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Amazon、多種複数のロボットの運用を支援する「AWS IoT RoboRunner」とロボット特化アクセラレータを発表

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Amazon は、28日開催されたカンファレンス「Amazon Web Services(AWS)re:Invent 2021」の基調講演で、企業がロボット群を連携させるアプリケーションを簡単に構築・展開できるようにするための新しいロボットサービス「AWS IoT RoboRunner」を発表した。IoT RoboRunner と同時に、Amazon は、非営利団体 MassRobotics と共…

Image credit: Amazon Web Services

Amazon は、28日開催されたカンファレンス「Amazon Web Services(AWS)re:Invent 2021」の基調講演で、企業がロボット群を連携させるアプリケーションを簡単に構築・展開できるようにするための新しいロボットサービス「AWS IoT RoboRunner」を発表した。IoT RoboRunner と同時に、Amazon は、非営利団体 MassRobotics と共同で、自動化、ロボティクス、産業用 IoT(Internet of Things)技術の課題に取り組むインキュベータープログラム「AWS Robotics Startup Accelerator」を発表した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響でデジタルトランスフォーメーションが促進される中、企業におけるロボティクス、そしてより広範な自動化の導入が加速している。Automation World の最新レポートによると、過去1年間にロボットを導入した企業の大部分は、人件費の削減、生産能力の向上、労働者不足の解消を目的としている。同調査によると、44.9%の企業が、組立・製造施設に設置されたロボットを日常業務に不可欠なものと考えている。

Amazon は、自身がロボット工学に多額の投資をしているが、2022年までに75億2,000万米ドル以上の規模になると予想されるロボットソフトウェア市場のより大きな部分を獲得する意図を、恥ずかしげもなく語っている。2018年には、AI や機械学習機能を備えたロボットアプリケーションの展開を開発者向けに支援する製品「AWS RoboMaker」を発表している。そして Amazon は今年初め、ロボティクスワークフローをオーケストレーションするためのサービス「RoboMaker」をサポートするツールキット「SageMaker Reinforcement Learning Kubeflow Components」を展開した

IoT RoboRunner

Image credit: Amazon Web Services

IoT RoboRunner は、Amazon の倉庫ですでに使用されているロボット管理技術をベースに開発されたもので、現在プレビュー版が公開されている。AWS の顧客は、ロボットと既存の自動化ソフトウェアを接続することで、オペレーション全体の作業をオーケストレーションすることができ、ロボット群の各タイプのロボットからのデータを組み合わせ、施設、場所、ロボットのタスクデータなどのデータタイプを中央のリポジトリで標準化することができる。

Amazon によると、IoT RoboRunner の目的は、ロボット群の管理アプリを構築するプロセスを簡素化することだ。企業が業務を自動化するためにロボットに頼ることが多くなるにつれ、企業はさまざまなタイプのロボットを選択するようになり、ロボットを効率的に編成することが難しくなっている。ロボットベンダーや作業管理システムは、それぞれ独自の制御ソフトウェア、データフォーマット、データリポジトリを持っており、互換性がないことが多いのだ。また、新しいロボットをフリートに追加する際には、制御ソフトウェアを作業管理システムに接続したり、管理アプリ用のロジックをプログラミングしたりする必要がある。

開発者は、IoT RoboRunner を使って、ロボット管理アプリの構築に必要なデータにアクセスしたり、あらかじめ用意されているソフトウェア・ライブラリを活用して、作業配分などのタスクのアプリを作成したりすることができる。さらに、IoT RoboRunner は、API を介してメトリクスや KPI を管理用ダッシュボードに配信することもできる。

IoT RoboRunner は、Freedom RoboticsExotec などのロボット管理システムと競合する。しかし、Amazon は、IoT RoboRunner が SageMaker、Greengrass、SiteWise といった AWS のサービスと連携されていることで、市場の競合に対して優位に立っていると主張している。

Amazon はブログで、次のように述べている。

AWS IoT RoboRunner を使用することで、ロボット開発者はロボットを個別に管理する必要がなくなり、集中管理によって施設全体のタスクをより効果的に自動化できるようになる。将来を考えると、より多くの企業がより多くの種類のロボットを追加することが予想される。それらすべてのロボットの力を活用することは複雑だが、私たちは、単一のシステムビューを通じてロボットを簡単に最適化することで、企業が自動化の価値を最大限に引き出せるよう支援することに専念している。

AWS Robotics Startup Accelerator

Amazon は、製品やサービスの開発、プロトタイプ、テスト、商業化のためのリソースを提供することで、ロボティクス企業を育成するという「Robotics Startup Accelerator」も発表した。

AWS が提供する技術的なリソースやネットワークとの戦略的な連携により、ロボット企業や業界全体の実験や革新を支援するとともに、ロボット企業やその技術をAWSの顧客基盤と結びつけることができる。(Amazon のブログ)

Robotics Startup Accelerator に採択されたスタートアップは、ビジネスモデルについて AWS とマスロボティクスの専門家と相談し、技術支援については AWS のロボティクス・エンジニアと相談する。特典として、AWS ロボティクスソリューションのハンズオントレーニングや、AWS の IoT、ロボティクス、機械学習サービスを利用するための最大1万米ドルのプロモーションクレジットが提供される。また、スタートアップは、MassRobotics から事業開発や投資に関するガイダンスを受け、ブログやケーススタディを通じて AWS との共同マーケティングの機会を得ることができる。

ロボット関連のスタートアップ、特に産業用ロボット関連のスタートアップは、自動化の流れの中で、ベンチャーキャピタルの注目を集めている。PitchBook のデータによると、2020年3月から2021年3月にかけて、ベンチャー企業はロボット関連企業に63億米ドルを注ぎ込み、2019年3月から2020年3月にかけて50%近く増加している。長期的に見ると、ロボット関連の投資額は過去5年間を通じて5倍以上に上昇し、2015年の10億米ドルから2020年には54億米ドルに達する。

