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英政府主導の共同研究コンソーシアム「StreetWise」、公道で国内最大規模の自動運転車走行実験を開始

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FiveAI がリードする共同研究プロジェクトの StreetWise は近く、公道でイギリス最大規模となる自動運転車の走行実験を行うことを発表した。 このコンソーシアムは2年前に野心的なプログラムの一環としてイギリス政府により立ち上げられた。次世代の輸送モデルで世界的なリーダーになるため、革新的なモビリティ技術の開発促進を目指している。StreetWise の目標は、自動運転車の技術に関する研究…

Broomley と Croydon で5台の自動運転車の走行試験を開始した FiveAI。最終的にはロンドンでサービスを展開する計画だ。
Image credit: FiveAI/PA

FiveAI がリードする共同研究プロジェクトの StreetWise は近く、公道でイギリス最大規模となる自動運転車の走行実験を行うことを発表した。

このコンソーシアムは2年前に野心的なプログラムの一環としてイギリス政府により立ち上げられた。次世代の輸送モデルで世界的なリーダーになるため、革新的なモビリティ技術の開発促進を目指している。StreetWise の目標は、自動運転車の技術に関する研究をリードすることのほか、安全性を証明する方法の開発、保険やサービスに関するモデルの策定である。

FiveAI の共同設立者兼 CEO の Stan Boland 氏は声明で次のように述べた。

シェアされた自動運転車のサービスによって、より良い移動手段が約束されます。前向きな思考をするパートナーと協業し、ヨーロッパの都市環境でこのようなサービスを現実のものにしていきます。StreetWise を通して学ぶ教訓は、その目標達成に向けた重要な一歩となります。

この研究プロジェクトは当面の間、非常に制限されたパラメタのもとで実施される。10月から11月にかけて、ロンドンのクロイドンとブロムリー自治区を結ぶ特定の経路で研究実験が行われる。長さ19キロの経路のうち予め決められた場所で自動車が乗客を乗降させる。安全確保のため、訓練を受けたセーフティドライバーが運転席に座ることになるだろう。

自動車を動かす技術を開発したのは FiveAI というイギリスを本拠とするスタートアップで、自動運転車を動かす技術スタックを開発している。AI と機械学習を用いることにより、車はシンプルな地図を使いながら走行していく。同社は2016年のラウンドで270万米ドル2017年には別のラウンドで1,800万米ドルを調達した

乗客には、コンソーシアムのパートナーでイギリスの自動車保険会社 Direct Line Group の社員が選ばれた。どのような種類の自動車保険を提供するかを検討するにあたり、起こりうる問題や乗客の反応を知っておくのが関心事とされる。

民営化される前は Transport Research Laboratory として知られた別のパートナーである TRL も乗客にインタビューを実施する。どのような人が自動運転車のサービスに対価を支払う意思があるかを含め、信頼性や経済性に関する知見を得るためだ。

StreetWise に限らず、どのコンソーシアムパートナーも自動運転車を自ら生産する予定はない。FiveAI が製作しているのは、パートナーとともに採用することになるプラットフォームだ。

どちらかというと、全体的な目標は自動運転車の実行可能性を加速させるところにある。コンソーシアムでは、道路を走る車の削減、大気汚染への対応、より多くの市民にとってのアクセス向上など、最終的には多くのメリットを提供できるとみている。

イギリスの Grant Shapps 運輸相は声明で次のように述べた。

自動運転車の技術のうち、まだ手が付けられていないところは大きな可能性を秘めています。道路上の安全向上、孤立化への対処、経済的な機会の創出などが期待できます。

政府が発表した「モビリティの将来:都市戦略(Future of Mobility: Urban Strategy)」では自動運転車の導入計画を示していますが、StreetWise の走行実験の成功は、国内の輸送革命の次なるフェーズに向けて大きな一歩となるでしょう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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英国際通商省、日本のスタートアップのイギリス展開を支援する「Tech Rocketship Awards」の募集を開始

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イギリス国際通商省(DTI)と駐日英国大使館は28日、2019年〜2020年の「Tech Rocketship Awards」のローンチを正式に発表し、日本のスタートアップのエントリ受付を開始した。締切は2020年1月31日。 Tech Rocketship Awards は数年前から DTI(以前の UKTI)が世界各国で展開する活動で、各国のスタートアップをイギリスに招待し、イギリス企業とのオ…

Image credit: UK Department of International Trade (DIT) / British Embassy Tokyo

イギリス国際通商省(DTI)と駐日英国大使館は28日、2019年〜2020年の「Tech Rocketship Awards」のローンチを正式に発表し、日本のスタートアップのエントリ受付を開始した。締切は2020年1月31日。

Tech Rocketship Awards は数年前から DTI(以前の UKTI)が世界各国で展開する活動で、各国のスタートアップをイギリスに招待し、イギリス企業とのオープンイノベーションやイギリス市場への進出の足がかりを提供するもの。募集カテゴリは、次の5つが設定されている。

  • Future of Financial Services – 金融サービスの未来
  • Clean Growth – 脱炭素化へのアプローチ
  • Healthy Ageing – 高齢化社会のための医療関連テクノロジー
  • Future of Mobility – モビリティの未来
  • Creativity and Technology – 創造力とテクノロジー

このうち、最初の「金融サービスの未来」については既に募集が締め切られ、Keychain、マネーツリー、Credify、ソラミツ、クラウドリアルティの5社が選ばれた。残る4カテゴリについては、2020年2月初旬に選考結果が発表される予定で、受賞者には順次、イギリス訪問の機会が提供される予定。イギリス最大のスタートアップカンファレンスなどで構成される「London Tech Week」(2020年6月8〜12日)にも招待される。

