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人々の足取りをビジネスに活かす「Placer.ai」、1億ドル調達でユニコーンに

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消費者の「足取り」に関するデータを企業に提供する位置情報分析プラットフォームのPlacer.aiは、シリーズCラウンドで1億ドルを調達し、同社の価値を10億ドルと評価した。 ロケーション・インテリジェンス業界は昨年、120億ドルの市場とされ、企業がビッグデータ分析を活用して収益を向上させるため、この数字は今後数年で2倍以上になると予測されている。2016年に設立されたPlacer.aiは、小売業者…

Placer: Location intelligence and analytics for foot traffic

消費者の「足取り」に関するデータを企業に提供する位置情報分析プラットフォームのPlacer.aiは、シリーズCラウンドで1億ドルを調達し、同社の価値を10億ドルと評価した。

ロケーション・インテリジェンス業界は昨年、120億ドルの市場とされ、企業がビッグデータ分析を活用して収益を向上させるため、この数字は今後数年で2倍以上になると予測されている。2016年に設立されたPlacer.aiは、小売業者、ホスピタリティ・アウトレット、および同様の企業に対し、新しいビジネスチャンスを提供するべく、オーディエンスや競合に関するデータを提供している。

例えば企業は正確な足取りと「滞留時間」を得ることができ、時間や曜日、顧客セグメントでフィルタリングすることができる。これは、特別なプロモーションやイベント、祝祭日が商取引に与える影響を理解するのに役立つ。また、Placer.aiが言うところの「真の商圏」、つまり顧客が実際に住んでいる場所や働いている場所を見つけ出し、理想の顧客にマーケティング予算を投じることができる。これは、不動産会社が新しい物件をどこに投資すべきかを考える際にも有効だ。

しかしPlacer.aiは一体どこからこれらのデータを入手しているのだろうか。同社は、位置情報サービスを提供するサードパーティのモバイルアプリとパートナーシップを結んでおり、Placer.aiは集約・匿名化されたデータ、つまり個人識別情報を同社と共有することなくデータを受け取ることができる。

Above: Placer.ai dashboard

何が起こっているのか

実際に企業がPlacer.aiを利用するにはどのようにすればよいのか。例えばある小売業者が2つの店舗を持ち、5つの店舗に拡大しようとしているとする。実店舗の拡大には賃貸契約や在庫、人員配置など、さまざまなコミットメントが必要であり、意思決定を誤ることは許されない。

そこで、この小売業者はPlacer.aiを使って既存の店舗を分析し、現在何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのか、競合はどこで成功しているのかを調べ、最終的にどこに店舗を構えるべきかを決定することができるのだ。その後、マーケティング部門はデータを使って来客を促す戦略を練り、業績担当者は分析結果を得て、その地域の既存店に対するベンチマークを行うことができる。

Placer.aiの共同設立者兼CEOであるNoam Ben-Zvi氏は本誌VentureBeatの取材に対し「データの力は企業がその価値を見出すことができるかという事実にかかっています。実店舗の小売業で実際に何が起こっているのかという結果に対し、企業が単一の視点を作り出せるよう支援しています」とコメントしている。

パンデミックのほとんどの期間は世界中がオンラインに殺到したため、小売業者や接客業にとって足元(リアル)の心配はあまりなかったかもしれないが、Ben-Zvi氏は過去2年間は企業がリアルタイムデータの力を理解するのに役立ち、実際にそれが同社に利益をもたらしたと語っている。

「消費者行動の大きな変化と、その変化のスピードが、データの価値を高めました。小売業、商業用不動産、CPG(消費者向けパッケージ商品)の専門家はやたらと時間のかかる、アクセス、理解、活用が困難な情報に慣れてしまっていました。パンデミックは信頼性が高く、アクセス可能なほぼリアルタイムのデータの必要性が、パンデミックの間だけでなく、将来的にもパズルの重要な部分であることを明らかにしたのです。パンデミックによって需要が減退すると思っていましたが、最終的にはこのような分析の必要性を証明する大きな役割を果たしたことになります」(Ben-Zvi氏)。

2018年に正式ローンチして以来、カリフォルニア州ロスアルトスを拠点とするPlacer.aiは、商業不動産サービス企業JLLや米国の会員制倉庫クラブチェーンBJ’s Wholesale Clubなど、素晴らしい顧客をリストに収めている。

これまでPlacer.aiは約6,600万ドルを調達しており、今回のシリーズC投資は起業家のJosh Buckley氏が主導し、Array Ventures、WndrCo、Lachy Groom、MMC Technology Ventures、Fifth Wall Venturesといった多数の投資家が参加した。Ben-Zvi氏によると、Placer.aiはこの新たな資金投入により車両交通、ウェブ交通、購買データ、建設計画など、無数の新しいデータセットを追加していく予定だ。

「最もシンプルに言えば、Placerは過去に不正確でアクセスできなかったデータに信頼性と可視性をもたらしているのです。こうすることで、物理的な世界に関わるあらゆるビジネスの意思決定を改善する手助けをして参ります」(Ben-Zvi氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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