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バルセロナで開催予定だったMWC、新型コロナウイルスの影響で今年は中止に——主催者のGSMAが声明を発表

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出展者や参加者の流出が主催者である GSMA にとって無視できないほど重大であることが最終的に明らかになっていたが、GSMA は今日、拡大するコロナウイルス流行に関連する懸念により、ワイヤレス業界の見本市「MWC 2020」の開催を中止した。このイベントは来週スペインで始まる予定だった。 以前 Mobile World Congress として知られていた MWC は、携帯電話業界のメンバーが集ま…

2019年の MWC 会場入口
Image credit: Masaru Ikeda

出展者や参加者の流出が主催者である GSMA にとって無視できないほど重大であることが最終的に明らかになっていたが、GSMA は今日、拡大するコロナウイルス流行に関連する懸念により、ワイヤレス業界の見本市「MWC 2020」の開催を中止した。このイベントは来週スペインで始まる予定だった。

以前 Mobile World Congress として知られていた MWC は、携帯電話業界のメンバーが集まるトップの場所になり、バルセロナで2月に開催されるの旗艦イベントに約10万人の参加者を集めるようになった。ロサンゼルスと上海でのサテライトイベントでは、各地域のプレーヤーを含む小規模な企業グループが年末に会議を開き、基調講演を行うことができた。

GSMA は声明の中で、次のように述べている。

「バルセロナとホスト国であるスペインは現在安全で健康な環境にある」にもかかわらず、コロナウイルスの発生、渡航の懸念、その他の状況に関する世界的な懸念により、MWC 2020 を開催することは不可能であると述べている。

GSMA は、今年のバルセロナ版を延期またはスケジュール変更することを示唆しておらず、2021年以降にイベントを開催するために市と協力すると述べている。

「不可能」という言葉は、法的な理由から選択された可能性がある。特定の状況下では、一方の当事者が履行できなくなると、法的契約が一方的に終了する可能性があるからだ。世界的な大流行の最中にカンファレンスに10万人を集めることは厳密には不可能ではなかったかもしれないが、「実行不可能」であった可能性がある。参加者が恐れ、渡航制限が多数の参加者に影響を与えていること考えると、かなり非現実的かほぼ不可能だからだ。

出展者は、コロナウイルスの検疫、感染、死亡者数の増加に伴い、MWC への参加計画を縮小し始め、健康への懸念と広範な渡航問題の両方につながった。 ZTE(中興)や Samsung などの企業は、主に旅行制限を理由として MWC への人員派遣を削減すると語っていたが、Ericsson は参加者の健康と安全に関する不確実性から、参加を見送る先駆けとなった。AmazonIntel を含む他の多くの企業がそれに続き、Nokia やヨーロッパのいくつかの主要なワイヤレスキャリアが本日リストに加わった。

GSMA はこれまで、出展者の参加見送りによる混乱の可能性の影響と参加者に対するより厳しいスクリーニング要件を認めつつも、複数の機会に MWC を継続するとの立場をとっていた。GSMA は、中国の特定の省の人々の参加を禁止し、ウイルス感染の可能性を排除するため一連の消毒手順も発表していた。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

オンデマンド配達の「Glovo」、シリーズEで1.5億ユーロ(約182億円)を調達——スペインから2社目のユニコーン、クラウドキッチン事業強化へ

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ヨーロッパのオンデマンドデリバリスタートアップ Glovo は、シリーズ E ラウンドで1億5,000万ユーロ(約182億円)を調達した。このラウンドは、アラブ首長国連邦(UAE)拠点の投資会社 Mubadala がリードし、Lakestar、Drake Enterprises、Idinvest が参加した。 このラウンドより前、Glovo が1億5,000万ユーロのシリーズ D ラウンドを発表し…

Glovo の配達人
Image credit: Glovo

ヨーロッパのオンデマンドデリバリスタートアップ Glovo は、シリーズ E ラウンドで1億5,000万ユーロ(約182億円)を調達した。このラウンドは、アラブ首長国連邦(UAE)拠点の投資会社 Mubadala がリードし、Lakestar、Drake Enterprises、Idinvest が参加した。

このラウンドより前、Glovo が1億5,000万ユーロのシリーズ D ラウンドを発表したのはわずか8ヶ月前のことで、今回の調達を受けて、Glovo の4年前の創業以来の累積調達額は5億米ドル相当に達した。同社は現在、時価総額が10億米ドル以上であると述べており、非公開のスペインスタートアップにとっては珍しいマイルストーンとなった(スペインにおいて、Uber 競合の Cabify も昨年、ユニコーンとなった)。