Tech Rocketship Awards 2019-2020「Future of Financial Services」カテゴリの受賞者の皆さん
Image credit: UK Department of International Trade (DIT) / British Embassy Tokyo

さまざまな統計があるため正確な比較は難しいが、東京を中心とした日本のスタートアップエコシステムと、ロンドンを中心としたイギリスのスタートアップエコシステムは、そのスタートアップの数からは規模的に近いとも言える。一方で、スタートアップエコシステムのアクティビティの指標ともいえるユニコーンの数は、日本のそれは数社にとどまっているのに対し、イギリスは世界3位の72社(2018年だけで13社を輩出)と大きく引き離している。

この違いは、イギリスのスタートアップエコシステムの多様性から生まれるところが大きい。イギリスを拠点とするスタートアップにはイギリス国外出身の起業家が創業したスタートアップも少なくなく、また、イギリス国内だけでなく、ヨーロッパ全域や全世界を市場として捉えているのも特徴的だ。

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現実世界をデジタル化する地理空間技術スタートアップ英SenSat、シリーズAラウンドで1,000万米ドルを調達——Tencent(騰訊)がリード

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インフラ事業向けに実在する場所をデジタル化する地理空間技術のスタートアップ SenSat は、中国のテック大手 Tencent(騰訊)がリードするシリーズ A ラウンドで、1,000万米ドルの資金を調達したことがわかった。同ラウンドは、ロシアの投資会社 Sistema Venture Capital も参加した。 2015年にロンドンで設立後、SenSat は建設、鉱業、エネルギーなどの業界で活躍…

インフラ事業向けに実在する場所をデジタル化する地理空間技術のスタートアップ SenSat は、中国のテック大手 Tencent(騰訊)がリードするシリーズ A ラウンドで、1,000万米ドルの資金を調達したことがわかった。同ラウンドは、ロシアの投資会社 Sistema Venture Capital も参加した。

2015年にロンドンで設立後、SenSat は建設、鉱業、エネルギーなどの業界で活躍する企業がインフラ事業に関わる場所の「デジタルツイン」を作成できるよう準備を進めている。実在世界を機械認識できるバージョンに変換するため、人工知能(AI)システムの学習に適していると、同社は述べている。

このデジタルツインは、ウェアラブルや地上の資産に接続しているセンサーから作られたリアルタイムデータ、そして交通データや衛星、LIDAR、ドローンからキャプチャされた3D画像を含む、様々なデータタイプを駆使し構築される。また、イギリス民間航空局(CAA)のライセンスを取得しており、パイロットから最大12km離れた場所、つまりパイロットの視程範囲を超えて固定翼のドローンを操縦する許可を得ている。それも手伝って、同社は英国最大のドローンデータプロバイダの1つとなった。

SenSat のプラットフォーム「Mapp」のスクリーンショット

SenSat の共同設立者兼 CEO である James Dean 氏は、以下のように語っている。

SenSat には、シンプルかつ大きな目標があります。それは、現実世界をAIが理解できるバージョンに変換可能なインテリジェントなエコシステムであるサードプラットフォームを構築することです。

この目標を実現するのは、Mapp と呼ばれるクラウドベースのプラットフォームである。Mapp は、各場所を介して接続されているすべてのデータセットを取り込み、デジタル形式で現実世界を再現するために使用される。これにより、企業はいつでも特定の場所(建設現場など)の仮想バージョンや、そこで起きているあらゆる事象にアクセスすることができる。

これらのデータを正しい方法で組み合わせると、個々よりも大きな価値を生み出します。この情報は、現実世界の静的描写を動的なものに変え、形状はもちろんのこと、現実の世界で起こっている周囲の状況も正確に描写します。(Dean 氏)

これにより、事業を手掛けるプロジェクトマネージャーは進行状況をトラッキングでき、地上で起こっていることを把握することで、現場で使われている設備の予知保全の解析を行える可能性があるという。

SenSat がまず最初にインフラ企業へ重点を置いたということは、建設などの産業に悪影響を及ぼす非効率性払拭に取り組む、テック企業の動きに乗ったと言える。

例えば、サンフランシスコに拠点を置くOpenSpace は最近、ナビゲート可能な建設現場の360度写真を自動的に作成するAIプラットフォームの開発に向け、1,400万米ドルを調達した。また、Cape Analytics は保険会社がより適正に不動産を評価できるようになる画像解析と地理空間画像を組み合わせたプラットフォームを開発すべく、多額の資金を調達した

当該記事の執筆時点で、SenSat は英国の17都市を地図化している。これは、空間ビッグデータのインデックス作成アルゴリズム、変動調査、3D コンピュータービジョンに関する研究開発に役立つものだ。Dean 氏はこう続けた。

これらをすべて活用することで、最終的にインフラのユースケースへとたどり着きます。SenSat の目標の1つは「現実世界の状況を機械により深く理解させる」ことであり、何が起こっているかを説明する様々なデータがあるため、都市は素晴らしいテストベッドなのです。(Dean氏)

ビッグデータ

SenSatは「異なる膨大なデータをかみ合わせ、誰もが認める有意義な洞察力を生み出す」というテクノロジー部門における別の成長トレンドの一部を担っている。その他の企業として Alphabet の Sidewalk Labs は最近、Replica と呼ばれる新会社を分社化した。プランナーが匿名化された位置情報で「仮想人口」を作成することで、人々が都市をどのように移動するかを把握できる世界を、Replica は実現させようとしている。

Near という会社は、サードパーティの情報源からデータセットをプールし、顧客が現実世界の人々の行動属性を見極められるよう支援をしている。Streetlight Data はモバイルアプリデータを集約して都市の交通量を測定できるよう支援する。そして、世界の出来事からデータを取得し、Uber や航空会社などの企業が需要の急増を予測するのに役立つ PredictHQ がいる。

