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米国のIPOラッシュで話題、インシュアテックの最新動向

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本稿は独立系ベンチャーキャピタルSTRIVEによるものを一部要約して転載させていただいた。原文はこちらから、また、その他の記事はこちらから読める。なお、転載元のSTRIVE Blogでは起業家やスタートアップに興味のある方々に向けて事業成長のヒントとなるコンテンツを配信中。投資相談はSTRIVE(公式サイト・Twitter)をチェックされたい 保険には、大数の法則に基づいて相互にリスクを分散し、経…

本稿は独立系ベンチャーキャピタルSTRIVEによるものを一部要約して転載させていただいた。原文はこちらから、また、その他の記事はこちらから読める。なお、転載元のSTRIVE Blogでは起業家やスタートアップに興味のある方々に向けて事業成長のヒントとなるコンテンツを配信中。投資相談はSTRIVE(公式サイトTwitter)をチェックされたい

保険には、大数の法則に基づいて相互にリスクを分散し、経済的保障・補償を行うことにより人々の暮らしや企業の経営の安定を支えるという社会的機能があります。世界では年間700兆円規模にもなる巨大な保険市場ですが、消費者、保険販売代理店、保険会社のそれぞれが様々な悩みや課題を抱えており、それらを解決するためのデジタルトランスフォーメーションが2010年代から進展しています。これらの領域は「保険(インシュランス)」と「テクノロジー」を掛け合わせた「インシュアテック」と呼ばれ、2020年に米国のインシュアテック・スタートアップがIPOラッシュになったことでも注目を集めています。今回は、インシュアテックの最新動向を見ていきたいと思います。Let’s strive to know “InsurTech”!

1. インシュアテックの概要: 保険バリューチェーンのDXから保険会社のビジネスモデルの革新へ

世界の保険市場規模は、損害保険と生命保険を併せて約692兆円です。国別で見ると、米国が約271兆円、中国が約68兆円、日本が約51兆円と、日本は世界第3位にランクインしています。日本の基幹産業の一つである自動車業界の市場規模が約66兆円であることを鑑みると、国内での保険市場の存在感の大きさを見て取れるかと思います。

保険をめぐっては、消費者、保険販売代理店、保険会社のそれぞれが様々な悩みを抱えています。例えば、消費者は「保険の手続きや請求をスマートフォンなどで簡易に済ませたい」や「安全運転を心がけているので自動車保険の保険料を割り引いてほしい」など、代理店は「消費者や保険会社との書面のやり取りや入力作業が膨大になり業務量がかさむ」など、保険会社は「業務を効率化して費用を削減したい」、「時代のリスクに合った保険を迅速に導入したい」、「若い世代とのタッチポイントを増やしたい」などの課題が挙げられます。

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保険をとりまく数多の課題を解決するべく、商品企画、販売、引受、請求、査定及び支払など、保険バリューチェーンのデジタルトランスフォーメーションがAI、IoT、RPA、チャットボット、SNSなどの新たなテクノロジーの活用によって進んでいます。これらの業務プロセスのイノベーションや、あるいはそれらのイノベーションを起こす企業を「インシュアテック」と呼び、顧客リーチの拡大、収益性の向上、リスク管理の強化、顧客満足度の向上などを実現しています。

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McKinsey社が2015年に発表したレポートによると、保険会社には不必要なペーパーワークや重複作業が数多くあり、それらの自動化により大きな経費削減につながるとしています。保険会社向けのコンサルティングを行う米国NOVARICA社によると、生命保険会社、損害保険会社ともにRPA(※1)やローコード・ノーコードツールなど、導入しやすく経費削減などの効果を見込みやすいテクノロジーの採用が進んでいると解説しています。AI、ビッグデータ、チャットボットなども生命保険、損害保険の両分野での採用が徐々に進んでいますが、家財の損害状況の把握や車での行動データの取得などのためのドローンやIoT、テレマティクス(※2)は損害保険会社のみで採用が進んでいます。ブロックチェーンはP2P保険(※3)との親和性の高さや業務の効率化などの面から期待は高いものの、実際の導入には依然として慎重な見方が強いようです。

  • ※1 RPA:Robotic Process Automationの略。定型のパソコン作業などの自動化ツールの一種。
  • ※2 テレマティクス:自動車などの移動体に通信システムを組み合わせて、リアルタイムに情報サービスを提供すること。
  • ※3 P2P保険:同じ保険に関心のあるユーザーや友人がグループを形成し、契約者同士で保険料を拠出しあう保険。

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テクノロジーを用いた新たな保険商品として、テレマティクス保険、健康増進型保険、オンデマンド型保険、P2P保険などがあります。例えば、住友生命保険がソフトバンク、南アフリカのインシュアテック・スタートアップであるディスカバリーと提携し提供する健康増進型保険の「Vitality」は、ケガや病気などへのリスクに対する備えと、継続的な健康増進活動を促す仕組みにより病気等を患うリスク自体の減少を兼ねた新しい保険です。2018年7月の発売以来、累計販売件数で70万件を超えるヒット商品となっています。

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💡インシュアテックの取り組みが銀行や証券分野に比べて遅れをとったのはなぜ?
損保総研レポートで、いわゆるフィンテックの中で銀行や証券の分野はデジタル・トランスフォーメーションがいち早く進んだものの、保険の分野は比較的遅れていた理由として、規制と資本が障壁となっていたことを指摘しています。規制については、「認可を取得するには多くの時間とコストが必要」「インシュアテック企業の設立から商品・サービスの提供開始までに数年かかるケース」があったとされ、資本については、「保険会社として保険リスクを引き受けるインシュアテック企業が、他のフィンテック企業に比べて投資家からの資金調達が困難な傾向にあったこと」などが挙げられています。しかしながら、フィンテックを推し進めたい各国規制当局の後押しもあり、2010年以降はインシュアテックの活動が活発化しています。

中長期的には、「インシュアテック」は保険バリューチェーンの一部のデジタルトランスフォーメーションに留まらず、保険会社のビジネスモデルの革新的な変化に繋がっていくと見られています。社会、消費者、競争環境の変化や新たな技術の誕生を受けて、保険会社はリスクを保障する保険商品の販売に留まらず、「保障」から「予防」への拡大、データ・情報を活用したビジネスへの参入、「保険」を超えた付加価値の提供に向けて大きく舵を切り始めています。