Automation World は、レポートの中で次のように述べている。

選挙が終わり、新型コロナウイルスのワクチンが入手可能になると、市場が不安定でロボットの導入が遅れている業界でも多くの需要が戻ってくると考えているからだ。その一方で、すでに盛り上がりを見せている業界では、さらに速いペースで進んでいくことが予想される。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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WhatsAppとSalesforceを連携、イスラエル発のチャットセールス「Whatslly」が1,100万米ドルをシード調達

イスラエルのテルアビブを拠点とし、顧客との対話に対応したエンタープライズレベルの会話型販売ソリューションを提供するWhatslly は23日、1,100万米ドルを調達したと発表した。 Whatsllyは、企業が顧客とのインタラクションを追跡し、適切なタイミングでインサイトを表面化させることを目的とした、ノーコードのプラグアンドプレイ・ソリューションを提供している。このソリューションは、企業が Wh…

Whatslly 共同創業者の Deborah Palacios Wanzo 氏と Yanir Calisar 氏
Photo credit: Cristiano Pinheiro Soares

イスラエルのテルアビブを拠点とし、顧客との対話に対応したエンタープライズレベルの会話型販売ソリューションを提供するWhatslly は23日、1,100万米ドルを調達したと発表した。

Whatsllyは、企業が顧客とのインタラクションを追跡し、適切なタイミングでインサイトを表面化させることを目的とした、ノーコードのプラグアンドプレイ・ソリューションを提供している。このソリューションは、企業が WhatsApp のようなインスタントメッセージング製品や D2C チャネルなどと接続できるように設計されている。

インスタントメッセージングが急速に普及し、WhatsApp を介した顧客とのやりとりが増えている中、企業は顧客とのやりとりの大部分が CRM システムの届かないところで発生するのを防ぎたいと考えている。CRM システム外でのやりとりが増えると、営業担当者は取引を成立させることに集中できず、CRM システムに手動で情報を入力しなければならない。

Whatslly は、AI に支えられたデータ処理機能によってこの問題を解決し、より効果的でエンタープライズに準拠したパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを実現するとしている。

AI による DX の実現

Whatslly の共同創業者兼 CEO Yanir Calisar 氏によると、Whatslly には直接の競合他社はなく、エンタープライズグレードの会話型営業ソリューションを市場に投入した最初の企業だという。

YaloChat、TakeBlip、Twilio、LivePerson などのオムニチャネルチャットボットソリューションは、カスタマーサービスに使われているが、毎日何千人もの消費者が会社に問い合わせ、同じ質問に対応する場合がほとんどだ。その点では、Whatslly の競合にはならない。(Calisar 氏)

業界における同社の差別化について、Calisar 氏がVentureBeatにメールで語ったところによると、チャットボットソリューションは WhatsApp を介して消費者にサービスを提供し、コールセンターの負荷軽減に貢献しているが、Whatsly は営業担当者が顧客とチャットをする際にすでに使用している個人用またはビジネス用の WhatsApp をカバーしている点が異なるという。

Whatslly は、Gong.ioOutreachSalesLoft といった AI を使った会話型営業プラットフォームと競合する。これらのプラットフォームは営業プロセスのオペレーション部分のみをカバーしているため、Whatslly を使えば、企業はチームの生産性を高め、ビデオ、Web チャット、電子メール、電話などの従来の顧客チャネルを可視化することができるとしている。

今日、お客様は自分の好きなインスタントメッセージングチャネルでベンダーの担当者とやりとりできることを期待しており、ベンダーが追跡・分析しやすいものを使わなければならないわけではない。WhatsApp は最も人気のあるインスタントメッセージングチャネルなので、Whatslly はこの分野で重要な役割を果たしている。将来的には、AI を活用して、データから導き出された洞察や推奨事項をお客様に提供する予定だ。(Calisar 氏)

XP Investments、Toro、Telefonica、Volkswagen、スバル、エクアドル大学、Wabi、Skideal などの企業の代表者は、顧客との直接のコミュニケーションや、販売サイクルのほとんどを管理するために WhatsApp をよく利用している。Whatslly は、WhatsApp で行われているすべてのカスタマーチャットを可視化することで、これらの企業のカスタマーエクスペリエンスの向上に貢献しているという。

企業と顧客の間のギャップを埋める

Calisar 氏はプレスリリースの中で、同社が WhatsApp で顧客とつながる機会を早期に見出し、世界中の企業の重要な問題を解決するためにプラットフォームを開発したと述べている。

Zeev Ventures 創業パートナーの Oren Zeev 氏は、次のように述べている。

WhatsApp の普遍的な人気と、企業による顧客チャネルとしての活用との間にある断絶は、実に驚くべきものだ。Whatsll yは、企業と顧客の間のギャップを埋める初の包括的なプラットフォームであり、企業は、ソーシャルプラットフォーム上で日常的に利用している強力な会話型の販売機能を利用することができる。これは、顧客との関係において次の大きな発展をもたらすものであり、顧客と企業の双方に利益をもたらすものだ。

Calisar 氏は、ラテンアメリカの営業担当者と顧客の間で、毎日700〜1400件のメッセージがやり取りされていると語る。ラテンアメリカは Whatslly のターゲット市場のひとつだ。企業は Whatslly 無しでは、このような顧客との直接のやりとりをまったく把握できず、データに基づいた意思決定や販売プロセスの最適化ができないそうだ。

2022年に期待すること

今回の追加資金により、同社は急速な拡大を続け、先発者としての優位性を確立し、これまでで最も包括的な会話型営業プラットフォームを構築し続けることができる。また、今回の資金調達により、顧客との関係をポピュラーなものから変えていくというミッションを加速させることができるとしている。