2015年にバルセロナで設立された Glovo は、買い物客と企業をつなぐための技術インフラと輸送ネットワークを提供する多くの配送物流会社の一つだ。モバイルアプリ「Glovo」を使えば、消費者は食べ物や医薬品から食料品や電子機器まで、Glovo 宅配業者が1時間以内に注文を収集して配達してくれ、何でも注文できる。Glovo では、アプリ上で販売されていないものを注文できる。宅配業者が買い物客に代わって購入してくれるので、どんな店からでも何でも注文をリクエストできる。

Glovo は現在、288の都市で180万人以上のユーザを擁し、世界中で1,500人以上を雇用している。同社はまた、事業全体で「収益性に向かっている」と述べたが、いつ達成できるかについてのタイムスケールは示していない。 Glovoは、はスペイン国内市場で既に利益を上げていると語った。

オンデマンドサービスの競争が激化する中で、同業同士の統合や買収が増加

Glovo がサービス展開している地域

Glovo はヨーロッパ、ラテンアメリカ、アフリカの26の市場で事業を展開しており、24ヶ国でトップ2に入っていると述べている。1年未満で3億2,000万ドル以上を調達したことは、地域のオンデマンド輸送プレーヤーへの投資熱の盛り上がりを示唆している。今年は UberLyft の IPO に加え、DoorDashが71億米ドルの評価額で4億米ドルの資金を調達した。Postmates は、公開準備に向けて、24億米ドルの評価額でさらに2億2,500万米ドルを調達した。ヨーロッパでは、イギリスのフードデリバリネットワーク Deliveroo が実施した5億7,500万米ドルの調達で Amazon がリードインベスターを務めたが、反競争規制当局が現在この取引を精査している

結論として言えるのは、最大限に資金調達を果たした企業でさえ、すべての市場に浸透することは不可能であるため、Glovo のような企業が参入して成功を収める余地が残されているということだ。

ユニコーンのステータスを達成したことは、本当にエキサイティングなことであり、社内に優秀な社員がいる証であり、オンデマンドデリバリ業界の革新と破壊を続ける決意だ。急速な成長と新しい地位にもかかわらず、私たちは今までと同じビジョンを持っています。つまり、サービス地域にいるすべてをお客様に、簡単に利用できるようにすると言うことだ。(Glovo 共同設立者兼 CEO Oscar Pierre 氏)

新たに1.5億ユーロの資金を得た Glovo は、既存市場でその地位を高められる強力な立場にある。アメリカでのローンチについては否定していないが、近い将来、それが核心テーマとなることは無いだろう。

中東で配車サービス競合にあたる Careem の買収を進めている Uber などアメリカのテックにとって、Glovo は魅力的な買収ターゲットになる可能性がある。実のところ、数ヶ月前に Uber と Deliveroo の両方が Glovo を買収するための初期段階の議論にあるとの報道があったが、Glovo は地元フードデリバリプラットフォーム「Pizza Portal」をほぼ4,000万米ドルで買収しポーランド市場に参入した。最近の動向に基づけば、統合こそがフードデリバリ・オンデマンド輸送分野で最重要事項となっていることは明らかだ。

ダークストアとバーチャルキッチン

Glovo のキッチン
Image credit: Glovo

Glovoは、いわゆる「ダークストアとバーチャルキッチン」、つまり、「完全にオンデマンドの輸送インフラストラクチャに依存する配送専用の小売施設とキッチン」に向かう成長トレンドの最前線にいる。このタイプのビジネスモデルを使用すると、歩いてやってくる顧客を獲得するために優良な不動産物件に投資する必要がないため、企業は先行投資を抑えることができる。つまり、完全にオンライン消費者向けに構築されたモデルだ。

これは、Glovo が多額の投資を行っている分野の一つであり、追加で得た1.5億ユーロがその促進支援に大きく貢献するだろう。Glovo は現在、ヨーロッパとラテンアメリカで7つのダークストアを運営しており、2021年までに同様の場所を100ヶ所展開する計画だ。この文脈では、Uber の共同創業者で前 CEO の Travis Kalanick 氏は先頃、バーチャルな配達専門キッチンを運用する CloudKitchens という新事業をローンチ、報道では50億米ドルの評価額で4億米ドルの資金調達を最近クローズした。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

「なんでもどこへでも届けます」——バルセロナ発のオンデマンド配達プラットフォーム「Glovo」、シリーズDラウンドで約18.5億円を調達

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バルセロナを本拠とするオンデマンド配送スタートアップの Glovo は、Lakestar がリードし、Drake、Korelya、Idinvest が参加するシリーズ D ラウンドで1億5,000万ユーロ(約18.5億円)を調達した。 2015年に設立された同社は、アプリや配送ネットワークといったインフラを提供している数ある物流企業の1社で、企業と消費者をつないでいる。同社のプラットフォームを利用…

