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SMFG、渋谷センター街にオープンイノベーション拠点「hoops link tokyo」を開設——米StartX、Work-Bench、Geodesic、ERAらも協力

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<4日11時30分更新> 太田純氏の肩書きを修正。 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG、東証:8316)は1日、渋谷センター街に同グループ初となるオープンイノベーション拠点「hoops link tokyo(以下、hoops link)」をローンチした。同グループでは hoops link をハブとして、スタートアップ・エコシステムに関連する外部の組織と連携しつつ、ピッチイベント、ミートアッ…

フォトセッションに臨む SMFG 役員陣

<4日11時30分更新> 太田純氏の肩書きを修正。

三井住友フィナンシャルグループ(SMFG、東証:8316)は1日、渋谷センター街に同グループ初となるオープンイノベーション拠点「hoops link tokyo(以下、hoops link)」をローンチした。同グループでは hoops link をハブとして、スタートアップ・エコシステムに関連する外部の組織と連携しつつ、ピッチイベント、ミートアップ、セミナーなどを開催する計画だ。

記者会見の冒頭で挨拶する、三井住友フィナンシャルグループ執行役副社長 グループ CDIO(Chief Digital Innovation Officer)の太田純氏

1日開かれた記者会見では冒頭、SMFG のオープンイノベーション活動を統括する太田純氏(SMFG 執行役副社長)が挨拶。SMFG 全体のデジタルトランスフォーメーションを推進すべく、2年前に三井住友銀行内に IT イノベーション推進部を開設して以来、GMO-PG との JV である決済代行の SMBC GMO PAYMENT、NEC との JV であるスマホバーコード決済のブリースコーポレーション、NTT データや DAON との JV である生体認証のポラリファイ、NEC との JV による AI や RPA を使った BPO サービスを提供するフィナンシャル・リンク(NCore=エヌコアに改称予定)など、金融という本業にシナジーのある新規事業に出資参加してきた。これまでは比較的大きな企業との連携が中心だったが、hoops link の開設を受けて、よりスタートアップとの連携を強化したいとのことだった。

また同日、SMFG は hoops link と開設とあわせ、アメリカでエンタープライズ向けのアクセラレータを展開する Work-Bench、スタンフォード大学のアクセラレータ StartX との提携を発表。2018年からはアクセラレーションプログラムを始めることが明らかになった。アクセラレーションプログラムの詳細については内部で検討中とのことだが、これまでに行われた SMFG や三井住友銀行による「ミライハッカソン」や「未来」での活動の一部が踏襲されるようなものになるだろう。

大手銀行系が展開するオープンイノベーション拠点としては、他に三菱東京 UFJ フィナンシャル・グループ(MUFG、東証:8306)が展開する「The Garage」、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG、東証:8354)が展開する「DIAGONAL RUN TOKYO」などがある。このほか、金融業界全般のオープンイノベーションのトレンドで見てみると、みずほ銀行NTT データとオープンイノベーション支援で協業し FINOLAB 内にラボ施設を設置、クレディセゾン(東証:8253)がデジタルガレージ(東証:4819)らと DG Lab を開設、クレジットカード大手の JCB は QUANTUM の協力によりアクセラレータプログラム「JCB Payment Lab」を運用している。

hoops link tokyo を担当する SMFG ITイノベーション推進部 古川剛也氏と一問一答

Q. hoops link tokyo をやることになった経緯は?

SMFG ITイノベーション推進部
古川剛也氏

昨年夏までロサンゼルスに留学していた。付近には、Snapchat に代表されるカジュアルなビジネスが立ち上がったシリコンビーチなどがあるが、日本でビジネスが盛り上がってきているというような情報は、ほとんど伝わってこなかった。

それとは対照的に、アメリカでは Venmo に代表される個人間送金など、スタートアップがフィンテックを先導したり、銀行がフィンテックを取り込んだりしているニュースが日常的。

日本とのこの差は何なのだろう、という問題意識を持った状態で、フィンテックを担当する部署に配属された。まだまだ日本の銀行は閉じているし、我々が(三井住友銀行の本店のある、あるいは、フィンテックのハブである)大手町から情報を発信しても、我々が情報を届けたい勢いのあるベンチャーに届いていない。そういうベンチャーに近くにいる方がいいだろうと思い、渋谷に拠点を作りたいと考えた。

