購入することもできる。

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特別賞 獲得: Codenews

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Codenews はエンジニアのためのニュースキュレーションプラットフォーム。ユーザーに最適化されたプログラミング情報を定期的に配信している。現在、複数の言語に対応しており、ユーザーの30%が英語圏からの登録だ。

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以下は入賞はしなかったが、興味深いピッチを見せてくれたスタートアップの各チームだ。

Qangaroo

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Qangaroo(カンガルー)は、Web開発におけるテスト工程一元管理ツール。開発のテスト工程で多発するトラブルを解消するため、リアルタイムでの進捗管理機能や、テスト作成支援機能、仕様書とテストの整合性追従機能などを提供している。

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Dragonfly Pay

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Dragonfly Pay は、円やドルなどの通貨を、ブロックチェーンによりデジタルデータ(デジタル通貨)に変換し、安価に素早く国境を越えて相手に送金する仕組みを開発している。

Bitcoin やブロックチェーンを使った海外送金スタートアップとしては、先ごろ、韓国の Coinplug が約5.1億円を調達、同じく韓国の Sentbe(센트비)が近くサービスを開始するとしている。

Hacker Analytics

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グルメキュレーションアプリ「Tapli(タプリ)」の展開で知られるラビッツが次に挑むのは、Hacker Analytics。GitHubやその他の技術的サービスを解析し、エンジニア人材の技術力を可視化するサービス。現状、エンジニア採用にかかっている、時間と費用を効率化し、非エンジニアの採用担当者でも欲しい人材を簡単に見つけられる環境を提供する。

asQme

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以前 THE BRIDGE でも紹介した、海外アーティストを日本に呼んでライブを開催するクラウドファンディング・サイト「alive(アライブ)」の創業者で、イギリス人神経科学研究者の Sam Mokhtary 氏が次に仕掛ける asQme(アスクミー)

世界中の著名人やアーティストにどんなことでも質問できて、動画を通じて本人から回答を得ることができる、インタラクティブメディアを提供。Red Hot Chili Peppers などが既に使い始めており、新しい形のファンとの交流体験を提供している。

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Open Network Lab 代表取締役社長の佐々木智也氏によれば、今回の第11期の修了を受け、同社のアクセラレーション・プログラム開始から通算で500組からのエントリを受けつけたことになるのだそうだ。

また、第11期デモデイの開催とともに、10月2日から第12期のバッチへの申込が開始された。Open Network Lab からスタートアップへの提供資金はこれまで200万円〜1000万円の範囲で出資してきたが、第12期からはスタートアップのフェーズに応じて、200万円・500万円・1000万円の3種類のいずれかの出資に変更されることになる。第12期バッチへの申込締切は、11月16日の正午となっている。

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Open Network Labが第10期プログラムのデモデイを開催、労務手続をクラウド化する「SmartHR」が優勝

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は2日、インキュベーション・プログラム第10期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計80チームのエントリ(うち、海外から20チーム)があったが、中から7チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。 なお、7チームのうち1チームについてはステルスモードである…

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は2日、インキュベーション・プログラム第10期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。このバッチには、日本の内外から合計80チームのエントリ(うち、海外から20チーム)があったが、中から7チームが選抜され3ヶ月間にわたってメンタリングや支援を受けることとなった。

なお、7チームのうち1チームについてはステルスモードであるため公開されず、6チームがデモデイでピッチした。デモデイの最後には、主要メンターらが審査投票によりチームを表彰した。

Best Team Award 獲得: SmartHR

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労務手続は面倒な作業だ。本来は企業側が必要書類を作成しなければならないが、その作業がアナログで、難解かつ面倒であるため、小規模な組織では、当事者である従業員が自分で手続させられることもしばしばだ。SmartHR は労務手続に必要な一連の作業を SaaS 化しており、社会保険労務士に頼むと平均して3週間2万円かかる業務を、SmartHR では1週間フリーミアムで完了させることができる。

サービスはまだローンチしていないが、ランディングページ公開から2週間で、合計従業員数1,449人を擁する125社の企業からサインアップがあった。そのうちの10社にデモを行ったところ、お金を払っても使いたいという回答が得られている。

