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VentureBeat ゲストライター

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執筆記事

AdobeがAR領域を強化ーーFacebookのVR造形ツール「Oculus Medium」を買収へ

Adobeは、Facebookが3年前にローンチしたVR造形ツール「Oculus Medium」を買収した。今回の動きは世界最大のクリエイティブ・テック企業が、VRおよびAR市場で取り組む戦略について興味深い質問を投げかけている。 Mediumがローンチされたとき、パソコンをベースとしたRiftのハンドセットで使用する画期的なVR造形ツールアプリとみなされおり、3年間で複数回アップデートを重ねた。…

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Above: Professional artists try out Medium in a promotional video.
Image Credit: Giancarlo Valdes/GamesBeat

Adobeは、Facebookが3年前にローンチしたVR造形ツール「Oculus Medium」を買収した。今回の動きは世界最大のクリエイティブ・テック企業が、VRおよびAR市場で取り組む戦略について興味深い質問を投げかけている。

Mediumがローンチされたとき、パソコンをベースとしたRiftのハンドセットで使用する画期的なVR造形ツールアプリとみなされおり、3年間で複数回アップデートを重ねた。Adobeに買収された「Allegorithmic」前CEOで、現Adobeの3Dエフェクト部門VPのSebastien Deguy氏はブログの中で、Mediumの現状について次のように述べている。

ついに私たちが求めた形になりつつあります。Adobeは3DとAR領域に今後もより投資していく考えです。そして私たちはついにこのダイナミックな市場の動きに乗り、人材を投入できる体制になりました。Allegorithmicが開発していたSubstanceツールの人材とMediumのチームは共に、次世代3Dツールの開発に向け協力する準備ができています。

SubstanceのTwitterアカウントで発信されたツイート、そしてMediumのチームメンバーにより後から追加されたツイートによると、「Mediumにいる複数のメンバーがAdobeに異動した」という。

Adobeの独創的なツールにMediumが加わることで、造形をしながら精密に描くことができるカスタムツールをAdobeは手にすることになる。VRやARのクリエイター向けの独創的なツールを提供するというAdobeの立場を強めることになるだろう。

今回の動きはFacebookのアニメーションおよび3D描画アプリQuillや、GoogleのBlocksやTilt Brushなど他社の独創的なVRツールの未来にも影響があるかもしれない。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Apple Cardに「性差別」報道

Apple Cardの利用限度額を決定するアルゴリズムに性差別の要素が組み込まれていると某テック起業家がツイートしたのを受け、Goldman Sachsが調査に動き始めたようだ。8月にローンチされたApple Cardは、Goldman SachsとAppleの提携によって実現したクレジットカードだ。 Bloombergが報じたところによると、ツイート主であるDavid Heinemeier Ha…

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Above: Apple’s titanium Apple Card.
Image Credit: Apple

Apple Cardの利用限度額を決定するアルゴリズムに性差別の要素が組み込まれていると某テック起業家がツイートしたのを受け、Goldman Sachsが調査に動き始めたようだ。8月にローンチされたApple Cardは、Goldman SachsとAppleの提携によって実現したクレジットカードだ。

Bloombergが報じたところによると、ツイート主であるDavid Heinemeier Hansson氏は一連の投稿で、自分に設定された利用限度額が妻の20倍だとし、Apple Cardを激しく非難したという。

報道によると、Hansson氏は自身や妻の収入に関する具体的な情報は公開していないが、所得税の合算申告を行っており、クレジットスコアは妻の方が高かったと主張しているという。ニューヨーク州金融サービス局によると、現在調査が実施されているとのこと。

Twitterで取り上げた懸念についてHansson氏がGoldman Sachsに問い合わせを行ったかどうかに関して、Goldman Sachsの広報担当を務めるAndrew Williams氏は「Goldman Sachsは個人の顧客に関連する問題について公に議論することはできない」としコメントを控えている。

金融監督局の広報担当者がロイターに声明文で伝えたところによると、同局は「ニューヨーク州法に対する違反があったかどうかを見極めるために調査を実施し、すべての消費者が性別に関係なく平等に扱われるようにする」と述べたという。

いかなるアルゴリズムに関して、意図的にせよそうでないにせよ、結果的に女性あるいはあらゆる保護対象層(protected class)に対する差別扱いにつながるものは全てニューヨーク州法に違反します。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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3眼カメラのiPhone11 Proに常時点灯のApple Watch 5、10.2インチ版iPadなどーーAppleの新製品発表まとめ

本稿はVentureBeatで公開されたApple関連の記事を抄訳してお送りします。 iOS13とwatchOS6は9月19日配信予定。macOS(Catalina)は10月に 開発者向けにApple TV、Apple Watch、iPad、iPhoneのオペレーティングシステムのベータ版配布してから3カ月。AppleはiOS13およびwatchOS6の最終リリース日を9月19日にすると発表した。…

本稿はVentureBeatで公開されたApple関連の記事を抄訳してお送りします。

iOS13とwatchOS6は9月19日配信予定。macOS(Catalina)は10月に

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Image Credit: Apple

開発者向けにApple TV、Apple Watch、iPad、iPhoneのオペレーティングシステムのベータ版配布してから3カ月。AppleはiOS13およびwatchOS6の最終リリース日を9月19日にすると発表した。なお、iPad専用のiPad OS13については新型iPadが出荷される9月30日を予定している。

スマートフォンおよびタブレットのOSであるiOS13は、システム全体のダークモードをサポートするほか、カスタマイズ可能なMemoji、MapやHealthなどの生活を豊かにする機能、また、2つのAirPodsやPowerBeats Proを同時に接続する新たなストリーミング機能などが追加されている。

Apple TVについても新たなtvOSが配信される予定で、ホーム画面やアイコンの更新、XBOXやプレイステーションのBluetoothコントローラーとの互換性などが加わる。さらにサブスクリプションサービスであるApple ArcadeおよびApple TV +もサポートする。watchOS6では新たなウォッチフェイスが追加されるほか、ボイスメモ、電卓などのアプリが追加される。そして遂にウォッチ単体でアプリがダウンロードできるApp Storeもお目見えする。

一方、少し遅れて10月のどこかに設定されたのがmacOSだ。こちらの目玉はこれまで一つに統合されていたiTunesが個別のアプリに独立し、音楽、テレビ、ポッドキャストのサービスび分割されることになっている。

iPhone 8とXRは値下げ、7とXS(Max)はさよなら

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Image Credit: Apple

Appleは今日の発表で新たなiPhone 11およびiPhone 11 Pro、Pro Maxを発表する一方、古いモデルの整理も実施した。対象となったのはiPhone 7とiPhone XS(とMax)で、iPhone 8とiPhone XRについては最も安い価格帯のモデルを150ドル引き下げて、それぞれ499ドルと599ドルからとした。※訳者注:日本でのiPhone価格は8が52800円〜、XRが64800円〜、iPhone 11が74800円〜、11 Proが106800円〜(Maxは119800円〜)いずれも税抜き価格となってます。

iPhone 11 Proは超広角を選べる3眼レンズカメラ

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Image Credit: Apple

iPhone誕生から12年、Appleは今日、iPhone 11 ProとiPhone 11 Pro Maxを発表した。XSの後継となる11 Pro、XS Maxの後継となる11 Pro Maxの位置付けで、それぞれ5.8インチ、6.5インチの画面サイズや正面からの風貌はそこまで大きくは変わらず、コントラストの高いOLEDスクリーンに黒いノッチ、そしてわずかなベゼルが確認できる。スペースグレー、ホワイト/シルバー、ゴールド、そして新たに加わったミッドナイトグリーンの4色で展開される。

