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TechCrunch Shanghai 2017のスタートアップ・コンペティションで、環境汚染から身を守るデバイスを開発するBlue Sky Labsが優勝

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TechCrunch Shanghai 2017 のスタートアップ・コンペティションで、Blue Sky Labs が優勝し、Gobi Partners から無利子のコンバーチブルデットで100万人民元(約1,700万円)の賞金を獲得した。Blue Sky Labs は、消費者が水、空気、食べ物に関する問題を解決できるようにする商品の製造を計画している。 TechCrunch Shanghai 2…

TechCrunch Shanghai 2017 のスタートアップ・コンペティションで、Blue Sky Labs が優勝し、Gobi Partners から無利子のコンバーチブルデットで100万人民元(約1,700万円)の賞金を獲得した。Blue Sky Labs は、消費者が水、空気、食べ物に関する問題を解決できるようにする商品の製造を計画している。

TechCrunch Shanghai 2017 は、このイベントの価値を知るスタートアップを多数集めた。準決勝に先立ち何回かの予選が行われ、5人のファイナリストが決勝戦に進んだ。3分間のピッチに続き、3分間の審査員からの質問という形式で展開。ファイナリストは全員、主催者からほぼカットされることなくリハーサルに参加した。ピッチの最後には、5人の審査員が結果発表を前に現場を離れ協議に入った。

「優勝者は……」司会者が、決勝で100万人民元を獲得したチームを発表。
Image credit: TechCrunch Shanghai

 

【4位と5位】Flint OS と Elsewhere

4位と5位の両チームは、ともに Gobi Partners から10万人民元(約170万円)の債券を獲得。Flint OS は、非 Google 版の Google OS で、Chroms OS とは異なり、多くのデバイスにインストール可能な Linux 上で動くブラウザベースのオペレーティングシステム。Chrome OS は Chromebook でしか動かず、Google のクラウドサービスと接続している必要がある(これにより、Google の利用が規制された中国では、Chromebook の利用が難しい)。

Flint OS のプレゼンテーション
Image credit: TechCrunch Shanghai

 

Flint OS は、さまざまなクラウドシステムに接続。優位性の一つは、今にも止まってしまいそうな古いマシンを、生き返らせることができる点だ。古い Windows や Mac のデバイスを軽い FlintOS で初期化することで新しい命を与えることができ、同社ではこの技術をイギリスの学校に導入し、コンピュータの寿命を延ばすことに成功した。商用利用が難しい端末や Raspberry Pi を動かすための OS としても使える。

TechCrunch の Matthew Linley 氏から賞を受け取る Flint OS の Alpha Tang 氏
Image credit: TechCrunch Shanghai

多くのスタートアップがそうであるように、Elsewhere も〝Uber のナントカ版〟——彼らが扱うのは、スペースだ。同社は、街の中で利用できるスペースの一覧を作成しており、ユーザはミーティングやパーティーなど、想像可能なあゆる目的に一時間単位で利用の予約ができる。すべてのスペースは Elsewhere が事前審査しており、すでにユーザは1万人いるという。

Elsewhere は、Gobi Partners から10万人民元(約170万円相当)の無利子債券を獲得
Image credit: TechCrunch Shanghai

【3位】Biosensorix

30万人民元(約510万円)の債券は、Biosensorix に贈られた。このスタートアップは、診断をスピードアップし、ユーザに自宅で定期的にテストしてもらい警告を与えることで、健康状態が悪化するのを防ぐ診断デバイスを開発している。ユーザは、医療面でのアドバイスを求めることも可能だ。共同創業者の Luca Fajs 氏によれば、Biosensorix は、世界で二番目に多い死亡要因である脳卒中になる可能性がある人を見つけることに集中しているそうだ。

脳卒中マーカーをフィンガースティック法で検出するモニタリングデバイスを披露する、Biosensorix のプレゼンテーション
Image credit: TechNode

このデバイスでは、糖尿病患者が血糖値の確認に使っているフィンガースティック法(指を刺して血液のサンプルをろ紙や小さなプラスチック器の中に採取する)を採用している。特定のマーカーが存在するかどうかを決定するため、血糖計とあわせ妊娠検査キットで使われる技術を用いている。病院で使われている典型的な試験方法よりも迅速かつ安価で、病院はどれだけのテストを行ったかに応じて、さまざまな料金体系でこのデバイスをライセンスできるようになるだろう。シンガポールを拠点とする Biosensorix は、助成金により約140万米ドルを調達済。

小切手を受け取る Biosensorix 共同創業者 Luka Fajs 氏
Image credit: TechCrunch Shanghai

【2位】NORMA

50万人民元(約850万円相当)の賞は、韓国のインターネットセキュリティスタートアップ Norma に贈られた。同社は、IoT を守る方法を開発しており、その技術はすでに Galaxy Note 8 に導入されている。また、韓国国防部(日本の防衛省に相当)を含む、複数の韓国政府機関が脅威から自らを守るために利用している。彼らのサービスは、インターネット接続が進むにつれ脆弱性も高まりつつある自動車にも適用され始めている。

