タグ イギリス

ホルモンにアプローチ、女性一人一人に最適化した避妊方法を提案するTuune

<ピックアップ> London’s femtech startup Tuune looks to end the ‘one-size-fits-all’ approach to contraception; secures €3.98M 重要なポイント:ロンドンを拠点とし、ホルモンにアプローチして女性に最適な避妊方法を提案するフェムテックスタートアップのTuuneは、398万ユーロ(約5.2億円)…

Image credit: Tunne

<ピックアップ> London’s femtech startup Tuune looks to end the ‘one-size-fits-all’ approach to contraception; secures €3.98M

重要なポイント:ロンドンを拠点とし、ホルモンにアプローチして女性に最適な避妊方法を提案するフェムテックスタートアップのTuuneは、398万ユーロ(約5.2億円)の資金調達を発表した。本ラウンドはベンチャーキャピタルの Octopus Ventures がリードした。

詳細:Tuune は2018年にロンドンで Shardi Nahavandi 氏とPeter Fish 氏が共同設立。女性向けのパーソラナイズドヘルスケア企業であり、ホルモンにアプローチすることで利用者女性にとって最適な避妊方法を提案する。

  • 具体的には、同社は所属する臨床医が独自の技術によるホルモン分析および、利用者の病歴やライフスタイルなどのヒアリングに基づき、それぞれの女性にあった避妊方法の提案を行う。このような個別アプローチにより、アンバランスな女性ホルモンが引き起こす、子宮内膜症や抑うつ、体重増加、ニキビなどの症状を緩和することができるという。
  • 共同設立者の Nahavandi 氏は今回の資金調達に際し、同社プレスリリースで次のようにコメントしている。

私たちの目標は女性のヘルスケア体験を向上させることで、まずは女性自身が正しい情報に基づいて避妊方法を選択できるようなサービスを提供することです。これまで何世紀にもわたって人口の50%におよぶ女性ホルモンの影響を無視してきた歴史から、脱却したいと考えています。ホルモンが私たちの健康全般に重要な役割を果たしていることを認識し、それを利用してより良い生活を送れるよう、今こそ声を上げなければなりません。

  • 今回の資金調達により、同社はアメリカ市場でのサービス開始を目指すという。

背景:同社の調査によると、女性の2人に1人は避妊薬による副作用に悩まされ、85%の女性が医師が自分に最適な避妊方法を見つけるために十分な時間を費やしていないと考えているという。

  • 244種類以上の避妊方法の選択肢がある中で、それぞれの女性がどれを選べばいいのかを知ることは「ギャンブル並みに難しい」と表現し、同社はこの問題の解決を目指す。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

via Silicon Canals

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


医療メタバースを受け入れ始めた外科医たち〜ロンドンで開催された医療テックイベント「Future Surgery Show」から

SHARE:

ロンドンで開催された Future Surgery Show では、外科医がコラボレーションと医療成果の向上のために、医療メタバースを慎重に取り入れつつあることが明らかになった。外科業界は、手術ロボットや拡張現実(AR)、患者モデルの改良など、さまざまな意味で最先端の技術を率先して取り入れてきた。その一方で、これらの技術が未だにバラバラに開発されていることも明らかになった。 Medical Rea…

未来の手術室(Singularity University での Shafi Ahmed 氏 の講演から)
Image credit: Singularity University

ロンドンで開催された Future Surgery Show では、外科医がコラボレーションと医療成果の向上のために、医療メタバースを慎重に取り入れつつあることが明らかになった。外科業界は、手術ロボットや拡張現実(AR)、患者モデルの改良など、さまざまな意味で最先端の技術を率先して取り入れてきた。その一方で、これらの技術が未だにバラバラに開発されていることも明らかになった。

Medical Realities の最高医療責任者 Shafi Ahmed 氏は次のようには断言した。

今年はロボットの年だ。

ジョンソン・エンド・ジョンソンやメドトロニックなどの医療機器メーカーは、1997年に最初の内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチ」を発表した Intuitive Surgical のような初期のパイオニア企業と真剣勝負をしている。メドトロニックは最近、ロボットシリーズ「Hugo」のロボットのヨーロッパ承認を取得し、ジョンソン・エンド・ジョンソンは新システム「Ottava」を推進している。また、両社は、医療オムニバースを構築するためのツール「Clara」の一環として、NVIDIA と提携している。

Shafi Ahmed 氏(Singularity University での Shafi Ahmed 氏 の講演から)
Image credit: Singularity University

ある意味では、Ford と GM がついに Tesla の土俵に飛び込んだのと同じような感覚だ。外科手術の自動化が次の大きな課題であることを証明するものであり、それは運転支援付きの電気自動車が交通機関の未来であるのと同じことなのだ。

しかし、そこに到達するためには、単に優れたツールが必要なだけでなく、データのワークフローとガバナンスを変革する多大な努力が必要だ。医療データを確実に収集、整理、共有するためには、文化的、制度的に多くの課題があり、それは人体のための「Googleストリートマップ」を立ち上げるよりも複雑だ。

少しずつ前進

イギリスの Barts Health NHS Trust(バーツ・ヘルス NHS トラスト病院)で外科医として活躍している Ahmed 氏は、2016年に手術用メタバースを世界に紹介し、この分野ではちょっとした先駆者となっている。5万5,000人以上の人々が360度の手術生中継を視聴した。他の業界は彼に追いつこうとしているところだ。

イベント会場を見渡すと、ほとんどの最先端の進歩がこの願望に向かって実用的に進んでいることがわかった。あるベンダーは、4K 映像を手術室に導入することで、鮮明な映像が得られることをアピールしていた。Braun は、新しい 3D ディスプレイを紹介していた。これにより、外科医は長時間の手術の際、顕微鏡の前で腰をかがめることなく、人間工学に基づいて前を見ながら作業を進めることができる。Epiqar はまた、プライバシーやコンプライアンスを考慮した、手術室向け Zoom のようなサービスを紹介していた。