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大きな変化の潮流を受け、大手保険会社はインシュアテックやAI、ビッグデータ、IoT、医療などのスタートアップへの投資や業務提携を積極的に行っています。NTT DataのInsurtech Global Outlook 2によると、2020年の保険会社によるスタートアップへの投資金額は1,575百万ドルにのぼり、そのうち1,130百万ドルがインシュアテック以外のスタートアップへの投資で、445百万ドルがインシュアテック・スタートアップへの投資でした。日本の保険会社のSOMPOホールディングスによるビッグデータ解析のPalantirへの550百万ドルの投資と、三井住友海上火災保険によるホームオーナーズ保険のHippoへ350百万ドルの投資と、日本の保険会社が巨額の投資を実施しています。

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💡世界の保険会社収入ランキング
Insurance Fact Book 2019によると、2019年の世界の上位保険グループの収入総額は下記の通りとなります。一般的に保険会社の収入は、顧客からの保険料による収入と、預かった保険料を運用して得られる資産収入があります。

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巨大な保険市場には、保険会社だけでなく巨大なプラットフォームを持つテックジャイアントや、ユーザーとのタッチポイントを持つ様々な異業種、さらには個人・法人や保険会社に向けて保険やサービスを提供するインシュアテック・スタートアップなど、幅広いプレーヤーが参入しています。

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💡保険会社は「リスクを見る窓」
2018年、ソフトバンクグループが再保険大手のスイス再保険(Swiss Re)の株式取得交渉を進めていると報じられた際、「孫正義氏は保険会社がデータの宝庫であることをよく知っている。(中略)スイス再保険は人や企業がとっているリスクを見る窓である。」と解説されました。結果的に出資交渉は決裂することになりますが、野村資本市場研究所のレポートでは、保険会社が「リスクを見る窓」であり、「リスクに関する大量のデータを吸い込むための装置」であると解釈する興味深い考え方が出てきたことを指摘しています。IoTなどのテクノロジーの導入により吸い込まれるデータ量は急拡大していくことが予想される中で、データドリブンのプラットフォーム事業者であるテックジャイアントが保険領域に着目するのは必然の流れであるように思われます。

IPOや大きな資金調達をしたインシュアテックの事例など続きは本文にて

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新進気鋭の起業家が大物キャピタリストとアイデアを磨きあげる合宿イベント「Incubate Camp 14th」が開催

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1〜2日の2日間、スタートアップへの投資・育成事業を行うインキュベイトファンドが開催する起業家と投資家の合同合宿「Incubate Camp 14th」が 、千葉県内のホテルで開催された。今回はコロナ禍でのイベント開催となったため、登壇者・メンターをはじめとする参加者は、マスクやフェイスシールドの着用を求められた。 Incubate Camp の参加対象となるのは、シードラウンドでの調達を求めてい…

1〜2日の2日間、スタートアップへの投資・育成事業を行うインキュベイトファンドが開催する起業家と投資家の合同合宿「Incubate Camp 14th」が 、千葉県内のホテルで開催された。今回はコロナ禍でのイベント開催となったため、登壇者・メンターをはじめとする参加者は、マスクやフェイスシールドの着用を求められた。

Incubate Camp の参加対象となるのは、シードラウンドでの調達を求めているスタートアップに加え、すでにサービスをリリース済で、追加の資金調達やサポートを希望するスタートアップだ。2日間にわたって、スタートアップ16社をインキュベイトファンドの代表パートナー5名、14名のゲストベンチャーキャピタリストがメンタリング。2日目には、審査員9名を交えたプレゼンテーションが実施された。

入賞の是非とは別に、参加スタートアップはゲストベンチャーキャピタリストから投資を受けられる可能性があるほか、スポンサー各社からはウェブサービスの無料利用権など特典が進呈される。審査員らからは、いくつかのスタートアップに将来性を認められたとの声も上がっていたので、今回の Incubate Camp を経て、新たにいくつかの出資が実施されることになるだろう。

本稿においては、プレゼンテーションで披露されたサービスの概要についてお伝えしたい。個々のサービスの背景や詳細などについては、随時 BRIDGE で取材を進めていく予定だ。

Incubate Camp 14th のプレゼンテーションで審査員を務めたのは、

  • DBJ キャピタル 代表取締役社長 内山春彦氏
  • グロービス・キャピタル ・パートナーズ 代表パートナー 仮屋薗聡一氏
  • 三井住友銀行 成長事業開発部 部長 佐藤正義氏
  • グローバル・ブレイン General Partner 立岡恵介氏
  • Spiral Capital Partner 千葉貴史氏
  • STRIVE 代表パートナー 堤達生氏
  • XTech Ventures 代表パートナー 手嶋浩己氏
  • ディー ・ エヌ ・ エー 代表取締役会長 南場智子氏
  • 中小企業基盤整備機構 ファンド事業部 ファンド事業課 担当課長 山岸玲子氏

…の皆さん。司会は、インキュベイトファンド アソシエイトの青野佑樹氏が務めた。

【総合順位1位】CaaS(Credit as a Service)by Crezit

(メンタリング担当:Eight Roads Ventures Partner 村田純一氏)

金融のアンバンドル化、オープンバンキングが進む中、既存金融機関は金融の裏側を支える存在となり、一方で、さまざまな非金融の事業者が金融サービスに参入することが予想される。Crezit は、そういった事業者が新たに消費者信用事業に参入したい場合に必要な仕組みを CaaS(Credit as a Service)として提供する。

これまでに事業会社6社、ノンバンク大手を含む金融会社5社と交渉または基本合意に至っており、年内はプラットフォーム基盤の構築に傾倒。将来は、消費者が自身の与信情報を管理可能な Crezit ID を中心として、日本最大の与信プラットフォームを目指す計画だ。

【総合順位2位】Quicker by 9seconds(ベストグロース賞2位タイも受賞)

(メンタリング担当:Coral Capital James Riney 氏)

9 Seconds は、B2B 企業の Web サイトを Web 営業・訪問者分析 SaaS「Quicker(クイッカー)」を開発している。Quickr を導入すると、見込み客ユーザが自社サイトを訪れると、IP アドレスから類推した所属企業や、リピート訪問ユーザについてはクッキーを使うなどしてユーザ属性を即座に可視化する。

サイト訪問が担当営業などに伝えられ、見込み客はサイト上でチャットボックスを通じてコミュニケーションができたり、客に時間が無い場合などは改めてのコミュニケーション機会の設定ができたり仕組みを提供する。世界では問い合わせフォームやチャットによる営業リードは形骸化しつつある。DriftQualified などをベンチマークしている。

