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USの買収が盛んな地域TOP10:やはりシリコンバレーが圧倒的

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Image by Flickr <ピックアップ> The top 10 spots for tech acquisitions: Silicon Valley, Silicon Valley, everywhere else 金融リサーチのPrivcoがUSで買収が活発な10地域を調査、それぞれの買収件数と最大買収案件のデータを公表しています。 USスタートアップシーンで依然存在感抜群…

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Image by Flickr

<ピックアップ> The top 10 spots for tech acquisitions: Silicon Valley, Silicon Valley, everywhere else

金融リサーチのPrivcoがUSで買収が活発な10地域を調査、それぞれの買収件数と最大買収案件のデータを公表しています。 USスタートアップシーンで依然存在感抜群のシリコンバレーですが、昨年1年間でなんと281件の未公開企業買収があった模様。シリコンバレーの買収件数は営業日ベースで考えると、ほぼ毎日どこかの企業が買収されている計算となり、1地域としては凄まじい件数になっています。

via VentureBeat

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シリコンバレーとは、イノベーションではなく繰り返しの歴史である(後編)【ゲスト寄稿】

本稿は、シンガポールとサンフランシスコに拠点を置き、シード・スタートアップ向けファンドを手がける Golden Gate Ventures のパートナー Vinnie Lauria による Forbes への寄稿の翻訳である。彼の同僚でもある、Jeffrey Paine は、THE BRIDGE のアドバイザーを務めている。本稿の翻訳掲載にあたっては、原著者である Vinnie Lauria の許…

vinnie-lauria_portrait本稿は、シンガポールとサンフランシスコに拠点を置き、シード・スタートアップ向けファンドを手がける Golden Gate Ventures のパートナー Vinnie Lauria による Forbes への寄稿の翻訳である。彼の同僚でもある、Jeffrey Paine は、THE BRIDGE のアドバイザーを務めている。本稿の翻訳掲載にあたっては、原著者である Vinnie Lauria の許諾を得た。

The Bridge has reproduced this under the approval from the story’s author Vinnie Lauria.

前編からの続き)

AirBnB を成功させたのは、プロダクト開発の繰り返し

多くのスタートアップでは、プロダクト開発の繰り返しと、堅実な実行力を兼ね備えることが、成功へと繋がる。つまり、最初のアイデアだけではだめなのだ。 Hot or Not の共同設立者でありエンジェル投資家でもある James Hong は次のように語っている。

シリコンバレーでの勝者が、誰しも人よりイノベイティブというわけではありませんが、実行力は備えています。

例えば AirBnB は、最初のオンライン短期自宅レンタルサービス会社ではなかった。この業界ではVRBOが1996年にローンチ(2006年に Homeaway が買収)したほか、Couchsurfing.org が1999年にローンチ、そして Craigslist がアパートの借り手と貸し手をマッチングさせるサービスで長い歴史を有していた。

にもかかわらず AirBnB は成功した。その理由は些細なアイデア(朝食付き宿泊、B&Bネットワーク)ではない。小さな繰り返しの賜物だ。美しくデザインされたインターフェース、〝受け身の〟マーケットプレイスに対して開かれた入りやすい入口、Craigslistなどのサイトの悩みの種となっていた非対称性の問題(宿の需給バランスの不整合)を迅速に解決すべく、説明責任制度などを設けた。

ユーザレビューやプロフィール、システム内に個人メッセージシステムを取り込むことにより、潜在的な顧客とアパートのオーナーについて、広範に渡って下調べや努力をしなくても、借り手と貸し手をより効率的にマッチングすることができる。このため、AirBnB の成功はソーシャルネットワーキングと密接に関わっており、Facebookのような個人プロフィールと、eBay のようなレーティングの影響を受けている。こうした意味で、AirBnB にはビジネスモデルだけでなく、実践面においても繰り返す力があったと言える。

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Mountain View の Red Rock Coffee、コーディングに没頭するプログラマが集まることで知られる。WhatsApp もここで生まれた。

Facebookの成長を後押ししたシリコンバレー

シリコンバレーはイノベーターとまではいかなくても、リスクに挑む人にはちゃんと報いることでもその独自性を発揮してきた。その結果、シリコンバレーはトップクラスの才能と独自性に溢れた人材を惹きつけてやまない。シリコンバレーの存在がなければ、そうした人材は他の業界に集中してしまうだろう。

Facebook がハーバード大学の寮で誕生したのは有名な話だ。Facebook自体はもちろん世界で最初のソーシャルネットワーキングサービスではなく、それ以前にも2002年に Friendster、2003年に MySpace といった同様のサービスが存在していた。ただし、Facebook は既にあるサービスを元に、大学のキャンパスという小さなターゲットに対象を絞り込みプライバシー設定も向上させた。Facebookが立ち上がると、Zuckerberg は活動の場をシリコンバレーへと移したが、これにより、優秀なプログラマーはもとより、開発資金を活用することが可能となった。

シリコンバレーに集中する VC は資金の確保を容易にするだけでなく、「8人の反逆者(前編に詳述)」と呼ばれる先人の例のように、先端技術の恩恵とプロダクト開発の繰り返しが容易に行えるネットワークを提供している。