SmartHR がターゲットとするのは日本全国419万社の中小企業で、その合計従業員数は2,700万人。近日、日本政府が公開する電子政府APIとも連携する。従業員データベースが形成されるので、ユーザである企業には、従業員数の増加に合わせて、就業規則の作成や産業医の採用などを促す告知する機能も提供する。

SmartHR の提供元である KUFU は、これまでに BtoB・BtoEサービスのクチコミサイト「Yknot(ワイノット)」や、ウェブクリエイターのスキルを数値化するプロフィールサービス「SKILLSAND(スキルサンド)」などを公開している。

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特別賞 獲得: LifeCLIPS

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LifeCLIPS を開発する iDEAKITT CEO の藤田遼平氏は以前、イベント・チケッティング・スタートアップの Peatix でビジネス開発をしていた。当時の彼の上司である Peatix CEO の原田卓氏(関連記事)とは今でも親交があり、原田氏の「Facebook は人が繋がりすぎているし本音が書けないし、ブログは面倒」という言葉にヒントを得て、LifeCLIPS の開発に着手した。

LifeCLIPS はテキストだけのソーシャル・ネットワークであり、誰もが気軽に文章を書き留めることができるウェブサービス。手軽に書きたいものが書ける場所を目指している。ブログを書き始めるまでの必要入力項目(ユーザIDやパスワード)が圧倒的に少なく、ユーザは投稿文章ごとに全体公開、限定公開、非公開を選ぶことができる。

11月のリリース以来、2万件以上の投稿がなされ、サインアップから1ヶ月後のアクティブユーザ率は50%以上。平均滞在時間は10分以上で、7割はモバイルからのユーザだが、投稿される記事の平均文字数は406.49文字と長いものになっている。写真は Instagram、動画は Vine、テキスト投稿は LifeCLIPS という位置付けを目指す。今週火曜日に iOS アプリを公開し、Apple iTunesStore 上でおすすめアプリとして紹介された。

<関連記事>

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特別賞 獲得:tsunagu Japan

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tsunagu Japan は、英語と中国語で、海外に日本のライフスタイルを紹介するサイト。既存のウェブサイトでは実現できていない、まとめ記事形式の観光案内を発信する。これまでに、東京のハラール対応のしゃぶしゃぶレストランを紹介する記事を公開したところ、海外から非常に反響がよかった。

現在の月間ユニークユーザ訪問数は43万人で、月単位成長率は245%。Facebook ページファン数100万人、海外で tsunagu Japan を紹介してくれるアンバサダー320人、DiggTripZilla.sg と提携しコンテンツ・シンディケーションしており、2015年7月までに月間ユニークユーザ訪問数100万人の達成を目指している。

今後は、ホテル、レストラン、ショッピングなど、日本の観光にまつわるバーティカルなメディア・プラットフォームの構築に加え、中国語対応の強化と記事の量産体制の確立を目指す。

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以下は入賞はしなかったが、興味深いピッチを見せてくれたスタートアップの各チームだ。

Makey

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Makey は、女性が自分に合ったメイク方法を知るため、ユーザ同士がメイクのノウハウを共有するためのサービス。これまでにユーザを集め、花王やコーセーなど化粧品メーカーとコラボしたメイク講習会を開催している。4月中旬以降にアプリをリリースさせる計画。

広告の掲載と、化粧品販売サイトへの顧客誘導によるアフィエイト収入でマネタイズ。今年夏以降にはメディアを作り、1.5兆円規模といわれるアジアや中国市場への訴求を図る。

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FLAP

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FLAP は、美容師と消費者とのマッチング・プラットフォーム。これまでにも美容院を紹介するサーチ・ポータルはあったが、美容師を紹介する情報源は無かった。美容師が美容院から得られる収入は基本給と指名料で構成されており、指名料は収入に大きく影響するので、美容師は自身を指名予約してくれるお客を増やしたいと願っている。