画面は「史上最強のガラス」で覆われ、落下耐性が強化されているほか、防水だけだったXSや11と異なり、Proでは4メートルの水没に耐える耐水性を備える。

そして最も特徴的な変化が3つの異なるレンズを携えたカメラブロックだ。広角(13mm)の幅広い画角のレンズを追加することによって、広大な風景の撮影を可能にした。また、26mmと52mmの焦点距離も提供し、グループやポートレートなど、さまざまなシーンの撮影に対応できるとしている。11用に用意された暗い場所を明るく写せるナイトモードももちろん使える、

Deep Fusionは9つの異なる画像から1つの高精細な静止画を撮影するモードで、機械学習を活用している。ビデオは4K60で撮影可能になっている。バッテリーについては11 ProでXSに比較して4時間の長時間利用を実現している。さらにiPhoneでは初めてとなる、高速充電に対応した18Wの小型電源アダプターが同梱される。予約は金曜日からで出荷は9月20日を予定している。

XRの後継機種「iPhone 11」はデュアルカメラに

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Image Credit: Apple

XRの後継機となるのがiPhone11だ。ディスプレイサイズは同じ6.1インチで、画面も同じく「Liquid Retina」HDのまま据え置きとなった。前面のカメラは改善され、広角のポートレートモードとスローモーションセルフィーが利用できるようになっている。

大きな変更点はやはりリア・カメラで、単眼だったレンズは複眼に変更された。ただこれは、XSなどで採用された2Xズームとは異なり、通常の1Xと「超広角」のいずれかを切り替えられるようになっている。そして夜間でも明るく撮影できるナイトモードが追加され、いくつかの画像を自動的に組み合わせることで細部を鮮明に映し出してくれるようになった。静止画を撮影しながら高速でビデオ撮影に切り替えられるクイックビデオの機能も加わっている。

カラーバリエーションはホワイト、ブラック、レッドに加えてグリーン、パープル、イエローの6色展開とした。バッテリーはXRより1時間長く利用できるとしている。こちらもProと同じく金曜日に予約開始、20日に出荷を予定している。

Apple Watchシリーズ5はディスプレイ常時点灯可能に、シリーズ3は19800円に値下げ

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Image Credit: Apple

昨年発表されたApple Watchシリーズ4に続いて5を公表した。40mmと44mmのラインナップで、初めて常時オンが可能なディスプレイを備えることになった。気になるバッテリーは18時間の利用が可能で、暗くした状態から完全な明るさに自動調光してくれる。また、watchOS 6によって新たなウォッチフェイスの追加、単体でのアプリダウンロードが可能になったApp Storeなどのサポートも加わる。

ボディにはアルミニウムとスチールのモデルに加えて、チタンとセラミックの高価格帯バージョンである「Edition」が追加されている。エルメスモデルについては、ブラック・ステンレスが選択できるほか、Nike+のモデルについては、これまで同様、オリジナルのバンドとウォッチフェイスが選択できるようになっている。また、好きなバンドでウォッチをカスタマイズできる「Studio」オプションも用意された。出荷は9月20日から。

訳者注:日本での価格は全て税抜きで、シリーズ5(Nike+含む)が42800円から。エルメスモデルが133800円からで、ケースにチタン、セラミックが選べる「Edition」が82800円からとなっています。また、シリーズ3は値下げされて19800円からとなりました。

エントリーモデルのiPadは10.2インチスクリーンでスマートキーボード利用可能に

ipad2
Image Credit: Apple

第6世代のiPadから約1年半、Appleはマイナーチェンジした第7世代のiPadを発表した。これは9.7インチモデルをベースにしており、画面サイズは10.2インチにサイズアップされている。教育関係やエントリーユーザーなどが対象で、価格は329ドル(日本では32GBモデルで税別34800円〜)からとなっている。従来のエントリーモデルと異なり、スマートコネクタが追加され、スマートキーボードが使えるようになっている。9月30日に出荷予定。

via VentureBeat

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スクエア・エニックス、ついにファイナル・ファンタジー7のプレイ映像公開

待ちに待ったプレイ映像がついに公開された。スクエア・エニックスは、ソニーの2回目となる「State of Play」放送にてこのロールプレイングゲームの新たな映像を披露した。 1997年にPlayStationで初めて公開されたファイナル・ファンタジー7は、日本で最も愛されているロールプレイングゲームの1つだ。プレーヤーはそのサウンドトラックに魅了され、文字通り「惑星の血を吸いとる」極悪企業のスト…

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イメージ:FF7リメイクでクラウドに花を渡すエアリス/Image Credit: Square Enix

待ちに待ったプレイ映像がついに公開された。スクエア・エニックスは、ソニーの2回目となる「State of Play」放送にてこのロールプレイングゲームの新たな映像を披露した。

1997年にPlayStationで初めて公開されたファイナル・ファンタジー7は、日本で最も愛されているロールプレイングゲームの1つだ。プレーヤーはそのサウンドトラックに魅了され、文字通り「惑星の血を吸いとる」極悪企業のストーリーに心を奪われたものだった。また、CD-ROMの機能を存分に使って完全なるアニメーション・シーンを表現した最初のコンソールゲームの1つでもあった。

スクウェアエニックスは、数年前に2015年エレクトロニックエンターテイメントエキスポ(E3)でファイナルファンタジー7のリメイクを発表した。しかし今日に至るまでそのゲームプレイがどうなるか、については詳細を見せることはなかった。

今回公表された新しいティーザー予告編では、ファンが大好きなキャラクターのクラウド、エアリス、セフィロスの高解像度のカットシーンが確認できる。さらに新しい戦闘シーンがどのようになるか、その機能についても明らかにした。以前のゲームプレイでは、キャラクターは交代して戦闘していたが、リメイク版ではキングダムハーツ3のように、リアルタイムで戦うことができるようになるようだ。

ディザーの最後、スクエア・エニックスは6月中(たぶん今年のLAでのE3ショー)で、より多くの情報が提供されると伝えている。

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Google、Wikipediaに310万米ドルとクラウドAPIの無料提供を約束

