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若手キャピタリストが選ぶ次世代スタートアップ、106社の顔ぶれはこちら

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こんにちは、BRIDGEの平野です。年明け1月19日に予定している私たちのイベント「BRIDGE Tokyo 2022」に先立って、今日、次世代のスタートアップを讃えるリスト「INTRO Showcase」のノミネート企業を発表させていただきました。関係いただいたみなさま、ご協力まず感謝いたします。 プレスリリース:若手キャピタリストが選ぶ次世代スタートアップ、106社の成長企業ノミネートを公表 …

こんにちは、BRIDGEの平野です。年明け1月19日に予定している私たちのイベント「BRIDGE Tokyo 2022」に先立って、今日、次世代のスタートアップを讃えるリスト「INTRO Showcase」のノミネート企業を発表させていただきました。関係いただいたみなさま、ご協力まず感謝いたします。

プレスリリース:若手キャピタリストが選ぶ次世代スタートアップ、106社の成長企業ノミネートを公表

言うに及ばず、ですが企業の顔ぶれというのは変化します。例えばよく比較される時価総額における新旧比較ではこちらの日経の記事にあるように、20年も経過すると銀行のようなインフラから情報通信系に移っていることが一目瞭然になります。

そしてその動きがダイナミックかつ流れが速くなっている状況もあります。例えばここ数年はコロナ禍もあって、ライフスタイル自体が大きく変化しました。また脱炭素など環境変化への対応が地球規模で迫られていることから、新しいテクノロジーへの投資もまた、これまでと違った動きになっています。

特にこの2021年はスタートアップに対するカネの流れがダイナミックで、上半期だけで32兆円もの資金が流入している、という話もあります。流れ込む資金が莫大であれば当然、未公開の株価の動きも早く、ユニコーン(時価総額10億ドル、日本円で1100億円規模)が現時点で1,000社を超えたという調査もあるほどです。

この動きは日本にもやってきています。

今年7月には学習塾向けAI教材「atama+(アタマプラス)」を展開するatama plusに、米国資産運用大手、T. Rowe Priceなどが参加する新たなラウンドが公表されています。またつい先日、ソフトバンク・ビジョン・ファンドが「スニーカーダンク」を提供するSODAへ国内で2例目となる投資を公表し、こちらも話題になりました。

これらは出資額や彼らの株価以上に、グローバルで起こっている資金の流れが日本にもようやくやってきた、日本のスタートアップシーンがグローバルの一部になりつつある、という点で大いに注目しています。

さて、この中にあって、次の日本の顔となる企業はどのような顔ぶれになるのでしょうか?私はそれを占う上で、重要な鍵を握るのが投資サイドの存在だと考えています。

起業家と共に次の社会を担うスタートアップ企業を生み出すもうひとつの存在、それが投資家、ベンチャーキャピタルです。彼らはリスクのある事業に資本を提供し、急激な成長を後押しします。特に起業家の初期立ち上げを支援する投資家たちは、同じ世界観、価値観を共有できる「仲間」として重要な役割を担っています。

そこで今回のノミネートでは協力いただけるベンチャーキャピタルにお声がけし、これからの時代を担う若手のキャピタリストに選考委員としてご参加いただきました。今回発表したノミネートの各社は彼らが中心になって推薦した企業たちで、選出したおよそ120社の内、106社のみなさんにこのノミネートを受諾いただきました。改めてありがとうございます。

 

※ロゴは12月3日時点で届いているもののみ掲載

なお、ノミネートの基準は2015年以降の創業で、概ね5年以内に上場を視野に入れられる可能性のある急成長企業、としています。今後、開催するイベント「BRIDGE Tokyo」に向け、ノミネート各社については推薦各社のコメントを入れた紹介コンテンツを掲載予定です。また、最終選考で注目を集めた企業についてはインタビュー記事の掲載も予定しています。

5年後、ここにリストされている各社が公開市場でどのようなポテンシャルを発揮しているのか、そしてそれに続く企業がどのような顔ぶれになるのか、いまから楽しみでなりません。

ノミネート106社(五十音順)

株式会社アーバンエックステクノロジーズ、株式会社ACROVE、アスエネ株式会社、atama plus株式会社、株式会社UPSIDER、ARAV株式会社、アル株式会社、Allganize, Inc.、株式会社Arblet、株式会社amplified ai、ウミトロン株式会社、A1A株式会社、株式会社AGE technologies、株式会社estie、株式会社エムボックス、オーティファイ株式会社、oVice株式会社、株式会社オプティマインド、カクトク株式会社、カバー株式会社、株式会社 KabuK Style、株式会社カミナシ、カラクリ株式会社、株式会社カンリー、株式会社KiZUKAI、株式会社Casie、CAVIN Inc.、ギリア株式会社、株式会社GINKAN、クラウドローン株式会社、クラスター株式会社、Go Visions株式会社、株式会社コールドクター、株式会社THIRD、SOUNDRAW株式会社、株式会社Citadel AI、株式会社Synamon、ジャングルX株式会社、株式会社Synspective、株式会社SkyDrive、株式会社Skillnote、スタジオアンビルト株式会社、Scheeme株式会社、600株式会社、スパイスコード株式会社、株式会社Spectra、株式会社Sportip、株式会社スマートバンク、SEIMEI株式会社、ゼンフォース株式会社、ソナス株式会社、DAIZ株式会社、タイムリープ株式会社、株式会社tsumug、株式会社datagusto、デジタルグリッド株式会社、Telexistence株式会社、株式会社TENTIAL、株式会社トイポ、dotData, Inc.、tonari株式会社、株式会社TRUSTDOCK、株式会社TRiCERA、株式会社トレードワルツ、ナッジ株式会社、株式会社日本クラウドキャピタル、株式会社New Innovations、neuet株式会社、株式会社VARK、HarvestX株式会社、BionicM株式会社、株式会社バイオパレット、株式会社バベル、バルス株式会社、Beatrust 株式会社、BizteX株式会社、株式会社ビットキー、株式会社ヒュープロ、ファインディ株式会社、株式会社homula、ベースフード株式会社、株式会社PETOKOTO、株式会社hokan、POST COFFEE 株式会社、株式会社POPER、株式会社POL、株式会社MyRefer、Mantra株式会社、株式会社miive、メドメイン株式会社、株式会社Mellow、モノグサ株式会社、YOILABO株式会社、株式会社LegalForce、リース株式会社、株式会社ROUTE06、株式会社Luup、株式会社LayerX、株式会社REGALI、株式会社Resilire、株式会社RevComm、株式会社ログラス、株式会社ロジクラ、株式会社ロジレス、株式会社ワークサイド、Onedot株式会社

「INTRO Showcase」推薦VC・CVC(五十音順)

朝日メディアラボベンチャーズ、WiL、FGN ABBALab Fukuoka Growth Next、ALL STAR SAAS FUND、グローバル・ブレイン、KDDI ∞ Labo、サイバーエージェント(サイバーエージェント・キャピタル)、ジェネシア・ベンチャーズ、ジャフコグループ、STRIVE、東京大学協創プラットフォーム開発、DGインキュベーション、ディープコア、東急、博報堂DYベンチャーズ、マネーフォワードベンチャーパートナーズ(HIRAC FUND)

