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救急外来向け患者情報記録システム開発のTXP Medical、シリーズAでUTECから2.5億円を調達

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救急外来に特化した患者情報記録・管理システム「NEXT Stage ER」シリーズを開発・展開する TXP Medical は、シリーズ A ラウンドで今年7月に東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)から2.5億円を調達していたことを明らかにした。 同社は、2017年8月、救急集中治療医でもある園生智弘氏によって設立されたスタートアップ。今回初の外部調達と見られるが、設立から約3年を経て…

Image credit: TXP Medical

救急外来に特化した患者情報記録・管理システム「NEXT Stage ER」シリーズを開発・展開する TXP Medical は、シリーズ A ラウンドで今年7月に東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)から2.5億円を調達していたことを明らかにした。

同社は、2017年8月、救急集中治療医でもある園生智弘氏によって設立されたスタートアップ。今回初の外部調達と見られるが、設立から約3年を経て調達を迎えたことに、病院に導入して実績を積み上げるという着実な前進の上での結果だと園生氏は語った。

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中規模以上の病院では、収益源は概ね入院患者からもたらされるものと、救急を含む外来患者からもたらされるものが、それぞれ半々程度を占める。しかも、入院患者の3分の1は外来から入ってきており(残りは、以前から治療にかかっている患者の病状が悪化したり、別病院やクリニックから紹介されて入院したりするケース)、病院収益の流入経路として救急外来は見過ごすことができない。

一方、病院の一般診療科では、電子カルテシステムが導入され診療情報を病院内で統合的に情報管理できるようになってきているが、救急外来は救急という外部とのやりとりを逼迫した状況で行う必要から、情報システムが外部と連携されるケースは皆無だった。地方自治体によっても、病院によっても、導入しているシステムはまちまちで、それらを互いに接続するのには困難を伴う。

救急の IoT 化も各地で進んでいるようだが、その多くは救急を管轄する消防本部内での情報管理の効率化までに終始しているケースが多いようだ。つまり、救急内や病院内で診療情報は統合管理できているのだが、救急と病院がつながることは難しい。救急救命士が病院に急行する救急車の中から、バイタルデータを電話越しに口頭で ER の医師に伝えている姿がよく見受けられるのも、救急⇄病院間でデータ連携できないことを象徴しているのかもしれない。

Image credit: TXP Medical

NEXT Stage ER を使えば、外来問診、救急車、ドクターカー向けの各種アプリ(音声入力を使用)から情報を取り込み、そこから電子カルテ、救急台帳、紹介状作成などあらゆる医療管理上必要となる作業へ連携が可能となる。従来は電子カルテからレセプト(請求処理)や研究用レジストリを作成していたが、NEXT Stage ER から電子カルテ作成や必要業務への情報連携でき作業が簡素化される。

今の病院は、多くがオンプレミス主体でシステムを構築しているが、これをクラウド側に持っていきたい。救急外来というアプローチからこれを実現できれば、地域の病院同士が互いにつながった世界を生み出すことができるだろう。

クラウドでさまざまな病院に導入してもらうことで診療データが溜まっていくだろう。例えば、脳卒中をはじめ急性期のデータは、消防庁などにあるものを除いてどこにも無い。集中治療室での治療実績に関するデータだ。

急性期医療では、こういったデータが非常に価値を持ってくる。医療デバイスのメーカーや製薬会社などがターゲットになってくるだろう。(園生氏)

TXP Medical 代表取締役の園生智弘氏(最左)と、NEXT Stage ER を導入した千葉・鴨川の亀田総合病院の ER の皆さん
Image credit: TXP Medical

匿名化された医療データの流通では、上場からまもなく6年目を迎えるメディカル・データ・ビジョン(東証:3902、以下、MDV と略す)が先行する。今月上旬には、SBI ホールディングス(東証:8473)が MDV 株式の約5分の1を譲り受けると発表したのが記憶に新しい。同社は今年2月には回復期・慢性期データの流通について発表しているが、急性期のデータについては触れていないことから TXP Medical はこの点で優位に立てる可能性がある。

NEXT Stage ER は今年10月末現在、救命救急センターや大学病院を中心とした全国32の地域基幹病院で導入内定・稼働している。園生氏は起業家でありながら、現役医師として35本もの英文論文をこれまでに発表しており、自身が所属する日本救急医学会や日本集中治療医学会での活動を通じ、NEXT Stage ER の可能性をアピールしていきたいとしている。