今年の「Future Surgery Show」の様子。11月9日〜10日の2日間、ロンドンで開催された。
Image credit Future Surgery Show

要するに、このような段階的な進歩が、多くの外科医にとって最も直接的な価値をもたらす可能性が高いのだ。一つの大きな問題は、外科医らが手術技術の向上に伴うプライバシーとコンプライアンスの問題をまだ整理していないことだ。最新のカメラを使えば、外科医がどのようにして難しい手術を成功させたのか、詳細な映像を簡単に記録することができる。また、手術器具のベンダーも、自分たちの最新のイノベーションがいかに大きな変化をもたらしたかをアピールしたいと考えている。

しかし、実際のデータはまだグレーゾーンだ。病院では、個人を特定できる情報が含まれていない限り、外科医がデータを保存・共有することを認めている。これにより、外科医は自分の最高の技を披露したり、同僚から学んだりする自由を得ることができる。しかし、これでは、長期的に患者の予後を改善するために、この情報を利用することが制限されてしまう。

手術映像は患者記録に連携されていないが、連携されるべきだ。(Epiqar の CEO Daniel Goldberg 氏)

手術の自動化における次の大きな進歩は、手術映像と患者の医療記録をより深く連携することで得られる可能性がある。これは、Tesla の常時監視カメラがより高性能な自動運転機能につながるのと同じように、外科医を指導する AI 機能の訓練に役立つ可能性がある。

〝外科医のためのカーナビ〟

未来の手術室(Singularity University での Shafi Ahmed 氏 の講演から)
Image credit: Singularity University

短期的には、手術室にナビゲーション機能を導入することで、外科医が最も恩恵を受けることができると Ahmed 氏は考えている。体内の地図があれば、手術器具を正しい位置に誘導したり、疑わしい組織の除去を検討すべきときに警告を出したりすることができる。これは、Google マップが、道を熟知していても交通渋滞を避けるのに役立つように、熟練した外科医であっても、より迅速で正確な作業ができるようになることを意味する。

しかし、時間が経てば、これらのシステムは改善されるだろう。特に、映像だけでなく、手術器具がどのように使用されているかなど、より多くのデータを収集できるようになればなおさらだ。既存の手術用ロボットは、ほとんどの場合、人間の外科医によって直接操作されている。メスや鉗子を手動で操作するよりも、より高度なコントロールが可能な点で価値がある。

また、外科医がどのように手技を行うかというデータも取得できる。これらのデータは、すでに手術シミュレータのダヴィンチに組み込まれており、外科医が新しい技術を習得したり、人を切り開く前に練習したりするのに役立っている。

将来的には、運転支援機能が必要に応じて自動的にブレーキをかけるように、外科医をより協力的にサポートできるようになるかもしれない。直近では、これらのシステムは、外科医に取って代わるというよりも、外科医がより良い仕事をするために補強するという役割を果たすだろう。

それまでの間、外科医、病院、医療機器メーカーは、データの取得、管理、ラベル付け、利用の方法を改善する必要がある。Armed 氏は次のように語った。

「AI が世界を変える」という宣伝文句がある。そして2022年の今、AI の中には良い価値を提供できるものもあるが、そのデータをまだうまく活用できていない。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


「カテゴリを創れ!」——バーチャルイベントSaaS「Hopin」のCMOが語る〝カテゴリ×コミュニティ〟戦略

本稿はベンチャーキャピタル、ALL STAR SAAS FUNDが運営するサイトに掲載された記事からの一部を転載したもの。全文はこちらから読める。同社のメルマガ「ALL STAR SAAS NEWSLETTER」と出資先のスタートアップ転職に関するキャリア相談も受付中 お客様が共感できるブランドを作ること、そして競合他社と同じ土俵に乗らないためのポジショニングをとることは、成長を続けるSaaS企業…

本稿はベンチャーキャピタル、ALL STAR SAAS FUNDが運営するサイトに掲載された記事からの一部を転載したもの。全文はこちらから読める。同社のメルマガ「ALL STAR SAAS NEWSLETTER」出資先のスタートアップ転職に関するキャリア相談も受付中

お客様が共感できるブランドを作ること、そして競合他社と同じ土俵に乗らないためのポジショニングをとることは、成長を続けるSaaS企業に必要不可欠となっています。

そのための施策の一つが、新しい「カテゴリ」を世の中に提示し、あなたが展開するSaaSによって広めていくことにあります。たとえば、「カスタマーサクセス」という職業や肩書きは、現在でこそSaaSにも欠かせない存在ですが、誰かがこのカテゴリを定義したからこそ価値を再定義されていったのです。

そんな「カスタマーサクセス」というカテゴリを普及させた元GainsightのCMO、現HopinのCMOであるAnthony Kennadaさんを「ALL STAR SAAS CONFERENCE TOKYO 2021」にお招きし、前田ヒロが「カテゴリの創り方」をテーマにディスカッションしました。

AnthonyさんがCMOを務めるHopinは、バーチャルイベントとデジタルエクスペリエンスのリーディングカンパニーとして、オールインワンのイベント管理プラットフォームを展開しています。AnthonyさんはBox、LiveOffice、Symantecに勤務した経歴のほか、エンタープライズ・ソフトウェア・スタートアップへのインベスター、アドバイザー、ボードメンバーとしてもグローバルに活躍している一人です。

ARR1億ドルを超えたHopinでも発揮される彼の経験について、さまざまな知見をいただいたセッションの内容より、抜粋・編集して記事化しました。

ビジネスを前進させるカテゴリ・クリエイションの力

前田:まずはB2B SaaSで、なぜカテゴリ・クリエイションが重要なのか。そこからお考えを聞かせていただけますか。

Anthony:カテゴリ・クリエイションはシリコンバレーの中で、そしてソフトウェアの世界で、話題になった言葉だと思います。それには理由があって、顧客、チームメイト、投資家が、既存のカテゴリをディスラプトするのではなく、新しいカテゴリを創る企業こそが、より多くの価値を段階的に生み出せると考えているからです。

前田:カテゴリ・クリエイションを担う企業に傾向はありますか?