SenSat は、ヒースロー空港や不動産開発会社 Berkeley Homes などインフラに焦点を当てた英国の複数の団体と提携し、Berkeley Homes のために1万件の新しい住宅を建設する開発プロジェクトに先立ち、現地の環境を再現したと述べた。

SenSat 創業者の2人、Harry Atkinson 氏と James Dean 氏

現在より前は約500万米ドルの資金を調達していた SenSat だが、今回調達した資金を使って、データサイエンティスト、数学者、ソフトウェア開発者および「クリエイティブに問題を解決する者」を中心に、来年中にロンドン拠点のスタッフを3倍にし90人まで増やすと、同社は述べている。また、国際的なプレゼンス向上も目指していくという。

インフラに多くの資金投入を行い、かつ既存の顧客がいるネバダ州、テキサス州、ニューメキシコ州、アリゾナ州に焦点を当て、今後数ヶ月以内に米国でのローンチを計画しているという。実際、SenSatはすでに米国企業の顧客9社、今後数年間で同社を他の市場に開放する数社の多国籍企業がいるとしている。

さらに最新の投資ラウンドでは、Tencent がリードしたことも特筆すべきことだ。昨年、企業再編の一環として Tencent は、「クラウドとスマート産業グループ」と呼ばれるクラウドコンピューティングと AI にまたがる産業インターネット戦略を担当する新しいビジネス部門を立ち上げた。主に小売、医療、教育、輸送などの業界のスマート化を支援することを目的とする。おそらくこれは、将来的に SenSat の持つテクノロジーを活用することを示唆しているのではないだろうか。

Tencent のヨーロッパ代表であり、現在 SenSat の役員でもある Dr. Ling Ge 氏は、以下のように語った。

SenSat は、まだデジタル革命に関与していないオフライン業界に大規模なデジタルオートメーションを導入できる立場にあると考えています。そして、SenSat の手掛けたプラットフォームがスマート産業に幅広く適用させることを楽しみにしています。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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欧州のフードデリバリネットワークDeliveroo、2018年は売上が前年比72%増も熾烈な競争で2億8,400万米ドルの赤字

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Deliveroo の2018年の収入と損失は急速に増大し、フードデリバリサービス人気の高まりと、このディスラプションを起こしているビジネスの経済的な脆弱性の両面を示すものとなった。 ロンドンを拠点とする Deliveroo は2日、2018年の売上が2017年の3億4,000万米ドルから72%上昇して5億8,400万米ドルとなったことを発表した。しかし赤字も上昇し、2億4,400万米ドルから2億…

Image credit: Massimo Parisi / 123RF

Deliveroo の2018年の収入と損失は急速に増大し、フードデリバリサービス人気の高まりと、このディスラプションを起こしているビジネスの経済的な脆弱性の両面を示すものとなった。

ロンドンを拠点とする Deliveroo は2日、2018年の売上が2017年の3億4,000万米ドルから72%上昇して5億8,400万米ドルとなったことを発表した。しかし赤字も上昇し、2億4,400万米ドルから2億8,400万米ドルとなった。

Deliveroo にとって良いニュースは、損失の幅が71%から48%に下降したことだ。悪いニュースは、この損失はまだ目が眩むほど大きく、激しさを増す競争の中で、そして、莫大な資金力を持つ競合が合併している中で生じたものだということである。

現時点では Deliveroo は楽観的な態度を保っている。

CEO の Will Shu 氏は声明でこう述べた。

Deliveroo はますます力強い企業へと成長しており、素晴らしい食事を玄関先まで届けてほしいと思う人々が増えるにつれて、市場を横断して拡大しています。弊社は最も信頼のおけるフードカンパニーになるという使命に注力し、これを実現すべく、拡大、技術、新製品に多大な投資を続けています。

フードデリバリサービスは顧客に利便性を提供し、また地元のレストランと新たな市場を結びつけることで、近年爆発的に増加している。しかし、これは長期的に持続可能なビジネスなのかどうか、その大部分は不明瞭なままだ。

このことがもたらすリスクは大きく、これらのサービスに数十億米ドルをつぎ込んでいる投資家だけではなく、この広範囲に及ぶ変化に適応し生き残ることができると思っているフードサービス業界にも及ぶ。もしこれらのデリバリ企業が経済性を見つけ出す前に倒れれば、多くのレストランが見捨てられることになるだろう。

アメリカを拠点とする Grubhub は数年にわたって利益を上げることができているが、その利幅は2017年の14%から2018年は8%に下落した。しかし巨額の投資と強気な価格設定のおかげで、Uber EatsGrubhub の収入を超えることができたUber Eats はおそらく赤字だと思われるが、Uber の財務には出ていないため確実なことは言えない。

一方で、オランダを拠点とする Takeaway.com は昨年ドイツの Delivery Hero を10億米ドルで買収し、そして今夏にはロンドン拠点の Just Eat と57億米ドル相当の取引で合併し、精力的に競争に乗り込んでいる。その基本原理はコスト削減であり、来年の黒字化を目標としている。

この競争をかわすため、Deliveroo は5月に Amazon がリードするラウンドで5億7,500万米ドルを調達し、6年間の調達総額は15億米ドルもの驚くべき額になった。この後、Amazon は同社をたびたび買収しようとしたことが報じられている。それでも、今年 Deliveroo はドイツで熾烈な競争に直面し、撤退している。

今のところ Deliveroo は、昨年の成長は自前の配達ドライバーを持つレストランがプラットフォームに参加できるようにしたマーケットプレイスを加えたことに後押しされたものだとしている。同社はこれから、現在営業を行っている13の市場で存在感を拡大させたいと考えている。2019年、同社はイギリスだけで50都市を加えており、無料の保険を提供し、配達人員を獲得しようとしている。