具体的には、今回の資金調達により、Whatsly は以下のことを行う。

  • ラテンアメリカとイスラエルで従業員数を5〜8倍に増やし、収益を5倍にする。
  • さらなるインスタントメッセージングチャネルとの連携と、AI ベースの機能の拡大。
  • ラテンアメリカの複数の国にオフィスを開設する。
  • Salesforce や現地のコンサルティング会社とのパートナーシップを強化する。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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FoldとNiantic、拡張現実でビットコイン報酬を獲得できるアプリを開発

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Fold は、プレイヤーが一種の拡張現実(AR)環境の中でビットコインを獲得できる AR 体験をローンチする。 報酬・支払アプリの Fold は、Niantic と提携し、ビットコイン賞金を現実世界に重ねるアプリ「Fold AR」のβ版を開発した。このアプリは、Niantic の現実世界のマッピング技術と、Fold のビットコイン報酬獲得機能を使用している。同社はこれを、「スノウ・クラッシュ」や「…

Fold AR が開発中の現実世界メタバース
Image credit: Fold

Fold は、プレイヤーが一種の拡張現実(AR)環境の中でビットコインを獲得できる AR 体験をローンチする。

報酬・支払アプリの Fold は、Niantic と提携し、ビットコイン賞金を現実世界に重ねるアプリ「Fold AR」のβ版を開発した。このアプリは、Niantic の現実世界のマッピング技術と、Fold のビットコイン報酬獲得機能を使用している。同社はこれを、「スノウ・クラッシュ」や「レディ・プレイヤー1」などの小説に出てくるような、すべてが相互につながった仮想世界のスペースである、現実世界のメタバースへの一歩と呼んでいる。

Fold AR は現在、ユーザが Fold アプリでベータ版をプレイできるようになっており、物理的な環境を探索することで、ビットコインやアプリ内の特典を獲得することができる。ポケモン GO のメーカーであり、AR のリーダーである Niantic は、Fold と協力して AR 体験の次のイテレーションを構築している。

Fold CEO の Will Reeves 氏は、声明の中で次のように述べている。

これは、初めてビットコインを手に入れる最も簡単で楽しい方法だ。誰でも我々のアプリを使って、自分の周りの世界を探索することでビットコインやその他の報酬を得ることができる。我々にとって、教育や技術的な専門知識に関係なく、誰でも簡単にビットコイン経済に参加できるようにすることは、常に重要なことだ。

Fold の ユーザは、身の回りの世界で珍しい生き物を見つけるのではなく、Niantic の最先端の世界スケールの AR プラットフォーム技術のおかげで、身の回りでビットコインやその他の賞品を発見して集めることができるようになる。

Niantic の AR プラットフォームマーケティング責任者 Meghan Hughes 氏は、声明の中で次のように述べている。

我々は、我々のプラットフォーム技術と AR ツールが新たなエンターテイメント体験と現実世界とのつながりへの道を開く未来を見ている。ゲームは常に我々が技術の限界を押し広げ、最も大胆な考えを生み出すのに役立つが、我々は決済を含む複数のカテゴリに驚くべき機会を見出している。ビットコインへのアクセスを可能にするために常に最前線にいる Fold との協力は、Niantic にとって完璧なコラボレーションであり、AR の素晴らしいユースケースとなる。

現実世界のメタバースでビットコインを追いかけることができる「Fold」のアプリ
Image credit: Fold

Fold AR の最初の実装展開は今日から始まり、毎日限られた時間に少数のユーザが体験にアクセスできるようになる。アクセスは時間の経過とともに増加する。Fold Visa デビットカード会員は、AR 体験の中で、ビットコインのキャッシュバック報酬を増やす特別な報酬やパワーを集めることができる。

Fold AR アプリのユーザは、10分毎にメタバース体験に飛び込んで、ビットコインのリワードブロックを見つけて開くことができる。ブロックをタップして開くと、ビットコインの端数(サトシと呼ばれる)やその他の限定的な賞品を含む賞品が現れる。

Fold は Niantic と直接提携し、Niantic が持つ AR 技術を活用して、ビットコインを数億人のユーザに届けるモバイルゲームをデザインした。Fold と Niantic は、モバイルゲームとモバイルバンキングにおける開発スキルと専門知識を融合させ、斬新な報酬獲得体験を実現した。

ビットコイン獲得機能は、まず Fold の中に登場し、アプリをダウンロードすれば誰でも利用できる。Fold は、すべてのプレイヤーにビットコイン報酬を保持できるデジタルウォレットを提供するが、将来的には他のモバイルゲームにも拡大する可能性がある。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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Niantic、時価総額90億米ドルでCoatueから3億米ドルを調達——現実世界のメタバース構築へ

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Facebook/Meta がバーチャルリアリティ(VR)を基盤にメタバースを構築しようとしているのに対し、Niantic は「ポケモン GO」による位置情報ゲームで成功を収めている。そしてそのことが、メタバース版に向けて、ポケモン GO  の拡張機能を作ることを可能にした。TechCrunch がこのニュースを報じた。 つまり、サンフランシスコを拠点とする Niantic は、現実世界に拡張現実…

7月17〜18日に開催された「Pokemon Go Fest」
Image Credit: Niantic

Facebook/Meta がバーチャルリアリティ(VR)を基盤にメタバースを構築しようとしているのに対し、Niantic は「ポケモン GO」による位置情報ゲームで成功を収めている。そしてそのことが、メタバース版に向けて、ポケモン GO  の拡張機能を作ることを可能にした。TechCrunch がこのニュースを報じた

つまり、サンフランシスコを拠点とする Niantic は、現実世界に拡張現実(AR)画像を重ねることでメタバースを構築できると考えているのだ。Hanke 氏は、「レディ・プレイヤー1」のような VR を使ったメタバースのビジョンは、どちらかというとディストピアの悪夢に近いと考えている。

Augmented World Expo でのスピーチで、Hanke 氏はディストピアを批判した。

それらの架空の未来バージョンでは、世界は混乱していて、人々はそこからある種の仮想現実に逃避しなければならず、そこで人々は生活し、仕事をし、遊んでいる。

皆さんにお聞きしたいのだが、それはあなたが想像する未来だろうか? それがあなたの想像する未来だろうか? あなたの子供たちにも? それは、我々が Niantic で実現しようと考える未来ではない。