Facebookはその草創期の資金提供者としてPeter Thiel を選んだが、Thiel の持つ影響力と知名度は Facebook の可能性を広げ、資金の獲得をさらに容易にした。Facebook 初期におけるもう1人の資金提供者 Accel Ventures は、FacebookのCOOの Sheryl Sandberg を雇うのに大きな役割を果たした

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かつて Palo Alto にあった Facebook 本社オフィス(2008年9月撮影)

こうした企業間における人材の交流は、シリコンバレーが自己再帰を図る上で重要な原動力となる。少なくとも、VC のネットワーク作りにも寄与することになる。

最近では、Bill Gates の名言がRolling Stoneに引用された

カリフォルニアのイノベーションは今、絶対的なピークに達しています。確かに企業の半数は愚かです。その3分の2が破産しようとしているということは周知の事実です。しかし、そこから生み出される多くのアイデアが、本当に重要になります。イノベーションにより、真の進歩を遂げることができるのです。

他の多くの人と同じように、Gates は「イノベーション」の重要性を強調しているが、シリコンバレーの長期的な成功における重要な要因である、「粘り強い繰り返し」については言及していない。繰り返しのビジネスモデル、実践、地理的なネットワーク効果という3つの組み合わせは、起業家がお互いの成功と失敗の上に構築していけるダイナミックな環境を作り出してきた。

むろん、進歩における重要な「真の要因」として、以前からある科学的なイノベーションや、基本的な研究開発の価値を軽視しているわけではない。しかし、シリコンバレーの競争優位は、イノベーションにあるのではない。むしろ、企業が継続した繰り返しによって、プロダクトや技術を商品化するために必要とされる、環境的かつ文化的なインセンティブを提供することにある。

これらの環境的なインセンティブは、時に自己実現を予期させる力を発揮する。例えば、VC の集中がネットワーク効果とテクノロジーの波及を引き起こしたのだろうか、もしくは VC は波及効果に便乗するためにシリコンバレーへと移転してきたのだろうか?

おそらくこれら自己強化型の過程こそがシリコンバレーの反復型発展の真の推進力であり、前の世代の成功と失敗を引き合いに出すことで、アイデアの起因と実行が互いに補い合えるフレームワークを提供しているのだろう。

本稿の執筆には、Hippo Reads の Jeff Putnam が協力した。文中写真は、いずれも池田将による撮影。

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VTA Mountain View 駅
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シリコンバレーとは、イノベーションではなく繰り返しの歴史である(前編)【ゲスト寄稿】

本稿は、シンガポールとサンフランシスコに拠点を置き、シード・スタートアップ向けファンドを手がける Golden Gate Ventures のパートナー Vinnie Lauria による Forbes への寄稿の翻訳である。彼の同僚でもある、Jeffrey Paine は、THE BRIDGE のアドバイザーを務めている。本稿の翻訳掲載にあたっては、原著者である Vinnie Lauria の許…

vinnie-lauria_portrait本稿は、シンガポールとサンフランシスコに拠点を置き、シード・スタートアップ向けファンドを手がける Golden Gate Ventures のパートナー Vinnie Lauria による Forbes への寄稿の翻訳である。彼の同僚でもある、Jeffrey Paine は、THE BRIDGE のアドバイザーを務めている。本稿の翻訳掲載にあたっては、原著者である Vinnie Lauria の許諾を得た。

The Bridge has reproduced this under the approval from the story’s author Vinnie Lauria.


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シリコンバレーの眺望(Wikipedia から)

シリコンバレーは、一般的に裸一貫から身を立てるアメリカ流個人主義やダーウィン進化論的な生き残り方を象徴する存在としてよく語られる。つまり、優秀な発明家が自宅のガレージや大学寮の一室で始めた研究を、年間10億ドル規模の大企業にまで成長させていくという立身出世話だ。

独創的な思考と独立独歩こそがシリコンバレーの基本精神であり、一度に画期的な技術革新をもたらす——従来からあるこのような見方の中に、真実の核心を見出すことができる。ここでよく引き合いに出されるのは、Palo Alto のガレージから身を興し、HPを創業した Bill Hewlett と Dave Packard の話だ。

しかし、シリコンバレーを他の技術開発拠点から際立たせているのは、イノベーションではなく、繰り返し実行しようとするその意思だ。この地で、スピリチュアル・ゴッドファザーの異名を持つ Hewlett とPackard でさえ、最初はディズニーのために、当時からさかのぼること40年以上も前に初めて開発された技術である、オーディオ発振器を製造していた。

最近では、大手のテック企業が Quora などといったスタートアップを輩出するするようになり、従来から存在するアイデアを実現しやすくするために、人的資源と商品開発経験の両方を活用している。Quora を例にとると、インターネットQ&Aサイトというものを最初に開設したのは、Quora の創始者らではなかった(1996年にAsk Jeeves、2005年にYahoo Answersが開設されている)。彼らはFacebookで勤務していた頃の経験を応用し、Facebook 的なユーザインターフェイスを、整理されたQ&A形式に取り込んだ。