以下は、TXP Medical が今春リリースした「COVID-19対応セルフ問診支援システム」の紹介動画。

日本人起業家が率いるミャンマーのフードデリバリアプリ「Hi-So」、田村耕太郎氏らから資金調達

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ミャンマーでレストラン食品、食料品、日用品などを扱うフードデリバリとオンラインショッピングのプラットフォームを運営する Hi-So は、日本、シンガポール、マレーシアの投資家から新たな出資を受けた。このラウンドには、Milken Institute のアジアフェローで元参議院議員の田村耕太郎氏を含む7人の投資家が参加した。 2020年10月にクローズしたこのラウンドより10ヶ月前、Hi-So は今…

チームメンバーの皆さん。中央が創業者の高田健太氏
Image credit: Htun Khaing International

ミャンマーでレストラン食品、食料品、日用品などを扱うフードデリバリとオンラインショッピングのプラットフォームを運営する Hi-So は、日本、シンガポール、マレーシアの投資家から新たな出資を受けた。このラウンドには、Milken Institute のアジアフェローで元参議院議員の田村耕太郎氏を含む7人の投資家が参加した。

2020年10月にクローズしたこのラウンドより10ヶ月前、Hi-So は今年1月、複数の名前非開示の個人投資家からの数十万米ドルを調達している

残念ながら、今回のラウンドで調達した金額の詳細は公表できない。今年2回目の資金調達となるが、今後も成長を続けていきたいと考えている。

調達した資金を活用して様々なマーケティング活動やアプリの改修を行い、ユーザ数やパートナー店舗のさらなる拡大を目指す。(Hi-So 創業者兼 CEO の高田健太氏)

モバイルアプリ「Hi-So」
Image credit: Htun Khaing International

日本出身の高田氏が2019年10月にローンチした Hi-So では、ユーザが同社の「Hi-So Mall」アプリ(iOSAndroid で利用可能)を使って任意の商品を注文することができるサービスを提供。ユーザは、ウェブサイト、電話、Facebook からも注文することができる。

Hi-So はもともと、自転車を使ったオンデマンド配送サービスとして2018年12月に構想された。2019年10月にはサービスに商品購入機能を追加した。フードデリバリとオンラインショッピングのサービスを開始して以来、月平均で2桁ペースで配達件数を伸ばしているという。現在、「Hi-So」アプリ上には1,200以上の提携店舗があるそうだ。

高田氏は、サービス開始以来、利用者数と提携店舗数を着実に拡大しているとも付け加えた。Hi-So のサービスは現在ヤンゴンのみで提供されているが、今後は他の地域への展開も予定している。同社は主にミャンマーのフードデリバリ分野において、ヤンゴンの「Door2Door」や「Food2U」と競合している。

Image credit: Htun Khaing International

高田氏によると、新型コロナウイルスの感染拡大はミャンマー社会に大きな影響を与え、現在も多くの人が家に閉じこもることを余儀なくされているという。

このような状況の中で、我々は、食料・食事・日用品の配送に欠かせないサービス提供者として、パンデミックの影響を受けた多くの人々の生活を支えてきた。

新型コロナウイルスの感染拡大の危機に終止符が打たれる気配は無いが、今後もミャンマーの人々の生活を豊かにするサービスを提供し、事業の拡大を通じてミャンマーの発展に貢献していきたいと考えている。(高田氏)

Hi-So は、高田氏が設立したミャンマーの Htun Khaing International が所有する E コマースプラットフォーム「Hi-So Mall」からスピンオフして設立された。

【via e27】 @E27co

【原文】

VRトレーニングの効果はいかに?:Walmartの実証実験にみる「VRが解決するもの」(2/2)

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ピックアップ:Transfr Secures $12M Series A Financing to Scale Immersive VR Job Training Platform (前回からのつづき)ピックアップタワーは顧客がインターネットで買った品物を、店舗で受け取るための保管機です。生鮮品を取り置くオンライン・グローサリー・ピックアップ(OGP)ではなく、一般商品が対象ではあるものの、従業員…

Image Credit:cleveron

ピックアップ:Transfr Secures $12M Series A Financing to Scale Immersive VR Job Training Platform

(前回からのつづき)ピックアップタワーは顧客がインターネットで買った品物を、店舗で受け取るための保管機です。生鮮品を取り置くオンライン・グローサリー・ピックアップ(OGP)ではなく、一般商品が対象ではあるものの、従業員が扱えるようになるためには比較的複雑なプロセスを覚え、特定の方法で実行する必要があります。従来は人間の指導員を店舗に派遣してeラーニング、ハンズオントレーニング、キットを使った模擬トレーニングを丸1日かけて実施していたそうです。

実際にピックアップタワーにおいてVR環境を作成してセットアップする方法を従業員に示したところ、 移動不要でトレーニング時間を96%減のわずか15分まで短縮することに成功します。Walmartは新型コロナウイルス流行に伴う食料品や生活必需品の需要急増に対応するため、20万人の組織変更を2カ月程度で実施するなど人の出入りが激しい企業です。人材を移動させて行う高コストな人材育成を大幅に抑えられたことは小さい成果ではありません。