Anthony:顧客の職業やサクセスを後ろから支えるような企業が多いですね。投資家からの視点としては『ハーバード・ビジネス・レビュー』の記事に素晴らしい記述がありました。「カテゴリを創造し、そのカテゴリを支配することができた企業は、時価総額、潜在的な利益、そして全体的な収益成長の面で、はるかに高いリターンを得ることができる」と。

もっとも現実的には、多くの企業にとって、新しいカテゴリを創るのはコストも時間もかかるので非常に難しいことです。ただ、カテゴリを創ることが、ビジネスを前進させる唯一の道となるケースもあるのです。

前田:カテゴリを創るべきか、または挑戦者でいるべきか。企業はどのように判断すべきでしょうか?

Anthony:一部の企業では、典型的なディスラプション・モデルが通用しない場合がありますから、早期に検討を始めなくてはいけません。シグナルは、市場にいる人々が課題を理解していない状況にあることです。

だから企業は、根本的にペインを感じている小さなグループに対して、「これは本当に課題なのか?」と聞いてみなくてはなりません。きっと、その課題やカテゴリはメディアでは取り上げられてもいないはずですし、成功している既存ベンダーもいないことでしょう。あるいは、築こうとしているバリューには競合企業が全く存在しないかもしれません。

そういった場合は、他の企業にはできないブルーオーシャン的なアプローチを取らなくてはいけない。これこそ「カテゴリを創るべき」という初期のシグナルになるでしょう。もし自分でカテゴリを創らず、その分野に競合もいて、すでにメディアの話題になって、広く理解されている課題であるならば、わざわざカテゴリを創る必要はないでしょうから。

はるかに良い道がすでにあって、次々とディスラプトしていけるなら、あなたは挑戦者のポジションを取るべきです。

投資の成果が出るのは、どれほど早くても半年かかる

前田:では、「カテゴリを創る」と考えた時、創業者や経営メンバーは、どんなことを検討すべきでしょうか。マーケットサイズなのか、カテゴリの成長率なのか……。

Anthony:起業してすぐのフェーズや大きな局面を迎えている時ほど、リーダー間や取締役メンバー間との団結が必要です。カテゴリを創るか否かという決定は、どのように資金調達を行うのかという点にも、大きな影響を与えてきます。

たとえば、Gainsightで最初に業界カンファレンスを主催した時には20名のメンバーがいたのですが、このイベントには総額30万ドルを費やしました。当時からすれば、とんでもないアイデアです。ただ結果として、業界カンファレンスを主催したことは、私たちが新しいカテゴリを創るための記録的かつ決定的瞬間になったんです。

でも、あなたの会社がまだ初期のフェーズだとして、創業者にマーケターが「イベントに30万ドルを費やしたい」と単に言ってきたら……そのアイデアは採用すべきではないでしょう。慎重に考えなくてはいけません。だからこそ、団結が必要なんです。

「カテゴリを創るために、早い段階で投資したいんだ。取締役メンバーにとってはリスクが伴うけれど、新しいカテゴリを創ること、自分たちが責任を持って取り組もうとしていることを理解してもらい、サポートをお願いしたい」

といった想いを伝えるためにも、CEOやCMOとの団結は欠かせません。実際の行動へ移すためにも、予算を計画に組み込んでもらわなくてはならないのです。

そういったコンテンツマーケティングにおいては、「投資」の要素も多く含まれます。オーガニック検索が最たるものですよね。成熟には時間がかかりますし、長期戦となることも厭いません。

過去の例を挙げれば、「カスタマーサクセス」の浸透がそうです。数年かけてカンファレンスを主催し、ブログ記事を配信し、私たちが真実味を語り、市場をリードしていることを立証していった結果として、「Gainsightはこのカテゴリを確立させたリーディングカンパニーだ」と言われるまでになれました。

前田:カテゴリを浸透させるために大切なことは何ですか?

Anthony:スタートアップのマーケターとしての自分からすると、カテゴリを創る上で「名前」はとても重要だと思います。なぜなら、そのカテゴリをコミュニティ化して、支持してもらえるように感じさせなくてはいけないからです。

そこでGainsightでは「肩書き」を創ることから始めました。カスタマーサクセスという業界はそれまで存在しなかったのに、カスタマーサクセス・マネージャーという仕事はすでに機能としてはあったのです。

前田:なるほど。時間について、「そこには何かある」と可能性を感じ始めるまでには、どのくらいを要すると思いますか。

Anthony:コンテンツマーケティングやソートリーダーシップ・プログラムの取り組みが実を結ぶまでには、私の考えでは少なくとも6ヶ月から12ヶ月が必要だと思います。

Hopinのチャートでオーガニックなトラフィックの成長などを見てみると、取り組みを始めてから約6ヶ月経っています。つまり、半年前に行ったコンテンツ投資が、今やっと結果が現れ始めている。

HopinはGainsightと違い、ビジネスの観点では成熟した環境でスタートしています。Hopinは初期フェーズではなく、シリーズDの会社です。私たちはたくさんの資金調達を実施してきて、ARRもほぼ1億ドル。出発点がこれだけ違っても、ブランドの構築やコミュニティエンゲージメントといったプログラムの成長には6〜12ヶ月はかかっているわけですから。