客は FLAP を利用することで、さまざまな美容師のポートフォリオを閲覧することができるので、初めての美容師を指名予約する上での精神的なハードルを下げることができる。12月1日からブラウザ版限定でリリース。利用を始めた美容師のうち、42% が自身の情報を投稿し、35% が1ヶ月以上利用、7.5% が新規顧客の取得に成功している。

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HouseCare

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HouseCare は家の掃除サービス提供するスタートアップ。もともとは、ベビーシッター・サービスの提供を試みていたが、日本では展開が難しいとの判断からピボットした。どの部屋をいつ掃除したいかを選ぶだけで、1日前までに予約すれば、1時間あたり2,500円で利用できる。

同業大手のダスキンの場合、トイレを掃除するだけで10,800円程度かかるが、HouseCare なら同じ金額で家全体を掃除できる(部屋数、家の大きさなどによる)。サインアップした人のうち、37% が2日以内の予約をした。現在のサービスエリアは東京23区のみ。今後、AirBnB などのバケーション・レンタル業とも連携していく。

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Open Network Lab 代表取締役社長の佐々木智也氏によれば、今回の第10期の修了を受け、Open Network Lab は通算で58組のスタートアップを輩出したことになり、第8期までの輩出スタートアップの合計時価総額は325億円と、投資時点から22.71倍のパフォーマンスを稼ぎ出している。

第10期デモデイの開催とともに、4月2日から第11期のバッチへの申込が開始された。Open Network Lab からスタートアップへの提供資金はこれまで200万円を上限としてきたが、最近のスタートアップ・シーンの情勢を考慮して、第11期からはスタートアップのフェーズに応じて、提供資金の上限額が1,000万円まで引き上げられることが発表された。第11期バッチへの申込締切は、5月18日の正午となっている。

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Open Network Labが第9期プログラムのデモデイを開催、日本茶を世界に販売する「YUNOMI」が優勝

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は今日、インキュベーション・プログラム第9期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。7月からスタートしたこのバッチには、日本の内外から合計6チームが選抜されたが、うち1チームはステルスモードであるため公開されず、5チームがデモデイでピッチした。 このうち、バッチ期間における功績が優秀と評価された2チームには、それぞれ B…

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東京のスタートアップ・インキュベータ Open Network Lab は今日、インキュベーション・プログラム第9期のスタートアップを披露するデモデイを開催した。7月からスタートしたこのバッチには、日本の内外から合計6チームが選抜されたが、うち1チームはステルスモードであるため公開されず、5チームがデモデイでピッチした。

このうち、バッチ期間における功績が優秀と評価された2チームには、それぞれ Best Team Award と Best Growth Award が贈られた。この機会に、Open Network Lab から輩出された優秀なチームを一見してみることにしよう。

YUNOMI【Best Team Award】

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Matcha Latte Media のチームと、表彰するデジタルガレージの林郁CEO(右)。

YUNOMI は、日本茶を海外に販売するオンライン・マーケット・プレイスだ。農林水産省の発表によれば、日本茶の輸出額は現在50億円(2013年)、これが2020年には150億円にまで伸ばすことを目標に設定している。しかし、ポーランドでさえお茶の輸出額はこの3倍の金額に上り、日本茶の高い品質に関わらず、世界の茶市場9兆円に比べ、日本の輸出額が圧倒的に低いのには阻害要因があるからだと、Matcha Latte Media のチームは考えた。

いくつかの阻害要因とは、言語障壁、ロジスティクス、価格の高さだ。YUNOMI は日本の茶農家を世界のティーブランドと結びことで、これらの阻害要因を無くし、日本茶の世界市場における競争力を高めたいと考えている。現在、2,300人のユーザが登録しており、コンバージョン率は35%。販売先の半分はアメリカで、55カ国に向けて販売した実績がある。お茶の販売がうまくいけば、茶器、雑貨、お茶の味の食品、日本のグルメ食材の販売へと分野を拡げたいとしている。

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TABEENA【Best Growth Award】

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TABEENA のチームと、表彰する Open Network Lab 代表取締役の石丸文彦氏(右)。