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【総合順位3位】Connect Afya by Connect Afya(スポンサー賞も受賞)

(メンタリング担当:グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー COO 今野穣氏)

Connect Afya は「アフリカの平均寿命を先進国並みに引き上げることをビジョン」に、ケニアを中心に、検査ラボ、医療機器卸、クリニックを展開するスタートアップだ。人口が増え続けるアフリカだが、多くの国で医療インフラが不足している。治療、予防、研究の全てにおいて必要となる「検査」の市場を押さえることから着手した。

ケニアでは、私立医療機関トップ10との取引関係をベースに、民間による新型コロナワクチンの PCR 検査で8%のシェアを獲得した。同社ではこのネットワークを拡大し、PCR 検査以外にも、HIV/AIDS、糖尿病、がんの検査に広げ、一方で、世界的な製薬メーカーとも取引関係を拡大し、アフリカ医療版の「モノタロウ」を目指すとしている。

【総合順位4位】Smart Eye Camera by OUI(審査賞2位タイも受賞)

(メンタリング担当:JAFCO プリンシパル 沼田朋子氏)

慶應大学病院に勤務する眼科専門医の清水映輔氏が創業した OUI は、2025年までに世界の失明を半分にすることをビジョンに掲げるスタートアップだ。世界中で4,330万人が失明などの視覚障害に苦しんでいるが、失明原因の半分は白内障で、治療すれば治るもの。治療ができない原因の多くは、眼科医不足と医療機器不足だ。

既存の眼科診療機器は高価であるのに対し、OUI はスマートフォンアタッチメント型眼科医療機器の Smart Eye Camera(SEC)を開発。眼の検査を安価かつポータブルなデバイスで可能にする。特に失明で苦しむ人が多く、医療改善の余地がある東南アジアや中南米で100台以上の SEC が使われているそうだ。

【総合順位5位】Online Dispute Resolution by Civitas

(メンタリング担当:ANOBAKA 代表取締役社長 パートナー 長野泰和氏)

ソーシャルメディアの普及で誹謗中傷の事案が増える中、これらの被害者のうち弁護士に相談した人は2割以下で、その7割近くの人々が相談しない理由を「相談料が高そう」と答えたという。事実、相談料は高額となるケースがあり、慰謝料を取ることができても赤字になってしまうことさえある。

キビタスは、ツールによる法律文書作成支援、弁護士ら専門家による紛争解決サービスなどにより、法的紛争を安価に解決するソリューションだ。来年には、裁判外紛争解決手続(ADR)を取得する計画。リスティング広告でテスト運用したところ、60件の問い合わせが得られたという。DoNotPay や LegalZoom などがベンチマーク。

【ベストグロース1位タイ】Matilda by Matilda

(メンタリング担当:インキュベイトファンド Paul McInerney 氏)

共働きで子供がいる世帯では、毎日の食事を作るのは非常に手間だ。フードデリバリは味が濃く、ミールキットは手間がかかり、冷凍や作り置きのものでは食べる気が起きない、などの課題がある。「マチルダ」では、料理を作る人・食材・料理の意図を見える化し、限りなく家庭料理に近い体験を届けることを目指す。

調理から6時間で届けるためチルド配送を採用、料理をセントラルキッチンから玄関先まで配送するのではなく近所のステーションでピックアップしてもらうことで、高コストとなるラストマイル配送をを排除した。土曜日締切の週単位サブスクで受注。現在、東京・勝どきと豊洲にステーションがあり、ドミナントエリア戦略で拡大する計画。

【ベストグロース2位タイ】Nossa 360 by Nossa

(メンタリング担当:WiL General Partner & Co-founder 松本真尚氏、インキュベイトファンド 代表パートナー 和田圭佑氏)

「遠隔臨場」をキーワードに建設業の現場では政府主導でリモートワークを進めようとする機運が高まっているが、現状のビデオ会議ツールを使った仕組みにはいくつかの課題がある。対面でのミーティングでは使えるが、向かい合っていない状況にある現場では使えいにくい、閲覧者側が対話の主体になりづらい、などだ。

Nossa は、360 度映像を用いたコミュニケーションツール「Nossa360」を開発。360度カメラにインストールできる、超低遅延の通信システム(通常5〜30秒だが、Nossa360 では0.3秒)。閲覧者は URL のみで Web ブラウザで閲覧でき、360 度映像なので閲覧したい方向を自由に操作して閲覧できる。

koyoi by SEAM

(メンタリング担当:W ventures 代表パートナー 新和博氏)

コロナ禍で飲食店での酒提供が難しくなったことをきっかけに、〝家飲み〟の習慣・文化は以前に増して定着した。一方で、滞在時間の長い家で飲んでいても深酒にならない、普段は飲めない珍しい酒を飲みたいという需要が生まれ、ビールや酒造メーカー各社からも低アルコール飲料の新商品が続々と発売されている。

SEAM は、低アルコールのクラフトカクテル D2C「koyoi(コヨイ)」を展開。低アルコール、ナチュラル製法、多種多様なラインナップを特徴としたクラフトカクテルをパーソナライズで購入できるサービス。多種多様な種類を素早く展開、原料にお金をかけ中間マージンをかけないことでじいつげんするプレミアムテイスト、データドリブンなマーケティングで差別化する。

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アセント・ロジ by ascend

(メンタリング担当:Bonds Investment Group 代表取締役 兼 代表パートナー 野内敦氏)

ascend は、運行管理業務のデジタル化を通じて、運送案件のデータ化を促し、経営改革に資するインサイトを提供する BI-SaaS 「アセンド・ロジ」 を開発。一般貨物運送会社の運行管理者にダッシュボードを提供することで、配車表や各種帳票の作成などでデータを二重入力する手間を排除する。

ascend がターゲットとするのは、一般貨物の地場配送の運送会社だ。これらの事業者へのシステム導入はオンボーディングコストが高く、潜在的な競合事業者には参入障壁となる。行政・業界団体とも連携しつつ、ダイナミック・プライシングやマッチングプラットフォーム、SCM 連携機能等、実際に収益を改善するための開発を進める。

roundz by roundz

(メンタリング担当:Z Venture Capital 代表取締役社長 パートナー 堀新一郎氏)

声のバーチャルオフィス 「roundz(ラウンズ)」はテレワークなどのリモートチームにおける会話を加速することでチームのエンゲージメントを高め、生産性を引き上げることを目指すプラットフォームだ。

roundz の機能は、音声と画面共有の機能のみだ。カメラを使わないので、例えば、周囲に子供がいる環境で仕事をしていても、気兼ねなく誰かからの呼びかけに応えることができる。何かしらの作業に集中しているときは、それを他の同僚に明示して声をかけないようにしてもらうこともできるし、常時はミュートされていて、キーを押している間だけ音声がつながる仕組みもプライベート空間の維持に役立つ。

