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Google、Wikipediaに310万米ドルとクラウドAPIの無料提供を約束

10億人の潜在的ユーザの獲得を目指す大手検索エンジンの Google が、Wikipedia の親会社である Wikimedia に対する支援を拡大する。両社によると、Google が1月22日、World Economic Forum で、Wikipedia に追加で310万米ドルを提供するほか、Wikipedia の編集者に自社の機械学習ツールをいくつか無料提供することを約束したという。 Go…

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10億人の潜在的ユーザの獲得を目指す大手検索エンジンの Google が、Wikipedia の親会社である Wikimedia に対する支援を拡大する。両社によると、Google が1月22日、World Economic Forum で、Wikipedia に追加で310万米ドルを提供するほか、Wikipedia の編集者に自社の機械学習ツールをいくつか無料提供することを約束したという。

Google.org は従業員の貢献もあり、Wikimedia Foundation に110万米ドル、Wikimedia Endowment に200万米ドルの寄付を行う。Wikimedia Endowment は、Wikipedia やその他の長期 Wikimedia プロジェクトを支援する独立した基金である。

両社は発表の中で、インドの少数言語による記事数の増加を目指す、2017年にローンチされた共同イニシアチブ「Project Tiger」をさらに拡大させる予定だと語った。編集者にリソースや洞察を提供し、インド、インドネシア、メキシコ、ナイジェリア、中東および北アフリカ(MENA)の各地域における10言語による Wikipedia の記事を新たに作成することを目指す。同イニシアチブは、Growing Local Language Content on Wikipedia(Wikipedia で拡大する現地語コンテンツ)の略語である GLOW へとリブランドされる。

Wikimedia によると Google は、編集者が引用や情報源を探す上で役立つ Google Cloud Custom Search API、および Cloud Vision API へのアクセスも無料で提供することを約束したという。編集者は Cloud Vision API でインド言語によるパブリックドメイン(公有)の本をデジタル化できるため、引用源の幅が広がり信頼度も上がる。

Wikimedia は1月22日の発表に先立つ2週間前に、Google と協力し、過去4年間使用している同社のコンテンツ翻訳ツールに Google Translate を統合し、編集者による記事の翻訳に役立てようとしていると語っている。

昨年の訪問数が1,900億回を超える Wikipedia は、広範囲にわたる記事データベースを約300言語で提供している。このレベルの専門知識は、新興市場で10億人の潜在的ユーザを探し求める Google にとっては不可欠であるが、まだ獲得できていないこれらのユーザの大部分は英語を話さない。

Google で検索・ニュース・アシスタント担当シニア VP を務める Ben Gomes 氏は声明で次のように語っている。

10億人の潜在的ユーザがインターネットにアクセスするようになると、ウェブ上のコンテンツがユーザの多様性を反映することが不可欠になります。 現在、ウェブ上のコンテンツは多くの現地語に対応しておらず、そのため人々がアクセスできる情報が限られています。

当社は現地語コンテンツの数を増やすためのプログラムで連携し、Wikipedia の編集者に技術ツールを提供することでこのようなギャップを埋め、現地の編集者が関連コンテンツを母語で地域社会に提供できるよう後押しすることを目指しています。

ここ数年の間に Google の Wikipedia への依存度が徐々に高くなっており、今では物議を醸している YouTube 動画の下部には Wikipedia の記事の抜粋が表示されるようになった。Google による Wikimedia に対するこれまでの資金提供は750万米ドルを超える。

Wikimedia Foundation でチーフ・アドバンスメント・オフィサーを務める Lisa Gruwell 氏は声明で次のように述べた。

ユーザの役に立ちその多様性を反映するインターネットを実現する上で、Google と Wikimediaはそれぞれが独自の役割を果たしています。世界中の地域社会と緊密に協力しつつ、今後も Google との連携を続けていくことを楽しみにしています。

<関連記事>

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Facebook、Wikipediaに100万米ドルを寄付

テック大手各社は、情報の取得にあたり Wikipedia の拡張データベースに大きく依存している。したがって、彼らが Wikipedia が長期的な持続に関心を占めることは理にかなっていると言えるだろう。Facebook は12月、Wikipedia を支援したことを正式公表した。 Wikimedia Foundation(ウィキメディア財団)は12月20日、Facebook が Wikimedi…