Anthony Kennada 氏

市場教育におけるソートリーダーシップに根ざした会話を

前田:CMOとしてのお考えも聞かせてください。企業の初期フェーズでカテゴリ・クリエイションを行うことは難しすぎるのでしょうか。

Anthony:新しいカテゴリを創る場合、誰も気づいていなかった課題を定義し、解決するために、マーケティングに大量のエネルギーを費やすことになります。

以前はタクシーやハイヤーを呼ぶ時には電話で予約をしていましたよね。スマホをタップするだけで配車できるなんて、誰も思いつきませんでした。見知らぬ人の車に乗り込むことも。だから、ライドシェアのようなユースケースを実現するには、どのような課題やチャンスがあるのかを整理するために、まずは多くの時間を費やさなくてはなりませんでした。

もし、市場をディスラプトしようとするのであれば、Uberなどを観察して、より優れたプロダクトを提供すれば良いんです。それでも、なぜ自分たちのプロダクトが優れているのか、どんな機能の差別化があるのかを説明する時間は必要です。

なので、カテゴリを創るにしても、そうしないとしても、基本的な構成要素は最終的には同じになるでしょう。エンタープライズ向けB2Bソフトウェアにおける現代のマーケティング手法としては、ブランドを確立させるために時間を費やすことは当たり前です。コンテンツマーケティングエンジンを構築したり、イベントを開催したりね。

単なるプロダクトマーケティングやポジショニングだけを目的とせず、市場教育におけるソートリーダーシップに根ざした会話をするんです。これは、重要なことです。こうした取り組みによってコミュニティを活性化させながら、成長、発展させていき、あなたが構築しているたくさんの要素を検証していく。

これがB2Bマーケティングの新しいプレイブックになっていくわけです。長い間、クリック数や開封率ばかりが注目されてきましたが、カテゴリを創るにしても、ディスラプトするにしても、ブランドの構築とコミュニティエンゲージメントに必要な戦術は変わりません。

ペルソナに語りかけ、共感を得ていく

前田:初期フェーズの企業はどういったフレームワークを使って、コミュニティやブランドを構築すれば良いのでしょうか。

Anthony:カテゴリ・クリエイションにおいて「コミュニティの存在」は全ての中心となります。まず、始まりにあるのはペルソナです。多くの場合、ペルソナの重要性は社会的にきちんと理解されていなかったり、過小評価されたりしてしまっています。

カテゴリ・クリエイションのコアなパートは、そのペルソナに対して、他社がこれまで見つけられていない課題を見つけ、伝えることです。すると、「これこそ自分が困っていたことだ」というペルソナに出会えます。そこには否定的な意見も多く出てきます。「長年取り組んでいることだし、新しいソリューションは必要ないよ」とかね。

メッセージに共感してくれる見込み客やコミュニティメンバーを探す旅は孤独なものです。しかし、メンバーが見つかれば、彼らは課題をまさに自分たちで解決しようとしているわけですから、あなたのメッセージを理解してくれようともするのです。Podcastを聞いたり、ブログ記事を読んだりする中で、「このブランドは自分に語りかけてくれている。私がまさに直面している問題を理解しているんだ」と声にし始めるのです。

でも、そんなふうに話してくれる彼らの周りには、それを受け入れてくれる人があまりいません。だからこそ、カテゴリクリエイターや、それを志すブランドには、これらの人々をまとめるチャンスがあるんです。非同期型のコミュニティの構築という観点でネットワークを広げたり、お互いのベストプラクティスを教え合うなど情報交換の機会をつくることができます。バーチャルでもリアルでも、オンラインでもオフラインでも構いません。

そして最終的には、この新しいコミュニティで彼ら自身がキャリアを築いていくのです。自分がそのコミュニティに属する人たちを集められる側になれたら、とてもパワフルな推進力が生まれます。なぜなら、あなたはこの新しいムーブメントや新しいメンタリティを信じる人たちの中心となれるからです。コミュニティは、あなたが作り出した波を、前へ前へと広げていく追い風になってくれます。

ただ、ここで誤解してしまいがちなこととして、カテゴリを創るのは企業ではなく顧客であることを忘れずに。そのカテゴリが本物であることを提唱したり、立証したりしていくだけでなく、あなたがそれをリードしていく会社だと主張することも、ブランドとしてのあなたの仕事です。

BRIDGE編集部註:この後の『これがB2Bマーケティングの「ニューノーマル」』などの続きはこちらから。

———

ALL STAR SAAS BLOGは、SaaS特化型ベンチャーキャピタルALL STAR SAAS FUNDが、SaaS業界で活躍する注目パーソンや最先端の取り組みを行うSaaS企業からノウハウや知識を学び、実践例とともに記事やポッドキャストを配信するSaaS特化型ブログです。SaaSに携わるすべての人、そしてSaaS業界全体の成長に貢献することを目指しています。メールマガジンも購読受付中

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


元オリンピック選手が立ち上げた女性向けウェルネスアプリ「Jennis」

<ピックアップ> Jess Ennis-Hill’s FemTech startup raises £1m 重要なポイント:イギリス代表の元オリンピック選手 Jessica Eniss-Hill 氏が立ち上げた女性向けウェルネスアプリを開発する Jennis は10月4日、100万ポンド(約1.6億円)のプレシード資金の調達を発表した。 このラウンドは、ヘルシンキを拠点とする Maki.vc がリ…

Image credit: Jennis

<ピックアップ> Jess Ennis-Hill’s FemTech startup raises £1m

重要なポイント:イギリス代表の元オリンピック選手 Jessica Eniss-Hill 氏が立ち上げた女性向けウェルネスアプリを開発する Jennis は10月4日、100万ポンド(約1.6億円)のプレシード資金の調達を発表した。