ご協力いただいた選考委員の顔ぶれは以下の通りです。(敬称略/所属企業の五十音順)

WiL(World Innovation Lab)

村岡和彦/Investor

WiL キャピタリスト。2017年にWiL参画以降、主にソフトウェア、デジタルヘルスケア領域の投資業務に注力。前職ではGCA Savvianにて国内外のM&Aアドバイザリーに従事。

FGN ABBALab/ Fukuoka Growth Next

室井信人/アソシエイト

1991年福岡生まれ。2014年地場不動産企業に新卒入社。商業施設の運営・オフィスビルなどの不動産ポートフォリオのマネジメント業務・新規事業開発を経て、2019年6月、同社が運営に参画する国内最大級のインキュベーション施設Fukuoka Growth Next(FGN)の運営と、FGNに拠点を置くベンチャーキャピタル「FGN ABBALabファンド」の立ち上げにジョイン。日々FGNにて入居スタートアップ支援と本ファンド投資先の発掘・支援を行う。台灣スタートアップスタジアム メンター。不動産証券化協会認定マスター。

ALL STAR SAAS FUND

神前達哉/Venture&Enablement Partner

和歌山県出身。東京大学卒業後、ベネッセコーポレーションに入社。法人営業を経て、新規事業開発室に異動。海外スタートアップとの日本向けB2B SaaSの事業化を果たし、セールス組織開発を担当。その後カスタマーサクセスの責任者として事業成長を牽引。2021年2月よりALL STAR SAAS FUNDのVenture&Enablement Partnerに就任。投資開拓とグロース支援体制の構築を担当。

グローバル・ブレイン

池田 翔/Partner / Indonesia Office Representative

みずほ銀行、デロイトトーマツコンサルティングを経てGBに参画。みずほ銀行では、中堅・中小企業支援やシンジケートローン組成に従事。デロイトでは、新事業の企画・運用や、ビジョン策定、中長期/短期戦略の立案・実行支援、および東南アジア(インドネシア)駐在での現地法人支援に従事。米国公認会計士。

サイバーエージェント・サイバーエージェント・キャピタル

坡山里帆/社長室 投資戦略本部 藤田ファンド担当

サイバーエージェント 社長室投資戦略本部 藤田ファンド担当。1993年生まれ。2016年、サイバーエージェントにて内定者時代から新規事業の立ち上げに参画。17年、同社へ新卒入社後、ABEMA開発局にてプランナーを経験。18年11月より現職。主な投資先は、ZEALS、タイミー、バベル、ROXXなど

ジェネシア・ベンチャーズ 

一戸 将未/アソシエイト

東京大学在学中の2015年11月より、創業間もないスタートアップにてインターンとしてキュレーションメディアのブランディング及びセールスチームの立ち上げを経験した後、グリー株式会社にてインターンとしてメディアのインターネット広告の最適化業務に携わる。2018年4月より株式会社ジェネシア・ベンチャーズに参画後、株式会社タイミー等への投資を担当。東京大学中退

ジャフコグループ

坂祐太郎/プリンシパル

2012年ジャフコ グループ株式会社入社。入社以来約40億円の投資実行(IPO3社)主な投資先はマネーフォワード、Chatwork、WACUL、カラクリ、GIFMAGAZINE等。Forbes Japan社主催「日本で最も影響力のあるベンチャー投資家ランキング」2017年第2位

STRIVE

古城 巧/インベストメントマネージャー

2019年にSTRIVEに参画し、東京を拠点に新規投資先の発掘や投資先の事業戦略策定・実行の支援を担当。STRIVE参画前は、欧州系戦略コンサルティングファームであるRoland Bergerで、製造業のクライアントを中心に、事業戦略や中期経営計画の策定、新規事業立ち上げなどを支援。それ以前は、バークレイズ証券株式調査部(アナリスト)にて重工業・プラントセクターを担当。慶應義塾大学大学院理工学研究科(修士)卒

東京大学協創プラットフォーム開発

古川圭祐/投資マネージャー

2019年、東大IPCに参加。投資及び事業開発を管掌。2010年ソニー入社。2012年~2016年においては、ソニーのロシアの販売会社にて営業チームを率いる。2018年、Golden Whales GroupにVP of Sales として参画。ベンチャー投資関連などを管掌。慶應義塾大学法学部政治学科、INSEAD MBA修了

DGインキュベーション

佐藤直紀/Open Network Lab プログラムディレクター

東工大大学院在学中にシードアクセラレータープログラムに参加し起業、C向けアプリ事業を運営。その後グリー株式会社やFintechスタートアップにて、新規事業の立ち上げ・資金調達・企業売却等に従事しOpen Network Labに参画。Open Network Labでは、アクセラレータープログラムの企画、スタートアップへの投資・経営支援業務に従事

ディープコア

奈良 勇輝/Associate, Investment

一橋大学法学部卒業。大学在学時には、政治家に特化した広告代理店スタートアップにて案件獲得から選挙におけるPR戦略立案に従事。国会議員秘書を経て2021年ディープコアに参画。若手起業家への支援を中心に活動

東急

武居隼人/フューチャー・デザイン・ラボ 東急アライアンスプラットフォーム事務局

2016年に東京急行電鉄株式会社(現、東急株式会社)に入社。グループ会社に出向後、営業を経てホームIoTサービスやガス事業の立ち上げに参画。2019年より現職。東急アライアンスプラットフォーム(TAP)及びShibuya Open Innovation Lab(SOIL)事務局として東急グループのオープンイノベーション推進に従事

博報堂DYベンチャーズ

漆山 乃介/パートナー

博報堂DYグループにおいて、メディアビジネス開発やベンチャー投資を推進。また、当社グループの社内公募型ビジネス提案・育成制度である「AD+VENTURE」の審査員及びガイドとして複数の新規事業開発・立ち上げを支援。当社グループへの参画以前は、ベンチャーキャピタルにてパートナーとしてベンチャー投資業務に従事。それ以前には、大手人材サービス企業で複数の新規事業・サービス開発を経験

マネーフォワードベンチャーパートナーズ (HIRAC FUND)

甚野 広行/シニア・アソシエイト

米国のリベラルアーツカレッジを卒業後、バークレイズ証券株式会社に入社。 投資銀行本部の金融法人部にて主に銀行、生命保険、損害保険業界のM&A及び資金調達のアドバイザリー業務に従事。クロスボーダー案件においてバリュエーション、デューデリジェンス、交渉・実行支援等に携わる。又、資金調達案件では国内初のマイナス利回り社債(カバードボンド)発行案件を担当。2020年10月よりマネーフォワードシンカ・HIRAC FUNDに参画

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フォトラクション中島氏が語る、建設・土木現場のDX最前線

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フォトラクションは2016年3月に創業(当初の社名は CONCORE’S)。工事現場の写真管理アプリで事業を開始し、その後、建設現場の生産性向上を狙った建設支援クラウド「Photoruction」へと進化させました。2018年には建設業務に特化した AI の研究開発に着手し、2021年1月に AI を活用したアウトソーシングサービス「建設 BPO」をリリースしました。Photoruction と建…

