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Tokyo XR Startupsが第5期デモデイを開催、課題解決型など4社を輩出——次期からは「MCH」開発元とブロックチェーンゲームのチーム育成も

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ゲームデベロッパの gumi(東証:3903)らが運営する、バーチャルリアリティ(VR)などに特化したスタートアップ・インキュベータ「Tokyo VR Startups」は2日、東京都内でインキュベーションプログラム第5期のデモデイを開催した。会場では第5期に参加した4チームのほか、過去のピッチ卒業チームから6チームが参加。参加者数ではこれまで最大規模の盛大なイベントとなった。 Tokyo XR …

ゲームデベロッパの gumi(東証:3903)らが運営する、バーチャルリアリティ(VR)などに特化したスタートアップ・インキュベータ「Tokyo VR Startups」は2日、東京都内でインキュベーションプログラム第5期のデモデイを開催した。会場では第5期に参加した4チームのほか、過去のピッチ卒業チームから6チームが参加。参加者数ではこれまで最大規模の盛大なイベントとなった。

Tokyo XR Startups は通算で5回のバッチを通じて25チームを輩出しており、前回バッチまでの輩出スタートアップ21チーム中20社が次のラウンド(Tokyo XR Startups 卒業後の、Tokyo XR Startups 以外からの調達)に漕ぎ着けている。また、HoloEyes、InstaVR、JollyGood、Activ8 など数億円を超える資金調達に成功しているスタートアップも数社いるとのことだ。

これまでのバッチでは VR を使ったゲームやキャラクター系のビジネスを提供するスタートアップが多く見られたのに対し、課題解決を前面に掲げたチームの登壇が目立った。タイミング的に B2B を想定したスタートアップが資金調達に成功しやすいこともあるだろうし、新発売された Oculus Quest で操作性の自由度が高まり、VR で実現できる可能性が広まったことも影響しているのだろう。

Can Golf by CanR

CanR は VR を使った物理トレーニング技術を開発・提供するスタートアップ。スポーツのトレーニングにおいては、イメージトレーニングを使ったものが多いが、CanR では VR と物理デバイスを使って、実際に身体を動かす形でのトレーニング環境を提供する。手始めにプレーヤー人口が多く、トレーニング意欲が強いゴルフに特化し「Can Golf」を開発した。

アマチュアゴルファーの7割を占めるスコア100を切れない初心者が、クラブのように握れるデバイスを使って、室内でも 3D 環境でスイングの仮想トレーニングができる。2次元映像からイメージするしかないビデオ撮影による方法に比べ、上達スピードやスコア改善のスピードに圧倒的な優位性があるという。

Image credit: CanR

代表の川崎氏は VR けん玉師の称号を持ち、VR を使ったけん玉のトレーニングを試したところ、劇的な効果が得られたことから、CanR の創業に至った。ただ、けん玉のトレーニングではマネタイズが難しいため、趣味での技能向上に対しお金を払うユーザが多いゴルフにフォーカスすることにしたそうだ。

ムジュウリョク

ムジュウリョクは、日本で開発された中国向け VTuber「天夢」の中国向け市場展開を行なっている。VTuber 市場を考える上で参考となるアニメの市場規模で、中国は日本を超えた。日本のアニメ市場は売上ベースで3年連続減少傾向にあるのに対し、中国では右肩上がりだ。

日本で流行ったものは3年後に中国で流行るという通説。日本では1万体を超えた VTuber が、中国ではまだ1,000体未満であること。中国のアニメファンが1.1億人、ライトファンの人口も入れると3.5億人に上るという市場可能性を背景に、VTuber ビジネスが中国進出する上で今が最良の機であると、代表の潘氏は力説する。

日本の VTuber の中国市場進出支援に加え、bilibili(嗶哩嗶哩)TikTok(抖音)で展開する「天夢」の展開を通じ、インバウンド事業などでマネタイズする。

PainVR by リクティー

身体のコリから来る痛みなどについて、電気治療・マッサージ・鍼灸・湿布薬などを使った治療や施術が一般的だが、これらは即効性はあるものの対処療法でしかなく、根本的な治療には繋がりにくかったり、担当するセラピストのスキルに大きく依存したりするなど課題は多い。