10億人の潜在的ユーザの獲得を目指す大手検索エンジンの Google が、Wikipedia の親会社である Wikimedia に対する支援を拡大する。両社によると、Google が1月22日、World Economic Forum で、Wikipedia に追加で310万米ドルを提供するほか、Wikipedia の編集者に自社の機械学習ツールをいくつか無料提供することを約束したという。 Go…

Image credit: bloomua / 123RF

10億人の潜在的ユーザの獲得を目指す大手検索エンジンの Google が、Wikipedia の親会社である Wikimedia に対する支援を拡大する。両社によると、Google が1月22日、World Economic Forum で、Wikipedia に追加で310万米ドルを提供するほか、Wikipedia の編集者に自社の機械学習ツールをいくつか無料提供することを約束したという。

Google.org は従業員の貢献もあり、Wikimedia Foundation に110万米ドル、Wikimedia Endowment に200万米ドルの寄付を行う。Wikimedia Endowment は、Wikipedia やその他の長期 Wikimedia プロジェクトを支援する独立した基金である。

両社は発表の中で、インドの少数言語による記事数の増加を目指す、2017年にローンチされた共同イニシアチブ「Project Tiger」をさらに拡大させる予定だと語った。編集者にリソースや洞察を提供し、インド、インドネシア、メキシコ、ナイジェリア、中東および北アフリカ(MENA)の各地域における10言語による Wikipedia の記事を新たに作成することを目指す。同イニシアチブは、Growing Local Language Content on Wikipedia(Wikipedia で拡大する現地語コンテンツ)の略語である GLOW へとリブランドされる。

Wikimedia によると Google は、編集者が引用や情報源を探す上で役立つ Google Cloud Custom Search API、および Cloud Vision API へのアクセスも無料で提供することを約束したという。編集者は Cloud Vision API でインド言語によるパブリックドメイン(公有)の本をデジタル化できるため、引用源の幅が広がり信頼度も上がる。

Wikimedia は1月22日の発表に先立つ2週間前に、Google と協力し、過去4年間使用している同社のコンテンツ翻訳ツールに Google Translate を統合し、編集者による記事の翻訳に役立てようとしていると語っている。

昨年の訪問数が1,900億回を超える Wikipedia は、広範囲にわたる記事データベースを約300言語で提供している。このレベルの専門知識は、新興市場で10億人の潜在的ユーザを探し求める Google にとっては不可欠であるが、まだ獲得できていないこれらのユーザの大部分は英語を話さない。

Google で検索・ニュース・アシスタント担当シニア VP を務める Ben Gomes 氏は声明で次のように語っている。

10億人の潜在的ユーザがインターネットにアクセスするようになると、ウェブ上のコンテンツがユーザの多様性を反映することが不可欠になります。 現在、ウェブ上のコンテンツは多くの現地語に対応しておらず、そのため人々がアクセスできる情報が限られています。

当社は現地語コンテンツの数を増やすためのプログラムで連携し、Wikipedia の編集者に技術ツールを提供することでこのようなギャップを埋め、現地の編集者が関連コンテンツを母語で地域社会に提供できるよう後押しすることを目指しています。

ここ数年の間に Google の Wikipedia への依存度が徐々に高くなっており、今では物議を醸している YouTube 動画の下部には Wikipedia の記事の抜粋が表示されるようになった。Google による Wikimedia に対するこれまでの資金提供は750万米ドルを超える。

Wikimedia Foundation でチーフ・アドバンスメント・オフィサーを務める Lisa Gruwell 氏は声明で次のように述べた。

ユーザの役に立ちその多様性を反映するインターネットを実現する上で、Google と Wikimediaはそれぞれが独自の役割を果たしています。世界中の地域社会と緊密に協力しつつ、今後も Google との連携を続けていくことを楽しみにしています。

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【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Facebook、Wikipediaに100万米ドルを寄付

テック大手各社は、情報の取得にあたり Wikipedia の拡張データベースに大きく依存している。したがって、彼らが Wikipedia が長期的な持続に関心を占めることは理にかなっていると言えるだろう。Facebook は12月、Wikipedia を支援したことを正式公表した。 Wikimedia Foundation(ウィキメディア財団)は12月20日、Facebook が Wikimedi…

Image credit: bloomua / 123RF

テック大手各社は、情報の取得にあたり Wikipedia の拡張データベースに大きく依存している。したがって、彼らが Wikipedia が長期的な持続に関心を占めることは理にかなっていると言えるだろう。Facebook は12月、Wikipedia を支援したことを正式公表した。

Wikimedia Foundation(ウィキメディア財団)は12月20日、Facebook が Wikimedia Endowment(ウィキメディア基金)に100万米ドルを寄付したと発表した。Wikimedia Endowment は、オンライン百科事典である Wikipedia など各種 Wikimedia プロジェクトを財務的に支援するファンドだ。

Wikipedia 創業者の Jimmy Wales 氏は声明で次のように述べている。

Facebook の今回の支援を大変喜んでいる。この支援が、Wikipedia の将来を支援する長期的な協業の始まりとなることを期待したい。

2016年に設立された Wikimedia Endorwment は、さまざまな Wikimedia プロジェクトにおいて進行する業務を支援しながらも、その業務が独立した取り組みとして運営されることを保証する。同財団の当初の目標は1億米ドルの調達だったが、これまでに集まった金額は5,000万米ドル未満だ。

Wikimedia のチーフアドバンスメントオフィサー Lisa Gruwell 氏は、次のように語っている。

Wikipedia が設立されてから約18年が経過し、世界中の何億人もの人々に信頼できる情報源となった。Wikimedia Endowment によって、我々は今日情報を求める人々だけでなく、今後の世代のためにも Wikipedia を守ることができる。

Wikimedia の長きにわたる未来と、すべての人のための自由な知識に、Facebook が投資を続けてくれることを楽しみにしている。

Facebook は最近、ニュースフィード中の記事の情報源について、Wikimedia のデータベースからより多くの情報を表示する機能をリリースした。また Facebook は長年にわたり、Wikipedia を使って Facebook 上のページを充実させてきた。

しかし、テック大手が Wikipedia を断りもなく扱うことについては、これまでにも追及を受けてきた。最近では3月、YouTube が偽情報の拡散に対抗する措置として、公開された疑念のある動画の下に Wikipedia から取り込んだ情報を表示するスニペットを提供しようとした際のことでも明らかだ。YouTube は Wikipedia に一切の財務支援を提供していなかっただけでなく、二者間の提携と謳われていることに関し、YouTube は Wikipedia に予めの連絡もしていなかった(Google は財団にかつて寄付をしたことがあり、後援者ページに社名が掲載されている)。

Wired に昨年6月に発表された意見記事の中で、Wikimedia Foundation のエグゼクティブディレクター Katherine Maher 氏は、企業に対して Wikipedia へのさらなるサポートを求めたいと述べている。

企業各社が Wikipedia を情報源として、あるいは間違った情報に対する防御策として使う際、彼らもまた寛大になってくる機会があると考えている。Wikimedia では、寛大にも寄稿してくれる世界中の何百万人もの人々を愛し感謝している。