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Glovo courier

バルセロナを本拠とするオンデマンド配送スタートアップの Glovo は、Lakestar がリードし、Drake、Korelya、Idinvest が参加するシリーズ D ラウンドで1億5,000万ユーロ(約18.5億円)を調達した。

2015年に設立された同社は、アプリや配送ネットワークといったインフラを提供している数ある物流企業の1社で、企業と消費者をつないでいる。同社のプラットフォームを利用すると、買い物客は食料品から家電製品、レストランの料理から医薬品まで、あらゆるものを注文できる。さらに20分ほどで同社の配送員が品物を調達し届けてくれる。

アプリ内で販売されていない商品についても注文ができる仕組みとなっており、どのような品物であれ買い物客が店舗にあるものを注文すると、配送員がその店に出向いて代わりに購入してくれる。また、品物を届ける配送員になったり、2つの地点間で鍵一式を届けたりするのにこのアプリを使うこともできる。

Lakestar パートナーの Dharmash Mistry 氏は次のように話している。同氏は今回の出資後、Glovo の役員として経営に参画する。

Glovo はわずか3年で相当の規模を持ち、複数の国で展開する次世代型のブランドを持つラストマイル物流企業になりました。30分以内で「何でも、どこでも」配達するという大胆な野心により、食品配送その他の分野で消費者の行動を今後も変化させていくでしょう。

倍増

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Glovo 共同設立者兼 CEO の Oscar Pierre 氏

今回の大がかりな資金調達により、同社による創業以来の調達額はこれで倍増した。会社声明によると、新たな資金はエンジニアリングチームの拡大や様々なオンデマンドサービスの拡張に用いられる予定で、「都市での生活に必要な何でもアプリ」になることを目指すという。

同社共同設立者兼 CEO の Oscar Pierre 氏は次のように話している。

Glovo は規模の急拡大を続けていきます。今回の投資ラウンドで大きな希望が持てました。当社が主に投資するのは社員です。これまでの成功にチームの貢献は欠かせません。また、成長していくにつれて、私たちが今経験している課題に応えるために、さらに大きなエンジニアのチームが必要になるでしょう。

Glovo への投資は、サンフランシスコを本拠とし、これまでに約7億米ドルを調達した Postmates が迫り来る IPO に向けた準備を進めているときに行われた。Postmates の主たる注力分野はフードデリバリーだが、どのような品物でも配送しようとしている点で Glovo と共通している。

Glovo はスペインをルーツに持つが、今ではそれを超えて、複数の欧州諸国のほかアフリカやアメリカ大陸の一部の都市でもサービス展開している。

Screenshot_2019-04-29-Glovo-App-3-01.png
Glovo がサービス展開している地域

表面上は Postmates の領域外にとどまっているようだが、将来の米国ローンチを完全に排除したわけではない。

Pierre 氏は VentureBeat に対しこう語った。

今のところ、米国は当社にとっての注力市場ではありませんが、未来も同じとは限りません。当社の優先課題は、欧州、アフリカ、中南米での成長です。これらの地域では急成長がみられ、配送員、パートナー、ユーザにとって大きな機会があります。

一方、Postmates は近い将来に Glovo の既存市場でサービスを展開することを示唆していない。そのため、今回調達した1億5,000万ユーロを活用して Glovo は、Postmates の領域に進出することなく、新たな市場で静かにそのプレゼンスを高めていくことができる。

当社の目標は、進出したあらゆる市場で先導的な役割を果たし、顧客、Glover(配送員)、パートナーのために配送するというオンデマンド体験を提供することです。

Pierre 氏は続けて述べた。

ダークストアのようなイノベーションや、都市に住む人のために1つのアプリであらゆるものを提供するという革新志向は、今後も市場において当社の競争優位性を高めてくれるでしょう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

日本のスタートアップ7社、今日から始まるMWC併設イベント「4YFN」にJapanパビリオンを共同出展

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日本のスタートアップ7社は、26日からスペイン・バルセロナで開催されるモバイル分野のカンファレンス「Mobile World Conference(MWC)」で併催されるスタートアップイベント「4YFN」に共同出展することを明らかにした。共同パビリオンの名前は「Japan Rising Startup」で、バルセロナ市内の会場 Montjuïc 内に28日までの3日間出展される(MWC の開催は3…

4YFN会場となる Montjuïc 前に集まった日本のスタートアップの皆さん
Image credit: Aquabit Spirals

日本のスタートアップ7社は、26日からスペイン・バルセロナで開催されるモバイル分野のカンファレンス「Mobile World Conference(MWC)」で併催されるスタートアップイベント「4YFN」に共同出展することを明らかにした。共同パビリオンの名前は「Japan Rising Startup」で、バルセロナ市内の会場 Montjuïc 内に28日までの3日間出展される(MWC の開催は3月1日まで)。