おそらく同社が、クリエイティブなプロダクトを生み続ける、シリコンバレーの隆盛と卓越から学んだ最も重要なことは、イノベーションは他との関連性を持たずには起こりえないということだ。むしろ、数多くのプロダクトの繰り返しや失敗は、後に生み出される新しいプロダクトや企業のフレームワークとなっている。

「Traitorous Eight(8人の反逆者)」は、繰り返すことによって成功した

トランジスタ発明者の William Shockley の話は、単に技術的なイノベーターというものではなく、アイデア収集と人材獲得の役割という面において、特にシリコンバレーを象徴している。Shockley は元々、電子通信業界独占企業で20世紀で最も成功したAT&Tの子会社 Bell Labs に勤務していた( Bell での功績に対し、7つのノーベル賞を受賞している)。

Jon Gertner の著書「The Idea Factory(邦題:世界の技術を支配する ベル研究所の興亡)」でも語られているが、トランジスタのアイデアは、Shockley とBellのチームメンバーとの共同作業と競争関係から生み出された賜物だ。ノーベル賞を受賞した後 Shockley は Bell を離れ、トランジスタの商品化を目指して、シリコンバレーで自らShockley Semiconductor Laboratoryという会社を設立した。

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8人の反逆者(Wikipedia から)

Shockley の研究所は失敗に終わろうとしていたが、彼の傲慢な経営スタイルに抗議する形で離脱した「Traitorous Eight(8人の反逆者)」によって、Fairchild Semiconductorという姉妹会社が作られた。Fairchild の設立者らは、最終的に自分達の半導体企業を設立することに成功した。その中には、今日よく知られているIntelやAdvanced Micro Devices、そして他社に対して多額の資金投資を行ってきたベンチャーキャピタルの Kleiner Perkins Caufield & Byers などがある。

シリコンバレー発のイノベーションというと、1977年に発表されたApple II パーソナルコンピュータなどを代表的なものとして思い浮かべがちだが、Apple II のような製品が生まれた本質的な背景は、突出した発明家として Steve Jobs や Steve Wozniak が居たから、というだけではない。

そこには、トランジスタ産業における、30年にも及んだプロダクト開発の失敗の繰り返しがある。例えば、2人の発明には、Stanford Research Institute の Douglas Engelbart のラボを訪れ、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)とマウスに出会ったことが強く影響している。このようなケースにおいて、シリコンバレーは繰り返しのノウハウに加え、強力なネットワークと研究者が集う場を作り出しているとも言える。

Farmville が大ヒットした理由

イノベーションではなく、繰り返しによって成功した最近の例としては、Zynga のヒット作 Farmville が挙げられるだろう。

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Farmville のコンセプトは、1996年にSuper Nintendo ゲームとしてリリースされた、「Harvest Moon」という日本のシミュレーションゲームが元になっている。その後、2008年には、中国の 5 Minutes(五分鐘)が開発したソーシャルネットワーク型牧場ゲームのHappy Farm(開心農場)が Tencent(騰訊) QQ のプラットフォームでリリースされた。

<関連記事> ZyngaがFarmVilleを開発する際にマネた、中国で最初にヒットしたソーシャルゲーム作品の盛衰

これらの先行したサービスのコンセプトを大いに活用し、2009年に Zynga は Farmville をリリースした。Zynga の製品開発担当VP Mark Skaggs が記しているところによれば、開発チームの当初のアイデアは、Facebookのリアルタイムストラテジーゲームを作ることだったという。既存のフレームワークを元に開発されたのがこのゲームの特徴であるが、Skaggs は その開発プロセスを次のように説明している。

私たちの会社には、いくつものチームがそれぞれ別のゲームを開発していましたが、他のチームが開発に使ったコードをかき集めて自分たちの開発に使ったりして、ゲームを少しでも早くリリースさせようとしました。

例えば、FarmVille のアバタークリエイターは YoVille から拝借したものです。他にも、Mafia Wars や Poker のチームから借りたものもあります。バックエンドでも、データトランザクションなど、多くのサーバコードに関わる技術は、他のチームのものを活用しました。

Farmvilleは、アイデアの段階ではユニークなものではなかったが、シンプルかつエレガントに資源蓄積型ゲームでゲーマーがハマりやすいポイントを作ることができたという点においては、非常に優れていた。

Shockley のトランジスタと同じく、イノベーションよりも繰り返しのソフトウェア開発によって、成功プロダクトのリリースを導く開発プロセスが加速した。

後編に続く)

本稿の執筆には、Hippo Reads の Jeff Putnam が協力した。

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日本人の起業家がシリコンバレーで成功するには

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Hiro Maedaは起業経験を持つスペシャリストが新たな起業家を育てあげるスタートアップ・スタジオ「BEENOS」のマネージングパートナー。世界進出を目的としたスタートアップ育成プログラム「Open Network Lab」の創業メンバー。ツイッターは@DJTokyo。元記事はこちら。 僕はこの3年の間で、シリコンバレーを目指す日本人の起業家が率いるスタートアップ6社に出資をしてきた。出資後、そ…

hiroHiro Maedaは起業経験を持つスペシャリストが新たな起業家を育てあげるスタートアップ・スタジオ「BEENOS」のマネージングパートナー。世界進出を目的としたスタートアップ育成プログラム「Open Network Lab」の創業メンバー。ツイッターは@DJTokyo。元記事はこちら