フォトラクションは2016年3月に創業(当初の社名は CONCORE’S)。工事現場の写真管理アプリで事業を開始し、その後、建設現場の生産性向上を狙った建設支援クラウド「Photoruction」へと進化させました。2018年には建設業務に特化した AI の研究開発に着手し、2021年1月に AI を活用したアウトソーシングサービス「建設 BPO」をリリースしました。Photoruction と建設 BPO で、業務の効率化だけでなく、一人当たりの労働時間を増やすことができる、新しい生産性向上サイクルの可能性を追求しています。

フォトラクションは今年8月から10月にかけて、推定シリーズ B ラウンドをクローズし、創業時からの累積調達額は21億円に達しました。そして、通算で3回にわたってフォトラクションに出資という形で支援しているのがジェネシア・ベンチャーズです。フォトラクション代表の中島貴春さんに、ジェネシア・ベンチャーズの水谷航己さんが建設・土木業界の DX(デジタルトランスフォーメーション)の最新動向を聞いてもらいました。

建設・土木業界はデカい

建設テックのプレーヤーはすでにたくさんいて、それでもこの分野に新規参入するスタートアップやサービスは毎月増え続けています。確かに毎日ではないにせよ、我々、建設業界に身を置いていない者でさえ、建設テックのサービスの CM などをよく目にするほどです。その背景には、建設業界の労働人口減少や、政府が2016年から旗を振る i-Construction なども影響しているようです。

一番大きいのは、マーケットの大きさからだと思う。国内の建設産業は、GDP 1割くらいを占めている。建設テックのスタートアップに限らず、最近、盛り上がっていると言われる以前から、建設業界向けにシステムを提供する会社で ARR が2桁億円を超えている会社は多くある。建設 DX が進んできたことで、マーケットが顕在化してきたことも要因かもしれない。(中島さん)

建設業界向けにいろんなソリューションが出てきましたが、各工程や業務の部分部分に提供するものが多く、現場のニーズを俯瞰的に捉えて、全体を DX していこうというプレーヤーは少ないそうです。一つ一つのツールは確かに業務効率化に貢献しますが、現場でそれらを使い分けるのは煩雑。建設業人口を増やすくらいの勢いを持ったプレーヤーが出てくれば、一人勝ちできるかもしれません。

建設の現場に AI?

フォトラクションが今年初めに発表した AI を建設現場に導入する取り組みは画期的でした。大手ゼネコンでも、たとえば、コンクリートのひび割れで放置していいものとよくないものの分別、橋梁やダムのサビの検査など、写真から不具合を見つけられるような部分では AI が活用されているケースもはありますが、研究開発段階で終わっているところが少なくないそうです。

正直なところ、最初はバズワードに乗った感は否めない。でも、AI を自らプログラミングしていく中で、単純作業かつデータさえあれば、自動化できそうだとは思っていた。創業当初からフォトラクションに溜まったデータを使って、ユーザである建設会社と PoC を進めていく中で AI の可能性は感じていた。

しかし、AI によって、一部作業工程の自動化は可能だが、お客様の現場の都合で、その前後のフローを変えられないことがある。一部を自動化するだけでは、作業全体を任せることができない。お客様は AI よりも、自動化されて納品物が得られればいい。AI だけでは難しいことがわかったので、BPO とセットにして AI-BPO として自動化するサービスに行き着いた。(中島さん)

この種のサービスがスケールするかどうかですが、水谷さんは、ある工事現場で採用され、それがまた別の現場で採用される、という連鎖的な流れを、どうすれば再現性を持って続けていけるがポイントだといいます。また、フォトラクションが提供するのは、いわゆるバーティカル SaaS なのですが、導入社数を追うというよりも、現場によって実現したいことが違うので、各社ごとに、フォトラクションがどれだけ役に立っているか、業務をどれだけ引き受けられているかを大事にしているそうです。

導入担当者は、現場に直接いるわけではないので、まずは(建設業 DX に)取り組みたいと思ってもらうことが大事。しかし、自社にどのような DX が必要かを理解できていない人が多い。全体像を俯瞰して、デジタル化の目的を共に整理して提案することが重要。そして、何より、工事現場が使いやすくないといけない。建設業界はある意味、本社より現場が強かったりするので、とにかく現場の所長に自分の言葉で「いいツールだ」と言ってもらわないといけない。工事現場のオンボーディングを手厚くやっている。(中島さん)

海外でのポテンシャルも高い

フォトラクションでは、これまでに、アメリカの PlanGrid(2018年、AutoDesk が8億7500万米ドルで買収)、また、今年、6億3,000万米ドル規模の IPO を実施した Procore といったスタートアップをベンチマークしてきました。彼らがグローバル市場を取ってしまうのかと思いきや、世界の建設業界の構造は、アメリカ方式と日本方式に大きく二分されるそうで、事実上、日本方式となっているアメリカ以外の市場では、フォトラクションが参入できる可能性が大いにあります。

事実、フォトラクションでは創業から間もない2018年からツールを5ヶ国語対応していて、日系企業がフォトラクションを採用する形で、ジャカルタ、シンガポール、中国、ウズベキスタン、ベトナムで使われているという、図らずもグローバル展開が進んでいます。日本の建設業界にはまだまだホワイトスペースがあり、また、海外展開における市場ポテンシャルも高い分野ということで、中島さんは、現在、時価総額1兆円を超えている前出の Procore くらいにまでは成長できるのではないかと、鼻息荒く語ってくれました。

セッションではそれ以外にも中島さん、水谷さんと一緒に建設業 DX に関する話題を提供していますので、ご興味ある方は今日、17時から配信開始するオンラインイベントTokyo Meetupをチェックしてみてください。

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「NFTは価値あるものを拡張する技術」——エンタメ業界をDXするGaudiyに聞いたNFTの今と未来

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今年のスタートアップシーンでホットなトレンドの一つである「NFT(非代替トークン)」。これまで価値を可視化して載せることが難しかったバーチャルなものにも、リアルと同じような希少性を生み出すことが可能になりました。これを私たちの日常に生かせるかで NFT の将来の可能性は大きく変わります。 投資家と起業家を招いて語る「Tokyo Meetup INTRO」では、新技術の社会実装に取り組むスタートアッ…

今年のスタートアップシーンでホットなトレンドの一つである「NFT(非代替トークン)」。これまで価値を可視化して載せることが難しかったバーチャルなものにも、リアルと同じような希少性を生み出すことが可能になりました。これを私たちの日常に生かせるかで NFT の将来の可能性は大きく変わります。

投資家と起業家を招いて語る「Tokyo Meetup INTRO」では、新技術の社会実装に取り組むスタートアップとして、NFT をはじめブロックチェーンでエンターテイメント業界を DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む Gaudiy の石川裕也さんと、同社顧問を務める慶應義塾大学教授で経済学者の坂井豊貴さんに話を伺いました。

NFT の現在地、社会実装の事例、今後の課題など、誰もが気になる NFT のアレコレをお話し頂きましいた。聞き手は、2020年11月、Gaudiy のシリーズ A ラウンドに3億円を単独出資した STRIVE から四方智之さんにお願いました。夢や幻ではない、現実の NFT が作り出す世界を読者のみなさんと一緒に探訪したいと思います。

果たして、NFT は一時のブームなのか?