共同出展に参加するのは、アクアビットスパイラルズ(関連記事)、アメグミ(関連記事)、キャピー(関連記事)、ネイン(関連記事)、フラー(関連記事)、FutuRocket(関連記事)、MAMORIO(関連記事)の7社。昨年 4YFN Awards IoT 領域でトップ8ファイナリストに選出されたアクアビットスパイラルズが呼びかけ、カタルーニャ州政府貿易投資事務所(ACCIÓ Tokyo-Catalonia Trade & Investment)の後援を受けて実現した。

4YFN とは「4 Years From Now」の頭文字をとったもの、すなわち、「これから将来4年後に世の中を騒がせそうなスタートアップを一緒に見つけましょう」という意味がこめられている。今年で5回目を迎える 4YFN を組織しているのは、イスラエル出身のスタートアップ投資家として有名な Yossi Vardi 氏(関連記事)で、彼は DLD(関連記事)や ロンドン・シンガポールの InnovFest Unbound(関連記事)といった他のスタートアップイベントの開催にも関わっている。

<関連記事>

4YFN会場内に設置された日本パビリオン前に集まった日本のスタートアップの皆さん
Image credit: Aquabit Spirals

TechCrunch Disrupt SF や SXSW Interactive など主要なスタートアップイベントに、日本の経済産業省や貿易振興機構(JETRO)などが主導する形で日本のスタートアップが共同出展しているケースは存在するが、今回のように、スタートアップ自らが主体となり日本を象徴する共同パビリオンを出展することは珍しい。

共同パビリオンの開設にあたって旗振り役となったアクアビットスパイラルズ代表取締役の萩原智啓氏は、声明の中で次のようにコメントしている。

初年度である今年は残念ながら日本の公的機関や民間企業などからの支援を得ることは叶いませんでしたが、この活動が少しでも注目され、日本のスタートアップシーンに活力を与えることができたなら、きっと来年以降は、日本のすべてのスタートアップ企業がグローバル市場をもっと身近に感じられるような魅力的な支援を用意できるものと信じています。

ゲームデザイナーのBrian Fargo氏、オルタナティブ・デジタルゲーム配信ストアに向けた仮想通貨「Iron」をローンチへ

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ベテランゲームデザイナー Brian Fargo 氏を筆頭とするゲーム業界のベテランたちがアプリストアの代わりとなる仮想通貨を新たに生み出し PC 業界を変えようとしている。 Fargo 氏の新会社 Robot Cache は Valve のゲーム配信サービス Steam のようなデジタル PC ゲームプラットフォームを開発する予定だが、このプラットフォームでは、Steam その他では売上の70%…

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左:Robot Cache CTO Mark Caldwell 氏, 右:設立者 Brian Fargo 氏
Image Credit: Dean Takahashi

ベテランゲームデザイナー Brian Fargo 氏を筆頭とするゲーム業界のベテランたちがアプリストアの代わりとなる仮想通貨を新たに生み出し PC 業界を変えようとしている。

Fargo 氏の新会社 Robot Cache は Valve のゲーム配信サービス Steam のようなデジタル PC ゲームプラットフォームを開発する予定だが、このプラットフォームでは、Steam その他では売上の70%がゲーム販売元や開発者に支払われていたところを95%に引き上げるという。Robot Cache は Steam や GOG などの直接的なライバルとなり、主要なライバルと提携もしようとしている。

これはゲーム販売元と開発者を力づけ、プラットフォーム所有者による一方的なゲーム配信への支配力を排除することとなる要因の一つだ、と Robot Cache 設立者 Fargo 氏が GamesBeat のインタビューで語っている。

これは業界にとってのパラダイムシフトとなるでしょう。Robot Cashe がゲームチェンジャーになるかもしれません。(Fargo 氏)

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Robot Cache では消費者がデジタルゲームを転売することができる
Image Credit: Robot Cache

Robot Cache は「Iron」と銘打った新たな仮想通貨を発行し、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)を通して販売する予定だ。Robot Cache からはクレジットカードでゲームを購入することもできる。ただ Steam など従来のプラットフォームでは不可能だったが、Robot Cache ではゲームをプレイし終わってからそのゲームを売りに出し、Iron で代金を受け取ることが可能になるという。受け取った Iron でゲームを買うこともできれば現金に換えることもできる。

ゲームを売った際には、売上の25%が手に入る。そして5%が Robot Cache の元へ。そして残りの70%は開発者と販売元に入ってくる仕組み。これによって史上初、開発者と販売元は中古ゲームからも収入を得ることができ、その割合も Steam のようなプラットフォームで販売するのと同じ程度だ。中古品の売値は開発者や販売元が決められる。