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Parame by Parame

(メンタリング担当:伊藤忠テクノロジーベンチャーズ President & CEO 中野慎三氏)

Parame(パラミー)」は、人材採用時に必要となるリファレンスチェックサービス。企業の採用担当者はプラットフォーム上で質問を作成、その URL を候補者から候補者の前職の上司や同僚に渡してもらうことで、面接だけでは知れない候補者の性格やスキル面、実績などの候補者の情報を取得し、採用のミスマッチリスクを最小化する。

リファレンスデータが個人のデータにアカウントに蓄積されていくしくみを構築しており、ローンチから1年半で90社以上が導入。2023年までに5万人分のデータの蓄積を目指しており、蓄積されたのデータを元に、2024年に人材マッチング市場への参入し、事業会社やヘッドハンターに情報提供する事業を計画している。

AgriPedia by AgriPedia

(メンタリング担当:STRIVE パートナー 根岸奈津美氏)

コロナ禍で売上は3割下がりながら、販路を農協にのみ依存していて他の販路開拓ができないのが中規模農家の抱える課題だ。直販プラットフォームが存在する B2C 農産物と異なり、品質の保証(サイズや形の指定など)、安定供給(複数農家とネットワークを組む必要がある)、物流を自前で用意する必要があるなどの理由から B2B 農産物の直販プラットフォームは皆無なのが現状だ。

Agripedia は、B2B 農産物の直販プラットフォームを開発。複数の農家をネットワークし、物流システムなども構築。農産物の〝生きた〟余剰在庫情報を手に入れることで、カット野菜製造業者、惣菜業者、冷凍食品業者などの需要とマッチングさせる。当初は価格が定期仕入れの6倍となるスポット仕入れから着手し、将来は定期仕入れの流通チャネル確保にも注力する。

GYMDX by Opt Fit

(メンタリング担当:iSGS インベストメントワークス 取締役 代表パートナー 佐藤真希子氏)

さまざまなトレーニング設備を持つスポーツジムは人気を集めたが、コロナ禍で状況は一転し。多くの有人スポーツジムが営業赤字に転落した。代わって、営業成績が好調なのが無人型の24時間運営のジムで、有人スポーツジムの中には無人型のジムに業態転向したり、無人型の新業態を開発したりするところも出てきた。

無人型スポーツジムではセキュリティ会社と提携しているが、事件や事故の際に当事者が自分で通報するのは難しい。Opt Fit の「GYMDX」では50万件以上の教師データをもとにした画像解析で、ジムで異常な行動・事態に遭遇した場合に自動検出し、救急車の手配や遠隔施錠ができる。個人追跡技術により、会員ごとのトレーニング内容を可視化できる。

Bizibl by Bizibl Technologies

(メンタリング担当:ジェネシア・ベンチャーズ 代表取締役 General Partner 田島聡一氏)

Bizibl Technologies は、イベントのオンライン開催ツール「Bizibl(ビジブル)」を開発。採用イベントやリード獲得のための営業セミナーといった、さまざまな法人の用途で使われている。他のイベントのオンライン開催ツールは、動画配信やチケッティングなど複数のツールを組み合わせて使うことが多いが、告知ページの作成、当日の開催、参加者管理やレポーティングがワンストップで利用できるのが特徴。

ワンストップで利用できることから、KPI データが複数プラットフォームに分散せず、施策を検討する上でデータの活用がしやすい。開催を通して参加者の行動 / 属性ビッグデータが蓄積されるため、参加者情報の資産化や、詳細なイベント分析が可能となる。今後は Run The WorldHopin といった海外のオンラインイベントツールもベンチマークしながら、海外進出も目指したいとしている。

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TRANSELLA by LIFEHUB

(メンタリング担当:サイバーエージェント・キャピタル 代表取締役社長 近藤裕文氏)

LIFEHUB は、人間の脚と同じように移動可能な次世代型車椅子「TRANSELLA」を展開。人間の脚に車輪を付けたような構造をしており、従来の車椅子と異なり、しゃがむ、立ち上がる、段差を乗り越える、エスカレータに乗ることが可能。小型化技術に得意な日本製部品を中心に構成されている。

空間的な移動により、従来の車椅子にあった移動経路の不自由さや補助の必要性といった課題を解決する。まずは高齢者・障碍者向けに高機能車椅子として展開。将来は、階段の昇降や自動運転、B2B でのシェアリングモビリティサービス、海外展開を目指す。購入では1台150万円、サブスクでは介護保険適用で実質月額1万円で提供を予定。

シスクル by DXER

(メンタリング担当:インキュベイトファンド 代表パートナー 村田祐介氏)

DXER が2021年7月にローンチした「シスクル」、SaaS の設定を可視化し、システムにおける権限設定を自動化する SaaS。情報システム部門の領域に特化した副業・フリーランス人材が恩ボーディングを支援する。主に、従業員規模 30~200名規模の IT 企業、上場企業のコーポレート部門が利用している。

ラクスルの「ジョーシス」やマネーフォワードの「マネフォーワード IT 管理クラウド」が経営者視点で作られているのに対し、シスクルはセキュリティ管理をパトロールする仕組みなどで、より情シス現場の視点で作られている点で差別化したという。人事データを元にクラウドツールとのグループ同期を実現するソフトウェアをリリースする予定。

キャピタリスト賞(起業家がメンターのキャピタリストを評価)

キャピタリスト賞1位:インキュベイトファンド 代表パートナー 村田祐介氏
キャピタリスト賞2位:グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー COO 今野穣氏
キャピタリスト賞3位:サイバーエージェント・キャピタル 代表取締役社長 近藤裕文氏

Incubate Camp は2010年から通算で13回開催され(今回を入れ14回)、230名以上を選出している。他のファンドからの調達も含めた、これまでの Incubate Camp 出身スタートアップの資金調達合計額は500億円以上に達している。

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サプライチェーンリスク管理プラットフォーム「Resilire」運営、1.5億円を資金調達

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サプライチェーンリスク管理プラットフォーム「Resilire(レジリア)」を運営する Resilire は1日、 Archetype Ventures、DNX Ventures、DEEPCORE、STRIVE、みずほキャピタル、グロービスファンドから1.5億円を調達したと発表した。調達ラウンドは不明。同社は2019年11月に、エンジェル複数から3,000万円を調達しており、今回の調達はそれに続くも…

