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SparkLabs Taipeiがアクセラレータ第3期のデモデイを開催、IoTコーヒーメーカーやアプリ無しチャットソリューションなど8チームを披露

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台湾のアクセラレータ SparkLabs Taipei は11日、アクセラレータプログラム第3期のデモデイで、スタートアップ8チームを発表した。これらのスタートアップは、遠隔医療から事業用 AI、IoT まで、さまざまな業界でソリューションに取り組んでいる。 YouTube の共同設立者 Steve Chen(陳士駿)氏、台北市副市長の Huang Shan-shan(黄珊珊)氏、科技部副司長の …

台湾のアクセラレータ SparkLabs Taipei は11日、アクセラレータプログラム第3期のデモデイで、スタートアップ8チームを発表した。これらのスタートアップは、遠隔医療から事業用 AI、IoT まで、さまざまな業界でソリューションに取り組んでいる。

YouTube の共同設立者 Steve Chen(陳士駿)氏、台北市副市長の Huang Shan-shan(黄珊珊)氏、科技部副司長の CY Tu(涂君怡)氏ら著名人がこのイベントで講演した。

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SparkLabs Taipei のベンチャーパートナー兼アドバイザーでもある Chen 氏は、次のように述べている。

「トラクションとリソースを増やしてから、国際市場へ展開しようと思う」と言う台湾の起業家に多く会う。でも、新市場へと国境を越えることは、考えているほどコストもかからなければ、困難でもない。(中略)

SparkLabs Taipei は、起業家が初日から国際市場をターゲットにすることを奨励している。それが台湾の起業家が持っているべきマインドセットだ。

以下は、8つのスタートアップの略歴だ。

iDrip(艾聚普)

iDrip(艾聚普)は、世界チャンピオンのバリスタが持つテクニックを再現する IoT コーヒーメーカーを開発した。2018年創業の iDrip は、既にこのコーヒーメーカーを2,000台販売している。現在、マセラティ、アウディ、蔦屋書店などの高級ブランドと提携している。

Terminal 1

Terminal 1 は、テクノロジー特化の人材採用会社だ。自動化により、企業と採用候補のエンジニアをプラットフォームを通じてマッチング支援する。同社は、パーソナライズ評価により、質の高い候補者をフィルタリングする。2016年に創業した Terminal 1 は、台湾と香港で20人の社員で構成。顧客には、クレディスイスや HSBC などがいる。

Cocomelody(商艾妮亜)

Cocomelody は、オムニチャネルの小売体験を提供し、ウェディングドレスの購入方法の変革を狙うグローバルブライダルブランドだ。パーソナライズ、価格、テイラーメイドなどに優れた D2C モデルを展開する。同社は受注生産型のプラットフォームを備えており、発注から完成までのリードタイムを業界平均の4〜6ヶ月から45〜60日に短縮している。

PenguinSmart(啓児宝)

PenguinSmart(啓児宝)はプラットフォームを通じ、一人一人にカスタマイズされたリハビリ療法の提供を可能にする。専門家の洞察を備えたデータサイエンスを活用し、療法士が提供するリハビリ療法の有効性向上を支援する。同社のプラットフォームを使えば、療法士は通常時の8倍の患者をケアできるようになるという。米オンラインメディア「Disruptor Daily」が選ぶ「ディスプティブな看護企業トップ10社(2017年版)」に採択された。

MoBagel(行動貝果)

MoBagel(行動貝果)は機械学習を使用して、自分自身で正しい意思決定をしたい企業向けに、迅速で実用的な予測を作成する。コア製品の一つ「Decanter AI」を使えば、基本的なデータ分析の知識を持つ人なら誰でも機械学習モデルを構築して展開でき、ビッグデータを活用した意思決定プロセスを数日までに短縮可能。顧客は小売業、製造業、銀行、テレコムなどで、2019年には500万米ドル以上を売り上げた。

FunTek(楽堤科技)

FunTek(楽堤科技)はアプリを使用しないチャットソリューションプロバイダーで、QR コードをスキャンするだけで直接やり取りし、企業は顧客やり取りしたり、関係性を高めたりできる。ダイレクトチャットソリューション「PinChat」を使うと、顧客は新しいアカウントを登録したり、アプリをダウンロードしたりすることなく、企業とやり取りできる。銀行、3C 小売、製薬業界などが利用。プロダクトローンチから1ヶ月で、QR コードが3万回スキャンされた。

JustKitchen(軒饌廚坊)

JustKitchen(軒饌廚坊)は、ハブ&スポーク型のインフラストラクチャモデルにより、インターネット上でのデリバリ専門フードブランドや料理を作成・収集するクラウドキッチン、またはダークキッチン(ゴーストレストランとも言う)を展開。Dan Ryan、Smith & Wollensky、TGI Friday’s のようなトップレストランと協業を始めている。台北市内に約450坪のキッチン設備を持ち、年内にスポークキッチンを5ヶ所、デリバリ専門ブランドを7つ立ち上げる計画。

VAR LIVE(維亜娯楽)

VAR LIVE(維亜娯楽)は、すべてのプレイヤーを夢中にさせるエンターテイメント体験を提供。主要製品である「VAR BOX」は、e スポーツ、コミュニティ、エンターテイメント、ビジネスアプリケーション、トレーニングを一つに統合したオールインワン VR e スポーツソリューションだ。現在、特許技術を14件保有し、e スポーツゲームを9つリリースしている。世界中で実験店舗30軒、VR テーマパーク開発5ヶ所に携わり、この4ヶ月間で VAR BOX を9ヶ国で327台展開した。全世界にアクティブメンバーが3万人いて、累積で17万回以上利用された。


これまでに SparkLabs Taipei のアクセラレータプログラムから輩出されたスタートアップ18チームのうち、70%は後続の資金調達に成功している。後続資金を出資した投資家には、台湾の政府系ファンドである行政院国家発展基金 NDF(National Development Fund)、500 Startups、NEC キャピタルソリューション、Hive Ventures(蜂行資本)などがある。

なお、このデモデイにおいて、SparkLabs Taipei が Taipei Smart City Office(台北智慧城市專案弁公室)の戦略パートナーとなったことが発表された。SparkLabs Taipei のアクセラレータプログラム第1期から輩出された FOX-TECH(福客斯資訊)が既に Taipei Smart City Office と協力し、台北市北部の内雙溪森林自然公園で気温や湿度のモニタリングを行っている。