Niantic 創業者兼 CEO の John Hanke 氏
Image credit: Niantic

Niantic は、現実世界にかわいいアニメーションのポケモンの生き物を重ねるように、現実世界の上に仮想世界を重ねる技術を開発したいと考えている。

Niantic は最近、ARゲームを誰でも無料で公開してゲームを開発することを容易にする「Lightship AR Developer Kit(ARDK)」を発表した。

Niantic は最近、「Harry Potter: Wizards Unite(邦題未定)」というゲームを終了したが、最近では、スマートフォンを持って歩きながらプレイすることを想定した「ピクミン ブルーム」を発売した。

Sensor Tower は、ポケモン GO が2020年に10億米ドル以上の収益を上げたと報告している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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注目されるインダストリアル・メタバースとは:Unityが「Unity Simulation Pro」発表

ゲームをはじめとする3Dコンテンツの制作・運用プラットフォームを提供する米国サンフランシスコのUnityは、11月10日、AIによる複雑なシステムのモデリング、テスト、トレーニングを改善する「Unity Simulation Pro」と「Unity SystemGraph」を発表した。 サプライチェーンや製造業におけるロボットの利用が増加している中、効率的で安全なオペレーションを実現するためには、…

ゲームをはじめとする3Dコンテンツの制作・運用プラットフォームを提供する米国サンフランシスコのUnityは、11月10日、AIによる複雑なシステムのモデリング、テスト、トレーニングを改善する「Unity Simulation Pro」と「Unity SystemGraph」を発表した。

サプライチェーンや製造業におけるロボットの利用が増加している中、効率的で安全なオペレーションを実現するためには、このようなソフトウェアが不可欠だ。

Unityの人工知能担当上級副社長であるDanny Lange氏は本誌VentureBeatの取材に対し「Unity SystemGraph」はノードベースのアプローチを用いて、電気・機械システムに典型的に見られる複雑なロジックをモデル化したものと回答した。

「これによりロボット工学者やエンジニアは、小さなシステムを簡単にモデル化することができ、それらをより大きく複雑なシステムにグループ化することができます。実際のハードウェアにアクセスすることなくシステムのプロトタイプを作成し、その動作をテスト・分析し、最適な設計決定が可能になります」(Lange氏)。

Unityの実行エンジンであるUnity Simulation Proはヘッドレスレンダリングを実現しており、各画像をスクリーンに投影する必要がないため、シミュレーションの効率を最大50%向上させ、コストを削減することができるという。

ロボティクスへの使用例

Unity Simulation Proは、分散レンダリングを実現するためにゼロから構築された製品だ。複数のGPU(Graphics Processing Unit)が同じUnityプロジェクトやシミュレーション環境を、ローカルまたはプライベートクラウド上で同時にレンダリングすることを可能にしていると同社は述べている。これにより数十、数百、数千のセンサーを搭載した複数のロボットを、現在のUnity上でリアルタイムよりも高速にシミュレーションすることができる。

Lange氏によるとロボット工学や自律走行、ドローン、農業技術などの市場のユーザーは、100万平方フィートの倉庫、数十台のロボット、数百台のセンサーを備えた環境、センサー、モデルを含むシミュレーションを構築しているという。これらのシミュレーションでは現実的な仮想世界でソフトウェアをテストしたり、ロボットのオペレーターを指導・訓練したり、実際に導入する前に物理的な統合を試したりすることができる。これらはすべて、より速く、よりコスト効率よく、より安全に、メタバースの中で行われる。Lange氏は具体的な使用例として「Unity Simulation Proを使用して屋内外の環境におけるロボットシステムの共同マッピングやミッションプランニングを検討することが挙げられる」と語った。

例えばユーザーの中には、より広大な森林地帯の中に4,000平方フィートの建物をシミュレートし、ドローン、オフロードの移動ロボット、歩行ロボットを組み合わせて環境をマッピングする方法を模索している人もいるそうだ。同社はメカトロニクスシステムのセンサーやシステムを、クリエイターが構築してモデル化し、シミュレーションで実行できるようにしてきたと伝えている。

Unity SystemGraphの主な用途は、物理的に正確なカメラ、LiDARモデル、SensorSDKを使ったシミュレーションの構築を検討している人が、SystemGraphが用意したインスタントなモデルのライブラリを利用して、特定のケースに合わせ、簡単にそれらを設定できるようにすることだ。

Unityは現在のシミュレーションコストの数分の一で、大規模なシミュレーション、迅速な反復、より多くのテストを実施し、インサイトを得ることができるようになったと述べている。UnityはこれをVolvo CarsAllen Institute of AICarnegie Mellon Universityなどの顧客が採用し、すでに成果を上げているとしている。

ロボット工学や合成データ生成などのAIアプリケーションに特化したシミュレータを構築している企業はいくつかある。Unityは、オーサリングツールの使いやすさにより、RobloxやAarki、Chartboost、MathWorks、Mobvistaなどのライバル企業の中でも際立っていると主張している。Lange氏によると、このことはUnityのエディタツールを使用している150万人以上のクリエーターという既存のユーザーベースの大きさにも表れているという。

Unityの技術は、企業が最先端のシミュレーションに挑戦し続けるインダストリアル・メタバースに影響を与えることを目的としている。

「環境の大きさや環境で使用されるセンサーの数、環境で動作するアバターの数など、これらのシミュレーションが複雑になるにつれ、当社の製品に対するニーズが高まると考えています。Unity Simulation Pro独自の分散レンダリング機能により、クラウドやオンプレミスのネットワーク上でお客様が利用できるGPUリソースが増加していることを利用し、このシミュレーションをリアルタイムよりも高速にレンダリングすることができるのです。これは、多くのオープンソースのレンダリング技術や、基本的なUnity製品では不可能でした。このようなシナリオ配下では、こういった製品のリアルタイム性は50%以下になってしまいます」(Lange氏)。

