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9億人が利用、Alibaba(阿里巴巴)とTencent(騰訊)中国「フィンテック」共通戦略を紐解く【前編】

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ピックアップ:5 Ways Ant Financial & Tencent’s Fintech Growth Playbooks Are Evolving 先日のヤフー・LINE連携で話題になったのが中国テックジャイアントの存在です。GAFAに対抗してBAT(※最近は「B」がBaidu・百度ではなくByteDance・字节跳动)とする場合も)と呼ばれていますが、なかでも勢いがあるのがフィン…

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ピックアップ5 Ways Ant Financial & Tencent’s Fintech Growth Playbooks Are Evolving

先日のヤフー・LINE連携で話題になったのが中国テックジャイアントの存在です。GAFAに対抗してBAT(※最近は「B」がBaidu・百度ではなくByteDance・字节跳动)とする場合も)と呼ばれていますが、なかでも勢いがあるのがフィンテック分野での躍進です。

Alibaba(阿里巴巴)グループのAnt Financial(蚂蚁金服)が提供する「Alipay(支付宝)」、そしてライバルのTencent(腾讯)が提供する「WeChat Pay」がそれです。この中国2大モバイル決済アプリについて、米調査会社のCB Insightsが詳しい戦略の考察を掲載していました。本稿ではこれに沿った形で、この2大決済アプリが今、どのような状況なのかを紐解いてみたいと思います。

中国国内決済のほぼ全てを支配する

CBIの記事によれば、トップを走るAlipayは、実に中国国内の決済の54%を占めており、それを追う形のWeChat Payのシェアは約40%だそうです。

つまり、中国のモバイル決済はAlibabaとTencentという、米国のGAFAらと肩を並べる中国巨大テック企業の2社によってほぼ完全に独占されている状態で、これら2社を合わせると、中国国内のユーザー数は実に8〜9億人になるそうです。日本の総人口のざっと5倍です。

事業構造も異なります。Alipay陣営のAlibabaグループはコマースが中心。対するTencentはゲームとメッセンジャー「WeChat」によるコミュニケーション関連事業がメインになっています。特にTencentは広告事業の成長が頭打ち状態の一方、フィンテック関連サービス(レンディングや保険など)が年間40%もの成長を示していると記事は指摘しています。

Ant Financialの推定評価額は1,500億ドル(Alibaba全体では約4,570億ドル)、フィンテック事業に限定したTencentの評価額は1,230億ドル(Tencent全体では約3,875億ドル)と拮抗しており、今後、ヤフーやLINE、東南アジアで勢力を伸ばすテックスタートアップ各社はこことのポジション争いをアジア圏で繰り広げることになりそうです。

といってもこの2社、時価総額では世界トップ10入りの桁違いなので背中は遠いです(※日本のトップを走るトヨタは約1960億ドル)。

AlibabaとTencentが取ったフィンテックの共通戦略

CBIの記事ではこの事業が異なる2社が、フィンテック分野においては同じような戦略を取っていると考察しています。それが次の5つです。

  • 1. Building flywheel effects  – フライホイール効果の構築
  • 2. Making virtual credit a part of everyday life – ユーザーの日常の一部にクレジットを作り出す
  • 3. Prioritizing health insurance – 健康・医療保険を優先する
  • 4. Diversifying options for savings and investing to expand the market – 預金・投資オプションの多様化
  • 5. Focusing on small businesses – スモールビジネスへのフォーカス

詳細はぜひ原文をご一読いただくとして、これらの項目に沿って気になったポイントを解説してみたいと思います。

1. Building flywheel effects  – フライホイール効果の構築

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Photo by Rakicevic Nenad on Pexels.com

「フライホイール効果(弾み車)」とは、Amazonの成長を解説する際にジェフ・ベゾスが引き合いに出した理論です。一言で言えば、“ビジネスの中に好循環を生み出すこと”を意味します。

ジェフベゾスは、Amazon商品の低価格化→顧客満足度の上昇→取引ボリューム増加→品揃えの充実、に至る一連の好循環をフライホイール効果と表現しました。Ant FinancialやTencentの場合、決済アプリと関連金融サービスによる相乗効果がそれです。

CBIがまとめたAnt Financialのデータによると、2019年6月のデータではAlipayユーザーのうちAnt Financial以外の金融サービスを3つ以上利用しているユーザーは80%、5つ以上利用しているユーザーは40%となっています。

具体的には、Alipayの提供するWallet内から、中国の一般的な銀行預金金利と同程度かそれ以上の金利(過去の一時期4%に到達、現在2%周辺)をもらえる「余額宝」と呼ばれるMMF(マネー・マーケット・ファンド)サービスを簡単に利用できたりします。

他にもローンや保険サービスをAlipay Walletから簡単に利用できるなど、関連サービスへの導線が上手く出来ているため、ユーザーの人気を集める理由となっています。新たなサービス導線の誕生ですね。

2. Making virtual credit a part of everyday life – ユーザーの日常の一部にクレジットを作り出す

アジア圏におけるミレニアルやZ世代と呼ばれる新しい年代のユーザーはインターネットで決済することが当たり前になっている状況があります。

<参考記事>

ここで重要なデータがクレジット(信用)です。

Ant Financialが運営する消費者信用サービス「Huabei」は、こうした世代向けに無利息のクレジットを提供し、大きく消費を加速させています。データによれば、同サービスが開始した2015年から累計貸し出し額は1,400億ドル(約15兆円)に及んでいるそうです。

驚かされるのは成長率です。

原文のグラフを見ると一目瞭然ですが、1,400億ドルというのは2017年前半までの累計額の10倍です。この増加を2年と少しの期間で達成しているということには驚かされずに入られません。Tencentも「Fenfu」と呼ばれる同様のサービスを開発しており、2019年末までにローンチされる見込みです。記事の後半では残りの3〜5について解説をお送りします。

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WeChat Pay(微信支付)、リアル店舗向けに新たな会員機能をテスト