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CDN業界をディスラプトする台湾スタートアップmyltics、「欧州進出に向け、信頼獲得が課題」とCEO

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2008年、シンガポール出身の Ryan Chin 氏と香港出身の Reggie Yam 氏が、台湾に B2B サイバーセキュリティ企業 Nexusguard(泰鼎網路)を設立した。 2017年、AWS の停止をはじめ、クラウド障害によるウェブサイトの停止など非常に多くのクラウド事故が発生したため、Chin 氏はそこに大きなビジネス機会を見出し、これに取り組むための新しいスタートアップを始めること…

myltics のチームメンバー
Image credit: myltics

2008年、シンガポール出身の Ryan Chin 氏と香港出身の Reggie Yam 氏が、台湾に B2B サイバーセキュリティ企業 Nexusguard(泰鼎網路)を設立した。

2017年、AWS の停止をはじめ、クラウド障害によるウェブサイトの停止など非常に多くのクラウド事故が発生したため、Chin 氏はそこに大きなビジネス機会を見出し、これに取り組むための新しいスタートアップを始めることにした。

Chin 氏はまもなく Nexusguard の CEOを退任、新スタートアップを始めるにあたり Yam 氏を招き、エンジェル投資家からの資金援助を受けた、

AI ソリューション

台北に本社を置く mlytics は、オンラインプラットフォーム・マーケットプレイスだ。企業はここで、複数の最上位 CDN(コンテンツデリバリネットワーク)を契約できる。 mlytics の機械学習トレーニングを受けた人工知能ソリューションはインターネットを監視し、Web サイトのトラフィックを自動的に最高のパフォーマンスが出せる CDN にルーティングする。これにより、Web サイトのパフォーマンスが向上し、サイトダウンを回避できる。

ダウンタイムを避けることの重要性をどんなに言及しても、言及しすぎということはないだろう。あなたの Web サイトがアクセスできない時間は、分単位で金銭的にも顧客関係的にも影響を与える。ダウンタイム発生が続けば、特に EC サイトに壊滅的な結果をもたらす可能性がある。(中略)

我々は自社の SaaS 製品を用いて、この問題に対処しようとしている。

言い換えると、企業は mlytics を使用すると、自社の Web サイト用に CDN を購入でき、個々の CDN ポータルを通じ個別にアカウントをサインアップする必要はない。ユーザがしなければならないことは、自分の Web サイトを mlytics プラットフォームに追加することだけだ。Google Tag Manager と同様、最初のインストールが完了すると、技術的な面倒な作業を繰り返すことなく、Web サイトに CDN をインストールできる。

従来は CDN を1つしか使用できず、パフォーマンスが低下または誤動作している場合、Web サイトは機能しなくなっていた。

しかし、マルチ CDN とAI ロードバランシング機能により、mlytics はそのような状況を自動検出し、すべてのトラフィックを別のCDNにリダイレクトできる。(Chin 氏)

たとえば、あるニュースポータルが Cloudflare を使用していて、Cloudflare が突然、予告なくダウンした場合、ニュースポータルサイトがダウンする。一方で、サイトに Cloudflare、AWS CloudFront、Alibaba Cloud CDN がインストールされている場合、Cloudflare がダウンしていても、mlytics がすべてのトラフィックを、どれが最高のパフォーマンスを出せるかに応じて、AWS CloudFront か Alibaba Cloud CDN にリダイレクトできる。

さらに話を簡単にすると、アメリカの拠点を置き、世界中から顧客がいる EC 企業ががあるとしよう。アメリカの顧客が注文した場合、配送は国内で行われるのでそれほど長くかからない。一方、日本から顧客が注文した場合、日本に配送するまでに時間がかかる。これを克服するために、海運会社と契約しその配送センターを使ってアジアで製品を積載すれば、配送時間が大幅に短縮される。

これが CDN の仕組みだ。 Web サイトをより高速に配信するための配送センターとして機能する重要な場所のいくつかに、CDN PoP がある。(Chin 氏)

さて、あなたが配送のために契約した会社が予告なしにその日の仕事をしていないとしよう。そして、別の配送会社が手配されていない場合、配送スケジュール全体が遅れることになる。

これは、CDN を1つだけ使用し、適切なフェールオーバー計画が無く失敗した場合に発生することだ。2番目の配送会社(CDN)の準備ができている場合は、切り替えて中断のない動作を担保できる。mlytics は、複数の海運会社(CDN)との契約を支援し、顧客の所在地に応じて、どの海運会社を使用するかの決定を支援するのだ。(Chin 氏)

同社は、Alibaba Cloud(阿里雲)、Akamai、CDNetworks、Cloudflare、CloudFront(AWS)、Imperva、Tencent Cloud(騰訊雲))など、複数のトップティア CDN 企業と連携している。

Image credit: myltics

ヨーロッパ進出

Chin 氏は、東南アジア地域で mlytics が「かなり順調に」機能していて、2020年にはヨーロッパ進出を目指すと述べた。潜在的な顧客は、e コマース、マルチメディア(ビデオ、ストリーミング、ニュース)、金融、ゲームだ。

同社は、すでにいくつかのクライアントを獲得している。中には、アジアのITソリューション企業 Aurora。アジアの仏教テレビ局 DaAi(大愛)、AI ソリューション特化の台湾企業 CloudMile(万里雲)などだ。

mlytics が SaaS モデルだということは、顧客が月額料金を支払ってサービスに加入し、縛りや制限無しに好きなときに解約できることを意味する。同社はまた、顧客の要件に応じてカスタマイズ可能なエンタープライズ級のソリューションも提供している。

mlytics のスタッフ数は50名で、ほとんどが台北にいる。

Chin 氏と Yam 氏は、会社を設立した経験が豊富で、既存の CDN 市場の問題点や弱点に対処する方法について、明確で革新的なビジョン、目標、実行計画があった。そのため、彼らは(ROI と収益性の観点から)事業を離陸させられるのにギリギリ必要な最低限の資金を、エンジェル投資家一人からのみ求めることを計画していた。

Chin 氏はネットワークエンジニアとしてキャリアをスタート。彼は、シーメンスや AT&T などのネットワーク・テレコム大手で働いていた。 Yam 氏は、香港でITやネットワークセキュリティのスペシャリストとしてキャリアをスタートし、7年で Nexusguard の CIO に昇進した。