Fargo 氏によればこれは危険な賭けだが、ゲーム開発者や販売元のための改革を起こすことに興味をひかれたのだという。彼は2019年に Wasteland シリーズの新作を完成させ次第、制作スタジオの InXile Entertainment を離れようとしている

Fargo 氏は次のように語る。

これから数年間でやるべきことがたくさんあるのです。最高の衝撃を与えたいのです。今挑戦しているのは新しい領域です。

スペインのカナリア諸島を拠点にする Robot Cache は販売元や開発者が支払うべき手数料を80%までカットし、プレイヤーがゲームを売ることも可能にしようとしている。プレイヤー側はゲーム購入のための資金(Iron)をマイニングによって稼ぐこともできる。

Robot Cache の CEO、Lee Jacobson 氏はこう述べている。

ごくわずかな企業が PC ゲーム市場の何十億ドルという大金を独占しています。Robot Cache はゲームクリエーターもプレイヤーも得できるような世界初の実用的分散型ゲームマーケットプレイスをローンチして業界に革命を起こそうと考えています。これはすべてブロックチェーン技術の力、柔軟さ、安全性、透明性を専門家の手によって最大限に生かすことで実現できるのです。

ブロックチェーンによって取引の透明化が実現し、数ヶ月かかっていたオンライン取引が数分で安全に行われるようになった。だが Robot Cache が行うようなイニシャル・コイン・オファリング(ICO)に不安を抱く投資家も多い。ICO は規制がしっかりしていないこともある。

Fargo 氏によればブロックチェーンや仮想通貨を理解するのには時間がかかったが、一度理解してしまえば、ゲーム業界に変革を起こすのに適切なツールだと感じるようになったという。このケースでは、ICO はまるでゲームセンターでトークンを売り、それを購入した客がゲームをすることができるようなものなのだ。

Fargo 氏は語る。

手に入れたいものは経済です。ブロックチェーンのいいところは仲介者の必要性が最小限なところです。ゲーム業界の場合、仲介者が30%の手数料を取っています。本当にこのビジネスモデルを運営するのに30%も必要なのでしょうか?そうしたゲーム配信を分散化してゲームの販売元に95%を与えるべきです。

そうすることで販売元や開発者が Robot Cache の成功に多大に注目するようになる、と Fargo 氏は語る。ただ消費者側は何か自分たちのためになることがなければ注目しない。そこでプレイヤーはマイニングによって無料でコインを手に入れられ、他のプレイヤーにゲームを売れば価格の25%が手に入るようにした。

Fargo 氏によると、当初は、販売元や開発者は中古販売システムに期待していなかったという。しかし、Steam での初期売り上げと同じだけを Iron による中古販売で稼ぐことができる、と同氏が説明すると、彼らは意見を翻し始めた。中古額を決定できるというアイデアも販売元や開発者には好評のようだ。

最初のリアクションは「そんなバカな」でした。実際に使ってもらうことで、もっと喜んでもらえました。利用者はかなり多くなると思います。(Fargo 氏)

コイン購入者の不安をなくすために、Fargo 氏は新規仮想通貨を機関投資家および適格投資家に提供するという。

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Robot Cache はデジタルゲーム売上額の95%を販売元と開発者に分配する予定だ
Image Credit: Robot Cache

誰でも参加できるような ICO に向けたカウントダウンイベントは行いません。いつ証券取引委員会がやってくるかわからないので、すごく保守的に構えています。今までのやってきたことの中で一番複雑なところですね。(Fargo 氏)

Robot Cache についてもう一つ特徴的なのは Fargo 氏や Jacobson 氏といった業界のベテランが運営しているということだ。CTO は Mark Caldwell 氏が務める。アドバイザーは Anna Sweet 氏、Kevan Baxter 氏、Chris Keenan 氏、Gordon Einstein 氏、Michael Maloney 氏、Phillipe Irwin 氏。開発者や発売元に Robot Cache で最高のゲームを売ってもらえるよう説得していくつもりだ。

Fargo 氏がゲーム業界で働き始めたのは1981年で、1983年には Interplay を創業した。Interplay は Bard’s Tale や初代 Wasteland といったゲームを制作した。他にも Battle Chess や Stonekeep といったゲームを数多く生み出している。絶頂期には600人以上の従業員を抱えた。

Fargo 氏は BioWare から Bauldur’s Gate、Parallax Software から Decent を発売するなど、他の開発者にも多大な成功を与えた。同氏は Blizzard(当初は Chaos Studios)の創業者 Allen Adham 氏、Mike Morhaime 氏、Frank Pearce 氏と提携し、同社の第一作目を制作した。