Image credit: Resilire

サプライチェーンリスク管理プラットフォーム「Resilire(レジリア)」を運営する Resilire は1日、 Archetype Ventures、DNX Ventures、DEEPCORE、STRIVE、みずほキャピタル、グロービスファンドから1.5億円を調達したと発表した。調達ラウンドは不明。同社は2019年11月に、エンジェル複数から3,000万円を調達しており、今回の調達はそれに続くものとなる。

代表取締役の津田裕大氏は2018年、大阪北部地震・西日本豪雨を被災、災害復興に対し問題意識を強く感じ Resilire を設立した(当初の社名は Tech Design)。災害によってサプライチェーンが破壊されることを目のあたりにした経験から、企業が BCM(事業継続マネジメント)と SCRM(サプライチェーンリスクマネジメ ント)の対応をしやすくする SaaS を提供している。

企業では商品やサービスの高度化に伴いサプライチェーンが複雑化しており、購買担当は約3割の時間と労力を 委託先や調達先の把握に費やしているという。しかし、大企業でさえ、これらの情報の管理をスプレッドシートで行っていたり、そもそも管理を行えていなかったりするのが実状だ。サプライチェーンを正しく把握できれば、日頃からリスク分散の対応や問題発生時の影響範囲を事前予測することが可能になり、万一、災害や不測の事態が起きた時にもバックアップ手段の手配を適切に講じることができるようになる。

Image credit: Resilire

Resilire では、ユーザである企業はもちろん、その企業のサプライヤーにもログインしてもらい情報を更新する。ソーシャルメディア解析でニュース配信する「Spectee」とも連携していて、災害(水害、地震、停電、土砂災害、交通断、火災、爆発など)の発生時には、自動的にその情報を取り込んで、対応に備えることも可能だ。今後、リスクのスコアリング、品目毎の依存先の見える化、供給先の拠点分散といった対応を取りやすい機能も順次追加していく。

Resilire は今年5月にローンチしたばかりだが、製造業を中心に12社が利用しており、中には小林製薬をはじめ大手企業の購買部や調達部が多い。災害で取引先に事業停止されてしまうと困る銀行などからも引き合いがあるとのことで、Resilire では銀行経由で、中小企業への営業展開にも注力していきたい考えだ。金融機関の中には、今後、このようなツールを使ってリスクヘッジを図ることを、融資の条件に含めるところが出てくる可能性もあるだろう。

Resilire では今後、BCM に対する関心の高まりと共に、さまざまな企業の総務部のユーザも増えると見てい る。ユーザに対するオンボーディングやサポートを手厚くする観点から、今回調達した資金を使って、エンジニア以外の人材の採用にも注力していく考えだ。

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デザイン業務サブスク提供のガラパゴス、シリーズAでVC7社から11億円を調達

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企業向けにデザイン業務をサブスクリプション提供するガラパゴスは1日、シリーズ A ラウンドで約11億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、Archetype Ventures、みずほキャピタル、Glove Advisors、STRIVE、シニフィアン(THE FUND)、DIMENSION、THE GUILD が参加した。これはガラパゴスにとって、2020年5月に実施したシードラウン…

「AIR Design」
Image credit: Galapagos

企業向けにデザイン業務をサブスクリプション提供するガラパゴスは1日、シリーズ A ラウンドで約11億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、Archetype Ventures、みずほキャピタル、Glove Advisors、STRIVE、シニフィアン(THE FUND)、DIMENSION、THE GUILD が参加した。これはガラパゴスにとって、2020年5月に実施したシードラウンド(2.2億円を調達)に続くものだ。今回出資した Archetype Ventures、みずほキャピタル、Glove Advisors は、前回シードラウンドに続くフォローオン。

ガラパゴスは、製造業系コンサルティング会社インクス(現在のソライズ)出身の中平健太氏らにより創業。2019年からデザインを必要とする企業に、デザイン業務をサブスクリプション形態(月定額制)で提供するサービス「AIR Design」を提供している。サービスから開始から22ヶ月で累計300社以上が導入しており、MRR の成長率は13.2%、前年比成長率は4.52倍に上る。 料金体系がほぼ定額制であることを踏まえると、MRR や前年比成長率はそのまま顧客の増加率と見ることができるだろう。

中平氏によれば、クリエイティブ職の中でも、デザイン事務所は多重下請け構造でデザイナーは常に弱者だという。例えば、デザイン事務所の平均従業員数は4.5人と小さく、システムエンジニアと比べてみてもデザイナーの給与水準は非常に低い。システムエンジニアリング業界においても仕様変更は予定外の工数増加を招き、顧客都合による場合は追加費用を請求することがある。デザインの場合はと言うと、提案内容が顧客の思惑とズレていれば手戻りが発生するが、ここで追加費用を請求できることは稀なのかもしれない。

そこでガラパゴスが考えたのが、企業に対するサブスクベースでのデザイン業務提供だ。バナー、ランディングページ、ソーシャルメディアのインフィード用の画像や動画広告のデザイン受託・制作・納品する。ユーザにしてみれば、仮説に基づいて一度納品されたクリエイティブが必ず良いマーケティング成果を招くとは限らない。A/B テストを実施したり、時間の経過と共に新たなクリエイティブとの差替が必要になることもある。毎月定額費用を支払うことで、そのための予算確保や稟議手続を省くことが可能になる。

Image credit: Galapagos

一方、サプライヤーサイドに目を転じてみると、ガラパゴスは一定額を毎月定額で受け取ることで経営を安定化でき、多くのデザイナーを社員として雇用し続けることができる。ガラパゴスではプラグインの入ったソフトウェアをデザイナーに提供、製造業の業務効率化にヒントを得て、デザインによく使うパーツを事前に用意しておくことで生産効率の向上につなげている。デザインに使う素材探しについても画像解析技術によるタグ付けで効率化しており、デザインは従来方法に比べ3倍程度効率が良くなっているそうだ。

属人性を排除する観点から、デザイナーが直接 AIR Design のユーザであるクライアント企業と話をする機会は無い。AIR Design のカスタマーサクセスがユーザからヒアリングし、カスタマーサクセスはこれまでの30万件のデータ、コピーなどの表現方法、レイアウト、トンマナの知見を元に、ユーザに最適解を提案する。ユーザの同意を受けてデザイナーが制作に入るため、手戻りの可能性を極小化できる。