テクノロジーへの投資も倍増させており、またレストランが材料の価格交渉をできるようにする新たな B2B サービスをローンチしている。

黒字化への明確な道筋が見えない同社に対する投資家の寛容さが(少なくとも現時点で)減っているため、同社が独立した企業でいられるかどうかを決定するのは、これらの戦略がいかに早く Deliveroo の損失を減少させるのかということなのかもしれない。

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【via VentureBeat】 @VentureBeat

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AIドクターは世界医療をどう変える?ーー医療制度「お金の流れ」からみるグローバル戦略【前半】

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ピックアップ:Babylon Health confirms $550M raise at $2B+ valuation to expand its AI-based health services ニュースサマリー:人工知能を利用したAIドクターを提供する「Babylon Health」がシリーズCで5億5000万ドルの資金調達を完了した。このラウンドはPIF(サウジアラビア公共投資基金)やドイ…

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ピックアップ:Babylon Health confirms $550M raise at $2B+ valuation to expand its AI-based health services

ニュースサマリー:人工知能を利用したAIドクターを提供する「Babylon Health」がシリーズCで5億5000万ドルの資金調達を完了した。このラウンドはPIF(サウジアラビア公共投資基金)やドイツの再保険など保険企業も参加している。

今回の調達はアメリカ・アジアへの事業拡大および研究開発を行うためのものだ。同社は手頃な価格の医療をアクセス容易にし、地球上のすべての人々に届けることを目指している。これを実現するため世界中どこにいても、携帯電話の利便性と人工知能の組み合わせによって医療を受け、必要なときには医師とも話すことができる一連のテクノロジーを開発している。

同社は「GP at hand」というAIドクターを提供している。医療診断チャットボットアプリでの診察、テレビ電話で在宅の専属医師の面談が可能で、リアル受診が必要かどうかを判断してくれる。

医療診断チャットボットアプリは症状を入力すると、AIが提示する項目から当てはまるものを選択する形式で「問診」が行われる。英国国営の国民保険サービスのNHS(National Health Service)と協業しており、「初期診断」としての信頼を築きつつあり、医師の負担を軽減し、混雑の緩和を実現している。

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話題のポイント:日本では馴染みがないBabylon Health。同社がシリーズCにして、世界を見据えた勝負に出てきました。本稿では、なぜヘルスケアは地域特性が強いにも関わらず、アジア・米国の市場に参入することが世界を見据えることに繋がるのか、そして世界を勝ち取るための2つの戦略を「お金の流れ」の視点から考察していきます。

ヘルスケア領域は世界各国の医療制度に大きく影響されるため地域特性が強いと言われます。財源とサービスの提供という観点から「国営システム」「社会保険システム」「民間保険システム」の3つのタイプに大別できます。

「国営システム」の代表国はイギリスです。税を財源としてほぼ無料で医療サービスを提供します。

イギリスでは緊急時を除いて、各個人が指定したGP(General Practitioner)と呼ばれるかかりつけ医に診察してもらう必要があります。GPが専門医の診察が必要だと判断した場合のみ専門性のある大きな病院に紹介してもらうことができるのです。

GPはNHSから登録人数に応じて1人あたり平均80ドルを受け取ります(高齢者と慢性疾患を持つ患者は200〜300ドル、若者や健康的な患者は30ドル)。

同社が運営する「GP at Hand」はGPの代替となります。「GP at Hand」を選ぶと初期診察、処方箋の発行、医師への受診の必要性を判断してくれます。そのため、GPと同様にNHSから登録者に応じた金額が支払われます。

NHSから見ると患者一人あたりのコストはGPもBabylonも変わりません。GPが抱える患者数が多く、予約が数週間後になることを防ぐ手段として両者の併用をしているのでしょう。

初期診察の実現を目指したAIドクターを提供する会社が少なくない中、同社はこのお金の流れにうまく入り込むことで成長しました。

「社会保険システム」の代表国は中国、韓国、台湾、日本、ドイツ、フランスです。国民の多くが医療保険に加入して、保険料を財源としています。診察内容によって医療費の10 〜30%程度の自己負担額で医療を受けることができます。

医師は診察行為に対して報酬を受けるので、やればやるほど収入が増える「出来高払い」です。そのため国が如何に医療費削減を医療現場に求めても医療サービス業者が前のめりには動かない環境と言えるでしょう。

「民間保険システム」の代表国はアメリカです。アメリカでは公的医療制度は高齢者および障害者を対象としたものしか用意されていません。ほとんどの人が企業が保険料を負担して従業員に提供する民間保険に加入するのが一般的です。

今回調達した資金の使い道と明言したアジア・アメリカへの事業拡大は、イギリスで成功しているビジネスモデルの拡張ではなく、世界の保険システム3タイプ全てに適応するビジネスモデルを新たに構築すると宣言したと捉えることができるでしょう。後半はAIドクターが強みとする初期診療モデルでどのような拡大戦略を描くのか考察してみたいと思います(執筆:佐々木峻。後半へ続く)。

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ライブ体験の企画制作・検索を支援する英Fever、シリーズDラウンドで3,500万米ドルを調達——楽天キャピタルがリード

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ロンドンを本拠とし、ライブ体験の制作と発見を提供するスタートアップの Fever は5日、楽天キャピタルがリードするラウンドで3,500万米ドルを調達した。この金額には Atresmedia のほか Accel、Alibaba Group のアメリカ投資会社元会長 Michael Zeisser 氏からの出資も含まれており、これまでの総調達金額は7,000万米ドルに達した。 同社 CEO 兼共同設…