僕はこの3年の間で、シリコンバレーを目指す日本人の起業家が率いるスタートアップ6社に出資をしてきた。出資後、その6社のうち3社が500 Startupsに参加し、1社がY Combinatorに参加した。

そして残りの3社は、シリコンバレーに残らずに日本に帰国している。その後、シリコンバレーの投資家から調達を成功をさせた4社のうち、シリコンバレーに残って順調に成長しているのは2社という結果となった。

今までも現在も、シリコンバレーを目指す起業家が僕を訪ねてくることがよくあるのだが、実は僕が彼らに対してシリコンバレーを目指すことを勧めることは滅多にない。その主な理由は、「レバレッジ」だ。

スタートアップは、はじめから不利なことが多い。資本力、マンパワー、ブランドなど大手に劣る点が多い中で、スタートアップは少ないリソースを最大限にレバレッジして競合に勝っていく必要がある。

アメリカに住んだ経験や現地でのネットワークに乏しく、また、現地の文化をきちんと理解できていない日本人の起業家がシリコンバレーでスタートアップを実践しようとする場合、より一層不利な状況になってレバレッジできる事がさらに減ってしまう。

なので僕は、1番良い形でレバレッジを効かせられる環境が国内になるだろうと判断した起業家に対しては、日本で事業を拡大させていくことを勧めている。

成功するための前提条件「現地採用」

日本人起業家がシリコンバレーで成功するためには、人材を現地で採用する必要がある。僕の投資先以外のケースを見ても、シリコンバレーで順調に成長している日本人起業家のスタートアップに共通している点と言える。

米国のマーケットや競合を相手に勝ち進んで行く為には、現地でトップクラスの人材を獲得する必要がある。セールスやマーケティング、カスタマーサポートといったほとんどのビジネスシーンでは、現地の人間と対面してコミュニケーションを取ることが必要とされるからだ。ネイティブレベルの英語スキルを持ち、且つ現地の文化を理解できる人材がいないと、圧倒的に不利になってしまう。

ただし、現地の人材を獲得するだけでなく、採用した後も雇用した人たちのモチベーションを高く維持して、成長し続けていくことができる環境を提供する必要がある。特にシリコンバレーでは、人材の獲得戦争になっている状況が続いていて、少しでもやりがいを感じなくなると他社に移ってしまう傾向がある。

だから僕は、シリコンバレーで起業を目指す起業家には先ずこの2つの事を問いかけたいと思う。

現地の人を採用できる自信はあるか?

そして、

日本より何倍も人材獲得の競争が激しい場所で、会社を経営する覚悟があるか?

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新進気鋭 btraxの日本法人GM 多田氏に聞いた、スタートアップのシリコンバレー進出支援にかける思い

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サンフランシスコに本拠を置くデジタル・エージェンシーの btrax は先頃、日本法人の btrax Japan を設立し東京オフィスを開設した。同社顧客でもあるゲーム・デベロッパとのオフィス・スワップ [1] で六本木ヒルズに拠点を設け、日本の顧客向けのサービスを強化するとしている。btrax Japan の設立にあたっては先月、東京でローンチ・パーティーが開かれ、会場には Telepathy の…

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btrax Japan ローンチ・パーティーにて、多田亮彦氏(左)と Brandon Hill氏(右)

サンフランシスコに本拠を置くデジタル・エージェンシーの btrax は先頃、日本法人の btrax Japan を設立し東京オフィスを開設した。同社顧客でもあるゲーム・デベロッパとのオフィス・スワップ [1] で六本木ヒルズに拠点を設け、日本の顧客向けのサービスを強化するとしている。btrax Japan の設立にあたっては先月、東京でローンチ・パーティーが開かれ、会場には Telepathy の井口尊仁氏をはじめ多数の著名人が招かれていた。

このパーティーで気になっていたのは、司会を務めた btrax Japan のゼネラル・マネージャーの多田亮彦氏のことだ。btrax の CEO Brandon Hill が日本法人設立にあたってヘッドハントした人物だが、パーティー会場では言葉を交わす時間もなかったので、改めて多田氏にお願いして、新たな事業に向けた彼の思いなどを語ってもらった。

クロスボーダーにシフトする業務展開

btrax は2004年、北海道出身の Brandon Hill が、サンフランシスコの自宅を拠点に開設した(関連記事)。当時、同社の顧客はアメリカの企業のみだったが、2006年頃から大手旅行口コミサイト TripAdvisor の日本市場向けのローカリゼーションやマーケットエントリを手がけることになり、それをきっかけに、日米にまたがって取り扱うプロジェクト依頼が多くの顧客から寄せられるようになった。その結果、現在、btrax が取引する顧客の割合は、アメリカ企業 60% に対して、日本企業 40% にまで増えた。