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WeChat Pay(微信支付)は店舗側が常連客を対象に、特別サービスや広告を提供することを可能にする新機能「Friend Membership(朋友会員)」の稼働テストを行っていると、中国のメディアが報じた。 この新機能で馴染みの客を自分のアカウントに追加でき、ロイヤルティプログラムとして利用できる。店舗側は限定割引、プロモーション情報、新製品の案内を「Moment(微信朋友圈)」と呼ばれる会員…

WeChat Pay(微信支付)の「Friend Membership(朋友会員)」
Image credit: 微信小程序速報

WeChat Pay(微信支付)は店舗側が常連客を対象に、特別サービスや広告を提供することを可能にする新機能「Friend Membership(朋友会員)」の稼働テストを行っていると、中国のメディアが報じた

この新機能で馴染みの客を自分のアカウントに追加でき、ロイヤルティプログラムとして利用できる。店舗側は限定割引、プロモーション情報、新製品の案内を「Moment(微信朋友圈)」と呼ばれる会員向けソーシャルフィード上で提供できるという。

他のロイヤルティプログラムと同様、この機能も消費者に店でのショッピングを継続してもらうことを目的としている。

WeChat Payの新たな動きは、客を集め、リピーターにする新しい方法を提供し、オフライン店舗での支払いサービスの拡大、とりわけ中小店舗をターゲットにした戦略と見られる。これまで常連客を獲得するための最も一般的な方法は、キャッシュバックまたはポイント還元に限られていた。

WeChat Pay(微信支付)の「Friend Membership(朋友会員)」では、店舗オーナーが常連客をメンバーに登録、限定プロモーションや割引をプッシュ通知できる。
Image credit: 微信小程序速報

この「Friend Membership」機能で、店舗側は様々な販売促進キャンペーンを発案したり展開したりすることが可能となる。つまり利便性が向上し、小規模な店でもリピーターの獲得ならびに管理をすることができる。

TechNode(動点科技)は公式の英語名を直接決定することができなかった。WeChat の担当者からも5日の夕方までに確認を取ることができなかった。

中国の決済戦争はオンラインとオフライン両方の小売店に広がっている。ここ数年で WeChat Pay と競合の Alipay(支付宝)は、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、レストラン、公共交通機関、その他利用度の高い場所で利用が可能だ。2つのデジタルウォレットは現在、ユーザを集めるべくオフライン店舗での拡大を図り、激しい奪い合いに直面している。

以前、WeChat はオフラインプロモーションに特化したサードパーティのサービスを誘致するため、3億人民元(約50億円)を投入する計画を発表していた。また Alipay も2017年に、報酬としてサードパーティのサービスに3年間で10億人民元を分配すると発表した。

Tencent(騰訊)が提供する WeChat Pay の月間アクティブユーザ数(MAU)は約9億人。 Ant Financial(螞蟻金融)の Alipay は5億人以上である。

中国インターネット情報センターが最近発行した統計レポートによると、2018年の時点で中国のインターネットユーザの68%近くが、実店舗での支払いにモバイルウォレットを利用したという。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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中国のeウォレットの成功から学ぶ、東南アジアのプレイヤーたち

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Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから


一般的なインドネシア人が株式市場に投資するのを手助けする新たなアプリが、大物投資家から支援を受けた

東南アジアの e コマースは過熱しているが、同地域の消費者はまだ e ウォレットよりも現金を好んでいる。

2017年のインドネシアのデジタルな買い物では代金引換が3分の2以上を占め、クレジットカードが使われたのは約20%だったと eMarketer は報告している。2016年の現金以外の支払いは、インドネシアとフィリピンでそれぞれ取引の30%と24%だけであったと Oliver Wyman の報告は示している。モバイル決済は両国ともに約0.1%かそれ以下であった。

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Photo credit: Ant Financial(螞蟻金融)

近隣の中国がおそらく世界で最も強固なモバイル決済手段を持っていることを考えれば、東南アジアで e ウォレットの受け入れが遅いのは奇妙に思えるかもしれない。テック大手の Alibaba(阿里巴巴)と Tencent(騰訊)は Alipay(支付宝)と WeChat Pay(微信支付)でこの分野を支配している。

ある意味では、中国で e ウォレットが成功していることは、中国市場の状況が他では再現困難であることを浮き彫りにしていると言える。しかし東南アジアがキャッシュレスな世界へと顧客を向かわせたいのであれば、そこから学べることもある。

1.2社による中国 e ウォレットの独占はネットワーク効果を上げている

2004年の Alipay のローンチ以降、何年もの間 Alibaba は中国の e ウォレット市場を実質的に独占していた。Tencent の WeChat Pay が2013年に参入し、市場は非常に過熱している。

成長する消費経済の中で最大のライバル同士である2社は正面からぶつかり、それぞれのプラットフォームを固め、他の競争相手は大部分が締め出された。Apple Pay が2016年に中国に参入したが、消費者がそれで盛り上がる理由はほとんどなかった。

Kleiner Perkins による Mary Meeker の Internet Trends 2018 によると、今や Alibaba と Tencent が中国のモバイル決済市場の92%を支配している。

中国の消費者は Alipay か WeChat Pay を使えば実質的に何でも手に入るということを分かっているが、周囲の国々における選択はそう単純ではない。

東南アジアのさまざまな市場では e ウォレット競争が企業どうしの融合を引き付け、地元のプレイヤーや地域的なプレイヤーが多数存在している。

ライドヘイリングサービス2社はそれぞれ独自に決済プラットフォームを持っている。インドネシアの Go-Jek の Go-Pay と、シンガポールの Grab の GrabPay だ。マレーシアだけでも40社、シンガポールにも27社の e ウォレット業者があると報告されている。ベトナムとフィリピンもまた独自の自国産のソリューションを持っている。

これだけ選択肢が多いと、消費者にとっては選ぶのが困難だ。しかしながら、そもそもユーザが自社の決済プラットフォームを使う理由を提供するようなネットワーク効果から、Alibaba と Tencent の両社は利益を得ている。

