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ロンドン発〝銀行版Stripe〟のRailsbank、シリーズA+ラウンドでグローバル・ブレインから資金調達——2020年4Qにも日本市場に参入へ

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ロンドンを拠点にオープンバンキング API などを提供する BaaS(Banking as a Service)スタートアップの Railsbank は7日、グローバル・ブレインから資金調達を受けたことを明らかにした。調達ステージはシリーズ A+ ラウンドで、昨年9月に1,000万米ドルを調達したシリーズ A ラウンドのエクステンションラウンドとなる。グローバル・ブレインからの調達額は明らかになっ…

Image credit: Railsbank

ロンドンを拠点にオープンバンキング API などを提供する BaaS(Banking as a Service)スタートアップの Railsbank は7日、グローバル・ブレインから資金調達を受けたことを明らかにした。調達ステージはシリーズ A+ ラウンドで、昨年9月に1,000万米ドルを調達したシリーズ A ラウンドのエクステンションラウンドとなる。グローバル・ブレインからの調達額は明らかになっていない。Crunchbase によれば、Railsbank の累積調達金額は1,440万米ドル。

Railsbank は、Nigel Verdon 氏(現 CEO)により2015年に設立。Verdon 氏は2008年に設立された国際送金 API を開発する Currencycloud の創業者で元 CEO だ(ちなみに、Verdon 氏は Railsbank の業務に集中すべく Currencycloud の CEO を2017年に退任した。Currencycloud は今年1月、シリーズ E ラウンドで日本の SBI や Visa から8,000万米ドルを調達している)。

クレジットカードの決済の分野で言えば、Stripe が導入した RESTful API を使った決済インターフェイスにより、この分野の事業形態がかなり民主化されたと言える。モバイルアプリや Web アプリの中にクレジットカード決済の仕組みを包含できるようになったからだ。Railsbank が実現しようとしているのはバンキング(銀行業務)におけるそれであり、さまざまなアプリに Railsbank の API が連携されることで、ユーザは銀行アプリや銀行や銀行インターフェイスを介さずに、送金・入金・出金などが可能になる。

新型コロナウイルスの影響でフランス国内に足止めを食らっているという Verdon 氏は、BRIDGE のインタビューに対し、具体的なユースケースを次のように教えてくれた。

銀行サービスは銀行から離れていき(銀行サービスのアンバンドル化)、一方で、(スーパーアプリをはじめとする)テック企業が金融プラットフォームやブランドへと移行するだろう、というビジョンを持っている。

ユースケースとしては、ギグエコノミー(ギグワーカーへのアプリ経由の報酬支払など)、フィンテック企業、それに、スーパーマーケットが自社ブランドで銀行サービスを提供するような事例に用いられるようになるだろう。(Verdon 氏)

創業メンバー。前列右が CEO Nigel Verdon 氏、前列中央が COO Clive Mitchell 氏。
Image credit: Railsbank

Railsbank はこれまでヨーロッパを中心に展開してきたが、昨秋、Visa とのパートナーシップを発表、シンガポールをはじめとする東南アジア市場への進出を果たした。今後、日本とオーストラリアへの進出を目論でおり、今回のグローバル・ブレインからの資金調達はそれを念頭に置いたものだ。Verdon 氏はグローバル・ブレインの知見を得て適切なパートナーを獲得し、今年第4四半期に Railsbank 日本市場進出を目指したいと語った。

Verdon 氏が語った Railsbank のユーザとなり得るフィンテック企業にはチャレンジャーバンクが含まれる。日本では、先頃シリーズ C ラウンドで47億円を調達した Kyash や、元ベリトランス沖田貴史氏を迎えた WED がチャレンジャーバンクに参入することを表明している。東南アジアでは、SingTel と Grab、LazerSea などがシンガポールのデジタルバンク免許を申請した。

一方 BaaS の分野では、アメリカでは Green Dot や Plaid、イギリスでは Dozens、ドイツでは SBI も出資する solarisBank といったスタートアップが頭角を表しているほか、Standard & Chartered Bank も先月、「nexus」という BaaS プラットフォームをインドネシア向けにローンチした。日本ではインフキュリオン・グループが先月、新生銀行グループの「BANKIT」に BaaS プラットフォームの提供を明らかにしている

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