日本市場に進出したいアメリカのエンタープライズやスタートアップだけでなく、最近は、サンフランシスコやベイエリアを拠点に、新ウェブサービスやアプリを立ち上げようとする日本企業からの相談も増えている。もちろん、日本からでもサービスのローンチは可能だが、この地域に集まる人脈や人材が、サービスをより洗練されたものにし世界展開を加速させる。そのような顧客からのオーダーをより細かくサポートすべく、今回の東京拠点の開設に至った。

都市デザインへの傾倒がもたらした、シリコンバレーとの出会い

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btrax Japan GM 多田亮彦氏

興味深いことに、btrax Japan の新ゼネラル・マネージャー多田氏のバックグラウンドは、都市デザインなのだそうだ。確かに、世界各国でスタートアップのインキュベーション等を手がける人々に会うと、コンピュータや情報技術ではなく、都市デザインのバックグラウンドを持っている人が多いのには驚かされる。おそらく、現在の世の中では、都市を形成する上でスタートアップは必要不可欠な要素であり、スタートアップが生み出す革新や文化こそが、都市の変化を牽引していくからだろう。

日本の大学を卒業後、ロンドンの建築専門学校で都市デザインを6年間学びました。帰国後、建築系専門出版社に就職しましたが、担当していた職務の関係で海外出張が多く、さまざまな人に出会う機会に恵まれました。そのような課程で、デジタル・ファブリケーションの分野に興味を持つようになったんです。

彼はデジタル・ファブリケーションのコンセプトを本格的に日本に持ち込みたいと考え、それまで務めていた出版社にも別れを告げ、単身シリコンバレーに乗り込んだ。

ベイエリアには d.school [2]もありますしね。 サンフランシスコ市内に行けば、TechShop というコワーキング・スペースがあります。まるでスポーツジムのように、会社帰りに立ち寄っては、皆、何かを作って行く。TechShop を日本に持ってきたかった。しかし、労働環境の違いもあり、日本にはまだそのようなカルチャーは育っていません。時期尚早、そこで違うアプローチを考えてみることにしたんです。

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Golden Gate Park BBQ with Drikin
CC BY-NC-SA 2.0: via Flickr by Fumi Yamazaki

デジタル・ファブリケーションの波を、どのようにしたら日本に持ち込めるかーー思案をこらしていると、彼は友人の誘いで、サンフランシスコ在住のブロガー・ドリキン氏が Golden Gate Park で開いたバーベキュー・パーティーに参加し、そこで Brandon Hill と出会うことになる。

今後、ユーザ・エクスペリエンスというものを追求していくと、ハードウェアとインターネットの融合は不可避だと思います。これはまさに、デジタル・ファブリケーションが向かう方向に通じますね。Brandon はそこに可能性を感じている。私は Brandon と意気投合し、btrax Japan のマネージャーの任を引き受けることになりました。

人の出会いとは不思議なものだ。これまでも、Goodpatch の土屋尚史氏など多くの人材を輩出してきた btrax だが、多田氏が同社の新しい風となって、日本の起業家文化にどんな影響を与えてくれるか楽しみだ。

6回目を迎える Japan Night、ユナイテッド航空が東京〜SF往復航空券を提供

sfjnight年に2度、卓越した日本のスタートアップをサンフランシスコに招き、彼らに投資家や起業家の前でのピッチの機会を与える SF Japan Night(btrax 主催)。今回が今までと違うのは、ゴールドスポンサーのユナイテッド航空が東京〜SF往復チケットを提供してくれる点だ。詳細は SF Japan Night のウェブサイトを参照してほしいが、10月5日の東京予選で優秀な成績を収めたスタートアップが、11月7日にサンフランシスコで開催される本選に出場するにあたり、一定量のチケットを拠出するそうだ。

海外には、興味深いスタートアップ・イベントがたくさんあるが、当然、交通費は自腹というケースが多く、台所事情が厳しいスタートアップはついつい二の足を踏んでしまう。少しではあるけれども、そのハードルが幾分下がることになる。締切が今月いっぱいまでに延長されているので、アメリカを含む海外展開に興味のあるスタートアップは、この機会に応募してみてほしい

SF Japan Night(以前は、SF New Tech Japan Night)への登壇をきっかけに、最も大きな成長を見せたのは翻訳スタートアップの Gengo だろう。2010年に 500 Startups らから75万ドル、シリーズAラウンドで Atomico と 500 Startups から525万ドル、今年はじめには複数投資家から 1,200万ドルをシードB資金調達している。このイベントから次なる Gengo が生まれるよう、今後登壇されるスタートアップの健闘を期待してやまない。


  1. 自社のオフィススペースの一部を他社に貸与する代わりに、相手のオフィスの一部を借りるしくみ。違う国で無料でオフィスを利用できるメリットがある。参考:SwapYourShop.com
  2. スタンフォード大学のデザインスクール「d.school(Institute of Design at Stanford)」。公開講座も開かれている。
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シリコンバレー、ニューヨーク、ロンドンーーテック系スタートアップはどこで立ち上げるかのが最適か?[インフォグラフィック]