日本整形外科学会と日本腰痛学会が監修する「腰痛診療ガイドライン」では、むしろ、運動による療法が強く推奨されているが、腰痛持ちの人には「動きたくない」「どう動いていいかわからない」人が多いのも事実だ。そこでリクティーでは、VR の没入感とセンシングにより運動を促す「PainVR」を開発した。計測後にレポートを出すことで患者に治療の実感を与える。

運動疼痛を持つ患者のリハビリに PainVR を使ってもらったところ、使わない場合に比べ31%も多いの向上改善例が見られたそうだ。Oculus Quest の普及によりスタンドアロン展開が可能であることから、病院や診療所を通じた B2B2C でのサービス展開を狙う。エンジニアだけでなく、腰痛専門家や理学療法士らをチームに擁し、将来は東アジアの疼痛患者3.4億人をターゲットに入れたいとしている。

バーチャルマニュアル by 体験シェアリング

体験シェアリング代表の山本氏は、以前、住友商事のトルコ法人に勤務していたことがある。そこで多言語でのコミュニケーション、特に不慣れな言語で業務上の細かい部分を伝えることが難しいと痛感。MR(Mixed Reality)を使った多言語での業務トレーニング環境「バーチャルマニュアル」を提案した。労働力不足が叫ばれる日本で外国人労働者の受け入れは必至の課題であり、彼らの研修プロセスの質の向上と効率化が課題になるとした。

バーチャルマニュアルは MR を使ったマニュアルで、マルチデバイスに対応し翻訳で100ヶ国語以上の言語に対応できる。導入企業は環境をスクラッチ開発する必要がなく、SaaS として即時に月額9,800円で利用開始できることが特徴。バーチャルマニュアル上のデータをトレーニングだけでなく、ゴースト化(オペレータによる VR・ロボットを使った遠隔制御)などにも応用したいという。


MCH+ について説明する、double ump.tokyo の CEO 兼 CTO 上野広伸氏
Image credit: Masaru Ikeda

今回の第5期デモデイ開催とあわせ、Tokyo XR Startups では第6期参加スタートアップの募集を開始した。応募締切は9月30日まで。Tokyo XR Startups は今期から、ブロックチェーン・スタートアップを支援対象に加えているが、次期からは大ヒットブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」の開発で知られる double jump.tokyo のブロックチェーンゲーム開発支援プログラム「MCH+」と連携し、アクセラレータプログラムを運営する。

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MCH+ との連携プログラムに採択されたスタートアップには、最大で 500ETH の開発資金が提供されるほか、double jump.tokyo が中心となって開発・エコシステム構築・ファイナンス・人材育成の支援を行う。このプログラムには、ブロックチェーン や dApp の技術や知識が無い人・チームでも参加が可能で、非ブロックチェーンのゲームやアイデアから My Crypto Heroes に続く、世界を席巻するブロックチェーンゲームを輩出することが狙い。CryptoGames の「Crypto Spells」は、MCH+ のフレームワークを活用して開発が進められたという。

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Tokyo XR Startupsが第4期デモデイを開催——次期からはブロックチェーンも対象、Activ8とバーチャルタレント育成プログラムも始動

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ゲームデベロッパの gumi (東証:3903)らが運営する、バーチャルリアリティ(VR)などに特化したスタートアップ・インキュベータ「Tokyo XR Startups」は2日、東京都内でインキュベーションプログラム第4期のデモデイを開催した。会場では第4期に参加した5チームのほか、Tokyo XR Startups と姉妹関係にある Nordic XR Startups(デンマーク Nordi…

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ゲームデベロッパの gumi (東証:3903)らが運営する、バーチャルリアリティ(VR)などに特化したスタートアップ・インキュベータ「Tokyo XR Startups」は2日、東京都内でインキュベーションプログラム第4期のデモデイを開催した。会場では第4期に参加した5チームのほか、Tokyo XR Startups と姉妹関係にある Nordic XR Startups(デンマーク Nordic Film との共同運営)から1チームが参加、さらに、東京の Future Tech Hub の支援先1チームが参加する盛大なイベントとなった。