信頼の獲得が課題

Chin 氏の意見では、近代的なインターネット配信要件のための革新的なソリューションが不足していることから、B2B 企業は制約を受けているという。CDN はインターネットのパフォーマンスのボトルネックを軽減するための手段として1990年代後半に登場し、それ以来大きな変化が無い。

20年にわたり変化の無かった業界をどのようにディスラプトし、企業に移行を促すかが課題だ。(中略)

我々は適切な製品でそれを克服しているが、特に欧米の SaaS ビジネスモデルにとって重要な信用・社会的証明・信頼の欠如から、事業機会を逃しているのは残念だ。(Chin 氏)

【via e27】 @e27co

【原文】

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台湾有数の大企業が支援するインキュベータGarage+、世界のスタートアップを招く10日間アクセラレーションプログラム第10期の募集を開始

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Garage+ は、台湾有数の大企業20社が資金提供するNPO Epoch Foundation(時代基金会)が運営するスタートアップインキュベータだ。Garage+ は5日、第10期を迎えるアクセラレーションプログラム「Startup Global Program」の募集を開始した。2015年に始まったこのプログラムは年に2回実施され、これまでに世界中から139チームが採択・参加。その3分の1以…

2019年12月に開催された、第9期採択スタートアップを披露するデモデイ「Open House」
Image credit Garage+

Garage+ は、台湾有数の大企業20社が資金提供するNPO Epoch Foundation(時代基金会)が運営するスタートアップインキュベータだ。Garage+ は5日、第10期を迎えるアクセラレーションプログラム「Startup Global Program」の募集を開始した。2015年に始まったこのプログラムは年に2回実施され、これまでに世界中から139チームが採択・参加。その3分の1以上が、台湾企業からの投資や協業を実現している。

このプログラムの特徴は、10日間という短期間に、Epoch Foundation に加盟する Taiwan Semiconductor Manufacturing (TSMC、台湾積体電路製造、台湾証取:2382)、ノートPC の ODM 世界最大手 Quanta Computer(広達電脳、台湾証取:2382)、Foxconn(鴻海/富士康、台湾証取:2354)、Acer(宏碁、台湾証取:2353)など、台湾を代表する企業に起業家が直接会え、台湾やアジア地域でのビジネス可能性を模索できる点。アジアを代表するテック見本市「Computex Taipei」への参加も含まれる。

2019年12月に開催された、第9期採択スタートアップを披露するデモデイ「Open House」
Image credit Garage+

これまでの参加スタートアップの成功事例を紹介すると、カナダ・モントリオールに拠点を置く ImmerVision は、Quanta Computer との協業により360°パノラマカメラ「Pi SOLO」を完成させた。Pi Solo は2016年、Makuake で日本におけるクラウドファンディングに成功。今年に入って、韓国の ACE Solutech、中国の Zhonglan Electronic(中藍電子)というレンズメーカー2社に生産ライセンスの供与を発表した。

募集領域は、AI とデータアナリティクス、IoT とスマートデバイス、デジタルヘルス、AR/VR、ロボティクス、スマート交通などで、参加にはシードからシリーズ B 資金調達を模索しているスタートアップが適しているとのことだが必須条件ではない。

プログラムへはここから応募できる。主催が NPO という性格もあり、参加にあたって費用を求められたり、エクイティの拠出を求められたりすることはない。採択された参加者には、前出のような台湾企業への訪問機会のアレンジやマッチングのほか、台湾との往復航空券、10日分の宿泊環境、3ヶ月のワーキングスペース利用権、台湾への起業家ビザが無償支給される。プログラム開始は6月1日からで、応募締切は3月25日となっている。

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台湾のブロックチェーンセキュリティスタートアップCoolBitX、SBIやマネックスから1,680万米ドルを調達——年内に日本参入へ

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※本記事は提携するTech in Asia「 Taiwanese blockchain startup CoolBitX nets $16.8m in SBI-led round」の抄訳になります

台湾を拠点とするブロックチェーンセキュリティ企業 CoolBitX は、シリーズ B ラウンドで、既存投資家であった日本の SBI ホールディングスや、台湾の国家発展基金 NDF(National Development Fund)、韓国の仮想通貨取引所であるBitSonic、マネックスグループらから1,680万米ドルを調達した。

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Photo credit: CoolBitX

今回調達した資金は、仮想通貨事業プロバイダー向けのコンプライアンス遵守補助事業「Sygna」のアジア地域におけるサービス拡大と、主力製品であるハードウェアウォレット「CoolWallet S」の開発に投入される見込み。同ウォレットの特徴は、Bluetooth によってユーザのスマホと接続され、高い UX を実現している点である。

昨年国際的な金融規制機関である FATF(マネーロンダリングに関する金融活動作業部会)は、マネーロンダリング防止(AML: anti-money laundering)とテロ資金供与対策(CFT: combating the financing of terrorism)に関する新しい標準規定を制定し、仮想通貨取引所に対するユーザ情報の収集・報告を要請した。CoolBitX の Sygna は、アジアの仮想通貨サービスプロバイダーらが同基準に遵守するためのサポートを行うソフトウェアである。

同社は、2014年に Michael Ou 氏によって設立された。同氏は Synga に関して、今年中に日本法人の設立を宣言すると共に、以下のようなコメントをしている。

ブロックチェーンと暗号通貨業界は重要な時期にあり、 同業界のグローバル競争という観点では、過去1年間の規制の発展と投資規模からも、アジア市場におけるアダプションと革新性には大きく期待しています。

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【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

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台湾発のグループサイクリングアプリ「Velodash」運営、NIPPON Platformなどから7,600万円相当を調達——日本やアジアへの展開強化へ

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2018年、シンガポールの建国記念日にサイクリングイベントを支援したことで知られる、台湾の自転車ソフトウェアスタートアップ Velodash(沛司科技)が、1月20日にエンジェルラウンドで2,100万ニュー台湾ドル(約7,600万円)を調達した。このラウンドには、台湾の投資家に加え、台湾の政府系 VC 国家開発基金と日本の NIPPON Platform グループが共同出資した。調達した資金は、主…

イベント主催者の管理画面
Image credit: Velodash(沛司科技)