NFT はその時の需要と供給のバランスで価値が変動します。一時は数億円といった高値で取引されていた NFT もありましたが、徐々にその値を下げつつあります。これは、新技術が浸透する際に避けることができないハイプサイクルの一種との見方もありますが、石川さんは NFT が普及してきたことの裏返しと見ているようです。

NFT 化すること自体は難しいことではないし、NFT マーケットプレイスが整備され供給量が増えたりして、NFT の単価が一時的な水準より下がっているのは当然の動き。ただし、NFT には所有権がついているので、(所有権がついていない)デジタルコンテンツより下がることはないだろう。(石川さん)

また、坂井さんは、NFT というものを特別視し過ぎると、事態を見誤りかねないと警鐘を鳴らします。

NFT という括り方が適切でないかもしれない。リアルの世界で、種々雑多なものを「物理的なアイテム」という括り方をしないのと同じ。何かしら価値があるものに NFT を適用すると、そういう価値がもてるようになるという考え方が正しいと思う。(坂井さん)

例えば、(ツイッター創業者の)Jack Dorsey 氏が最初に書き込んだツイートが NFT 化されて3億円の価値がついたという話があります。ツイッターは言わばデジタル万葉集なので、その最初のページの原本が3億円と言われたら、この金額にも合点がいくかもしれません。つまり、うまく文脈をつけることが、高い価値をつける上で重要になると坂井さんは言います。

NFT だからできる社会実装

Gaudiy が解決したいエンタメ業界の課題
Image credit: Gaudiy

バーチャルの世界だけで完結するのでなく、リアルの世界や日常生活にも影響を及ぼすのが NFT の面白い部分です。絵画、映像、音声、デジタルアイテムなどに NFT が導入されるのは一般的になっていますが、ユニークな利用例を石川さんに教えてもらいましょう。

ちなみに、Gaudiy では、この10月、「TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)」で、オンライン閲覧権だけでなく後々に特典がもらえる NFT チケット、NFTサイン会、NFT を使ったアイドル応援投票、ファン活動を個人に結びつける TIF ID といった機能を提供されました

自分達が直接関わっているエンタメ領域は、ブロックチェーンも NFT も底上げすることに貢献できたのではないか、と思っている。実用性がわかりやすい分野だからだ。

そのほか、ベトナムの「Axie Infinity(NFT ゲーム)」では、ゲームで遊ぶことで稼ぐ(Play-to-Earn)モデルで、ゲームすることで借金を返したり、家を建てたりする人が出てきた。エンタメで生活できたり、消費ではなく資産になり価値になっていくのはわかりやすい実用性だ。新興国ではコロナで生活できなかった人々がゲームで生計を立てる人が現れ始めた。

この他にも、NFTfi のような NFT を担保にして仮想通貨が借りられる、レンディングプロトコルも出てきました。リアルの世界でも、運転免許証を ID にしてお金が借りられるのは、発行母体がしっかりしているからですが、NFT が免許証と同じような役割を果たすことで、NFT を担保にして、ローンを借りられるというのは非常に面白い事例です。

坂井さんはファッションを上げてくれました。

特にハイブランドがメタバースで洋服を NFT で出す、というユースケースは非常に面白い。見栄を張る行為、つまり「顕示的消費」がバーチャルの世界でもできるようになるからだ。我々はリアルで人に会った時、その人が身につけたいろんなものを見ながら、その人のことを判断している。

これまでバーチャルの世界ではそれができなかったが、ファッションの NFT でそれが可能になる。価値あるものを身につけているということは、それがその人の素性を示す一つのシグナリングになるからだ。NFT では本物と偽物の見分けもつきやすいので、ハイブランドのファッションには非常に向いている。(坂井さん)

NFT に落とし穴は無いか?

Gaudiy が NFT ベースで構築した「TOKYO IDOL FESTIVAL」のコミュニティ
Image credit: Gaudiy

ここまでメリットをいくつか伺ってきましたが、デメリットは無いでしょうか? 坂井さんは、確かに問題はあるものの、そういった問題は NFT だから起きるわけではなく、リアルの世界でも起きているので、NFT だからネガティブなことが増えたということは無いと言います。この意見には石川さんも同調しました。

リアルの世界よりも、NFT の方が問題は起こりにくい。デジタル証明が付与されるからだ。虚偽されたらどうなるか、というよりは、結果的に虚偽されなくなっていく。また、NFT は、秘密鍵の管理の問題、仮想通貨を使う UX、ガス代(ネットワーク手数料)が高い、など、他のものに劣っている点もあるが、すでに改善策が見えているので解決できる。

「NFT だから・・・」という理由で思考停止になっている人が多いように思う。NFT はすでに価値あるものを拡張する技術であって、NFT そのものに価値は無い。NFT を主語にするのではなく、価値あるものを作って、そこに NFT を活用しようとしなければいけない。(石川さん)

石川さんは、インターネットの黎明期と同じで、NFT ユーザが指数関数的に普及していくと見ています。それに向けて、より実用価値のあるユースケースをさまざまなプレーヤーと組んで世の中に出していきたいとのことでした。また、NFT の普及には、技術より社会的認知や行政の認知が課題になるため、こうした啓蒙活動にも注力していかれるようです。

セッションではそれ以外にも石川さん、坂井さん、四方さんと一緒に NFT に関する話題を提供していますので、ご興味ある方は今日、17時から配信開始するオンラインイベントTokyo Meetupをチェックしてみてください。

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月間3000万円がギフトされるアバターカラオケ「topia」、メタバースで広がるクリエイターエコノミー

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メタバースという広大な(個人的には「インターネット」を語るのと同じ印象)話題を取り扱う場合、その輪郭をここだと決めてしまうよりも、本質的に多くの人たちが同意する最大公約数的な要素を見つける方が理解が進みやすい気がしています。 本誌のメディアパートナー、VentureBeatも多数のメタバース考察を出していて、特に「Second Lifeに再来したメタバースの波:年間6億ドルを生み出す元祖・仮想世界…

メタバースという広大な(個人的には「インターネット」を語るのと同じ印象)話題を取り扱う場合、その輪郭をここだと決めてしまうよりも、本質的に多くの人たちが同意する最大公約数的な要素を見つける方が理解が進みやすい気がしています。

本誌のメディアパートナー、VentureBeatも多数のメタバース考察を出していて、特に「Second Lifeに再来したメタバースの波:年間6億ドルを生み出す元祖・仮想世界(1)〜(3)」の記事はお気に入りです。この中にあって著者のDean Takahashiさんはメタバースの重要な要素を次のように記述しています。

「Second Life(2003年にデビューした仮想世界)の生みの親であるLinden Labは今でも健在だ。Linden LabはSecond Lifeで稼いだ仮想通貨を米ドルに換金できる 「Tilia Pay」 と呼ばれるクロスプラットフォームの決済システムを用意することで、現代におけるメタバースの役割を 果たそうと考えている。 これは、小説 「Snow Crash」「Ready Player One」 のように、すべての仮想世界が相互に接続された宇宙、メタバースにとって非常に重要な要素なのだ」。

