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Warrantee、米やシンガポールで新ビジネスモデル「無料保険サービス」に参入へ——SPAC経由の米IPOも視野?

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから Warrantee のことを BRIDGE で初めてカバーしたのは、今から7年前の2014年2月のことだ。大阪市などが主催するスタートアップイベント「HackOsaka 2014」のファイナリストに選ばれた庄野裕介氏(Warrantee 創業者)は、ひとり暮らしを始めた際に買った家電が片っ端から壊れていたという稀有な体…

Image credit: Warrantee

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

Warrantee のことを BRIDGE で初めてカバーしたのは、今から7年前の2014年2月のことだ。大阪市などが主催するスタートアップイベント「HackOsaka 2014」のファイナリストに選ばれた庄野裕介氏(Warrantee 創業者)は、ひとり暮らしを始めた際に買った家電が片っ端から壊れていたという稀有な体験をきっかけに、保証書を電子化するサービス「Warrantee」を立ち上げた。

保証書は往々にして必要な時に出てこない。そんな保証書を電子的に管理できれば便利だろうとサービスを作ったものの、最初はどうやって企業にお金を払ってもらうか、ユーザをどうやって増やすか、まったく将来のことは考えてなかったという。「保証書を登録してくれたら、保証がもう1年無料でつく」というようなことができないか。それが、彼らの考える新しい保険サービスの原点だ。

Warrantee は2014年末にクックパッド(東証:2193)から出資を受け事業シナジーの模索を始める。庄野氏はこの経験から、「(Cookpad が)無料でありながら、これだけユーザを惹きつけられるのはすごい」と、改めて無料サービスの強さというものを痛感させられたという。Warrantee が現在主軸にしようとしているサービスが無料にこだわるのには、そんな背景がある。

家電の保証(≒保険)なら安いので(企業側がユーザの情報を得る対価として)無料にできるけど、自動車とかだと金額が大きくて無料にはできない。でも、例えば、それを1年を365日で割って、ユーザ1人の1日分として200円出してください、ということなら、できるだろうと。そして、そのユーザの情報をあげますよ、ということなら可能だろうと思った。(庄野氏)

インシュアテック参入時の記者会見。左から:Warrantee 代表取締役 庄野裕介氏、東京海上日動 常務執行役員 大塚祐介氏
Image credit: Warrantee

2017年、それまで「保証書の電子化」を謳っていた Warrantee は突如として「保険」を語り始めた。同社は保険各社との協業や独自運営でオンデマンド保険に参入、この経験を通じて、日本の保険業法をどうなっているか、政府諸官庁とどのような調整が必要か、身を持って学ぶことができたという。そして、このオンデマンド保険の保険料を無料にしたのが Warrantee のいう「フリーインシュアランス」だ。

例えば、エアコンメーカーのダイキンと、不動産フランチャイザーのセンチュリー21・ジャパンと組んだ例。ダイキンはエアコンを多数保有する不動産オーナーと繋がりたいと思っていたが、エアコンは家電量販店や住設会社を通じて販売されるため、エンドユーザであるオーナーの情報は持っていない。

そこでダイキンに協賛してもらうことで、Warrantee が不動産オーナーにエアコンの追加保証を無料提供。その代わりに、ダイキンは不動産オーナーの情報を手に入れることができた。ダイキンにとっても、不動産オーナーにとっても win-win な関係が生まれた。(庄野氏)

最初は家電から着手したフリーインシュアランスだが、現在では例えば、数千万円する医療機器を保有するクリニック向けのメニューも用意している。医薬メーカーや医療機器メーカーの医療機関への営業アプローチと言えば、MR(メディカル・レプリゼンタティブ)による現地訪問や電話攻勢を想像するが、医療従事者は多忙であることも多く効率的ではないらしい。クリニック向け無料保険への協賛対価としてメーカーに営業チャネルを提供すれば、医療従事者も話を聞く時間を快く確保してれる、というわけだ。

メーカーはあらゆるものを、売り切り型からサブスクへと持っていこうとしている。サブスクにすれば、どのユーザが今どの商品を使ってくれているか情報を把握できるし、例えば、商品が時代遅れや壊れる前に、購入後10年経ったら、ニューモデルの新品を追加費用無で送る、という運用だってできる。この時流の中で、フリーインシュアランスは大変相性がいいと思っている。(庄野氏)

この無料保険の考え方は、モノでなくてもヒトにも応用が可能だ。例えば、骨粗鬆症の症状が見られた人には、無料保険でカルシウム補充サプリメントを配布する、クリニックでの検診結果に応じて、無料保険で健康増進ができるサービスにキャンペーン加入できる、といった具合に。自分の情報を渡すことに抵抗を感じる人は一定数いるだろうが、メリットがそれ上回るなら理解は得やすい。

日本は国民皆保険制度があるので、高度な医療が安価で受けられる国。それに比べると、アメリカもシンガポールも皆保険制度が無く、病院やクリニックによって価格もまちまちなので、無料の保険サービスが参入しやすい素地がある。アメリカは健康保険だけでなく自動車保険も高い。シンガポールは新しいことを始めるのに適した地なので支社を置くことにした。(庄野氏)