Cardwell 氏によればチームで協力してローンチ時に1,000作ものタイトルを集めるという。他にもゲーム用コインの ICO はローンチされているが、Fargo 氏によればおそらくこれらは販売元や開発者には無関係なものばかりだと考えている。

ゲームメーカーは中古販売の自由な価格設定、(数ヶ月でなく)数分で受け取れる支払いシステム、(分散型ブロックチェーンの管理により)安全な資産の所有、販売・マーケティングツール群への自由なアクセスが可能になる。

Robot Cache ではゲーマーたちにプラットフォームを使ってもらうための Iron プレゼントプログラムも計画した。個人やコミュニュティごとに設定した様々なマイルストーンが達成されると Iron が追加でプレゼントされる。Robot Cache は ICO で1,500万米ドルの調達を目指している。

Fargo 氏は顧客の獲得は簡単ではないことはわかっている。Steam のようなストアは主に顧客数の恩恵を賜っている。だが Robot cache もストアのプロモーションのためにできることはやるつもりだ。

このビジネスでは、市場シェアの10%でも大きな意義があります。

Fargo 氏はそう語った。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

モバイルの都で世界の起業家達が躍った一週間〜MWC2015周辺スタートアップ関連イベントから #MWC15

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3月2日〜5日の4日間、スペイン・バルセロナでは、世界中から10万人が訪れる毎年恒例のモバイル業界のお祭り「Mobile World Congress(MWC)」が開催された。例年は2月に開催されるが、今年は ZTE(中興)や Huawei(華為)といった中国勢が展示企業の多くを占めたため、旧正月を外す形で開催日程が3月にずれ込んだようだ(ちなみに、2016年は2月に開催されることが決まっている)…

mwc2015-entrance

3月2日〜5日の4日間、スペイン・バルセロナでは、世界中から10万人が訪れる毎年恒例のモバイル業界のお祭り「Mobile World Congress(MWC)」が開催された。例年は2月に開催されるが、今年は ZTE(中興)や Huawei(華為)といった中国勢が展示企業の多くを占めたため、旧正月を外す形で開催日程が3月にずれ込んだようだ(ちなみに、2016年は2月に開催されることが決まっている)。

そのような事情から、イベント開催期間中、バルセロナの街は参加バッジを胸につけた中国人参加者の姿が目立った。MWC メインイベントについては有名メディアが幅広く取り上げてくれるので、THE BRIDGE の出る幕は無い。ただ、個人的には、MWC が特に魅力的なのは、MWC よりもその周辺で連日行われるミニイベントの方だ。メインイベント会場が静けさを取り戻す夕方頃になると、連日のようにバルセロナ市内各所ではパーティーやピッチイベント開催される。スタートアップのコンテキストを語るには、こちらの方が性に合っているだろう。

北京語が飛び交っていた MWC のメイン会場とは対照的に、周辺イベントの会場ではアジア系の顔はほぼ見当たらない。たまに黒髪の美人を見つけても、往々にして、シリコンバレーやロンドン出身の Chinese American か Chinese British といった感じ。スペインワインを片手に、タパス料理をほうばりながらミングルできるこのような機会は、筆者にとって実に居心地がいいものだ。

MWC 周辺のスタートアップ関連イベントをいくつか巡ってみたので、簡単にまとめてみた。来年バルセロナに出向かれる方は、参考にしていただけると幸いである。

IoT Stars

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IoT Stars は、thethings.iO の創業者で、ドイツのミュンヘンとバルセロナの IoT コミュニティを中心に活動とする起業家 Mark Pous が立ち上げたイベントで、サグラダファミリアからも程近い Torre Agbar(トーレ・アグバール)のオーディトリウムを会場に開催された。

Tech.eu の Robin Wauters、Indiegogo の Anastasia Emmanuel、Wearable World の Redg Snodgrass など、ピッチの審査員らの顔ぶれも予想以上に豪華だ。ヨーロッパ各地から集まった13チームが凌ぎを削り、Early Stage 部門ではフィンランドの LeeLuu が、Series A 部門ではドイツの Ambiotex がそれぞれ優勝した。

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LeeLuu は、調光機能のついた、ぬいぐるみのベッドライトを開発している。子供が暗闇の中で独り寂しがらないように、ぬいぐるみ同士で調光機能を遠隔操作できるようにした。例えば一台を親が、一台を子供の寝床に置くことで、別々の部屋に居ても子供は見守られている安心感を得られ、不安を感じずに眠ることができる。