2.Alibaba と Tencent は初期にユーザを引き込む

Alipay は中国最大の e コマースマーケットプレイス Taobao(淘宝)の決済プラットフォームとして始まり、WeChat Pay との競争が始まるまでは先行者利益を享受していた。現時点で Alipay は同国のモバイル決済の54%を占めている。

Tencent がモバイル決済へ進出できたのは、同社が中国最大のソーシャルネットワーク WeChat を持っていたためである。WeChat が e ウォレットを追加したとき、人々はすでに同アプリでつながり合っていたため、友人や家族にお金を送ることが簡単になった。2014年の春節に「紅包」という機能をロールアウトし、古くからの伝統である赤いお年玉袋を模すことで WeChat Pay の人気に火が付いた。

Photo credit: Ant Financial(螞蟻金融)

オフラインの店舗用の WeChat Pay や QR 決済の導入後は、Alibaba と Tencent は店舗向けの競争を始めた。今では主要都市で1つのプラットフォームだけから支払いを受けつける頑固者は非常に少なくなっている。

だが東南アジアでは依然として現金とクレジットカードが標準的な支払い方法となっており、モバイル決済プラットフォームは店でお金を使う際のカード利用の習慣を捨てるよう消費者を説得するのに苦労している。

マレーシアでは、72%の人がモバイル決済に安全面の懸念を持っているが、見返りがあればもっと e ウォレットを使うようになると55%の人が答えていることを、2016年に Nielsen が見出した。フィリピンとシンガポールでもそれぞれ回答者の63%と58%が見返りについて同じように答えた。

モバイル決済を使う別の理由は会計時間の速さである。インドネシア、タイ、ベトナムのそれぞれ65%の回答者は、それがモバイル決済を使うためのより良い動機付けになると答えた。これはすでに中国中の飲食店で実施されており、たとえば、消費者は列に並んでいる間やテーブルに座っている間に QR コードを読み取り即座に注文することができる。

惹かれるものがなければ消費者は e ウォレットへと変える理由がほとんどないため、サービス提供者はサービスを魅力的にしようと努力している。WeChat、GrabPay、Go-Pay はピアツーピアの決済を提供し、ユーザ間の資金の移動を容易にしている。現在マレーシアで利用可能な Razer Pay はセブンイレブン店舗で購入できる暗証番号で e ウォレットに残高を追加できるようにしている。Go-Pay は人々がモバイル決済を試してみるよう、20%50%のキャッシュバックの提供も11月に始めた。

だが新たなユーザを得ることは難しい。クレジットカードやデビットカードはもっとシンプルで、しばしば e ウォレットよりも信頼度が高い。多くの場合、e ウォレットはそういったカードの中間的なものとしても使われる。

3.Alibaba と Tencent は店舗を巻き込んでいる

当然ながら、e ウォレットは店舗を巻き込まないとユーザを集めることはできない。これは e ウォレットが実店舗で競争を始めてから Alibaba と Tencent が非常に上手くやったことである。

両社は早くから、未発達な市場の店舗経営者は設備の更新に大きな投資が必要となるモバイル決済という選択肢をあまり受け入れたがらないだろうということを分かっていた。アメリカでは多くの決済端末が Apple Pay や Google Pay を受け入れるために NFC(近距離無線通信)に対応するようアップグレードしなければならなかった。

中国では誰でも QR コードをプリントアウトし、それをスキャンして支払うということができる。消費者が携帯電話上で QR コードをスキャンし支払いを行えるよう、多くの決済端末がアップグレードし、この動きを加速させてきた。これは中国ではどこにでもある決済の方法となり、QR コードリーダーでキオスクやマクドナルドでの決済を自動化させている。シンプルだが効果的なモバイル決済の実施方法だ。

Tencent は消費者の日々の生活との結びつきを与えることでも、店舗を引き入れてきた。WeChat を通じて支払いを行うと、自動的に店のオフィシャル WeChat アカウントをフォローすることになる。そこではセール情報やクーポンが携帯電話に届き、その店でもっと買い物をしようと思わせるのだ。

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店舗での支払いに使われる WeChat(微信)
Photo Credit: Tencent(騰訊)

店舗にとっては取引ごとに一定の割合でクレジットカード会社に取られるインターチェンジフィーが、常に障害となる。Apple Pay と Google Pay はクレジットカードの情報を保存しアプリ内に蓄えられたカードに直接請求する仕組みであり、インターチェンジフィーは変わらずある。このプロセスは e ウォレットを現状に比べてあまり画期的なものとはせず、店舗が新技術採用のために今までのやり方を変える理由にはならない。

一方で Alipay と WeChat Pay は中国最大のペイメントカードイシュアである UnionPay(銀聯)を通さず、銀行口座から直接資金を引き出すことができる。これによりモバイル決済は、それがたとえ3人民元(0.5米ドル)の水であっても、あらゆる費用の支払いにとって、より実用的なものとなる。2つのウォレットの使用例が増えるにつれて、中国の店舗は販売の機会が増えていくのだ。

これはインターチェンジフィーを避けるものでもあるが、必ずしも中国の店舗にとって安くなるとは限らない。店舗が手数料の値下げを交渉できないならば、Alipay は取引の0.55%を店舗に請求する。

2016年、中国における店舗向けのバンクカード手数料として標準化されていたのはデビットカードが0.35%、クレジットカードが0.45%だった。アメリカの Visa カードの1.51%プラス0.1米ドルに比べれば、かなり安価だ。

他の場所でのプラットフォームは、たとえ e ウォレットの中であっても、カードの処理にさらに頼っているため、インターチェンジフィーに取り組むのは店舗を引き入れる1つの方法かもしれない。手数料は一般的に政府が設定するが、マレーシアはすでに行動を起こしている。2015年、中央銀行に当たるマレーシア国立銀行(BNM)は国際的なデビットカードの処理は0.21%、クレジットカードは1.1%と低い割合に抑える Payment Card Reform Framework を導入した。またマレーシアは店舗がカード決済に割増金を課すことも禁止した