中平氏は AIR Design を使うことでユーザがいろんなデザインクリエイティブを手軽に試すことができ、これがマーケットの探索行為と捉えてもらうことが同サービスの価値創造になると強調、これが評価され、デザイン業界では過去最高に近い金額の調達に繋がったとの認識を語った。コロナ禍で広告業界は低迷を強いられているが、AIR Design が制作を請け負う広告の多くが(イメージやコンセプト広告と違って)直接的に売上にリンクするもののため影響は大きくない。企業はコストによりシビアになるため、AIR Design にはコロナ禍が追い風になっているかもしれない、とのことだった。

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キャリアSNS「YOUTRUST」、シリーズBで4.5億円調達——「人材流動化は経済発展に寄与」と南場氏らが後押し

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キャリア SNS「YOUTRUST」を運営する YOUTRUST は30日、シリーズ B ラウンドで4.5億円を調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターはデライト・ベンチャーズで、STRIVE、W ventures、ANRI が参加した。これは、同社にとって、2020年1月に実施したプレシリーズ A ラウンドに続くものだ(シリーズ A ラウンドは事実上スキップ)。デライト・ベンチャーズ…

キャリア SNS「YOUTRUST」を運営する YOUTRUST は30日、シリーズ B ラウンドで4.5億円を調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターはデライト・ベンチャーズで、STRIVE、W ventures、ANRI が参加した。これは、同社にとって、2020年1月に実施したプレシリーズ A ラウンドに続くものだ(シリーズ A ラウンドは事実上スキップ)。デライト・ベンチャーズ、STRIVE、W ventures は以前のラウンドに続くフォローオンでの参加。同社では調達した資金を使って、マーケティングと採用、キャリア SNS としての改善・サービス体験向上に調達資金を充てるとしている。

YOUTRUST の創業は2017年12月。ディー・エヌ・エーで採用業務を経験した岩崎由夏氏らが手掛ける。「友人の友人」までのつながりがある人物の副業や転職意欲が可視化されるソーシャルネットワーク「YOUTRUST」を2018年4月にローンチした。サービス開始から3年経過した今年4月には、累計登録者数が5万人を超えたことを明らかにしている。

伝統的な日本の終身雇用制は崩れたとはいえ、主要先進国と比べ日本の人材流動性はまだ低い。国の潜在成長性と人材流動性の間には相関関係が認められており、人材流動性の向上は国の経済発展や市場成長に寄与する。このことは、南場智子氏(ディー・エヌ・エー創業者、代表取締役会長)が年初記事(週刊東洋経済)でも語っており、岩崎氏は南場氏と意気投合し、南場氏がマネージングパートナーを務めるデライト・ベンチャーズが今回リードインベスターを務めることとなった。なお、南場氏は2021年6月に経団連副会長に就任、成長戦略に「スタートアップのエコシステムの強化」と「大企業人材の徹底的な流動化」(日経ビジネス)を挙げている

世の中にはいくつかのソーシャルネットワークが存在するが、特にミレニアルを中心として Facebook や Twitter 離れが顕著であるように、ソーシャルネットワークはテーマに応じて使い分けが進んでいるようだ。もはや、多様な経験を積む観点では一つの会社で一生働き続けるのが評価される時代でないし、特に若い世代にとっては、常々から転職を意識しているわけではないけど、自分のキャリアパスの方向性を意識している人は多い。そんな人々に、日常からの気づきを投稿・共有するソーシャルネットワークとして、YOUTRUST は絶妙な最適解を提示したと言えるだろう。

一方で、YOUTRUST は優秀な人材を獲得したい企業に対して、既存の転職プラットフォームとは一線を画した、ユニークなユーザプールを保有していることが評価を受けている。岩崎氏によれば、YOUTRUST 上での投稿者には「仕事で少し自信があり、学びを共有したい人」が多く、一方、閲覧者には「情報の収集や、自分たちの先輩が考えていることを知りたい人」が集まっているという。俯瞰的にキャリアパスを考えている人の方が、企業にとっても人材とのミスマッチが少なかったり、もともと意図してなかったような興味深い人材に出会えたり、といったメリットがあるのだろう。

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AI活用の創薬支援プラットフォーム提供MOLCURE、シリーズCで8億円を調達——グローバルでの営業展開を強化

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AI を活用した新薬開発支援プラットフォームを開発・提供する MOLCURE は18日、シリーズ C ラウンドで8億円を調達したことを明らかにした。このラウンドのリードインベスターはジャフコグループ(東証:8595)が務め、STRIVE 、SBI インベストメント、日本郵政キャピタル、GMO ベンチャーパートナーズ、日本ケミファ(東証:4539)が参加した。GMO ベンチャーパートナーズと日本ケミ…

Image credit: Molcure

AI を活用した新薬開発支援プラットフォームを開発・提供する MOLCURE は18日、シリーズ C ラウンドで8億円を調達したことを明らかにした。このラウンドのリードインベスターはジャフコグループ(東証:8595)が務め、STRIVE 、SBI インベストメント、日本郵政キャピタル、GMO ベンチャーパートナーズ、日本ケミファ(東証:4539)が参加した。GMO ベンチャーパートナーズと日本ケミファは、同社が2018年3月に実施したシリーズ B ラウンドに続くフォローオン。

MOLCURE は2013年、慶応義塾大学で科学者になるべく学んでいた小川隆氏が、がんによる父の他界をきっかけに、新薬創製のためのプラットフォーム構築を目指して創業。次世代シーケンシング、バイオインフォマティクス、抗体工学を駆使した高機能抗体医薬品開発プラットフォーム「Abtracer」を開発した。従来法が持つ固有バイアスを排除し、これまで得る事が難しかった高機能抗体を創出し、革新的な抗体の医薬品開発を支援する。

以前 BRIDGE が開催協力した社会起業をテーマにしたスタートアップイベントで、小川氏は MOLCURE 設立の背景を次のように語っていた。

世界的な製薬会社でも、成功するのは20件に1件程度。残りの赤字を成功プロジェクトで回収しなければならない。MOLCURE は、成功するはずだったプロジェクトの取りこぼしを見つけ、成功率を上げるお手伝いをしている。(小川氏)