2018年、シンガポールの建国記念日にサイクリングイベントを支援したことで知られる、台湾の自転車ソフトウェアスタートアップ Velodash(沛司科技)が、1月20日にエンジェルラウンドで2,100万ニュー台湾ドル(約7,600万円)を調達した。このラウンドには、台湾の投資家に加え、台湾の政府系 VC 国家開発基金と日本の NIPPON Platform グループが共同出資した。調達した資金は、主にソフトウェア開発チームの強化、イベント主催者向けのトラッキングプラットフォームのアップグレード、日本やアジア市場へのサービス拡大に使われる。

2年前に設立された Velodash の主な製品は、アウトドアアクティビティの現場管理追跡ソフトウェア。イベント主催者は Velodash を使うことで、全てのスタッフの位置を確認でき、現場で起きている状況をリアルタイムに確認でき、グループタスクを割り当て、参加者の居場所を追跡できる。このような「スマートセントラルコントロールセンター」のコンセプトは、スポーツとテクノロジーを組み合わせる傾向があるため、シンガポールの公式大規模イベントでの起用のほか、日本、台湾、香港の多くの自転車イベントの管理とアップグレードを支援した。 将来、Velodash はこの製品をより多くのアウトドアアクティビティへ展開したいとしている。

アウトドアアクティビティのデジタル化の可能性を見て、CEO の Molly Huang(黄彦菱)氏は、スポーツ産業が伝統的なハードウェア販売で飽和しつつあると語った。サイクリングはその中核を成すトレーニングに加え、長期的な関心やライフスタイルとして見られている。多くのライダーたちは、アクティビティやエクストリームなチャレンジへの参加、国境を超えたサイクリング旅など、より興味深いサイクリング体験を常に追求している。

現在、Velodash の主要製品群は、完全なフロントエンドデジタルサービス製品を形成している。Velodash の採用により、イベント主催者はリソースをより効率的に使用し、より良いイベントコンテンツの作成に専念でき、参加者はより良い体験とサポートを得ることができる。同社は今後も引き続き周辺サービスと連携し、アウトドアアクティビティの管理と品質を総合的にアップグレードする。

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日本の決済会社から出資を受けた初の台湾スタートアップ

Velodash(沛司科技)のチーム。右から3番目が CEO Molly Huang(黄彦菱)氏、最右が CTO の Baiwei Li(李柏威)氏
Image credit: Velodash(沛司科技)

国際市場での成功もまた、日本の決済インテグレーションプラットフォーム NIPPON Platform グループが、初めて台湾スタートアップに投資を決める上で重要なカギとなる。

Velodash の製品は、日本で大きな可能性があると思う。スポーツ産業のアップグレードや地方創生がトレンドにある日本市場には適合しており、将来の発展性も高い。このような製品は、現時点で市場には多くない。(NIPPON Platform CEO 特助の関口大樹氏)

グループの創設者である高木純氏に連絡を取り、出資の話がすぐに確定した。これは私の日本の投資家に対するイメージを覆した。彼らは非常にアグレッシブで有能なチームを見出したと言ってくれた。もちろん、出資もすると。(Molly Huang 氏)

保守可能で拡張可能なソフトウェアアーキテクチャに焦点を当てた Velodash のチームは、クロスプラットフォーム開発フレームワークの Flutter を使って製品を構築している。エンジニアリングチームは、新しいテクノロジーを習得する意欲のある開発者であり、堅実な実務経験がある。CTO の Li Baiwei(李柏威)氏は、新しいプログラミング言語に慣れるには時間がかかるものの、正しいプログラミングの概念と学習への情熱を持っている限り、どのツールを使用しても、チームのリズムに素早く追いつき、質の高いプログラミングの文化を追求できると考えている。

Velodash は今年、ソフトウェア開発チームと運用チームを拡大する。チームに参加し、共に成長する人を募集中だ。

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

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日系通販企業の台湾・タイ向けSNSチャットコマース支援提供の人々、シードラウンドで1億円を調達——AIボット開発を強化、中国進出に着手

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台湾やタイ向けに日系通販企業の SNS チャットコマース支援を提供する人々は20日、シードラウンドで1億円を調達したことを明らかにした。このラウンドは MTG Ventures がリードし、EC サイト構築の w2 ソリューション、業務請負や受託業務を紹介する IT プロパートナーズ、web マーケティング支援のネットフロンティアが参加した。同社では調達した資金を使って、SNS チャットコマースの…

人々の台湾オフィスのチーム。中央右が人々 代表取締役の石川真也氏。
中央左が人々の台湾現法である邦徳電子商務の総経理 Yachunn Tseng(曽雅淳)氏
Image credit: Hitobito

台湾やタイ向けに日系通販企業の SNS チャットコマース支援を提供する人々は20日、シードラウンドで1億円を調達したことを明らかにした。このラウンドは MTG Ventures がリードし、EC サイト構築の w2 ソリューション、業務請負や受託業務を紹介する IT プロパートナーズ、web マーケティング支援のネットフロンティアが参加した。同社では調達した資金を使って、SNS チャットコマースの AI(チャットボット)運用強化、WeChat(微信)対応による中国本土展開に注力するとしている。

MTG Ventures の親会社である MTG はビューティーテックやヘルステック領域の商品を開発、事業者への出資を活発化させており、販路開拓の過程で人々とのシナジーが期待できる。w2 ソリューション、ネットフロンティアについても、人々と隣接する領域で事業展開する企業であるため、それぞれのサービスの拡販や協業でシナジーを期待しているとみられる。 IT プロパートナーズの関与については、この後公開する別記事を参照してほしい。

人々は2015年、ソフトバンクモバイルでデジタルマーケティング事業立ち上げに携わり、流通最大手向けのデジタルマーケティングのプロジェクトマネジメントに従事した経験のある石川真也氏により設立。人々では2017年から、日本の通販企業向けに海外での広告運用・マーケティング・カスタマーサポート・マーケティング・フルフィルメントなど EC に関連する周辺業務の代行サービスを提供。そんなマーケティング施策の一環から LINE 向けのチャットボットが生まれた。

チャットコマースへの経営資源集中

人々のチャットボット「Winniechan」がユーザに商品を進めている様子。
Winniechan は、台湾現法の総経理 Yachunn Tseng(曽雅淳)氏のイメージを模したものらしい。Image credit: Hitobito

人々ではこれまで、LINE のユーザが多い台湾やタイの F1 層を中心に、日本の通販企業数十社のマーケティングをチャットボットを使って代行してきた。クライアント企業には、カラーコンタクトレンズ販売の「MORECONTACT」、プラセンタやコラーゲン配合の健康食品・化粧品通販「fracora」などがいる。いずれも日本製品が得意とし、アジアにおいて根強いファン層がいる領域だ。