  • このラウンドは、ヘルシンキを拠点とする Maki.vc がリードし、既存の投資家である Venrex とエンジェル投資家が参加した。

詳細:Jennis は元オリンピック陸上選手の Ennis-Hill 氏により、産後の女性も自身の身体的ピークを維持することを目指して2019年に立ち上げられた。

  • Jessica 氏自身も息子の出産後2014年のシーズンは欠場したものの、翌年の世界選手権で金メダルを獲得し、2016年のリオオリンピックでは銀メダルを獲得している。
  • 同社は月経周期を記録し、ホルモンサイクルに合わせたワークアウトプログラムを提案することで、女性が身体的・精神的に健康であることを支援するウェルネスアプリを提供する。ワークアウトは、創設者である Jessica 氏自身が指導する。
  • 現在アプリのプログラムの中心となっているのは運動だが、今後は栄養や睡眠、呼吸など他の分野にも拡大していく予定という。
  • 今回の資金調達は、生理周期が女性アスリートに与える影響についての5カ月間の研究費のほか技術チームを強化するためにも使用される予定という。具体的に2022年には、関連する他のアプリやウェアラブルデバイスとの統合、AI を利用したパーソナライゼーションなどがロードマップに含まれているという。
  • 同社を立ち上げた理由と今回の調達について、創業者のJessica氏は次のように語っている。

私は私自身がプロのアスリートとして幸運にも手に入れることができた、女性の身体やフィットネスに関する信頼できる情報や専門知識を提供するためにJennisを設立しました。(中略)

今回の投資により、私たちはより多くのエンジニアを採用します。その結果、より多くの女性がこれまでにない方法で自分の体やホルモンについて理解できるようになるでしょう。

背景:今回調達した資金による研究を主導する生理学者の Emma Ross 氏は、次のようにコメントしている。

スポーツ・運動科学の研究のうち、女性のみを対象とした研究はわずか6%であり、女性の身体についてや、女性の身体を最大限に活用する方法を知るうえで、データには大きなジェンダーギャップがあります。私たちは今回の研究で女性ホルモンの詳細を明らかにし、研究データのジェンダーギャップを埋めることを目指します。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

via BusinessCloud

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


ローンチから2年で時価総額77.5億米ドル、「Hopin」急成長を支えた19のステップ

SHARE:

<ピックアップ> What You Learn at a Startup that Grows from $0 to $7.75 Billion in 2 Years スタートアップを定義する基準は異なるが、典型的には、J カーブを描いて急速に成長するロケット企業をスタートアップと呼んでいる。オンラインイベントの主催者プラットフォーム「Hopin」もこの解釈に合致したスタートアップだ。2019年に…

Hopin 創業者兼 CEO のJohnny Boufarhat 氏
Image credit: Hopin

<ピックアップ> What You Learn at a Startup that Grows from $0 to $7.75 Billion in 2 Years

スタートアップを定義する基準は異なるが、典型的には、J カーブを描いて急速に成長するロケット企業をスタートアップと呼んでいる。オンラインイベントの主催者プラットフォーム「Hopin」もこの解釈に合致したスタートアップだ。2019年にイギリスに設立された Hopin は、過去2年間で10億米ドルを調達し、ヨーロッパを越えて、世界で最も急速に成長しているスタートアップの一つになった。

時価総額は77億5,000万米ドル。また、従業員は2年で8人から800人に増え、急成長を成し遂げた。Hopin は新型コロナウイルスの感染拡大でオフラインイベントが無くなる中、オンラインでイベントを開催できるソリューションを提供してきた。ウェブセミナーなどのコンテンツ消費に重点を置いたものではなく、世界の人々を接続することに重点を置いたのが特徴的だ。 Hopin は資金調達と同時にライブストリーミングビデオプラットフォーム「StreamYard」など6社を買収、市場の拡大と先取独占に乗り出している。

Hopin の投資タイムライン

  • シードラウンド …… 2020年2月、650万米ドル調達。従業員8人。
  • シリーズ A ラウンド …… 2020年6月、4,000万米ドル調達。従業員60人。
  • シリーズ B ラウンド …… 2020年11月、1億2,500万米ドル調達。従業員215人。
  • シリーズ C ラウンド …… 2021年3月、4億米ドル調達。従業員400人。
  • シリーズ D ラウンド …… 2021年8月、4億5,000万米ドルを調達。従業員800人。

Hopin はどのようにしてこのように急成長を遂げられたのだろうか。Hopin は、従業員が成長のために最初の6ヶ月間に歩んだステップと、2年間で学んだことを明らかにした。