彼らは、我々の存在価値を信じてくれているからだ。しかし、我々はまた、Wikipedia から重要かつ持続的な経済価値を引き出す組織から、持続的で相応の支援が値するとも信じている。

結果として、Alexa を通じて提供する情報を Wikipedia に依存する Amazon は昨年9月、Wikimedia Endowment に100万米ドルを寄付するとを発表した。Apple、Qualcomm、Salesforce、Adobe、Netflix もまた、さまざまな社内プログラムを通じて Wikimedia Foundation に便宜を図っている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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2019年に注目すべきシリコンバレー以外のスタートアップ10社

アメリカのスタートアップの状況においてシリコンバレーは明らかなリーダーとしての地位を保っている。しかし2018年は Cisco がミシガン州の Duo Security を23億5,000万米ドルで買収、SAP が Qualtrics を80億米ドルで買収というような国内の他の場所で起こったイグジットを投資家が羨むといった場面もあった。 今年は「非伝統的な」テックハブでイグジットが起きることは珍し…

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Root Insurance 共同設立者 Dan Manges 氏(左)と Alex Timm 氏(右)
Image Credit: Courtesy Root Insurance

アメリカのスタートアップの状況においてシリコンバレーは明らかなリーダーとしての地位を保っている。しかし2018年は Cisco がミシガン州の Duo Security を23億5,000万米ドルで買収、SAP が Qualtrics を80億米ドルで買収というような国内の他の場所で起こったイグジットを投資家が羨むといった場面もあった。

今年は「非伝統的な」テックハブでイグジットが起きることは珍しいものではないということが証明された年であった。むしろサイバーセキュリティや企業向けソフトウェアでそれぞれ知られるようになってきているアナーバーやソルトレイクシティでは、それぞれの業界を牽引する企業をさらに輩出する準備が整っている。

以上のことを念頭に置いた上で、2019年に注目したくなるであろうアメリカを拠点とするシリコンバレー以外のスタートアップ10社を以下に挙げる。ユニコーン企業レベルの評価を受けているものもあれば、シードラウンドを過ぎたばかりのものもある。しかしいずれのスタートアップもそれぞれの都市や業界で、重大なマイルストーンを成し遂げている。

Divvy

  • 本社:ユタ州リーハイ
  • VC からの資金調達:5,700万米ドル
  • 従業員:150名以上
  • 業務内容:Venmo のような無料の経費管理アプリの開発。
  • 注目すべき理由:地元の投資家が今年 VentureBeat に語ったところによればDivvy は「収益という観点からは他のどんな企業よりも急速に成長しており、そのため私たちも投資を行い価値を見出しています」とのことである。同社は投資家の要請によって、1年足らずの間に3回の資金調達ラウンドを完了させている。2018年、Divvy は毎月数百人の顧客を集めており(広報によれば Divvy の顧客は現在1,600人から2,200人)、その増加は2019年にはさらに加速するものと見られている。

Root Insurance

  • 本社:オハイオ州コロンバス
  • VC からの資金調達:1億7,750万米ドル
  • 従業員:250名以上
  • 業務内容:スマートフォンのデータを使用して見積もりを作成し、自動車保険を販売。
  • 注目すべき理由:2018年に1億5,100万米ドルを調達しユニコーンの仲間入りを果たしたばかりの Root Insurance にとって、2019年は勝負の年となる。Root は2018年第1四半期から第3四半期の間に5,560万米ドルの元受保険料を得ており、同社が続ける急激な成長にはかつてないほど大きなプレッシャーがかかっている。また2019年末までに全50州とワシントン D.C.で保険の販売を行いたいとしており、もし上手くいけば大きなマイルストーンとなる。

StockX

  • 本社:ミシガン州デトロイト
  • VC からの資金調達:5,000万米ドル
  • 従業員:600名
  • 業務内容:「モノの株式市場」を自称する StockX は、市場が定めたレートでスニーカーや腕時計、その他一般消費者向け商品の転売を促進している。StockX は商品が売り手から買い手に発送される前に、その商品を直接目で見て確認している。
  • 注目すべき理由:StockX は直近の9月の VC ラウンドで4,400万米ドルを調達した際に、1日200万米ドル相当という大量の取引を促進していると語っていた。今年ロンドンとニュージャージー州に新たな確認センターを2つ追加した StockX は、取引額をさらに増加させる準備ができている。

PlayVS

  • 本社:カリフォルニア州ロサンゼルス
  • VC からの資金調達:4,600万米ドル
  • 従業員:16名
  • 業務内容:高校生の e スポーツリーグ。生徒は1シーズンごとに64米ドルの費用を払って参加する。これまでのゲームのラインナップは『League of Legends』や『Rocket League』など。
  • 注目すべき理由:1月にローンチしたばかりの PlayVS は今年のシリーズ A とシリーズ B で驚くべき額の資金を調達した。同社は5つの州で試行を行った後、2019年2月に e スポーツの新たなシーズンをローンチする予定である。これによって、同社には高校生ゲーミングの未来を形作るためのポテンシャルがどれ程あるのか、さらに見えてくるだろう。

ShipBob

  • 本社:イリノイ州シカゴ
  • VC からの資金調達:6,250万米ドル
  • 従業員:450名
  • 業務内容:フルフィルメントサービス。企業が2日以内の配達をできるよう、またその他の在庫プロセスを効率化できるようにする。
  • 注目すべき理由:ロケット企業(急上昇している企業)とはまさに ShipBob のためにあるような言葉だ。2017年に8桁(1,000万米ドル)を超えた年間収益は、2018年には前年比300%のペースで成長しており、従業員は約1年半で60名から450名となった。Amazon の成長に伴い配送手段を向上させるためのさらなるビジネスが押し寄せ、ShipBob のようなフルフィルメントサービスに対する需要は2019年にはさらに高まるだろう。

K4Connect

  • 本社:ノースカロライナ州ローリー
  • VC からの資金調達:2,200万米ドル
  • 従業員:55名
  • 業務内容:高齢者が住む住宅設備の多くのスマートホーム機器を統合するソフトウェアの開発。
  • 注目すべき理由:共同設立者兼 CEO である Scott Moody 氏は AppleのTouch ID システムの開発に携わった人物である。2030年までにアメリカ住民の5人に1人が定年退職の年齢を迎える中で、K4Connect はこれまでテック企業がほとんど顧みてこなかった大きな市場にサービスを提供している。広報によれば、K4Connect は2019年にはさらに自宅ベースのソリューションを導入する計画である。