EC 周辺業務の需要は増すばかりだが労働集約型のビジネスが中心になってしまう。スタートアップ的な成長を目指したかった石川氏は、かくして今年4月、経営資源をチャットボットを中心としたチャットコマース支援に注力を決めた。従来からの EC 周辺業務については新規の顧客は開拓せず、既存顧客の業務はアウトソースするなどして継続している。

人々が提供するチャットボットは、潜在顧客となり得るユーザからの問い合わせに応じて、適切なコンテンツを提示し商品購入へと誘導する。収益の多くは、購買がコンバージョンした際の手数料だ。日本では、通販型の化粧品や健康食品と言えば、初期導入を無料か低価格で誘客し定期購入へと誘導するのが一般的だが、これとは対照的に定期購入が浸透していないアジアでは、ユーザへのリテンションが通販企業にとってはボトルネックとなる。人々ではこの点に着目し、ユーザ毎に購入した商品が無くなりそうなタイミングを見計って、チャットボットがユーザに追加購入のリマインドを送る。擬似的な定期購入の状態を作り出すわけだ。

中国への進出

Tmall Global(天猫国際)にある fracora のグローバルフラッグシップストア(海外旗艦店)
Image credit: Tmall Global

LINE を通じたチャットコマースで、タイや台湾に一定の足跡を遺した人々は今後、月間アクティブユーザ数10億人を超えた WeChat(微信)に対応させることで中国進出を図る。人々の顧客である日系通販企業の中には、既に Tmall(天猫)に出店済のところもいくつか存在するが、開設した店舗にユーザや潜在顧客をどうやって呼び込むかが課題となっている。人々はタイや台湾で成功させたモデルを参考に半年ほどかけて中国向けのサービスを準備し、2020年夏くらいに開始したい考えだ。

WeChat を使ったサービス開発にあたっては、WeChat を運営する Tencent(騰訊)系の企業と提携し、コンテンツや運用は人々の台湾にいるチームを中心に実施される見通し。ただ、繁体字を使う台湾と簡体字を使う中国本土では文字が違うほか、好まれる表現やコンテンツの形態も異なることから、ローカリゼーションに細心の注意を払って臨むとしている。

中国でのソーシャルコマースと言えば、KOL(Key Opinion Leader=網紅)を起用したライブコマースが人気であることを思い浮かべるが、石川氏はライブコマースには今のところ懐疑的だ。KOL の人気やキャラクタへの依存度が高く、データを使った分析やその結果に基づく改善、再現性を作り出すことが難しいから、というのがその理由。あくまでクリエイティブやタイミングでユーザを魅了し、データマーケティングをコアコンピタンスに事業を成長させていきたい、と今後の抱負を語った。

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ソフトバンクが支援する台湾のAIスタートアップAppier(沛星互動)、世界展開加速に向けシリーズDラウンドで8,000万米ドルを調達

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台湾の AI スタートアップ Appier(沛星互動) は、世界展開計画の推進のためシリーズ D ラウンドで8,000万米ドルを調達したと発表した。

このラウンドには、TGVest Capital、Hopu-Arm Innovation Fund(厚安基金)、Temasek の Pavilion Capital、Insignia Venture Partners、JAFCO Investment、UMC Capital(宏誠創投)などが参加し、Appier の累積調達金額は1億6,200万米ドルとなった。

Appier は新たに調達した資金を使って、世界展開に加え、グローバル人材を魅了し、製品群をさらに開発・拡張し、デジタルマーケティングを超えた新しい産業を模索するとしている。

Appier(沛星互動)のチームメンバー
Image credit: Appier(沛星互動)

ソフトバンクの支援を受ける同社は、2017年のシリーズ C ラウンド以来、リーチ、サイズ、製品提供の点で「例外的な成長を達成した」と述べている。声明によると、Appier の成長は、ビジネスリーダーに対して、AI を実装・活用した Relevancy(編注:もらう情報の自分に関連する要素の高さ)の維持を支援する需要が増したことに深く起因している。

同社はこれまでに、12市場の14事業で400人以上の従業員を擁し、1,000を超える企業にサービスを提供している。

最近、中核製品の範囲を広げるべく、いくつかのスタートアップを買収した。 Appier は去る10月、東京拠点の行動データプロバイダ Emotion Intelligence(emin)を買収し、複数チャネルでの消費者エンゲージメント促進を目的として、AI を活用したマーケティングツールをユーザを提供している。2018年8月には、Appier のマーケティング自動化プラットフォーム「Aiqua」とブランド統合した、バンガロールに本社を置く Qgraph を買収した

<関連記事>

2012年に設立された Appier は、AI ベースのソリューションで企業の問題解決を支援している。これまでの投資家には、Sequoia Capital、ソフトバンク、LINE などがいる。

<関連記事>

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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台湾AppWorks(之初創投)が第19期デモデイを開催——子供向けお小遣い管理支援アプリなど、AI・IoT・ブロックチェーン分野の18チームを披露

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大東南アジア圏(ASEAN+台湾)地域を対象とするスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初加速器)は26日、AppWorks Demo Day #19(第19期)を開催し、4ヶ月間にわたるプログラムを成し遂げた AI、IoT、ブロックチェーン分野の新スタートアップ18社が登壇した。1,200人以上の投資家や業界関係者らを魅了した。 大東南アジア圏におけるデジタル経済圏の急速な発展 Ap…

大東南アジア圏(ASEAN+台湾)地域を対象とするスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初加速器)は26日、AppWorks Demo Day #19(第19期)を開催し、4ヶ月間にわたるプログラムを成し遂げた AI、IoT、ブロックチェーン分野の新スタートアップ18社が登壇した。1,200人以上の投資家や業界関係者らを魅了した。

大東南アジア圏におけるデジタル経済圏の急速な発展

AppWorks Accelerator は今回で第19期を迎え、プログラム卒業生らからなるエコシステム全体が成長を続けている。卒業したアクティブなスタートアップは376社、起業家合計は1,113人に達した。全スタートアップの合計年間総売上高は約1,516億ニュー台湾ドル(約5,420億円)で、前年同期から98%の大幅な増加となった。