Warrantee のコアチームは東京や大阪にいるが、コロナ禍で2週間の隔離という不便を強いられながら庄野氏が単身渡星を繰り返していたのは、こういう理由からだったのだ。売上額などは不明だが、このフリーインシュアランスの事業はかなりうまく行っているようで、関係者によると、Warrantee は近い将来、SPAC(特別買収目的会社)を通じたアメリカでの IPO を目指しているようだ。

今年2月には、日本のスタートアップのアメリカでの IPO を支援する SPAC として、Evo Acquisition Corp のスキームが明らかになった。Warrantee のような世界市場に活路を求める日本のスタートアップが、今後アメリカでの IPO を目指す事例は増えてくるだろう。

<参考文献>

音声ソーシャル「Discord」、時価総額100億米ドル超で売却を模索か(後編)

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(前編からの続き) Discord の買収に必要な100億米ドル以上の資金を持っているのは、かなり大きなゲーム会社である可能性もあるが、それ以上に、Microsoft、Amazon、Twitter、Google などのプラットフォームオーナーである可能性が高いと思われる。ゲーム会社の中には、ゲームスタジオやパブリッシャーとコミュニティを結びつける重要な役割を果たしている Discord が、一つの…

Discord 初期の頃の共同創業者 Jason Citron 氏と Eros Resmini 氏
Image Credit: Dean Takahashi

前編からの続き)

Discord の買収に必要な100億米ドル以上の資金を持っているのは、かなり大きなゲーム会社である可能性もあるが、それ以上に、Microsoft、Amazon、Twitter、Google などのプラットフォームオーナーである可能性が高いと思われる。ゲーム会社の中には、ゲームスタジオやパブリッシャーとコミュニティを結びつける重要な役割を果たしている Discord が、一つのコミュニティにしか興味を示さない相手に買収されてしまうのではないかと心配する人もいるはずだ。なお、Microsoft にコメントを求めたが回答を得られていない。

Discord を買収すると、Amazon が Twitch を買収したり、Microsoft が Mixer(現在は廃止)を買収したりしたのと同じように、Discord はゲームやその他のコミュニティ全体にサービスを提供する独立した企業から、特定の親会社にサービスを提供する企業に変わってしまう。Citron 氏が以前 CEO を務めた OpenFeint は2011年に Gree に1億400万ドルで買収されるなど、ある意味では成功を収めた。しかし、そのオーナーチェンジに多くのユーザが不満を抱き、Gree は最終的に OpenFeint を閉鎖してしまった。Discord で同じような結果になっても、Citron 氏が満足するとは思えない。

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従業員やその他の株主が流動性(すぐに現金が手に入ること)を得るためにストックオプションを他者に売却するセカンダリマーケットでの販売は100億米ドル以上の価格を示唆しているため、どのような取引も12月の70億米ドルを上回る時価総額になると思われる。もし Discord に入札合戦が起きれば、その価格はさらに高騰することは容易に想像できる、と関係者は述べている。また、売却の可能性の背景に詳しい2人目の関係者は、入札によって価格が200億米ドルを超えても驚かないと述べている。

Rainmaker Securities は、セカンダリマーケットの株式が過去12ヶ月で5倍になったと指摘している。そして Rainmaker Securities は、最新の入札額は1株450ドルで時価総額は推定112.4億米ドルだと述べている。しかし、一部の取引では時価総額が140億米ドルにも達している。これは、Discord の価値についての小さな、しかし重要な事実である。

Discord の最近の投資家には、Greenoaks Capital と Index Ventures がいる。それ以前の投資家には、Greylock、IVP、Spark Capital、Tencent(騰訊)、Benchmark などがいる。Citron 氏に売却の圧力がかかっているとすれば、それは初期の投資家からのものである可能性が高い。

Discord は現在までに4億8,000万米ドルを調達している。同社は、ユーザをサブスクリプションサービス「Nitro」にアップグレードさせることでマネタイズしているが、多くのユーザは無料で利用している。その過程で、多くの人が Discord に広告を導入するよう求めたが、Citron 氏はユーザ体験を損なうと考えてそれを避けた。しかし、Discord はゲーマーだけでなく、他のコミュニティにも手を広げたことで、同社の成長とサブスクリプションの収益基盤の拡大に貢献していることがわかった。

Discord のウリは高品質なオーディオを備えていることだが、Discord は Clubhouse とも競合している。Clubhouse は Andreessen Horowitz がリードしたラウンドで、評価額10億米ドルで1億米ドルを調達した。Discord を所有することは、Clubhouse に箔をつけることになり、Clubhouse に脅かされている Twitter や Facebook のような企業にとっても魅力的なものになるかもしれない。

Eros Resmini 氏、Stanislav Vishnevskiy 氏、Citron 氏の3人が Discord を始めたのは2015年。彼らは Hammer & Chisel というゲームスタジオを立ち上げ、多人数参加型オンラインバトルアリーナ(MOBA)のソーシャルゲームを作ろうとしていた。ゲームはうまく行かなかったが、、コミュニケーションサービスはうまくいった。筆者は初めて Discord の話を聞いたのは、カリフォルニア州サンマテオのレストランでCitron 氏と Resmini 氏に会った時のことだ。

Discord は今や、e スポーツのコミュニケーションやゲームのコミュニティチャットなどの目的で、非常に人気がある。社員数は350名を超えている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