Image Credit: Fever

ロンドンを本拠とし、ライブ体験の制作と発見を提供するスタートアップの Fever は5日、楽天キャピタルがリードするラウンドで3,500万米ドルを調達した。この金額には Atresmedia のほか Accel、Alibaba Group のアメリカ投資会社元会長 Michael Zeisser 氏からの出資も含まれており、これまでの総調達金額は7,000万米ドルに達した。

同社 CEO 兼共同設立者の Ignacio Bachiller 氏は、今回の調達資金を Fever による研究開発の取り組みと市場拡大、エンジニアやデータサイエンティストの採用に活用するとした。同氏は次のように述べている。

今回の投資は、プラットフォームを拡張し、体験のランドスケープを形作るという Fever にとって重要な時期になされました。このラウンドにより、新たな都市体験を発見したいと思う消費者が真っ先に向かうプラットフォームとして当社の地位は確固たるものになるでしょう。

端的に言うと、Fever とはニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、マンチェスター、パリ、リスボン、マドリード、バルセロナ、ビバオ、セビリア、バレンシア、マラガ、イビザなど様々な都市において、その土地の情報、ポップアップ、体験をまとめたものだ。

Image Credit: Fever

ユーザは iOS や Android 対応のアプリやウェブサイトを使い、トピックごとに検索して近隣のイベントや今後開催されるイベントを見つけたり、ブックマークしたりすることができる。もしくは、劇場、コンサート、ナイトライフ、DJ、映画、スポーツ、ファッション、ウェルネス、文化ツアー、ゲームといったカテゴリーで各自の関心事(やテイストメーカーやインフルエンサーの関心)に応じた個人向けのレコメンデーションを閲覧できる。こうした体験は、わずか数クリックで取引を完了できる独自仕様の会計システムを通して予約することもできる。

Fever ではこの他にも Secret Media Network(および Secret London と Secret NYC のブランドチャンネル)のほか、行動データを活用して Fever Originals などのソーシャルメディアチャンネル用にターゲティングされたコンテンツを制作する編集チームも運営している。同社では成功を収めるイベントの特性を見分けることができるため、イベントプロモーターやブランド企業のリスクを軽減できるという。

Fever Originals では、ブルックリンでの没入型の「不思議の国のアリス」をテーマとする2階建てバスやマドリードでの音楽・アートのフェスティバルのほか、ヨーロッパ最大の脱出ゲームまで、ありとあらゆる情報を取り扱っている。現在ロンドン関係でラインナップされているのは、ライブ DJ 付きスパイス・ガールズのボートパーティ(24米ドル)、ウィスキーカクテルをテーマとするテムズ川での「水上」ジャズクラブ(14米ドル)、 ABBA をトリビュートする歌の集いディスコ(6米ドル)、BBC 制作のテレビ番組「Planet Earth II」と「Blue Planet II」を担当したプロデューサーとのトークイベント(13米ドル)などがある。

Image Credit: Fever

イベント主催者は同社に対し、プラットフォームを活用したことで得られた参加者数や追加的なチケットの販売額に応じて手数料を支払う。以前、この手数料はチケット取扱手数料の約3〜5倍に設定されていた。

事業がうまくいっているのは明らかだ。Fever によると、昨年にパリ、ロサンゼルス、リスボン、マンチェスターに進出してからの売上増加率は年率100%を超えており、今では1万のイベントリスト(毎月300のリストが追加)を抱え、週あたり1,200万人が利用している。さらに、ロサンゼルスとニューヨークでは人口の4分の1にリーチしており、Fever Originals イベントに参加した有料会員は累計で20万人を超えた。

Rakuten Capital マネージングパートナーの Oskar Mielczarek de la Miel 氏によると、Fever は成長を続ける「体験型経済」のメリットを最大限享受しているという。体験に対する支出が北米で1人あたり2,000米ドルと、他のどの家計カテゴリーをも上回ったとする McKinsey & Company の調査結果を同氏は引用している。 驚くまでもないが、この分野は年率6%で急成長している。 Mielczarek 氏は次のように話している。

ニューヨークやマドリード、ロンドンなどの大都市で多くのデジタル顧客を獲得し成長を続けている Fever に感銘を受けました。中でも最も重要なのは、若いチームのクオリティとリーダーシップです。Fever はその革新的なソリューションによって、急成長する体験型経済で資本化し、デジタルマーケターに大きな価値があることを証明するというユニークなポジションを確立しました。Fever の成長へ向けた旅の一員となること、そして楽天が持つグローバルなエコシステムとのシナジーを開拓していけることを楽しみにしています。

Zeisser 氏は Fever の顧問兼取締役として経営に参画する予定だ。以前の投資家には Flickr の CEO である Bernardo Hernandez 氏、サッカーチーム、レアル・マドリード選手の Sergio Ramos García 氏と José María Gutiérrez Hernández 氏、グラミー賞を3回受賞したことのある Alejandro Sanz 氏、Twitter と Foursquare の初期投資家 Jeff Pulver 氏などがいる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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ロンドン拠点TasterのAIとオートメーションを見れば納得、フードデリバリ時代を制するのはバーチャルキッチンかもしれない理由

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Deliveroo や Uber Eats といった会社が派遣するライダーやドライバーが街中を勢いよく走り回り、あらゆる種類のテイクアウト料理を運ぶ中、フードデリバリサービスは目に見えて急増している。しかし、新しいプラットフォームが登場するとよく起こることだが、二次的でそれほど目立たない革命がレストラン業界に押し寄せている。バーチャルキッチンが出現した結果だ。 ロンドンを拠点とする Taster …

Taster の共同創業者ら
Image credit: Taster

Deliveroo や Uber Eats といった会社が派遣するライダーやドライバーが街中を勢いよく走り回り、あらゆる種類のテイクアウト料理を運ぶ中、フードデリバリサービスは目に見えて急増している。しかし、新しいプラットフォームが登場するとよく起こることだが、二次的でそれほど目立たない革命がレストラン業界に押し寄せている。バーチャルキッチンが出現した結果だ。

