阿里雲が「Qwen 2.5 LLM」を発表、高速宅配「Flash Ex(閃送)」が米IPO申請など——中国スタートアップシーン週間振り返り(9月16~22日)

杭州で開催されてあ「ASPARA Conference」で「Qwen(通義千問)2.5 LLM」を発表する Alibaba Cloud(阿里雲)の CEO Eddie Wu(呉泳銘)氏
Image credit: Alibaba Cloud(阿里雲)

本稿は、Technode(動点科技)が、9月16日~9月22日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

Alibaba Cloud(阿里雲)、最新の「Qwen(通義千問)2.5 LLM」を発表 CEOがAI開発のスピードに言及(9月20日)

Alibaba Cloud(阿里雲)の CEO Eddie Wu(呉泳銘)氏は、この22ヶ月間で AI は「歴史的などの時期よりも速く進化した」と述べ、「しかし、我々はまだAGI変革の初期段階にいる」と付け加えた。

同社の紹介によると、Qwen 2.5(通義千問 2.5)は Alibaba(阿里巴巴)のオープンソースの大規模言語モデルの最新世代で、5億から720億のパラメータを含む7つのバージョンがあり、「全体的な性能は前世代より18%以上向上している 」という。阿里雲

Meituan(美団)、2023年に配達員に支払った1件あたりの報酬は約74円と判明(9月19日)

約745万人のデリバリーライダーが昨年、Meituan(美団)から総額800億人民元(約1.6兆円)を得たと、同社の CEO Wang Xing(王興)氏が17日に従業員向けのメモの中で述べた。同社の年次報告書によると、2023年のオンデマンドデリバリの注文件数は219億件で、配達員は1件あたり平均約3.65人民元(約74円)を稼いだことになる。

Wang 氏は社内文書の中で、745万人の配達員のうち約450万人が国家傷害保険に加入していることに触れ、「私たちは配達員の福利厚生の向上に努めています」と付け加えた。Meituan の今年第2四半期の売上高は前年同期比21%増の820億人民元(約1.7兆円)で、同期間の利益は前年同期の47億人民元(約960億円)から110億人民元(約2,240億円)に達した。動点科技

市内スピード宅配サービス「Flash Ex(閃送)」、アメリカでの IPO を申請(9月19日)

報道によると、米証券取引委員会(SEC)はこのほど、市内スピード宅配サービス「Flash Ex(閃送)」が提出した目論見書を公開した。目論見書によると、Flash Ex は NASDAQ 上場時の銘柄コードとして「FLX」を予定している。目論見書によると、2021年から2023年までのFLXの売上高は30億4,000万人民元(約620億円)、40億300万人民元(約817億円)、45億2,900万人民元(約923億円)、対応する売上総利益は1億8,900万人民元(約386億円)、2億5,900万人民元(約528億円)、3億9,500万人民元(約806億円)となり、売上総利益率は2021年の6.2%から2023年には8.7%に上昇する。

また、2024年上半期の Flash Ex の売上高は22億8,400万人民元(約466億万円)で前年同期比7.6%増、売上総利益は2億5,700万人民元(約523億円)で同40%増、売上総利益率は11.3%となる。Flash Ex は2013年に設立された。2024年6月現在、登録ライダー数は約270万人で、中国全土の295都市でサービスを展開しているとされる。Flash Ex によると、IPO で得る資金は、顧客基盤の拡大と市場浸透率の向上、ブランドイメージの構築、技術・研究開発への投資に充てられる。IT 之家

JD(京東)、Walmart の Dada(達達)株式を取得(9月18日)

デリバリプラットフォーム「Dada(達達)」が17日に提出した有価証券報告書によると、中国の e コマースプレーヤー JD(京東)は、Walmart が保有する Dada の全株式を取得し、JD が保有する物流会社の株式は63.2%となった。この動きに伴い、Walmart China の CEO Xiaojing Christina Zhu(朱暁静)氏は2020年5月に就任した Dada の取締役を辞任した。

北京を拠点とする JD は、Walmart とJDから5億米ドルの資金提供を受けてから3年後の2021年、8億米ドルを出資し、Dada の大株主となった。この売却の1カ月前、米小売大手 Walmart は JD の全株式を売却し、かつて圧倒的な強さを誇った中国の e コマース大手が市場シェアの維持に苦戦していた時期に、8年間の提携関係を解消した。米証券取引委員会

中国、AI 生成コンテンツの表示に関する国内法の草案を作成(9月18日)

中国の主要な AI 規制機関である中国サイバースペース管理局(CAC、国家互聯網信息弁公室)は、AI が生成したコンテンツのラベリング問題に取り組むことを検討する新法の草案に対するパブリックコメントを求めている。草案では、AI によって生成されたコンテンツには、ソーシャルメディアユーザーが率先して専用のラベルを貼ることを提案する一方、いかなる組織や個人も「悪意を持って」「AI が生成した」ラベルを削除したり隠したりしてはならないとしている。

プラットフォームはまた、そのようなコンテンツの明確なラベル付けを実施するためのツールやサービスを提供することも課される。TikTok の兄弟会社である Douyin(抖音)のような中国の主流のソーシャルプラットフォームはすでに、視聴者を混乱させないために、AI が生成したコンテンツにラベルを付けることをクリエイターに求めている。この草案は、中国における AI に焦点を当てた最新の規制であり、政府が生成 AI サービスに新たなセキュリティ要件を課す動きを見せてから数カ月後のことである。国家互聯網信息弁公室

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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