<関連記事>

Hopin の時価総額成長カーブ(2021年3月1日現在)
Source: dealroom.co and Google Finance

Hopin が初期に実施した厳しいステップ19件

  1. 製品デザインにこだわりを持ち、エンジニアであり、天性のセールスマンでもある、ビジョナリーな創業者と共に始めよう。ほとんどの企業は、この最初のステップを通過することすらできない。Hobin は、Johnny(CEO の Johnny Boufarhat 氏)がいるからできた。
  2. エンジニアだけを契約社員として雇い、他にもう一人、文章を書いたり、販売したり、顧客の成功を手助けしたりできる一般的な起業家を雇う。
  3. バイラルな成長ループ(訪れる各個人にに加え、知り合いを1人以上呼び込める仕組み)が組み込まれた素晴らしい製品を作る。
  4. 主要な ICP と密接に協力して、製品のロードマップを作成する。最初に提供した市場が、最終的に支配する市場になるとは限らないことを忘れない。Hopin では、ソロプレナー(個人で活動する起業家)、ブティックエージェンシー、インフルエンサーからスタートしたが、急速に市場を拡大した。
  5. より多くのエンジニアを雇用する。
  6. 魅力的な顧客と最初の年間契約を結ぶ。
  7. プレシードまたはシードラウンドについて投資家と話し始める。
  8. カスタマサクセス担当者、サポート担当者、オペレーションを得意とする営業担当者を採用する。
  9. アーリーアクセスでローンチ。ウェイティングリストを作成し、客を徐々に迎えていく。HubSpot CRM、Zapier、Stripe、Typeform などの無駄のないマーケティングテックのスタックを使う。このウェイティングリストがあなたのコミュニティだ。StreamYard には、絶賛されるファンのコミュニティを作るための素晴らしい設計図がある。
  10. 認知度の高いロゴの使用を顧客に許可してもらい、良いロゴや数字を使ったケーススタディを厳選して公開する。これらのケーススタディは、自社がどのような顧客を対象としているかを市場に反映させる(例:エンタープライズと中小企業の事例など)。
  11. PR 会社を雇って話題性を高める。
  12. エンジニアを増員する。組織や製品管理に注力し、GTM と協力して顧客に優しい製品のリリースプロセスを開始する。製品のマーケティング担当者を雇う。そして、ARWAG(=Always Release with a GIF、リリースは常に GIF 画像付で発行)。
  13. セールスチームの規模を拡大し、デモを行い、より多くの取引を成立させる。ビジネスオペレーション(biz ops)のリーダーを導入する。
  14. サクセスチームとサポートチームの規模を拡大する。製品が良いものであればあるほど、これらのチームは小さくすべきだ。製品が複雑であればあるほど、これらのチームは大きくする必要がある。また、ハイパースケーリングでは、サポートコンテンツがすぐに古くなってしまうので、常に新鮮で最新の状態を保つためのプロセスを構築してほしい。
  15. ブランド、クリエイティブ、広告、SEO、コンテンツ、イベント、PR など、マーケティング活動のほとんどをアウトソースするために、今では5社以上のエージェンシーと協力しているはずだ。明確なブリーフを書く。ベンダーを Slack に入れる。適していないエージェンシーには、すぐに連絡を取ろう。
  16. 価格設定を試す。競合他社と比較して、市場のどこに位置したいのか? 理想的には、無料版を提供して、どこかに自社のブランドを透かしで入れておくといいだろう(バイラルな成長ループを生む)。また、常に次のプランに取り組んでほしい。
  17. コミュニティからのフィードバック(Facebook グループでもよい)やユーザ調査(Hotjar がよい)を活用し、顧客を次のプランに移行させるために必要な機能を特定しよう。
  18. 製品と市場の適合性(PMF、Product Market Fit)とは、成長数が上昇し、適切な WoW に確実に移行していることだ。ウェイティングリストが膨らんでいること。客が定期的にハッピーレビューを書いているはずだが、そうでない場合はインセンティブを与え、客が製品を調べているレビューサイトでトップになるようにしよう。
  19. ローンチと同時にシリーズ A ラウンドの発表を行い、主要な機能を発表する最初の顧客イベントにトラフィックを誘導する。

via Entrepreneur’s Handbook

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


バーチャルイベントプラットフォーム「Hopin」運営、シリーズCでa16zらから4億米ドルを調達——時価総額は56.5億米ドルに

SHARE:

バーチャルイベントスペースが急成長する中、イギリスを拠点とする Hopin は4日、Andreessen Horowitz と General Catalyst が共同でリードしたシリーズ C ラウンドで4億米ドルの資金調達を行ったことを発表した。このラウンドで同社の時価総額は56.5億米ドルという驚異的な金額に達した。 パンデミックの影響で人同士が会うミートアップが保留されるようにになる前、偶然…

Hopin
Image credit: Hopin

バーチャルイベントスペースが急成長する中、イギリスを拠点とする Hopin は4日、Andreessen Horowitz と General Catalyst が共同でリードしたシリーズ C ラウンドで4億米ドルの資金調達を行ったことを発表した。このラウンドで同社の時価総額は56.5億米ドルという驚異的な金額に達した。

パンデミックの影響で人同士が会うミートアップが保留されるようにになる前、偶然にも2019年6月に設立された Hopin にとっては旋風のような20ヶ月間だった。同社は12カ月前に650万米ドルのシードラウンドを調達し、その後、昨年6月に4,000万米ドルのシリーズ A、11月には1億2,500万米ドルのシリーズ B を調達し、Hopin の時価総額は21億米ドルに達していた。

Hopin はまた、2020年の開始時にはわずか6人だった従業員を現在の410人にまで増やしたことも明らかにしている。そして、前回の資金調達から3ヶ月で、ヒューレット・パッカード、アメリカン・エキスプレス、ポッシュマーク、フィナンシャル・タイムズなど、3万社の新規顧客を増やしたという。

広範なイベント業界を見渡してみると、あらゆる規模の企業がテクノロジーに投資し、厳格なソーシャルディスタンスのプロトコルを遵守しながらも、「通常のビジネス」の様相を取り戻そうとしているのと同様の傾向が見て取れる。これにより、企業はより少ないリソースでカンファレンスの規模を拡大し、営業・マーケティングチームがデジタルインタラクションとビジネス目標を関連付けるのに役立つ、無数のデータポイントにアクセスすることが可能になる。投資家は、オンラインイベントが単独のフォーマットとして、あるいは新たなハイブリッドモデルの一部として、今後も存続することに賭けていることは明らかだ。

<関連記事>

Hopin 創業者兼 CEO のJohnny Boufarhat 氏
Image credit: Hopin

標準的なオンラインイベントプラットフォームに搭載されている、チケッティング、ブレイクアウトルーム、ライブビデオストリーミング、ネットワーキングツールなどの通常の機能に加えて、Hopin の大きな売りは、データとトラッキング機能を組み合わせて提供することだ。これには、ユーザレベルでのインタラクションや行動インサイト、バーチャルブース訪問後の潜在的なリード追跡やフォローアップ、ターゲティングマーケティングなどが含まれる。