音声ソーシャル「Discord」、時価総額100億米ドル超で売却を模索か(前編)

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コミュニケーションとチャットのプラットフォーム「Discord」が現在、100億米ドルをはるかに超える金額での売却プロセスを進めていることが GamesBeat の取材でわかった。 この件に詳しい2人の関係者によると、Discord は、同社の買収を希望する複数の企業からの関心を受け、売却のための選択肢を検討しているとのことだ。そして、ある情報筋によると、同社は1社と独占買収の話し合いに署名してお…

Image credit: Discord

コミュニケーションとチャットのプラットフォーム「Discord」が現在、100億米ドルをはるかに超える金額での売却プロセスを進めていることが GamesBeat の取材でわかった。

この件に詳しい2人の関係者によると、Discord は、同社の買収を希望する複数の企業からの関心を受け、売却のための選択肢を検討しているとのことだ。そして、ある情報筋によると、同社は1社と独占買収の話し合いに署名しており、これは売却に関する最終的な交渉に入っていることを意味しているそうだ。Discord は昨年12月、時価総額70億米ドル(Prime Unicorn Index による)で1億4,000万米ドルを調達している

Discordは、ゲーム会社とその最大のファンを音声やテキストチャットのコミュニティで結びつけるもので、戦略的資産とみなされている。しかし、売却するかどうかは、Discord CEO の Jason Citron 氏にかかっている。彼は、Discord が他の会社の一部として、その使命をよりよく果たすことができるかどうかを判断しなければならない。

ある関係者は、次のように語っている。

彼らが一部の関係者と積極的に話し合っていることを知っている。現在の市場状況から、彼らは数百億米ドルを要求できる状態にある。

Discord社のスポークスパーソンは、噂や憶測についてのコメントは控えたいと述べた。同社の計画を変えるようなことがたくさん起こる可能性がある。しかし、情報源によれば、Discord は買収されつつある段階にある。

ゲーム市場は今、計画や計算が乱立している。Roblox が株式公開で420億米ドルの価値があるのなら、あんなものやこんなものにもそれだけの価値があるはずだ、という考え方だ。Roblox は3月10日に株式公開を成功させたが、このことは、買収や株式市場を通じて自社の価値を最大化しようとしている他の企業にも窓が開かれていることを意味する。Discord は、通信技術を持つ他の企業が、最近の Roblox に続くことができるかどうかの試金石となるかもしれず、IPO の可能性についてもしばしば噂されている

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Discord は劇的な成長を遂げ、月間アクティブユーザ数は1億4,000万人を超えているが、まだ成長段階にあり、財務状況も今ひとつ目を見張るものではない。つまり、同社が株式公開を試みるのはまだ早いのではないかと関係者は述べている。Wall Street Journal は今月初め、2020年の Discord の収益は1億3,000万米ドルで、2019年の約4,500万米ドルから上昇したと報じた。その意味で、Discord は、皆がロックダウンしていたパンデミックの間に大きな利益を得た他の多くのゲーム会社と似ていた。

しかし、Discord はこの記事の中で、まだ利益が出ていないことを認めている。それに比べ、1月に時価総額114億米ドルで上場した Playtika は、2020年に23億7,000万米ドルの利益を上げている。Playtika はプレイ無料のゲームでのアプリ内購入で収益を上げており、Discord のプレイヤーの多くが有料サブスクリプションなしでも気にならない、というのとは対照的だ。

筆者が話を聞いたある情報筋によると、Discord は Qatalyst Partners に売却先候補企業を評価依頼したという。シリコンバレーのディールメーカー Frank Quatrone 氏(会長)が設立し、CEO George Boutros 氏が経営する Qatalyst は2018年、Discord が売りに出された際にそのプロセスを担当した。当時、同社は誰のオファーにも応じないことを決めていた。Qatalyst は本件についてコメントを控えた。

2018年の話は不変なもので、買収可能価格は20〜60億米ドルに及んでいた。しかし、買い手の多くは、Discord がやりたくないこと、例えば広告を受け入れることを望んでいた。また、Discord は当時、独立していることでその価値が最も守られると感じていた。つまり、現在の売却プロセスでは、Discord が実際に売却されない可能性もあるということだ。

名前を明らかにしないことを条件に、関係者は次のように語った。

真剣な買収の試みと、釣り目的との違いを見分けるのは難しい。いつ崩れてもおかしくない。現実には、Discord はとてもうまくいっている。彼らが売りたいと思う理由はない。彼らは今、自分たちの運命を完全にコントロールしているように見える。

後編に続く)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Clubhouseで話す人々にマネタイズの活路——Clubmarket、スポンサーシップマーケットプレイスをローンチ

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Clubhouse は最近大きな注目を集めているが、その人気あるソーシャル音声セッションにマネタイズをまだ導入していない。そんな中、独立系スタートアップの Clubmarket が、その方法を見つけ出した。 Clubmarket は、Clubhouse のプログラム作成者のためのスポンサーシップマーケットプレイスを立ち上げつつあると、Clubmarket 共同創業者の Tomer Dean 氏が …