実際のところ、世界的医薬大手イーライリリーが発表したデータによれば、創薬に着手して、実際に薬として販売に漕ぎ着けれた事例は、24件に1件の割合だ。

Image credit: Molcure

MOLCURE が強みとする分子設計医薬品技術は、創薬プロセス全体における最初のフェーズで、〝アタリ〟をつけるのに肝となる部分であり、ここの精度如何で創薬成功の可能性は大きく左右される。今回出資参加した日本ケミファ、アメリカの Twist Bioscience(NASDAQ:TWST)を含め7社の10プロジェクト(つなり、10の創薬ライン)に採用されているが、同社ではこの数を50〜100社以上の製薬会社やバイオテック企業に使ってもらいと考えている。

MOLCURE のチームは役員を含め25名程度で構成されているが、小川氏を筆頭にほぼ全員がサイエンティストだ。これまでは役員を中心としたトップ営業で契約を獲得してきたが、今回調達した資金を使って営業体制を拡大する計画だ。製薬会社でベンチャーなどとの協業を担当した経験者(大企業の社内力学が理解できる人)、スタートアップの感覚を理解できる経験者などが理想的だという。とかく情報が開示されにくい創薬業界だが、今後は共同開発に力を入れ、マーケティングも積極的に展開していきたいとした。

創薬業界で、パソコンでいう「インテル、入ってる」のような存在になりたい。つまり、MOLCURE の AI を使った分子設計もとに創薬を始めると、最終的にその創薬成功するよね、と。「MOLCURE、入ってる」で、本当に成功率が高くなるんです、と。(小川氏)

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岩瀬大輔氏ら、NFTプラットフォーム「KLKTN(コレクション)」をローンチ——BEENOSらから400万米ドルを調達

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<23日15時更新> 投資家に Animoca Brands、Gusto Collective、BlackPine が含まれる旨を追記。 香港を拠点とする NFT(非代替トークン)プラットフォーム「KLKTN(コレクション)」は、400万米ドルを調達したことを明らかにした。KLKTN は、K-POP、アニメ、J カルチャーの NFT プラットフォームで、同日、K-POP アーティスト Kevin …

Image credit: KLKTN

<23日15時更新> 投資家に Animoca Brands、Gusto Collective、BlackPine が含まれる旨を追記。

香港を拠点とする NFT(非代替トークン)プラットフォーム「KLKTN(コレクション)」は、400万米ドルを調達したことを明らかにした。KLKTN は、K-POP、アニメ、J カルチャーの NFT プラットフォームで、同日、K-POP アーティスト Kevin Woo 氏の全米デビューシングル「Got It」のリリースに合わせ、新曲のミュージックビデオにちなんで作られたオリジナルのコレクターズアイテムを NFT 商品としてローンチした。

今回の調達ラウンドでは、BEENOS(東証:3328)がリードインベスターを務め、いずれも香港の Animoca Brands、Gusto Collective、BlackPine が参加した。

KLKTN は、ミュージシャンやアーティストが舞台裏のコンテンツやクリエイティブ作業の過程をファンと共有し、その一部を購入可能とすることで、ファンとの結びつきを豊かにすることを目指すプラットフォームだ。アーティストは、制作過程の独占的な映像をテキスト、写真、ビデオクリップで共有することに加えて、これらの瞬間を NFT 製品に変換して販売することができる。ファンは デジタルでトークン化された特別のコレクターズアイテムや〝Moments〟なる「瞬間」を購入し所有できるという。

KLKTN は、ライフネット生命保険の共同創業者で Spiral Capital マネージングパートナーの岩瀬大輔氏(CEO)、音楽プロデューサーでソングライターの Jeff Miyahara 氏(CCO)、Dapper Labs で Cryptokitties の開発に携わった Fabiano Soriani 氏(CTO)により共同創業。本ラウンドで出資した BEENOS からは、松尾直輝氏がビジネス開発ディレクターとして参画する。美術品プラットフォーム「Artsy」のアドバイザーとして知られる弁護士の塩野入弥生氏がリーガルアドバイザーを務める。

NFT のプラットフォームやマーケットプレイスをめぐっては、ニューヨークを拠点とする OpenSea が今週、ローンチから4年目にしてユニコーンクラブ入りを果たした。ゲームやデジタルアイテムへの NFT 適用でリードする香港の Animoca Brands も先月末、IPO を前に8,800万米ドルを調達しユニコーンクラブ入りを果たした。

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卸仕入れサイト「orosy(オロシー)」運営、プレシリーズAで1.8億円を調達——SIG、Light Street Capitalのパートナーらから

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D2C やオンラインブランド特化の卸仕入れサイト「orosy(オロシー)」を運営するスペースエンジンは21日、プレシリーズ A ラウンドで1.8億円を調達したことを明らかにした。このラウンドは SIG Japan(アメリカの Susquehanna International Group=海納国際集団の日本向けファンド)がリードインベスターを務め、Light Street Capital パートナ…

「Orosy」
Image credit: SpaceEngine

D2C やオンラインブランド特化の卸仕入れサイト「orosy(オロシー)」を運営するスペースエンジンは21日、プレシリーズ A ラウンドで1.8億円を調達したことを明らかにした。このラウンドは SIG Japan(アメリカの Susquehanna International Group=海納国際集団の日本向けファンド)がリードインベスターを務め、Light Street Capital パートナー の Gaurav Gupta 氏、STRIVE、G-STARTUP、Coral Capital、ANOBAKA、Plug and Play Japan が参加した。

スペースエンジンにとって、これは2020年2月に実施したシードラウンドに続くものだ。Coral Capital、ANOBAKA(当時は KVP)、Plug and Play Japan は前回ラウンドに続くフォローオンでの参加となる。SIG Japan は、これまでにオーディオフィットネスアプリの「BeatFit」 運営、美容プラットフォーム「LIPS」運営の AppBrew などに出資、また、シリコンバレー VC の Light Street Capital は SmartHR が2019年7月に発表したシリーズ C ラウンドにも参加しているが、今回はラウンドステージと出資額の関係でパートナー個人枠からの出資となった。

スペースエンジンは2019年5月、EC サイト販売中心の商品メーカー、D2C ブランドといったサプライヤーなどがリアル店舗での販路を拡大できるプラットフォーム「SpaceEngine」をローンチ。それを2020年9月、サプライヤーから小売店舗へのアプローチだけでなく、小売店舗からサプライヤーへのアプローチができるプラットフォーム「orosy」へと事実上ピボットした。店舗は、インターネット上で人気を集める商品を簡単に探し、仕入れ、店頭で販売することができ、委託販売からスタートできるため、店舗は仕入れリスクを最小限に抑えることができるのも特徴だ。