GrabPay や Go-Pay のような東南アジアの主要プレイヤーは Alibaba や Tencent の例に倣い、直接的な銀行への振り込みを通じて e ウォレットの残高を追加できるようにし、インターチェンジフィーを回避している。

加えて、GrabPay や Go-Pay、さらに Razer Pay のような東南アジアの新規参入者もすでに QR 決済を採用している。さらに多くの店舗がこの技術を受け入れる準備ができれば、少なくとも NFC よりも安価な選択肢ができるだろう。

それぞれのやり方で

究極的には、中国で上手くいったからといって必ずしも他の市場に適用できるわけではない。アメリカの多くのシステムが使用している NFC は、QR コード使用を通じて中国で発生しているような種類のフィッシング詐欺には影響を受けにくい。こういった種類のセキュリティは、市場によってはより多くのコストをかける価値があると言える。

東南アジアにおける決済の未来は、その未来が中国と似たものになるかどうかに関わらず、モバイルである。Euromonitor International のデータによれば、東南アジアのモバイル決済はタイとインドネシアが先頭に立ち、2016年の100億米ドル以下から2021年までに310億米ドルへと成長すると見られている。

このトレンドは同地域のライドヘイリング企業を利するものとなるかもしれない。彼ら企業はモバイル決済へと動いているためだ。中国の Alibaba や Tencent のように、Grab や Go-Jek は東南アジアの複数の国々をまたいで構築される巨大なユーザベースのネットワーク効果から利益を上げる最適なポジションにある。

Go-Pay
Image credit: Go-jek

現在 Go-Jek は自国の市場に加えてシンガポール、タイ、そしてベトナムで経営を行っている。Grab の稼働地域はさらに大きく、マレーシアとシンガポールから拡大してインドネシア、フィリピン、タイ、ベトナム、カンボジア、ミャンマーまでカバーしている。

両社とも店舗との提携も行っており、ネットワークを拡大し、それぞれの e ウォレットの採用を加速させている。

しかしながら、Grab や Go-Jek、その他の無数の競合が同地域には存在しているものの、消費者が現金を使わなくなる速度は規制や市場の統合にかかっているのかもしれない。変化を早めることは利益にはなるであろうが、現金が君臨する場所では簡単にはいかないだろう。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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Tencent(騰訊)、信用スコアリングシステム「微信支付分」をローンチ——Alibaba(阿里巴巴)系「Sesame Credit(芝麻信用)」に対抗

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Tencent(騰訊)は、中国の主要都市において WeChat Pay(微信支付)用クレジットスコアリング機能の実験を開始した。支出行動や個人的なつながりなどの情報をもとにユーザをレーティングするものだ。 「微信支付分」というこのシステムは、北京、上海、広州、深圳で運用されていると Paper(澎湃)が報じている。同社は、今月初めに中国南部の都市、広州で開催された イベント「WeChat Open…

Image credit: Tencent(騰訊)

Tencent(騰訊)は、中国の主要都市において WeChat Pay(微信支付)用クレジットスコアリング機能の実験を開始した。支出行動や個人的なつながりなどの情報をもとにユーザをレーティングするものだ。

「微信支付分」というこのシステムは、北京、上海、広州、深圳で運用されていると Paper(澎湃)が報じている。同社は、今月初めに中国南部の都市、広州で開催された イベント「WeChat Open Class PRO(微信公開課 PRO)」でこの最新機能の実験を行った。

ユーザのスコアリングに際しては、アプリのソーシャルな側面が含まれる。WeChat(微信)でのつながりや友人関係がユーザのクレジットスコアリングにどのように影響するかという TechNode(動点科技)からの質問に対し、WeChat 関係者は詳細を語らなかった。

このシステムは、Alibaba(阿里巴巴)関連会社の Ant Financial(螞蟻金融)が運営する「 Sesame Credit(芝麻信用)」を思い起こさせる。こちらはユーザを350~950のスコアにレート付けするものだ。このプラットフォームではユーザのスコアリングに購買履歴、資産、契約の履行状況などを活用している。

<関連記事>

WeChat の最新システムでは、モバイル決済サービスから集められたソーシャルなデータを考慮に入れる。Tencent Credit(騰訊信用)では300~850のレーティングを割り当てるため、スコアのレンジを示すものではないという。報道によると、WeChat は年内の全国展開を目標としている。

クレジットスコアは、WeChat Pay でプールされたデータ、とりわけその人の消費行動や義務を果たす能力をもとに計算されます。

同社はTechNodeに語った。WeChatによると、その目的は「人々の生活をよりシンプルに、より便利にするサービスを提供」することである。

WeChat インターフェイスのスクリーンショット。クレジットスコアリング機能が見て取れる。
Image credit: WeChat アカウント「Guofen Zhushou」

高いスコアを与えられたユーザには、レンタルサービスやホテル宿泊の際の保証金が免除されたり、商品・サービスの後払いが可能になったりする特典がある。

パワーバンク(充電バッテリ)サービスの Xiaodian(小電科技)は現在、この機能をサポートしている。高いスコアを持つユーザは、保証金なしで携帯充電器レンタルを申し込める。最新機能の実験を行うため、多くのブランド企業と協業がなされているという。企業側からみたクレジットスコアのシステムには、ユーザリスク評価や代金回収など多くの機能がある。信用度の低い顧客の割合が高まらないようにするのが目標だ。

Tencent は2017年半ばに自社のクレジットレーティングシステムの実験を開始し、昨年にこの機能を正式にローンチした。同社は、2015年にプライベートクレジットスコアプラットフォームを開発する許可を中国人民銀行から与えられた8社のうちの1社である。同じく許可された企業に Alibaba がある。Alibabaは その後まもなく、Ant Financial が運営する Sesame Credit をローンチした。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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WeChat Pay(微信支付)、中国国内で収めた成功を国外でも——カギを握るのは、グローバルなソーシャルインタラクションの力