スポンサーシップで Clubhouse をマネタイズする「Clubmarket」
Image Credit: Clubmarket

Clubhouse は最近大きな注目を集めているが、その人気あるソーシャル音声セッションにマネタイズをまだ導入していない。そんな中、独立系スタートアップの Clubmarket が、その方法を見つけ出した。

Clubmarket は、Clubhouse のプログラム作成者のためのスポンサーシップマーケットプレイスを立ち上げつつあると、Clubmarket 共同創業者の Tomer Dean 氏が VentureBeat にメールで語った。Clubhouse のマネタイズは、Clubhouse のセッション内でも人気の高いトピックだ。

iOS でのみ利用可能な Clubhouse は、1年前からβテストを実施している。しかし、ここ数カ月で急速に拡大し、12月には VC の Andreessen Horowitz の支援を受けて、時価総額10億米ドルで1億米ドルの資金調達を行った。モバイル関連調査会社 App Annie の推計によると、Clubhouse のこれまでのダウンロード数は1,270万件で、そのうち3月1日以降のダウンロード数は130万件となっている。全てのダウンロードのうち、アメリカでは370万件、日本では180万件、ドイツでは73.5万件となっている。

しかし、オーディエンスが急速に増えている一方、Clubhouse には広告も無ければ、ユーザに料金を請求することもない。また、Clubhouse の Room にいるスピーカーが講演料を請求する方法も無い。

しかし、Dean 氏はスポンサーシップのためのドアは開いていると言う。目下開発中の Clubmarket は、Clubhouse のクリエイターに、有料のブランドスポンサーシップへのアクセスを提供する。この若いスタートアップは、最初に受け入れるクリエイターの数を正確に発表していないが、その数はおそらく数千人になるだろうと、Dean 氏は語った。

このマーケットプレイスでは、ブランドがさまざまな方法で Clubhouse の Room をスポンサーできるようになる。

Clubmarket は、スピーカーの Clubhouse でのギグを支援。
Image Credit: Clubmarket
  • Room Branding………ニッチなトピックを議論する既存の Room は、Room 名に「Sponsored by X」を追加することで、企業にブランド認知を提供できる。(例:「How Startups Can Manage Their Tasks. Sponsored by Monday」)
  • Shoutouts………幅広いソリューションを議論する Room では、ベンダーの製品を議論に含めることができる。
  • Thought Leadership………Tesla CEO の Elon Musk 氏が Clubhouse でインタビューを受けた後、このアプリを利用するエグゼクティブが増えた。このギグによりテックエグゼクティブは適切な Room でインタビューを受けることができる。(例:「Interview AMA with VP Marketing @ Salesforce」)

さまざまな「ギグ」の価格は、各クリエイターが独自の料金を設定している。Clubmarket の Web サイトの見積ツールによると、500人のリスナーがいるテック関連の Room では、共同ブランドのスポンサーとして最大1,000〜2,000米ドルの料金を請求できる。「Drop-in Audio」の市場はまだ始まったばかりなので、ユーザの導入が進むにつれて価格が上昇する可能性がある。

このマーケットプレイスのアイデアは、Clubhouse のパネルから生まれた。先月、Product Hunt 創業者 Ryan Hoover 氏は、Clubhouse に関するコミュニティタウンホールを開催した。その中で、Product Hunt で Clubhouse 関連のサービスが急増していることに触れ欠けている点について言及、近々スポンサーシップマーケットプレイスが世の中に登場するだろうとコメントした。

その場にいたリスナーの一人である連続テック起業家は、思わず胸をなでおろした。彼は以前、需給の両側をマッチさせるマーケットプレイス(閉鎖済)を立ち上げた経験から、自分のチームが何かを開発し数週間で市場に投入できることを知っていた。現在、このマーケットプレイスは開発段階にあり、数週間後には初期ユーザの登録を開始する予定だ。

Clubhouse 自身も今週、20人のクリエイターがブランドスポンサーと協力して行う初のアクセラレータプログラムを発表したが、このプログラムはまだ一般には公開されていない。Clubmarket には、Dean 氏の他に Peleg Aran 氏や Nimrod Kramer 氏が共同創業者として名を連ねている。彼らはこれまでに、VC の支援を受けたスタートアップやマーケットプレイスを複数立ち上げてきた。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Dropbox、文書共有プラットフォームのDocSendを1億6,500万米ドルで買収へ

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Dropboxは、セキュアなドキュメント共有・追跡プラットフォームを提供するDocSendを、1億6500万米ドル相当の全額現金で買収する計画を発表した。 2013年にサンフランシスコで設立されたDocSendは、リンクベースのドキュメント共有アプローチにより、企業が扱いが面倒なメールの添付ファイルを利用しなくて済むようにしている。DocSendのアプローチでは、企業はファイルのダウンロードを管理…

Photo by Ian Lamont, used under the CC  Attribution 2.0 Generic license.