AIを搭載したテクノロジーの未来

2022年に向けてUnityは2つの重要な要素により、AI搭載技術の採用が急拡大すると予想している。Lange氏は次のように語っていた。

「ひとつはUnityのような企業が、参入障壁を下げるのに役立つ製品を提供し続け、より広い範囲の顧客がこれらを採用することになるでしょう。これはコンピュート、センサー、その他のハードウェアコンポーネントのコストが低下していることと合わせて考えられます。そしてもう一つ、労働力不足の拡大と業務効率化の要求があります。こういった課題が導入を促進する重要なトレンドとなっており、これらすべてが一体となってAI搭載技術の導入を加速させることにつながると考えています」。

Unityはシミュレーションユーザーのための専用製品の開発に力を入れており、各種センサーや複数のアバター、エージェントを使って環境をシミュレートすることで実世界を模倣し、低コストで大幅なパフォーマンスの向上を実現しようとしている。これによって顧客が産業用メタバースへの第一歩を踏み出すことができるようになるとしている。

Unityは11月18日に開催される「Unity AI Summit」において「Unity Simulation Pro」と「Unity SystemGraph」を詳細なセッションを通じて紹介するそうだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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次の一手は「企業向けSDK」ーー1.5兆円評価になったGrammarly(2)

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セグメントの拡大 (前回からのつづき)パンデミック時に加速したデジタルトランスフォーメーションに後押しされ、特にマーケティングにおいて、コピーライティングを自動的に提案してくれたり、調整したりするAI技術を導入する企業の割合が増えると予想される。Phraseeの調査によると、マーケティングチームの63%が広告コピーの生成と最適化のためにAIへの投資を検討していると答えている。 また、65%が望まし…

セグメントの拡大

(前回からのつづき)パンデミック時に加速したデジタルトランスフォーメーションに後押しされ、特にマーケティングにおいて、コピーライティングを自動的に提案してくれたり、調整したりするAI技術を導入する企業の割合が増えると予想される。Phraseeの調査によると、マーケティングチームの63%が広告コピーの生成と最適化のためにAIへの投資を検討していると答えている。

また、65%が望ましいブランド向けの「ことば」をAIが生成できると信頼しており、82%がそのことばに対する消費者の反響データの恩恵を受けているという調査結果が出ている。

Grammarlyは、営業部門など特定の編集ニーズを持つ市場での訴求力を高めるため、企業が既存のウェブベースのアプリケーションにGrammarlyを活用したレコメンデーションを追加できる開発キット「Grammarly for Developers」を発表した。現在クローズドベータ版として提供されているGrammarly for Developersは、アプリとGrammarlyのクラウドサービス間の通信、下線やサジェスチョンカードの描画、テキスト変換の適用、個人辞書の提供などを実現する。Roy-Chaudhury氏は次のようにコメントしている。

「Grammarly for Developersでは、開発者が独自のテクノロジーを開発するために必要な時間とリソースを節約しつつ、ユーザーにより良いライティング体験を提供しようというものです。私たちの最初の製品であるテキストエディタSDKは、Grammarlyのコミュニケーション支援をあらゆるウェブベースのアプリケーションにももたらしてくれるはずです」。

6月にGrammarlyは最大50のスタイルガイド、スニペット、ブランドトーン、分析ダッシュボードのサポートなど、企業のコミュニケーションに焦点を当てた追加機能を発表した。スニペットは迅速なコミュニケーションのためにあらかじめ用意された回答テンプレートだ。ブランドトーンは、チームメンバーが使うべきトーンと避けるべきトーンを指定する「トーンプロファイル」になる。アナリティクス・ダッシュボードは、リーダーがコミュニケーションの傾向や強みを把握しやすくするための指標を表示してくれる。

GrammarlyにはWriter、Ginger、ProWritingAid、Slick Writeといった競合製品があり、これらの製品も同様にさまざまなユースケースに対応したAI搭載のライティングアシスタントを提供している。Fast Company誌に寄稿したある英語教授は、Grammarlyの修正提案は「ニュアンスへの理解を欠いている」と指摘し、例えば冗長性を過剰に排除しがちだと述べている

しかし、600人以上のチームメンバーを擁し利益を上げているGrammarlyは、これまでに3,000万人のユーザーと3万のチームを魅了してきたそうだ。新規および既存の顧客には、Frost & Sullivan、HackerOne、Lucid、Zoom、Cisco、Expediaなどが名を連ねている。

今回の資金調達により、同社の総資本は4億ドル以上に達した。

「2020年だけで、1兆2,000億のライティング提案を全世界のユーザーベースに届けました。 フォーブス・グローバル2000企業の68%がGrammarlyのユーザーを少なくとも1人抱えており、今後数年で大幅に増加すると予想しています。Grammarly Businessの大口契約のお客様の数は、この1年だけで250%以上増加しています。また、150カ国以上の6,800以上の非営利団体や非政府組織を無料でサポートしており、Grammarlyの教育部門では2,500以上の教育機関にそれぞれのニーズに合わせた機能を提供しています」(Roy-Chaudhury氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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AIライティングのGrammarly、評価額は130億ドル(約1.5兆円)に(1)

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カリフォルニア州サンフランシスコを拠点とし、AIを搭載したライティングアシスタントを開発しているGrammarlyは本日(訳注:原文掲載日は11月17日)、2億ドルの資金を調達したことを発表した。これにより同社の評価は投資後評価額で130億ドルとなる。このラウンドはBaillie Giffordがリードし、BlackRockが運用するファンドや顧客らが参加した。Grammarlyのグローバルヘッド…