Strivrによると、Walmartでは他にもカスタマーサービスに関する200のアカデミーにVRトレーニングを追加したパイロット・プログラムを実施しています。結果として従来のトレーニングに比べて満足度が30%上昇、テストでのスコアも70%上昇、さらに10%〜15%高い知識保持率を記録したそうです。

Walmartのピックアップタワーに限らず多くのスキル習得トレーニングはセミナーからビデオ、ロールプレイングから終日のグループトレーニングセッションが必要です。これらの受動的な方法は時間がかかり、規模が大きくなく、労働者を数時間または数日間仕事から引き離す必要があります。

しかし、受動的なトレーニング方法は必ずしも知識の保持につながるとは限りません。受講から数時間で習ったことの約3/4を忘れてしまうことも珍しくないといいます。従業員がフロアに着くまで、それらのトレーニングが機能したかどうかトレーニングへの投資が報われたかどうかは明確ではないのです。

VRプラットフォームでは、従業員がどこを見ているか、何に時間をかけすぎているかを追跡できます。現場のシミュレートから各従業員のフォローまで経営者が不安を抱えるROIの最大化という点に、今後更にVRトレーニングは活かされていくでしょう。

Image Credit:TRANSFRVR

trainingmagによると、米国企業はこういった企業研修に2019年に830億ドル、参加者1人あたり約1,300ドルを費やしています。人がすでに持つスキルと仕事人必要なスキルの間にはギャップが存在あり、 特に製造業ではスキルギャップにより、2018年から2028年の間に240万人もの雇用が埋められず、最大2.5兆ドルの経済的影響が生じる可能性があると言われます。

そうした背景もあって、スキルがほしい人だけでなく企業や州単位でも関心が高まっています。今回取り上げたTransfrはアラバマ州全体の支援を開始し、スキル取得の目的でコミュニティカレッジシステムや産業労働者委員会で使用されています。Transfrは2021年までに10〜15の同様の契約を締結を進めているそうです。

企業がこの実証済みの方法を導入するにつれ、Walmartのようなアーリーアダプターの事例がアーリーマジョリティを説得し、今後活用事例が増えていくサイクルを生み、VRトレーニングがVRにとってのキラーコンテンツとして確立されるのは遠い未来の話ではありません。

VRトレーニングの効果はいかに?:Walmartの実証実験にみる「VRが解決するもの」(1/2)

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ピックアップ:Transfr Secures $12M Series A Financing to Scale Immersive VR Job Training Platform ニュースサマリ:VRトレーニングを全米の認定職業訓練プログラムに導入するために取り組む「TRANSFRVR」は11月20日、シリーズAで1,200万ドルを資金調達した。Firework Venturesが主導し、既存の…

Image Credit:TRANSFRVR

ピックアップ:Transfr Secures $12M Series A Financing to Scale Immersive VR Job Training Platform

ニュースサマリ:VRトレーニングを全米の認定職業訓練プログラムに導入するために取り組む「TRANSFRVR」は11月20日、シリーズAで1,200万ドルを資金調達した。Firework Venturesが主導し、既存の投資家のAlbum VC、Imagination Capital、個人投資家としてGreg Norman、Stuart Udell、JeffVinik、DavidBlakeが加わった。

同社はVRによるスキルトレーニングのための製造工場や倉庫のシミュレーションを作る。入門レベルでは安全で効果的に作業を学ぶ方法を提供し、導入例としてはロッキードマーティン、マツダトヨタマニュファクチャリングなどがある。

話題のポイント:VRの活用事例として「VR×トレーニング」が様々な産業で認められつつあります。今回取り上げたTransfrはニュースにあったようにロッキードマーティンやマツダトヨタマニュファクチャリング、4月にシリーズBで3,000万ドルの資金調達したStrivrはWalmartやVerizon、GEに人材育成の重要な要素としてVRトレーニングを提供しています。

もちろん、これら導入を決めた企業は実証実験を行っているわけですが、果たしてVRトレーニングによってどのような効果が得られたのでしょうか。今回はWalmartの事例を紹介していきます。

Walmartは現在、カスタマーサービストレーニングへの新しいアプローチとして、1万7,000台を超えるOculusGoを全米のすべての店舗に導入しています。これにより約100万人を超える従業員がどこにいても仕事に欠かせないスキルを学ぶことができる状態です。

Walmartといえば、Eコマースや小売のデジタル化に多額の投資を実施して復活した企業として、日本でも話題に上げることが少なくありません。その代表的な一例としてピックアップタワーがあります。(次につづく)