Dropboxは、セキュアなドキュメント共有・追跡プラットフォームを提供するDocSendを、1億6500万米ドル相当の全額現金で買収する計画を発表した。

2013年にサンフランシスコで設立されたDocSendは、リンクベースのドキュメント共有アプローチにより、企業が扱いが面倒なメールの添付ファイルを利用しなくて済むようにしている。DocSendのアプローチでは、企業はファイルのダウンロードを管理し、リアルタイムのエンゲージメントを把握しながら、いつでもアクセスを停止することが可能だ。さらにDocSendのプラットフォームを通じて、企業は共有したファイルを最新の状態に保てる。

Dropboxは企業向けのサービスを強化しており、Salesforceなどのビジネス向けサービスとの統合を進めている。昨年はGoogleとの提携を発表し、GSuiteユーザがDropboxにファイルを保存できるようになった。DocSendの買収は、2019年に電子署名のスタートアップHelloSignを2億3,000万米ドルで買収したのに続きDropboxにとってここ数年で2度目の買収となる。

DocSendとHelloSignはどちらも、ドキュメントの遠隔管理と配布に関係している。実際にDocSendにはすでに電子署名機能が組み込まれている。 Dropboxの共同創設者兼CEOのDrewHouston氏はプレスリリースで、Dropbox、DocSend、HelloSignを、コラボレーション、共有、電子署名を含む「エンド・ツー・エンド・スイート」としてパッケージ化し、企業が「重要な文書のワークフローを最初から最後まで管理」できるようにする計画であると述べている。

Dropboxがエコシステム内のどの製品が完全に統合された機能として最も価値があるかを判断するために必要なデータへアクセスしていることが明らかになった。Dropboxはエクステンションプログラムを拡大して多数のビジネスアプリをサポートし、2019年からはDocSendとの統合機能を提供している。エクステンションプログラムはもともと2018年に開始され、その2カ月後にDropboxが買収するスタートアップHelloSignを含むインテグレーション機能を当初から提供していた。

DocSendはAirtableやGartnerといった著名な企業を含めすでに約17,000社を超える顧客を有しているため、Dropboxは自社製品群のクロスセルやアップセルを行うことで、市場のシェア獲得をより容易に行えるだろう。

今月後半に買収が完了するまでの間にDocSendの変更はほとんど行われず、買収後にスタンドアロンなプロダクトとしてのDocSendがどうなるかについてDropboxは明確にしていない。

広報担当者はVentureBeatに対して次のようにコメントした。

私たちの目標はDocSendによる追加の機能やDropboxとのより深い統合を通じて、付加価値の向上を加速させることです。将来的にはさらに多くを共有することになるでしょう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

自律走行自転車「REV-1」:ミシガン大発Refraction AI、420万米ドルをシード調達(2/2)

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(前編からのつづき)REV-1の知覚システムは、豊富なレーダーと超音波センサーに加えて、12台のカメラで構成されている。同社はパッケージのコストが競合他社の使用するLiDARセンサーの数分の1しかかからないと主張している。ロボットは雨や雪などの悪天候でも運行でき、ナビゲーションは高解像度のマップに依存しない。 ミシガン州アナーバーに拠点を置くProduce Stationとの提携に先立ち、REV-…

Image Credit: Refraction AI

前編からのつづき)REV-1の知覚システムは、豊富なレーダーと超音波センサーに加えて、12台のカメラで構成されている。同社はパッケージのコストが競合他社の使用するLiDARセンサーの数分の1しかかからないと主張している。ロボットは雨や雪などの悪天候でも運行でき、ナビゲーションは高解像度のマップに依存しない。

ミシガン州アナーバーに拠点を置くProduce Stationとの提携に先立ち、REV-1は3ヶ月のパイロットプログラムの一環として、ランチタイムにMiss KimやTio’s Mexican Cafeなどのアナーバーのレストランから独占的な配達を行なった。レストラン側には一律7.50ドルを請求し、事業に賛同した500名を超えるRefractionの顧客は料金の一部を支払う(チップはRefractionのパートナーへ直接支払われる)。

2020年5月時点で、Refractionはアナーバーにおいて8台のロボットを稼働させている。今後数週間以内に20台を超えると予想されている。今回の資金調達によって総調達額はこれまでで1,000万ドル以上となった。

RefractionのCEOであるLuke Schneider氏は2020年秋のプレスリリースでこのように述べている。

ラストマイルデリバリーは、進化するテクノロジー、人口統計学、社会的価値および消費者モデルの強力な合体によってイノベーションが完成したセクターの典型例です。環境が変化し、伝統的なアプローチはレガシーインフラストラクチャのコスト、規制、ロジスティクスの課題に悩まされ、急増する需要への対応に悪戦苦闘しています。企業や消費者には選択肢がほとんどありません。

私たちのプラットフォームは現代に存在するテクノロジーを革新的な方法で利用し、人々が必要な商品を必要な時に、生活している場所で手に入れることができるようにします。さらに、私たちは企業コストを削減し、道路の混雑を緩和し、二酸化炭素排出量を低減させることのできる方法でこれを実現しています。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

自律走行自転車「REV-1」:ミシガン大発Refraction AI、420万米ドルをシード調達(1/2)

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準自動運転配達ロボットを開発するRefraction AIは本日(3月8日)、Pillar VCが主導するシードラウンドで420万ドルを調達したと発表した。同社によると、この資金は来年にかけて顧客獲得、地域拡大、製品開発に活用される。 COVID-19による医療危機は米国の多くの地域で悪化しており、自律走行ロボットやドローンによる商品輸送の採用を早めているようだ。それらには消毒が必要で、Kiwib…