Image Credit: Grammarly

カリフォルニア州サンフランシスコを拠点とし、AIを搭載したライティングアシスタントを開発しているGrammarlyは本日(訳注:原文掲載日は11月17日)、2億ドルの資金を調達したことを発表した。これにより同社の評価は投資後評価額で130億ドルとなる。このラウンドはBaillie Giffordがリードし、BlackRockが運用するファンドや顧客らが参加した。Grammarlyのグローバルヘッド・オブ・プロダクトであるRahul Roy-Chaudhury氏は今回の資金調達について、同社のテクノロジーをさらに発展させ、デジタルファーストの世界で人々のコミュニケーションを助けるための取り組みを加速させる ために使われると述べている。

企業がデジタル化を加速させる中、12億ドルを超えるAIライティングアシスタント市場は、2018年から2028年にかけて年成長率27.6%で成長すると予想されている。John Snow LabsとGradient Flowの調査によると、技術系リーダーの60%がGrammarlyのようなテクノロジーを有する自然言語処理の予算が2020年と比較して10%以上増加したと回答し、3分の1が30%以上増加したと回答している。Roy-Chaudhury氏は感染症拡大の影響が大きかったと本誌VentureBeatにメールで回答した。

「世界的な感染大流行は、私たちのコミュニケーション方法に大きな影響を与えました。学校や仕事など、すべてがリモートファーストにシフトしたことで、当社のようなデジタルコミュニケーション支援の必要性が高まったのです。パンデミックの影響で、人々はあらゆる種類の新しい接続環境や生産性向上のためのツールを使って遠隔地とのコミュニケーションを始めなければならなくなったのです」。

彼らのこれまで

ウクライナ出身の開発者、Alex Shevchenko(アレックス・シェフチェンコ)氏、Max Lytvyn(マックス・リトヴィン)氏、Dmytro Lider(ドミトロ・ライダー)氏らの発案により、Grammarlyは2009年にSentenceworksとして設立された。Lytvyn氏とShevchenko氏が盗用チェックのスタートアップ「MyDropBox」をBlackboardに売却した後に創業したもので、彼らの最初の製品の一つは、ユーザーがテキストを貼り付けることができる素朴なWYSIWYGエディタで、これがスペルや構文の提案をしてくれるアプリへと発展した。

2012年、Grammarlyはアカデミックな顧客層からより幅広い消費者市場へと軸足を移し、サブスクリプションプランを展開し、Facebook、Twitter、YouTubeへの広告掲載を開始した。2014年、GrammarlyはMicrosoft Office用のプラグインを発表し、文法チェックツールをOutlookやWordに統合した。また2015年には、ChromeとSafari向けにGrammarlyのブラウザ拡張機能をリリースしている。その後、Firefox用の拡張機能、Google Docs用のアドオン、iOSおよびAndroid用のメッセージ・メールスキャン機能付きGrammarly Keyboard、そしてMacOSおよびWindows用のデスクトップクライアントなどをリリースした。

現在、Grammarlyはエントリーレベルの英語のみのサービスであるGrammarly Premiumを月額30ドル(年額144ドル)で提供しており、企業向けのGrammarly Businessは1ユーザーあたり月額25ドルからとなっている。どちらのサービスにも、すべてのプラットフォームに対応したスタイルと語彙の推奨機能に加え、文の全面的な書き換えや、電子メール、文書、ブログに含まれる「怒り」(例:「攻撃的」、「苛立ち」、「興奮」)を識別するトーン検出機能が搭載されている。Grammarlyの広報担当者は2019年のインタビューでビジネスについてTechCrunchに次のように語っている。

「私たちのビジネスモデルはフリーミアムで、無料版のほか有料のアップグレード版であるGrammarly PremiumとGrammarly Businessを提供しています。Grammarlyがお金を稼ぐ唯一の方法はサブスクリプションです。つまり私たちは、広告を配信するなどのいかなる理由でもユーザーデータを第三者に売ったり貸したりすることはありません」。

10月現在、Samsung Keyboardが搭載されているSamsung製のスマートフォンはGrammarlyのスペルチェック技術の恩恵を受けることができる。ただ、Grammarlyの文章提案機能はSamsung Keyboardで利用できるが、プレミアム機能を利用するにはサブスクリプションが必要になる。

「将来に向けて重要なコミュニケーションのサポートを拡大するために、最新の製品である『Grammarly for Windows and Mac』を発売します。これはMicrosoft PowerPointやSlackのネイティブアプリなど、人々が文章を書くより多くの場所で、Grammarlyのリアルタイムなライティング支援を提供するための大きな一歩となるでしょう。効果的なコミュニケーションとビジネスパフォーマンスを気にするビジネスリーダーが増えたことで、私たちはGrammarly Businessへの需要の高まりに応える準備ができました」(Roy-Chaudhury氏)。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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工場ラインの改善はデジタルツインで:BMWがNvidiaのOmniverseを採用(2)

BMWの未来の工場の青写真 (前回からのつづき)BMWがNvidiaのGTC November 2021 Conferenceで行った4つのセッションは、BMWがどのように生産拠点を未来の工場に変えていくかという青写真を示している。その青写真の中核となるのは、バックエンドの統合サービスを適切に行うことだ。これにはProjectWise、BMWの社内システムであるPrismaおよびMAPP、Tecn…

Above: McKinsey and WEF’s ongoing collaboration provides new insights into how manufacturers can continue to adopt new technologies to improve operations, add greater visibility and control across shop floors, and keep costs in check. Source: McKinsey and Company, ‘Lighthouse’ manufacturers lead the way—can the rest of the world keep up?