Image credit: bloomua / 123RF

テック大手各社は、情報の取得にあたり Wikipedia の拡張データベースに大きく依存している。したがって、彼らが Wikipedia が長期的な持続に関心を占めることは理にかなっていると言えるだろう。Facebook は12月、Wikipedia を支援したことを正式公表した。

Wikimedia Foundation(ウィキメディア財団)は12月20日、Facebook が Wikimedia Endowment(ウィキメディア基金)に100万米ドルを寄付したと発表した。Wikimedia Endowment は、オンライン百科事典である Wikipedia など各種 Wikimedia プロジェクトを財務的に支援するファンドだ。

Wikipedia 創業者の Jimmy Wales 氏は声明で次のように述べている。

Facebook の今回の支援を大変喜んでいる。この支援が、Wikipedia の将来を支援する長期的な協業の始まりとなることを期待したい。

2016年に設立された Wikimedia Endorwment は、さまざまな Wikimedia プロジェクトにおいて進行する業務を支援しながらも、その業務が独立した取り組みとして運営されることを保証する。同財団の当初の目標は1億米ドルの調達だったが、これまでに集まった金額は5,000万米ドル未満だ。

Wikimedia のチーフアドバンスメントオフィサー Lisa Gruwell 氏は、次のように語っている。

Wikipedia が設立されてから約18年が経過し、世界中の何億人もの人々に信頼できる情報源となった。Wikimedia Endowment によって、我々は今日情報を求める人々だけでなく、今後の世代のためにも Wikipedia を守ることができる。

Wikimedia の長きにわたる未来と、すべての人のための自由な知識に、Facebook が投資を続けてくれることを楽しみにしている。

Facebook は最近、ニュースフィード中の記事の情報源について、Wikimedia のデータベースからより多くの情報を表示する機能をリリースした。また Facebook は長年にわたり、Wikipedia を使って Facebook 上のページを充実させてきた。

しかし、テック大手が Wikipedia を断りもなく扱うことについては、これまでにも追及を受けてきた。最近では3月、YouTube が偽情報の拡散に対抗する措置として、公開された疑念のある動画の下に Wikipedia から取り込んだ情報を表示するスニペットを提供しようとした際のことでも明らかだ。YouTube は Wikipedia に一切の財務支援を提供していなかっただけでなく、二者間の提携と謳われていることに関し、YouTube は Wikipedia に予めの連絡もしていなかった(Google は財団にかつて寄付をしたことがあり、後援者ページに社名が掲載されている)。

Wired に昨年6月に発表された意見記事の中で、Wikimedia Foundation のエグゼクティブディレクター Katherine Maher 氏は、企業に対して Wikipedia へのさらなるサポートを求めたいと述べている。

企業各社が Wikipedia を情報源として、あるいは間違った情報に対する防御策として使う際、彼らもまた寛大になってくる機会があると考えている。Wikimedia では、寛大にも寄稿してくれる世界中の何百万人もの人々を愛し感謝している。

彼らは、我々の存在価値を信じてくれているからだ。しかし、我々はまた、Wikipedia から重要かつ持続的な経済価値を引き出す組織から、持続的で相応の支援が値するとも信じている。

結果として、Alexa を通じて提供する情報を Wikipedia に依存する Amazon は昨年9月、Wikimedia Endowment に100万米ドルを寄付するとを発表した。Apple、Qualcomm、Salesforce、Adobe、Netflix もまた、さまざまな社内プログラムを通じて Wikimedia Foundation に便宜を図っている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Wikimedia Foundationと8つの団体がNSAと司法省の大量監視を告訴

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ユビキタスオンライン百科事典Wikipediaの親会社であるWikimedia Foundation(以下Wikimedia)は、他の8団体と共同でアメリカ国家安全保障局(NSA)と司法省(DOJ)を告訴する旨を発表した。これは「大量監視の流れに対する挑戦」とみられる。 問題となっている訴訟はもちろん、NSAの請負人から内部告発者に転じたEdward Snowden氏によるメディアへのリークと関係…

Image Credit: Eric Blattberg / VentureBeat
Image Credit: Eric Blattberg / VentureBeat