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起業家にとってシリコンバレー、ニューヨーク、ロンドンのどこでテック系ビジネスを立ち上げるのが最適か、Bizbrainのメンバーが下のインフォグラフィックを作成した。 どこでビジネスを始めるかは、もちろんそのビジネスの内容やその対象とするマーケットに大きく関係してくるが、多くのテック系企業にとって中国もまた企業を立ち上げるには理想的な場所だ。 Image compliments of Biz Bra…

起業家にとってシリコンバレー、ニューヨーク、ロンドンのどこでテック系ビジネスを立ち上げるのが最適か、Bizbrainのメンバーが下のインフォグラフィックを作成した。

どこでビジネスを始めるかは、もちろんそのビジネスの内容やその対象とするマーケットに大きく関係してくるが、多くのテック系企業にとって中国もまた企業を立ち上げるには理想的な場所だ。

Where To Start a Tech Startup
Image compliments of Biz Brain

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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シリコンバレーのVCが日本のグリーンエネルギー企業IACCに出資

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シリコンバレーに拠点を置くFenox Venture Capitalが、日本で太陽光発電プロダクトのマーケットプレイスを運営する日本のスタートアップIACCに出資したことを先日発表した。IACCは2012年に1000万米ドルの収益を上げ、前年対比で500%の成長を遂げた。 「グリーンエネルギーナビ」と呼ばれる同社のマーケットプレイスは、消費者が必要とするエネルギー量に合わせて太陽光発電プロダクトを…

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シリコンバレーに拠点を置くFenox Venture Capitalが、日本で太陽光発電プロダクトのマーケットプレイスを運営する日本のスタートアップIACCに出資したことを先日発表した。IACCは2012年に1000万米ドルの収益を上げ、前年対比で500%の成長を遂げた。

グリーンエネルギーナビ」と呼ばれる同社のマーケットプレイスは、消費者が必要とするエネルギー量に合わせて太陽光発電プロダクトを紹介している。同ウェブサイトには、「利用者の声」や特定プロダクトの価格を調べる「見積もり」ツールなどがあり、消費者は自分達のニーズに1番相応しいプロダクトを選ぶことができる。

同サイトはさまざまな情報を提供しており、成功例や太陽光発電を設置する上で得られる政府助成金や税的優遇措置を紹介している。

2013年2月時点で、同スタートアップのオンラインサービスには約4万人の利用者と400社のメーカーおよびサービスプロバイダーがいるという。IACCによると、日本では毎年30万世帯が代替エネルギー設備を設置しているとのこと。同社は一般消費者以外にも、企業向けに環境配慮関連のサービスを提供している。

IACCはこの資金獲得に続いて、北米でのサービスをローンチする予定だ。北米では、グリーンエネルギーサービスを提供する上場企業のSolarCityが、健全な競争が繰り広がられるなか、アメリカで急速に事業拡大を図っている。

Fenox Venture Capitalはアメリカに拠点を置いているが、アジア圏のスタートアップに目を向け始めている。同社は、アメリカとヨーロッパにコネクションを持っており、出資先がそのコネクションを通じてグローバルに事業拡大できるよう支援することに特化している。

【via SGE.io】 @SGEio

【原文】

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シリコンバレー発の写真集約サービス「Cooliris」は、スマホのフォトアルバムを置き換えられるか?!

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英語版の記事はコチラ 飽和する写真アプリ市場で、世界75カ国でナンバーワンiPadアプリに輝き、iOSだけで300万ダウンロードを記録する「Cooliris」が提供するのはおしゃれなフィルターでもなく、写真を瞬間的に共有できる機能でもない。昨年7月にiPhoneとiPadアプリをリリースした彼らが目指すのは、スマホのフォトアルバムを置き換えることだ。3月中旬、シリコンバレーから来日していたCEOの…

英語版の記事はコチラ

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飽和する写真アプリ市場で、世界75カ国でナンバーワンiPadアプリに輝き、iOSだけで300万ダウンロードを記録する「Cooliris」が提供するのはおしゃれなフィルターでもなく、写真を瞬間的に共有できる機能でもない。昨年7月にiPhoneとiPadアプリをリリースした彼らが目指すのは、スマホのフォトアルバムを置き換えることだ。3月中旬、シリコンバレーから来日していたCEOのSoujanya Bhumkarを含むCoolirisのチームに話を聞くことができた。

Flickrなどの写真サービス、またFacebookやInstagram、さらにはどこにも共有されていないスマホのフォトアルバムの写真など、ありとあらゆる場所に散漫する写真を一箇所にまとめて、かっこいい3D Wallのインタフェースで閲覧できる。また、それらの写真でアルバムを作成して特定の人たちと共有することも可能だ。家族だけで子どもの写真を共有したり、趣味のクルマ好きの仲間とだけ楽しむアルバムをつくって盛り上がることができる。

Coolirisは、非ユーザに対して提供するユーザエクスペリエンスもよく考慮されている。アプリを持っていない相手に写真を共有すると、相手にはEメールが届けられる。Eメールに記載されたリンクを辿ると、スマホブラウザでも写真の閲覧やコメントなどのやり取りができる。特殊な技術を使うことで、ウェブでもリロードすることなくコメントや写真が更新されるため、アプリに劣らない体験が生まれる。一度体験してしまえば、その後のアプリへのダウンロードコンバージョンはきっと高いだろう。