ExemptMeNow

  • 本社:ルイジアナ州ニューオーリンズ
  • VC からの資金調達:300万米ドル
  • 従業員:17名
  • 業務内容:NPO の設立および維持のプロセスを容易にするオンラインプラットフォーム(間もなく企業向けソフトウェアのソリューションを展開する予定)。
  • 注目すべき理由:設立者兼 CEO である Sevetri Wilson 氏は、自身を VC ファンディングで100万米ドル以上を調達したニューオーリンズで初めての有色人種女性であるとしている。NPO コンサルタントである Wilson 氏は最初、もっと容易に NPO を組織し税の控除を受けるための書類である Form1023を作成するための製品を作っていた。その後同氏は NPO が現行の規制に適合できるよう手助けするために SaaS サービスを付け加えた。ExemptMeNow は現在5,000以上の NPO を顧客として持っているが、2019年にはもっと幅広く企業向けソフトウェアのソリューションを展開する計画だ。新しく提供される製品は都市や私立財団、そして企業をターゲットとする。また、このピボットの一環として同社は2019年に Resilia としてリブランドする。

Goodr

  • 本社:ジョージア州アトランタ
  • VC からの資金調達:125万米ドル
  • 従業員:6名
  • 業務内容:ブロックチェーンに対応したゴミのマネジメントソリューションを開発し、企業が余った食料品を NPO に送ることができるようにする。Goodr はサービスを使用する企業に量に応じた料金を求める。
  • 注目すべき理由:Goodr は2017年にローンチしたばかりだが、すでに国内最大の空港の1つであるハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港を含む8社の顧客を通じて250のビジネスに従事している。そして今や同社の月間経常収益は約3万6,000米ドルとなっている。CEO 兼共同設立者の Jasmine Crowe 氏は、今後2年間で20の市場に参入し100万米ドルの年間経常収益を上げたいとしている(現時点では Goodr はアトランタとローリーのビジネスにのみ従事している)。

Understory Weather

  • 本社:ウィスコンシン州マディソン
  • VC からの資金調達:1,600万米ドル
  • 従業員:およそ15名ほど
  • 業務内容:地上で天候データを集める天候センサーを開発し、それを農家や保険会社に販売。
  • 注目すべき理由:2018年、Understory  Weather は(最近 Bayer と合併した)Monsanto とアルゼンチンにある Monsanto の土地に Understory のステーションを設置するために重要なパートナーシップを結んだ。CEO の Alex Kubicek 氏が最近 VentureBeat に語ったところでは、Understory は Monsanto とのパートナーシップを拡大すべく交渉中であり、上手くいくであろうとのことだ。また設置しているウェザーステーションの数を来年中に500か所から5,000か所に増やしたいとしており、これは同社にとって大きなマイルストーンとなる。

MetaCX

  • 本社:インディアナ州インディアナポリス
  • VC からの資金調達:1,400万米ドル
  • 従業員:16名
  • 業務内容:ダッシュボードの開発。既存の企業向けソフトウェア製品に重ねることができ、バイヤーとサプライヤーが重要な指標で協力できるようにする。
  • 注目すべき理由:MetaCX の製品はまだベータ版であり、CEO の Scott McCorkle 氏は同社が実際に何をしているのかについても明確には述べない。しかし同社はインディアナ州のスタートアップとしては最大級の設立資金調達ラウンドを完了させた。Salesforce のマーケティングクラウドチーフであった McCorkle 氏は多くのコネを持っており、それは MetaCX の投資家リストに示されている。このラウンドをリードしたのはロサンゼルスの Upfront Ventures だったのだ。MetaCX がベータ版から製品をローンチするときに何が起きるのか、ワクワクすることになるだろう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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インド政府、コンピュータ通信の傍受・監視・暗号解除する権限を省庁や警察に認可——国民に動揺が広がる

あらゆるコンピュータ上のデータを傍受、監視、暗号解除する権限をインド政府が10の中央省庁に認可し、国民やプライバシー団体に衝撃の波紋が広がっている。 ナレンドラ・モディ政権は20日遅くに同国の2000年情報技術法第69条の適用範囲を拡大し、サービスプロバイダーやその加入者、またはコンピュータ関係者に「当局機関に便宜や技術的支援を図ること」を義務づけることとなった。当局機関に従わない場合、7年間の懲…

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Image credit: Pixabay

あらゆるコンピュータ上のデータを傍受、監視、暗号解除する権限をインド政府が10の中央省庁に認可し、国民やプライバシー団体に衝撃の波紋が広がっている。

ナレンドラ・モディ政権は20日遅くに同国の2000年情報技術法第69条の適用範囲を拡大し、サービスプロバイダーやその加入者、またはコンピュータ関係者に「当局機関に便宜や技術的支援を図ること」を義務づけることとなった。当局機関に従わない場合、7年間の懲役や金額不定の罰金が科せられる可能性がある。

21日発表された説明の中で、通信傍受や監視、暗号解除はケース毎に、管轄当局である国家内務長官の承認を取得することになると内務省は述べている。

この新たな権限を認可された当局機関は、情報局、麻薬取締局、執行局、直接税中央税務局、歳入情報局、中央調査局、国家調査局、研究・分析局、信号情報局(ジャンムー・カシミール、北東およびアッサムサービスエリア内)およびデリー警察だ。

この政令の背景として、国家セキュリティのための措置だとインドの IT 大臣ラヴィ・シャンカール・プラサード氏は説明している。同国では何年にもわたり何らかの形での「通信傍受」は実施されてきており、今回の政令はそのプロセスをより体系だてるものだと補足説明する。大臣はテレビインタビューで次のように述べた。

常に覚えておいて頂きたいことは、たとえ特定の個人が対象になる場合であっても内務長官の認可を受けない限り傍受命令は効力を得ることはないということです。

国民に広がる懸念

インドの人々のオンライン権利を保護する非営利団体の Internet Freedom Foundation は、本政令は電話の盗聴を超えるものであるとして注意喚起している。この政令はコンテンツストリームを監視することも対象となり、場合によっては暗号を解除することでさえ起こりうる。同団体はこのように話す。

過去何年間にもわたる Google 上での検索クエリーを、WhatsApp のメタデータ(いつ、だれと会話したか)、e メールや Facebook などによるデータストリームが何層あったかなどと合わせて開示要求を受けることを想像してみてください。

私たちにとって、この政令は違憲であり、電話通信傍受ガイドラインやプライバシー判決、アドハー判決に抵触しています。

同団体はこのように主張しており、ボランティアや弁護士と本制令をさらに精査すべく協議中だと補足した。

また、野党も本政令に対して懸念を表明している。国民会議派は次のように述べる

モディ政権からストーカー政権へ、明らかにインド人民党政権は一連の損失により情報というものに対してやけになっているとしか言えません。

同党幹部リーダーの P Chidambaram 氏はこう付け加えた

あなたのコンピュータを含め、すべてのコンピュータを誰かが監視するようになったら、それはもはやオーウェル的世界です。ジョージ・オーウェルは間近に迫っています。これは非難すべきことです。

IT 大臣のプラサード氏は、テロ活動の拡散はインターネット上で展開されているとし、政府はそれを阻止する施策を何もすべきではないと考えているのかと問いかけて野党を非難した。(以前インド国内で WhatsApp の暗号化を Facebook に解除させた際にプラサード氏とその他の大臣は同様の論法を利用したことがある。)

