APRESIA Systemsが動的にスライスの作成・選択を行うことで快適なモバイル映像視聴を可能にする実証実験を実施~ Apresiaシリーズの次世代パケット制御技術を活用 ~

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APRESIA Systems株式会社(以下:APRESIA Systems)と株式会社NTTドコモ(以下:NTTドコモ)及び日本放送協会(以下:NHK)は、快適な操作性で高品質の映像視聴を可能にすること、モバイル端末利用者が意識することなく常に最適な品質での通信を可能にすること、次世代モバイルで求められるネットワーク条件を実現するためにこれまで以上の高度なパケット制御を可能にすることを目的として、第5世代移動通信システム(以下:5G)の要素技術であるネットワークスライシングを活用した実証実験を実施しました。本実験において,APRESIA Systemsはモバイルバックホールにてパケット内部の情報を検知、解析することで、サービス要求条件に最適なスライスを動的に作成し選択する機能の開発に成功しました。

実証実験の特徴及び得られた結果は以下となります。
– モバイル伝送ネットワークにおいて、パケット内部にある情報を検知、解析することで、動画視聴端末での特定の位置情報や、操作を基に最適なスライスを動的に作成し選択することを実現。
– 最適なスライスで映像を配信することで、映像取得開始から再生開始までの時間を短縮し、ユーザーの体感品質向上を確認。

実証実験における各社の役割は以下となります。
– APRESIA Systems:パケットの内部解析に基づく最適なスライスへの切り替え機能の提供
– NTTドコモ:利用状況に合わせたスライス切り替え構成の設計、モバイル試験網の構築
– NHK:視聴操作に応じてデータリクエストを変更可能な視聴アプリケーションの技術検証

なお、本実証実験成果は2017年6月7日(水)から9日(金)まで幕張メッセで開催されるInterop Tokyo 2017で展示する予定です。

移動体通信を取り巻く環境
現在、移動体通信サービスは、スマートフォンに代表される、モバイルブロードバンド通信サービスである「LTE」や、LTEを高度化した通信方式である「LTE-Advanced」を中心に提供されていますが、将来における更なる高速化、接続端末数の向上、低遅延での接続などの要求条件を実現するために、5Gの検討が進められています。

実証実験を実施した背景
現状、移動通信サービスにおける一般的な映像視聴は、ユーザーが映像データを取得するために、モバイル網及びインターネットを経由するため遅延時間が生じます。今後、高品質な映像を快適な操作性で視聴するためには、映像データの取得までの遅延時間の短縮が重要な課題となります。そこで、今回APRESIA Systems、NTTドコモ、NHKでは、快適な操作性で高品質の映像視聴を可能すること、モバイル利用者が意識することなく常に最適な品質での通信を可能にすること、次世代モバイル網で求められるネットワーク要件を実現するためにこれまで以上の高度なパケット制御を可能にすることを目的として、5Gでの映像伝送を想定した実証実験を実施しました。

実証実験の概要と結果
[概要]
(1) 初期状態において、視聴端末はモバイルネットワーク 及び 遅延が発生するInternet想定のネットワークを経由したスライスで映像データを取得する。
(2) 視聴端末の視聴操作(今回の実証実験ではシーク操作) 及び 特定の場所(特定の基地局配下)への視聴端末の移動を、APRESIAのパケット解析機能で検知し、検知結果を連携用サーバに通知。
(3) 検知結果に基づき、連携用サーバからスライス切り替えの指示をAPRESIAに伝達。
(4) 初期状態のスライスから、モバイルネットワークに近い映像配信サーバへ接続するスライスにAPRESIAで切り替える。

[結果]
視聴端末の特定の場所への移動や視聴操作を動的に検知し、遅延時間の少ないスライスを作成しトラフィックを切り替えことで、動画取得開始から再生時間までの時間を短縮し、快適な操作性を維持したまま、高品質な映像を視聴できることを確認。
図.実証実験のイメージ

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