BMWの未来の工場の青写真

(前回からのつづき)BMWがNvidiaのGTC November 2021 Conferenceで行った4つのセッションは、BMWがどのように生産拠点を未来の工場に変えていくかという青写真を示している。その青写真の中核となるのは、バックエンドの統合サービスを適切に行うことだ。これにはProjectWise、BMWの社内システムであるPrismaおよびMAPP、Tecnomatix eMSとのリアルタイム統合が含まれる。

BMWは技術スタックのフロントエンドの各アプリケーションとのライブシンクをサポートするOmniverse Connectorsを利用している。フロントエンド・アプリケーションには、多くの主要な2Dおよび3Dコンピュータ支援設計(CAD)、リアルタイム・ビジュアライゼーション、製品ライフサイクル管理(PLM)、および高度なイメージング・ツールが含まれる。BMWは、Nvidia Omniverseを集中型プラットフォームとして採用し、さまざまなバックエンドおよびフロントエンド・システムを大規模に統合することで、技術スタックを拡張し、31の製造工場におけるアナリティクス、AI、デジタル・ツイン・シミュレーションをサポートした。

リアルタイムでのモデルのカスタマイズを実現

他の企業が失敗する中、BMWがNvidia Omniverseをどのように導入したかは、未来の工場への取り組みの成功例を知る上で重要だ。BMWは、CAD、PLM、ERP、MES、品質管理、CRMなど、生産に不可欠な各システムの異なるクロック・スピードやケイデンスを、誰もが理解できる単一のデータ・ソースに基づいて同期させる必要があることを早くから認識していた。

Nvidia Omniverseは、データ・オーケストレーターとしての役割を果たし、各部門が解釈して行動できる情報を提供する。BMW AGの取締役会メンバーであるMilan Nedeljković氏は次のように述べている。

「グローバル・チームは異なるソフトウェア・パッケージを使用して共同作業を行い、完全なシミュレーションで動作する機能を使用して、リアルタイムで工場を設計・計画することができます。これは、BMWの計画プロセスに革命をもたらしました」。

製品のカスタマイズは、BMWの製品販売と生産の大半を占めている。現在、年間250万台の自動車を生産しているが、その99%がカスタムなのだそうだ。BMWによると、各生産ラインは10種類の車のいずれかを迅速に構成して生産することができ、それぞれの車には10種類のモデルにわたって最大100個以上のオプションが用意されており、顧客は最大2,100通りのBMWを構成することができる。さらに、Nvidia Omniverseを使用することで、BMWは新しい大型モデルの発売に合わせて工場を迅速に再構成できる柔軟性を備えることができるようになった。

ラインの改善をシミュレートして時間を短縮

BMWが製品カスタマイズ戦略に成功したのは、生産に不可欠な各システムがNvidia Omniverseプラットフォーム上で同期化されているからだ。その結果、あるモデルをカスタマイズする際のすべてのステップで顧客の要求が反映され、各生産チームにもリアルタイムで共有される。

さらにBMWは、リアルタイムの生産モニタリングデータをデジタルツインのパフォーマンスのベンチマークに利用しているという。BMWのエンジニアは、工場全体のデジタル・ツインを使って、各モデルの生産工程のどこをどのように改善すればよいかを迅速に把握することができる。

例えば、BMWはデジタルヒューマンとシミュレーションを使って、作業者の人間工学と効率性のための新しいワークフローをテストし、実際の従業員のデータを使ってデジタルヒューマンを訓練している。また、工場内に設置されているロボットについても同様のことが行われている。リアルタイムの生産・プロセスモニタリングデータとシミュレーション結果を組み合わせることで、BMWのエンジニアは改善すべき点を迅速に特定することができ、品質、コスト、生産効率の目標を達成し続けることができる。

Above: BMW simulates robotics improvements using Nvidia’s Omniverse first before introducing them into production runs to ensure greater accuracy, product quality, and cost goals are going to be met.

BMWのような複雑な製品カスタマイズ戦略を成功させるためには、製造業が依存するすべてのシステムがリアルタイムで互いに同期していなければならない。各システムが共通して動作し、各チームがそれぞれの仕事をするために必要なデータや情報をリアルタイムに提供する必要があるのだ。今日、BMWはこれを実現しており、モデルごとの構成レベルまで大規模な計画を立てることができる。

また、各モデルの構成をNvidiaのOmniverseで完全に機能するデジタル・ツイン環境でテストし、新しいモデルを生産するために生産ラインを再構成することができる。既存の生産ラインとデジタル・ツインから得られるリアルタイムの生産およびプロセス・モニタリング・データは、BMWのエンジニアリングおよび生産計画チームが、どこで、どのように、なぜデジタル・ツインを修正して、新しい改良点を生産に移す前に完全にテストするかを知るのに役っているそうだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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未来の工場はメタバースにある:BMWがNvidiaのOmniverseを採用(1)

BMWは、Nvidiaが発表した新技術「Omniverse(オムニバース)」を標準化し、製造業務のあらゆる側面をシミュレートすることで、スマートマニュファクチャリングの限界に挑戦している。BMWは、生産ネットワーク内の31の工場から工場労働者への作業指示に至るまでこれを実施し、生産計画の時間を30%短縮したという。 NvidiaのGTC November 2021 Conferenceでは、BMW…

Image Credit: Aviva

BMWは、Nvidiaが発表した新技術「Omniverse(オムニバース)」を標準化し、製造業務のあらゆる側面をシミュレートすることで、スマートマニュファクチャリングの限界に挑戦している。BMWは、生産ネットワーク内の31の工場から工場労働者への作業指示に至るまでこれを実施し、生産計画の時間を30%短縮したという。

NvidiaのGTC November 2021 Conferenceでは、BMWのDigital Solutions for Production Planning and Data Management for Virtual Factoriesのメンバーが、BMWとNvidiaがデジタルツインに対応した製造オペレーションのシミュレーションについての最新情報を提供した。彼らのプレゼンテーション「BMW and Omniverse in Production」では、Regensburg(レーゲンスブルグ)の工場が、現場での作業指示やロボットのプログラミングに至るまで、制約条件に基づいた大規模な生産と限られたスケジューリングをシミュレーションできる、完全に機能しているリアルタイムのデジタル・ツインの様子を詳細に紹介している。