Image Credit: Refraction AI

準自動運転配達ロボットを開発するRefraction AIは本日(3月8日)、Pillar VCが主導するシードラウンドで420万ドルを調達したと発表した。同社によると、この資金は来年にかけて顧客獲得、地域拡大、製品開発に活用される。

COVID-19による医療危機は米国の多くの地域で悪化しており、自律走行ロボットやドローンによる商品輸送の採用を早めているようだ。それらには消毒が必要で、KiwibotStarship TechnologiesPostmatesなどの企業は清掃チームが手作業で行っている。だが場合によってはRefractionのような配送ロボットは病気の感染拡大のリスクを最小限に抑えることができると考えられる。Allied Market ResearchおよびInfinitiの最近の市場レポートでは、ラストマイルデリバリー業界の年間成長率は今後10年間で14%を超え、自律型配送部門は2021年の119億ドルから2031年までに全世界で840億ドル以上へ24%以上成長すると推測されている。

Refractionは、2019年7月にMatt Johnson-Roberson氏とRam Vasudevan氏によって共同設立された。2人ともミシガン大学の教授だ。提携する複数の小売業者から半径数マイル以内の人々がRefractionのロボット「REV-1」による配達を注文できる。顧客が専用webサイトで注文すると、Refractionの従業員が店舗で車両に商品を積み込み、受取人にはテキストメッセージが送信される。メッセージにはロボットが到着した時に収納コンパートメントを開くためのコードが添付されている。

REV-1は電動自転車とほぼ同じ大きさで、法的には電動自転車に分類される。重さは約100ポンド(約45キログラム)、高さは3つの車輪を含めて約4フィート(約122センチ)だ。平均して時速10〜15マイル(時速約16〜24キロ)の速さで進み、停止距離は非常に小さい。コンパートメントには6袋ほどの商品を入れることができる。(後編につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

企業向け業務自動化のAIスタートアップAllganize、シリーズA2で10億円を調達——韓国系VC、三井住友銀行、KOIFから

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オークランド、東京、ソウルを拠点に、ディープラーニングを使った企業向け業務自動化サービスを開発・提供する Allganize(オルガナイズ)は9日、シリーズ A2 ラウンドで10億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、Atinum Investment、Naver と TY Holdings と Mother Fund(Smart Korea Naver-Stonebridge Ri…

Image credit: Allganize

オークランド、東京、ソウルを拠点に、ディープラーニングを使った企業向け業務自動化サービスを開発・提供する Allganize(オルガナイズ)は9日、シリーズ A2 ラウンドで10億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、Atinum Investment、Naver と TY Holdings と Mother Fund(Smart Korea Naver-Stonebridge Rising Fund を通じて)、三井住友銀行、KDDI とグローバル・ブレイン(KDDI Open Innovation Fund=KOIF を通じて)、SparkLabs Ventures。

SparkLabs Ventures は前回シリーズ A1 ラウンドのリードインベスターであり、KOIF はシードラウンドとシリーズ A1 ラウンドに続き、今回も含めすベてのラウンドで出資に参加している。同社の創業以来の累積調達金額は約1,360万米ドル(約14.8億円)。今回調達した資金により、Allganize は、AIソリューションの更なる高度化、グローバル展開を加速させ、AI 人材の積極採用も進めるとしている。

Allganize は、グロースハック・ツールの 5Rocks の前 CEO イ・チャンス(이창수、Changsoo Lee)氏が2017年に設立したスタートアップだ(5Rocks は2014年、Tapjoy にバイアウトしている)。日本国内では、5Rocks 時代に日本代表だった佐藤康雄氏が、5Rocks イグジット後にも Allganize の日本市場開拓をリード。2019年2月には Allganize の日本法人を東京・品川に設立している。

チャットボットの「Alli」
Image credit: Allganize

現在 Allganize が主力としているのは、企業が従業員向けに提供できるチャットボットの「Alli」と「Cognitive Search(認知検索) 」だ。Alli は従業員からの問い合わせへの対応やレポーティングが自動化でき、Cognitive Search では、エンドユーザーの自由入力による問い合わせや質問に対して、機械読解等の技術により、規約やマニュアル、ガイドなどから、直接回答を探し提示する。

今回出資した三井住友銀行を傘下に置く三井住友フィナンシャルグループ(東証:8316)は、Allganize、日本総合研究所、JSOL とともに自然言語処理に特化した AI 「BERT」を開発。SMBC 日興証券と三井住友カードのコールセンターの照会応答支援業務を皮切りに、グループ全体や外販を図る。三井住友フィナンシャルグループ以外では、日本で花王、KDDI、日立グループ、パーソルグループ、韓国で SK Telecom、LG U+ などが導入、2020年は前年比で350%の成長(売上ベース)を達成したという。

音声書き起こしツール開発のOtter.ai、シリーズBのエクステンションラウンドで5,000万米ドルを調達

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カリフォルニア州ロスアルトスを拠点とする AI 書き起こしスタートアップ Otter.ai は2月25日、Spectrum Equity がリードしたシリーズ B ラウンドで、1,000万米ドルのコンバーチブルノートを含む5,000万米ドルを資金調達したと発表した。この資金で、同社は AI、ディープラーニング、自然言語処理、フロントエンドとバックエンドのエンジニアリング、リーダーシップチームを雇用…