Coolirisチームの物語は4年半以上前にさかのぼる。当時は、まだiOSやAndroidといったスマートフォンのエコシステムが存在せず、デスクトップが主流。最初のプロダクトはデスクトップ専用の写真アプリで、累計ダウンロード数は5000万件。ここで培ったノウハウを新たなデバイスに最適化してパワーアップしたのがiPadとiPhoneアプリだ。同アプリはユーザの多い国順に、米国、日本、中国、ロシア、韓国で人気だという。ユーザ登録ベースで見ると、最近は中国が日本を抜いているという。というのも、Coolirisは中国で1.6億人が使うと言われるSNS「Ren Ren」、またロシアでも現地のIT企業「Yandex」と組んでいるからだ。

今回の日本への来日の目的にも、日本における現地パートナー探しがあった。パートナーに求めることは?と聞いたところ、CEOのSoujanyaはこう答えてくれた。

「お互いにとってプラスに働くパートナーであるか。既存サービスとのシナジーや、また相手がメディアセントリックであるかも大事なポイントだ。あとは動きが早いかどうか。市場が動くスピードについていけるパートナーが望ましい。消費者は待ってくれない。」

この場合のメディアは、写真はもちろんのこと、今後対応が予定されている動画なども含まれる。Coolirisは現在無料だが、今後はフリーミアムモデルを導入する予定だ。ストレージ容量ではなく、追加機能などでアプリ内課金を行っていく。起業家に求められる素質は何より“パッション”だと言われるが、18人から成るインターナショナルなチームはまさにその塊のように感じた。今後も彼らの動向に注目していきたい。

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日本からシリコンバレーへ、長い道のりを歩んできたAnyPerkの〝これまで〟と〝これから〟

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【原文】 新進気鋭のスタートアップ AnyPerk が最近、140万ドルを調達したと発表した。営業担当、エンジニア、マーケティング人員を雇用する計画で、これまで他社には難しいと言われていた分野で成功を目指している。企業が AnyPerk にサインアップすると、AT&T の電話代が15%引きになるなど、提携ベンダーから値引や買得商品などのサービスを従業員が享受できる。 先日、AnyPerk …

【原文】

anyperk-280x280新進気鋭のスタートアップ AnyPerk が最近、140万ドルを調達したと発表した。営業担当、エンジニア、マーケティング人員を雇用する計画で、これまで他社には難しいと言われていた分野で成功を目指している。企業が AnyPerk にサインアップすると、AT&T の電話代が15%引きになるなど、提携ベンダーから値引や買得商品などのサービスを従業員が享受できる。

先日、AnyPerk 創業者の一人である福山太郎氏と話すことができ、これまでの軌跡や、今後の方向性について語ってくれた。

私が初めて福山氏に会ったのは、ソーシャル・コミュニケーション・サービスの一種 Mieple を彼が始めようとしていた 2011年のことだ。その夏、彼と彼のチームはアメリカに向かい、タコベル(訳注:タコスのファーストフード・チェーン)の駐車場に停めた車の中で生活しながら、100人以上の投資家と会っていた。サンフランシスコにある日本企業の重役だった本間毅氏は、当時彼らが行っていたリーン・アプローチについて、非常に驚いたと振り返る。

私は友人たちと、AnyPerk のチームや、シリコンバレーに来たばかりの他のスタートアップのために、チャイナタウンで歓迎ディナーを開いていました。ディナーが終わって、どこに泊まっているのか聞いたら、まだ決めていないと言ったのです。「えっ?」と驚く私。「僕たち今夜泊まる場所が無いんです。」と彼らは答えました。話を端折りますが、彼らはまさに〝スーパー・リーン・スタートアップ〟として生き抜いていたのです。タコベルは一週間滞在する場所ではありません。私は彼らの信じられないバイタリティに心動かされ、これこそ、スタートアップに重要な素質の一つだ思いました。彼らは長期にわたって、生き残るだろうと思いました。

taco-bell-280x190福山氏によれば、最終的に、AnyPerk のチームは Mieple のアイデアで申込書を準備し、Y Combinator のインキュベーション・プログラムに入った。日本の会社としては初めてのことだ。プログラムは2012年1月に開始したが、その3日後に Mieple の開発を中止することにした。日本に帰国したとき、AnyPerk に似たアイデアを展開している会社に触発され、そのアイデアを得てからまだ数週間後のことだ。

顧客の獲得にあたって、AnyPerk は当初、いわゆる〝鶏が先か、卵が先か〟の問題に悩まされた。特典を提供してくれるベンダーを獲得するには顧客が必要、しかし、顧客を獲得するにはベンダーが必要だったからだ。このような問題と格闘する中で、最初の顧客獲得をすべく、Y Combinator の創業者らに割引特典を提供したのだった。