Q. hoops link tokyo で何をやるか?

スタートアップへの純投資的な動きはメインではない。事業の幅を広げるとか、新しい事業を作る上での拠点ということが第一義。戦略的投資ができるしくみにはなっているが、協業ができるかどうかが重要だと思っている。いずれにせよ、スタートアップだとか、協業する相手がまだ見ていないのが現状なので、そういう人たちに会いに行く、近くにいたいというのが、まず大きな目的。

何かを一緒にするとか、マッチングをするとか、そういうのもお手伝いする。銀行と協業したいとか、グループのどこかと協業したいとかの要望があれば、hoops link tokyo には SMFG の者が最低でも一人は常駐しており窓口になる。時間帯的には、グループ会社の担当者に来てもらって、オフィスアワー的なものもやってみたい。

協力関係にある Geodesic Capital(ルース元駐日大使が立ち上げたことで知られるファンド)や ERA(Entrepreneurs Roundtable Accelerator)からは、彼らのアメリカでの出資先や支援先を紹介してもらえることになっており、そのようなスタートアップが日本市場に進出したいときに手伝ったり、我々が作りたいサービスに使える技術やアイデアをもっているスタートアップがいれば紹介してもらったり、というような動きを hoops link tokyo 中心に実現したいと思っている。

Q. 営業時間やイベントの頻度は?

営業時間は、平日朝の9時から夜の9時まで。週に3回くらい、主に夜にイベントを予定している。9月11日の週はエグゼクティブウィークと位置づけ、hoops link tokyo でメンターをしてもらっている人たちによるセッションを連続5夜にわたってお届けする予定だ(ウェブサイトから参加予約可)。

最初はどうしてもイベントが先行してしまうと思うが、まずは我々の場所を知ってもらい、ネットワーク知ってほしいと思っている。そして、なんか、銀行って思ったよりもひらかれているな、とか、コラボできるかもしれないな、と感じてもらえればうれしい。

Q. hoops link tokyo としての KPI 的なものはあるか?

KPI は設定しないようにしている。ただ、長期的なスパンでは成果を出さないと、ここ(hoops link)をやる意味は無いということになる。しいて言えば、どれだけの事業創出ができるかという、出口のところが最終的な KPI になるだろう。

写真で見る hoops link tokyo

メガドンキ隣の三井住友銀行渋谷西支店が目印。このビルの6Fに hoops link tokyo がある。
エレベータを降りると、玄関には古き良き時代を思わせるセピア色の写真が飾られている
困難な中をチャレンジすることをテーマに、1920年代の禁酒法時代のバーをモチーフに作られた hoops link tokyo。玄関の本棚が隠れ扉になっている。
ミーティングルームには、グラスホッパーやブルースカイといったカクテルの名がつけられている。
イベント時には重宝しそうなキッチン。お酒のストックもたんまりと。
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無料P2P決済アプリを開発するKyash、シリーズAでジャフコ・SMFG・電通DH・伊藤忠・みずほFGなどから10億円超を調達——事前登録を受付開始

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【12月18日8時更新】電通グループからは、電通デジタル・ホールディングスのみの出資で、事業会社としての電通は含まれないことが判明したため、一部記述を削除。 東京を拠点とするスタートアップで、送金・決済システムを開発する Kyash(キャッシュ)は14日、シリーズAラウンドで10億円超を調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは JAFCO(東証:8595)が務め、他に、三井住友フィナ…

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【12月18日8時更新】電通グループからは、電通デジタル・ホールディングスのみの出資で、事業会社としての電通は含まれないことが判明したため、一部記述を削除。

東京を拠点とするスタートアップで、送金・決済システムを開発する Kyash(キャッシュ)は14日、シリーズAラウンドで10億円超を調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは JAFCO(東証:8595)が務め、他に、三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMFG と略す。東証:8316)、伊藤忠商事(以下、伊藤忠と略す。東証:8001)、電通(東証:4324)、電通デジタル・ホールディングス(DDH)、みずほフィナンシャルグループ(東証:8411)が参加した。Kyash にとっては、2015年7月に実施したシードラウンドでの1.7億円の資金調達(調達先のうち1社は三井住友ベンチャーキャピタルで、残りの2社は社名非開示)に続くものだ。

今回の資金調達に加え、調達先のうち SMFG、電通、伊藤忠とは業務提携を伴う。また、三井住友銀行の元副頭取で、アメリカの投資銀行 Greenhill & Co の日本法人 Greenhill Japan 代表取締役の箕浦裕氏が、Kyash の顧問に就任する。