VentureBeat は Apple、Google、Facebook、そして Amazon に本件に関してコメントを求めており、回答を得られたら更新する。Microsoft はコメントを差控えるとのことだ。

グローバルな問題

インド政府によるこの動きは、オーストラリア政府が世界で初めて同国内の通信サービス取扱に関して厳格なアプローチをとることを決めてからわずかの間に続くものだ。今月初め、オーストラリア国会は同国警察と治安機関に暗号プラットフォーム上のメッセージへのアクセス権限を与える法案を可決した。同政府は、テロリズムやその他の犯罪と闘うためにこの措置をとったと述べている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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2018年上半期の、ヨーロッパのシードスタートアップシーンを振り返る

ヨーロッパも8月に入っているので、ヨーロッパ大陸におけるシードラウンドへの投資についてデータを集めて分析し、振り返ってみるのが良いだろう。今年前半がどういう風だったのかを見てみて、起業家への脅威やチャンスを見極めよう。 1.投資された資本と、その量 ドル建てで見ると量は増えているが、件数の絶対数は減っている。 2018年前半では6億6,500万米ドル相当のシードの取引が完了した。この額から1年分を…

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Image credit: Pixabay

ヨーロッパも8月に入っているので、ヨーロッパ大陸におけるシードラウンドへの投資についてデータを集めて分析し、振り返ってみるのが良いだろう。今年前半がどういう風だったのかを見てみて、起業家への脅威やチャンスを見極めよう。

1.投資された資本と、その量

ドル建てで見ると量は増えているが、件数の絶対数は減っている。

2018年前半では6億6,500万米ドル相当のシードの取引が完了した。この額から1年分を推定すると年間13億3,000万米ドルとなり、2016年の額と等しい。4億6,300万米ドルだった2017年上半期と比較すると、ドル建てで44%上昇している。789件のシード取引が2018年前半のヨーロッパで完了したのに対して、2017年前半では873件であり、10%減少している。

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(上)Data source: Crunchbase and dealroom.co

起業家へのアドバイス:ヨーロッパではアーリーステージに対する資本がかつてないほど大きくなっている。アーリーステージへの投資量は2012年からずっと上昇傾向にあったが、今は安定しているように見える。シードステージで健全なレベルの資本を活用することと共に、さらに重要なのは、スタートアップが成長する最良のチャンスを与えてくれるパートナーを選ぶことである。虚栄に満ちた資金調達ではなく、会社が成長するための方策を。

2.取引の額

ラウンドは大きくなり続けており、周期的な高値に届いているのかもしれない。

2018年上半期のシードラウンドの平均は117万米ドルだった。

2_average_seed_round興味深いことに、平均的なラウンドの額が89万米ドルだった2017年上半期の平均取引額と比べて、33%増加している。

明らかにラウンドは大きくなっているが、取引額は過去と比べてどのように違うのだろうか。

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(上)注:2018年の値は上半期のみ
Data source: Crunchbase

起業家へのアドバイス:より多くの資本が、より少数の案件に向かっている。そのため、シード資金の調達のハードルは上がってきている。ラウンドの額の上昇と共に、評価額も全般的に上昇している。一方で、これらの評価額の上昇は株式の希薄化のコントロールには有用かもしれない。シードステージで希薄化に過敏になりすぎると、将来の成長の妨げになるかもしれない。忘れてはならないのは、既に市場の条件はかなり起業家に有利になっているということだ。提携している投資家に支えられた、半分道理にかなった評価額を最重要点とすべきだ。より良い投資家からのより低い評価額を受け入れることは直観に反するが、それこそが成功と失敗を分けるものとなるかもしれない。スタートアップの成長とは、人材や顧客などの付加価値によって促進され得るものである。高い評価額が新しいエンジニアを雇うわけではないし、新しいクライアントをもたらすわけでもないのだ。

3.エコシステムの分散

仮想通貨で勢いをつけた新規参入のツークが、ベルリンに取って代わって取引額でヨーロッパ第3の都市の座についた。

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(上)Data source: Crunchbase

ドル建てでシードファンディングの49%は上位4都市のスタートアップが占めており、ロングテールである多くのヨーロッパの都市が残りの半分となっている。

2017年上半期と比べてどうなっているか見てみよう。

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(上)Data source: Crunchbase
  • ブレグジット(EU 離脱)の投票後もロンドンはシードファンディングで他を圧倒しており、絶対的にも相対的にも成長している。
  • 興味深いことに、クリプトバレーの企業に押し上げられて、スイスのツークが重要なプレーヤーになっている。この図はエクイティファイナンスのみを表示しており、すべての IC ファンドを含めればツークはさらに大きな存在感を示すと思われる点に留意すべきである。
  • トップ3には届かないが、額という点ではケンブリッジがベルリンを追いかけている。しかしこの2都市は企業の構成という点ではまったく異なっている。ケンブリッジは地元の学術機関が生むエンジニアリングとディープテックの人材を活用し、重要なポジションにあり続けている。

起業家へのアドバイス:ベンチャーが支援するスタートアップを作るには、ロンドンは今でもヨーロッパで最良の場所である。ロンドンのエコシステム(および付近のケンブリッジとオックスフォード)の深さは、ブレグジットが迫る中にあってもヨーロッパのその他の都市を上回り続けている。エンジェル投資家、VC、アクセラレータ、そして究極的には資本が、この都市には最も大きく集中している。また同都市はヨーロッパの34社のユニコーンのうち13社が拠点としている。これによって人材、資金、メンタリングにおいて最も肥沃な環境が提供されているのだ。ロンドンの優越に対する喫緊の脅威は、外国人の人材雇用が制限されイギリス企業が外国企業との取引で困難に直面する、ブレグジット後の世界である。しかしヨーロッパの多くの投資家は大陸中を網羅しているということは覚えておくべきだ。素晴らしい会社はどこででも始めることができるが、いくつかの地域では人材雇用の限界に達するのが早いかもしれない。

4.シードファンディングを行うスタートアップの年齢

現在、シードファンディング時点でのスタートアップの平均年齢は2年3ヶ月である。

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(上)Data source: Crunchbase

2017年上半期に比べるとシードファンディング時点におけるスタートアップの年齢の平均値も中央値も上昇している。

では、スタートアップの成熟度が調達する資本の量に影響するのかどうか見ていこう。

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(上)Data source: Crunchbase

トレンドラインは緩やかに上昇しており、年齢の増加とシードで調達する資本の間には僅かな関係があることが示されている。それでも、ベンチャースケールの成長目標に自力でついていく会社でない限り、調達までの予定表が長引いていることは、何かの不具合(伸び悩むトラクション、出荷能力の欠如、まとまらない戦略など)があるのではないかというネガティブなサインとして見る投資家もいるだろう。

