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誰もがクレジットカードを持てる世界へ、Petalが賭ける「未来」の信頼度

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ピックアップ:Valar triples down on Petal, leading $55M Series C round into the credit card disruptor ニュースサマリー:フィンテックスタートアップ「Petal」は9月24日に、シリーズCにて5500万ドルの資金調達を実施したことを発表している。リード投資家にはValarが参加し、Rosecliff Ventur…

Petalウェブサイト

ピックアップ:Valar triples down on Petal, leading $55M Series C round into the credit card disruptor

ニュースサマリー:フィンテックスタートアップ「Petal」は9月24日に、シリーズCにて5500万ドルの資金調達を実施したことを発表している。リード投資家にはValarが参加し、Rosecliff Ventures、Afore Capital、 RiverPark Ventures、 Great Oaks Venture Capitalなども同ラウンドに参加している。

同社はクレジットスコアが低い、または若年層へ向け、独自のモデリングに応じた審査でクレジットカードを発行している。

話題のポイント:後払い市場の盛り上がりが勢いを増す北米市場ですが、それと同時にクレジットカードの在り方についてもアップデートがかかりつつあります。今回調達を発表したPetalは、彼らは従来クレジットカード会社がユーザーの信頼度を計測するために重きを置いてきた個人の「クレジット」の概念への変革を目指しているスタートアップです。

Petalは審査時にユーザーのクレジットスコア(信頼スコア:アメリカであれば、SSN/ソーシャルセキュリティーナンバーに紐づく個人情報など)を利用せず、機械学習を活用した独自の審査モデル「Cashflow Underwriting(キャッシュフロー・アンダーライティング」を採用しています。

これは、ユーザーの銀行口座の入金・支出のパターンなど、あらゆる観点からユーザーの将来的な支払い能力を事前予測するというもの。クレジットスコアが過去の信用に重要度を置いていたのに比較して、同社では現在の経済状況に応じた未来の信用度を図ろうとしているということでしょう。特に、金銭面で問題を抱えていないが「クレジットスコア」として形上の信頼度を集めきれていない若者世代の需要と、マッチしていると感じます。

そのため、クレジットカードとしての機能も、例えばサブスクをシームレスに確認・解約できる仕組みを導入するなど、モダンな仕組みを採用しています。また、Petalを介したトランザクションを増やすことで、ユーザーが最終的には現段階で社会的に認められている信頼度指標「クレジットスコア」をきちんと構築できるような、仕組みも重要視しています。

同様に、クレジットスコア以外で信頼度を図り、留学生やSSNを持たないユーザーにクレジットカードを発行する「Deserve」の台頭など、やはりクレジットカードを誰しもが持てるための動きは活発になりつつあるのだと思います。冒頭にも述べたように、Affirmを始めとした「後払い」市場が一般化してきている中、同じ概念のクレジットカードにも変革が求められるタイミングが来ているのは間違いないのでしょう。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆

Petalが3,400万米ドルを調達、クレジットスコアを持たない人を対象にクレジットカードサービスをローンチ

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フィンテックスタートアップの Petal は、資金調達ラウンドで投資銀行の Jefferies と Silicon Valley Bank から3,400万米ドルを調達した。ニューヨークに拠点を置く同社は、これまでとは異なる形のクレジットカードを正式にローンチする。 簡単にまとめると、Petal が取り扱うクレジットカードでは申込者を審査するのに従来のクレジットスコアを採用していない。代わりに、「…

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Petal

フィンテックスタートアップの Petal は、資金調達ラウンドで投資銀行の Jefferies と Silicon Valley Bank から3,400万米ドルを調達した。ニューヨークに拠点を置く同社は、これまでとは異なる形のクレジットカードを正式にローンチする。

簡単にまとめると、Petal が取り扱うクレジットカードでは申込者を審査するのに従来のクレジットスコアを採用していない。代わりに、「キャッシュフロー・アンダーライティング」と呼ばれるプロセスを使っている。同社によると、このプロセスではマシーンラーニングによってビッグデータをふるいにかけて、「各ユーザの完全なデジタル金融記録を分析する」という。この手法は、特に十分なクレジットスコアを構築できていない若いユーザにとって有効だ。

アプリ型のクレジットカード

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Petal アプリ

2015年に設立された Petal は、試験的なプログラムとして手数料無料のクレジットカードを昨年9月にローンチした。この時点ではクレジットカードはモバイルアプリの形を取っており、支出の管理や、自動支払いとリマインダーの設定などの機能を備えていた。Petal は利率に重点を置く代わりに、利用者に特定月の希望支払金額を設定してもらうことで、金利の計算を簡素化している。返済額は米ドルで表示されるようになっている。

信用枠が小さい人たちに向けたサービスを始めているスタートアップは Petal だけではない。今年はじめには Visa と MasterCard が支援する Dynamics という企業が、ミニディスプレイとモバイル接続を備えたクレジットカード「Wallet Card」を発表した。他にも、Tally がユーザのクレジットカードの借金完済を支援する自動化アプリを提供している。このアプリは1年前に iOS 向けにローンチされたが、数週間前には Android でも利用できるようになった。個人向けファイナンスボットの Digit も、クレジットカードの借金を減らすための自動化サービスをローンチしている

