株式会社クリエすずき建設(千葉県柏市)は、家族でワクワク、お財布にも優しい、誰にでもできるサスティナブルな取り組みを実践する「おうちSDGsプロジェクト」を進行中。工務店が手がける「SDGsな暮らし」で、お客さまの暮らしを豊かにする提案をするとともに、地域の活性化を目指しています。
2020年の上半期。コロナ禍によってお問い合わせ件数も受注件数も激減。会社の存続危機といっても過言ではない状況になりました。その中で、「買い手よし」「売り手よし」「世間よし」の「三方よし」に立ち返り、生まれたのが「おうちSDGsプロジェクト」です。2023年8月現在ではお問い合わせも順調に増え、売り上げもV字回復に。
このストーリーでは、「日本一暮らしやすい『柏』をつくる!」というクリエすずき建設のビジョンを実現する第一歩でもある「おうちSDGsプロジェクト」についてお伝えします。
◆2023年夏、4年ぶりに復活の「柏(ハート)スーパー流しそうめん祭り2023」が大好評!
「流しそうめん祭り、今年は開催しないんですか?」
2019年夏の開催を最後に、コロナ禍によって開催を中止していた「流しそうめん祭り」。毎年いただくお客さまからのお問い合わせに、ようやく良いお返事ができる!とスタッフ一同楽しみに準備をしているのが「柏(ハート)スーパー流しそうめん祭り2023」です。
8月最後の土・日に開催予定のこのイベントを、より多くの方に知っていただこうと、プレスリリース配信・SNS・LINE公式アカウントなど、さまざまなメディアでの告知を計画しました。
7月26日。「おうちSDGsプロジェクト第8弾」として、プレスリリースを配信すると、その直後からお申し込み枠が埋まり始め、翌日には満席に。お申し込みについては、キャンセル待ち、と予想外の大反響に。
【千葉県柏市 おうちSDGsプロジェクト 第8弾】参加費無料! 夏休み最後の思い出に、おいしく食べて、地域を元気に!大人も子どももみんな楽しい『柏(ハート)スーパー流しそうめ…
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000075600.html
当日は、流しそうめん台のほか、ミニ縁日コーナー、おうちでできるSDGsについて学び実践する「おうちSDGsワークショップ」の資料を自由にみることができる「おうちSDGs」の展示コーナーも予定しています。久々のリアルなイベントの大きな反響に、社長を始めスタッフ一同モチベーションがさらにアップ。準備に余念がありません。
WEB会社、デザイナー、ライターなどの外部スタッフも社員とともに、一丸となって進行している「おうちSDGsプロジェクト」。ここに至るまでには、苦難の道のりがありました。
◆クラファンで「柏(ハート)スーパー流しそうめん祭り2019」を実施。大成功するも、挫折があった。
千葉県柏市の工務店、株式会社クリエすずき建設は、1994年設立。今年5月に設立30周年を迎えました。
現在代表取締役を務める鈴木一功(すずきかずのり)は、2000年に入社し、現場経験を経て専務となりました。専務時代の2015年、実父でもある先代社長の突然の逝去から、社長に就任。就任4年目の2019年、初めてクラウドファウンディングを活用して「柏(ハート)スーパー流しそうめん祭り2019」を開催します。その結果、約900名のご参加をいただき大盛況となりました。
2019年期の売上高は、過去最高を達成。ところが、マネージメントの課題により、お客さまからのクレームが増加し、離職するスタッフが出てしまったのです。心機一転、残った社員と新たなスタートを切りました。
そんな中、さらなる悲劇が襲います。新型コロナウイルスの流行です。
コロナ禍の影響により、お問い合わせは激減。それまで月に10~15件はいただいていたお問い合わせが、2020年4月~9月の半年間には月0~5件ほどに減ってしまったのです。受注件数の激減だけでなく、受注案件の規模も小さくなり、このままでは経営が立ち行かなくなるのでは、という不安は大きくなるばかりでした。