完全な自動運転車へ向けてシミュレーションを提供する「Applied Intuition」

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ピックアップ:Applied Intuition Reaches $1.25 Billion Valuation In New Funding For Its Autonomous Vehicle Testing Software ニュースサマリー:自動運転用シミュレーションツールを提供する「Applied Intuition」は、シリーズCにて1億2500万ドルの資金調達を実施したことを発表して…

Image Credit :Applied Intuition

ピックアップ:Applied Intuition Reaches $1.25 Billion Valuation In New Funding For Its Autonomous Vehicle Testing Software

ニュースサマリー:自動運転用シミュレーションツールを提供する「Applied Intuition」は、シリーズCにて1億2500万ドルの資金調達を実施したことを発表している。リード投資家にはLux Capital、Andreessen Horowitz、またGeneral Catalystが参加している。今回の調達により同社バリュエーションは12億5000万ドルに達したとされている。

話題のポイント:TeslaやGoogleのWaymoの台頭で、自動運転の話題も日常化してきました。特に最近ではホンダが国交省より自動運転レベル3を取得したことで話題になっています。世界的には無人での自動走行などが実証実験中ですが、量産できるレベルでの認証取得という点で世界的にも大きな一歩となりました。

今回取り上げるApplied Intuitionは、主に自動運転車両を開発する企業内チームに向けてソフトウェア・インフラの環境を提供するスタートアップです。自動運転市場では「シミュレーション」技術の枠組みに入る同社は、2017年に創業したばかりですが、既に現在のラウンドまでで1億7650万ドルの調達に成功しています。

A roadmap to the trends guiding mobility automation in 2019.
Auto &Mobility Trends In 2019/CB Insights

CB Insightsが昨年公開した現段階における自動運転市場の各事業立ち位置をマッピングした「Auto &Mobility Trends In 2019」をみると、シミュレーション事業はマーケットシェア・業界アダプション共に中心に位置していることが分かります。また、実証実験の枠組みの中では最も重要度高く位置していることが分かり業界での需要が多く集まっていることが読み取れます。資料の大まかな要点は以下のようにまとめられています。

  • 完全な自動運転の確立まで、自動車メーカーは人間のドライバーと連携させた方法で技術強化を進めている
  • 運転シミュレーションプラットフォームは、自動運転車の路上テストに伴う時間と手間を大幅に軽減している
  • 自動運転車用のセンサーは、完全な自動運転に不可欠な視界の先を車が理解するのに役立っている

日本に目を向けると、まさにトヨタグループでは自動運転の仮説検証をApplied Intuitionのシミュレーションを用いて続けています。

冒頭に述べたように、自動運転で第一想起する企業やプロジェクトは限られている印象ですが、マクロ的に市場を見ると今回のシミュレーションツールに加えて様々な要素をカバーする技術が誕生していることが分かります。まだまだ広がりがあるこのテーマにどのようなプレーヤーが生まれてくるのか、引き続き注視したいところです。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆

Nvidia CEO Jensen Huang氏に聞く:あらゆるものをAIが創り出す世界へ(2/2)

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(前回からのつづき) GamesBeat:ArmによってNvidiaがこれまで以上にオープンになるとお考えでしょうか? Huang:ArmとNvidiaは非常に似ています。Nvidiaのアーキテクチャはどのクラウドでも、どのコンピュータメーカーでも、どのような形や大きさの チップでも利用可能です。チップでもシステムでもどちらでも買える。 そしてそれを1時間1ドルでレンタルもできる。私たちのプラット…

世界最大のグラフィックカードを手にするNvidiaのJensen Huang氏/Image Credit: Nvidia

(前回からのつづき)

GamesBeat:ArmによってNvidiaがこれまで以上にオープンになるとお考えでしょうか?

Huang:ArmとNvidiaは非常に似ています。Nvidiaのアーキテクチャはどのクラウドでも、どのコンピュータメーカーでも、どのような形や大きさの チップでも利用可能です。チップでもシステムでもどちらでも買える。

そしてそれを1時間1ドルでレンタルもできる。私たちのプラットフォームがこれほどまでに普及している理由はオープンだからです。人々は我々のアーキテクチャをリバースエンジニアリングすることさえ話していますが、それすら構いません。このアーキテクチャはおそらく、x86以外の汎用プログラミング用のものとしては世界で最も豊富に利用できるものだと思います。

Armも同じです。彼らのアーキテクチャは誰でも手に入れることができます。私たちは非常に似ていて、我々のアーキテクチャが顧客に利用可能であることについてのスタンスも非常に似ています。