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筆頭ライバルである Alipay(支付宝)に比べると比較的遅参者としてスタートしたものの、WeChat Pay(微信支付)は2013年のローンチ以降急激な成長を遂げてきた。同サービスが中国で目覚ましい成功を収めた主たる理由は、WeChat Pay が、決まってユーザの使用頻度の高いソーシャルネットワーキングおよびインスタントメッセージツールである WeChat の拡張機能だということだ。中国人の国…

筆頭ライバルである Alipay(支付宝)に比べると比較的遅参者としてスタートしたものの、WeChat Pay(微信支付)は2013年のローンチ以降急激な成長を遂げてきた。同サービスが中国で目覚ましい成功を収めた主たる理由は、WeChat Pay が、決まってユーザの使用頻度の高いソーシャルネットワーキングおよびインスタントメッセージツールである WeChat の拡張機能だということだ。中国人の国外旅行者からモバイル決済への需要がますます増大する中、ソーシャルネットワーキング特有の力を十分にわきまえ、WeChat Pay はそれを秘訣として国外市場の開発を期待している。

モバイル決済が中国人の国外旅行者からますます歓迎される中、国内での WeChat のライフスタイルを国外でも倍増させるため、WeChat Pay は国境を越えたビジネスに絶えず投資していく計画です。

WeChat Pay 国際業務ディレクターを務める Grace Yin(殷潔)氏は、本日(3月1日)Nielsen から発表された最新のホワイトペーパーの中で、こうコメントした。このホワイトペーパーによれば、90%以上の中国人旅行客は国外でモバイル決済というオプションがあれば、そちらを選択するだろうという。

国外の大半の店舗に欠けているのは、決済ツールではないと WeChat Pay は言う。同社によれば、既成の支払方式(クレジットカード)があれば支払い自体は十分だとのことである。

各地方の店舗が本当に必要としているのはソーシャルインタラクションです。後からでも買い物客への商品の宣伝や連絡を可能にするような、買い物客と持続的につながることのできるコミュニケーションチャネルです。

決済ツールとして利用されるだけでなく、WeChat Pay はその8億人のユーザと海外の店舗とを結ぶ持続的な絆を作りたい考えである。このサービスでは、中国人旅行客は人民元で支払うことができ、店舗側は代金を現地通貨で受け取る。店を去った後も、買い物客は WeChat を通して宣伝やアフターサービスを受けることができる。

<関連記事>

25の国と地域で13種類の通貨を用いた取引を扱うことのできる WeChat Pay は、中国人の国外旅行者へのサービス提供を通して、国外の店舗との提携を増やしてきた。

韓国での中国人旅行者のモバイルデータ通信量の70%超がWeChat 使用によるものでした。

WeChat Payは、自社の韓国パートナーがこう述べたと伝えた。

モバイル決済が中国で急速に優勢となる中、中国人はライフスタイルの急激な変化を経験している。2017年の「中国におけるモバイル支払い使用報告」によれば、74%の中国人は、現金は100人民元(約1,700円)あれば1ヶ月以上生活できるとし、84%の中国人は現金が全くない生活でも受け入れられると述べた。

この超人気アプリ WeChat は、よりスマートなライフスタイルへの中国の移行に拍車を掛けている。WeChat hongbao(紅包)は、祝い事の際に現金を贈与する中国の伝統に変化をもたらしており、また同アプリが親会社 Tencent(騰訊)の出資する配車アプリ「DiDi Chuxing(滴滴出行)」と連携したことにより、中国では人々の通勤の仕方に大変革が起こった。これまで WeChat での支払いを促進する原動力であり続けてきたソーシャルインタラクションは、WeChat Pay の海外進出とともにグローバル化している。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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WeChat Pay(微信支付)、中国国外発行クレジットカードとの紐付けが可能に

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中国の有力モバイル決済サービスの一つ、Tencent(騰訊)の WeChat Pay(微信支付)は1月24日、同モバイル決済プラットフォーム上で国際クレジットカードが利用できるようになったと発表した。中国に住む外国人や、WeChat がユーザ開拓に意欲を注いでいる香港・マカオ・台湾の住民は、WeChat Pay アカウントをマスターカード・VISA・JCB が提供するクレジットカードと 紐付けアク…

中国の有力モバイル決済サービスの一つ、Tencent(騰訊)の WeChat Pay(微信支付)は1月24日、同モバイル決済プラットフォーム上で国際クレジットカードが利用できるようになったと発表した。中国に住む外国人や、WeChat がユーザ開拓に意欲を注いでいる香港・マカオ・台湾の住民は、WeChat Pay アカウントをマスターカード・VISA・JCB が提供するクレジットカードと 紐付けアクティベイトすることができる。

Tencent からの声明によれば、WeChat Pay を初めて使うユーザが、中国の銀行口座やクレジットカードを持っている必要がないことは特筆に値する。

中国がキャッシュレスになるにつれ、WeChat Pay や Alibaba(阿里巴巴)の金融部門 Ant Financial(螞蟻金融)のモバイル決済サービスである Alipay(支付宝)はどこでも使えるようになり、オンラインショッピング、配車サービス、チケット購入、自転車レンタル、フードデリバリー、ホテル予約など、あらゆる日常消費に組み込まれるようになった。

2013年8月にリリースされた WeChat Pay はこれまでに世界25カ国に展開しており、海外旅行する多数の中国人にサービスを提供している。Tencent で WeChat Pay の国際業務ディレクターを務める Grace Yin(殷潔)氏は先週、広州で TechNode(動点科技)に次のように語った

WeChat はもともと、ソーシャルアプリだった。中国のユーザは WeChat を使ったことがなければ、WeChat 決済を求めることはできない。

実際のところ、WeChat Pay は中国に住む外国人の間にも人気だ。Tencent が昨年リリースしたデータ報告によれば、中国にいる外国人の64%以上が日用品の購入に WeChat Pay を使っていた。(TechNode のチームをはじめ)たいていの人にとっては、もはや財布を持って家を出る必要は無くなっている。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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WeChat Pay(微信支付)、預入残高に応じて金利のつく「Lingqiantong(零銭通)」機能を追加——世界最大の市場金利連動型投資信託に成長した「Yu’e Bao(余額宝)」に対抗

