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クラウドキッチン運営のX Kitchen(エックス・キッチン)、シードラウンドで5,000万円を資金調達——デジタルベース、Skyland V、EVなどから

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クラウドキッチン事業を展開する X Kitchen(エックス・キッチン)は27日、シードラウンドで5,000万円を調達したと発表した。このラウンドはデジタルベースキャピタルがリードインベスターを務め、Skyland Ventures、East Ventures、個人投資家として Skyland Ventures ベンチャーパートナー兼 CSO の袁小航氏、キープレーヤーズ代表取締役の高野秀敏氏が参…

左から:袁小航氏(Skyland Ventures ベンチャーパートナー兼 CSO)、木下慶彦氏(Skyland Ventures 代表パートナー兼 CEO)、山路健一郎氏(X Kitchen CEO)、横田英里氏(X Kitchen 取締役)、デジタルベースキャピタル 代表パートナー 桜井駿氏
Image credit: X Kitchen

クラウドキッチン事業を展開する X Kitchen(エックス・キッチン)は27日、シードラウンドで5,000万円を調達したと発表した。このラウンドはデジタルベースキャピタルがリードインベスターを務め、Skyland Ventures、East Ventures、個人投資家として Skyland Ventures ベンチャーパートナー兼 CSO の袁小航氏、キープレーヤーズ代表取締役の高野秀敏氏が参加した。Skyland Ventures と East Ventures は、X Kitchen が今年春に実施したプレシードラウンドに続いての出資参加となる。

X Kitchen は2019年4月、三重県出身で以前は KAZE&Co. でインターン経験のある山路健一郎氏と、新卒採用支援サービス「Command R」を展開していた横田英里氏により共同設立。クリエイターの事業を支援するという「BASE」にインスパイアされた山路氏は、自分たちもサービスの開発を通じて料理人という作り手を支援したいという考えに辿り着き、X Kitchen の開発に至ったと言う。

クラウドキッチン、あるいは、バーチャルキッチンやダークストアと呼ばれる業態は、フードデリバリを提供したい飲食店やブランドが顧客だ。ブランドやレシピが確立されていれば、飲食店舗を持たない事業者でも、UberEATS や楽天デリバリー、出前館などのプラットフォームを使って簡単に飲食業を始めることができる。「立地が成功要因の9割」と呼ばれる飲食業においてランニングコストに占める不動産賃料の割合は小さくないが、クラウドキッチンであれば立地の影響を受けにくく、調理人一人で複数ブランドを並行運営することもできる。

この数ヶ月で実証を進めてきた。クラウドキッチン一拠点で1,000万円を売り上げることができれば、15%程度は利益が出て黒字化できることが分かった。フードデリバリで、多いところであれば200万円程度売り上げるところがあるので、最低5ブランド作ることができれば、黒字化できることになる。(山路氏)

X Kitchen のクラウドキッチンには、複数店舗のオーダー受信端末が並ぶ。
Image credit: Masaru Ikeda

「お茶漬けからジュースまで」というフレーズで、X Kitchen は現在、自社ブランドを確立しながら都内中心部を中心にフードデリバリサービスを展開している。チーム内にシェフがいて、シェフが開発したメニューを栄養士がレシピ化し、それを実際に一般店員やアルバイトが調理できるところまでブレイクダウンすることでクラウドキッチンの多拠点展開が可能になる。当面は自社直営の拠点展開に務めるが、近い将来にはフランチャイズ(FC)展開も始める予定だ。

スイーツとか中華料理とか、冷凍や冷蔵でストックしておけるものも多い。例えば、牛丼チェーンなどもセントラルキッチンで半調理した食材の配送ルートにうちのクラウドキッチンを加えてもらえれば、そのブランドのフードデリバリができるようになる。来年夏くらいには、オリジナルブランドと外部から受け入れたブランドを合わせ、3拠点で30ブランドくらいを展開できるようにしたい。(山路氏)

クラウドキッチンの多拠点展開は、配達地域からアクセスの良い地域での不動産の確保と設備投資を抑えることがポイントとなるが、レストランや料理屋だった場所を居抜きで借りることで、一拠点当たり200万円程度の初期投資で開設できるのだそうだ。これを3ヶ月程度で回収し、得られた利益でさらに拠点を増やしていくということを繰り返す。FC 展開するオーナーにとっても Airbnb のホストのような事業展開が可能になる。営業時間帯が限定的なので、長時間労働に苦しむコンビニオーナーの新しい受け口になるかもしれない。

X Kitchen の強みはデータ分析だ。どの地域でどの程度の需要があるか、どのような業態の需要があるかの分析を徹底してやってきた。こうして得られた知見を元に拠点を増やすことで、確実に利益ができるクラウドキッチンのネットワークを作れるという。複数オーダーをまとめてクラウドキッチン一拠点でピックアップし、最適化されたルートでユーザに届けることでさらなる業務効率化が図れると期待を込める。

この文脈では、Uber の共同創業者で前 CEO の Travis Kalanick 氏は先頃、バーチャルな配達専門キッチンを運用する CloudKitchens という新事業をローンチ、報道では50億米ドルの評価額で4億米ドルの資金調達を最近クローズした。サンフランシスコを本拠とする Virtual Kitchen Co は先月、Andreessen Horowitz や Base10らから、累計1,700万米ドルを調達。日本では、SENTOEN が運営する「Kitchen BASE」が Tastemade や POTLUCK の料理がオーダーできるサービスを開始している。

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