スペースエンジンの皆さん
Image credit: SpaceEngine

この分野でベンチマークすべきは、Square 従業員らが2017年に立ち上げた Faire だろう。同社は創業から2年でユニコーンクラブ入りするなど驚異的な成長を見せている。一方、ノーコードやサードパーティーのサービスとの連携 API の多さから世界的にも人気を集める Shopify は、昨年、B2B マーケットプレイスの Handshake を買収。Shopify を使って商品販売する事業者向けに仕入れチャネルを提供することで、Faire へのユーザ流出防止を図っている。

<関連記事>

また、Stripe と Shopify の蜜月ぶりは有名な話で、先ごろ上場した Stripe の株式を一部保有する Shopify は相応の株主利益を手にしたと言われている。Stripe と Shopify を使うことで、店舗のオンライン・オフライン双方混在で決済のみならず在庫管理ができるようになるため、両者のプラットフォームが〝中小の物販企業の OS〟になっていくとの目算は強い。スペースエンジンはこのアメリカでのトレンドが、そう遠くない将来、日本市場にもやってくると踏んでいるようだ。

スペースエンジンでは調達した資金を使って、バイヤーに商品をレコメンドする機能を追加する。Orosy 上で陳列される商品の増加に伴いバイヤーは商品選びが難しくなるため、スペースエンジンでは現在、バイヤー経験のある社員がバイヤーにレコメンドする運用を取っているが、この部分を一部自動化できる技術を開発する予定だ。また、SIG Japan から資金を受け入れたことで、今後、商習慣の類似性から、Orosy のようなプラットフォームが受け入れられる可能性が高い、台湾や韓国への進出を検討するとのことだった。

国内でこの分野のスタートアップを見てみると、アパレル小売店がリスクフリーで仕入できるプラットフォーム「homula」が今年5月、シードラウンドでニッセイ・キャピタルや HIRAC FUND から1億円を調達している。

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スマホで社債投資できるSiiibo証券、STRIVEと千葉道場らが出資

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社債を購入できるオンライン証券会社、Siiibo証券は7月12日、第三者割当増資の実施を公表している。引受先になったのはSTRIVEと千葉道場ファンド、個人投資家(氏名非公開)。金額や払込日などの詳細は開示していない。千葉道場ファンドは昨年2月に実施したシリーズAラウンド(2.2億円)に続いてのフォローオンとなる。 同社は2月に 第一種金融商品取引業者(証券会社)の登録を完了しており、8月1日付け…

社債を購入できるオンライン証券会社、Siiibo証券は7月12日、第三者割当増資の実施を公表している。引受先になったのはSTRIVEと千葉道場ファンド、個人投資家(氏名非公開)。金額や払込日などの詳細は開示していない。千葉道場ファンドは昨年2月に実施したシリーズAラウンド(2.2億円)に続いてのフォローオンとなる。

同社は2月に 第一種金融商品取引業者(証券会社)の登録を完了しており、8月1日付けで SiiiboからSiiibo証券への社名変更を実施することも伝えている。調達した資金で機能改善などを進める。

Siiibo証券は企業の社債を個人で直接購入できる社債特化型のオンライン証券会社。仲介業者がいないため手数料もかからず、スマホで口座開設から購入までの取引が完了する手軽さが特徴。社債投資は購入時に利率や運用期間が決まっており株式のような値動きがない分、比較的安定した資産運用に向く。

個人が企業に社債のような仕組みを使って投資する資産運用サービスにはFundsがあり、運営するファンズは4月に複数のVCなどから20億円を調達している。

via PR TIMES

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ノーコードでWebやアプリのテストを自動化「Magic Pod」、シリーズAで3億円を調達——STRIVE、Angel Bridgeから

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AI を使った UI テスト自動化プラットフォーム「Magic Pod」を開発・運営する TRIDENT は7日、シリーズ A ラウンドで3億円を調達したことを明らかにした。このラウンドには、STRIVE と Angel Bridge が参加した。同社にとっては、2018年8月に実施したインキュベイトファンドからの1,000万円の調達、2020年4月に実施したインキュベイトファンドと、ソフトウェア…

TRIDENT のメンバー。中央が代表取締役の伊藤望氏。
Image credit: Trident

AI を使った UI テスト自動化プラットフォーム「Magic Pod」を開発・運営する TRIDENT は7日、シリーズ A ラウンドで3億円を調達したことを明らかにした。このラウンドには、STRIVE と Angel Bridge が参加した。同社にとっては、2018年8月に実施したインキュベイトファンドからの1,000万円の調達、2020年4月に実施したインキュベイトファンドと、ソフトウェアテスト大手ベリサーブからの5,000万円の調達に続くものだ。

TRIDENT は2012年7月、ワークスアプリケーションズ出身で「日本 Selenium ユーザーコミュニティ」の運営などを行う伊藤望氏により設立。設立当初から、Web アプリケーション UI テストツール「Selenium」を使ったコンサルティングを行ってきた。Selenium の導入により、Web アプリの UI テストに要する稼働や手間はかなり軽減されるが、それでも一定のプログラム作成スキルや環境構築が必要になる。Web サイトの構成が変更されれば、テスト項目の修正も必要になる。

Image credit: Trident

MagicPod は、ノーコード・ローコードで自動テストを実現させるサービスだ。ディープラーニングが採用されており、アプリケーションの画面画像をスキャンし、入力項目の種類やラベルを自動判別、テストスクリプトを自動生成する。Selenium 同様に、Record & Playback 方式(ユーザの操作を記録し、それをそのまま実行)で自動テストができることから、開発者だけでなく非エンジニアでも簡単に利用できるのが特徴で、現在500社以上が利用している。

Magic Pod の特徴として、伊藤氏はデスクトップ用の web アプリのみならず、モバイル向けの web アプリやネイティブアプリのテストにも対応していることを挙げた。長年の UI テストに関わる経験を踏まえ機能も充実させていく考えで、今回調達した資金の使途としては、「現在社内にいるのはエンジニアがほとんどなので、エンジニア以外の人材の採用を進めていきたい(伊藤氏)」とのことだった。

Image credit: Trident

この分野ではアメリカの mabl、SmartBear、Tricentis、Eggplant などが先行していて、TRIDENT に出資するベリサーブも今年2月から mabl の販売やサポートを提供している。シンガポールの UI-licious は今年3月にプレシリーズ A ラウンドで150万米ドルを調達、また、国内スタートアップでは Autify は一昨年250万米ドルを調達し、モバイルアプリのテスト自動化や実機テストに向けたサービスを今秋ローンチすることに言及している。

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