企業は、展示会ブースで最も人気のあるブレイクアウトやエリア、メッセージやネットワーキングミーティングの数などのリアルタイム分析から、来場者がスペースからスペースへどのように移動したかの深いインサイトまで、最も気になるデータを視覚的に要約して表示することができる。

Hopin は、Salesforce、Slack、Hubspot、Mailchimp、Zapier など無数のプラットフォームとの連携により、特にエンタープライズレベルのビジネスをターゲットにしている。また、企業が独自のシングルサインオン(SSO)システムを使用して参加者がHopinにログインできるようにすることも可能だ。

Hopin + analytics
Image credit: Hopin

Hopin は 今回調達した資金をプラットフォームとチームの規模を拡大し、「より良い製品を作る」ために使うと、創業者兼 CEO のJohnny Boufarhat 氏は VentureBeat に語った。

世界が新しい状態に移行しつつあることを認識しているので、世界中の人々にリーチすることが簡単でアクセスしやすいものにするだけでなく、Hopin を通じてこれまで以上に意味のあるものになるような現実に向けて投資を行っている。

Boufarhat 氏は今後の具体的な機能や製品については明言しなかったが、セキュリティが同社の戦略上にあることを示唆した。

Hopin は特に、企業顧客向けにセキュリティとカスタマイズ機能を追加することに注力している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


フードデリバリ大手Deliveroo、シリーズHで1.8億米ドルを調達——時価総額70億米ドル、世界でクラウドキッチン強化へ

SHARE:

Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから。 ロンドンを拠点とするオンラインフードデリバリ企業 Deliveroo は、シリーズ H ラウンドで Durable Capital Partners と Fidelity Manag…

Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから


ロンドンを拠点とするオンラインフードデリバリ企業 Deliveroo は、シリーズ H ラウンドで Durable Capital Partners と Fidelity Management and Research Company のリードにより、1億8,000万米ドルを調達した。この調達を受けて、Deliveroo の時価総額は70億米ドルに達した。

Image credit: Deliveroo

同社は声明の中で、消費者の利用が増える中で、今回の出資は IPO を前に実施されたものだと説明した。今回調達した資金により、同社はレストラン、ライダー、消費者向けのサービスをさらに発展させていく。

店内座席を持たない厨房のみのフードデリバリを提供する「Deliveroo Editions(編注:ゴーストレストランまたはクラウドキッチンとも呼ばれる領域) 」の拠点をグローバルに拡大、協力するパートナーを増やし、サブスクリプション会員制サービスを新たな地域に展開する計画だとしている。また、オンデマンド食材サービスを拡大し、ライダーをサポートするための新たな取り組みを開始する予定だ。

今回の投資は、レストランをサポートするための新しい技術ツールを開発し、ライダーにより多くの仕事を提供し、顧客の選択肢を広げ、これまで以上に多くのレストランから好きな食べ物を提供することで、革新を続けていくのに役立つだろう。(Deliveroo 創業者兼 CEO の Will Shu 氏)

Research & Markets のレポートによると、オンラインフードデリバリ市場は、2023年に1,543億米ドルに達すると予想されている。この分野の主要プレーヤーには、Crunchbase によると累積で7億4,950万米ドルを調達したベルリン拠点の Foodpanda、配車サービス大手 Uber 傘下の Uber Eats などがいる。

店内座席を持たない厨房のみのフードデリバリを提供する「Deliveroo Editions」の拠点
Image credit: Deliveroo

Shu 氏と Greg Orlowski 氏によって2013年に設立された Deliveroo は、オーストラリア、ベルギー、フランス、香港、イタリア、アイルランド、オランダ、シンガポール、スペイン、アラブ首長国連邦、クウェート、イギリスなど12市場の約800都市で事業を展開している。

同社は2019年に Amazon がリードしたシリーズ G ラウンドで5億7,500万米ドルを調達した。

【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


英国で6組に1組が直面する不妊治療、雇用主負担のサービスが台頭

ピックアップ:UK Fertility Startup Fertifa Raises a £1M Seed Round Led by Passion Capital ニュースサマリ:英国で不妊治療を企業(雇用主)向けに提供するFertifaは11月2日、シードラウンドにて100万ポンドの資金を調達したことを発表した。本ラウンドはPassion Capitalが主導し、エンジェル投資家らも参加してい…

ピックアップ:UK Fertility Startup Fertifa Raises a £1M Seed Round Led by Passion Capital

ニュースサマリ:英国で不妊治療を企業(雇用主)向けに提供するFertifaは11月2日、シードラウンドにて100万ポンドの資金を調達したことを発表した。本ラウンドはPassion Capitalが主導し、エンジェル投資家らも参加している。

詳細な情報:同社は2019年8月にロンドンにて設立。Passion CapitalのパートナーでFertifaの取締役に参画したBurbidge氏がTelegraphに寄せたコメントによると、同社は創業者兼CEOのTony Chen氏が自身ら夫妻も不妊治療の経験を経たことから創設された。

  • 同社は英国の企業(雇用主)の従業員向けに、体外受精治療や卵子・精子の凍結などの不妊治療サービスを従業員に提供している。また、ホルモンや精子の検査キットやビデオ相談などのツールを利用して、従業員がCOVID-19流行中も家庭で不妊治療を継続することもできる。現時点で約70万人の英国人従業員にサービスを提供しているという。
  • 同社リリースによると、英国では6組に1組のカップルが直面し、約350万人がこの課題を抱えているという。また、4人に1人の女性が流産を経験し、LGBT+の従業員は全員親になるためのサポートを必要とするなど、不妊治療を必要とするシーンは拡大を続けていると指摘している。
  • 今回調達した資金は、英国とヨーロッパにおけるFertifaの成長を加速させると同時に、プラットフォームを強化し、技術を駆使した革新的なテレヘルスソリューションを展開するために活用される。