Tokyo XR Startups、Seoul XR Startups、Nordic XR Startups では、これまでに累計43社をインキュベート。Tokyo XR Startups 単体では、前回の第3期までに支援した16社の調達金額が合計で20億円超に達し、評価額の総和は120億円を超えているという。Seoul XR Startups からは第1期と第2期あわせ7社中5社が資金調達に成功、第1期輩出の Atticfab は2018年韓国のトレードショーイベント「IMPACT-ECH(韓国経済新聞、韓国情報通信振興協会による共催)」で大賞を獲得している。

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先週、サンノゼで開催された Oculus Connect 5 で、一体型 VR ゴーグル「Oculus Quest」(開発コード名:Santa Cruz)が399米ドルで発売されることが明らかになった。Tokyo VR Startups デモデイの冒頭に登壇した gumi 代表取締役 CEO の國光宏尚氏は、「誰もが500ドルを切るかどうかを気にしていた中で、400ドルを切ったのは衝撃だった。これで一気に、VR 普及へのハードルが下がることになる」と指摘。これにより、時を経て価格が下がるのを待たずに、Oculus Quest 発売の来春から一気にVRゴーグルが一般化する可能性が出てきた。

本稿では、Tokyo XR Startups 第4期から輩出されたスタートアップを取り上げる。5チームのうち2チームについては事実上のステルスであるため、本稿では取り上げない。

音羽らら by UNISONLIVE

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UNISONLIVE(ユニゾンライブ)は、いわゆる VTuber(Virtual YouTuber)ビジネスの中でも、ハイエンドの 3D 音楽系 VTuber によるライブに特化した事業を展望した。音楽とバーチャルキャラクタの親和性は高いため、歌唱に力を入れた VTuber を創出することで、楽曲配信、ライブイベント、グッズ販売などでの集客につながりやすいメリットがある。一方で、楽曲づくり、レコーディング、マスタリング、モーションキャプチャなど、スタッフ体制や高い技術が要求されるため、潜在的競合の市場参入障壁は高いものとなる。

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UNISONLIVE は、Tokyo XR Startups 第4期中に月間40曲の音源を製作、また1時間で1曲分の 3DCG が作れる映像製作体制をの構築に成功。チーム内に音楽プロデューサー、ライトノベル作家、キャラクターデザイナーらを擁し、現在は音羽ららというキャラクタを開発中だ。初回の Twitter 動画は13,000回にわたり再生、その後も1日あたり4,300回再生されているそうだ。今後は、VTuber による音楽バンドの結成を準備しており、すでにキャラクターのコンセプトデザインは完成しているという。

Owl by edoga

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VR スタートアップの edoga(エドガ)は、VR を使った業務トレーニングのサービスを提案。労働人口が減りゆく日本では圧倒的な生産性向上が求められるはずだが、労働集約産業は熾烈な人材獲得競争にのみ終始していて、「時間がない」「コストが合わない」などの理由から人材育成には十分な機会と時間が供されていないのが現状。

edoga では VR を使った「バーチャル研修センター」を開発することで、ユーザがどこにいても現場環境を再現し、効率よく低コストでトレーニングできる環境を提供。業務トレーニングにおける NetFlix 的存在を目指す。海外では、ウォルマートが STRIVR を、フォルクスワーゲンが Innoactive を採用するなどの実績が出始めている。edoga ではこの分野の事業拡大を狙い、先ごろ、独立系 IT 研修最大手のトレノケートと資本業務提携を締結した。

ToPolog by Geocreates

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Geocreates(ジオクリエイツ)は、建築デザイン VR 用 SaaS「ToPolog(トポログ)」を開発。建築物を作る場合、設計を依頼された設計事務所は経験則を元にアイデアを考案、提案を受ける側の顧客もまた経験則に基づいて案の採用如何を判断してきたのがこれまでの手法だ。結果的に、どことなく似たような建築物が増えてしまっているのも事実である。経験則や勘ではなく、建築設計を定量的なデータに基づいた方法に導こうというのが ToPolog のアプローチだ。

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顧客はヘッドマウントディスプレイを装着し、設計案を没入感のある VR として体感。視線脳波分析を行うことで、顧客がどの部分を満足したか、気に入ってないか、などの情報を部分毎に把握することができる。PDCA を回すことにより、最適化された設計案の確立を導くことができる。内装業、不動産、建設会社、小売業界などがターゲット市場。同社は、11月末までに1.5億円を目標に資金調達中だ。