現在、AnyPerk は一従業員あたり月に5ドルの料金を会社に請求するが、Pinterest、Quora、Pandora、Cushman & Wakefield などの有名企業を含め 2,500社に及ぶ企業を顧客に獲得し、目を見張る発展を遂げている。これまでに契約した300社の特典提供ベンダーの中では、Six Flags(テーマパーク)、Zipcar(レンタカー)、Hertz(レンタカー)、Travelocity(旅行)、AT&T(テレコム)、T-Mobile(テレコム)、HP(パソコン)、Dell(パソコン)などは特筆に値するだろう。

目指す市場については、今のところ、彼らはアメリカに注力するようだ。私は福山氏に AnyPerk を日本に持ち帰る計画があるかを尋ねたところ、日本には既に似たようなビジネスをしている会社が3つか4つあるので、まずはアメリカに注力し、それ以外の国への進出はその後になるだろうと語った。

ちょうど昨年、AnyPerk と似たようなサービスを提供していた BetterWorks が事業を断念した中で、AnyPerk がこの分野で抜きん出るかどうか見守る必要がある。しかし、AnyPerk には、投資家なら絶大な信頼を預けられる粘り強い創業者が居る。彼らがこのビジネスアイデアをいかに発展させられるか、先行きが非常に楽しみだ。

写真出典:City Data

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シリコンバレー発の韓国SNS「Vingle」がモバイルアプリをリリース

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【原文】 2月22日、シリコンバレーに拠点を置く、ソーシャルメディア・キュレーション・サービス「Vingle(빙글)」がモバイルアプリを発表した。新しいソーシャルメディアの登場に、シリコンバレーや業界関係者の関心を集めている。 「Vingle」は、アーリーステージにおいて、キム・ボムス議長が設立したエンジェルVC「KCube Ventures(케이큐브벤처스)」から資金調達し、注目を集め始めた。今…

【原文】

b322月22日、シリコンバレーに拠点を置く、ソーシャルメディア・キュレーション・サービス「Vingle(빙글)」がモバイルアプリを発表した。新しいソーシャルメディアの登場に、シリコンバレーや業界関係者の関心を集めている。

「Vingle」は、アーリーステージにおいて、キム・ボムス議長が設立したエンジェルVC「KCube Ventures(케이큐브벤처스)」から資金調達し、注目を集め始めた。今回のモバイルアプリのリリースで、既に100万人いる Vingle のウェブサービスのユーザを始め、新たなモバイルユーザの獲得にも大きな影響を及ぼすものと予想される。

Vingle のモバイルアプリには、グルメ、ヒップホップ、プレミアリーグ、ヨーロッパ旅行、写真、ピクシーバイクなど、1500あまりのインタレスト・コミュニティが開設されている。各インタレストのコミュニティで世界中のユーザが発行するソーシャルマガジンを購読し、自分だけのカスタムフィードを作れるのが特徴だ。欲しいコンテンツを保持しておき、後から簡単に取り出せる「クリップ機能」も利用できる。

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Vingle のインタレスト別コミュニティ「パーティー」。Vingle には1500以上のパーティーが開設されている。

Vingle のインタレスト別のコミュニティは「パーティー」と呼ばれ、各パーティーに参加すると、そのパーティーの最新ニュースがリアルタイムで自分のフィードに配信される。ユーザが複数のパーティーに参加すれば、複数のニュースを一度に確認することも可能だ。エレキミュージック、旅行、ユーモア、男性、ファッション、インテリア、アート・デザインなどのパーティーが人気である。

クリップ機能は、Vingle のモバイルアプリで最も注目すべき機能の一つだ。他のソーシャルネットワーク・サービスのコンテンツは、ほとんど使い捨てであるのに対し、Vingle はスクラップブック形式で再活用ができる。「私の手の中のスクラップブック(내 손안의 스크랩북)」というタイトルで、グルメ、Wanna Be Style、友人に見せたいミュージックビデオ、レシピなどのテーマがあり、簡単にクリップして自分だけのコレクションを作成、場所や時間に関係なく閲覧できる。

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コレクション(左)とフィード画面(右)。コレクションをフォローすると、更新内容が自分のフィードに反映される。

Vingle は、Facebook や Twitter など、これまでのソーシャルネットワーク・サービスと異なり、友人の活動内容ではなく、友人のコレクションをフォローする形をとる。グルメ、写真、サッカーなど、他ユーザのコレクションから一つだけ選択してフィードを受信することができる。この方法により、ネットワークと購読のカスタマイズが可能になった。既存のソーシャルネットワーク・サービスが人と人をつなぐ一次元的な関係の形成に留まっているのに対し、Vingle は人間関係を多元的に解析できるという点で注目に値する。

現在、Vingle は英語、スペイン語、インドネシア語など、世界中の言葉をサポートしており、ユーザはアプリ上で言語設定を変えることで、韓国国外のユーザの動向やインタレストを受け取ることもできる。

リリースされた Vingle のモバイルアプリはベータ版であり、投稿やコレクションカバーの編集、検索機能が無いなど、ウェブサービスで利用可能な機能の一部がまだ実装されていない。現在 Android 版のみ提供されており、iOS 版は3月以降サポートされる予定だ。

【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom

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