Kyash の設立は2015年1月。これまでほぼステルスで、クレジットカード利用情報のリアルタイムプッシュ通知・履歴閲覧システムを開発する傍ら、個人間送金(C2C 決済)を可能にするモバイルアプリ「Kyash」の開発に傾倒してきた。

Kyash はユーザが持つクレジットカード(以下、クレカと略す)を登録できる電子マネーウォレットで、クレカからウォレットに現金をチャージし、Kyash を持つ他のユーザに送金することができる。他ユーザに未精算の集金を催促することもできるので、飲み会が集中するこの季節には重宝する……と言いたいところだが、残念ながらアプリはまだリリースされておらず、披露されるのは来年1月の予定だ。同社は本日、都内でプロダクトの発表を行い、同時にベータユーザによるテスト運用を開始し、ティザーサイト上での事前登録の受付を開始した。

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「Kyash」が提供する機能やコンセプト(資料提供:Kyash)

さらに Kyash を特徴づけるのは、Kyash 自体が VISA のバーチャルクレジットカードとして機能することだろう。これは Kyash が VISA International と契約しクレカのイシュアとなることで実現しており、ユーザが Kyash のウォレット上にプールしている資金は、世界中の VISA 加盟店での買い物に利用できる。Kyash はバーチャルクレジットカードであるため、対面型決済で CAT(カード与信端末)や Square や Coiney などでスワイプして使うことはできないのだが、プラスティックカードを発行するライセンスも持っているとのことなので、P2P 決済やオンライン決済のみならず、近日中にはオフライン決済のシーンにも侵食してくるだろう。同社は来春以降、Android や Apple Pay への対応も計画している。

一般的に、電子マネーウォレットやクレジットカードの契約には、ユーザが会費などの料金を徴収されるケースが多く、これが運営元の大きな収入源となっている。対して、Kyash の場合は手数料は完全無料だ。これは Kyash がカードイシュアであるため、VISA 経由のトランザクションが発生した場合はイシュアとしての手数料収入が得られること、さらには、ウォレット上には未使用の現金がプールされることなどが寄与している。

(電子マネーのプロバイダがユーザから現金を預かる場合、使われていない現金相当額の50%程度の現金を、信託銀行の口座などに供託金として預けることが金融庁から求められる。これは、電子マネーのプロバイダが仮に経営破綻した場合にも、ユーザに現金が戻されることを担保するための措置だ。供託金部分以外のプール資金を運用すれば、プロバイダはさらなる利益を生み出せる可能性があるが、Kyash はこの点については現時点で言及していない。)

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サービスの全体像(資料提供:Kyash)

Kyash の創業者で代表取締役の鷹取真一氏は、三井住友銀行で海外拠点設立や海外出資案件などを担当、アメリカの戦略系コンサルティングファームで B2C 事業に関わってきた人物だ。鷹取氏の話を聞く限り、Kyash は Paypal が2013年に買収した P2P 決済サービス「Venmo」をベンチマークしているようだ。ただ、Kyash は VISA 加盟店でも利用可能なことから圧倒的に利便性が高く、彼は決済の流れを根本的に変えてしまえる可能性を強調した。先進国の中で、日本のクレジットカード利用率は決して高くないが、Kyash のようなしくみと結びつくことで、カード会社各社は需要の底上げにつながることを期待している。今回の出資者に、大手金融グループ2社が顔を揃えていることは、その期待感の高さの表れだろう。

この分野では、個人投資家で連続起業家の木村新司氏が、C2C 決済を主軸とするモバイルアプリ「paymo」を年内にローンチすることを明らかにしている

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三井住友銀行、金融APIを活用した初のハッカソンのデモデイを開催——ファイナリスト5チームが渾身のアイデアを披露

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三井住友銀行は5日、同行初となる「ミライハッカソン」のデモデイを開催し、ファイナリストとして残った5チームが登壇し、審査員や同行行員、三井住友フィナンシャルグループ(東証:8136)のグループ企業担当者らの前でプレゼンテーションした。 このハッカソンでは、三井住友銀行が PoC 目的で利用可能なサンプルAPIを27種類提供する形で、7月22日から応募を受け付け。約30チームがエントリし、9月3日の…

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三井住友銀行は5日、同行初となる「ミライハッカソン」のデモデイを開催し、ファイナリストとして残った5チームが登壇し、審査員や同行行員、三井住友フィナンシャルグループ(東証:8136)のグループ企業担当者らの前でプレゼンテーションした。