GamesBeat:言い換えると他の会社がもっとオープンになって欲しいという意図があるのでしょうか。例えば、AppleとGeForce Nowなど。あのクラウドゲーミングアプリはウェブ上でしか実現できません。他社がオープンになることについてどうお考えでしょうか

Huang:私たちの戦略はオープンであり、誰もが好きなように使えるオープンなプラットフォームを持つことです。しかし、誰もが独自の戦略を持っています。私たちの戦略はたまたまオープンプラットフォームの戦略であった、ということだけです。

GamesBeat: ところでコンソールのシーズンがやってきました。今のPC対コンソールについてどう思いますか?興味深い競争が繰り広げられています

Huang:私はこの2つが競合しているとは思っていません。PCでできることはコンソールではできません。しかし、素晴らしいのはコンソールが非常に強力なので、すべてのコンテンツ開発者がハードルを上げざるをえないということです。誰もがレイトレーシング(訳註:3D開発技法のひとつ)に移行していますが、これは素晴らしいことです。

最近のPCの使い方を見てみると、ご存知のようにゲームは単なるゲームにとどまらず アートにも使われていますし、スポーツにも使われています。シェアやインフルエンサーにも使われています。PCはそれらすべてを行うための最高のプラットフォームなのです。言うまでもなくビデオ会議などにはPCが必要ですし、もしかしたらそこにはAIによる放送技術を搭載したNvidia GeForceを買ったほうがいいかもしれません。お買い得ですよ。

GamesBeat: ゲームとデータセンターが収益の主導権を奪い合っているようですが、今後もこのような状況が続くと思いますか?

Huang:2つのビジネスの規模の中で、今後もこの規模感を持った取引を続けていただきたいと思っています。世界中の誰もがいつかはゲーマーになるのは必然の結論なのです。現在、アクティブなゲーマーは10億人しかいません。いつの日か70億人、80億人のゲーマーが存在することになるでしょう。ゲームの成長機会はまだまだ先の話です。ゲーミングはどんな娯楽にもなり得る唯一のエンターテインメントです。メタバースが登場すれば、私たちはゲームの世界でより多くの時間を過ごすことになるはずです。ゲーム市場には大きな未来が待っているんです。

ワシントン州シアトルの新しいロボット研究所でのNvidia CEOのJensen Huang氏/Image Credit: Nvidia

一方で、私はAIが新しいソフトウェアの記述方法であり、この書き方があらゆる産業に影響を与えることも理解しています。なぜなら、今まではできなかったようなソフトウェアを書くことができるようになったからです。コンピューティングは、以前はできなかったような場所にまで到達する可能性があります。未来の道路で10億台のコンピュータがただ走り回っているだけだと誰が予想していたでしょうか?将来、何千台ものコンピュータが倉庫や工場の周りをうろついていると考えてましたか?これらはすべて、AIなしでは実現できなかった新しいアプリケーションなのです。

いずれ、あらゆるものはAIが作り出し、全てのものはAIになっていくでしょう。そしてそれによって多くのデータが生成され、より多くの計算が行われるはずです。コンピュータ業界はAIのおかげで巨大化するでしょうし、これまで欠けていた触媒のようなものなのです。パズルの最後のピース、それはソフトウェアを書くことでした。誰かがソフトウェアを書ければコンピュータを売ることができます。そして今、私たちはコンピュータにソフトウェアを書かせることができます。この2つのビジネスは長期的かつ現世のビジネスなのです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Nvidia CEO Jensen Huang氏に聞く:独占禁止法、オープン化への道、そしてコンソール戦争(1/2)

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Nvidiaは10月25日に終了した第3四半期の収益が47.3億ドル、前年比57%増だったことを発表した。 私たちはこの結果についてCEOのJensen Huang氏に話を聞いた。話は独占禁止法をとりまく別の問題にも及んだ。テクノロジー大手のApple、Google、Amazon、Facebookは昨今、独占禁止法に関してより厳しい監視に直面している。特にArmを400億ドルで買収する上でNvid…

GTC 2020で講演するNvidiaのCEO、Jensen Huang氏
Image Credit: Nvidia/VentureBeat

Nvidiaは10月25日に終了した第3四半期の収益が47.3億ドル、前年比57%増だったことを発表した。

私たちはこの結果についてCEOのJensen Huang氏に話を聞いた。話は独占禁止法をとりまく別の問題にも及んだ。テクノロジー大手のApple、Google、Amazon、Facebookは昨今、独占禁止法に関してより厳しい監視に直面している。特にArmを400億ドルで買収する上でNvidiaへ影響はなかったかどうかをHuang氏に聞いた。また、NvidiaはAppleのクラウドゲームに関する規約に則り「GeForce Now」をウェブ経由でiOSに対応させること、そして「Fortnite」が間もなく登場することも発表した。