現実世界と仮想世界をつなぐアバターのような存在がもうひとつの世界で仕事をし、そこで報酬を稼ぎ、そしてそれを現実世界に持って帰ってくるわけです。当然ですが、その稼ぎは現実世界で使えないといけません。Second Lifeにある決済プラットフォームTilia Payはそれを実現している、というわけです。

この仮想世界での経済活動は「クリエイターエコノミー」という文脈でも語られるようになりました。影響力のある個人が仮想世界で表現し、商品を紹介したり、ファンから支持してもらうことで経済が生まれるという流れです。

あるテーマについて投資家と起業家を招いて語る「Tokyo Meetup INTRO」では、先日、メタバースで広がるクリエイターエコノミーと題したセッションを実施しました。登壇してくれたのは博報堂DYベンチャーズの漆山乃介さん、博報堂ホールディングスの加藤薫さん、そしてアバターカラオケで急成長中のプラットフォーム「topia」を運営するアンビリアルの代表、前原幸美さんです。

ここではメタバースの現在地を整理しつつ、現在、topiaでどのような人たちが何を表現して経済活動を作っているのか、その実態を教えていただきました。

メタバースで広がるクリエイターエコノミー

まず、ざっくりとメタバースで起こっている経済活動の方向性について加藤さんから整理がありました。前述した通り、メタバースを定義することは広大なインターネットを語るような話になるので、ここでは特に経済活動に関する軸を整理していただいています。

メタバースに含まれる要素としてはソーシャルネットワークのような繋がり、Fortniteや Mincraftといったゲーム勢、身体的な体験を伴ったXR領域、そして既存の仮想空間で実施されているゲーム配信やライバー配信といったものがあります。現実世界と仮想世界のグラデーションで左右に対比し、縦にビジネスモデル、集客、モチベーションの三つで要素を整理したのがこちらの図です。

リアル世界(仮に実名の世界、としておきましょう)でのインターネットでは広告やコマースが経済活動として介在していました。ここでは注目(アイボール)を集めた人・企業がより大きな経済を作ります。自然とメガプラットフォーマーが成立し、Facebookや Twitterのような大きなインターネットが勝者になりました。これがリアルに根ざした世界観です。

メタバース(こちらを仮に仮想世界、もう一つの人格が存在する世界としましょう)ではそれが投げ銭や個人間売買に変化します。例えばRobloxでは子供たちがアイテムを作り、それを売買する世界が既に広がっています。注目を集めることで成り立っていた商売は、やや形を変えて「熱狂」という別の感情に移ります。目立っているから買うのではなく、共感したから参加する(結果的に何かを支払う)、という世界です。

重要なのはここで言うクリエイターとは、決して大きな影響力を持つインフルエンサーのような存在ではなく、普段何気なく会話している身近な存在が重要である、という点です。これを実現しているひとつのケースがtopia、というわけです。

ユーザーの半数以上が配信者

topiaは、ユーザーがカラオケやざつだんをしながら配信する、ファンコミュニティサービスです。2018年10月のサービス開始(β版)以来、毎月配信者(ライバー)が増加しており9月時点で5,000人を突破、ユーザーが利用する投げ銭アイテムなどの利用で、事業は月商3,000万円ほどに成長しているそうです。

特徴はやはりカラオケ配信です。ゲーム実況のMirrativなどと同様にトークに不安があっても作業配信系は間が持つという安心感がありますし、実際に離れて友人とカラオケするという文化的な慣れもあるため、敷居が低くなっています。

結果としてか配信者の比率もやや面白く、通常、こういったユーザー参加型の配信プラットフォームでは1割前後の人たちが配信者として存在し、それを視聴するその他ユーザーという構造になるのですが、topiaではMAUの半数以上が配信者としても参加しているそうです。利用平均時間は3時間ほどで、Z世代が多く利用しているとのことでした。

配信者と視聴者の比率が拮抗するということは、自然とコミュニティの形も変わります。前原さんは「スター型」と分析していましたが、一人のインフルエンサーに集まるその他多数、という構造ではなく、小さいけれど身近な存在を応援する多数のクラスターが発生しているようです。学園祭のようなノリと表現されていましたが、その辺りに心地よさがあるのでしょう。実際、topiaで得られた収益はそのままそのアプリ内でまた別の推しにギフトをするなど、このコミュニティの中で流通している割合が6割(出金するケースは3割)というお話でした。

参加者の半数が配信者でもあるtopia

クリエイターエコノミーと聞くとどうしてもプロのコンテンツを消費するその他多数、という図を想像してしまいます。もちろんその構造はそのままありますが、topiaのように手軽にもう一人の自分を作り、スマホひとつで仮想世界に送り込むことができるようになったことで、もう少し小さなクラスターに心地よい居所を見つけた人たちが増えているのかもしれません。

topiaでは今後、こういった小さなクラスターで生まれた楽曲を実際のカラオケ配信に載せる取り組みも進めているそうです。お店のカラオケで自分たちが推している友人の楽曲を歌う。そうすることで、またそのクリエイターに還元される仕組みを作る、そういう世界観を目指したいというお話でした。

セッションではそれ以外にも前原さん、漆山さん、加藤さんと一緒にtopiaで広がるクリエイターエコノミーに関する話題を提供していますので、ご興味ある方は今日、17時から配信開始するオンラインイベントTokyo  Meetupをチェックしてみてください。

12月3日開催のTokyo Meetupに濱渦氏参加決定!参加者募集中

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「旅ナカで仲間に出会う」体験をオンラインに、クラブツーリズムとKDDIが共創

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 クラブツーリズムは9月にKDDIと業務提携し、新たなサブスクリプションサービス「クラブツーリズムPASS」を発行すると公表している。10月から開始されているもので、クラブツーリズムPASS会員には趣味のオンライン講座やトークライブイベント、趣味のコンテンツが用意される。学べるオンデマンド配信コンテンツ…

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

クラブツーリズムは9月にKDDIと業務提携し、新たなサブスクリプションサービス「クラブツーリズムPASS」を発行すると公表している。10月から開始されているもので、クラブツーリズムPASS会員には趣味のオンライン講座やトークライブイベント、趣味のコンテンツが用意される。学べるオンデマンド配信コンテンツは歴史や鉄道など100本以上が用意されており、毎月のアップデートも予定されている。また、旅行ガイドブックや趣味に特化した月刊雑誌の読み放題サービスも提供される。

クラブツーリズムPASS会員に入会するにはクラブツーリズムインターネット会員に登録する必要があり、月額会費の決済はauかんたん決済が対応している。auかんたん決済には別途au IDの登録が必要。月額費用は550円で、来年3月までは最大2カ月の利用料が無料になっている。

クラブツーリズムPASSでは趣味などのコンテンツやイベントを通じて仲間と繋がるコミュニティづくりを進める。両社の提携の背景にはやはり、感染症拡大で大きな痛手を負った「旅行」をなんとか次の姿に進めたいという思いがあったようだ。プロジェクトを担当したKDDIサービス統括本部の手島氏はサービスの狙いを次のようにコメントしている。