AppWorks CEO でパートナーの Jamie Lin(林之晨)氏は、オープニングで挨拶をした。

大東南アジア圏の人口増加率は、中華圏(中国、香港、マカオ、台湾)の3.5倍。IMF(国際通貨基金)によれば、インドネシア、ベトナム、フィリピン、タイ、マレーシアは世界経済を牽引する国20位に入っており、インドネシアではこの数年間でデカコーン(時価総額100億米ドル以上)1社、ユニコーン4社が誕生した。100年に一度とも言える貴重な機会だ。

Lin 氏は、大東南アジア圏におけるデジタル経済圏の発展について常に楽観的だ。

AppWorks は、我々のアクセラレータやプログラム卒業生のネットワークを通じ、起業家によるこの広大な市場形成への参加、大東南アジア圏全域で活躍できるテクノロジー企業の発展を支援できることを誇りに思っている。

台湾域外からの参加は67%と高く、AI スタートアップは無視できない存在に

デビューした18チームのうち、11チームは AI に関するもので、3チームは IoT、4チームはブロックチェーンに関するものだった。これらのチームの存在から、AI がさまざままな業界やバーティカルに浸透を続けており、より革新的なアプリケーションが登場していることがわかる。

可能性豊かなこれらのスタートアップのうち、12チームはインドネシア、シンガポール、香港、アメリカ、チリ、フランス、ニュージーランドなど台湾域外からの参加で全体の67%を占めた。これら将来のスターとなるチームには、Google、Qualcomm、Sumsung、MediaTek、Agoda などの企業幹部出身者、Duanmedia の創業者などが含まれる。

AI で子供の経済管理能力を開発する「Mellow」

香港出身のチーム Mellow は、AI を使った子供向け金融アプリを開発。親が子供用のマスターカードをバインドし、子供に小遣いを送ることができる。親は子供の支出を把握し、子供の収入と支出の記録の全てを確認できる。

特筆すべきは、親が Mellow を通じて子供にチャレンジを課すことができる点だ、この機能により、親は「ペットに餌をやる」などチャレンジを自由に設定でき、子供はチャレンジを完了することで「小遣いを稼ぐ」ことができる。子供がお金を使う感覚と責任感を養うのを支援することが期待できる。

Mellow の共同創業者によれば、ベータ版アプリでは4ヶ月間で1,500人以上のユーザが集まったという。現在は公式版アプリがローンチしたばかりで、以前ベータ版を使用していたユーザはアプリ更新により公式版の使用を開始できる。Mellow は現在、香港のユーザのみをサポートしているが、来年には台湾やその他の地域に迅速に拡大したいとした。

AI で歯科用顧客サービスロボットを構築する「Dent&Co(牙医小幫手)」

台湾の Dent&Co(牙医小幫手) は、歯科医とエンジニアからなる新しいチームだ。台湾のほとんどの人は電話で歯科を予約するが、この方法では患者のチャーンレートは32%、キャンセル率は10%と高いものとなる。歯科にとっては損失を引き起こし、人々にとっては歯の健康を無視する原因となる。

Dent&Co は AI を使って、Messenger、LINE、WhatsApp などの通信プラットフォームに対応したチャットボットを作成し、フォローアップ訪問、診療後の追跡、オンライン予約の自動リマインダーなどのサービスを提供。ある歯科医院では、人件費を削減しつつ、月間売上高30万ニュー台湾ドル(約107万円)増、毎月の患者流出140人減、診察キャンセル率を10%から3%に下げることに成功した。上半期には100以上の歯科医院で使用され、7万人以上にサービスを提供した。

AI でペットケアプラットフォームを構築する「Fluv(毛小愛=マオシャオアイ)」

アメリカ出身の Fluv(毛小愛) は、AI を使ったペットケアプラットフォームを構築。一時的にペットケアサービスを必要とする飼い主のために、オンライン認定されたペットの世話をしてくれるシッター探しを支援する。1,300人のユーザが登録しており、ローンチ後2週間で200回以上のマッチングを成立させている。

Fluv 毛小愛のマーケティングディレクター遊少甫(You Shaofu)氏は、現在プラットフォーム上には100人以上の信頼できるシッターとグルーマーがいると述べた。現在サービス対象地域は台北市と新北市のみだが、年内には桃園、新竹、台中などにも拡大し、より多くの飼い主がペットケアサービスを享受できるようにする計画。

AI カメラ用の画像解析プラットフォーム「Beseye(雲守護=ユンショウフー)」

台湾の Beseye(雲守護)は、AI セキュリティカメラ用の画像分析サービスプラットフォームを提供。独自の人間骨格分析技術を用いて、商業分野または家庭の自動セキュリティ監視とビジネス分析を実行する。

Beseye の社員によれば、創業当初のアイデアはこの技術を小売業者に適用するというものだけだったが、その後、想定に反して、日本の東急電鉄からオファーをもらい、同社は歩行者が誤って鉄路を横断する可能性を減らすべくBeseye の技術を採用し、2017年に正式ユーザとなった。

創業者によれば、Beseye は現在 AppWorks の支援のもと、日本の製鉄会社である JFE スチールのほか、台湾の中華電信(Chunghwa Telecom)、遠伝電信(FarEasTone)、研華科技(Advantech)を顧客としており、サービスエリアは台湾、日本、香港、タイ、シンガポール、ニュージーランド、オランダ、イギリス、ウクライナ、アメリカなどに及んでいるそうだ。

AI で旅行者がプロのカメラマンを見つけられるプラットフォーム「KaChick」

香港の KaChick も AI 主導のプラットフォームだ。アジアの観光客と地元のカメラマンを結びつけ、旅行者が旅行中の美しい瞬間をより効率的、高品質、安価でで写真撮影できる環境を提供する。

ユーザは KaChick アプリ上に表示された自分の居場所(またはツアー中に滞在しているホテル)をクリックするだけで、近くにどんな写真スポットがあるかが分かり、適合するカメラマンのサービスが一覧できる。さらに、ユーザはプラットフォームを通じて、事前に異なるカメラマン複数の写真スタイルを見てから依頼するかどうかを決められる。

2018年のローンチ以降、KaChick は60都市をカバーし、2,000人以上のカメラマンにマッチングできるサービスネットワークを確立した。

AI、IoT、ブロックチェーンは、スタートアップのメインストリームに

上記で紹介した5つのチームに加え、台湾や世界には多くの優れたスタートアップがいる。彼らは皆、AI、IoT、ブロックチェーンなどの新しい分野に従事している。こういった技術がスタートアップのメインストリームになりつつあると理解するのは難しくない。

