ITの力で「2割司法」問題解決を目指すKenRi、7,000万円をシード調達——EV、ON & BOARD、弁護士ドットコムから

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右から2人目が、創業者で代表取締役の西田燎平氏
Image credit: KenRi

リーガルテックスタートアップの KenRi は25日、シードラウンドで East Ventures、ON & BOARD(オンボード)、弁護士ドットコム(東証:6027)から7,000万円を調達したと発表した。今月発表された ON & BOARD の1号ファンドからは、初の出資案件となる。

同社は弁護士の西田燎平氏らにより2024年に設立された。チームは西田氏のほか、弁護士、Preferred Networks出身の機械学習エンジニア、リーガルテック業界での開発経験を有するバックエンドエンジニア、AI 事業に関する豊富な経験を有するプロダクトマネージャーで構成されている。

KenRi は、日本の「2割司法」と呼ばれる問題に取り組んでいる。2割司法とは、法律トラブルに直面している人々のうち、わずか2割しか司法サービスにアクセスできていないという現状を指す。この背景には、裁判の長期化や法教育の不足、法曹人口の減少などが影響している。

特に法曹人口の減少は深刻で、2024年問題として注目されている他業界の人材不足と同様の課題を抱えている。実際、2022年度の司法試験合格者数は1,403人と、2006年の法科大学院制度導入以降最少を記録している。KenRi は、この問題に対し、生成 AI などの最新テクノロジーを活用したリーガルテックサービスで解決策を提供しようとしている。

KenRi は、法曹向けのサービス提供や ADR(裁判外紛争解決手続)事業を通じて、法曹界の業務効率化を図り、より多くの人々が司法サービスにアクセスできるよう取り組んでいる。今回の資金調達により、KenRi は自社のサービス開発をさらに加速させ、日本の司法制度の効率化と公平性の向上に貢献することが期待される。

via PR TIMES    Summarized by ChatGPT

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