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親と熟練教師を30秒でマッチングするマーケットプレイス「Yodaa」、シンガポールの教育の革新を狙う

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教育は古くからある産業である。世界は大きく様変わりしたというのに、10億米ドルに及ぶシンガポールの教育システムに大きな革新はみられない。Koobits や Snapask といったスタートアップがこの分野を新しい領域に導こうと試みてはいるものの、伝統的な教育方法はほとんど何も変わっていない。親はいまだ家庭教師の斡旋業者に頼っている。また、親や生徒の大半はフォーラムや友人、同僚からの信頼できる口コミ…

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教育は古くからある産業である。世界は大きく様変わりしたというのに、10億米ドルに及ぶシンガポールの教育システムに大きな革新はみられない。KoobitsSnapask といったスタートアップがこの分野を新しい領域に導こうと試みてはいるものの、伝統的な教育方法はほとんど何も変わっていない。親はいまだ家庭教師の斡旋業者に頼っている。また、親や生徒の大半はフォーラムや友人、同僚からの信頼できる口コミを頼りにしている。

さらに悪いことに、IoT やバーチャルリアリティが勃興したものの、(一部のスタートアップを除いて)どちらも大した革新はもたらされておらず、その結果、教育業界は非常にバラバラで曖昧なままとなっている。

シンガポールに拠点を置く4人の教育テック起業家(うち3人は NUS Overseas Colleges(NOC)Program の卒業生)が、このボトルネックを解決しようと立ち上がった。

最近ローンチされたオンライン家庭教師マーケットプレイスである Yodaa の共同設立者 Samuel Huang 氏はこう語った。

個別指導の世界にクオリティ、時間、費用の確実性を持ち込みたいと考えています。この業界では品質が重要です。フォーラムや昔ながらの口コミで情報交換している人の数がそれを証明しています。しかし、誰もが良い教師を知っていたり、聞ける人が周りにいるわけではありません。この格差をなくすのが私たちの目標です。

15日をたった30秒へ

今年の上半期に着想を得た Yodaa は、親や生徒がほんの30秒で家庭教師をリクエストでき、その後24時間以内に5人までのプロフィールを受け取れるようにした。この間、近くにいる厳選された家庭教師へリアルタイムで依頼が送られ、家庭教師は親に見積もりを出したり自己紹介したりできる。

通常ではこれとは対照的に、家庭教師が決まるまで5日から15日かかる。

教育が行き届いた市場では、親はただ教師に来てほしいというわけではなく、成績や経験が保証された素晴らしい人に来てほしいと思っている、ということがわかりました。しかし、この要求を満たすのは非常に難しいです。口コミではちゃんとした計画は立てられませんし、結果は保証されません。一方で、仲介業務はマッチングにしかフォーカスしない傾向があり、このモデルではマッチングが悪いほど利益になります。解約率が高ければ高いほど契約と解約の回転率が上がり、手数料が稼げるのです。(Huang 氏)

Huang 氏は、Yodaa のモデルでは教育経験を積んだ家庭教師に簡単にアクセスしやすくなるという。またそのような家庭教師は、オンラインの口コミレビューを書いてもらおうと自然とやる気になる。

私たちは教師を厳選するプロセスを導入しており、教育産業でどれだけ長く活躍してきたかに基いて教師を採用しています。このシステムにより、これまでに担当した生徒の親御さんからのレビューで保証された教師しか最終選考に残れません。このラインを維持することで、負担をかけることなく簡単かつ便利に、経験豊富で厳選された教師にアクセスすることができるのです。(Huang 氏)

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Image credit: 123RF

Huang 氏は、Yodaa は最近のオンライン家庭教師に付随した隠れたコストも削減していると述べた。

仲介業者を雇うコストや時間的コスト、適した人材を知らないことにより生じるコスト、そして子どもにとって最適とは言えない人を雇ってしまった際に生じるコストさえあります。私たちはそういったコスト全てをなくしています。親御さんは永久に無料でこのサービスを利用できます。加えて、24時間という短い時間内で、正体不明の教師を雇ってしまうリスクを軽減することをお約束します。(Huang 氏)

Yodaa はマネタイズの可能性をいくつか検討してはいるものの、まだその計画は立てていない。金儲けについて考える前に市場検証を進めようとしている。

現在 Yodaa には、選考をくぐり抜け既にコミュニティの一員となっているおよそ2,000名の教師が在籍している。

可処分所得の増加した中産階級に着目

Yodaa にとって、真のチャンスは質の高い教育が不足していることではなく、別の場所に転がっている、と彼は付け加えた。

質の高い教育が不足しているわけではありません。むしろ、可処分所得の増加と子どもが同級生の先を行くような教育が必要だという親の認識が、この産業を動かし続けている要因の全貌なのです。(Huang 氏)

Huang 氏によると、シンガポールの教育産業は2016年現在およそ12億米ドル規模と見積もられており、10年前の6億5,000万米ドルのおよそ倍、5年前の8億2,000万米ドルのおよそ1.5倍にまで成長している。

インドネシアの Ruangguru のように、東南アジアには多くのオンライン家庭教師ビジネスがある。しかし、他企業の多くはいまだに家庭教師斡旋業者を利用したり口コミに頼ったりというような昔ながらの方法に依存している状況だ。

そうは言うものの、私たちが本当にターゲットとしている領域は(市場のおよそ7割を占める)口コミであり、私たちはそれに代わる非常に簡単で信頼できる方法を提供します。(Huang 氏)

Huang 氏の見解では、教育テック産業はなかなか良好なトラクションを得ているという。

多くの欧米企業がシンガポールに進出してくるにつれ、企業はベンチャーキャピタルからたくさん投資を受けるようになってきています。教育にお金をかけようとするアジアの意欲やこの地域の発展に伴う教育サービスへの継続的な需要が主な要因として挙げられます。(Huang 氏)

今はシンガポールに集中しているが、同様の人口問題に直面しているマレーシアや韓国のような市場でも機会を伺っている。

しかし今はこのサービスをクリーンでシンプルに保つことに尽力しています。

Huang 氏はこのように締めくくった。

【via e27】 @E27co

【原文】