◆マーケティングを学び、「三方よし」に立ち返って見えてきたもの
そんな中、藁をもつかむような気持ちで、社長自らマーケティングの講座を受講します。改めてお客さまのお悩みに向き合い、集客の動線や情報発信の仕方などを学び直しました。社内のコミュニケーションをよくすること、「商品を売る(提案する)」から「お役に立つ情報を発信する」ことに意識をシフトするとともに、お客さまの動線設計を見直すことの必要性を強く感じました。
思い返せば、「柏(ハート)スーパー流しそうめん祭り」は、地域の方に楽しんでいただきたい! という気持ちで始めたものでした。クリエすずき建設のお客さまかどうかは関係なく、同じ地域に暮らし、働く人として、共に地域を盛り上げ、楽しみたい!という思いで実施しました。
「クリエすずき建設」を基点に、地域に暮らす方々、地域に拠点をもつ企業さまがつながれる場になったら、という気持ちもあったのです。
コロナ禍によって、お客さまからのお問い合わせ激減という事態は、もう一度クリエすずき建設のあり方、伝え方を考え直すきっかけとなりました。復活のヒントは、「買い手(お客さま)よし」「売り手(クリエすずき建設)よし」「世間(地域社会)よし」の「三方よし」の考え方でした。
こんなサービス、こんな商品がありますよ、という「売り込み」ありきではなく、まずお客さまのお役に立つ情報を届け、お客さまの声に耳をかたむけ、寄り添う。お客さまの不安やお困りごとを解決し、喜んでいただき、ひいては地域の活性化に繋がる。それが、クリエすずき建設のあり方なのではないか、という考え方に帰着しました。
◆社長の在宅勤務で生まれた「テレワークリフォーム」
コロナ禍が真っ只中の2021年2月。在宅勤務、いわゆるリモートワークが多くなっていた頃のことです。自宅の一角にプチリフォームを施し、在宅で仕事をしていた社長の鈴木が、妻に言われた言葉がありました。
「あなたは会社でも家でも仕事ができて、いいわね。」
という一言です。よく話を聞いてみると、意外な状況を知ることになります。知人のご家庭では、在宅勤務となったお父さんには「仕事部屋(スペース)」がないため、車で近くのショッピングモールへ行き、駐車場に車を止めて、車中で仕事をしている、とのこと。
「もしかしたら、これは需要があるのかもしれない!?」
そこで、新商品として社長自らブログを作成し、情報発信したのが「テレワークリフォーム」でした。おうちの一角、例えば階段下や押入れなどのスペースを少し片付けて、机を置けるようにしたり、Wi-Fi(インターネット)環境の相談にのり、オンライン会議ができるような「小さな書斎」をつくるリフォームです。
こども部屋はあっても、大人のための「書斎」や「仕事部屋」がないお宅も多く、「在宅」で仕事をする場所に困っている方も多かったのです。商品を紹介するブログとお申し込みのランディングページを作成。すると、続々とお問い合せ、お申し込みが届きます。また、メディアの取材もありました。
お客さまのお困りごとにしっかりと寄り添い、解決策があることを示せば、必要な方に届くことを身をもって実感しました。
◆「OB(オービー)」さまの声と日本の社会問題
当社では、過去に新築やリフォームなどの施工をさせていただいたお客さまを「OBさま」とお呼びし、施工が終わった後も、色々と相談を承るなど長いお付き合いを目指しています。そのような「OBさま」とのお話の中で、住まいや暮らしに関する不安や心配事が多様化していることを感じようになりました。
例えば…
・ おうち時間が増えて、家の気になることも増えた
・ 電気代、ガソリン代、色々値上がりして困る
・ 自然災害の猛威が年々強くなってきて、家が心配
・ 教育費や老後の貯えで、リフォームなんて無理
・ 100歳まで長生きしても、家の寿命は大丈夫なの?