Petal は以前にも1,660万米ドルを調達しており、その大半である1,300万米ドルは今年はじめに Peter Thiel 氏の Valar Ventures がリードした投資によるものである。今回の3,400万米ドルの調達により、同社の製品を拡大するための十分な資金を得たことになる。

Petal の共同設立者兼 CEO の Jason Gross 氏は次のように話す。

クレジットスコアが全くないアメリカ人は何千万人もいます。さらに数百万の人々にはすべての金融記録がわかるような十分なクレジットヒストリーがないのです。このままでは、信用を構築しておかないと、初めての車の購入、スモールビジネスの立ち上げ、家の購入といった人生でもっとも大切な場面で困ったことになってしまいます。

Gross 氏によると、10万人以上の人がすでに Petal を利用するためのウェイティングリストに名を連ねているという。

今回の投資によってお待たせしている人たちに対応できるようになります。(Gross 氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

機械学習でクレジットスコアの低いユーザへのカード発行を可能にするPetal、Peter Thiel氏率いるValar Venturesらから1,300万米ドル獲得

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設立して間もないフィンテックスタートアップの Petal が、Peter Thiel 氏の Valar Ventures がリードするシリーズ A ラウンドで1,300万米ドルの資金を獲得した。 このラウンドには他にも、Third Prime Capital、RiverPark Ventures、The Social Entrepreneurs’ Fund、Brooklyn Bridge Vent…

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Petal Card

設立して間もないフィンテックスタートアップの Petal が、Peter Thiel 氏の Valar Ventures がリードするシリーズ A ラウンドで1,300万米ドルの資金を獲得した。

このラウンドには他にも、Third Prime Capital、RiverPark Ventures、The Social Entrepreneurs’ Fund、Brooklyn Bridge Ventures、Afore Capital、Rosecliff Ventures、Great Oaks Venture Capital、New Ground Ventures、Abstract Ventures、Ride Ventures、Story Ventures、The Gramercy Fund などが参加している。

2015年、ニューヨークを拠点に設立された Petal が目指すのは、通常消費者を評価するために使用される従来型のクレジットスコアに頼らない、新たなクレジットカードの提供だ。これが実現すれば、特に十分なクレジットスコアを構築できていない若いユーザにとって魅力的なサービスとなる。

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Petal Card

Petal はマシンラーニングとビッグデータ、そして一般常識を融合させた「キャッシュフロー・アンダーライティング」として知られるプロセスを通して「各ユーザの完全なデジタル金融記録を分析」し、プラットフォームがユーザの収入や貯金額、さらに支出から信用力を査定する。Petal の CEO 兼共同設立者の Jason Gross 氏によると、この手法によって利用者の返済能力をより公平に、また正確に描くことができるという。

Gross 氏は次のように語る。

特定の世代をひとまとめにしてサブプライム(信用度が低い利用者)だと業界が判断するのは、大きな誤りです。現在のクレジットシステムでは、米国の若者やこれまでクレジットカードを使ったことのない新規利用者に対し不公平な「ハイリスク」のレッテルを貼り、高額な金利や手数料というペナルティを課しているのです。Petal はそのサイクルを打ち破り、テクノロジーを使って各ユーザにふさわしいクレジットを多くの人に提供したいと考えています。

クレジットの限度額は500米ドルから1万米ドルまでで設定でき、金利は通常(本記事執筆時)14%から25%までとなっているが、各月の支払残高がなく翌月に繰り越さなければ利息はつかない。

Petal は2017年9月にアーリーアクセスプログラムで「手数料無料」のクレジットサービスを開始し、それに伴いリマインダーや自動支払いなどの機能を備えたユーザ支援のためのモバイルアプリも立ち上げた。さらに、金利ベースで考えるのではなく、まずは利用者に特定月の希望支払金額を設定してもらい、それから金利を計算して提示するという方法をとっている。

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Petal アプリ

Petal はわずか4ヶ月前のシードラウンドで360万米ドルを調達したばかりで、今回の1,300万米ドルと併せてチームの成長や商品の全国展開に活用する予定。

資金を提示して

PayPal の共同設立者である Peter Thiel 氏はフィンテック業界ではベテランだ。ニューヨークに拠点を置くベンチャーキャピタルで、Andrew McCormack 氏、James Fitzgerald 氏と共同設立した Valar Venturesを通して彼はフィンテックに関心を寄せ続けている。実際、Valar はヨーロッパの TransferwiseN26など数多くのフィンテックスタートアップに投資してきた。

しかし、慎重姿勢の銀行カードとの関係性を再考しようとするスタートアップは Petal だけではない。今週(1月第1週)、Visa や Mastercard といった大手金融企業が支援する Dynamics が、モバイル接続とミニディスプレイを備えたカード「Wallet Card」を発表した。そしてヨーロッパでは、全ての銀行カードを一つにまとめるテクノロジーを提供する Curve がベンチャーキャピタルの関心を集めている。

信用力を認知することは金融サービス業界の重要な側面だ。そのため消費者の信用格付けへのアプローチ法を再考できるテクノロジーであれば、ベンチャーキャピタルは確実に興味を持つだろう。

McCormack 氏は次のように述べている。

Petal の技術により、消費者の信用力を査定する方法が変わる可能性があります。これは米国や世界中のクレジット市場に大きな影響を与えるものです。現在のクレジットシステムに見過ごされ、不利な立場にいる人々の助けになるために Petal を支援できることを嬉しく思います。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】