Huang氏には、Armの買収によりNvidiaはよりオープンになると考えているかどうかも尋ねた。さらにPCと次世代コンソールについて、そしてNvidiaの二大事業であるゲームグラフィックスとAI/データセンターチップは、どちらが同社の最大の収益源になろうとしているかについても話を聞いた。

その時の会話をぜひお届けしたい。以下はインタビューの書き起こしだ。

グラフィックカード「GeForce RTX 3000」シリーズを披露するCEOのJensen Huang氏
Image Credit: Nvidia

GamesBeat: 今回の四半期も好調でしたね。おめでとうございます。独占禁止法について疑問なのですが、規制当局と議会は現在テック大手の後を追っています。たとえばArmの買収など、Nvidiaになんらかの影響を与える可能性はありますか?独占禁止法に関してはどうお考えですか?

Jensen Huang: 特にないと思います。私たちの事業はすべて、非常に競争が激しいです。Armは巨大な顧客ベースを持っています。彼らが成長を狙っている新しい市場は、とてもシビアなものとなっています。Armに馬力を加えることで顧客の選択肢が増え、市場のイノベーションが進むと信じる理由はたくさんあります。私たちは、規制によってこの取引がきわめて有利になると考えています。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

処方箋配達を数行のコードだけで導入の「薬局版Stripe」日本の7兆円市場は誰が獲る?

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処方箋デリバリー市場が大きく変わろうとしています。 オンライン診察が主流になってきており、処方箋は薬局へネットで転送され、そのまま直接自宅へ薬が届く体験が浸透しつつあります。病院へ向かうこと自体がリスクになっている中、誰もが望む体験となりました。つい先日、Amazonが処方箋デリバリーサービス「Amazon Pharmacy」を立ち上げたことからも、今後は自宅で完結する診察体験が不可逆的なものとな…

Image Credit:Truepill

処方箋デリバリー市場が大きく変わろうとしています。

オンライン診察が主流になってきており、処方箋は薬局へネットで転送され、そのまま直接自宅へ薬が届く体験が浸透しつつあります。病院へ向かうこと自体がリスクになっている中、誰もが望む体験となりました。つい先日、Amazonが処方箋デリバリーサービス「Amazon Pharmacy」を立ち上げたことからも、今後は自宅で完結する診察体験が不可逆的なものとなるでしょう。

ただ、課題となるのは処方箋デリバリーのフルフィルメントを構築しなければいけない点です。遠隔医療サービスを整えたとしても、完全オンライン体験を提供するには、処方箋の承認から配達に至るまでの仕組みを作り上げなければなりません。こうした課題をAPIの概念を用いて解決するのが「Truepill」です。同社は9月に7,500万ドルの調達をしています。

Truepill はB2B向けの処方箋デリバリーサービスを提供します。オンライン医療プロバイダがTruepillを利用すると、同社が抱える専属薬剤師に処方箋の承認をもらい、そのまま全米6拠点のフルフィルメントセンターから直接顧客へ薬を届けられるようになります。Stripeが決済市場をAPI一つで繋いだように、数行のコードを入れ込むだけで処方箋デリバリーを導入することができます。オフラインからオンラインへと診察・診療体験が変わったからこそ生まれたソリューションと言えるでしょう。

Image Credit:Truepill

同社は2C向け医療サービスを作るのではなく、B2Bに焦点を当てた事業モデルを運営し、2016年から2019年にかけて100万件の処方箋を処理した実績を持ちます。また、2018年に4,800万ドルの収益を上げているといいます。

TruepillはForbesが選ぶ次のユニコーン企業に選出されていますが、コロナの影響でその提供価値が再認識されることでしょう。日本でオンライン診療・処方箋診断が導入され、一般的になるのには時間がかかるかもしれませんが、次の1、2年で当然のように議論されるはず。厚生労働省によると、2017年度の日本における調剤医療費は7兆6,664 億円と試算されています。いずれは処方箋配達サービスも当たり前になるかと考えれば、巨大な市場がTruepillの事業モデルの参入先となります。

処方箋デリバリー市場には、StripeのようなAPI・SaaSの考えを応用するスタートアップが活躍できる余白があるのです。こうした市場ポテンシャルをTruepillが示しています。日本のみならず、アジア市場でも十分あるでしょう。すでに処方箋デリバリーが認可されたアジア他国で、Truepillモデルをローカライズさせると面白いかもしれません。

今後、Truepillは数百のラボテストのAPI化も進めていくとのことです。テスト受入可能なネットワークを揃えることで、オンライン診療機関の顧客からの希望があれば、すぐにテストの注文と結果を自宅へ送付することができます。昨今、ヘルスケアIoTの精度も高まり、高機能キットを使った自宅内検査が可能となりましたが、新サービスが立ち上がればより検査が身近なものとなるでしょう。

