廃棄素材を使用したクラフトジンの生産や、再生型蒸留所を運営するエシカル・スピリッツは17日、直近のラウンドで3.8億円を調達したと発表した。ラウンドステージは不明。エクイティでサントリーホールディングスから、少人数私募社債の発行で Siiibo 証券から、デットで三井住友銀行と日本政策金融公庫から調達した。サントリーホールディングスは以前の出資に続くフォローオン。
今回の調達は、2022年8月に明らかにした2億円超の調達に続くものだ。明らかになっているだけで、同社の累積調達額は7.2億円を超えたことになる。
エシカル・スピリッツは、酒粕などの未活用素材を活用したエシカルジンの蒸留・販売を行うスタートアップ。今回の資金調達により、2025年春から本格始動する「つくばねグリーンヒル蒸溜所」での生産拡大を図る。また、世界初となる「木の酒」の製品化・販売プロジェクト「WoodSpirits」の開発・生産を行う計画だ。同社は具体的な目標として、2030年度には年間314トンの酒粕をジンとして蒸留することを掲げている。これは昨年度の約60倍に相当する量だ。
エシカル・スピリッツの原点は、現会長の山本祐也氏が目にした大量の「酒粕」にある。年間3,200トン相当が未活用と言われる酒粕は、ジン造りに適した素材だという。同社のシグニチャージン「LAST」は、この酒粕を蒸留した酒粕焼酎から誕生した。新設される「つくばねグリーンヒル蒸溜所」では、酒粕自体を蒸留できる設備を導入し、生産キャパシティは7倍に拡大する見込みだ。また、国際的な衛生基準「ISO22000」の取得を目指し、海外市場への展開も視野に入れている。
エシカル・スピリッツは2020年2月に創業し、その後、50種類を超える未活用素材を活用したエシカルジンの生産を拡大してきた。2021年5月には「東京リバーサイド蒸溜所」をオープンし、2023年には企業や自治体の未活用素材を使ったジンの開発にも取り組んでいる。
via PR TIMES Summarized by ChatGPT
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