Ambiotex は、Tシャツと一体化したデバイス TechUnit を開発しており、このTシャツを着用することで、ユーザは心拍数や呼吸数、呼吸の深さなどを計測し、BLE 経由でスマートフォンにデータを転送して健康管理に活用することができる。商品の紹介ビデオが面白いので、ぜひ見てほしい。

4YFN

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MWC は、バルセロナ市内の Gran Via と Montjuïc という会場2箇所で開催されているが、後者は以前 MWC が開催されていた旧会場で、昨年からは MWC の併設イベント「4YFN」のメイン会場となっている。4YFN とは「4 Years From Now」の頭文字をとったもの、すなわち、「これから将来4年後に世の中を騒がせそうなスタートアップを一緒に見つけましょう」という意味がこめられている。

会場内には、モバイル・コミュニティのカンファレンスでおなじみの MLOVE や、THE BRIDGE でも紹介したベルリンのスタートアップ「mimi」、世界最大の IoT ワイヤレスコミュニティ・ネットワークの構築に取り組んでいる Sigfox(関連記事)などがブースを出していた。

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ブース・スペースとは別に、カンファレンス・スペースでは1日目はモバイル、2日目はIoT、3日目はデジタルメディアというテーマで、パネルとピッチ・コンペティションが展開される。筆者は3日目に出向いたのだが、この日のデジタルメディア部門のピッチ・コンペティションでは、スマートフォンごしにメッセージを送信できる子供向けのおもちゃ「TOYMAIL」が審査員とオーディエンス賞を共に受賞した。なお、日本では、NPO の Save the Children Japan が「TOYMAIL」を販売しているようだ。

4YFN を組織しているのは、イスラエル出身のスタートアップ投資家として有名な Yossi Vardi(関連記事)で、いつも通り、会場隅の方でウィットに富んだ冗談を言い放ち、関係者を笑いで包んでいた。

MCF とバルセロナ市の MoU 締結

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バルセロナの旧市街中心部にある、バルセロナ市役所(Ajuntament de Barcelona)。その荘厳な佇まいからは、ラテン特有の陽気なスペイン人の日常とは対照的に、やはりスペインもヨーロッパなのだと改めて認識させられる。ここで、日本のモバイル業界団体である「モバイルコンテンツフォーラム(MCF)」とバルセロナ市との戦略的MoUが締結された。

Mobile World Capital の異名を持つバルセロナは、ヨーロッパにおいては、モバイル企業のハブとして一定のプレゼンスを得ているようだが、日本のモバイル企業が進出している事例は多くないようだ。バルセロナには、日産がヨーロッパ向けの一大生産拠点を持っていることから、CEO の Carlos Ghosn 氏が今回の MWC に足を運び、基調講演で今後の EV やセルフドライビング・カーに関する将来展望を語っていた

ヨーロッパのみならず、南米市場向けのサービスを開発するスタートアップも今後増えるのだろう。バルセロナに開発拠点を作ると、物理的な距離の近さだけでなく、スペイン語という共通言語で市場アプローチができるため、南米向けのサービス展開がやりやすい。スタートアップ向けの具体策については言及がなかったが、MoU 締結に参加したバルセロナ副市長 Sonia Recasens i Alsina 氏は、同市の企業誘致・起業支援組織「Barcelona Activa」の代表を務めており、今後の動向には注目したいところだ。

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ソニーの Smart EyeGlass ブース

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ソニーは、かねてから Smart EyeGlass などの自社製品を中心にスタートアップとの協業関係を模索している。革新的なハードウェアを持つソニー、それに対して、大企業が思いつかないようなスタートアップのアイデアを掛け合わせることで、Next Big Thing が生まれないかという試みだ。

以前に THE BRIDGE でも紹介したユークリッドラボが、MWC会場内のソニーのブースの一角で Spotpedia という新サービスを紹介していた。現在はプロトタイプの段階だが、ビーコンにより URL を送信することで、訪問した場所の解説を Smart EyeGlass に表示する技術だ。想定される利用シーンは、観光名所や美術館などさまざまだが、ユーザは自ら情報を検索することなく、その場所に移動するだけで受動的に情報を受け取ることができる。

ベルリンの IFA2014 では Spectee の Smart EyeGlass 版がドイツ人に人気と聞いていたが、当地スペインでは、バルセロナ市内を模した地図を使って疑似体験できる Spotpedia が多くの参加者から引き合いにあっていた。アメリカのテックニュースサイト
「Tom’s Guide」も Spotpedia と Smart EyeGlass 向けの翻訳アプリ「Sekaiphone」について大々的に取り上げている

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以上簡単ではあるが、ほぼこの一週間滞在したバルセロナでの MWC 周辺の動きを取り上げてみた。