クラブツーリズムPASSはオンライン上に趣味や好きなことを楽しんだり、深めたりするプラットフォームを構築しています。お客さまが好きなことを探究するためのコンテンツや、旅・イベントなどのリアルな体験、そして、共通の趣味を通じた仲間と出会い、繋がることができる様々な機会を提供予定です。クラブツーリズムにしかできない『旅ナカで仲間に出会う』体験をオンラインにアップデートすることでどこでもいつでも提供できることが強みであり特徴になっています。(KDDI 手島 健二氏)

一方、クラブツーリズム側はこの急激な変化に対応するため、思い切った一手としてオープンイノベーション、つまり共創を選択した。クラブツーリズムの新・クラブ1000事業推進部長の勅使河原 大二氏はそのチャレンジをこう明かす。

我々はウィズコロナの市場に柔軟に対応していくことが求められ、デジタルトランスフォーメーションの推進により既存のビジネスモデルを進化させる必要がありました。本事業は当社が今まで取り組んでこなかったデジタルコンテンツの領域であり、当社だけで取り組むのは難しいと考えています。

ポイントとなるのはKDDIとの協業で推進した、という点です。巨大な通信インフラを有し、デジタルソリューションに関し日本有数の知見を持つKDDIのリソースを活用し、今までクラブツーリズム独力では難しかった、デジタルコンテンツの充実化とデジタルトランスフォーメーション(DX戦略)を実現したいと考えています。(クラブツーリズム 勅使河原 大二氏)

協業にあたっては、それぞれの持ち味が活かされた。クラブツーリズム側には旅行を中心とする商品企画やコンテンツ制作、関連媒体からの集客力、顧客窓口などの強みがあり、一方のKDDIにはIT関連技術や豊富な顧客基盤・データがある。

お互いの強みのリソースを掛け合わせてスタートする協業が「クラブツーリズムパス」になった(KDDI 手島 健二氏)

協業の結果、クラブツーリズム側ではデジタルへの取り組みを通じて社員の意識も変わりつつあるという。

発表した結果、社内外から当社の新しい挑戦に対する厳しい意見と好意的な評価の両方をいただきました。分かりやすいところで言えば株価に影響しました。社内で起こった意識の変化は、サイトがオープンしてから新デジタル時代を見据えた新規事業を成功させようと全社員が強い意識で取り組むようになったことです。課題点は、新しいサイトの会員利便性を向上させていくことですね(クラブツーリズム 勅使河原 大二氏)

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住友生命とPREVENTが健康増進・生活習慣病重症化予防の実証事業、医療費増大の抑制に期待感

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 生命保険大手の住友生命は今年8月、 同社CVC である「SUMISEI INNOVATION FUND」からヘルステックスタートアップの PREVENT への出資と業務提携締結を発表した。両社が持つサービスを組み合わせた健康増進・生活習慣病重症化予防に繋がる取組みの開発を進めており、人々の生活の質(Q…

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

生命保険大手の住友生命は今年8月、 同社CVC である「SUMISEI INNOVATION FUND」からヘルステックスタートアップの PREVENT への出資と業務提携締結を発表した。両社が持つサービスを組み合わせた健康増進・生活習慣病重症化予防に繋がる取組みの開発を進めており、人々の生活の質(QOL)の向上や健康寿命の延伸、最終的には医療費抑制への貢献を目指すとしている。

PREVENT は、「一病息災(病気の一つや二つを抱えながら、病気とうまく付き合いながら、より健やかな人生を過ごしていくこと)を支える健康支援モデルを社会に」を掲げ、医療データ解析事業「Myscope(マイスコープ)」やオンライン完結型の生活習慣病の発病・重症化予防プログラム「Mystar(マイスター)」を展開。

住友生命は、これまでの社会保障制度の一翼を担う生命保険の提供に加えて、これからはVitality健康プログラムを中心に、「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」に貢献することで社会からみて「なくてはならない」生命保険会社を目指しており、それを実現するため、様々な価値を提供していくエコシステム「WaaS(Well-being as a Service)」の構築を目標に掲げている。住友生命は PREVENT を WaaSの中核パートナー企業の1社と位置づけ、共同でサービスの開発に取り組む。

この一環として両社は今年11月、新たな自治体向け取組みの実証事業を開始。まずは個人の健康診断結果やレセプトデータ等をもとに生活習慣病の発症・重症化のリスクを分析し(Myscope)、その結果に応じて生活習慣改善支援プログラム(Mystar)またはVitality健康プログラム(体験版)を提供するというもの。Mystarは6ヶ月間にわたり、ウェアラブル端末や塩分測定器などで日々の生活習慣をモバイルアプリ上てに記録し、その内容をもとに医療専門職からアドバイスを受けることができる。

一方のVitality健康プログラム(体験版)は、歩数や心拍数により所定のポイントを獲得、1週間ごとに設定される目標ポイントを達成すれば特典(ドリンクチケット等)を必ず得られる仕組みとなっており、楽しみながら運動習慣を身につけることで健康増進につなげることが可能となる。ハイリスクアプローチとしてのMystarとポピュレーションアプローチとしてVitalityの2つのプログラムを組み合わせたこの取組みは、健康な方から健康に不安のある方までの幅広い方々が対象となる、“誰一人取り残さない”というSDGsの理念にも共通するものであり、今後、自治体や企業向けに広く提供することを計画しているそうだ。

住友生命と PREVENT の出会いのきっかけは、PREVENT 代表取締役の萩原悠太氏が登壇したイベントで、住友生命の上席執行役員で新規ビジネス企画部部長の藤本宏樹氏が声をかけたところから始まった。住友生命は2019年4月に新規ビジネス企画部を立ち上げ、オープンイノベーションに取り組んできており、両社での取り組みについてそれぞれ次のようにコメントした。

住友生命とPREVENT様が持つサービス、互いの強みを生かせるのではないかとの思いから、まずは自治体向けの事業に取り組むこととなりました。自治体向けのヘルスケア事業は成功事例が少ないと言われており、大きな挑戦でもあります。

人生100年時代、健康寿命の延伸は生命保険会社が取り組むべき課題だと考えており、健康増進そして生活習慣病の重症化予防に資する取組みにより、1人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイングに貢献します。(住友生命 藤本氏)

オープンイノベーション自体は昨今、特段珍しいものではなくなったと思いますが、上手くいかないこともしばしばです。住友生命様との共創はこれらと違い、意思決定がクリアで早く、スタートアップへのリスペクトを随所に感じる場面が多かったと感じます。

住友生命様の配慮により、構想から着手まで比較的スムーズに進めることができました。実証事業はコロナ禍でスケジュール通りに進まなかった部分もありましたが、弊社拠点である名古屋を中心に遠隔地からインターネットを介して支援することができています。(PREVENT 萩原氏)

今回の取り組みは、大手保険会社とヘルステックの親和性が高いことを具体事例をもって証明する形となった。住友生命のもとには、他のヘルスケアスタートアップからも連絡が寄せられる機会が増えているとのこと。自治体での実証事業の成果を基に、高齢化や医療費増大といった多くの問題を抱える全国各地の自治体や企業などに同様のサービスが展開されることが期待される。

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〝Google Docsの3D版〟、製造業向け立体ドキュメンテーションSaaS「Scene」が正式ローンチ