今回の第4期デモデイ開催とあわせ、Tokyo XR Startups では第5期参加スタートアップの募集を開始した。応募締切は11月30日まで。第5期からは、インキュベーションプログラムに2つの変更点がある。

一つは、XR 領域(VR、AR、MR)に加え、ブロックチェーン分野のスタートアップが募集対象となること( XR + ブロックチェーンという意味ではなく、ブロックチェーン単独でもよいとのこと)。

もう一つは、プレプログラム(事前選考通過チーム対象)とメインプログラム(最終選考通過チーム対象)に分けられる点だ。プロプログラムでは、TXS インキュベーションセンター(コワーキングスペース)で最大2ヶ月間にわたり、チームビルディングや開発計画作成の時間的猶予が与えられる。メインプログラムでは、通過チームに500〜1,500万円の出資が実施され、最大4ヶ月間にわたりプロダクトやサービスのプロトタイプ開発を行う。

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本稿の冒頭でも述べた通り、VR の浸透に向けたハードウェア的要素が整ってきたこともあり、VR デバイスを普及させる上でのキラーコンテンツの開発にも注力する Tokyo XR Startups では、バーチャルタレント支援プラットフォーム「upd8(アップデイト)」と連携し、バーチャルタレントの創出にも乗り出す。応募者条件はバーチャルタレント企画を持ち、3ヶ月以内にバーチャルタレントをローンチさせること。upd8 から制作・活動資金を提供するほか、スタジオの無償提供、機材・技術面でのアドバイスのほか、Tokyo XR Startups からは法務・労務面などバックオフィスのサポートが提供される。

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プレプログラムには最大7チーム、メインプログラムには5チーム程度、バーチャルタレント育成プログラムには最大3チームが選出される予定だ。

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Tokyo VR Startupsが第3期デモデイを開催——次期からは、VR・AR・MRを幅広に扱う「Tokyo XR Startups」に改称することが明らかに

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ゲームデベロッパの gumi (東証:3903)らが運営する、バーチャルリアリティ(VR)などに特化したスタートアップ・インキュベータ「Tokyo VR Startups」は7日、東京都内でインキュベーションプログラム第3期のデモデイを開催した。会場では第3期に参加した7チームのほか、Tokyo VR Startups と姉妹関係にある韓国の Seoul VR Startups(韓国 YJM Ga…

記者会見に応じる、Tipatat Chennavasin 氏(The Venture Reality Fund GP)と國光宏尚氏(同 GP 兼 特別 LP、Tokyo VR Startups 創始者、gumi CEO)
Image credit: Masaru Ikeda

ゲームデベロッパの gumi (東証:3903)らが運営する、バーチャルリアリティ(VR)などに特化したスタートアップ・インキュベータ「Tokyo VR Startups」は7日、東京都内でインキュベーションプログラム第3期のデモデイを開催した。会場では第3期に参加した7チームのほか、Tokyo VR Startups と姉妹関係にある韓国の Seoul VR Startups(韓国 YJM Games との共同運営)から1チームが参加、さらに、韓国 Next Reality Partners の支援先2チームが参加する盛大なイベントとなった。

本稿では、日本から第3期に参加したスタートアップ7チームの顔ぶれを紹介したい。

Graffity by Graffity

Graffity には、空間にデコれる AR アプリだ。iOS 11 がリリースされた9月中旬から開発に着手、女子高生を中心に多くのユーザを集めている。空間上に文字や画像を残せるほか、実空間上に投影した映像(AR)を動画として撮影し、それをシェアすることもできる。AR クラウドを活用しており、将来的には、クラウド上に蓄積されたデータをもとにしたターゲティング広告、リアル(実空間連動)へのインサート広告によるアドネットワーク、AR フィギュアの販売などをマネタイズ方法として想定。