1992年のオリンピック開催から20年以上が経ち、バルセロナはまさにモバイルの街に発展した。人口は東京の一割ほどだが、街行く人の多くが何らかの形でモバイル産業に従事しており、この地に居を構えるスタートアップも増加しているようだ。特にアジアやヨーロッパ各所へ出張する筆者からすると、街じゅうで Wi-Fi が使え、その Wi-Fi のスピードがかなり高速だったのが印象的だった。

起業やスタートアップというコンテキストでは、スペインには、東京で定期的にイベントを開催している IE Business School のような組織も存在する。バルセロナのみならず、スペイン全体のスタートアップ・シーンについては、機会を改めてお伝えしたい。

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FabLabバルセロナが取り組むIoTを通じた「スマートシティズン」プロジェクト【ピックアップ】

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【ピックアップ】は世界のテク系スタートアップの資金調達やトレンド記事を概要と共にお届けします FAB10 Barcelona 毎年、FabLabの運営者などを含めたFabLabコミュニティが集まり、シンポジウムやワークショップなどを行うInternational FabLab Conferenceが開催されています。2013年に横浜で行われた第9回目の同カンファレンスは、7月にスペインのバルセロナ…

FAB10 Barcelona

【ピックアップ】は世界のテク系スタートアップの資金調達やトレンド記事を概要と共にお届けします

FAB10 Barcelona

毎年、FabLabの運営者などを含めたFabLabコミュニティが集まり、シンポジウムやワークショップなどを行うInternational FabLab Conferenceが開催されています。2013年に横浜で行われた第9回目の同カンファレンスは、7月にスペインのバルセロナで第10回目のカンファレンスが行われます。

同カンファレンスの主催者であるFablab バルセロナは、「スマートシティズン」プロジェクトという、市民一人ひとりがセンサーを使って身の回りの環境を測定し、データを集約して街全体のエネルギー消費量などを見える化する取り組みを行なっています。

この取り組みは、IoTの民主化と都市の様子を知ることによる最適化を図る取り組みと言えます。さらに、プロジェクトに必要なモニターキットなどはファブラボで作られており、スマートシティズンの取り組みが今回のカンファレンスでも大きなトピックになるかもしれません。

IoTを考える上で、どのようにデータを作り、そのデータを集約し、分析するかが大事になってきます。多種多様なデータを見える化し、それらをどのように分析してソリューションを提案するか。IoTが広がった先にあるビジネスの可能性が見えてくるかもしれません。

via FabLab Barcelona

LINE、「レアルマドリード」とデジタルコンテンツパートナー契約を締結、「FCバルセロナ」とのライセンス契約も

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LINE(ライン)は、海外ユーザーの拡大に向けて、スペインの名門サッカークラブチーム「レアル マドリード」とデジタルコンテンツパートナー契約を締結したことを本日発表した。先日開催された「LINE-Hello, Friends in Tokyo 2013-」での発表によると、スペインでのLINEユーザー数は、1500万人を超える。 「レアルマドリード(Real Madrid)」は、1902年に創設さ…

LINE(ライン)は、海外ユーザーの拡大に向けて、スペインの名門サッカークラブチーム「レアル マドリード」とデジタルコンテンツパートナー契約を締結したことを本日発表した。先日開催された「LINE-Hello, Friends in Tokyo 2013-」での発表によると、スペインでのLINEユーザー数は、1500万人を超える。

「レアルマドリード(Real Madrid)」は、1902年に創設され、スペインのマドリードに本拠地を構える名門サッカークラブ。今回のデジタルコンテンツパートナー契約締結により、「レアルマドリード」のLINE公式アカウントの提供がスタートする。LINEユーザーはレアルマドリードのアカウントを「友だち追加」することで、クラブチームの試合結果速報、選手やイベントの最新情報などをLINE上で受信可能になる。

「友だち追加」したユーザーを対象に、チームの人気選手をモチーフにしたオリジナルスタンプの無償提供も近日スタートする他、有料版のスタンプの展開も予定している。

「レアルマドリード」のニューメディア担当責任者、ラファエル・デ・ロ・サントス(Rafael De Los Santos)氏によれば、同チームが掲げる主要な目標の一つに、ファンにとってチームが身近な存在になるということがあるという。ファンとの継続的なコミュニケーションのために、スペインでも多くのユーザーを獲得しているLINEを利用していく。

fcbarcelona

同日、LINEは世界を代表するサッカークラブチーム「FC バルセロナ」のライセンス権を獲得したことも発表している。海外に展開する際テレビCMで多くの人々にリーチした後、人気のあるスポーツチームやキャラクターとコラボしてデジタルコンテンツを提供していく流れは今後も増えていきそうだ。

スペインで流れているLINEのテレビCMは以下の映像。