ユビキタスオンライン百科事典Wikipediaの親会社であるWikimedia Foundation(以下Wikimedia)は、他の8団体と共同でアメリカ国家安全保障局(NSA)と司法省(DOJ)を告訴する旨を発表した。これは「大量監視の流れに対する挑戦」とみられる。

問題となっている訴訟はもちろん、NSAの請負人から内部告発者に転じたEdward Snowden氏によるメディアへのリークと関係している。この事件は2013年に端を発し、数えきれないほどのグローバル監視プログラムが明るみに出た。そのうちいくつかは世界の様々な政府との共謀によって運営されていたのだ。

「この訴訟を起こした目的は、世界中のユーザの権利を守るために大掛かりな監視活動計画を終わらせることです」とWikimediaのシニアリーガルカウンセルであるMichelle Paulson氏とゼネラルカウンセルのGeoff Brigham氏は共同執筆しているブログの投稿で説明している。

Wikimediaによる訴訟は、「インターネットコミュニケーションに対する大規模な検索と情報取得」を標的とするもので、これは「アップストリーム監視」と呼ばれることもある。

NSA指示によるデータ収集の多くは、2008年の修正外国諜報活動偵察法(FAA)を根拠とし、米国外の人とのコミュニケーションに介入するためにインターネットの内部を細かに調査した。しかし、このプログラムの副産物として、純粋な国内データを含むありとあらゆる種類の情報も取得することになった。Wikimediaは「これにはユーザとスタッフ間の通信も含まれているのです」と述べる。

「インターネットの根幹を傷つけることで、NSAは民主主義の根幹をも傷つけようとしています」とWikimedia FoundationのエグゼクティブディレクターLIla Tretikov氏は言う。「Wikipediaは表現・質問・情報の自由にのっとって設立されました。ユーザのプライバシーを侵害することにより、NSAは学問を理解し、創造していくという人類の能力にとって欠かせない知的自由を脅かしているのです」

Wikimediaがこの訴訟の件でパートナーシップを組んでいる団体は、National Association of Criminal Defense Lawyers、Human Rights Watch、Amnesty International USA、Pen American Center、Global Fund for Women、Nation Magazine、Rutherford Institute、Washington Office on Latin Americaの8つである。

合計9つの団体の代表を務めるのは、米国自由人権協会(ACLU)である。この団体は、「米国憲法及び法の下で全ての人に保証されている個人の権利と自由を守るために」活動している非営利組織である。

本件はACLUがNSAを標的にした最初の係争事例ではない。さかのぼること2007年、この組織はNSAに対し「テロリスト監視計画(TSP)」に関連した訴訟を起こした。合衆国控訴裁判所は最終的に、当事者適格の欠如を理由としてACLUの訴えを退けた。この法的概念はつまり、原告は十分な「損害」があることを示さなくてはならないことを意味している。そして2013年、Clapper v. Amnesty International USAとして知られる裁判でも、合衆国最高裁はまたしてもFAAへの訴訟案件を退けた。本件の原告はやはり「当事者適格」が欠如していると判断されたからである。

それでは、Wikimedia含む9団体は今回のケースでNSAに勝てる見込みはあるのだろうか?彼らは大丈夫だと信じているようだ。「2013年の大掛かりな監視活動では、私たちの世界商標を使いながらWikipediaを明らかに参照したNSAによる機密のプレゼンテーション用のスライドが含まれていました」とした上で、「これは、政府がとりわけWikipediaとそのユーザをターゲットとしていたことを示しています。私たちには十分な当事者適格があると信じています」とWikimediaはコメントしている。

Snowden氏による暴露事件を受け、Wikimedia FoundationはNSAの監視活動に対する非難の声を強めることになった。特に、NSAが使用していて「インターネット上でユーザがやり取りしているほぼ全ての情報」を集めることができるXKeyscoreというツールを名指ししている。その上で、Wikimediaは予定していた、より安全性の高いHTTPSプロトコルへの移行を促進している。このプロトコルはすでに提供されてはいたが、デフォルトではなかったものだ。他方で、NSAが主導するデータ収集活動に対しては関与しないことを明らかにしている。それ以外にWikimediaは最近、Twitterのいわゆる透明性向上に向けた取り組み、セキュリティ問題に関してDOJを相手に現在行われている訴訟への支援活動を行っている。

この訴訟について、Wikimediaと8つの原告団体からの訴状はこちらから読むことができる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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