Image credit: Otter.ai

カリフォルニア州ロスアルトスを拠点とする AI 書き起こしスタートアップ Otter.ai は2月25日、Spectrum Equity がリードしたシリーズ B ラウンドで、1,000万米ドルのコンバーチブルノートを含む5,000万米ドルを資金調達したと発表した。この資金で、同社は AI、ディープラーニング、自然言語処理、フロントエンドとバックエンドのエンジニアリング、リーダーシップチームを雇用し、今後1年間で人員を3倍に増やす計画だ。

2025年までに318億2,000万米ドル規模に成長すると推定されている音声書き起こし市場は競争には事欠かない。しかし、音声テキストサービス「Otter」を運営する Otter.ai(旧称:AISense)は、創業から5年間でこの分野を開拓することに成功した。Otter が230カ国以上で採用されたことで、同社の収益は2020年に800%急上昇した。同社によると、現在までに合計時間で30億分、1億件以上の会議を書き起こしたという。

Otter.ai は、2016年に CEO の Sam Liang 氏とエンジニアリング担当副社長の Yun Fu 氏によって設立された。Liang 氏は、Google マップアプリの「blue dot」を開発した Google ロケーションチームを率い、2013年に Alibaba(阿里巴巴)に買収されたモバイルスタートアップ Alohar を立ち上げた。

Google、Yahoo、Facebook、MIT、スタンフォード大学、デューク大学、ケンブリッジ大学出身のチームが開発した Otter.ai のコア技術は、会話用に最適化されている。ディアリゼーション(diarization)と呼ばれる技術を使って話者を区別し、一人一人の声に固有プリントを生成することができる。書き起こしはクラウド上で処理され、Web サイト、Dropbox、iOS / Android モバイルアプリから利用可能になる。検索、コピー&ペースト、スクロール、編集、共有が可能で、各録音の上部には、よく使われる用語が記録されている。

Otter.ai のスポークスパーソンは VentureBeat に次のように語った。

Otter の精度の高さは、アプリの学習を可能にするアルゴリズムの結果だ。これらのアルゴリズムは、初期の頃は特に、さまざまなアクセントを持つ英語話者(アメリカ国内の地域的なものから、Liang 氏のようなアクセント、そして地球上の何十億人もの英語話者に対応するために最適化されたものまで)に焦点を当てていた。Liang 氏は、アクセントが自然言語処理システムに理解されないことに常に不満を持っていた。

Otter.ai の競合は、出席者の顔認識や音声からテキストへの変換などの AI を搭載した機能で、ライブイベントをホストすることができる Microsoft 365 のほか、CiscoVoiceraVerbit、Trint、Simon Says、Scribie といったスタートアップが出している会議文字起こしツールだ。しかし、Otter.ai は競争力のある価格設定でサービスを差別化しようとしている。Otter Pro は月額8.33米ドルからで、ビジネスプランは月額20米どると少し価格が高い。また、無料プランも提供しており、1ヶ月あたり600分間までの文字起こしと無制限のクラウドストレージが利用できる。

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Image credit: Otter.ai

Otter.ai は最近、「Otter for Education」で教育市場に参入した。このサービスでは、講師が過去の書き起こし原稿へのアクセスを制御できるほか、障害のある学生向けのサービスやアクセシビリティ技術を補完することができる。Otter.ai は最近、サブスクリプションソリューション「Otter for Teams」を発表した。これは、アカウント管理、プロビジョニング、レポーティング、その他の機能を備えた中小企業のニーズに対応するために設計されたサービスだ。Otter.ai は昨夏、Otter の自然言語処理技術を利用してイベントの会話をリアルタイムでキャプチャし、文字変換するサービス「Otter for Events」を発表した。

Otter.ai は Zoom と Google Meet 向けにプラグインを提供しており、これを使えば、参加者はイベント中はライブ字幕を、その後に音声書き起こし原稿を取得することができる。これは Otter.ai が提供する、参加者が直接ビデオ会議や会議後に書き起こし原稿を開けるサービス「Otter Live Notes」の一部だ。Otter Live Notes では、ビデオ会議プラットフォームから直接起動できる「Otter Voice Meeting Notes」と同じリアルタイム機能の一部を利用できる。

Otter を試験的に、または積極的に使用している組織には、カリフォルニア州立大学、コロンビア大学、ウォーリック・ビジネス・スクールなどがある。Otter.ai はユーザが数百万人いるとしており、パンデミックが成長を促し続けることを期待している。Liang 氏は電子メールで VentureBeat に次のように語った。

リモートとハイブリッドでの作業が、日常的なトレンドになりつつあることが日に日に明らかになってきている。そのため、この新しいバーチャル世界に参加するすべての人にとって、会議をより生産性の高いものにするために、生産性向上ツールやコラボレーションツールを使って、会議を見直す必要がある。

今回のエクステンションラウンドには、Beyond Spectrum、Horizons Ventures、Draper Associates、GGV Ventures、Draper Dragon Fund が参加した。今回ラウンドにより、Otter.ai の累積調達金額は6,300万米ドルを超えた。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