IoT セキュリティスタートアップ Norma によるプレゼンテーション
Image credit: TechCrunch Shanghai

【1位】Blue Sky Labs

100万人民元(約1,700万円相当)の債券の賞金は、ユーザを食品・空気・水の汚染から守ってくれるプロダクトを開発する Blue Sky Labs に贈られた。

100万人民元の債券小切手を受け取る Blue Sky Lab の CPO Simon Kubski 氏
Image credit: TechCrunch Shanghai

彼らの主要プロダクトは、「ATMOblue」というスマートフェイスマスクだ。人の肺にかかる負担を軽減するため、フィルタを通して空気を吸い込むバッテリ駆動式のプロダクト。密閉と強力なフィルターにより、メガネをかけていても曇らず、ひげを生やしていても漏れることがないだけでなく、マシンラーニングでユーザの呼吸パターンを判断し、空気量を決定する機能を持つ。同社は、このマスクがファッションアクセサリーになることを期待している。

スマートフェイスマスク「ATMOblue」を手に取ったり、顔に装着したりする審査員
Image credit: TechCrunch Shanghai

マスクは完全にモジュール化されているため、部品を簡単に交換することができる。フィルタポッドは、マスクに磁石で装着されており、条件・工業的および構造的用途に応じて異った種類のフィルタに交換することが可能。審査員からは、同社が製造業者なのか、クラウドファンディングを実施しているのかを質問が挙げられると、CPO の Simon Kubski 氏は、同社が「世の中にとって重要なプロジェクトに必要な人材とスキルを集めることを目指している」と語った。湖南省長沙市に登記された同社は、2018年から2020年にかけ50万台を出荷すると予測している。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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今月末開幕のTechCrunch上海2017、無人販売コンビニ・自動運転・ブロックチェーンなど注目の未来技術が集結へ

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東京では今週 TechCrunch Tokyo が開催されるが、Thanks Giving Day 後のクリスマス休暇を前に、この時期になると世界中でスタートアップ・カンファレンスは追い込みの時期に入る(ちなみに日本はあまりクリスマス休暇は関係しないので、12月にも Infinity Venture Summit や Global Brain Alliance Forum などのスタートアップ・イ…

TechNode(動点科技)の設立者兼 CEO Gang Lu(盧剛)氏
Image credit: Technode

東京では今週 TechCrunch Tokyo が開催されるが、Thanks Giving Day 後のクリスマス休暇を前に、この時期になると世界中でスタートアップ・カンファレンスは追い込みの時期に入る(ちなみに日本はあまりクリスマス休暇は関係しないので、12月にも Infinity Venture SummitGlobal Brain Alliance Forum などのスタートアップ・イベントや、アクセラレータ各社のデモデイが数多く控えている。日本国外のイベントが休みになるなので、日本を知るにはむしろ好都合な時期かもしれない)。

月末には上海で TecCrunch Shanghai が開かれる。筆者は先週、WebSummit の開かれたリスボンから帰ってきたばかりだが、旧知の友人の参加者の中には、自分のオフィスには戻らず、そのままヨーロッパを巡ってヘルシンキに入り今月末の SLUSH(11月30日〜12月1日)に参加、そこからベルリンに移動して TechCrunch Disrupt Berlin(12月4日〜5日)に参加するというツワモノもいた。まさに、バケーションレンタルやコワーキングスペースなどのシェアリングエコノミー、SaaS など場所を選ばない仕事を可能にする環境がなせる技だ。

TechCrunch Shanghai 2016 の様子
Image credit: Technode

そのうち、今回は TechCrunch Shanghai について紹介したい。TechCrunch Shanghai は、中国のスタートアップ・メディア Technode(動点科技)が、TechCrunch のブランドホルダーである Oath からのライセンス供与のもと、運営しているスタートアップ・カンファレンスだ。ちなみに、Technode は TechCrunch 中国語版の運営者でもある。THE BRIDGE では長年にわたって、古くは2011年に開催された初回の明星和楽への招聘から、最近ではサンフランシスコでのピッチイベント共同開催まで、Technode とは共に協力関係を築いてきた。

今年の上海で4回目の開催を迎える TechCrunch イベントの会場は、上海・西部の虹橋(ホンチャオ)エリアに9月にオープンしたばかりの、上海最大のショッピングモール「The Mixc(上海万象城)」に併設された Shanghai Metro Museum(上海地鉄博物館)だ。子連れが少なくない投資家や起業家への配慮として、トイザらスや LEGO と協力し無料で子供が遊べるキッズエリアも併設される。

Chinaccelerator(中国加速) 第12期のデモデイも併催される予定
Image credit: Technode

キーノートスピーチ、ファイヤーサイドチャット、展示ブースなどには、THE BRIDGE でもおなじみの、中国のスタートアップシーンをにぎわす、無人販売コンビニ・自動運転・ブロックチェーンといった未来技術を先導するスタートアップや起業家ら多数参加する見込み。また、サイドイベントとしてハッカソンや、地元アクセラレータ Chinaccelerator(中国加速)の第12期デモデイなども併催される。

THE BRIDGE では期間中、現地から TechCrunch Shanghai の模様をお伝えする予定だが、THE BRIDGE の読者で参加したい方がおられれば、プロモーションコード「THEBRIDGE20」の投入で、ここからチケットを20%割引で購入することができる。中国市場の今年のスタートアップ・トレンドのまとめ、来年の Next Big Thing 予想の機会にぜひ活用してほしい。

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