製品の品質向上、生産量の増加に伴う製造コストや計画外のダウンタイムの削減、作業者の安全性の確保は、すべてのメーカーが目指す目標だが、一貫して達成することはほとんどないそうだ。これらの目標を達成するためには、生産やプロセスのモニタリング、製品定義、製造現場のスケジューリングなどから得られるデータを、いかに流動的かつリアルタイムに、各チームが理解しやすい形式で製造現場で共有するかが重要になる。

これらの目標を達成するための課題を克服することが、アナリティクス、AI、デジタルツイン技術を採用する理由となる。これらの課題の核心は、製造業が日々生成する膨大なデータを正確に読み解くことにある。製造業が日々生成するデータから最大限の価値を引き出すことが、スマートマニュファクチャリングの本質だ。

未来の工場とは何か

McKinseyと世界経済フォーラム(WEF)は、他の工場とは異なる優れた工場の特徴を研究している。彼らは「先進的な製造業と生産の未来を形作るプラットフォーム」の構築など、最初の共同研究やその後の多くの調査研究を行っており、この共同作業がいかに生産的であるかを物語っている。さらに未来の工場とは何かという定義に高い基準を設け、選ばれたメーカーの経営を継続的に分析して顧客に提供している。

McKinseyとWEFによると、ライトハウス・メーカー(訳注:グローバル・ライトハウス・ネットワーク参照)たちはパイロット版を大規模な統合生産へと発展させるそうだ。また彼らは製造プロセス全体の可視性とコスト管理を維持しながら、拡張性のある技術プラットフォーム、変更管理の優れたパフォーマンス、変化するサプライチェーン、市場、顧客の制約への適応性を備えていることでも知られている。BMWオートモーティブは、McKinseyとWEFが1,000社以上の企業を評価して特定したライトハウス・マニュファクチャリング・カンパニーの初代メンバーになる。McKinseyとWEFの調査によると、以下の図は、ライトハウス・メーカーの世界各地の工場の所在地を地理的に示している。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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現実世界の改善点をモデル化する:Nvidiaと気候変動問題(2)

  (前回からのつづき)詳細が明らかにされなかったことで、E2が実際に存在するのかどうか疑問視する声もあったぐらいだ。技術アナリストのAddison Snell氏は「今回の発表は示唆に富んだものだ。ただ、これが本当にあるのだとしたら私は質問があるのだが、これは一晩ゆっくり寝てから尋ねることにしよう」とツイートしている。 スーパーコンピューターの定義は通常の業務用コンピューターの何倍もの性…

 

(前回からのつづき)詳細が明らかにされなかったことで、E2が実際に存在するのかどうか疑問視する声もあったぐらいだ。技術アナリストのAddison Snell氏は「今回の発表は示唆に富んだものだ。ただ、これが本当にあるのだとしたら私は質問があるのだが、これは一晩ゆっくり寝てから尋ねることにしよう」とツイートしている。

スーパーコンピューターの定義は通常の業務用コンピューターの何倍もの性能を持つものだ。1997年にチェスの名人Gary Kasporov氏を打ち負かしたIBMのスーパーコンピューターよりも、1970年代のアポロ計画を指揮したスーパーコンピューターよりも、今のiPhoneの方が性能が高いと言われるほどだ。

地球のデジタルツインで気候変動と闘う

Nvidiaが発表した技術の多くは、超高性能コンピューティングをより広く利用できるようにすることを目的としていた。例えば、企業がクラウドサービスとして利用したり、ゼロトラスト・コンピューティングなどの目的に応用したりすることができる。

現在のスーパーコンピューターは、Linuxを搭載したサーバーを大規模に配置し、高速なインターコネクトで接続して構築されている。スーパーコンピューティングセンターがより多くの研究者に開放され、クラウドコンピューティングプロバイダーがスーパーコンピューティングサービスを提供するようになった今、NvidiaのQuantum-2プラットフォームは、スーパーコンピュータのアーキテクチャに重要な変化をもたらすものだとHuang氏は述べている。

Quantum-2は、スーパーコンピュータの性能とクラウドコンピューティングの共有性を提供する初のネットワークプラットフォームです。これはこれまで不可能でした。Quantum-2までは、ベアメタルのハイパフォーマンスか、セキュアなマルチテナンシーのどちらかしか得られず、両方を得ることができなかったからです。Quantum-2があれば、あなたの貴重なスーパーコンピュータはクラウドネイティブになり、はるかに有効に活用できるようになります」(Huang氏)。

Quantum-2は、Nvidia Quantum-2スイッチ、ConnectX-7ネットワークアダプター、BlueField-3データ処理ユニット(DPU)、およびサポートソフトウェアで構成される400Gbps InfiniBandネットワークプラットフォームで構成されている。

NvidiaはE2のアーキテクチャについて詳しく説明していないが、Huang氏は、10年後、20年後、30年後の未来を正確に予測するために、地球の気候を十分に詳細にモデル化することは、悪魔のように難しい問題だと述べている。

気候シミュレーションは、大気物理学を主にモデル化する気象シミュレーションよりもはるかに難しく、モデルの精度は数日ごとに検証する必要があります。長期的な気候予測では、地球の大気、海洋、水、氷、陸地、人間活動などの物理をモデル化し、それらが相互に影響し合うことが必要です。さらに太陽の放射を宇宙に反射する低層大気の雲などの効果を取り入れるためには、1〜10メートルのシミュレーション解像度が必要になるのです」(Huang氏)。

Nvidiaは、物理学の機械学習モデルを開発するための新しいフレームワークModulusを使って、この問題に取り組んでいる。例えば、蒸発による干ばつや、飲料水の貯水池が150フィートも低下するなど、地球の気候が急速に変化していることを考えると、この問題の解決は切実に求められている。

「緩和と適応のための戦略を開発することは、今日の社会が直面している最大の課題の一つであることは間違いありません。加速コンピューティング、物理学のML、巨大なコンピュータシステムの組み合わせは、100万倍の飛躍をもたらし、我々はこれらの問題に一石を投じることができるようになるでしょう」(Huang氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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