旅先に行くと、スマートフォンで写真を撮影している観光客を多く見かける。彼らに質問してみると、写真撮影の理由の多くは、旅の記録を残すためと答える。しかし、実際には、撮影した写真をスマートフォンの中にとどめているケースが多い。Facebook に代表されるソーシャル・ネットワークも、友人と体験を共有するのには都合がよいが、記録を残すという点では必ずしも便利な環境とは言い難い。

簡単に写真を記録し、簡単に振り返ることができるアプリとして、TABEENA が開発された。スマートフォンを持つユーザへのインタビューで、一回の旅行でユーザは平均4.7枚の写真を撮影することが確認できており、のべ3.8億人の観光客がいる日本では、年間17億枚の写真が TABEENA のターゲットとなる。

将来は、ユーザの興味、天気、時間、位置情報などをもとに、旅行ガイドに代わるカスタマイズされた情報を提供するアプリにしたいとしている。

tabeena_screenshot

Mobingi

サーバやクラウドへのアプリケーションのディプロイは、エンジニアにとって手間のかかる作業だ。Mobingi はこのディプロイ作業を SaaS により自動化することで、エンジニア一人でもディプロイができるようにしたサービスだ。HerokuEngine YardDigital Ocean などは競合になり得るが、アプリ以外のソフトウェアがディプロイできたり、ベンダーロックインが無かったり、オートスケーリングができるなどの点で、競合よりも優位であると説明する。

この分野の市場規模は、日本国内で2,000億円、世界全体では19兆円に上ると言われる。Mobingi は今年1月に開発をスタートし、9月にクローズドβ版、10月にオープンβ版をローンチした。

untickle

untickle の野村千代氏。
untickle の野村千代氏。

日本で、アトピー性皮膚炎の患者は20人に一人。彼らは症状を悪化させないよう、食事などに細心の注意を払うため、平均して年間24万円の追加支出を余儀なくされている。したがって、アトピー性皮膚炎患者の市場は1兆円規模に上る。

一方、アトピー性皮膚炎患者の悩みは、症状を和らげるためにどのような対策をとればいいか、その情報を集めにくいことにあった。対策は症状や部位によっても異なる。そこで、患者が自分と似たような症状を訴える他のユーザの投稿から、自分にあった対策を見つけられるソーシャル・ネットワーク「untickle」を開発した。

日本アトピー協会などのNPOや、アトピーに効くとされる温泉宿「山辺の家族」などの協力により、既に患者5,600人をユーザとして獲得しており、スポンサー2社、広告掲載依頼は10件に上る。今後、食品会社とのタイアップや化粧品会社のサンプル商品取扱などでマネタイズ。日本のみならず、世界市場にも展開していきたいとしている。

Kabotip

Kabotip の Claude Eguienta 氏。
Kabotip の Claude Eguienta 氏。

写真家がどれだけ美しい写真をソーシャル・ネットワークを投稿し、多くの「いいね」を得ても報酬を得ることはできない。音楽アーティストも生活していくのは大変だ。彼らは価値のある創造物を作り出しているのに、それをマネタイズできる可能性を捨ててしまっている。

Kabotip は、あらゆるコンテンツの投稿/検索プラットフォームで、ユーザは好きなコンテンツを作ったアーティストに、暗号通貨を使ってチップを渡すことができる。チップを得たアーティストは、プラットフォーム上で別のアーティストに対してチップを渡すことができる。

世界中の200人を超えるインフルエンサー、日米仏の12の雑誌、世界の10のファッション・ブログなどとの連携によりユーザ獲得の努力を行う。ビーコンを使って、オフラインの実世界のコンテンツ作品へのチップ、イベントでのチップ、有料会員制度などによりマネタイズを行う。


なお、Open Network Lab は2015年1月から開始される、第10期のインキュベーション・プログラムへの参加を希望するスタートアップからの応募を募集している(締切は11月10日)。参加が認められたチームは向こう1年間、東京・代官山、鎌倉・材木座のコワーキング・スペース「Open Network Space」のほか、デジタルガレージがサンフランシスコに開設するコワーキング・スペース「DG717」の利用も可能となる。特にDG717では今後、シリコンバレーの起業家によるメンタリングの機会を増やすことなどを予定している。

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