このハッカソンでは、三井住友銀行が PoC 目的で利用可能なサンプルAPIを27種類提供する形で、7月22日から応募を受け付け。約30チームがエントリし、9月3日の API 説明、9月17日のハッカソンおよびメンタリングを経て、5チームがファイナリストに残った。なお、デモデイで参加した審査員は、ファイナリスト各チームのメンタリングも担当している。

審査員を務めたのは、

  • 東 博暢氏(日本総合研究所 リサーチ・コンサルティング部門主席研究員/融合戦略グループ長)
  • 立岡 恵介氏(グローバル・ブレイン パートナー)
  • 村田 祐介氏(インキュベイトファンド 代表パートナー)
  • 吉岡 優氏(GMO ペイメントゲートウェイ イノベーションパートナーズ本部 上席執行役員 戦略統括部長)
  • 小池 裕幸氏(日本アイ・ビー・エム 執行役員 デジタル・イノベーション事業推進担当)
  • 榊原 健太郎氏(サムライインキュベート 代表取締役)
  • 太田 純氏(三井住友銀行 取締役兼専務執行役員)
  • 向 伸一氏(三井住友銀行 決済業務部長)
  • 中山 知章氏(三井住友銀行 IT イノベーション推進部長)

…の皆さん。

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各チームのアイデアについて、他業種連携(新規性)、ニーズ、事業性、実現可能性、熱意、成果物の6つの要素で評価・審査された。なお、このハッカソンで優勝したチームは、三井住友銀行と日本総合研究所が企画・運営するピッチコンテスト「未来2017(12月20日開催)」に招待される。

【最優秀賞(優勝)】伝票レス・来店レスによる介護施設事務支援サービス「Grow up ケアシステム」 by グローリー

副賞:未来ハッカソン・オリジナル VISA プリペイドカード10万円分、未来2017 ピッチコンテスト出場権利

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介護施設では、被介護者が買い物をしたいときなど必要に応じてお金を使えるように、被介護者の家族からお金を預かって管理しているが、事務作業が煩雑であり、金銭トラブルが絶えない。

これらの問題を解決するために、グローリーが開発したのは、顔認証によるログインサービス、電子印鑑照合サービス、モバイルによる簡易入力サービス、家族向け明細通知サービスを組み合わせ、介護施設における介護施設と入居者による金銭トラブル、施設側の煩雑な小口払い事務を解決するサービスだ。

介護施設は家族から通帳や印鑑を預からず、セキュリティを強化した形で出金管理が行え、その動向を家族はリアルタイムに把握することができる。判断が正しくできない高齢者に対しては、成年後見制度を活用することで、より柔軟な運用ができるとしている。

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【ベストクオリティ賞】入出金メタ情報シェアリングサービス「MANA (Meta Automatic New Addition)」 by マネーフォワード

副賞:未来ハッカソン・オリジナル VISA プリペイドカード2.5万円分、未来2017 展示ブース出展権利

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企業内おいては、取引先への代金支払などの情報にはコンテキストが結びついているが、金融機関での入出金データになった瞬間にコンテキストが失われる。このため、銀行明細から入出金がぞれぞれ何を対象としたものだったのかを把握し、消込する手間は煩雑なものとなる。

MANA では入出金にメタ情報(取引内容)を付与することで、企業間の取引の利便性の向上、入金消し込み業務の課題を解決する。メタ情報は、MANA を使う請求側と支払側の両方のユーザで共有可能なほか、相手が MANA をユーザでなくても、プラットフォーム上から請求書を作成しての代金請求が可能だ。請求側には未収金残高や入金予定額の把握、支払側には請求と振込を直結でき業務が軽減でき、出金予定額や出金後残高を把握できるメリットが生まれる。

EDI を使っていない大企業ではない層、マネーフォワードの看板サービスである「MF クラウド」を使っている中小企業層との親和性が高いと考えられるとのことだ。審査員からは、これを単独のサービスとして提供するよりも、むしろ、銀行側のオンラインバンキングに統合してしまう方が便利なのでは、などの意見が寄せられた。

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【ハイ・グロース賞】インターネット上のコンテンツを対象とした手軽な振込サービス「いいね¥」 by bugnitude

副賞:未来ハッカソン・オリジナル VISA プリペイドカード2.5万円分、未来2017 展示ブース出展権利

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ブログ、動画などのコンテンツが役立ったり、面白かったりした場合に、コンテンツに併設された「いいね¥」ボタンによってその感謝の気持ちをお金の形に送れるサービス。まさに現代の「投げ銭」の感覚で、有志による花火大会など、オフラインイベントの寄付などにも活用できる。あるコンテンツに多くの「いいね¥」がついて評価が上位になる前の段階で、他ユーザよりも先行して「いいね¥」をつけたユーザには、「めききポイント」という特別リワードを与えるなどして、ユーザをモチベートするとしている。