・ ネットやYouTubeで調べても、結局よくわからない
といったお悩みでした。これらの不安や心配事は、当然、気候変動、超高齢社会、人口減少、エネルギー問題、など日本の社会問題と深い関連があります。
そういった社会問題に起因するお客さまのお悩みや不安、お困りごとを解決したい。根本的な解決はできなくても、何をすればいいかわからない方のために、対策を見つけるヒントをお伝えできる方法はないか、と考えました。
家が老朽化して、不具合が起きる前に予防や対策をするという意識や、困ったことが起きた時、「すぐに相談できる専門家がいる」というのは、とても大切なことです。クリエすずき建設は、そういった「住まいと暮らしのお困りごと」に、いつでも相談できる窓口としてお客さまに寄り添いたいのです。
そこで、サブスクリプション型のトラブル駆けつけサービスとして、「住ま暮らサポート」をリリース。2021年4月、PRTIMESを使って初めて配信したところ、旬速ランキングで1位を獲得。同年6月に、「セカンドライフ体感型モデルルーム『crie room(クリエルーム)』」をリリースすると、業界紙からの取材を受けたり、全国ネットの情報番組「イット!(フジテレビ)」で取り上げていただき、社長も出演するなど大きな反響を呼びました。
【千葉県東葛地区限定】「住まいと暮らし」の安心をサブスクでサポートする「住ま暮ら(すまくら)サポート」を発売! 自社・他社施工に関わらず、突然の「困った!ど…
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000075600.html
【千葉県柏市 見学・宿泊体験も!】セカンドライフ体感型モデルルーム「crie room(クリエルーム)」2021年8月OPEN!見て、触って、使って、暮らしを体感(要予約)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000075600.html
◆2022年おうちSDGsプロジェクト始動
「安心安全で健康的な暮らしをできるだけ長く続けたい」
それは、全ての人の願いです。その願いを実現するための大切なキーワードの一つが「SDGs(持続可能な開発目標)」です。「SDGs」は、企業や政府だけの目標ではありません。社会の1人ひとりが学び、意識し、実践することが必要なのです。
社会の最小単位である家族。その家族が毎日暮らす「おうち」は、安心安全で健康的であって欲しいもの。
けれど、家族のうち「誰かひとりが頑張る」のでは、持続可能とはいえません。家族全員がSDGsに対する意識を持ち、おうちの中でできること、自分にできることを見つけて、みんなで一緒に実践する。そんな状況にするにはどうしたら良いのでしょうか。
その解決策として、ムリして頑張るのではなく、「ゆる~くサスティナブル」な行動を続けていくこと。おうちの中で今すぐできること。建て替えたり、大幅な改修を行わなくてもできること、そういった情報を発信し、サービスを提供する「ゆるサスプロジェクト(仮称)」が始動しました。
◆「ハード(建物・空間)」でなく、「ハート(思考・行動)」を変える
これからの時代、大人も子どもも、私たち一人ひとりが「SDGs」なおうちについて楽しく学べる場所が必要だと、クリエすずき建設は考えました。また、「SDGs」を事業拡大のためではなく、お客さまの豊かな暮らしを応援し、サスティナブルなおうちを増やすことを目指すSDGs企業になりたいという新たな想いも生まれました。
そこで、今回のプロジェクトは社長主導のトップダウンではなく、社員が自ら考え、動いて提案することも多く見られました。何度も協議を重ねた結果、正式名称は「おうちSDGsプロジェクト」に決定しました。
プロジェクトの詳細は、社員に加え、WEB担当、デザイナー、ライターなどの社外スタッフで構成するマーケティングチームを結成。積極的に意見を出し合い、リサーチし、考え、まとめ上げていきました。親がガミガミとうるさく叱るより、子どもが自覚して行動する。それを見て、親も学び、大人も子どももお互いに認め合う。SDGsな社会にはそんな家族が多く必要だとイメージしています。
工務店なので、建て替えたり、リフォームをしたり、ということを勧められると思われるかもしれません。しかし、建物や空間という「ハード」面を変えるには、時間もお金もかかります。けれど、思考や行動といった「ハート」を変えることはすぐにできるのです。正しい知識と情報を得た上で、そのご家族にとって本当に必要なところにお金をかけて、改修をする。
それは、お客さまにとっても無駄な支出が抑えられ、豊かな暮らしの第一歩となり、豊かな暮らしをする人が増えることで、地域の活性化にも繋がります。
新築やリフォーム以外の部分でも、お客さまと繋がることで、長くお付き合いすることができ、適切なタイミングで的確なご提案が可能になります。また、パートナー企業さまとの繋がりもあるので、弊社のサービス以外のお問い合わせにも対応でき、企業としても「持続可能」な経営に繋がっていきます。
◆「おうちSDGsプロジェクト」の根底に流れるもの
社内の取り組みを少しご紹介しますと、SDGsをより深く理解し、実践するアクションとして、「ちばSDGsパートナー」の認定を受けました。1)エコでバリアフリーデザインな住まいづくり、2)育児介護と仕事の両立を目指す環境づくり、3)企業活動で使用される大量の紙媒体の削減、を目標に掲げています。
社員の健康増進と働きやすい環境づくりのため「健康経営優良法人2023」の認定法人として認められ、現在、来年度(2024年)の更新も目指しています。
さらには、環境社会検定(eco検定)に社長を始め、スタッフも続々と合格。日々、SDGsへの理解を深め、お客さまに寄り添った商品・サービス開発に活かされています。
これまでの「おうちSDGsプロジェクト」でご紹介した商品やサービスの中には、一見すると「これもSDGsなの?」と思うようなものもあります。
ですが、「おうちSDGsプロジェクト」の根底に流れるもの。それは「持続可能な豊かな暮らし」で