AppWorks Accelerator は第17期以降、AI、IoT、ブロックチェーンにテーマを限定してをチームを募集している。テーマを限定してから今回で3期目を迎え、世界中からもっとも優秀で経験豊富な起業家を集めた。

設立から9年以上を経過した AppWorks Accelerator の卒業生ネットワークはアジア全域で発展しており、起業家の長期的な成長をサポートする重要なプラットフォームとしての役割を果たし続けている。大東南アジア圏の起業家エコシステムを前進させるべく、今後もリードを続ける国際的な優れた起業家チームを集めていきたいとしている。

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

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台北で開催されたスタートアップカンファレンス「Meet Taipei(創新創業嘉年華)」から、注目を集めたスタートアップを一気にご紹介

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本稿は、「Meet Taipei(創新創業嘉年華)2019」の取材の一部。 台北市内の花博公園で、14〜16日の3日間にわたって起業専門誌「BusinessNext(数位時代)」らが主催するスタートアップイベント「Meet Taipei(創新創業嘉年華)」が開催された。最終日となった16日は土曜日だったということもあり、平日の日中には時間を割けなかった人々も会場を訪れ、イベントは活況を呈していた。…

Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、「Meet Taipei(創新創業嘉年華)2019の取材の一部。

台北市内の花博公園で、14〜16日の3日間にわたって起業専門誌「BusinessNext(数位時代)」らが主催するスタートアップイベント「Meet Taipei(創新創業嘉年華)」が開催された。最終日となった16日は土曜日だったということもあり、平日の日中には時間を割けなかった人々も会場を訪れ、イベントは活況を呈していた。アジアを中心に世界各国からスタートアップ1,700チームあまり、起業家・投資家・エコシステム関係者などのべ7万人が一堂に会する予定。通算で6回目を迎えるこのイベントは、過去最大規模となる見通しだ。

14日に実施された Global Media Pitch のセッションの第一弾(AI とデータインテリジェンス、モバイルアプリ、コネクティッドデバイスと IoT)に引き続き、この日は同セッションの第二弾(トゥモローズテック、フィンテックとメディア、マーテックとコマース)の領域から16チームが登壇。ゲームを楽しめたりエクササイズを促したりする子供向けスマートウォッチ「Team8(フランス)」が優勝、また、商業施設やレストランなどでの行列待ちをアプリでの呼び出しに置き換えられる「QueQ(タイなど)」が SparkLabs Taipei 賞を受賞した。

Team8
Image credit: Masaru Ikeda
Team8
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QueQ
Image credit: Masaru Ikeda
QueQ
Image credit: Masaru Ikeda

NeoStar(創業之星)Demo Show

一方、Meet Taipei の会場ではさまざまな主催者がピッチコンペティションを開催しているが、その中でも特に盛り上がっていたのは NeoStar(創業之星)Demo Show だ。NeoStar Demo Show は、BusinessNext が毎月行っているデモデイ/ミートアップイベントの集大成とも言うべきもので、台湾国内の将来有望スタートアップ30社がピッチした。うち、10社はヘルスケア、マーテック、フィンテックなどに AI 技術を適用したもので、B2B が B2C を上回る年となった2019年を象徴していた。審査員らの評価に基づいて審査がなされた結果、受賞したスタートアップを以下に紹介したい。

【Neo Star 賞1位、Infinity Ventures 特別賞】 Aiello.ai(犀動智能)

Aiello.ai(犀動智能)
Image credit: Masaru Ikeda

Aiello.ai(犀動智能)は、それぞれお Google や Qualcomm 出身の創業者らにより設立。音声を使うことによって、デジタルな情報リソースにアクセスしやすくしようとする AI スタートアップだ。ホスピタリティや旅行業界でオペレーションや UX を改善することに注力している。同社が開発するカスタマイズ AI 音声アシスタントとクラウドを使えば、ホテルは業務効率やサービスを改善するだけでなく、顧客に合わせてユニークなブランド音声で話しかけることが可能になる。

【Neo Star 賞2位、中華開発創新加速基金(CDIB)特別賞】TMYTEK(稜研科技)

TMYTEK(稜研科技)
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TMYTEK(稜研科技)は、5G に必要なビームフォーミング技術(多数のアンテナ素子を用いて電波を目的の方向に集中させる技術)を4年にわたり研究開発し、ミリ波(mmWave)RFシステム「BBOXTM」をローンチした。5G 市場で最先端技術の開発に従事可能な人材は限定的とされる中、TMYTEK の開発した技術を使うことで、モバイルキャリアやデバイスメーカーが 5G 分野の基礎技術・サービス・デバイス開発を加速できる効果が期待できる。9月には、RF 技術テストプロバイダの ACE(筑波科技)と提携を発表している。

【Neo Star 賞3位、Taiwan Tech Arena(台灣科技新創基地)賞】ITM(国際信任機器)

ITM(国際信任機器)
Image credit: Masaru Ikeda

IoT のデバイスメーカーやサービスプラットフォームには、データセキュリティの確保と共に分散化の必要性が求められるようになった。ITM(国際信任機器)は、ブロックチェーン対応 IC を開発しており、ブロックチェーンへのトランザクション(取引記録)登録と、高速検索技術の IC 化に成功した。この技術により、パブリックブロックチェーンの帯域幅(トランザクション頻度)の問題が解消され、IoT デバイスのデータをネットワークに載せやすくなる。医療、交通、エネルギーなどの業界へのブロックチェーン技術の適用に注力。

左から: iTrash(晧揚環境)CEO、Infinity Venture Partners 田中章雄氏、Aiello.ai(犀動智能)のメンバー
Image credit: Masaru Ikeda

なお、スマートシティのゴミリサイクルシステムを開発する iTrash(晧揚環境)は Infinity Ventures 特別賞を受賞した。iTrash は空き瓶や空き缶を回収できるベンディングマシンを開発している。

iTrash(晧揚環境)
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ユーザは飲料を飲んだ後の空き瓶や空き缶をこのマシンに投入することで代金が還元され、台湾版 Suica である Easy Card(悠遊卡)に貯めることができる。上位3位と iTrash は12月上旬にバンコクで開かれる Infinity Ventures Summit に招待される予定。

Canner.io(易開科技)
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また、オープンソースのコンテンツマネージメントシステム(CMS)を開発する Canner.io(易開科技)は審査員特別賞を受賞し、中華開発創新加速基金(CDIB)から投資を受けられる権利を獲得した。