医療機関のインフラとして機能するのがTruepill。とてつもない市場成長性を秘めていると感じます。日本ではこの座を誰が獲るのか、とても注目しています。

女性ストリーマーAnne Munitionさんに聞く:ストリーマーが学ぶ方法(5/7)

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(前回からのつづき) GamesBeat:確かに。音楽の状況は最悪ですね。YouTubeに自分の小さな動画をアップロードしても、アップする前に傍受されてしまう。ところであなたにとってこの先に長い未来が待っていると感じていますか?それとも、これが自身のキャリアとなるかどうかを決める段階にいると思いますか? Munition:  6年半もやっているのであれば、少なくとも私のキャリアとしてカウントされる…

Image Credit: Anne Munition/Redbull

(前回からのつづき)

GamesBeat:確かに。音楽の状況は最悪ですね。YouTubeに自分の小さな動画をアップロードしても、アップする前に傍受されてしまう。ところであなたにとってこの先に長い未来が待っていると感じていますか?それとも、これが自身のキャリアとなるかどうかを決める段階にいると思いますか?

Munition:  6年半もやっているのであれば、少なくとも私のキャリアとしてカウントされると思います。少なくとも今後数年はやっていくつもりです。毎年、ストリーミングでは何か違うことや新しいことが起こるような気がしてるんです。ただそれを予測するのは難しい。10年後に自分がこの仕事をしているかどうかは分かりません。でも、企業やゲーム開発者とのつながりを築くチャンスだと思っています。もしかしたら、ずっとカメラに向かっているのに飽きて、ゲーム業界から足を踏み出すのではなく、横に移動してゲーム業界に入る日がくるかもしれませんね。

GamesBeat:esportsを専門的にやろうと思ったことはありますか?

Munition: いや、特にありません。ストリーマーになる前にHaloの小さな大会に何度か出場したことがありますが、大したことはありませんでした。ゲームをするのは好きだし、自分の得意なことをやるのも好きなんですが、実際の競技になるとストレスが溜まりすぎてしまうんですよね。Twitch Rivalsのイベントとかもやっているんですが、負けた時とか、ベストなパフォーマンスができていない時、自分に厳しくなりすぎてしまうんです。精神的にも良くないですね。

GamesBeat:自分を前面に出してまだ得意ではないゲームを始めたとき、どうやってそのチャレンジを乗り越えますか?スキル不足の自分を見せることがTwitchに出るのを止めてしまう原因になっているようです

Munition: 誰もがすぐに専門家になれるわけではないことを 受け入れなければなりません。初めて何かをするときには、苦労することもあるでしょう。学校の授業と同じです。まだわからないからといって、質問しても恥ずかしいと思うことはないのです。学ぶ唯一の方法は質問して、実践して、練習して、上達することです。成功する前に失敗することを受け入れるしかないのです。

GamesBeat:その場で維持するのは難しいレベルの成熟度のようですね。反応する前に考えないといけません。『ああ、私は今2万人の前にいる』、と。

Munition: 確かにライブストリーミングは視聴者を楽しませてくれるものです。なんといってもライブですからね。編集されたコンテンツではないですから。しかし、私にとっては全ての出来事を覚えていることは、やりがいのあることでもあるんです。というのも、Twitchの技術の進歩により、人々は何かが起こってから1秒以内に反応をみることができますから。振り返ってるヒマはないですね。

GamesBeat:新しいコンソールについてどう思いますか?どれかをプレイすることができましたか?

Munition: MicrosoftからXboxが送られてきたのですが設定する機会がないんです。この一週間はとても忙しかったので。ほとんどのゲームはPCでプレイしています。ただ、私はかなりの数のコンソール・独自のゲームが好きなので、コンソール自体は好きですよ。

GamesBeat:Cold Warはもうやりましたか

Munition: アクセスはしてるのですが、Tarkovにハマってしまってまだやれてません。ただ毎日のようにプレイしていると、「他のゲームをプレイしようかな」と思ってしまいます。でも、どうしてもTarkovがやりたいんですよ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

女性ストリーマーAnne Munitionさんに聞く:ゲームでお金を稼ぐ「レジャーエコノミー」とは(4/7)

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(前回からのつづき) GamesBeat: ブランドとの提携はどうですか?まずは心から好きでなければならないのでは? Munition: 私はいつも視聴者に、私にとって大事なことは、自分が本心からこのプロダクトを宣伝できると感じていることだと伝えています。個人的に使わないようなプロダクトを宣伝したり、スポンサーシップを結んだりすることはしません。真摯であることが大切です。でなければ、どうでもいい人…

Anne Munitionさんはイベントや旅行に行ける日々を失った
Image Credit: Anne Munition/Redbull

(前回からのつづき)

GamesBeat: ブランドとの提携はどうですか?まずは心から好きでなければならないのでは?

