BRIDGE

タグ Sleekr

インドネシアのHR・会計管理SaaS「Sleekr」、HRプラットフォームの「Talenta」を正式に買収

SHARE:

HR(人事)管理と会計のプラットフォーム Sleekr が、HR プラットフォームの Talenta を買収したと発表した。この買収により、今後 Talenta の社員はすべて Sleekr が吸収し、Talenta の設立者兼 CEO の Joshua Kevin 氏は、Sleekr のマーケティングおよびニュービジネス部門を率いることになる。買収の詳細はまだ公表されていないが、すでに現時点で …

sleekr_talenta_acquisition-1.jpg

HR(人事)管理と会計のプラットフォーム Sleekr が、HR プラットフォームの Talenta を買収したと発表した。この買収により、今後 Talenta の社員はすべて Sleekr が吸収し、Talenta の設立者兼 CEO の Joshua Kevin 氏は、Sleekr のマーケティングおよびニュービジネス部門を率いることになる。買収の詳細はまだ公表されていないが、すでに現時点で Talenta は、Sleekr の親会社である PT Mid Solusi Nusantara の傘下に正式に組み込まれた形だ。

Kevin 氏は DailySocial の取材に対し、同じ業界内で競合しているにもかかわらず、Talenta と Sleekr の両社は1つのビジョンを共有し、相違よりも共通点の方が多いと認識していると語っていた。つまり Kevin 氏と Sleekr の CEO の Suwandi Soh 氏は、「ともに、同じ夢を追う」ことを決断したのである。

Talenta と Sleekr の HR 製品は、社員数20〜5,000人の企業をターゲットとしている。2社合計でアクティブユーザ数は10万。今回の戦略的な動きは、ユーザに提供されるサービスそのものには大きな影響を与えないという。

Kevin 氏は次のように語った。

個人的には、SaaS セグメントは、本格軌道に乗るまでに時間を要する長期スパンのゲームであると捉えています。とりわけ、依然として B2C セグメントにフォーカスしているベンチャーキャピタルに頼ることは、リージョナルマーケットでシェアを獲得するという当社のビジョンを達成する上で、ベストな資金調達ルートではないかもしれません。Sleekr とその後援企業には10年、20年スパンの長期ビジョンがあり、その中で Talenta は貢献できると私は信じています。

また Kevin 氏は、Talenta が経験豊富な CEO もしくは C レベル・エグゼクティブを必要としているとも付け加えた。

その点で Sleekr の Suwandi 氏と彼のチームは、これまで Talenta に欠けていた、長年にわたる経験を有しています。

<関連記事>

Soh 氏と Kevin 氏は、Sleekr が Talenta のチームメンバーすべてを吸収することでも合意した。Soh 氏は次のように述べた。

HR ソフトウェア、その中でも給与計算ソフトは、インドネシアではまだ希少な商品であり、製品開発と普及の両面において、ブレークスルーを起こすのが実に難しい市場です。私たち Sleekr のチームに、新たに Talenta から90名のチームメンバーを迎えられることに大変期待しています。彼らの経験、スキル、そしてノウハウは、ビジネス開発のための大きな推進力となるでしょう。

2社をあわせると、ジャカルタ、バンドン、バンガロールにまたがって、計80名から成る製品・エンジニアリングチームを擁することになる。

Odin の調査によると、インドネシアの中小企業向けクラウドサービスの市場規模は、今年33兆インドネシアルピア(27億米ドル)に達する見通しだ。

今回の買収によって、Talenta が掲げる HR とワークプレイスのプラットフォーム開発へのフォーカスが、今後より一層強化されることを Kevin 氏は希望している。また Soh 氏は次のように付け加えた。

私たちは常に革新を追求しています。対象となる分野は、HR 向けの予測分析、コンプライアンス保証、HR のためのボットと AI、HR 管理におけるモビリティ向上などです。

【via DailySocial】 @DailySocial

【原文】

インドネシアのHR・会計管理SaaS「Sleekr」、マネーフォワードファンドから資金調達を実施

SHARE:

インドネシアの HR および会計管理プラットフォーム Sleekr は、東京を拠点とするフィンテック企業マネーフォワードから、資金調達したことを明らかにした。同社によれば、マネーフォワードにとって日本国外への初出資としている。 この提携は、新世代の日本のテック企業が国外に成長の可能性を見出そうとする中で、東南アジアへの関心が増しつつあることを象徴している。東南アジアには大量の中国資本が流入する中で…

Sleekr
Image credit: Sleekr

インドネシアの HR および会計管理プラットフォーム Sleekr は、東京を拠点とするフィンテック企業マネーフォワードから、資金調達したことを明らかにした。同社によれば、マネーフォワードにとって日本国外への初出資としている。

この提携は、新世代の日本のテック企業が国外に成長の可能性を見出そうとする中で、東南アジアへの関心が増しつつあることを象徴している。東南アジアには大量の中国資本が流入する中で、この流れに変化を与えるかもしれない。