台湾で人気を集める O2O 割引アプリ「RE 紅包」

RE 紅包 CEO の Michael Lin(林翊忠)氏
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RE 紅包
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番外編として、最近、台湾で人気を集める O2O アプリ「RE 紅包(アール・イー・ホンパオ、RE は紅包を英訳した Red Envelope の略)」を紹介しておこう。紅包は中華圏で定着している伝統的なお年玉のような習慣で、この概念をデジタル時代に O2O へと適用するスタートアップやテック大手は、これまで中国を中心に垣間見られた。

2017年7月にローンチした RE 紅包は今年9月の段階でダウンロード件数60万件、台湾国内の実店舗約4,000軒が加盟。ユーザはクレジットカードや現金を使って RE 紅包にポイントをチャージ、ユーザは店頭でバーコードを提示すると商品を購入できる。RE 紅包は店舗から取引成立時に実取引価格の10%相当を送客やマーケティングの手数料として差し引くが、そのうちの4割(ユーザにとっては価格全体の3.5〜4%)がユーザにポイント還元される仕組み。

一度チャージしたポイントは店舗で使ったり、他のユーザにあげたりすることは可能だが、現金として引き出すことはできない。台湾にもキャッシュレス決済の波は訪れており、Google Pay、Apple Pay、Samsung Pay、台湾 Pay、Jkopay(街口支付)、LINE Pay など決済手段は過密になりつつある。事実上のキャッシュバックに相当する機能を持たせることで、RE 紅包は決済アプリとは少し違う土俵で躍進を遂げているようだ。

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ハンドメイド製品分野のビジネスマッチングイベント「Pop Up Asia(亜洲手創展)」が台北で開幕、アジア25都市から774ブランドが集まる

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先週から今週にかけては「世界起業週間(GEW, Global Entrepreneurship Week)」ということもあり、日本では TechCruch Tokyo、インドネシア・バリ島では Nexticon、シンガポールでは FinTech Festival を含む SWITCH、そして当地・台北では MeetTaipei(創新創業嘉年華)が開かれるなど、世界中で同時多発的に起業関連イベントが…

松山文創園区(Sonshan Cultural and Creative Park)
Image credit: Masaru Ikeda

先週から今週にかけては「世界起業週間(GEW, Global Entrepreneurship Week)」ということもあり、日本では TechCruch Tokyo、インドネシア・バリ島では Nexticon、シンガポールでは FinTech Festival を含む SWITCH、そして当地・台北では MeetTaipei(創新創業嘉年華)が開かれるなど、世界中で同時多発的に起業関連イベントが開催されている。

15日〜17日の3日間、台北の松山文創園区(Sonshan Cultural and Creative Park)では、ハンドメイド製品のデザイナーやメーカーが一堂に会するイベント「Pop Up Asia(亜洲手創展)」が開催されていた。松山文創園区は、旧日本統治時代にタバコ工場だった場所で、現在はリノベーションされて文化イベントなどが開催され、ライフスタイルデザインの発信地としての台北を印象付ける場所だ。BRIDGE で以前取り上げた「IDEAS Show(網路創意展)」や「 ASIABEAT」もここで開催されたことがある。

Pop Up Asia
Image credit: Masaru Ikeda

今年で4回目を迎える Pop Up Asia には13カ国25都市から774社・団体が参加しており、タバコ工場だった時代の倉庫4つを使って、さまざまな展示がなされている。倉庫4つのうち2つは販路拡大を目指すデザイナーブランドで、残りの2つはそういったデザイナーブランドの製造を支援するマテリアルやメーカーなどだ。

Pop Up Asia の主催者であり、インディアーティスト作品の事業化やマーケティングを支援してきた Campobag(希嘉文化)の CEO Jerry Yan(顏瑋志)氏は、Pop Up Asia の規模は毎年2倍の規模で伸びており、この分野の産業規模を拡大するのに一役買っていると語った。

Campobag(希嘉文化)の CEO Jerry Yan(顏瑋志)氏
Image credit: Masaru Ikeda

さらにハンドメイド業界を伸ばすには e コマースサイトとの提携が必要。そうすることでイベントの時のみならず、年中通して消費者がハンドメイド製品を買えるようになる。いくつかの社とは話し合いを持ったことはあるが、方向性の違いなどからまだ実現には至っていない。

BRIDGE でもこれまでに紹介した、日本や台湾のハンドメイドマーケットプレイスと話し合いを持ったことことはあるようだが、そういったマーケットプレイス自体が自らとブランドと捉えているため、Pop Up Asia というイベントのブランドと相容れない点が大きな原因のようだ。Pop Up Asia ではバイヤー向けにはハンドメイド製品を買い付けできるオンラインプラットフォームを試験的に用意しているが、コアビジネスに集中する観点から、自らコンシューマ向けマーケットプレイスを作る予定は無いらしい。

インドネシアのポップアップストア事業者が、メーカーやアーティストにピッチしていた。
Image credit: Masaru Ikeda

そんな中で面白いのは、バンコクに行ったことのある人なら、おそらく概ね知っているであろう中心地サイアムの百貨店「Emporium」が Pop Up Asia と提携している点だ。Pop Up Asia で展示されたハンドメイド製品の一部が Emporium 内の常設エリアで購入可能となっている。Yan 氏によれば、従来から存在する大ブランドが廃れていく中で Emporium が店内に新たな風を入れ込む必要を感じてアプローチしてきたのだそうだ。日本の百貨店とも話を持ったことはあるそうだが、具体的な進展はまだ無いとのことだった。

ところで、IoT やハードウェア製品の分野であれば、その種のスタートアップに取って必要な一通りの機能が深圳に揃いつつある。アクセラレータ然り、VC 然り、サプライチェーン、工場、その他もろもろ。大量生産を可能にするノウハウも提供される。対照的にハンドメイド製品は文字通りハンドメイドである以上、そのまま大量生産に向くものではないが、Yan 氏はアーティストという枠を脱してハンドメイド製品で成功する起業家を生み出すために、さまざまな側面支援のサービスを彼らに提供していきたいとも語った。

日本の Makers’ Base の展示。弁当に入れたいおかずを選ぶと、オリジナル図柄の Tシャツ、カバン、弁当袋、などを 3D プリンタで作ってくれる。
Image credit: Masaru Ikeda
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