MARGIC by mikai

mikai は、ゲーム・アニメ特化型おもしろ動画コミュニティ「MARGIC」を開発。簡単にいえば、かめはめ波や波動拳のようなエフェクトを、簡単に実写動画にアニメ合成できる環境を提供し、その動画をユーザ同士がシェアしあうことでコミュニティを形成するアプリで、AR 版の Musical.ly を目指す。数年前には、静止画でこれらの特殊効果を重ねた画像のシェアが流行ったことがあったが、それを動画で実現する試み。

mikai では、来年初頭のコミケに間に合わせるべく、MARGIC のβ版を年内には iTunes AppStore に公開する計画だ。映画と連動した動画キャンペーンなど企業にとってのマーケティング手段を増やすことや、キャラクタやアニメエフェクトの販売などがマネタイズ手段になり得るという。

Full Dive Novel by My Dearest

Full Dive Novel は、小説を VR 空間内で読むことで、読者が小説の主人公になれる体験を提供するサービス。とかくゲームなどストーリー性の乏しいコンテンツが多い VR のカテゴリにおいて、My Dearest は編集者やクリエイターを多数集めることで、VR 小説や VR 動画といったストーリー性豊かなコンテンツの制作に強みを持つ。当初は自社コンテンツを制作・販売するが、今後、ユーザが VR コンテンツを自ら作れる開発汎用キットを制作し、ユーザがコンテンツを自由に売買できるプラットフォームの構築を目指す。

リアルタイムアニメーションシステムとバーチャルタレント by Activ8

Activ8 は、操作者が身体にセンサーをつけることで、アニメキャラクタを操作できるリアルタイムアニメーションシステムを開発している。人の動作をそのままアニメキャラクタの動きに変換、マイクで拾った音声を波形解析し、話した言葉に応じてキャラクタのリップシンクを行うことも可能だ。

展示作品の版権都合で写真を掲出することはできないが、Activ8 ではバーチャルタレントをプロデュースした経験を生かして、このプロダクトを、さまざまなイベントやキャンペーンを展開したい企業に売り出す考えだ。ただし、システムとしてではなく、アニメキャラクターのタレントエージェンシーとしての役割を果たしたいようだった。

Momently by Pretia

Pretia が開発する「Momently」は、ソーシャル AR アプリだ。AR で 3D オブジェクトを実空間におけるようにすることで、動画のポテンシャルを高めることを狙っている。ユーザには面白動画の作り方の腕を磨いてもらい、どこにでも AR を置けるようにする環境を提供。

AR クラウドがコンシューマレディになったタイミングでのドミナントを狙い、ユーザデータの収集と AR クラウドの活用した独自技術で競合優位性を確保したいとしている。将来的に、ユーザへのターゲティング広告などでマネタイズしたい考えだ。

BlitzFreak by ActEvolve

ActEvolve は、VR による e スポーツゲーム「BlitzFreak」を開発している。通常、VR は HMD(ヘッドマウント・ディスプレイ)を装着した操作者しか楽しめないが、BlitzFreak では、 VR 上に中立カメラという100以上の視点を設けることで、操作者以外の観客もさまざまなアングルからゲームを楽しめるようにした。プレーヤーの動きを後ろから追尾する視点を用意しているほか、観客がプレーヤーの回復アイテムを投げ込めるようにするなど、ゲームをインタラクティブにする工夫が詰め込まれている。

プロトタイプは既に渋谷の VR バーなどにも設置されているとのことだが、来年初頭からアーケード施設への導入を本格展開する。日本や VR アーケードが最も多い韓国で、コンテンツの開発やテストを繰り返し、市場としてはゲーム人口の多い中国・マレーシア・台湾・シンガポールなどに展開したい考えだ。2019年夏から末をめどに、VR デバイスが普及するコンシューマ向けのリーチを狙ったビジネス展開を図る計画としている。

ゲームを観客から見たビュー
ゲームを操作者から見たビュー

BE THE HERO by EXPVR

EXPVR が取り組むのは、VR における移動方法の革新だ。現在の VR においては、ユーザが移動先をポインティングすることで移動できるワープ方式か、または歩行や飛行による方式がとられている。前者についてはスムーズに移動できる感覚は得られないし、後者では「VR 酔い」を引き起こすことがしばしばだ。

そこで、EXPVR では VR 酔いが起きない VR における移動方法を開発した。画面上に集中線を描くことでユーザに自ら身体を動かして移動しているような感覚を与え、また、乗用車などで同乗者は車酔いしても運転手は車酔いしないことにヒントを得て、手首などの身体の動きと VR 上での移動がシンクロするよう工夫している。