起業家へのアドバイス:資金調達ラウンドのタイミングは、会社がいつ資本を必要とするのかということと、その資本をさらなる成長に変換できるのはいつかという指標の、その2つのコンビネーションに基いていなくてはならない。資金調達は会社がさらなる成長を加速させる転換点として捉えられるべきものであり、ゲームの終着点ではない。シードラウンドで資金調達をしている会社は、もはや創業チームと狭いオフィスだけではない。会社設立の障壁が下がり(AWS、フリーランサー、スタートアップらの微粒子化など)、設立者は今やより少ないものでより多くを手にすることができるようになった。シードラウンドで調達する前に、資本は根源的には成長阻害要因であると認識しておかなければならない。

5.シリーズ A への道

シリーズ A のファンディングは成長を続けており、それと共にスタートアップのトラクションに対する投資家の期待もまた膨らんでいる。

シードファンディングが安定して増加を続ける中で、シードステージのすべての起業家が持つであろう疑問は、どうやってシリーズ A に進めばよいのだろうかというものだ。

スタートアップの KPI と収益予測を見るのは、この分析には無理があるかもしれない。なので代わりに、過去18ヶ月のシリーズ A ファンディングのペースを見てみよう。

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(上)Data source: Crunchbase

ヨーロッパのシリーズ A の額は著しく上昇している。「A」ラウンドの分析に踏み込まなければ、少なくとも資金調達の環境は健全であると推測することができる。

では、シリーズ A ラウンドに先駆けてスタートアップが調達した資本の平均額を見てみよう。この図は鵜呑みにしないようにしたい。すべてのスタートアップはユニークであり、次の転換点へと到達するために必要な資本もバラバラだ(ハードウェアは高く、ソフトウェアは低い)。下図は情報を提供するものであり、目標額でも必要額でもない。

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(上)Data source: Crunchbase

興味深いことに、シードラウンドとの対比では、「旧来の」シードラウンドの外、つまりエンジェル、プレシード、ブリッジ、追加シードラウンドなどで調達された資本の量は、取るに足らないものではないことを上図は示している。

そこに行くまでにどのくらいかかるだろうか。過去2年半のデータを見てみると、スタートアップがシリーズ A に辿り付くのに平均4年かかっている。

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(上)Data source: Crunchbase

起業家へのアドバイス:トレンドラインは明確だ。ヨーロッパで会社を立ち上げアーリーステージのベンチャーファンディングを調達するのは今が最良のタイミングだが、シードやシリーズ A ラウンドに到達するための時間は増加している。投資家がシードやシリーズ A のスタートアップにかける期待も増大している。スタートアップもまたプロダクト・ゴー・ツー・マーケット・フィット(市場に合うであろうプロダクト)段階からプロダクト・マーケット・フィット(市場に合ったプロダクト、PMF)へと移行する期間をより長く取っているようだ。シリーズ A に至るために求められる KPI を理解すべく、思慮深く実践的なアプローチが重要だ。シードを通過したスタートアップは PMF に至ることができるよう、十分なデータポイントを集めるために多くの支障やロードマップの変更を必ず経験することになる。ポジティブな方向への発展(とキャッシュ)がスタートアップの歩みを進めていくことだろう。そして、シリーズ A に向けて市場で何が求められているのかということに関する深い理解と洞察を提供できる投資家と共に働くことができれば、ライバルよりも有利になることができるだろう。

重要なポイント

2018年上半期ヨーロッパのシードファンディングデータにおける重要なトレンドは以下のとおり。

  • ヨーロッパは成長している。これは自明のことである。2016年と2017年のそれぞれで、ヨーロッパではアメリカの2倍近い量の IPO があった。今年はこれまでのところ、ヨーロッパでは27件の IPO で総額325億米ドルなのに対して、アメリカでは14件の IPO で総額250億米ドルである。流動性がすべてではないが、それによって人材が流入し、起業する者にきちんと資金が提供され、投資家のリターンは増加し、そして自信を深めて、ヨーロッパのテックエコシステムの木に新たな年輪を刻んでいる。
  • シードは新たな「A」である。今年生まれたトレンドというわけではないが、この現状はますます固まってきている。歴史的には、トラクション以前のスタートアップはシードとされてきた。今では多くの投資家が、トラクションにつながる小切手にさらに大きな額を書き込むことで、リスクを減らそうとしている。
  • シリーズ A ファンドはレイトシードへと移行している。A ファンドがより大規模かつシード後半に、もしくはそのどちらかで行われることが著しく増加しており、、シードと「A」の境界線は曖昧になってきている。こういったことが起きているのには多くの理由がある。a)シードの会社は、より「A」の会社のようになってきており、b)「A」ラウンド内の競争によって、それに勝とうとする投資家は先買いの小切手を切らねばならなくなってきており、そして、c)多くの VC は大量の資金を調達しているため、「A」およびその周辺に資金を振り当てなければならないのだ。
  • プレシードが出現している。プレシードはシリコンバレーやニューヨークで定義されたカテゴリとして表れた。インキュベータやアクセラレータを除いた、少数の専用ファンドがヨーロッパにも誕生しており、またより多くのシードファンドはより早い段階で小額の小切手を切ろうとしている。以前、起業家は「友人と家族」を頼るか、もしくはエンジェルファンドで調達するよう求められるか、またはシードラウンドまで自力で進まなければならなかった。今や機関投資家はこのステージへ慎重に足を踏み入れており、経済状況を把握して、時には起業家を制限された予算で専門的な製品を製造しなければいけない状況から救っている。

「ヨーロッパのテックは成長している」という言説は何度も耳にしてきた。そして今、土台となるデータがその主張を本質的に支持しているのを見て取ることができる。

Sam Cash 氏betaworks のバイスプレジデントである。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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AI活用の航空運賃予測アプリ「Hopper」、インストール数3,000万件を突破

より低価格で飛行機を利用するためにはいつ予約すればいいのかを教えてくれる旅行アプリ Hopper は、AI の力を活用して過去2年間で飛躍的な成長を遂げたとしている。 すでに総売上の4分の1は AI を使用した通知によるものであり、この割合は増加していくだろうと同社は述べている。さらに重要な点は、AI が生み出したこれらの売上は、元々別の目的地や別の日取りの旅行を探していたが Hopper レコメ…

より低価格で飛行機を利用するためにはいつ予約すればいいのかを教えてくれる旅行アプリ Hopper は、AI の力を活用して過去2年間で飛躍的な成長を遂げたとしている。

すでに総売上の4分の1は AI を使用した通知によるものであり、この割合は増加していくだろうと同社は述べている。さらに重要な点は、AI が生み出したこれらの売上は、元々別の目的地や別の日取りの旅行を探していたが Hopper レコメンデーションで考えを変えた顧客からのものだということである。

Hopper のグロース・ビジネス部門トップである Dakota Smith 氏はこう述べた。

弊社が気付いたのは、ユーザが元々検索していた旅行よりも、レコメンデーションの方がコンバージョンが2.5倍好調だったということです。

たとえば、ニューヨークにいてハワイまでのチケットを探している顧客は、カリブ海やマイアミの魅力的なビーチ行きの大幅に安いチケットに惹かれて購入するということがあると、Smith 氏は VentureBeat のインタビューで述べた。