ロンドンを拠点とする Taster は、フードデリバリサービス、人工知能(AI)、そしてデータの交わるところが新たな機会を生み出している事例の1つだ。こういった機会はさらなるディスラプションを招き、レストラン業界を脅かしている。フードデリバリーサービスは当初、地元レストランのブームになっていたかに見えたが、最終的にフード業界の戦いに勝つのは、最適化と自動化が可能なバーチャルキッチンかもしれない。

Taster は2年前に Anton Soulier 氏によって設立された。同氏は Deliveroo の初期の従業員で、フード業界の変容をさらに一歩進めたいと考えた。

同氏は言う。

こういったプラットフォーム上に食べ物を扱う会社を築く、大きなチャンスだと思いました。それらはロジスティクス面で非常に優れています。そして私の仕事は食べ物を提供することです。

人々が食べ物を買ったり食べたりする形が抜本的に変化する中、それを後押ししているのがデリバリサービスだ。人々が家で料理する機会は徐々に減り、調理済みの食品がオンデマンドで届けられる方が好まれるようになっている。2018年の UBS のレポート「Is the Kitchen Dead?(台所は廃れてしまったのか?)」は、350億米ドルのフードデリバリ経済は、2030年までに3,650億米ドルに成長するだろうと予測している。

同レポートによると、「2030年までには現在家で調理されている食べ物のほとんどがオンラインで注文され、レストランやセントラルキッチンから届けられるようになるというシナリオもありえる。食品小売業、食品メーカー、レストラン業界、さらには不動産市場、家電、ロボット工学への影響は重大なものになる可能性がある」という。

このシナリオの効果の1つは、フードデリバリサービスの継続的な成長だ。しかしこの変化をもたらすのは主に、既存のデリバリサービスの能力を活用しようというサードパーティー企業だ。

その一部が CloudKitchens のような新参者だ。Uber の元 CEO、Travis Kalanick 氏が築いた同社は、デリバリ専門ブランドをローンチしたいシェフにスペースを提供している。カリフォルニアを拠点とする Kitchen United は昨年、自社倉庫の拡大にあてるため1,000万米ドルを調達した。同社はデリバリ専門スタートアップに調理スペースを提供している。また今年3月にベルリンを拠点とする Keatz が、ベルリン、アムステルダム、マドリード、バルセロナ、ミュンヘンといった場所のバーチャルキッチンネットワーク向けに、新たな資金調達で1,350万米ドルを獲得した

一方、デリバリプラットフォーム自体も、調理分野に参加するようになった。2年前に Deliveroo が、データやキッチンスペースをデリバリ専門レストランに提供する Deliveroo Editions をローンチした。Uber もこの分野に参入し、バーチャルブランドにキッチンスペースを貸し出すサービスを試みていると報じられている。また同社は、既存のリテールレストランと協力し、Uber Eats からのみ利用可能なバーチャルブランドにキッチンスペースを提供するという。

これはつまり、Taster が激しい競争環境に直面しているということだ。様々な取り組みがあるがおそらく統合が必要になるだろう。しかし Taster が今日どう機能しているかを見れば、バーチャルキッチンというトレンドが加速している理由を垣間見ることができる。

キッチンで作業する Taster CEO の Anton Soulier 氏
Image credit: Taster

Taster は115人の従業員(内シェフ100人)と11か所のキッチンを抱える。先月末のベンチャーキャピタルで、Battery Ventures、Heartcore Capital、LocalGlobe、そして Founders Future の Marc Ménasé 氏から800万米ドルを調達した。

同スタートアップは、ロンドン、パリ、マドリードで、デリバリ専用に調理を行うキッチンをいくつも運営している。調理された食べ物は、こういったサービスの様々なアプリ専用のブランド、Out Fry(韓国風フライドチキン)、O Ke Kai(ハワイ料理)、Mission Saigon(ベトナム料理)などで販売される。消費者から見ると、Taster というブランドはバーチャルキッチンのマーケティングに一切登場しない。

このアプローチはただちに、既存のレストランに対する利点を複数もたらしている。食事をする部屋や食品をピックアップするカウンターが不要なため、不動産面で節約できる。全従業員が調理だけに専念し、接客にかかる費用を省くことができる。また新たなチャンスが到来した際には、追加的なバーチャルブランドをローンチするためにキッチンを活用できる。

Soulier 氏は次のように述べる。

人々が Deliveroo を利用する様を、毎日目にしていました。とにかく目を見張るような成長でした。ですが、訪れる客のために料理を作る従来のレストランは、デリバリモデルにはあまり適していませんでした。

Taster のようなサービスはデリバリのために考え出されたため、容器は食べ物を新鮮かつ熱いまま届けるためにデザインされるし、メニューはすぐには消費されないことを念頭に選ばれると Soulier 氏は言う。

このアプローチは、Taster がデリバリプラットフォームから受け取るデータと組み合わさればさらに強力さを増し、人気に応じてメニュー品目を迅速に調整することができると同氏は語る。

また Taster のバックエンドは、多数の自社サプライヤーと直接つながっている。そのためメニュー品目の変更に伴い、システムがサプライヤーへの注文内容を更新できる。

この大きな課題には早期に取り組みたいと考えていました。サプライヤーに直接発注できるため、プロセスが大幅に自動化され無駄が減ります。

同社は次にそのデータを利用して、休日や天候といった要素によって需要と供給がどのように変化するかを予測するため、独自のアルゴリズムの開発を始めた。システムはこういった変動を追跡し、自動的に発注を調整する。