自然な移動方式を VR 上に再現する上で他にもいくつかポイントがあるそうだが、EXPVR では特許をとることをせず、むしろ、広くさまざまなゲームデベロッパにコンセプトを採用してもらい、VR ゲーム全体のレベルが上がることを期待しているという。VR における移動やバトルのしくみをモジュール化することで、Web 3.0 としてユーザが自ら VR ゲームを作り出せる世界を構築したいという。

アメコミ風の VR コミックも同社の売りの一つ


なお、Tokyo VR Startups は次期インキュベーションプログラムから「Tokyo XR Startups インキュベーションプグラム(TXS)」に名称変更することを発表した。gumi CEO の國光宏尚氏は先ごろ、SLUSH 2017 や Nordic VR Startups のデモデイに参加していた際、VR にとどまらない、AR(augmented reality)や MR(mixed reality)を含む幅広の技術やサービスを、Tokyo VR Startups の支援対象に含めることを示唆していた。それが名称に反映されたことになる。なお、 Seoul VR StartupsNordic VR StartupsThe Venture Reality Fund(The VR Fund) などが、それぞれ XR と表記を変更するかどうかについては言及されていない。

今回の第3期デモデイ開催とあわせ、Tokyo XR Startups では第4期参加スタートアップの募集を開始した。応募締切は2月27日で、参加が許されたチームには、コワーキングスペースの無償利用、日本内外の業界エキスパートによるメンタリング、プロダクトやサービス開発のための500〜1,000万円の出資などの便宜が提供される。

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Tokyo VR Startupsが第2期デモデイを開催——東京やソウルに引き続き、北欧でもVRスタートアップのインキュベーションを運用へ

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gumi (東証:3903)が運営する、バーチャルリアリティ(VR)に特化したスタートアップ・インキュベータ「Tokyo VR Startups」は3月29日、東京都内でインキュベーション・バッチ第2期のデモデイを開催した。会場では第2期に参加した4チームのほか、Tokyo VR Startups と姉妹関係にある韓国の Seoul VR Startups(韓国 YJM Games との共同運営)…

gumi (東証:3903)が運営する、バーチャルリアリティ(VR)に特化したスタートアップ・インキュベータ「Tokyo VR Startups」は3月29日、東京都内でインキュベーション・バッチ第2期のデモデイを開催した。会場では第2期に参加した4チームのほか、Tokyo VR Startups と姉妹関係にある韓国の Seoul VR Startups(韓国 YJM Games との共同運営)から4チームが参加、さらに、gumi が出資する The Venture Reality Fund(The VR Fund)からも1チームが参加する盛大なイベントとなった。

本稿では、日本から第2期に参加したスタートアップ4チームの顔ぶれを紹介したい。

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Cover(カバー)

Cover は先日、TECH LAB PAAK の第7期デモデイにも登壇していたが、そこで紹介された VR ゲーム「Ping Pong League」とは異なるプロダクトを引っさげての登場、その名も社名と同じ名前の「Cover」だ。Cover はライブ配信とアニメを組み合わせ、ユーザが歌やダンスを〝カバー〟できる VR 配信プラットフォームだ。パフォーマーとなったユーザがヘッドマウントディスプレイを装着し、仮想空間上でアニメのキャラクターに成りきって演じることができる。

アニメを取り入れた VR 体験型ゲームでは、日本のバンダイナムコエンターテイメントが出した「サマーレッスン」が人気を博しており、また、中国では YY Music(YY音楽)などがライブのストリーミング配信に力を入れている。ビジネスモデルとしては、DeNA の SHOWROOM に見られるような観客からの投げ銭方式をイメージしているとのことで、ヘッドマウント・ディスプレイを持つユーザ以外にも、PC やスマートフォンで閲覧可能である点が特徴だ。

将来的には、髪型や服装が自由に編集できたり、ユーザが自ら撮影した360°動画や写真を取り込んで背景にしたりする機能、ゲーム実況やホワイトボードで画を共有できる機能などを追加したいとしている。

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GATARI(ガタリ)