審査員からは、2012年にローンチし、その後シャットダウンしたサービス「Grow!」に酷似しているのではないかとの指摘があり、Grow! の時代には無かった銀行 API 連携で異なるユーザ体験が生み出されるかもしれないが、どのようなメディアと組んでサービスを展開するかが肝要だとするアドバイスが寄せられた。

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【API 賞】メールとwebで簡単素早く集金できちゃうサービス「振り込め!Now」 by チームギャップ(仮)

副賞:未来ハッカソン・オリジナル VISA プリペイドカード2.5万円分、未来2017 展示ブース出展権利

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飲み会などの機会に事前や事後に割り勘をする場合、支払内容のコンテキストを直感的に把握できるようにすることで、個人間で簡単かつセキュアに支払・集金ができるプラットフォーム。例えば、飲み会の幹事はメールアドレスのみを知っていれば、飲み会参加者に振込を促すことができ、アプリのインストールや専用デバイスの準備が必要ない。支払う側も、添付された写真などから支払内容のコンテキスト(例えば、飲み会での写真をもとに、飲み会の割り勘代金であるということ)を把握でき、支払先となる幹事の口座番号などの入力も求められない。

一定期間が経過しても振込が行われない場合に、自動的に電話で支払の督促ができるようにしている機能は面白かった。Twilio を使って実装しているそうだ。副次的には、振込に関わるユーザの動向データなどから、ユーザが振込を実施した際の感情や状況を人工知能が分析、回収率を向上させるための施策を提言できるのではないか、と考えていることだ。

審査員からは、機能の利便性については一定の評価が得られたものの、振り込め詐欺をイメージさせる響きがあるため、デザインやネーミングに一定の改善を求めるアドバイスがあった。

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【熱意賞】企業の生産性をも高めるヘルス・メンタルヘルスケア「ヘルカン」 by bluetech

副賞:未来ハッカソン・オリジナル VISA プリペイドカード2.5万円分、未来2017 展示ブース出展権利

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企業における健康経営、従業員の健康促進を行えるアプリ。ユーザがモチベーションを維持できるようにするため、目標達成者にはクレジットカードポイント、目標未達成者にはペナルティを課す。iPhone のヘルスキットに加え、ワークアウト機能を独自に追加しており、計測した結果に応じて、リワードやペナルティが計算される。

企業からは社員一人あたり4,980円/月を徴収し、そのうちの3,100円/月がデポジットされ、目標達成者へのポイント還元などに利用される。審査員からは月額費用が高すぎるのではないかとの指摘があったが、法定外福利厚生費を参考に決めた金額であり、チームとしては妥当なプライスレンジと考えているとのことだった。

収集されたデータは、ビッグデータ解析を行って保険会社、スポーツメーカー、飲料メーカーなどにも販売。また、アプリ上でユーザ動向に応じてリワード広告を掲出し、マネタイズにつなげたいとしている。

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5チームのプレゼンテーション終了後に会見した、三井住友銀行 IT イノベーション推進部副部長の井口功一氏は、「銀行員からはなかなか得られない発想がたくさんもたらされ、我々が勉強をさせてもらっているところ」と今回のハッカソンについての感想を述べた。

今回参加チームに提供されたのは、いずれもサンプルの API だったが、実際のビジネスにつなげるには正式 API を開発する必要がある。三井住友銀行にとっては、フィンテック・スタートアップとのオープンイノベーションを進める上で、どのような API が求められるか、どのようなビジネスモデルがあり得るか、どのようなセキュリティ課題があるかを見極める上でも、絶好の機会となったようだ。

ミライハッカソンでは、三井住友銀行と三井住友カードがそれぞれ、銀行やクレジットカードに関連したサンプル API を提供した。将来的には、三井住友フィナンシャルグループ傘下の他業種の事業会社も、このような活動に巻き込んでいく可能性があるとのことだ。

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日本の金融機関のオープンイノベーションに関する動きとしては、三菱東京UFJ銀行がフィンテックに特化したアクセラレータを運用しているほか、みずほ銀行NTT データとオープンイノベーション支援で協業、クレディセゾンがデジタルガレージらと DG Lab を開設、クレジットカード大手の JCB はアクセラレータプログラム「JCB Payment Lab」の開始を発表している。

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