ビジネスのこの部分はまだ新しい。しかしキッチン数が拡大しデータ量が増加するに従い、同社は人工知能をさらに活用し、自動化を拡張したり、より一層予測的でデータドリブンの工程を生み出したりすることができると Soulier 氏は確信している。

自動化の規模と水準がこれほどになると、今後数年のうちに、単独営業のスタンドアロン型レストランは継続がさらに難しくなるだろう。消費者は食事をする際、プラットフォームが収集するデータに基づくニッチな選択肢をもっと目にするようになり、このような食事形態はますます受け入れられていくだろう。またこのようなバーチャルキッチンの動向により、新たな飲食店のローンチに伴うリスクが大幅に減少し、事業はますます合理化されていくと思われる。

この変化は、寿司をバイク便で届けてもらうという範囲をはるかに超えて波及していくだろう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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東南アジアの配車サービス大手Grab、世界中でのサービス提供に向け英Splytに出資

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配車サービス大手の Grab は、ロンドンを拠点とするモビリティマーケットプレイス「Splyt」との提携を通じて、イギリスへの進出を始める。Bloomberg の報道によれば、シンガポール拠点のユニコーンである Grab は、Splyt の800万米ドル調達のシリーズ A ラウンドに参加した。 Grab は正式声明の中で、Splyt との協業により旅行者に世界中で配車サービスへの便利なアクセスを提…

配車サービス大手の Grab は、ロンドンを拠点とするモビリティマーケットプレイス「Splyt」との提携を通じて、イギリスへの進出を始める。Bloomberg の報道によれば、シンガポール拠点のユニコーンである Grab は、Splyt の800万米ドル調達のシリーズ A ラウンドに参加した。

Grab は正式声明の中で、Splyt との協業により旅行者に世界中で配車サービスへの便利なアクセスを提供できるようになると述べている。配車サービスは地域によってバラバラであることから、国際旅行者はしばしば、その地域のモビリティアプリのダウンロードを余儀なくされたり、道路脇でタクシーを止めることを余儀なくされたりする。

Grab と Splyt の提携により、国際旅行者はどちらかのアプリを一つを持っていれば、東南アジア8カ国の336都市で Grab の配車サービスを予約できる。Splyt のソリューションにより、東南アジアを訪れる Ctrip(携程)と Alipay(支付宝)のユーザもすでに、それぞれのアプリを通じて Grab の配車サービスを利用できるようになっている。

Splyt CEO の Philipp Mintchin 氏は、次のように述べている。

Splyt は現在、Grab の提供する移動手段にアクセスできるプラットフォームに、モビリティを連携するパートナーの数を増やし続けている。

この協業により、来年までに実施される Splyt と Grab が持つモビリティパートナーの Grab アプリへの連携は、第2段階を迎えることになるだろう。これにより、東南アジア以外を旅行する Grab ユーザは、Splyt のパートナーのサービス提供を通じ、Grab アプリを使って、いつもの言語・母国通貨の決済で配車サービスを予約できるようになる。

Grab は、ユーザの旅行体験を強化するために、アプリ内に旅行役立ち情報、レストランレビュー、おすすめアトラクションといった機能を追加する計画だ。

Splyt は、旅行を本物の互いに繋がったグローバル体験にしたいというユニークなビジョンを持っている。世界中で A 地点から B 地点への移動をしやすくするため、Splyt と協業できるのを楽しみにしている。(Grab の移動サービス担当 CTO Mark Porter 氏)

今回の出資について、Splyt は調達した資金を、新市場への拡大加速、独自技術の改善、地上移動サービスへの企業需要やサプライパートナーのネットワーク強化に使うとしている。

今回のラウンドにより、Splyt Technologies の累積調達金額は1,400万米ドルを超えた。前出の Mark Porter 氏が Splyt の役員に加わる。

【via e27】 @E27co

【原文】

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自動運転向けに、歩行者の動きを予測する技術を開発——英Humanising Autonomy、グローバル・ブレインなどから530万米ドルをシード調達

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ロンドンを拠点とするコンピュータビジョン(映像分析)スタートアップ Humanising Autonomy は20日、シードラウンドで530万米ドルを調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは、イギリスのフィンテック・インシュアテック特化 VC である Anthemis Group。日本のグローバル・ブレイン、ドイツの Amplifier、シリコンバレーのデータサイエンス特化 VC で…

Image credit: Humanising Autonomy

ロンドンを拠点とするコンピュータビジョン(映像分析)スタートアップ Humanising Autonomy は20日、シードラウンドで530万米ドルを調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは、イギリスのフィンテック・インシュアテック特化 VC である Anthemis Group。日本のグローバル・ブレイン、ドイツの Amplifier、シリコンバレーのデータサイエンス特化 VC である Synapse Partners が参加した。

それぞれの地域から1社ずつ VC が投資していることには意味があり、今回の調達を受けて、Humanising Autonomy はこれまでのイギリスに加え、日本、ドイツ、アメリカへの市場参入を始める。

Humanising Autonomy は2017年、Imperial College of London の学内プロジェクトからスピンアウトする形で設立されたスタートアップ。同大学の4人の卒業生を中心となり、行動心理学と人工知能(AI)を融合することで、人間の行動・コンテキストを認識・予測するコンピュータビジョン技術の開発を行っている。ユビキタスな映像カメラのデータを活用することで、自動運転技術の普及、人々の自動運転技術への信頼性向上、都市における人間にとっての安全性向上を狙う。

Humanising Autonomy のチーム(一部)。右から5番目が CEO の Maya Pindeus 氏
Image credit: Humanising Autonomy