ポケベルの時代、人々は数字記号やテキストでコミュニケーションしていたが、それがフィーチャーフォン、スマートフォンとデバイスが進化するにつれ、コミュニケーション手段もリッチな形に変化してきたと語るのは、東京大学の VR サークル UT-virtual の初代代表で GATARI の代表を務める竹下俊一氏だ。GATARI は、来るべき MR(混合現実)の時代のコミュニケーション手段やデバイスを念頭に、まずは、それを VR(仮想現実)の世界で実現しようとしている。

VR および、その先にある AR(拡張現実)や MR 時代のコミュニケーションにおいては、これまでのタイプによる文字入力に代えて、実在空間に音声でメッセージを残せるようになることが一般化すると仮定。そのファーストステップとして、今回のインキュベーション期間中には、音声認識によるテキスト入力、喋った会話の相手言語への翻訳出力、会話のキーワードの自動抽出を実現。今後は、コミュニケーションしている相手との視界共有などの機能を開発していきたいとしている。

HoloEyes

HoloEyes は、VR を使って医療分野に情報革命を起こそうとするスタートアップだ。人体の情報を 3DVR の形で情報共有し、医療の世界に役立てる。CT スキャンのデータを集め 3D の人体モデルを作り、それを集積することで医療 VR データベースができあがる。

例えば、「60代男性前立腺がん」というキーワードで検索すると、それにマッチした症例の 3D イメージを取り出すことができ、医師が類似症例の診断の参考にしたり、外科手術をする際のトレーニングに使ったりすることができる。病院には VR ビューアーを提供し、患者の同意を得て集めたデータを、医科系大学や製薬会社などに販売するビジネスモデルを想定している。

JollyGood(特別枠)

テレビ業界出身で、Wearable Tech Expo in Tokyo などのイベントをプロデュースしてきた上路健介氏は、ジョリーグッドを設立。昨年には、テレビ制作業界向けの VR ソリューション「GuruVR Media Pro」をリリースした。2019年には、テレビ局の地上波・インターネットのサイマル放送が解禁されると見込まれており、上路氏は、テレビは見る時代から体験する時代になると予測。一方で、テレビの制作サイドから見た場合、手軽に VR を番組制作に導入できるしくみがないことから、このソリューションの開発に至った。

GuruVR Media Pro のビジネスモデルは、初期導入費用と導入時のレクチャーを含むイニシャル費用と、VR コンテンツを配信するための CMS(Content Management System)のコンテンツ量とダウンロード量に応じたランニング費用で構成される。VR コンテンツは土地や空間とひも付きやすく、地方のテレビ局と相性がよいのだという。視聴者にとっては、名の知れたテレビ局が提供することで手を出しやすくなり、一般市民が入れないような場所の VR コンテンツを疑似体験できるのも差別化要素となる。

VR 空間上に映る画像が、何であるかを自動判定できる人工知能サービスも開発中。今年の2月には、VR 酔いのしない VR コンテンツのポストプロダクション・ツール「Mocha VR」を開発する Boris FX と提携した。VR 製作者100万人のネットワークを持つ Boris FX と、ジョリーグッドが開発した人工知能サービスをかけあわせ、4月25日にラスベガスで開催される世界最大の放送機器展「NAB SHOW」では、新サービスを発表予定。

ジョリーグッドは、2016年8月に gumi から1億円を資金調達している。


Image credit: Masaru Ikeda

なお、gumi では Tokyo VR Startups、Seoul VR Startups を通じて VR スタートアップのインキュベーションを行なっているが、3月30日に都内で開催された Slush Tokyo 2017 では、Nordic Film との JV により、Nordic VR Startups を開始することを発表した。

Nordic Film はデンマークに本拠を置き、北欧地域で映画制作・映画館運営・プレイステーションのディストリビューション事業を展開している。Nordic VR Startups では、北欧地域のスタートアップに最大で10万ユーロを拠出し、VR 製品のプロタイプ製作を促すほか、技術支援やビジネス支援を行う。

gumi はこれに先立ち、今年1月にはベルギーを拠点とする、VR デベロッパのコミュニティ EUVR との提携も発表している

Tokyo VR Starups では先ごろ、インキュベーションプログラム第3期に参加を希望するチームの応募受付を開始した。応募の締切は5月14日となっている。

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