背景:Pharmiwebのデータによると、世界の不妊治療サービス市場は2018年の初期推定値2,000万ドルから2026年には推定値4,100万ドルに上昇すると予想されている。こうした流れの中、米国においても雇用主負担の不妊治療がますます一般的になってきており、ProgynyCarrotなどの企業の台頭が、雇用主がこれらの福利厚生を採用することの重要性のアピールにつながっている。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


女性のライフステージ「更年期障害」にテック・アプローチするMPowder

ピックアップ:UK femtech MPowder closes €550K seed round to support women experiencing menopause ニュースサマリ:ロンドンを拠点とし、更年期障害向けサプリメントのEコマースを展開するMPowderは、11月4日、55万ユーロのシードラウンドでの資金調達を発表した。本ラウンドにはPink Salt Ventures、F…

画像出典:MPowder 公式ウェブサイト

ピックアップ:UK femtech MPowder closes €550K seed round to support women experiencing menopause

ニュースサマリ:ロンドンを拠点とし、更年期障害向けサプリメントのEコマースを展開するMPowderは、11月4日、55万ユーロのシードラウンドでの資金調達を発表した。本ラウンドにはPink Salt Ventures、Founders Factory、Mumsnet共同創業者のCarrie Longton氏をはじめとするエンジェル投資家が参加した。

詳細な情報:MPowderは、同社ウェブサイト上で顧客に更年期障害の3つのステージに合わせた植物性の粉末サプリメントを販売している。

  • 同社は2019年、創業者兼CEOのRebekah Brown氏によりロンドンで設立。Evening Standardの記事によると、Brown氏はクリエイティブエージェンシーで幹部を務めていた46歳の時、更年期障害の症状に悩まされていたものの医師からは診断が下されず、市販のサプリメントを摂取するように勧められた。しかし、膨大な製品の中から何を選ぶべきかわからなかったという原体験が設立のきっかけだという。
  • Brown氏は今回の調達に関する同社プレスリリースにおいて、更年期障害についての理解や研究は十分ではなく、更年期障害は人生の中年期のエンパワーメントのカテゴリーであるべきなのに、終末期のカテゴリーとして提示されていると指摘している。その上で、人口の51%が通過するライフステージを革新させるソリューションが必要とこの事業の重要性を伝えている。
  • 今回調達した資金は、生産規模や臨床試験の拡大、チームの構築に活用する予定だという。

背景:同社プレスリリースによると、英国だけで毎年1,300万人が更年期を迎え、更年期障害市場は2023年までに約44億7,000万ユーロの規模になるという試算を提示している。また、2015年時点の推計では、2030年までの15年間で更年期に入る人の数が全世界で12億人にのぼるとされている。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


女性特有の疾患を救え、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)特化の「PERLA Health」

SHARE:

ピックアップ:FemBeat: Perla Health Wants To Demystify Polycystic Ovary Syndrome (PCOS), Which Affects 1 In 10 Women 重要なポイント:ロンドンを拠点とするPERLA Healthは9月29日、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)を抱える女性に向けたサービスの正式リリースを発表した。例年9月に行われるPC…

画像出典:PERLA Health

ピックアップ:FemBeat: Perla Health Wants To Demystify Polycystic Ovary Syndrome (PCOS), Which Affects 1 In 10 Women

重要なポイント:ロンドンを拠点とするPERLA Healthは9月29日、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)を抱える女性に向けたサービスの正式リリースを発表した。例年9月に行われるPCOS啓発月間が開催されたタイミングでの発表となった。PERLA Healthの会員になることで、電子書籍、チェックリストなどのリソース活用が可能となり、イベント、カンファレンス、コミュニティーなどの参加、PCOS専門家への相談といったサービスを受けることができる。

詳細情報:PERLA Healthは、フェムテック関連のニュースやデータベースを公開するプラットフォームFemtech Insiderの創設者でもあるKathrin Folkendt氏が発案。医薬品業界での専門知識を持ち、武田薬品工業に勤務するJanine Kopp氏を共同経営者として迎えサービスをスタートした。Folkendt氏自身も何年も症状に悩まされた後、30代になってからPCOSと診断されたという。Forbesのインタビューでは「私自身がPCOSを患っているので、この会社の使命は私の本望です」と創業の経緯を明かしている。

  • PCOSは不規則な生理、過剰なアンドロゲン分泌による体毛やにきびの変化、排卵障害など患者それぞれに違う症状を引き起こすため、誤情報も多いとFolkendt氏は指摘する。また、もうひとつの問題には、現段階では確固たる治療法が存在しないにもかかわらずサプリメントなどを販売することで、PCOSで苦しむ女性を騙す悪質なサービスが点在しているという。
  • こうした問題に対し、共同経営者のKopp氏はForbesのインタビューで「私たちは、エビデンスに基づき、研究に裏打ちされた情報を発信する場を構築する」と語っている。また、同社オウンドメディアで2020年6月に公開されたFolkendt氏のブログでは、今後は一流の医療と診断を効率的かつ手頃な価格で提供できるようなプラットフォームの構築を計画していることを明かしている。

背景:フェムテック分野は2025年までに500億ドル規模の市場になると予想されているが、PCOSや更年期障害、子宮内膜症など、女性の健康に関わる疾患についての分野への投資はこれまでは後回しにされてきた。しかし、2020年8月にPitchBookが公開したフェムテックに関する四半期報告書では、子宮内膜症の世界市場は23億ドルに達すると予想されており、10人に1人の女性が罹患する子宮内膜症はPCOSと同様に巨大な投資機会としてスポットライトを当てている。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録