適切なユーザに、適切なタイミングで、適切なレコメンデーションで働きかけるということが、弊社の成功の鍵です。

高まっているアプリの評判や「秘密の料金」のようなキャッチーな特徴により、ダウロードの勢いは大きく増した。Smith 氏によれば、Hopper は2015年のローンチから合わせて3,000万ダウンロードを成し遂げたところである。同社が2,000万ダウンロードを超えたと初めて発表した2月から50%アップした。4月、Hopper はチケット売上の25%は AI の力によるものだと明かした。(Smith 氏は現在の数字を明かさなかったが)その割合は増えているものと思われる。

2020年までに8,000億米ドル規模になると予想されている航空チケット業界の中で同社は新興企業であり、大量の競争相手と対面している。他社との差別化を図ることができた唯一の手段は、データを通じてであった。Smith 氏によると、同社は(170名の従業員の中で)比較的少ない10名のデータサイエンティストのチームを持ち、予測と通知のエンジンを稼動させている。

Hopper は1ヶ月に1兆個のプライスポイントをネット中から追跡するように、アプリの予測アルゴリズムを設計した。同社は5年分の過去のデータと数兆個の価格のアーカイブを保存しており、そして、より正確な予測を提供するためにユーザの行動からフィードバックを追跡する。この予測がアプリの通知を動かし、それが売上の90%を生み出すと Smith 氏は言う。

中心となるそのプラットフォームに加えて、Hopper は新たな AI 駆動のレコメンデーションアルゴリズムの試験を始めた。出発地、目的地、月や週を入れ替えて、より安いものをユーザに通知するのだ。コンバージョンデータはさらにアルゴリズムを強化し、将来のレコメンデーションの妥当性を向上させている。

間もなく Hopper は、ユーザが頼んだこともない、1週間に100万米ドルの航空料金を販売するようになっていた。

同社は昨年の収益が1,500万米ドルであったとしている。平均的な予約価格が500米ドル(顧客は一度に複数枚のチケットを予約することが多い)であり、同社は毎日150万米ドルから200万米ドルほどを売り上げていることになる。1つの予約につき5ドルの予約手数料に加えて、Hopper は航空会社の手数料や、業界の Global Distribution System(GDS)の企業およびホテル予約のインセンティブから利益を得ている。

下の動画は筆者が行った Smith 氏へのインタビューである。これはサンフランシスコで8月21〜22日に行われる VentureBeat のイベント「Transform」に向けての準備段階で公表している、ブランドは成長のためにどう AI を使っているかというシリーズ記事の1つだ。私たちのモットーは「君もできる!」である。Hopper の Smith 氏も Transform に来場し、どうやって AI を使いコンシューマアプリを作ったのか、より詳細な話をしてもらう予定だ。

以下はインタビュー中で筆者が重要だと考える5つの点である:

1.グッとこらえて初めからユーザデータを集める。

多くのウェブサイトではユーザに登録やログインをしてもらう必要がないため、「コールドスタート」問題に直面している。例えば旅行では、ユーザはニューヨークからホノルルまでの航空便を検索するかもしれないが、それは1つの検索に過ぎず、ユーザはウェブサイトにとって匿名のままだ。そのユーザはそのまま立ち去ってしまうかもしれないし、3週間後に戻ってきて別の検索をするかもしれない。ウェブサイトはその2つの検索を関連付けることが困難だ。

Hopper はモバイルオンリーで行くことに決めた。ユーザはアプリにログインする必要があり、Hopper はすべてのデバイスの ID を分かっているので、個々人のユーザのデータを大量に集めている。Hopper ユーザの約70%は旅行のためのプッシュ通知とアラートに登録しているため、Hopper は小さな相関を取ることができ、その相関をアルゴリズムに注入することができる。

2.小さく始めることを恐れるな。

ユーザは1回だけ検索してみることから始める。しかし Hopper はその検索に関して大量の通知を送る。

代替案などをユーザや消費者にお勧めし始め、アルゴリズムの訓練を始めます。考慮すべきことすべてを検索の入力欄に入力するのは、ユーザにとって非常に困難であると、弊社は割りと早い段階で悟りました。ユーザは目的地を1つと、おそらく1組の日付を入力するかもしれませんが、ユーザを1時間の間椅子に座らせ、行きたいと思っている場所をすべて聞き出すというのは非常に困難なのです。ですが弊社はプッシュ通知を通じて、数ヶ月かけてコミュニケーションをとるという方法を知っていました。これは非常にゆっくりと始まります。非常にゆっくりと、AI や機械学習に踏み込んで行くのです。

ユーザはたとえばニューヨークからホノルルへの航空便を探しているのですが、客観的に見れば、これは10時間のフライトであるということ、おそらく1,000ドルほどだということ、目的地はビーチであるということを弊社は分かっています。弊社はこうお知らせすることから始めます。『このチケットよりも、マイアミについてお考えになってみませんか? こちらなら約200ドルでフライト時間は2時間です』こうしたところ、マイアミ行きのチケットがホノルル行きよりも多く売れました。(Smith 氏)

3.忍耐は報われる。

デジタルマーケティングキャンペーンから弊社のアプリをインストールしてくださるユーザがいて、弊社がお願いしたのは旅行を見てプッシュ通知に登録することだけでした。(Smith 氏)

大半の時間は、Hopperはユーザにもっと良い価格を待つようにと言っている。

3ヶ月が経ち6ヶ月が経ち、ユーザは弊社と一緒に見ている旅行を予約するようになってきました。自分たちの製品を信じてもらうのに6ヶ月かかりました。(Smith 氏)

苦痛なほどのスロースタートであり、コンバージョンは低調だった。しかしその甲斐はあった。

4.もし持っているものがユニークではないなら、別の場所で始めるべし。

Hopper は、他のやり方なら公に利用できるデータを、業界の GDS から購入することから始めた。だが Hopper はそれを5年間保存し始め、パターンを追跡し、それに加えて、プッシュ通知を通じてユーザとリエンゲージしさらに上質なデータを集め始めた。他の企業への Smith 氏 のアドバイスはこうだ。「自分のビジネスにインパクトを与えるほど十分な情報処理機能があるアルゴリズムを持てるよう、十分なユーザと十分な交流を持つ」ことができる場所を探さねばならない。

5.エンゲージメントをパーソナライズし、そこから学ぶ。

Hopper はユーザの好むコミュニケーションの頻度を追跡することができ、それに合わせて通知を調整する。

複数のものを見たり検索したりすることで、自身に柔軟性があるという多くの兆候を伝えてくるユーザもいます。そうでないユーザもいます。他の柔軟なユーザにも見られるこれらの小さな相関を取り、そして、あらゆる兆候から見ても柔軟ではないユーザにもプッシュ通知を送り、それを適用するのです。(Smith 氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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