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Alipay(支付宝)の Yu’e Bao(余額宝)に追いつくべく、WeChat Pay(微信支付)はそのミューチュアルファンド・プラットフォームに新しい機能を追加した。このプロダクトは Lingqiantong(零銭通)と呼ばれ、「金銭管理をスマートにする」という意味を持ち、まだβ版機能でテストのために少数のユーザのみが招待されている。この新機能を使えば、ユーザは送金、hongbao…

Alipay(支付宝)の Yu’e Bao(余額宝)に追いつくべく、WeChat Pay(微信支付)はそのミューチュアルファンド・プラットフォームに新しい機能を追加した。このプロダクトは Lingqiantong(零銭通)と呼ばれ、「金銭管理をスマートにする」という意味を持ち、まだβ版機能でテストのために少数のユーザのみが招待されている。この新機能を使えば、ユーザは送金、hongbao(紅包)の発行、クレジットカード・キャッシングの支払ができるほか、WeChat Pay 上の残高に応じて金利を得ることもできる予定だ。

これらの機能は、数年前から Yu’e Bao ユーザには提供されていたものだ。Yu’e Bao は Alibaba(阿里巴巴)のサードパーティ・モバイルソリューション Alipay 上で2013年中頃に紹介され、今年4月には1,656億米ドルを集める世界最大の市場金利連動型ミューチュアルファンドにまで成長した。その成功には預金者に支払われる日払金利が大きく貢献しており、預金者は Alipay からいつでも資金を引き出すことができる。人々が銀行口座からお金を引き出し、Alipay に入金するようになる中で、このモデルは中国の銀行業界にとって脅威となった。

WeChat Pay は、2014年にリリースした新機能、「資産管理をスムーズにする」という意味を持つ Licaitong(理財通)から Yu’e Bao との競争を始めるようになった。しかし、Yu’e Bao とは異なり、Licaitong は残高に応じて金利が支払われることはなく、このギャップはまもなく、Lingqiantong によって埋められるだろう。

オンライン金融業界には遅番の登場ながら、WeChat Pay の成長は将来有望なものだ。3年前、中国全土のモバイル決済取扱高の80%超は Alipay の手中にあった。今日、そのシェアは54%にまで下落しており、WeChat Pay はそのシェアを40%にまで拡大している。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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Stripe、Alipay(支付宝)およびWeChat Pay(微信支付)との提携を発表

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アメリカのオンライン決済企業 Stripe は本日(原文掲載日:7月10日)、Alipay(支付宝)および WeChat Pay(微信支付)との提携契約を締結することで中国のモバイルウォレットエコシステムに進出すると発表した。Stripeはすでに、BitCoin、ACH payments その他主要なクレジットカード、デビットカードを通じた決済をサポートしている。 声明では次のように述べられている…

アメリカのオンライン決済企業 Stripe は本日(原文掲載日:7月10日)、Alipay(支付宝)および WeChat Pay(微信支付)との提携契約を締結することで中国のモバイルウォレットエコシステムに進出すると発表した。Stripeはすでに、BitCoin、ACH payments その他主要なクレジットカード、デビットカードを通じた決済をサポートしている。

声明では次のように述べられている。

当社は本日、Alipay および WeChat Pay の世界的なサポートを導入いたします。これにより、25ヶ国超におよぶ顧客の皆様にはこの2つの決済手段を積極的に利用している何億という中国人消費者とつながることができるのです。

Alipay と WeChat Pay は、Sources という Stripe の統合 API を通じて利用できるようになる。これは、1回の統合であらゆる決済手段を受け入れるものだ。Stripe のユーザは Alipay で繰り返し行われる決済もこなすことができるため、スムーズなユーザ体験が実現される。

同社は香港オフィスも正式に開設した。ここでは Stripe Radar のほか、Custom アカウント、3D Secure サポートを現地ユーザが利用できる。香港のユーザは通貨換算をすることなく、現地の米ドル対応の銀行口座に支払いを受けることもできる。

Stripe は現在25ヶ国で操業している。同社の投資家には、Sequoia Capital、Andreessen Horowitz、PayPal の共同設立者 Peter Thiel 氏、Max Levchin 氏、さらには Elon Musk 氏らがいる。

【via Technode】 @technodechina

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WeChat(微信)、新サービス「黄金紅包」でユーザ同士が金(きん)をやりとりできる新たな金融商品を販売促進

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この間の春節期間中、WeChat(微信)は、紅包(ホンバオ:中国のお年玉のようなもので、お祝いの時などに贈るお金)の新サービスの試験運用を行った。この新サービスでは、既存の紅包サービスと同じシステムを利用して、ユーザ間で金(きん)の受け渡しを行うことができる。 紅包と同様に黄金紅包においても、贈り主は、金を特定の人数に均等に割り当てるか、もしくは、トータルの量と人数だけを決め、運試しもかねてシステ…

この間の春節期間中、WeChat(微信)は、紅包(ホンバオ:中国のお年玉のようなもので、お祝いの時などに贈るお金)の新サービスの試験運用を行った。この新サービスでは、既存の紅包サービスと同じシステムを利用して、ユーザ間で金(きん)の受け渡しを行うことができる。

紅包と同様に黄金紅包においても、贈り主は、金を特定の人数に均等に割り当てるか、もしくは、トータルの量と人数だけを決め、運試しもかねてシステムにランダムに割り当ててもらい、チャットグループに送信することができる。

Tencent(騰訊)CEO Pony Ma(馬化騰)氏の「黄金紅包」
(Image credit: 企鵝生態)

2017年1月後半、Tencent(騰訊=WeChat の親会社)のオンライン決済部門 Tenpay(財付通)と、最大級の国営銀行である中国工商銀行(ICBC)は、オンライン金投資サービス「微黄金」を共同でローンチした。今のところ、微黄金は、黄金紅包に金を供給する唯一のサプライヤだ。

