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Amazonがバーチャル試着室を開発、ファッションECの本命となるか

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  ピックアップ:Amazon’s new AI technique lets users virtually try on outfits ニュースサマリー:Amazonは6月5日、服の着用時における外観の画像を生成するバーチャル試着システム「Outfit-VITON」を同社ブログにて発表した。同社は既に、AIを活用してアパレルの提案や比較をする「Style by Alexa」や、試着…

 

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Image Credit : Amazon

ピックアップ:Amazon’s new AI technique lets users virtually try on outfits

ニュースサマリー:Amazonは6月5日、服の着用時における外観の画像を生成するバーチャル試着システム「Outfit-VITON」を同社ブログにて発表した。同社は既に、AIを活用してアパレルの提案や比較をする「Style by Alexa」や、試着して買いたくないものを返品できる「Prime Wardrobe」のサービスを提供している。今回の新システム導入で、よりオンラインでのアパレルショッピング体験が便利になると想定されている。

重要なポイント:アパレルのオンラインショッピング移行は、自宅からの購入が可能で豊富な品揃えがある便利さから人気が高まりつつある。しかし、実際に試着できないというアパレルならではのボトルネックから、まだ一般的になったとは言えないのが現状だ。今回、Amazonが開発したバーチャル試着室は、そんな課題を解決しアパレル市場のEC化を急速に進める起爆剤となりうるのだろうか。

詳細情報:Fire TV、Kindle Fire、Echoなどの製品を生み出したAmazonのハードウェア研究所である「Lab126」が、バーチャル上における衣服試着の可視化をすることができるシステムを開発した。

  • 日本企業も複数社参入し、メイキップ社のサイズレコメンドシステム、Sapeet社の3Dネット試着システムなどがある。ZOZOが提供したZOZOSUIT(現在は終了)やZOZOMATなどは一時大きな話題となった。
  • 未だ実用性が疑問視されている側面もあるが、ミレ二アル世代にターゲットを絞ったabof.comの事例のように、返品率を0%近くまで下げ(アパレル業界の平均返品率は20%前後)、業界水準の400%上回るコンバージョン率を実現した先行事例も出てきている。
  • Amazonは、既出のバーチャル試着室システムとの違いとして次の2点を主張している。(1)「基準となる衣服の形状をターゲットとなる人物に適合するように変更する、幾何学的に正しいセグメンテーションを生成するアプローチ」(2)「合成された画像を反復的に微調整するオンライン最適化スキームを活用し、テクスチャー などの細かい衣服の特徴を正確に合成するアルゴリズム」
  • 「もっとフォーマルなものを」「首のスタイルを変えて」というようなユーザーの抽象的な変更指示にも対応できるよう研究が進められており、店舗で店員と会話する感覚でオンラインショッピングができるような体験の実現を目指している。

背景:米国のアパレル市場全体は、2020年から2025年かけてCAGRが3.6%と伸び悩んでいる一方、米国のアパレルECの市場規模は、2017年から2024年にかけてCAGRが16.09%と大きく成長する見通し。そのため、アパレル市場におけるECの存在感は高まりつつあり、今回の製品はその成長を大きく後押ししうる。同様に、バーチャル試着室の市場も、2019年から2024年にかけてCAGRが20.9%と高い成長率で成長し、市場規模は76億ドルに達すると予測される。

執筆:國生啓佑/編集:増渕大志