Sleekr は人事管理 SaaS の提供で事業を開始。2016年11月、インドネシアのスタートアップ Kiper をに買収し、会計サービスにも事業を拡大した。現在の従業員は約80人ほどだ。

Sleekr がこれまでの資金調達の中で開示しているものは、2014年12月に実施したシードラウンドでの35,000米ドルの調達のみ。

Sleekr
Image credit: Sleekr

今回の投資の規模については言及されていないが、マネーフォワードの CFO である金坂直哉氏は Tech in Asia に対し、両社の規模や提携の範囲から考えて、金額は相当なものであると語った。

Sleekr を含め、これまでに5つの企業に200〜300万米ドルを投資してきました。Sleekr への投資は、その中でも比較的大きな部類に入ります。

出資とは別に、マネーフォワードは Sleekr にノウハウも共有する。マネーフォワードの共同創業者で CEO の辻庸介氏は、Sleekr の取締役に就任する予定だ。

昨年10月、2,500万米ドルの IPO で東京市場に公開されたマネーフォワードは、フィンテックとエンタープライズソフトウェアの間でうまくバランスを取っている。クラウド会計、給与計算、請求、経費精算など、多岐にわたる金融管理プロダクトを提供している。

金坂氏によれば、マネーフォワードは60%の市場シェアを持ち、日本の会計事務所におけるソフトウェア選択肢としてナンバーワンの位置にあるという。

マネーフォワードと Sleeker の両社が提供するサービスには明らかに重複が見られるが、マネーフォワードは、この点にシナジーを見出し、潜在的に収益性の高い東南アジア市場に参入する道筋と見ているようだ。

金坂氏は、マネーフォワードが日本国内ですでに会計や給与計算プロダクトを提供していることを挙げ、Sleekr を日本企業に持ち込むことは期待していないとした。しかし、「プロダクト戦略やマーケティング戦略について、学べることは多くある」と指摘している。

マネーフォワードは地元企業との提携によって、東南アジア市場を理解しやすくなる。環境という点では東南アジアと日本の間には基本的な文化の違いがあるが、成功の仕方については、基本的な類似性があるとも金坂氏は述べている。

南へ進め

Sleekr のチーム(一部)
Image credit: e27

Sleekr への出資は、マネーフォワードが設立したプログラム「マネーフォワードファンド」の一環だ。その名前から受ける印象とは異なり、事業から分離された VC 的な投資ビークルというよりは、むしろ、M&A 活動を通じてマネーフォワードの提供サービス強化を狙った戦略的イニシアティブだ。

マネーフォワードファンドのもと、同社は(出資先に対し)株式取得の見返りとして、財務支援、ノウハウ共有、API などの技術援助、パートナー・投資家・サービスプロバイダとのネットワーク支援の提供を約束する。

Sleekr への初の海外投資に先立ち、マネーフォワードファンドは2015年12月に日本でロボアドバイザーを提供するお金のデザインを、昨年10月にクラウドファンディングプラットフォームの CAMPFIRELIFULL Social Funding を、今月初めには e コマースプラットフォームを開発する BASE を支援した。

金坂氏は、マネーフォワードがインドネシアや東南アジアでさらなる戦略的投資を実施すると期待していて、その市場展望を考慮すれば、1,000万ドル以上を投資する可能性があると述べた。

500 Startups の日本における代表の James Riney 氏は、日本のテック分野の投資家は、地理的・文化的に近接していることや、日本のソフトパワーに関心を持っていることなどを理由に、東南アジアに魅力を感じていると指摘する。

日本の VC や企業は、東南アジアのスタートアップに積極的に投資する最初のグループの一つでした。東南アジアは堅実な GDP 成長を経験しており、モバイル革命によって、より多くの人々がアクセス可能な顧客に変化しています。

さらに重要なファクターは、最近まで東南アジアは欧米の投資家に見過ごされてきたということだ。

東南アジアはシリコンバレーほど競争が激しくないため、日本の投資家は本質的に興味を持っている、と Riney 氏は見る。

日本の投資家は、他の人たちが目をつけていないところ、地元な資金供給源がオープンマインドでなかったり、競争するまでには洗練されていなかったりするところに可能性を見出しました。

日本のベンチャーエンタープライズセンターの調査によると、東南アジアは日本の VC 投資全体の少数しか占めておらず(2017年第3四半期で約2.9%)、北米向け投資の数字に匹敵するにはほど遠い状況だが、それでもインドや中東などアジアの他の地域への投資を上回っている。

しかし、この状況は、豊富な資金を持った中国のプレーヤーが東南アジア市場に参入してくる中で、急速に変化しつつある。

Riney 氏は次のように語った。

東南アジア地域は、かなり成熟してきました。地元の資金供給源も増え、私の印象ではこのところ、日本よりも中国が積極的です。日本の多くの企業が東南アジアに可能性を見出していますが、競争が激しくなっているため、以前に比べると、それをあまり表には出さなくなっています。

【原文】

【via Tech in Asia】@TechinAsia