黄金紅包サービスよりも数日前にローンチされた微黄金は、WeChat サービスアカウントとして構築されており、そこでは、WeChat ユーザが金を直接購入したり、金投資に関する情報にアクセスすることができる。現在のところ、このサービスは手数料なしで利用可能だ。

黄金紅包をやり取りするために、ユーザは微黄金サービスを利用してアカウントを有効にしなければならない。つまり、微黄金サービスの WeChat サービスアカウントに登録する必要があるのだ。この仕組みにより、登録ユーザ数の増加が見込まれる。2014年前半、紅包サービスでも同じ仕組みが使われ、ローンチした直後にも関わらず、WeChat Payment(微信支付)での銀行カード登録を大量に獲得している。2016年3月時点で、銀行カードを登録しているWeChatアカウント数は3億以上にのぼる。

黄金紅包と紅包で大きく異なる点は、もちろん、金の価格は時間が経つにつれて変動するということだ。しかし、昔から金は安全資産とされていることや、中国では金を贈り物にする文化があることから、多くのユーザは黄金紅包の方を好むのではないかと考えられている。

中国は4年連続で世界最大の金消費国となった。中国人投資家の間で金の人気が上がっていることが最近明らかになった。これらの投資家は、国営銀行が運営するオンラインプラットフォームを利用しているため、上海金取引所で投資を行うことができる。

騰訊微黄金のスクリーンショット
(Image credit: 企鵝生態)

WeChat とその親会社 Tencent がある広東省のような中国の一部の地域では、金を使った装飾品などの贈り物を贈ることは伝統とされている。

中国で評判のビジネスジャーナリスト Wu Xiaobo(呉暁波)氏が出版した Tencent に関する最新本「騰訊伝」によると、WeChat の紅包プロジェクトは、もとはといえば、春節明けの仕事始めの日に、Tencent の経営者らが従業員に紅包をあげる便利な方法を編み出すために始まったものだそうだ。

WeChat の紅包は驚くほどの人気を集め、今では中国で最も利用されているモバイルウェブサービスの一つとなった。WeChat によると、陰暦の大晦日にあたる2017年1月27日だけで、142億個の紅包がやり取りされたという。

微黄金の他にも、Tencent はこれまでにオンラインファイナンス分野で幅広くサービスを打ち出してきた。たとえば、オンライン決済の Tenpay、オンライン金融商品マーケットプレイスの Licaitong(理財通)、オンライン個人ローンの Weilidai(微粒貸)、信用格付けの Tencent Credit(騰訊征信/騰訊信用)、クラウドサービスなどである。Tencent のソーシャルサービス WeChat と QQ では、すべての消費者向けサービスを簡単に利用することができる。2015年には、Tencent が30%の株式を保有するオンライン専用の民間銀行 WeBank(微衆銀行)が開設された。

Tencentは現在、モバイルファイナンス分野において、Alibaba Group(阿里巴巴集団)の金融部門である Ant Financial Services Group(螞蟻金融服務集団)と真っ向勝負の状態にある。Ant Financial Services Group もまた、Alipay(支付宝)アプリを通じてモバイル上で、金投資を含めた幅広い金融商品とサービスを提供している。しかし、AntとAlibabaには、商品の成長を押し上げてくれる WeChat や QQ のようなソーシャルツールがない。というのも、そうしたツールを手に入れようと何度か挑戦しては失敗しているのだ。

WeChat 紅包とやり合うために、Alipay は2017年の春節の前に AR 紅包というサービスをローンチし、さらに、休暇期間中には紅包キャンペーンをいくつか行ったが、この Alipay と Alibaba 傘下企業による試みによっても、WeChat 紅包ほど持続性のある人気を得ることはできなかった。

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【via Technode】 @technodechina

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中国で生まれた新しいオーディション番組「超級女声」——次世代のスターはインターネットから生まれる

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巨大なユーザーベースと中国のユニークなテックエコシステムが起爆剤となり、最も神聖な伝統的エンターテイメントの一つ、テレビ番組の再始動が進んでいる。 中国の長寿番組で、最も成功したリアリティテレビオーディション番組の一つである Super Girl(超級女声)はそのメインステージをオンラインに移行し、クロスメディア番組として刷新する。世界中のテレビ番組がオンライン投票やモバイルソーシャル機能を提供す…

2016 Super Girlのオンラインオーディション
2016 Super Girlのオンラインオーディション

巨大なユーザーベースと中国のユニークなテックエコシステムが起爆剤となり、最も神聖な伝統的エンターテイメントの一つ、テレビ番組の再始動が進んでいる。

中国の長寿番組で、最も成功したリアリティテレビオーディション番組の一つである Super Girl(超級女声)はそのメインステージをオンラインに移行し、クロスメディア番組として刷新する。世界中のテレビ番組がオンライン投票やモバイルソーシャル機能を提供する傍ら、Super Girl はインターネットとテレビの垣根を完全に取り除き、番組の大半は課金制ソーシャルネットワークに類似したものとなる。

この1月にスタートした2016シーズンの歌唱リアリティ番組は、制作テレビ局 Hunan Broadcasting System(湖南広播電視台)のビデオストリーミングサービスである Hunantv.com(芒果 TV)と、新モデル用にデザインされたライブビデオストリーミングアプリ Mango Live(芒果直播)を通じて8月まで放送される。

中国10都市で行われるライブストリーミングオーディションの他、オンライン初のオープンオーディションでどこからでもオーディションに参加し、ライブパフォーマンスを披露することができる。

オンラインオーディションはどこからでも応募できる.
オンラインオーディションはどこからでも応募できる.