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東京に拠点を置くスタートアップ Scene は、3D CAD ファイルを活用し、立体的な製造資料を作成できるドキュメントツール「Scene」を正式ローンチした。アプリケーションをインストールする必要がなく、Web ブラウザだけで動作させることができ、作成したドキュメントは Google Docs のように URL だけで他者と共有できるのが特徴。Scene では、多品種少量生産の需要が多い、中小の…

「Scene」
Image credit: Scene

東京に拠点を置くスタートアップ Scene は、3D CAD ファイルを活用し、立体的な製造資料を作成できるドキュメントツール「Scene」を正式ローンチした。アプリケーションをインストールする必要がなく、Web ブラウザだけで動作させることができ、作成したドキュメントは Google Docs のように URL だけで他者と共有できるのが特徴。Scene では、多品種少量生産の需要が多い、中小の製造業への導入を進める計画だ。

部品の設計現場では CAD が使われ、この工程では完成品は 3D のイメージで設計が進められる。しかし、この設計がひとたび製造現場に引き渡される際には、複数の平面図、つまり、2D の状態で情報伝達されることが多い。製造現場の慣習や社内ルールの都合から、製造担当者は平面図を紙で受け取り管理するためだ。3D で設計されていながら、製造指示は 2D の情報として受け取り、製造担当者はそれを頭の中で再び 3D 化して、想像しながら完成品を製造することになる。

製造担当者は熟練工ではあるものの、平面図から 3D の完成イメージを想像しながら製造するため、間違いが発生することもゼロではない。大量生産の現場であればロボットなどに製造工程を覚え込ませることもできるが、なにぶん、多品種少量生産の現場では、製造担当者は、オーダーを受けるたびに全く新しい設計に対峙することになる。設計者と製造担当者の意思疎通にズレを生じさせないようにする意図から、平面図を補完するツールとして Scene は生まれた。

左から:COO 江澤怜氏、CEO ビジャヤン・スワティナト氏、CTO 福島健一氏
Image credit: Scene

汎用 CAD の分野では Autodesk の AutoCAD が7割程度の市場シェアを持つが、それ以外にも複数メーカーの CAD システムが存在しファイルフォーマットも異なる。Scene では、ISO(国際標準化機構)が定めた STEP 形式に対応、ほとんどの CAD システムで出力されるファイルをそのまま取り込むことができる。それを Scene 上に 3D イメージとして貼り付け、部品の駆動部分や装着部分にはアニメーションやテキストの説明を付記し、製造担当者にわかりやすいドキュメントを作成・共有することが可能だ。

Scene は、これまでに複数のスタートアップでプロダクト開発に従事してきたビジャヤン・スワティナト氏らにより創業。10〜20年後には、AR(拡張現実)がコンピューティングの大きな部分を占めるようになるとの考えから、それを誰でも使いやすくするツールを開発してきた。以前には 3D プレゼンのためのツールを提供していたが、ピボットを重ね、現在の形に落ち着いた。Scene にはすでに500社以上が登録し、フランスのリヤカー製造メーカー K-Ryole、移動棚や什器製造の金剛が現場に導入している。

Scene は2021年2月、East Ventures、グリーベンチャーズ、アプリコットベンチャーズ、個人投資家から6,300万円を調達した。

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創業3年で評価額380億円、SoftBank Vision Fund 2がスニダン投資ーーアジア制覇に向け着実に成長

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ニュースサマリ:スニーカー、ストリートウェアに特化したマーケットプレイス「スニーカーダンク」を運営するSODAは12月2日、第三者割当増資の実施を公表した。引受先になったのはSoftBank Vision Fund 2。シリーズDラウンドで調達額は非公開。企業評価額は380億円となる。 同社は7月末にシリーズCラウンドを公表しており、その時の調達額は62億円。評価額は240億円で、実に4カ月で株価…

取り扱いカテゴリを拡大中のスニーカーダンク(スニダン)

ニュースサマリ:スニーカー、ストリートウェアに特化したマーケットプレイス「スニーカーダンク」を運営するSODAは12月2日、第三者割当増資の実施を公表した。引受先になったのはSoftBank Vision Fund 2。シリーズDラウンドで調達額は非公開。企業評価額は380億円となる。

同社は7月末にシリーズCラウンドを公表しており、その時の調達額は62億円。評価額は240億円で、実に4カ月で株価を約1.6倍に引き上げたことになる。前回ラウンドではNAVER子会社のKREAMがリードし、Altos、SoftBank Ventures Asia、JAFCO Group、および既存投資家のbasepartners、コロプラネクスト、THE GUILDなどが参加した。

今回調達した資金はシンガポール、オーストラリア、香港などのアジア市場獲得、国内事業の拡大、AIを活用したロジスティクス、真贋鑑定、カスタマーサポートなどに投じられる。

話題のポイント:何はさておき、SoftBank Vision Fund 2(SVF2)からの出資ですね。国内では恐らく2例目になると思います。国内スタートアップにとって、この「SoftBank Vision Fund」という存在は近くて遠いものだったのではないでしょうか。今回、SODAの投資担当としてコメントしているSVF2のマネージングパートナー、松井健太郎氏がForbesに語った内容がありましたので少しおさらいしてみます。

そもそもSVF1は出資額の平均が1,000億円規模で、米国中心のユニコーン企業(評価額10億ドル以上)への投資が必然でした。これが2号になってからは平均投資額が200億円と下がり(これでもデカいですが)徐々に日本企業もターゲットに入るようになっていったようです。10月に公表された国内初投資案件、バイオ企業「アキュリスファーマ」への出資はシリーズAで調達総額は68億円と「身近な」存在になった象徴的な事例と言えるかもしれません。

そしてこれに続く案件が今回のSODAです。松井氏のコメントを引用すると投資プリンシプルは5つで、「1. 市場の大きさ、2. サービス・商品・技術の革新性、3. AI(人工知能)、データ活用で成長を加速しているか、4. 明確なビジョンを持つ起業家・経営陣か、5. 事業の持続可能性と収益化への道筋が見えているか」(松井氏・Forbesインタビューより抜粋)を満たした企業であれば投資するとしています。

今回、SODAの資金使途に「AIを活用したロジスティクス」というものが明記されていました。個人間流通のアジア圏制覇には各国でバラツキのあるこの「ロジスティクス」が大きな鍵を握っており、このルートを最適化させることで「今日売って明日届く」という体験を実現できるようになります。ここのブレイクスルーにはテクノロジーが欠かせないのです。

なお、ソフトバンクグループの決算(2022年3月期 第2四半期決算)によると、SVF 1の出資先は81社、SVF2は157社(9月末時点)となっています。

日本は余白だらけ

前回ラウンドをリードした韓国Kreamと共にアジア圏を攻める

さてさて7月増資の時、スニダンの戦い方についてはある程度書きました。

そこに向けての方向に変更はなく、日本含むアジア制覇に向けて着実にアクセル踏んでいくということになります。SODA代表取締役の内山雄太さんにお聞きしましたが、MAU(アプリ含むスニダン利用訪問者数)が7月時点の300万人から400万人と成長、「スニーカーのみではなくストリートウェア、ハイブランド、ホビーのGMVが積み上がっている」(内山氏)とのことです。