APACを中心に成長するスマートロック市場とプレーヤーたち

ピックアップ:KWIKSET’S NEW SC1 KEYWAY BRINGS SMARTKEY SECURITY, MORE KEYING OPTIONS TO USERS AND PROS ニュースサマリ:米国の一般住宅用の大手鍵メーカーであるKwiksetは昨年11月に独自のSmartKeyセキュリティ技術を搭載したSC1キー溝を発表している。これにより、ドアからロックを取り外すことなくキーの…

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ピックアップ:KWIKSET’S NEW SC1 KEYWAY BRINGS SMARTKEY SECURITY, MORE KEYING OPTIONS TO USERS AND PROS

ニュースサマリ:米国の一般住宅用の大手鍵メーカーであるKwiksetは昨年11月に独自のSmartKeyセキュリティ技術を搭載したSC1キー溝を発表している。これにより、ドアからロックを取り外すことなくキーの再設定が数秒で可能となる。時間とコストを節約できるようになるため、一般消費者はもちろんのこと、大量の機械式ロックを購入するような建築業者や不動産所有者のようなB2Bマーケットにもメリットをもたらす。

重要なポイント:他ブランドのロックを持ち、家全体でSC1 キー溝を使っている人は、SmartKeyセキュリティ技術を介して新しいKwiksetロックを既存のロックに再入力することでKwiksetロックを組み合わせることができるため、住宅所有者が必要とするロックの総数が減るだけでなく、現在使用中のロックブランドに関係なくKwiksetロックを容易に導入できるようになる。

詳細情報:KwiksetのSC1キー溝は、すべての標準的なSmartKeyドアロックで機能し、最大10万通りのキーの組み合わせが可能ゆえ、家の全てのドアで一つのロックを共有する事が可能になり消費者に利便性をもたらす。

  • 上記の1キーの利便性の提供に加え、搭載されているSmartKeyセキュリティ技術はピッキングや不正開錠といった一般的な侵入方法からもユーザーを守り、キーの再生成の技術により返却されていなかったり紛失したりしたキーの使用からユーザーを守ることが可能。
  • グローバルでは、上記のKwikset社のように老舗の鍵メーカーがスマートロックの開発にも着手したようなケースもあるが、2012年創業の米August社や2014年創業の米CANDY HOUSE社のような新興のスタートアップが市場のメインプレイヤー。
  • August社は、2017年にドア開閉ソリューションを提供する世界最大手のスウェーデン企業ASSA ABLOY社によって買収され、CANDY HOUSE社のSesameというスマートロックのプロダクトはKickstarterでのクラウドファンディングで10万米ドル目標のところ140万米ドル以上を集めるなど市場からの注目度は高い。Sesameに関しては、日本の住宅向けに合わせたSesame miniの開発のためのクラウドファンディングをMakuakeで行った際に、目標額の11,847%になる1億1,847万円を集めるなど、日本国内でも注目を集める。
  • 日本発のスマートロック関連のプレイヤーとしては、Qrio社、ビットキー社、Photosynth社、ライナフ社などが列挙されるがグローバル同様に設立間もないスタートアップが名を連ねる。
  • Qrio社は、米投資会社のWiLとソニーの合弁会社として2014年に設立されたが2017年にはソニーに完全子会社化されて今に至る企業で、Qlio Lockという一般家庭用のスマートロック製品を中心に不動産事業者向けのクラウドキーボックスなどのB2B向けのサービスも展開している。スマートスピーカーやApple Watch、Nature Remoといったスマートデバイスとの連携も積極的に進めている。
  • ビットキー社は、2019年12月末にシリーズAラウンドで39億円以上の資金調達を果たし、2018年8月創業から累計調達額が約50億円となったが、この背景には2019年4月に発売開始した初期費用なしで低費用のサブスクで国内シェアを急伸させたことはもちろんだが、同社のデジタルキー基盤「bitkey platform」をベースにした事業展開への期待感がある。
  • Photosynth社は、社員証や交通系ICカードで開錠できるオフィス向けの後付け型「Akerun入退室管理システム」を提供しており、ビットキー社と同様に「Akerun ID」のような世界観を目指す。2020年8月には、凸版印刷と協業をして単一IDで様々なサービスや場所を利用できるキーレス社会の実現に向けた新サービスの開発を目指すような動きがある。なお、2020年8月に新たに35億円の資金調達を実施し、累計調達額が50億円を突破している。
  • ライナフ社は、「Ninja Lock」という住宅向けスマートロック、物件確認や内覧の自動化を実現するリーシング業務にまつわるサービス、入居後の物件管理の一元化を実現するサービスを提供し、不動産のデジタルリノベーションをAIやIoTの技術を活用して実現する企業。直近では、2020年3月に内閣府設立のスーパーシティオープンラボに参画、同年6月にアットホームのサービスとのAPI連携を開始、12月に東急リバブルの賃貸マンションに検温機能付きAI顔認証エントランスシステムの導入開始、といった動きがある。同社も2019年8月に東急不動産ホールディングスから資金調達を果たし、累計調達額が10億円を突破している。

背景:上記の通り国内外のスマートロック製品の提供は近年活発になってきているが、Technavioの調査によると、2020年から2024年にかけてのスマートロック市場の平均成長率は9%で、その成長のうちの55%はAPACによりもたらされると見込まれており、APACを中心に成長していくことが予想されている。

執筆:國生啓佑/編集:岩切絹代