参加者は全員、ライブストリームパフォーマンスの場として Mango Live アプリでプロフィールを作成する必要があり、マルチメディアコンテンツをシェアしてフォロワーと交流できる。アプリではリアルタイムコメント、ファン同士のチャットやバーチャルギフト/ポイント購入が可能だ。

Mango Liveアプリの参加者プロフィール
Mango Liveアプリの参加者プロフィール

視聴者はゲームタスクで獲得したり購入したりしたバーチャルポイントを参加者に付与することができる。Tencent(騰訊)とAlibaba(阿里巴巴)の各モバイル決済ソリューションであるWeChat Payment(微信支付)とAlipay(支付宝)でモバイルによる支払いが可能だ。

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事前オーディションで審査員が選んだ300人の候補者から、1ヶ月の投票期間を経て厳選された100人だけが次のステージに進める。

主催者によると、その後100人の少女たちは24時間ライブストリームされる2ヶ月のトレーニングを受ける。彼女らが Mango Live アプリ以外でもファンを獲得できるよう、主催者は Owhat(ファン専用アプリ)、Baidu Tieba(百度貼吧、オンラインファンフォーラム)、Weibo(微博、Twitter タイプの有名ソーシャルメディア)、Q-zone(Tencent による Facebook タイプのソーシャルネットワーク)、Changba(唱吧、ソーシャルカラオケアプリ)と提携した。

スキルの成長とファン開拓によるコンペを通じてトップ20人の少女たちが選ばれた後、ようやくコンテストが開始しオンラインとテレビで同時生放送される。

デジタル投票の進化

2016 Super Girl の各ステージでは、オンライン投票が重要な役割を担っている。

この番組は実際、視聴者投票を採用した中国初のテレビ番組の一つであった。2004年のファーストシーズンでは、当時世界で行われていたテレビ番組と同様に SMS を通じてオーディエンスが投票し、通信業者は視聴者による数百万件の SMS 投票で驚くべき金額の収益を得た。

運営するテレビ局は、Super Girl のファーストシーズン優勝者 Chris Lee(李宇春)がプロの審査員にはあまり受けなかったにもかかわらず、オーディエンスの心をとらえ、今なお中国を代表するポップスターであることを誇りに思っている。Super Girl と Happy Boy(快楽男声)の2つの代表的オーディション番組はいずれも視聴者投票を実施し、過去11年間で多くのトップポップスターを輩出している。

10年前は SMS が唯一の投票テクノロジーであったのに比べ、放送局は番組をさらに視聴者参加型にするため、現在は最新最強のオンライン手法を取り揃えている。オンライン投票により、リアルタイムランキングが可能となった。Mango Live アプリは視聴者から獲得したバーチャルポイントをもとに、参加者のランキングを決定するのだ。

革命的アーティスト開発プロセス

2016 Super Girl のもう一つの特徴は、参加者が Mango Live アプリやその他のソーシャルプラットフォームを使って最初からフォロワーを獲得できることだ。

以前は、オーディション番組の優勝者は Super Girl ファーストシーズンの年に設立されたアーティスト管理会社 Tianyu と契約(マネージメントを委託)していた。現在では、放送局のオンラインプラットフォームとその他のソーシャルメディアにおけるインタラクティブ機能により、アーティストのプロモーションは様変わりしている。

コンテスト参加者がどこまで進むかにかかわらず、多くのファンを獲得することでスターダムにのし上がることができる。先月スタートしたオーディションでは、すでに一部の少女たちが多くのフォローを獲得している。

次の中国スーパースターはテレビではなくインターネットから生まれるのか?

ウェブが視聴者の中心的存在となり、番組が増えるとともに、次の中国スーパースターは通常のテレビ番組ではなく Super Girl のような新しいインターネットフォーマットから生まれると期待されている。

最新の CNNIC(中国互連網絡信息中心)年間報告書によると、中国のオンライン動画視聴者数は中国全体のインターネットユーザの73%ほどを占める5億400万人に達し、モバイル動画視聴者数は2015年の時点で4億500万人であった。その他多くの市場と同様、中国の典型的なオンライン動画視聴者は若年層だ。2016 Super Girl 制作チームによると、参加者の50%以上は1995年以降に生まれているという。

ほぼすべてのテレビ番組がオンラインで視聴可能になったことに対し、オンライン専用コンテンツは急激に増えている。

番組やイベントを好きなだけライブストリームできるサービスに加え、過半数が潤沢な資金を持つ大手テック企業の支援を受ける中国オンライン動画ストリーミングサイトは、競合する動画ストリーミングサイトやテレビ局との差別化を図るため、オリジナル番組や独占的コンテンツのライセンスに巨額の投資を続けてきた。オンライン動画会社は、一般的なテレビ番組制作よりも多くのインタラクティブ番組や視聴者体験を創出することもできる。

動画ストリーミングサービス iQiyi.com(愛奇芸)によるディベート番組 Qi Pa Shuo(奇葩説)は、2シーズンですでに十数人のスターを生み出した。前 iQiyi チーフコンテンツオフィサー、ベテランテレビ番組プロデューサーであり同番組制作チームの一員であった Ma Dong(馬東)氏は、昨年 iQiyi を退職してさまざまな動画サイトのオンライン専門番組制作ビジネスを開始した。設立からわずか半年で、Ma 氏のスタートアップ Me We Media(米未伝媒)は最新の資金ラウンドにおいて20億元(約3億米ドル)の評価を得た。

近年、中国で人気のアマチュアシンガー/パフォーマーを発掘するオンラインインタラクティブネットワークは指折りのスターを生み出している。実際、2016 Super Girl 参加者の多くは歌唱プラットフォーム YY Music やカラオケアプリ Changba といったプラットフォームから出現している。

Hunan Broacasting System は独自のオンラインストリーミングサイト Hunantv.com を2011年にローンチした。昨年後半からオリジナル番組の制作を開始し、今年に入ってからサードパーティーコンテンツのストリーミングを始めた。2016 Super Girl の直前にローンチした Mango Live アプリもその他イベントのライブストリーミングを始めている。同社が管理する2つのオンラインサービスは2015年に外部資金調達で5億元を獲得し、本格的なオンライン動画ビジネスを確立するため再ラウンドを行うと報じられている。

【via Technode】 @technodechina

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