Humanising Autonomy が顧客とするのは、スマートシティをリードするパブリックセクターのほか、自動運転車との連携を念頭に置いた自動車メーカー、OEM プレーヤーなど。有名どころでは、ダイムラー、ロンドン市交通局、エアバス、イギリス政府の交通研究所(TRL)が設立した Smart Mobility Living Lab など。CEO の Maya Pindeus 氏によれば、これ以外にもあらゆる自動車メーカーや半導体メーカーなども潜在的顧客に含まれる。THE BRIDGE の取材に対し、多くの自動車メーカーが存在することも、日本は非常に魅力的な市場である理由の一つであると同氏は語った。

グローバル・ブレインは自動運転やそれを支援する技術を開発するスタートアップにも、積極的に投資している。昨年末の Global Brain Alliance Forum 2018(GBAF 2018)では、グローバル・ブレインが出資する韓国/アメリカスタートアップの StradVision が優勝している。

Humanising Autonomy は2017年、オーストリア・リンツで毎年開催される世界有数のアートイベント「Ars Electronica」で、欧州委員会 Horizon 2020 が選抜する「STARTS Program」で表彰された

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欧州のフードデリバリーネットワークDeliveroo、シリーズGラウンドで5億7,500万米ドルを調達——Amazonがリード

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ロンドンに拠点を置くフードデリバリー企業 Deliveroo は、Amazon がリードするシリーズ G ラウンドで5億7,500万米ドルを調達した。T Rowe Price、Fidelity Management and Research Company、Greenoaks もこのラウンドに参加した。 これにより、Deliveroo は2012年の設立以来、総額で15億米ドル以上を調達しているこ…

「厨房のみ」の店舗によるフードデリバリーサービスを提供する Deliveroo Editions
Image credit: Deliveroo

ロンドンに拠点を置くフードデリバリー企業 Deliveroo は、Amazon がリードするシリーズ G ラウンドで5億7,500万米ドルを調達した。T Rowe Price、Fidelity Management and Research Company、Greenoaks もこのラウンドに参加した。

これにより、Deliveroo は2012年の設立以来、総額で15億米ドル以上を調達していることになる。同社は現在の評価額を公表していないが、2017年のシリーズ F ラウンド時点で20億米ドル以上の額が付いていたことは知られており、すでにユニコーン企業として揺るぎないものになっている。

Uber Eats と同様に、どのような規模のレストランでも自分でドライバーを雇うことなしに顧客にデリバリーを提供できるようにする、運送のインフラを Deliveroo は提供している。ユーザはモバイルアプリを通じて、エリア内のどのレストランが Deliveroo に登録しているのかを見ることができ、注文、そして地図上で食品のリアルタイム追跡を行うことができる。同社はヨーロッパ、アジア、中東の十数か国で営業している。

Deliveroo のアプリ
Image credit: Deliveroo

2017年に Deliveroo は、レストランがデリバリーオンリーなキッチンをオープンできるようにする新たなプラットフォームを発表した。Deliveroo Editions と呼ばれるこの仕組みは、Deliveroo のデータを活用して特定のタイプの料理に対する顧客の需要が最も高いところを検証し、その後 Deliveroo はそのエリア付近で適切な料理店が小さなキッチンをオープンすることを促進する。拡大を目指しているレストランにとっては、必要な設備を備えた小さな小屋で営業が行われるため、Editions は地価が高い地域に店を構えるリスクを減らすものである。Deliveroo はインフラ、キッチン、マーケティングサポート、ソフトウェア、そして配達員らを提供する。

このコンセプトは、Deliveroo のような企業が作り上げた運送網のインフラ周辺で、いかにビジネスが発展しているのかを浮き彫りにしている。例えば、デリバリーオンリーのキッチンを運営することは、以前はもっと困難で費用がかかるものだった。Deliveroo は新たに入手した資金を使いこの取り組みを持続させ、ならびにイギリス本社のエンジニアリングチームの強化も行う予定だ。

Deliveroo の CEO 兼共同設立者 Will Shu 氏はこう述べている。

今回の新たな投資は Deliveroo を成長させ、顧客にはもっと多くの選択肢や個人の好みに合わせた料理を、レストランにはビジネスの成長と拡大のより大きな機会を提供し、配達員にはより柔軟で高給の仕事をもたらすものです。

Deliveroo Editions
Image credit: Deliveroo

<関連記事>

論争

急成長を遂げているオンデマンドなデリバリー業界の他のプレイヤーと同じく、Deliveroo は配達員への支払いや待遇における公正さに関する論争に直面している。2017年、Deliveroo は裁判で配達員に最低賃金や休日手当を保証しなくてもよいとする判決を勝ち取った

また、Amazon はまだいくつかの国で Deliveroo スタイルのレストランデリバリーサービスを提供しているが、昨年イギリスでの営業を停止したことも注目に値する。これは市場の競争が激化している証であり、Uber Eats、Deliveroo、Just Eat は揃って市場シェアの奪い合いをしている。実際に Uber は Deliveroo を買収しようとしていたとする報告が昨年あったが、昨年のある四半期でフードデリバリーが Uber の収益の約17%を占めていたと推計されていることを考えれば、大手配車サービスである同社にとって非常に理に適った動きだ。

Amazon は3社との争いを続けるよりも、既存のプレイヤーに賭けることを選んでいるのは明らかだ。そして株式を公開している Uber や Just Eat への投資は明確に避け、資金を投入する候補としては Deliveroo が残った。

Amazon U.K.のカントリーマネージャー Doug Gurr 氏はこう付け加えている。

Deliveroo のアプローチ、増加を続ける素晴らしいレストランのセレクション、そして便利なデリバリーオプションといったものに弊社は感銘を受けました。Will 氏と彼のチームはイノベーティブなテクノロジーとサービスを作り上げています。彼らが次に何を見せてくれるのか、弊社もワクワクしています。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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