Munition: 私はいつも視聴者に、私にとって大事なことは、自分が本心からこのプロダクトを宣伝できると感じていることだと伝えています。個人的に使わないようなプロダクトを宣伝したり、スポンサーシップを結んだりすることはしません。真摯であることが大切です。でなければ、どうでもいい人々にプロダクトを勧めているような気持ちになってしまいます。それは気分の悪いものです。

GamesBeat: 人々が収入を得る方法が変わってきています。大きなものの一つとして、ゲームをプレイすることによって収入を得る「レジャー・エコノミー」という考え方があります。私たちはまだその域に達してはいませんが、そこに辿り着ける人が増えてくるとよいと思います。それには、人々にお金を支払う方法、人々が収入を得る方法において、何らかの改革が必要となるでしょう。

Munition: 前にも触れたようにTwitchに関しては、数百万とまではいかなくても、数十万人のストリーマーが存在していて、ストリーミングで収入も得ようとしています。ただ人々が消費できるコンテンツには限りがあります。私はTwitchにはまだまだ成長の余地があると考えています。しかし、多くの人はTwitchとは何かを知りません。提供されるコンテンツの種類は大幅に拡大しています。Twitchの初期、justin.tvの時代は、ゲーミングばかりでしたが、今やIRL(InRealLife)コンテンツにまで広がっています。料理から木工まで、あらゆる種類のストリーミングがあります。Twitchにまだ未体験のストリーミングがあるという視聴者は大勢いるでしょう。

GamesBeat: ストリーミングはTwitchだけですか?他のプラットフォームはいかがですか?

Munition: YouTubeにもチャンネルを持っています。私は毎日ライブストリーミングをしていて、そのハイライトをYouTubeに載せています。ですが私はTwitchと契約を結んでいます。他に「Cameo」(訳注:著名人への動画リクエストサービス)のような種類のサービスも知っていますが、おそらく仕事としてはうまくいかない気がします。私に何か頼むためにお金を払わせるのは奇妙に感じます。よく分かりませんが、ちょっとおかしい気がするのです。

そうではなく、視聴者と遊ぶような時間を持ちたいです。行列ができていて人々はただぐるぐる回っているだけ、そんな感じです。否定するわけではありませんが、個人的に奇妙に感じるだけです。多くのストリーマーは本当にクールなコンテンツを作ることができます。たとえば、「Patreon」(訳注:クリエイター支援サービス)で人々がしていることはとてもかっこいいと思います。私のためではありませんが。

GamesBeat: 最もうまくいった動画、あなたのベスト・パフォーマンスを一つ挙げるとしたら何ですか?

Munition: ブログや、なんでも聞いてくださいといったタイプの動画になると思います。

GamesBeat: チャリティストリームもいくつかやっていますよね。どうでしたか?

Munition: チャリティストリームは大好きです。GCXのTwitchチャリティストリームに参加しましたが、かなり大きな額になりました。4時間で約5万ドルを調達しました。すごいことです。私は時折、自分のストリームで、大学生のころ食べ物を買う余裕がほとんどなかった話をしています。私は母に電話して、食べ物を買うために20ドルをお願いしました。やりくりに苦労した経験を通して、いま自分が持っているものにとても感謝できるようになりました。できる限り自分が持っているものを使って他の人の助けになりたいと思うようになりました。

GamesBeat: もし、ストリーマーになっていなかったら、何になっていたと思いますか?

Munition: 私はグラフィックデザインの学校に通い、ストリーミングを始めたころはデザインの仕事をしていました。その業界のどこかで働いていたと思います。ずっとゲームに興味を持っていたので、ゲーム開発会社でUIデザインをしていたかもしれません。そうなればクールでしたね。

GamesBeat: コンテンツクリエイターとしても役立つスキルですね。

Munition: ええ、チャンネルではそういったアートワークもたくさん作っています。

GamesBeat: ストリーミングを進化させるにはどんな方法があるでしょう?将来的なロードマップはありますか?

Munition: IRLコンテンツの進化が楽しみです。IRLは本当に面白いです。今のところ、もちろん、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)の懸念があります。ゲームストリーミングが進化して、ゲームのサウンドトラックをミュートする必要がなくなるといいのですが。音楽業界がゲームやTwitchのような企業と連携し、音楽をオフにすることなく完全な体験としてゲームを楽しむことができればすばらしいと思います。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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