国内については「まだまだ余白だらけ」で、メルカリのMAUが1984万人で年次成長が13%、GMVが2034億円で年次成長19%(2022年6月期第1四半期決算より)で成長続けていますから、全体的にもまだまだ踊り場は先のようです。

あと、買収したモノカブがなくなりました。7月に買収したもうひとつの「日本版Stock X」モノカブは、前回取材時に処遇が明確に決まっていませんでしたが、決断は早かったです。

「最初は2プロダクトで取り扱いカテゴリを別けて展開していく予定でしたが、海外競合の動きとスニダンの海外展開を加味し、国内もきちんとグロースさせつつ少しでも早く海外を獲得していくためには、1プロダクトへリソースを集中させる(リソースを分散させない)」(内山氏)。

そして気になるアジア戦略です。前回ラウンドで彼らの出資をリードした韓国の「Kream(크림)」が1,000億ウォン(約97億円)規模のシリーズBを10月に実施しています。累積投資額は1,400億ウォン(約136億円)でこちらも商品カテゴリ拡大、海外進出を進めています。

スニダンはこのKreamと連携しつつ、その他の地域を攻めるべく準備を進めています。内山さんは海外アプリを含めた本格始動が近いことを教えてくれました。

「細かいテストはすでに開始済みで、少しですがトランザクションも発生しています。海外アプリのローンチ含め本格始動間近という感じです。具体的には、日本と比べて同じ商品の相場の差、関税含む物流コスト、競合状況などを中心に戦略を固めています」(内山氏)。

2018年創業、現在200名ほどの体制で一気に踏み込みを続けるSODA軍団。体制についてはプロダクト中心ということもあって、エンジニア、PdMを強化しつつ、展開する各国の組織づくりにも着手しているというお話でした。

SoftBank Vision Fundという新しい局面が日本のスタートアップを「アジア圏」に広げるきっかけになるのか、大変注目をしております。

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2社の調達に見る、高まるカスタム・パッケージング需要/GB Tech Trend

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載 GB Tech Trendでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。 今週の注目テックトレンド 在宅時間が増えるにつれて、Eコマース市場が成長しました。比例して「カスタム・パッケージング」需要も高まっています。 オンラインで購入した商品が届…

4,560万ドルの調達を発表した「Packhelp」(Image Credit:Packhelp)

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」掲載された記事からの転載

GB Tech Trendでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。

今週の注目テックトレンド

在宅時間が増えるにつれて、Eコマース市場が成長しました。比例して「カスタム・パッケージング」需要も高まっています。

オンラインで購入した商品が届く梱包材のデザイン及び体験のことを「カスタム・パッケージング」と呼びます。たとえばAppleは商品の開封体験に非常に気を使っていることで有名です。こうした体験を中小コマース企業も提供しようという動きが活発なのです。

今回4,560万ドルを調達した「Packhelp」や、1,000万ドルの調達を発表した「noissue」は、まさにカスタム・パッケージング市場でのシェア拡大を目指しているスタートアップです。同市場における先駆的な存在が「Lumi」ですが、彼らが米国の大手D2Cブランド・企業にサービス提供をしている一方、Packhelpは欧州市場狙い、noisseuはカーボン・エミッションに注力していたりと、差別化を図っています。ちなみにグローバル・ブレインもパッケージングをテーマにしたスタートアップ「Shizai」に投資しています

海外の2社は同時期に資金調達を実施しているのですが、カスタム・パッケージ市場が注目され始めた理由は大きく2つ挙げられます。1つはSDGsの流れです。日本でも「SDGs」を聞かない日はないほどありふれた言葉になりました。ブランディングの必須要件として考えなければいけないほど、消費者はエコフレンドリーな商品体験を求めるようになっています。

noissueは昨今の消費者マインドを満足させる、環境に配慮した梱包をEコマース企業に提供しています。環境に悪い素材を使っていると顧客は罪悪感を覚えるようになり、ブランド毀損に繋がりかねません。企業も透明性を持って地球環境に寄与する義務感が発生する時代になりました。nossueが狙った市場需要はこの点です。実際、TechCrunchの記事によれば、北米での顧客数は200%増、8万人以上のカスタマーを抱えているそうです。

もう1つの理由が中小コマース企業の台頭です。北米のShopify、日本ではBASEのように気軽に個人が自分の作品やオンライン商店を立ち上げられるようになり、小ロットでの梱包ニーズが高まっている背景があります。加えてクリエイター・エコノミーも追い風となり、音楽・アート作品の販売をEコマースを通じて届ける需要も高まりました。こうしたクリエイターによる体験においては、雑多ではなくよりデザイン性の高いパッケージングも求められます。

Packhelpの顧客は70%が中小企業であることも踏まえ、需要を汲み取るためにノーコードツールを充実させています。数クリックでオリジナルの梱包デザインを行える手軽さを売りに、最小スロット数30から発注可能な生産体制を提供しています。

各々にサービスの強みが違いますが「パッケージングのSaaS化」に取り組んでいる点は共通しています。各地域に点在する梱包業者の工場と提携して効率的にカスタム・パッケージング体制を確立。オフライン作業にソフトフェアの効率性を取り組んだことで、旧態依然としたパッケージング市場も成長市場へと様変わりしました。

今週(11月23日〜11月29日)の主要ニュース

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12月3日公開取材「NOT A HOTEL」濱渦氏参加決定【質問受付中・Tokyo Meetup Vol.3】

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「BRIDGE Tokyo Meetup INTRO」では旬のトレンドやスタートアップを集めたセッションをお届けする月次のオンラインイベントです。12月3日開催の全セッションはこちらから確認できます。 BRIDGE Tokyo Meetupはスタートアップとつながるオンラインざつだんイベントです。セッション聴きながらドリンク片手にゆるゆるとチャットにてご参加ください。12月3日の配信では、久しぶり…

「BRIDGE Tokyo Meetup INTRO」では旬のトレンドやスタートアップを集めたセッションをお届けする月次のオンラインイベントです。12月3日開催の全セッションはこちらから確認できます。

BRIDGE Tokyo Meetupはスタートアップとつながるオンラインざつだんイベントです。セッション聴きながらドリンク片手にゆるゆるとチャットにてご参加ください。12月3日の配信では、久しぶりのライブ出演として、今、話題のスタートアップ「NOT A HOTEL」代表取締役、濵渦伸次さんの特別インタビューも実施します。

公開インタビュー形式で30分間ですが、みなさまの質問もチャットで現在受け付けております。こちらのHopinからご参加いただき(無料)ぜひ当日聞いてみたい質問をお寄せいただければと思います。

Tokyo Meetup登壇スタートアップ募集のお知らせ

Tokyo Meetupは毎月、スタートアップと読者のみなさんを繋ぐセッション「INTRO」やざつだんチャットなどのオンライン企画を実施しています。登壇(※)を希望されるスタートアップはこちらからパートナーの申込をお願いします(審査あり・登録無料)。

※現在、セッション企画については編集部からのお声がけのみとなっています。ミートアップ・ブースは採用関連情報の掲載が可能です。

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